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都度請求とは?締め請求との違い・使い分けとインボイス対応をわかりやすく解説

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クラウド請求書発行システム比較表(2026年版)

取引先とのやり取りや販売・請求ソフトのメニューで「都度請求」という言葉を見かけて、意味が気になった方も多いのではないでしょうか。いつもの「締め請求」と何が違うのか、自社ではどちらを使えばよいのか、迷いやすいところです。

都度請求とは、取引(売上)が発生するたびに、その1件ごとに請求書を発行する請求方法です。締め日を待たずに1取引ずつ請求する点が、一定期間の取引をまとめて締め日に請求する締め請求との大きな違いになります。

この記事では、都度請求の意味と締め請求との違いを対比表で整理したうえで、どの取引先・場面で使い分けるか、インボイス制度での扱い、請求書の発行と入金処理の勘所までをわかりやすく解説します。

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都度請求とは

都度請求とは、商品やサービスの取引(売上)が発生するたびに、その1件ごとに請求書を発行して代金を請求する方法です。締め日を待たず、1回の売上に対して1枚の請求書を出すのが基本の形で、「単発請求」と呼ばれることもあります。

たとえば、ある取引先から単発でデザイン制作を1件受けた場合、納品したその時点で、その1件分の請求書を1枚発行します。都度発注される商品の販売でも、注文が成立するたびにその取引分を請求します。継続的な取引をまとめて月末に請求するのではなく、取引ごとに区切って請求する点が特徴です。

販売管理ソフトなどでは、売上を登録すると同時にその取引分の請求金額が確定し、1件ごとに請求明細書を発行できる仕組みとして「都度請求」の機能が用意されていることが一般的です。一定期間の複数の売上をまとめて発行する締め請求(一括請求)と対になる考え方だと捉えると、違いをつかみやすくなります。

都度請求と締め請求の違い

ここからは、都度請求と締め請求の違いを整理します。締め請求とは、取引先とあらかじめ取り決めた締め日と支払日をもとに、一定期間の取引をまとめて請求する方法です。継続的な掛け取引(与信取引)で広く使われます。

都度請求と締め請求のまとめ方の違いを示す図。都度請求は取引①・②・③のそれぞれから請求書を1枚ずつ発行する(単発請求)。締め請求は取引①・②・③を締め日にまとめて1枚の請求書で請求する(一括請求)。

両者は「いつ・どの単位で請求するか」が根本的に異なります。次の表で、請求のタイミング・請求の単位・別称・向いている取引先の観点から違いを確認してください。

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都度請求と締め請求の比較都度請求締め請求
請求のタイミング取引(売上)が発生するたび取り決めた締め日ごと
請求の単位1取引ごとに1枚一定期間の取引をまとめて1枚
主な別称単発請求一括請求(掛売上・掛け取引が前提)
向いている取引先単発・新規で信頼関係が薄い相手継続的で信頼関係のある相手
主なメリット取引ごとに入金を確認でき与信リスクを抑えやすい請求書の発行回数を減らし事務負担を軽くできる
主なデメリット取引件数が増えると発行・入金確認の手間がかさむ代金を後払いで受け取る与信リスクがある

都度請求は取引ごとに請求が完結するため取引の状況が把握しやすく、締め請求は一定期間の取引をまとめることで請求書の発行回数を抑えられます。どちらが優れているという関係ではなく、取引先との関係や取引の頻度に応じて選ぶ性質のものです。

決済における「都度請求」との違い(口座振替・毎月請求)

「都度請求」という言葉は、請求書の発行方法とは別に、決済(課金)の文脈で使われることもあります。たとえば口座振替やクレジットカード決済のサービスでは、サービスを利用するたびに代金を引き落とす「都度請求(都度課金)」と、毎月決まったタイミングで引き落とす「毎月請求(継続課金)」を区別することがあります。

