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オンライン試験システム比較18選|自社運用と運営委託の選び方・不正防止機能まで

オンライン試験システム比較18選 自社運用と運営委託の選び方のサムネイル画像

資格試験や社内の昇格試験を実施するたびに、会場の確保、監督者の手配、問題冊子の印刷と輸送、そして答案の採点と集計に追われていませんか。受験者が全国に散っていれば、会場に来られない人のために追加日程を組む負担も加わります。

一方で、受験者が自宅から受ける形に切り替えると、今度は「替え玉受験やカンニングを本当に防げるのか」という別の不安が出てきます。試験の公平性が崩れれば、資格や検定そのものの信頼に関わります。実施の手間を減らしながら公平性を保つには、どのような仕組みを選べばよいのでしょうか。

本記事では、オンライン試験システム18サービスを、試験運営をどこまで自社で担うかという観点で3つのタイプに分けて比較します。本人確認・監視・端末の操作制限・生成AI利用への対応という不正防止の中身を条件を揃えて並べ、公開されている料金と、金額が何で変わるかまで整理しました。

料金を公式サイトで公開しているのは18件中3件のため、見積もりを取る前に決めておく条件もあわせて示しています。自社の試験に合う仕組みを判断する材料としてご活用ください。

また、貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

オンライン試験システムとは?

オンライン試験システムは、試験問題の作成と配信から、受験者の本人確認、試験中の監視、採点と集計、合否通知までをインターネット経由で実施する仕組みです。紙の試験で必要だった会場の確保、問題冊子の印刷と輸送、答案の回収と手作業の採点を、システム上の処理に置き換えます。

どこまでを担うかは製品によって差があります。問題を配信して自動採点するところまでのものもあれば、受験申込の受付や受験料の決済、当日の監督、合格証の発行までを引き受けるものもあります。この「担う範囲の違い」が、後述する3つのタイプの分かれ目です。

オンラインで実施できる試験の種類

実際に運用されている用途は、大きく次の4つに分かれます。自社の試験がどれに近いかで、必要になる機能の重さが変わります。

  • 資格試験・検定試験:業界団体や協会が主催し、合格が資格として外部に通用するもの。公平性が資格の価値に直結するため、本人確認と監視の要求水準が最も高くなります
  • 昇格・昇進試験:人事評価の一部として社内で実施するもの。受験者は社員に限られますが、結果が処遇に反映されるため公平性は同様に問われます
  • 理解度確認テスト:研修やeラーニングの後に習熟度を測るもの。実施頻度が高く受験者数も多い一方、1回あたりの重みは相対的に軽くなります
  • 入学試験・選考試験:教育機関の入試や採用選考。出願の受付から合否通知までを一連の手続きとして回す必要があります

IBT(自宅受験)・CBT(会場受験)・PBT(紙)の違いと使い分け

製品の話に入る前に、受験者が「どこで受けるか」の呼び分けを押さえておきます。検定試験を実施している東京商工会議所は、2つの方式を次のように説明しています。

IBT方式(Internet Based Testing)
受験者ご自身のパソコン・インターネット環境を利用し、受験いただく試験方式です。
受験日時は所定の試験期間・開始時間から選んでお申込みいただきます。

CBT方式(Computer Based Testing)
各地のテストセンターにお越しいただき、備え付けのパソコンで受験いただく試験方式です。

出典:受験方式|東京商工会議所検定サイト

紙と鉛筆で行う従来型の試験は PBT(Paper Based Testing)と呼ばれます。大学入試センターは「従来の紙や鉛筆でおこなわれてきた試験をPBT(Paper Based Testing)と呼びます」と説明しています。

出典・参考資料(1件)
IBT(受験者自身のパソコンとインターネット環境で受験)、CBT(テストセンターの備え付けパソコンで受験)、PBT(紙と鉛筆で行う従来型)の違いと、受験する場所の軸と試験運営をどこまで自社で担うかの軸が別であることを示した図

ただし同センターは、自宅など受験者の任意の場所で実施する試験も含めてCBTと呼んでおり、呼び方には幅があります。製品を比べるときは略語だけで判断せず、受験者がどこの端末で受けるのかを具体的に確認してください。

