サービス比較の記事一覧

AIで顧客対応・サポート業務を自動化したい

サービス比較の記事一覧

AIで顧客対応・サポート業務を自動化したい

電子契約を印刷すると印紙税はかかる?写し扱いの原則と課税される例外・正しい保存方法

電子契約を印刷すると印紙税はかかる?のサムネイル画像
電子契約システム比較表(2026年版)のプレビュー

主要22サービスの料金・機能を無料で一覧比較

電子契約システム比較表(2026年版)

電子契約で結んだ契約書を印刷したら、収入印紙(印紙税)を貼らなければならないのか。結論から言えば、印刷しても印紙税は原則としてかかりません。印刷した紙は「写し」にすぎず、課税の対象になる原本は電子データのままだからです。

ただし、印刷した紙に署名・押印をしたり「原本に相違ない」旨の証明を付けて相手に渡したりすると、その紙が課税文書になり印紙税が発生する場合があります。自社の運用がこの例外に当たらないかは、線引きを正確に押さえておく必要があります。

本記事では、印刷しても印紙税がかからない理由と、逆に課税されてしまう例外の線引きを、条文・国税庁の見解とともに整理します。あわせて、電子帳簿保存法のもとでの正しい保存方法と、印刷せずに運用するための選択肢まで解説します。

電子契約システムの関連サービス資料
PR
料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】電子契約システムの資料を
一括ダウンロードする
本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

電子契約を印刷しても印紙税は原則かからない

印刷しても印紙税がかからないのは、「原本は電子データ、印刷物は写し」という関係と、印紙税が紙の文書だけに課される仕組みによります。ここでは、その理由を条文・国税庁の見解・国会答弁の3つの根拠から確認します。

印刷物は「写し」、原本は電子データ

電子契約では、電子署名やタイムスタンプが付与された電子データそのものが契約の原本です。それをプリンターで出力した紙は、原本を複製した「写し」にあたります。印紙税は課税対象となる文書を作成したときに課されるため、課税対象ではない電子データを原本とし、その写しを手元で保管するだけなら、印刷によって新たに印紙税が発生することはありません。

社内での確認用や取引先への参考送付のために印刷すること自体は自由です。重要なのは「何を原本として扱うか」で、電子データを原本としている限り、印刷した紙は税務上の課税文書にはなりません。

なぜ電子契約・電磁的記録に印紙税がかからないのか

印紙税は、印紙税法が定める特定の文書にだけ課される税金です。印紙税法第2条は、課税の対象を「別表第一の課税物件の欄に掲げる文書」と定めています。別表第一(課税物件表)には、契約書や領収書など20種類の文書が挙げられています。

別表第一の課税物件の欄に掲げる文書には、この法律により、印紙税を課する。

出典:印紙税法第2条|e-Gov法令検索

課税の対象はあくまで「文書」です。電子データ(電磁的記録)はこの「文書」に含まれないため、電子契約は印紙税の課税対象になりません。国税庁も、取引先にメールで送信した電磁的記録の取扱いについて、次のように明確に示しています。

印紙税の課税対象となるのは、課税物件表の物件名欄に掲げられている文書であり、電磁的記録は文書に含まれません。したがって、おたずねの電磁的記録に印紙税は課税されません。

出典:取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い|国税庁 質疑応答事例

この取扱いは、2005年(平成17年)の国会答弁でも政府の公式見解として示されています。参議院議員の質問主意書に対する答弁書は、文書課税である印紙税の性質から、電磁的記録で作成されたものには課税されないと述べています。

文書課税である印紙税においては、電磁的記録により作成されたものについて課税されないこととなるのは御指摘のとおりである。

出典:参議院議員櫻井充君提出印紙税に関する質問に対する答弁書(第162回国会 答弁書第九号)|参議院

条文・国税庁の見解・国会答弁のいずれも、「文書に課税する印紙税は、電子データには及ばない」という同じ結論を示しています。電子契約で締結し、その電子データを原本として扱う限り、印紙税の負担は生じません。