この決済文脈の「都度請求 vs 毎月請求」は、代金をいつ引き落とすかという課金の話であり、本記事で扱う請求書発行の「都度請求 vs 締め請求」とは論点が異なります。同じ言葉でも文脈によって指すものが変わるため、自社が検討しているのが請求書の発行方法なのか決済のタイミングなのかを区別すると混乱を避けられます。

都度請求と締め請求の使い分け

ここからは、都度請求と締め請求をどの取引先・場面で使い分けるかを整理します。実務では、取引の性質や取引先との信頼関係、事務負担のバランスから、一般的に次のように使い分けられています。

都度請求が向いている場面

単発的な購入や、新規の取引で信頼関係がまだ築かれていない相手には、都度請求が向いています。取引ごとに請求と入金を完結させられるため、代金を回収できないリスク(与信リスク)を抑えやすいのが理由です。

スポットで発生する取引や、取引の頻度が読みにくい相手も、そのつど請求するほうが管理しやすくなります。1件ごとに入金を確認できるため、未回収の取引を早い段階で把握できる点もメリットです。

締め請求が向いている場面

継続的に取引があり、信頼関係のある取引先には、締め請求が適しています。一定期間の取引を締め日ごとにまとめて請求できるため、取引のたびに請求書を発行・送付する事務負担を軽くできます。

取引件数が多い相手ほど、都度請求では請求書の枚数が増えて発行・送付・入金確認の手間がかさみます。月に何度も取引する相手は締め請求でまとめたほうが、双方にとって処理がシンプルになります。ただし締め請求は与信取引(代金を後払いで受け取る取引)が前提になるため、相手の支払い能力をある程度見極めたうえで採用するのが一般的です。

どちらか一方に統一する必要はなく、取引先ごとに使い分けて併用できます。最初は都度請求で取引を始め、取引が月に数回と定着し信頼関係が築けてきた段階で締め請求へ切り替える、という運用も実務ではよく見られます。切り替える際は、締め日・支払期日・与信の条件を取引先とあらためて取り決めておくと、その後の請求と入金がスムーズになります。

都度請求とインボイス制度(適格請求書の扱い)

ここからは、都度請求とインボイス制度(適格請求書等保存方式)の関係を確認します。適格請求書発行事業者が取引先から求められた場合、適格請求書(インボイス)を交付する義務があり、次の記載事項を満たす必要があります。

  1. 適格請求書発行事業者の氏名または名称および登録番号
  2. 取引年月日
  3. 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
  4. 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜または税込)および適用税率
  5. 税率ごとに区分した消費税額等
  6. 書類の交付を受ける事業者の氏名または名称

都度請求では取引のたびに請求書を発行するため、その都度発行する1枚ごとに、これらの記載事項をすべて満たす必要があります。一方、締め請求のように一定期間の取引をまとめて請求書を作成する場合は、取引年月日を「一定の期間」として記載することが認められています。消費税法は、記載事項のうち取引年月日について次のように定めています。

課税資産の譲渡等を行つた年月日(課税期間の範囲内で一定の期間内に行つた課税資産の譲渡等につきまとめて当該書類を作成する場合には、当該一定の期間)

出典:消費税法 第57条の4|e-Gov法令検索(デジタル庁)

締め請求ではまとめた期間を記載できるのに対し、都度請求では取引ごとの年月日を記載する形になります。都度請求は1件ごとに独立した適格請求書を交付するため、登録番号や税率ごとの消費税額などの要件を、発行するたびに漏れなく満たす必要があります。

また、小売業や飲食店業、タクシー業など不特定多数の相手に販売する事業では、記載事項を一部簡略化できる「適格簡易請求書」の交付が認められています。自社の業種がこれに当たる場合は、簡易な記載でよいかを国税庁の資料で確認しておくと確実です。

出典・参考資料(2件)

都度請求の請求書発行と入金処理(消込)

ここからは、都度請求の請求書発行と、入金があったときの処理(消込。入金と請求データを照合して売掛金を消す作業)の考え方を確認します。都度請求では、売上が発生するたびに請求書を作成し、取引先へ送付します。1件ごとに完結するため、締め日をまたいで集計する必要はありません。