選び分けの目安は、公平性への要求とコストのどちらを優先するかです。会場を用意する必要がないIBTは実施コストが軽く、受験者が全国や海外に散っていても実施できます。テストセンターの端末で受けるCBTは、受験環境が統一され監督者も置けるぶん、不正が起きたときの影響が大きい試験に向きます。両方に対応し、試験の種類ごとに使い分けている主催者もあります。

この「どこで受けるか」の軸と、次に説明する「試験運営をどこまで自社で担うか」の軸は別のものです。会場受験でも自社で運営する形はありますし、自宅受験でも運営ごと委託する形はあります。

オンライン試験システムの3つのタイプ

製品を1つずつ見比べる前に決めておきたいのが、試験運営をどこまで自社で担うかという分岐です。ここが決まると候補は大きく絞られ、比較すべき項目も変わります。

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タイプ自社で試験を運営するシステム提供タイプ試験運営ごと任せる運営委託タイプ会場受験や紙試験も組み合わせられるハイブリッドタイプ
運営の担い手自社の事務局が問題登録・配信設定・結果確認まで操作する申込受付・本人確認・当日の監督・結果通知まで提供事業者が代行する自宅受験に加え、テストセンターや紙の試験も同じ運営に載せる
向いている主催者試験の設計を自社で決めたい
実施回数が多い
社内に運用の担当者を置ける
事務局の人員が限られる
年数回の大規模試験を確実に回したい
受験者からの問い合わせ対応まで任せたい
受験者の環境差が大きい
公平性を厳格に担保したい
紙からの移行を段階的に進めたい
留意点運用のノウハウと人員が自社に必要自社の独自要件をどこまで反映できるかは事前確認が必要会場費・監督者費が加わり、実施単価は上がりやすい
受験方式IBTが中心(製品により会場受験にも対応)IBT・CBTとも製品により対応IBT・CBT・PBTを組み合わせられる
該当する主なサービスlearningBOX / WisdomBase / MASTER CBT PLUS / Testable / スマート入試 ほかオンラインテストセンター(OLTC) / Remoty AI+ / JAGATオンライン試験システム ほかExcert / CBT試験サービス / OnVUE

自社で試験を運営するシステム提供タイプ

試験問題の登録、受験者への配信、監視の設定、採点と結果の確認までを、自社の事務局がシステムを操作して行う形態です。問題の差し替えや実施日程の変更を自分たちのタイミングで進められるため、実施回数が多い試験や、内容を頻繁に更新する試験と相性がよくなります。

その代わり、受験者からの問い合わせ対応や当日のトラブル対応も自社が担います。年に1回の大規模試験のためだけに体制を組むのは負担が大きいため、実施頻度と社内の人員から判断してください。

試験運営ごと任せる運営委託タイプ

試験問題は自社で用意し、受験申込の受付、受験料の決済、本人確認、試験当日の監督、合否通知、合格証の発行までを提供事業者が代行する形態です。受験者向けの問い合わせ窓口まで含めて任せられる製品もあり、事務局の人員が限られていても大規模な試験を実施できます。

委託できる業務の範囲は製品ごとに差があります。申込と決済までは任せられても合格証の発行は自社、といった切り分けになることもあるため、どこからどこまでを引き受けてもらえるのかを見積もり前に確認しておくと、あとで作業が残るのを避けられます。

会場受験や紙試験も組み合わせられるハイブリッドタイプ

自宅からの受験に加えて、テストセンターの端末での受験や、紙の試験を同じ運営の中で扱える形態です。受験者の年齢層が幅広く自宅の通信環境に差がある場合や、不正が発覚したときの影響が大きく監督者の目を置きたい場合に選択肢になります。

紙の試験からの移行を一度に行わず、地方の受験者はテストセンター、都市部は従来どおり紙、といった併用から始める進め方もできます。ただし会場費と監督者の人件費が加わるぶん、受験者1人あたりの実施単価はIBT単独より上がりやすくなります。