出典・参考資料(3件)
  • 出典:印紙税法第2条|e-Gov法令検索
  • 出典:取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い|国税庁 質疑応答事例
  • 出典:参議院議員櫻井充君提出印紙税に関する質問に対する答弁書(第162回国会 答弁書第九号)|参議院

逆に印紙税がかかってしまうケース(印刷物が課税文書になる例外)

原則として印刷物は非課税ですが、印刷した紙の扱い方しだいでは課税文書になり、印紙税が発生することがあります。読者が最も注意すべきなのがこの例外です。どのような場合に課税されるのか、線引きを条文の根拠とともに確認します。

署名・押印や「原本に相違ない」旨の証明を付けて交付すると課税文書になる

印紙税法基本通達第19条第2項は、写し・副本・謄本等と表示された文書であっても、一定の条件を満たすものは課税文書に該当すると定めています。印刷した電子契約書も、この条件に当てはまると課税の対象になります。

写、副本、謄本等と表示された文書で次に掲げるものは、課税文書に該当するものとする。
(1) 契約当事者の双方又は一方の署名又は押印があるもの(ただし、文書の所持者のみが署名又は押印しているものを除く。)
(2) 正本等と相違ないこと、又は写し、副本、謄本等であることの契約当事者の証明(正本等との割印を含む。)のあるもの(ただし、文書の所持者のみが証明しているものを除く。)

出典:印紙税法基本通達第19条|国税庁 法令解釈通達

具体的には、印刷した紙に契約当事者が署名・押印したり、「正本と相違ない」といった証明を加えて相手方に交付したりすると、その紙が原本と同じ役割を果たす課税文書とみなされ、印紙税が必要になります。電子データ送信後に、取引先から紙の正本も求められ、電子契約とは別に紙で契約書を作成し直して渡すような場合も同様です。

写しであることを示さず、紙を正式な契約書として流通させる行為が、課税の引き金になります。

印刷物が課税文書に当たるのに収入印紙を貼り忘れると、過怠税がかかります。国税庁によると、納付しなかった印紙税額と、その2倍に相当する金額との合計額(本来の印紙税額の3倍)が過怠税として徴収されます。ただし、税務調査で指摘される前に自主的に不納付を申し出た場合は、本来の印紙税額の1.1倍に軽減されます。

印刷した紙を正式な契約書として扱うなら、それが課税文書に当たらないか、印紙が必要かを事前に確認しておくと安全です。

セーフ/アウトの線引き

自社の運用がセーフ(非課税)かアウト(課税の可能性)かは、印刷した紙をどう扱うかで分かれます。代表的なケースを整理すると次のとおりです。

← 横にスクロールできます →
印刷した紙の扱い方社内の確認・保管用に印刷して手元に置く取引先に参考資料として、写しと分かる形で渡す印刷した紙に当事者が署名・押印して交付する「原本に相違ない」旨の証明や割印を付けて交付する電子送信後に紙の原本を別途作成して相手に渡す
印紙税の扱い非課税(写しにとどまる)非課税(写しにとどまる)課税の可能性(通達19条2項(1))課税の可能性(通達19条2項(2))課税の可能性(紙が課税文書になる)

印紙税法基本通達第19条第2項をもとに作成。文書の所持者のみが署名・証明している場合は除かれます。

ポイントは、紙を「写し」のまま扱えば課税されず、紙を「原本に準じる正式な契約書」として署名・証明を加えて流通させると課税され得る、という点です。

また、文書を持っている側(所持者)だけが署名・押印や証明をしているものは課税対象から除かれるため、自社の控えに自社だけがサインして保管する程度であれば課税されません。

印紙税を節約するために電子契約へ切り替えたなら、印刷物はあくまで控えとして扱い、相手方との間で署名・押印や原本証明を付けないことが安全な運用です。

出典・参考資料(2件)