請求書には、取引年月日・取引内容・金額のほか、インボイス制度に対応する場合は登録番号や税率ごとの消費税額を記載します。都度請求は締め日を待たずに発行できるため、納品や検収のタイミングに合わせて早めに請求書を届けられます。

入金処理では、発行した請求書に対して振り込まれた入金を照合し、対応する売掛金を消し込みます。都度請求は請求と入金が1件ずつ対応するため、どの入金がどの請求に対応するかを把握しやすいのが特徴です。

一方で、都度請求は取引のたびに請求書と入金が発生するため、取引件数が増えると消込の作業回数も増えます。締め請求のように月次でまとめて消し込むのと違い、都度発生する入金を1件ずつ確認していく運用になる点は押さえておきたいところです。

振込名義が請求先の名義と一致しない場合や、複数の請求に対してまとめて入金された場合は、どの請求への入金かを確認する手間が生じます。取引件数が多い場合は、入金消込を自動化できる仕組みを使うと負担を抑えられます。

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取引先ごとに都度請求・締め請求を使い分けて発行する負担を減らすには

取引先ごとに都度請求と締め請求を使い分けると、取引先ごとに請求のタイミングや単位が変わり、発行・送付・入金確認の管理が煩雑になりがちです。こうした手作業の負担は、請求書発行システムを使うことで軽くできます。

請求書発行システムのなかには、取引先ごとに単発(都度)の請求と締め日単位でまとめた請求を設定でき、請求書の作成・送付から入金消込までを自動化できる製品があります。ここでは、取引先ごとの都度・締めの使い分けに役立つサービスを紹介します。

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サービス名請求管理ロボマネーフォワード クラウド請求書Plus
運営会社株式会社ROBOT PAYMENT株式会社マネーフォワード
請求タイプ(都度・締めの使い分け)単発・定期定額・定期従量から選び、取引先ごとに設定。単発(都度)と定期(締め)を使い分けて自動発行でき、将来分の予約作成も可能案件登録から請求書を直接生成(単発の請求書作成)・合算請求書(締め請求)・分割請求書に対応。「都度請求」という名称の機能記載は公式になし
入金消込全銀データ・CSV取込やバーチャル口座で入金情報を取得し、請求と入金を自動照合(消込精度99%以上=バンクチェック利用時の当社データ)消込画面で請求データと入金データを消し込み、消込仕訳を自動作成(入金データの事前登録が必要)
インボイス・電子帳簿保存法対応●●
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1. 請求管理ロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

請求管理ロボのウェブサイト

請求管理ロボは、東証グロース上場の株式会社ROBOT PAYMENTが提供するクラウド型の請求・債権管理システムです。請求書の発行・送付から集金、入金消込、未入金の催促までを1つのサービスで自動化できます。

請求タイプは単発・定期定額・定期従量から選べ、取引先ごとに設定して希望の周期で請求書を自動発行できます。単発の請求(都度請求)と定期的な請求を取引先ごとに設定して使い分けたい場合に対応しやすい設計です。

入金消込では、全銀データやCSVの取り込み、バーチャル口座による入金情報の取得で、請求と入金を自動で照合できます。適格請求書の発行・保存や電子帳簿保存法の要件にも対応しています。料金は初期費用・月額費用とも要問い合わせで、公式サイトから資料をダウンロードできます。

2. マネーフォワード クラウド請求書Plus(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド請求書Plusのウェブサイト

マネーフォワード クラウド請求書Plusは、請求業務の効率化と内部統制の強化を目的とした、株式会社マネーフォワードの請求書発行システムです。案件の登録や受注データの取り込みから請求書を1件ごとに直接作成でき、単発の取引に対する都度の請求にも使えます。