社内試験は自社で運営し、大規模な検定は委託したいというように、規模や試験の種類が混在することもあります。その場合は、実施回数の多い試験を基準に主となる製品を決め、要件が大きく違う試験だけを別の製品に分けるのが現実的です。1つの製品で兼ねられるかどうかは、同時受験者数の上限と、委託できる業務の範囲が両方の試験を満たすかで判断できます。

オンライン試験システムの選び方

ここからは、製品を突き合わせるときに見る軸を順に整理します。読み進めながら自社の要件を書き出しておくと、後の比較表と見比べやすくなります。

対応する受験方式は自社の試験に合うか

自宅受験(IBT)だけを想定するのか、テストセンターでの受験(CBT)や紙の試験(PBT)も組み合わせるのかで、候補になる製品が変わります。会場受験に対応する製品でも、自社で会場を手配する前提のものと、提供事業者がテストセンター網を持っているものがあり、事務局に残る手配作業の量が変わります。

将来的に方式を増やす見込みがあるなら、その時点で製品を乗り換えずに済むかも確認しておくと安心です。受験者データや問題資産を移す作業は、試験の規模が大きいほど負担になります。

出題形式と自動採点の範囲はどこまでか

選択式や正誤式であれば、ほとんどの製品が自動採点に対応します。判断が要るのは記述式と、図表や画像を使う問題です。記述式は入力欄を用意できても採点は人が行う製品が多く、採点者が結果を入力する画面や、複数人で採点を分担する仕組みがあるかで運用の重さが変わります。

音声を聞かせる問題や動画を使う問題に対応する製品もあります。現行の紙の問題に図表やリスニングが含まれるなら、同じ形式のまま出題できるかを実際の問題で確かめておくと、移行時の作り直しを減らせます。

同時受験者数と大規模実施の実績はあるか

同時に何人まで受験できるかは、製品と契約プランによって変わります。数十名の社内試験と、数千人が同じ時刻に一斉に受ける検定試験とでは、必要になるサーバー側の備えも当日の対応体制も変わります。

確認したいのは、公表されている上限値だけでなく、その規模での実施実績があるかどうかです。想定する最大同時受験者数を伝えたうえで、同等規模の運用経験を聞いておくと、当日の輻輳やトラブル対応の見通しが立てやすくなります。

委託できる運営業務はどこからどこまでか

受験申込の受付、受験料の決済、受験票の発行、当日の監督、合否通知、合格証や認定カードの発行という一連の業務のうち、どこを引き受けてもらえるかは製品ごとに異なります。決済ひとつを取っても、決済システムとの連携だけを提供するものと、収納代行まで行うものがあります。

自社に残る作業を洗い出しておくと、見積もり金額の差が「機能の差」なのか「引き受ける業務量の差」なのかを判断できます。金額だけを並べて比べると、安く見えた製品ほど自社の作業が多く残る、という結果になりかねません。

試験当日の問い合わせ窓口はどちらが持つか

受験者が当日「ログインできない」「画面が固まった」と連絡してくる先が、提供事業者の窓口なのか自社の事務局なのかは、事前に決めておくべき点です。受験者向けのサポートセンターを運営している製品もあれば、主催者向けの窓口のみを持つ製品もあります。

窓口の対応時間も確認しておく必要があります。試験を土日や夜間に実施するなら、平日日中のみの対応では当日に頼れません。窓口の役割分担が曖昧なまま本番を迎えると、受験者を待たせたまま事務局が事業者に問い合わせる、という二段構えになります。

替え玉・カンニングをどこまで防げるか

在宅受験に切り替えるときに最も気がかりなのが不正への備えです。ただし「AI監視あり」といった表示だけでは、自社の試験に足りているかを判断できません。防止の手段は本人確認・監視・端末の操作制限・生成AIへの対応の4つに分けられ、製品ごとにどこが厚いかが違います。

比較表では、公式サイトで確認できなかった項目を「公表なし」と記載しています。これは機能がないという意味ではなく、公開情報からは判断できないという意味です。自社の要件として外せない機能が「公表なし」になっている製品は、候補から外すのではなく、問い合わせ時に真っ先に確認する項目として控えておいてください。