そもそも電子契約を印刷・紙保管する必要はあるか

印刷して印紙税がかからないとしても、そもそも紙に印刷して保管する必要はあるのでしょうか。結論として、電子取引でやり取りした契約データは電子データのまま保存するのが原則で、印刷した紙だけを残す運用は認められません。電子帳簿保存法の保存ルールから確認します。

電子取引データは電子データのまま保存が原則(2024年1月〜)

電子帳簿保存法では、注文書・契約書・請求書・領収書など、紙でやり取りしていれば保存が必要な書類に相当する電子データを授受した場合、その電子データを電子のまま保存することが義務付けられています。2024年(令和6年)1月以降に行う電子取引が対象です。保存にあたっては、次の3つのルールを満たす必要があります。

  • 改ざん防止の措置をとる(真実性の要件):タイムスタンプの付与、訂正・削除の履歴が残るシステムでの授受・保存、または改ざん防止のための事務処理規程の策定・運用のいずれか
  • ディスプレイやプリンタ等を備え付ける(可視性の要件):保存したデータを画面や書面で確認できるようにする
  • 「日付・金額・取引先」で検索できる(可視性の要件):3つの要素で保存データを検索できるようにする

電子署名やタイムスタンプの付与、検索しやすいファイル名やシステムでの管理が、この要件を満たすための具体策になります。

また、検索要件には小規模事業者向けの緩和があります。基準期間(2期前)の売上高が5,000万円以下の事業者などは、税務調査の際に電子取引データのダウンロードの求めに応じられるようにしていれば、「日付・金額・取引先」での検索機能をそろえる必要はありません。自社がこの範囲に当たるかを確認すると、どこまで対応すべきかの見通しが立てやすくなります。

出典・参考資料(1件)
  • 出典:電子取引データを適切に保存できていますか?(法人・個人事業者の皆様へ)令和6年11月|国税庁

印刷した紙だけ残してデータを捨てる運用はNG

電子帳簿保存法が義務付けているのは「電子取引データそのものの電子保存」です。そのため、受け取った契約データをいったん印刷し、紙だけを保管して元の電子データを削除する運用は認められません。紙に出力しても、それは保存義務を果たしたことにはならないためです。

印紙税の節約を目的に電子契約へ切り替えたのに、従来の習慣で「印刷してファイリング、データは破棄」としてしまうと、保存義務を満たせなくなります。電子データは要件に沿って保存したうえで、必要に応じて印刷する、という順序が基本です。

見読のための印刷は自由/要件に間に合わないときの猶予措置(データ保存は前提)

人が読むため・社内で回覧するために印刷すること自体は、電子データを保存したうえでなら自由です。加えて、原則的な保存ルールへの対応が間に合わない事業者向けに、2024年1月以降の電子取引を対象とする猶予措置が設けられています。次の2つの条件を両方満たす場合は、電子取引データを保存しておくだけでよいとされています。

⑴ 原則的な保存ルールに従って電子取引データを保存することができなかったことについて、所轄税務署長が相当の理由があると認める場合
⑵ 税務調査の際に、電子取引データのダウンロードの求め/電子取引データをプリントアウトした書面の提示・提出の求め にそれぞれ応じることができるようにしている場合

出典:電子取引データを適切に保存できていますか?(令和6年11月)|国税庁

「相当の理由」には、人手不足やシステム整備の資金不足・準備が間に合わないことなども含まれ、事前の届出は不要とされています。期限付きの経過措置ではなく当面広く利用でき、原則的な保存ルールへの対応が整うまでのつなぎとして使えます。

ただしこの猶予措置も、あくまで電子取引データを保存しておくことが前提で、データを削除して紙だけを残すことは認められません。最初から要件を満たす運用にしたい場合は、改ざん防止や検索を備えた電子契約サービス(後述)を使う方法もあります。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】電子契約システムの資料を
一括ダウンロードする