締め請求の側では、基準日で絞り込んで請求先ごとに請求をまとめる合算請求書や、金額を按分する分割請求書の作成に対応しています。取引先ごとに、都度の請求とまとめて請求する締め請求を柔軟に組み立てられる点が特徴です。

インボイス制度および改正電子帳簿保存法に対応し、電子取引ソフトの法的要件認証(JIIMA認証)も受けています。料金は要問い合わせで、公式サイトから詳細を確認できます。

ここで紹介したのは代表的な2サービスです。取引先ごとの都度・締めの使い分けだけでなく、請求書発行システムを、選び方や機能・料金からタイプ別に幅広く比較したい場合は、主要サービスを整理した以下の記事もご覧ください。

まとめ

都度請求は、取引が発生するたびに1件ごとに請求書を発行する方法で、締め日でまとめて請求する締め請求と対になる考え方です。単発・新規で信頼関係が薄い相手には都度請求、継続的で信頼関係のある相手には締め請求、というのが一般的な使い分けの目安になります。

インボイス制度のもとでは、都度発行する請求書も1件ごとに適格請求書の記載事項を満たす必要があります。取引件数が多く、取引先ごとに都度・締めを使い分ける場合は、請求書発行システムを活用すると、発行から入金消込までの負担を抑えながら正確な請求を保てます。自社の取引の性質に合わせて、請求方法と運用の仕組みを選んでいきましょう。

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よくある質問(FAQ)

Q. 都度請求とは何ですか?

A. 都度請求とは、取引(売上)が発生するたびに、その1件ごとに請求書を発行して代金を請求する方法です。締め日を待たず、1回の売上に対して1枚の請求書を出すのが基本の形で、「単発請求」と呼ばれることもあります。一定期間の取引をまとめて締め日に請求する締め請求(一括請求)と対になる考え方です。

Q. 都度請求でも掛け(後払い)で請求できますか?

A. 都度請求でも、掛け(後払い)で請求することは可能です。都度請求は「取引ごとに請求書を発行する」という発行方法を指すもので、代金を前払いにするか後払い(掛け)にするかは別の取り決めです。ただし後払いは代金を受け取る前に商品・サービスを提供するため、新規や単発の相手では与信リスクをふまえて支払い条件を決めます。

Q. 都度請求と締め請求は取引先ごとに併用できますか?

A. 都度請求と締め請求は、取引先ごとに使い分けて併用できます。継続取引の相手は締め請求、単発・新規の相手は都度請求というように、1社のなかでも取引先ごとに請求方法を変えて運用するのが一般的です。取引先が増えると管理は煩雑になるため、両方の請求方法に対応した請求書発行システムを使うと運用しやすくなります。

Q. 適格請求書発行事業者に登録していない場合、都度請求のインボイスはどうなりますか?

A. 登録していない場合は、登録番号のない請求書を都度発行することになります。この請求書は適格請求書(インボイス)には該当せず、受け取った取引先は原則としてその分の仕入税額控除を受けられません(一定期間の経過措置あり)。取引先が課税事業者中心の場合は、適格請求書発行事業者への登録の要否もあわせて検討するとよいでしょう。

Q. 都度請求から締め請求に切り替える目安はありますか?

A. 取引の頻度が増え、信頼関係が築けてきた段階が、都度請求から締め請求へ切り替える一つの目安です。毎月のように取引が発生する相手は、都度請求では請求書の枚数がかさむため、締め日を決めてまとめる締め請求にすると双方の事務負担を軽くできます。切り替える際は、締め日・支払期日・与信の条件を取引先とあらためて取り決めます。

Q. 決済で使われる「都度請求」は請求書の都度請求と同じ意味ですか?

A. 別の意味です。口座振替やクレジットカード決済で使われる「都度請求(都度課金)」は、サービスを利用するたびに代金を引き落とす課金タイミングの話で、毎月決まって引き落とす「毎月請求」と対になります。本記事で扱う請求書発行の「都度請求 vs 締め請求」は、請求書をいつ・どの単位で発行するかという別の論点です。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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