必要な水準を決める目安は、試験の重みと、不正が発覚したときの影響です。合格が資格として外部に通用する試験や、結果が処遇に反映される昇格試験では、本人確認と監視の両方を厚くする必要があります。研修後の理解度確認テストであれば、問題のランダム出題と操作制限だけで実用的な抑止になることもあります。かける手間とコストは受験者の負担にもなるため、水準を上げるほどよいわけではありません。

オンライン試験の不正防止を本人確認・監視・端末の操作制限・生成AIへの対応の4つに分けて整理した図

本人確認の方法(身分証の照合・顔認証・事前登録)

受験しているのが申し込んだ本人かを確かめる仕組みです。申込時に登録した顔写真と受験時のカメラ映像を照合する方式、運転免許証などの身分証を撮影して記載内容と顔を突き合わせる方式があり、後者は画像認識で自動照合する製品と、試験監督が目視で確認する製品に分かれます。

照合のタイミングも製品差が出るところです。試験開始時に1回だけ確認する製品もあれば、試験中に間隔を空けて複数回照合し、途中で受験者が入れ替わっていないかを見る製品もあります。長時間の試験ほど、開始時の1回だけでは抑止として弱くなります。

監視の方式(録画型・リアルタイム有人監督・AI挙動検知)

試験中の様子をどう見るかは、大きく3つの方式に分かれます。録画型はカメラ映像や画面を記録しておき、必要に応じて後から確認する方式です。リアルタイム有人監督は試験監督が中継映像を見ながら監視し、その場で警告や中断ができます。AI挙動検知は視線の動き、離席、複数人の映り込みといった挙動をシステムが検出し、疑わしい箇所を後から人が確認します。

有人監督は抑止力が高い一方、監督者1人が同時に見られる受験者数に上限があるため、規模が大きくなるほど費用がかさみます。AI検知は大人数でも費用が伸びにくい代わりに、検知された箇所を誰が確認して最終判断を下すのかを決めておく必要があります。この最終判断を主催者側が行う設計の製品もあるため、事務局の作業量に関わる点として確認しておきたいところです。

カメラの台数と画角も見ておきます。受験端末の内蔵カメラだけでは手元と周囲が映らないため、スマートフォンを2台目のカメラとして使う方式や、広角・360度カメラを併用する方式を用意している製品もあります。

受験端末の操作制限(ブラウザ制限・専用アプリ・コピー禁止)

受験中に別のタブで検索したり、問題文をコピーして持ち出したりする行為を、端末側で抑える仕組みです。試験画面から離れたことを検知して警告や強制終了を行う方式、コピーと貼り付けを無効にする方式、専用アプリを起動して他のアプリケーションを終了させ、画面の複製や共有をブロックする方式があります。

制限を強くするほど受験者側の準備は増えます。専用アプリやロックダウン用のブラウザを使う場合、受験者が事前にインストールと動作確認を行う必要があり、その案内も事務局の仕事になります。受験者の端末が会社支給か個人所有かによっても、導入できる制限の強さは変わります。

生成AIの利用への対応

手元のスマートフォンや別の端末で生成AIに問題文を入力し、回答を得る行為は、従来のカンニング対策の想定外にありました。現時点では、生成AI固有の検知技術を掲げる製品はまだ少なく、既存の手段の組み合わせで対応しているのが実情です。

具体的には、受験端末の画面を監視して試験外の操作を記録する、視線の動きから手元の別端末を見ている可能性を検知する、専用アプリで他アプリの起動を防ぐ、といった手段が該当します。

受験者が試験端末とは別のスマートフォンを使う場合は端末側の制限では防げないため、手元まで映るカメラ構成や有人監督と組み合わせることになります。

オンライン試験システム18サービスのうち、生成AIの利用への対応を公式に掲げているのは1製品で、技術的な手段までは公開されていません。ほかに1製品が、受験中のデスクトップを監視して生成AIに問題文を入力している様子を記録できると公式ブログで説明しています。残りは言及そのものがなく、対応の有無を公開情報からは判断できません。個別の記載は比較表の「本人確認・監視の方式」欄で確認できます。