紙で締結済みの契約書・スキャナ保存の注意点

電子契約に切り替えても、過去に紙で締結した契約書は手元に残ります。ここでは、紙の契約書の保存期間と、紙をデータ化するスキャナ保存の注意点を整理します。

契約書の保存期間(法人は原則7年)

法人は、取引に関して作成・受領した契約書などの書類を、一定期間保存する義務があります。国税庁は保存期間を次のように示しています。

法人は、帳簿を備え付けてその取引を記録するとともに、その帳簿と取引等に関して作成または受領した書類を、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存しなければなりません。

出典:No.5930 帳簿書類等の保存期間|国税庁

起算点は契約の締結日ではなく「確定申告書の提出期限の翌日」です。多くの場合は7年ですが、欠損金が生じた事業年度などでは10年になることがあります。電子契約の電子データも、紙の契約書も、この保存期間の考え方は共通です。

紙の原本は紙のまま保存/スキャナ保存できる書類・できない書類

紙で締結した契約書は、そのまま紙の原本として保存するのが基本です。一方で、スキャナ保存制度を使えば、紙で受け取った契約書などをスキャンしてデータで保存し、紙を廃棄することもできます。スキャナ保存は任意の制度で、採用する場合はタイムスタンプ・解像度・検索などの要件を満たす必要があります。

ただし、スキャナ保存の対象にできる書類は限られます。取引先から紙で受け取った書類などは対象になりますが、貸借対照表・損益計算書といった決算関係書類はスキャナ保存の対象外です。自社で紙をデータ化したい場合は、対象になる書類かどうかの確認が必要です。

出典・参考資料(2件)
  • 出典:No.5930 帳簿書類等の保存期間|国税庁
  • 出典:はじめませんか、帳簿・書類のデータ保存(電子帳簿等保存)【令和6年1月以降用】|国税庁

印刷せずクラウドで保管・検索して電子帳簿保存法の要件を満たす運用

ここまで見たとおり、電子契約は印刷しなくても問題なく、むしろ電子データのまま保存するのが原則です。とはいえ、改ざん防止のタイムスタンプや「日付・金額・取引先」での検索を自前で用意するのは手間がかかります。

電子契約サービスを使えば、締結から保管・検索までをクラウド上で完結でき、印刷せずに電子帳簿保存法の要件を満たしやすくなります。ここでは、電子帳簿保存法への対応を公式に示している代表的なサービスを紹介します。

電子署名には、サービス事業者が契約当事者の指示で署名する立会人型(事業者署名型)と、契約当事者自身が電子証明書を使って署名する当事者型があり、導入のしやすさや本人性の担保の強さが異なります。下の比較表の「署名方式」は、この違いを示しています。

← 横にスクロールできます →
サービス名クラウドサイン電子印鑑GMOサイン
署名方式立会人型(事業者署名型)が標準
当事者型(マイナンバーカード署名)も対応
立会人型(契約印タイプ)・当事者型(実印タイプ)
ハイブリッド署名も可
認定タイムスタンプ●全プランで標準付与(長期署名対応)●全プランで標準付与(長期署名対応)
電子帳簿保存法対応認定タイムスタンプ付与と書類情報での検索に対応
※フリープランは検索要件など一部を利用者側で対応
JIIMA認証(電子取引ソフト法的要件認証)を取得
※契約印&実印プランで取得
無料プランフリープランあり
(1名・月2件まで)
お試しフリープランあり
(1ユーザー・月5件まで・契約印タイプのみ)
月額(税抜)無料〜11,000円
(Light 11,000円/Corporate 28,000円)
無料〜8,800円
(ライト 8,800円/スタンダード 24,000円、年間契約)
送信料220円/件(税抜)契約印タイプ 100円/件
実印タイプ 300円/件(税抜)
詳細情報公式資料を見る公式資料を見る

1. クラウドサイン(弁護士ドットコム株式会社)