試験の信頼性に関わる論点であれば、見積もり時に「手元の別端末で生成AIを使われた場合に何ができるか」を具体的に聞いておくのが確実です。

費用の目安と、料金が何で変わるか

オンライン試験システムは料金を公開していない製品が多く、相場が掴みにくい領域です。ここでは公開されている金額を並べたうえで、見積もりが動く要因と、問い合わせ前に整理しておくべき条件を示します。

初期費用・受験者単価・保守運用費の目安

オンライン試験システム18サービスのうち、サービス本体の料金を公式サイトで公開しているのは3件です。公開されている例では、利用者数に応じたID課金で300ID以上なら1IDあたり月額429円から、300ID未満なら748円からという水準です。

100アカウント単位のプラン契約では月額5,500円(税込)から、運営を委託する形態では、一定の契約条件を前提に初期費用50万円(税別)からという水準が示されています。

付随する費用として、監視用の広角カメラを1,440円(税・送料別)、360度カメラを2,500円(送料込み)で貸し出す例もあります。いずれも2026年8月時点の各社公開情報で、詳細は比較表と各サービスの紹介に記載しています。

これ以外の製品は「要お問い合わせ」となっており、公的な統計や調査も、算出根拠の公開された相場データも見当たりません。実際の金額は、次に挙げる4つの変数で動きます。

料金が変わる4つの変数

1つ目は受験者数です。ID課金の製品では契約IDの数がそのまま月額に効き、一定数を超えると単価が下がる段階設定を持つ製品もあります。1回の試験で数千人が受ける場合と、100人規模を毎月回す場合とでは、有利な料金体系が逆になることもあります。

2つ目は年間の実施回数です。初期費用が大きく実施ごとの費用が小さい製品は、回数が多いほど1回あたりの負担が下がります。年1回の試験に初期費用の大きい製品を入れると、単価は高止まりします。

3つ目は監視の厳格さです。有人監督は監督者の人件費がそのまま費用に乗るため、受験者数に比例して増えます。AI検知や録画型は人手が減るぶん費用が伸びにくく、同じ受験者数でも監視方式の違いで見積もりが変わります。

4つ目は委託する業務の範囲です。申込受付から合格証の発行までを任せるほど費用は上がりますが、そのぶん事務局の作業は減ります。金額の比較は、自社に残る作業量とセットで見なければ判断を誤ります。

見積もりを取る前に整理しておく条件

各社に問い合わせる前に、「年◯回・1回あたり◯名・必要な監視の水準・委託したい業務の範囲」の4点を数字と言葉で決めておくと、返ってくる見積もりを同じ条件で比べられます。条件が曖昧なまま依頼すると、各社が想定した前提がばらばらになり、金額の差が何に由来するのか分からなくなります。

導入費用に使える補助金

費用を抑える手立てとして、補助金の活用も検討できます。中小企業・小規模事業者等を対象とする「デジタル化・AI導入補助金2026」は、業務効率化やDXに向けたITツールの導入を支援する制度です。補助率は原則2分の1以内、補助額は5万円から450万円以下の範囲で、対象とする業務プロセス数に応じて区分されています。

対象になるのは事務局に登録済みのITツールに限られ、登録されたIT導入支援事業者と組んで申請する必要があります。

対象となるITツール(ソフトウェア、サービス等)は事前に事務局の審査を受け、補助金HPに公開(登録)されているものとなります。
補助金申請者(中小企業・小規模事業者等のみなさま)は、デジタル化・AI導入補助金事務局に登録された「IT導入支援事業者」とパートナーシップを組んで申請することが必要となります。

出典:デジタル化・AI導入補助金制度概要|中小企業デジタル化・AI導入支援事業

公募要領の共通プロセス一覧には「総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情シス・統合業務」が含まれており、社内試験や研修後のテストの仕組みは教育訓練の業務プロセスに当てはまる可能性があります。

補助対象者には一般社団法人・一般財団法人や学校法人も含まれますが、法人の種類ごとに従業員規模の上限が定められています(社団法人・財団法人は主たる業種に応じた規模、学校法人は常時使用する従業員300人以下)。検討している製品が登録されているかは、公式サイトのITツール検索で確認できます。

出典・参考資料(3件)

LMSのテスト機能で足りるケース、試験専用システムが必要なケース

すでにeラーニングや学習管理システム(LMS)を導入している場合、そこに付いているテスト機能で用が足りることもあります。判断の分かれ目は、合否の重み・受験者数・出題形式・申込や証明書の扱いという4点のうち、どれを外せないかです。

LMSのテスト機能で足りるのは、受験者が社内の従業員に限られ、結果が処遇に直結しないケースです。研修後の理解度確認や、eラーニングの受講完了を確かめる小テストであれば、選択式の自動採点と受講履歴の管理があれば運用できます。受講管理と一体で成績を追えるぶん、別のシステムを使うより手間が少なくて済みます。

試験専用のシステムが必要になるのは、次のいずれかに当てはまるときです。合否が資格や処遇として外部に通用する場合は、本人確認と監視の仕組みが要ります。数百人以上が同時に受験する場合は、同時アクセスへの備えと当日のサポート体制が問われます。

また、記述式や図表を使う問題を出す場合は、出題形式と採点の運用が学習用のテスト機能では足りないことがあります。受験申込や受験料の決済、合格証の発行まで扱う場合も、LMSの守備範囲を超えます。

もっとも、この境界は固定ではありません。学習管理を主機能としながら、顔認証やブラウザ監視、認定証の発行まで備えた製品もあり、そうした製品は上位プランでのみ不正防止機能を提供する場合があります。手持ちのLMSでどこまでできるかを確認したうえで、足りない要件だけを専用システムに求める、という順序で検討すると無駄がありません。

まだLMSを導入していない場合や、学習管理と試験を1つの製品でまかなえないかを確かめたい場合は、eラーニング・LMSの側から比較したほうが近道です。以下の記事では、学習管理システムの選び方と主要製品の違い、研修費用に使える人材開発支援助成金の使い方をまとめています。

ここまでで、タイプ・選定軸・不正防止・費用の見方を整理しました。しかし、自社がどのタイプに適しているかといった判断が難しいケースも存在します。そのような場合でも貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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【比較表】オンライン試験システム18選

ここからは、自社の課題や要件に合わせた客観的な比較・選定ができるよう、主要なオンライン試験システム18製品を3つのタイプ別に分類してご紹介します。3つの表はいずれも同じ列で揃えているため、タイプをまたいで見比べることもできます。公式サイトで確認できなかった項目は「公表なし」と記載しています。

自社で運営するシステム提供タイプの比較表(10件)