クラウドサインのウェブサイト

クラウドサインは、弁護士ドットコム株式会社が運営する電子契約サービスです。書類のアップロード・送信から電子署名・タイムスタンプの付与、契約書の保管・検索までをオンラインで完結でき、印刷・押印・郵送を不要にします。電子署名は、認証局での本人確認が不要で導入のハードルが低い事業者署名型(立会人型)が標準です。

電子帳簿保存法への対応では、締結した書類に認定タイムスタンプが付与されるため改ざん防止(真実性)に対応しやすく、書類情報をもとにした検索にも対応しています。富士キメラ総研の調査(ソフトウェアビジネス新市場2025年版・2024年度実績)では、電子契約ツール部門のシェア首位とされています。導入社数は250万社以上、累計送信件数は4,000万件を超えると公式に案内されています。

料金は、無料のフリープラン(送信は月2件まで)のほか、有料のLightプランが月額11,000円(税抜)、送信は1件220円(税抜)です(2026年9月時点)。

2. 電子印鑑GMOサイン(GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社)

電子印鑑GMOサインのウェブサイト

電子印鑑GMOサインは、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が提供するクラウド型の電子契約サービスです。立会人型(契約印タイプ)と当事者型(実印タイプ)の2つの署名方式に対応し、両者を組み合わせたハイブリッド署名も使えます。導入実績は350万社以上、累計送信件数は5,000万件を超えると公式に案内されています。

電子帳簿保存法への対応では、JIIMA(日本文書情報マネジメント協会)の電子取引ソフト法的要件認証を契約印&実印プランで取得していると公式に示しており、法令要件への適合を第三者認証で確認できます。長期署名・認定タイムスタンプにも対応し、締結した契約書の改ざん防止と保管を仕組みとして備えています。

料金は、月5件まで送信無料のお試しフリープランのほか、基本のライトプランが月額8,800円(税抜)からで、送信料は契約印タイプが1件100円(税抜)、実印タイプが1件300円(税抜)です(2026年9月時点)。

ここでは電子帳簿保存法への対応を公式に示す2サービスを紹介しましたが、電子契約サービスは署名方式・料金体系・対応機能がサービスごとに大きく異なります。より多くの選択肢の中から、料金やタイプ別の選び方で自社に合う一社を比較検討したい方は、次の記事もあわせてご覧ください。

まとめ

電子契約で締結した契約書は、印刷しても原則として印紙税はかかりません。課税対象は紙の「文書」で、原本である電子データは課税されず、印刷した紙は写しにとどまるためです。ただし、印刷物に署名・押印や「原本に相違ない」旨の証明を付けて交付すると、その紙が課税文書になり印紙税が発生するため、印刷物は控えとして扱うのが安全です。

そもそも電子取引データは、電子帳簿保存法のもとで電子のまま保存するのが原則で、印刷した紙だけを残す運用は認められません。改ざん防止・検索などの要件を自前でそろえるのが難しい場合は、締結から保管・検索までをクラウドで完結できる電子契約サービスを使うと、印刷せずに法令要件を満たしやすくなります。自社に合うサービスは、資料を取り寄せて機能と料金を比べて選びましょう。

税務で指摘されないための運用のポイント
  • 電子契約の原本(電子データ)は削除せず、電子帳簿保存法の要件(改ざん防止・検索)に沿って保存する
  • 印刷物は「写し」の控えとして扱い、相手方との間で署名・押印や「原本に相違ない」旨の証明を付けない
  • 要件対応が間に合わないときは、データを保存したうえで猶予措置を使う(紙だけ残すのは不可)
  • 紙で締結済みの契約書は原則そのまま保存する(法人は多くの場合7年)

電子契約に切り替えると、紙だと契約金額に応じてかかっていた印紙税の負担がなくなります。紙の契約書の印紙税額や、切り替えでどれだけ削減できるかの目安は、次の記事で確認できます。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】電子契約システムの資料を
一括ダウンロードする

よくある質問(FAQ)