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サービス名learningBOXWisdomBaseMASTER CBT PLUSTestableスマート入試SAKU-SAKU TestingTAOクラウドJPオンラインCBTソリューションONLINE FACEコラボプラザ Web試験システム
対応する受験方式IBT・CBT
(在宅・会場いずれの試験にも使える不正対策機能を搭載)
IBT(標準)・CBT
(CBTは提携先が会場・PC・試験監督者を手配)
CBT中心・IBT
(自宅受験を厳格に運用する場合は姉妹サービス「Remote Testing」の併用が前提)
IBT・CBTIBT
(数式を含む設問は画像で表現、計算を伴う場合は紙媒体での実施)
IBT相当(公式の方式区分は公表なし)CBT(公式の製品分類)
IBT・PBTとしての対応は公表なし
インターネット経由での受験
(IBT・CBT・PBTという区分での明記は公表なし)
IBT相当(公式の方式区分は公表なし)IBT(24時間いつでも受験できる随時受験)
主催者が用意した会場での集合実施の例もあり
本人確認・監視の方式顔認証で事前登録写真と試験開始時の撮影画像を照合
試験中の様子を最大30枚まで撮影
(いずれもスタンダードプラン以上)
顔認証(事前登録写真とインカメラ映像の照合)とeKYC(本人確認書類の提出)
インカメラで一定間隔の撮影、デスクトップ監視
有人によるリアルタイム監督の有無は公表なし
本体は出題面の対策のみ(問題プールからのランダム出題・選択肢のシャッフル)
身分証との顔照合・カメラ録画・AI挙動検知は「Remote Testing」側の機能
eKYC(顔写真付き身分証と本人の顔を照合)
AI顔認証で別人の介入・離席・無人化を検知
有人監督と録画データの保存可否は公表なし
事前登録した本人認証用写真と受験時の顔画像を照合
PCカメラとスマートフォンの2カメラを7種類のAIが監視(本人認証・替え玉、入れ替わり・離席、複数人数、物体、視線)
音声認識AIとPC画面監視AIはトップセキュリティプランのみ
オプション「サクテスAIMONITOR」でWebカメラによる本人確認・離席検知・なりすまし検知・複数人受講検知
本体には含まれない
公表なしAI顔認証(オプション)。受講者が提出した顔画像を管理者が事前承認し、試験開始時にカメラで撮影した顔と照合
試験中の常時監視・AI行動検知は公表なし
申込時に登録した写真と公的身分証をAIが自動照合(照合後の身分証画像は自動抹消)
受験中は独自アルゴリズムによりランダムなタイミングで複数回の顔認証
スマートフォンなど複数端末のカメラを連動させて死角を減らす
試験開始前にPCのカメラと身分証明書で本人確認
受験中はWeb会議ツールをつないで不審な行動を監視(Web監視サービス)
録画の有無・AIによる検知は公表なし
端末の操作制限ブラウザ監視(別タブを開く・全画面解除で警告、強制終了も設定可)
全プランで利用可
タブ移動の検知と警告・強制終了、コピー&ペーストの禁止
不正防止専用ブラウザ「Safe Exam Browser」連携(2026年6月〜、Windows・macOS)
コピー&ペーストの禁止(Windows限定)
オプション「ULTRA GUARDIAN」で他アプリの起動禁止、画面共有ソフト・複数ディスプレイ接続の検知
試験中に他のタブを開くと解答を強制終了PC画面の監視はトップセキュリティプランのみ
別ウィンドウの起動制限などの技術仕様は公表なし
端末側の操作制限は公表なし
シングルサインオン・二段階認証・IPアドレス制限で受験できる環境を絞る
公表なし公表なし不正なブラウザ操作の防止、複数端末での同時ログイン防止、倍速再生の検出公表なし
出題形式と自動採点14種類の出題形式
選択式・記述式(解答キー方式)は自動採点
レポート・アンケートは手動採点(AIによる分析はスタンダードプラン以上)
選択式・穴埋め・自由記述、画像や音声を使うリスニング問題
自動採点あり(対象となる出題形式の範囲は公表なし)
選択式・セット問題・画像挿入・動画や音声を使う出題
選択式は即時自動採点、回答時間や選択肢分布などの統計も出力
記述式への対応は公表なし
単一選択・複数選択・記述式、リスニングや画像付きの問題
記述式の自動採点可否は公表なし
多肢選択式・論述式
自動採点は両プランに標準搭載(対象となる出題形式の範囲は公表なし)
選択式・穴埋め・並び替え・記述式
合格基準と制限時間の設定、自動採点、レポート課題の採点、修了証の自動発行
QTI準拠の出題形式(SaaS版で使える形式数は公表なし)、問題プールからのランダム出題
自動採点あり、記述式は評価基準表にもとづく採点(ルーブリック採点)を行う「TAO Grader」があるが、SaaS版での提供形態は公表なし