Q. 電子契約とは何ですか?

A. 電子契約とは、紙の契約書と印鑑に代えて、電子データに電子署名やタイムスタンプを付して締結する契約のことです。契約の原本は電子データとなり、クラウド上などで保管します。紙の文書を作成しないため収入印紙(印紙税)が原則かからず、郵送や押印の手間も省けるのが特徴です。

Q. 電子契約を印刷して取引先に渡すと印紙税はかかりますか?

A. 写しと分かる形で参考に渡すだけなら印紙税はかかりませんが、印刷した紙に当事者が署名・押印したり「原本に相違ない」旨の証明を付けて交付したりすると課税文書になり、印紙税が発生します。原本はあくまで電子データで、印刷物を正式な契約書として流通させる行為が課税の引き金になります。印刷物は署名・押印や原本証明を付けず、控えとして扱うのが安全です。

出典・参考資料(1件)

Q. 電子契約を社内確認用にコピー(印刷)しても問題ありませんか?

A. 社内の確認・回覧用に印刷すること自体は自由で、その紙に印紙税はかかりません。印刷した紙は原本(電子データ)の「写し」にとどまるためです。ただし電子帳簿保存法のもとでは、元の電子データを要件に沿って保存しておくことが前提です。印刷した紙だけを残して電子データを削除する運用は認められない点に注意してください。

出典・参考資料(1件)

Q. 収入印紙が不要になるのは電子契約だけですか?

A. 電子契約に限らず、紙の原本を作成・交付せずにやり取りする電磁的記録は、原則として印紙税がかかりません。印紙税の課税対象は「文書」であり、電磁的記録は文書に含まれないためです。たとえば契約内容をPDFなどの電子データにして電子メールで送信する場合も、紙の課税文書を作成していないため課税対象外です。

出典・参考資料(1件)

Q. 印刷した電子契約書に紙の契約書と同じ法的効力はありますか?

A. 契約の効力は原本である電子データにあり、電子署名やタイムスタンプを付した電子契約は、紙に署名・押印した契約書と同等の法的効力を持ちます。印刷した紙はその電子データの写しであり、契約内容の確認や社内利用には使えますが、それ自体が独立した原本になるわけではありません。契約の成立や内容を証明する必要がある場面では、原本である電子データで示すのが基本です。

Q. 電子帳簿保存法に対応しないと罰則はありますか?

A. 保存をしなかったことに対して直ちに罰金が科される規定はありませんが、電子帳簿保存法では2024年1月以降にやり取りした電子取引データを電子のまま保存することが義務付けられており、要件を満たさない保存は税務調査で指摘を受けるなどの不利益につながるおそれがあります。要件を満たした保存ができているか不安な場合は、改ざん防止や検索に対応したシステムの利用も含めて運用を見直しておくと安心です。

出典・参考資料(1件)
  • 出典:電子取引データを適切に保存できていますか?(法人・個人事業者の皆様へ)令和6年11月|国税庁

Q. 電子帳簿保存法に対応するには電子契約システムの導入が必須ですか?

A. 電子契約システムの導入は必須ではありません。改ざん防止は「事務処理規程」を定めて運用する方法でも満たせ、検索はファイル名の工夫や索引簿の作成でも対応できるため、必ずしも専用システムを使う必要はありません。ただし、タイムスタンプの付与や「日付・金額・取引先」での検索を自前でそろえるのは手間がかかるため、システムを使うと要件を満たしやすくなります。

出典・参考資料(1件)
  • 出典:電子取引データを適切に保存できていますか?(法人・個人事業者の皆様へ)令和6年11月|国税庁

電子契約システムの料金・資料を一括チェック

MCB FinTechカタログでは、電子帳簿保存法に対応した電子契約サービスの最新資料を無料で一括請求できます。署名方式・電子帳簿保存法への対応・料金プランをまとめて比べられます。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】電子契約システムの資料を
一括ダウンロードする

MCB FinTechカタログに掲載しませんか?

MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

関連記事

新着記事

電子契約システム
おすすめの診断サービス