択一式・択多式・正誤選択式・並び替え・組み合わせ・記述式
採点と集計に対応(記述式が自動採点の対象かは公表なし)
公表なし記述式を含む4種類の出題形式
合否判定は自動と手動を選択可、受験者・テスト・問題ごとの分析データを出力
委託できる運営業務運営代行は公表なし
受験者管理・合否判定・メール通知・認定証発行を自社で操作
運営代行は公表なし
受講申込・受講料徴収・合否通知・合格証発行・会員管理を単一基盤で自社運用
受験申込サイトの構築、決済(コンビニ・クレジットカード)、受験料の収納代行、電子合格認定証の発行(いずれもオプション)決済(クレジットカード・コンビニ・銀行振込)、入金確認後の受験案内メールの自動送信、修了証書の自動発行と認定番号の採番受験者マイページ、判定速報サービス、熟練スタッフによる複数チェック
出願受付・決済は公表なし
運営代行は公表なし(自社運用型のクラウドLMS)ユーザー登録・テスト配信設定・データ取り込みの代行、操作研修、集計と分析の支援
申込受付・合否通知の代行は公表なし
受験申込と申込情報の管理、試験実施、採点、集計、合否通知までを一括対応申込時の本人確認、ブロックチェーンを応用したデジタル修了証「FACE BADGE」の発行、CSV・APIでの基幹システム連携
決済・合否通知は公表なし
カスタマイズ、試験問題の登録、運用代行までワンストップ対応(引き受ける範囲の線引きは公表なし)
想定規模・実績同時アクセス数の上限は公表なし(大規模な一斉実施は事前相談)
総契約50万アカウント・有料利用1,200社(2023年11月末時点)
数千人の一斉受験が可能と公表
大手企業・大学入試など厳密性の高い試験を13万回以上実施
同時受験は最大10,000名まで拡張可能
1,000社(団体)以上の試験運営実績(時点の明記なし)
10,000人を超える同時一斉試験に対応と公表
社内昇級試験・検定試験での導入事例あり(Testable単体の導入社数は公表なし)
自社主催の検定で1,000名まで動作確認済み
立命館アジア太平洋大学の総合型選抜、東京大学大学院医学系研究科の入学者選抜で採用
同時受験者数は公表なし
累計導入1,500社以上・月間20万ID利用(時点の明記なし)
同時受験者数は公表なし
大学入試、自治体の学力調査、アクセシビリティリーダー認定試験などに導入
同時受験は数百人から数万人程度まで対応と公表
大学受験予備校・医師国家試験予備校の模擬試験、児童向け語学検定などの用途
同時受験者数は公表なし
監理技術者講習、ストレスチェック実施者養成研修などの法定講習で導入
同時受験者数は公表なし
あおもり「健やか力」検定、青汁マイスター資格認定試験などで実施
料金無料プランあり(10アカウント)
有料は月額5,500円〜(税込・100アカウント単位)
不正防止機能一式は月額11,000円のスタンダードプラン以上
公表なし(個別見積もり)公表なし(個別見積もり)公表なし(個別見積もり)
利用人数による月額固定制で、試験の種類が増えても費用は変わらない
公表なし(個別見積もり)
受験人数・試験時間・設問数・当日の体制に応じて算出
1IDあたり月額748円〜(300ID未満・最低20ID)/429円〜(300ID以上・最低300ID)
初期費用は契約ID数に応じて発生(金額は公表なし)
公表なし(個別見積もり)
Tier1〜4とEnterpriseの5段階、12ヶ月以上の年間契約と最低3ヶ月のスポット契約
公表なし(個別見積もり)
利用人数と試験の実施頻度により変動
公表なし(個別見積もり)公表なし(個別見積もり)
詳細情報サービス詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

運営ごと任せる運営委託タイプの比較表(5件)

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サービス名OLTC(オンラインテストセンター)Remoty AI+JAGATオンライン試験システムまるごとオンライン試験まるっとオンライン検定試験システム
対応する受験方式IBT(在宅・オフィス受験)
会場受験・紙試験は同社の別サービス
IBT(在宅・オフィス受験)CBT(テストセンター)・IBT・スマートフォン試験
公開試験(PBT)の言及はあるが詳細は公表なし
CBT・IBT・マークシート(紙)IBT相当(公式の方式区分は公表なし)
紙・マークシート受験と混在させるMIX受験に対応
本人確認・監視の方式試験開始時にカメラ越しで身分証明書を提示
認定を受けた試験監督員がWebカメラと受験者の画面を同時にリアルタイム監視(音声検知、全セッションの録画)
不正が疑われる場合は警告・強制退出
事前登録した顔写真との継続的な照合で替え玉を検知
複数人の映り込み、画面を見ていない・手の動きが不自然といった挙動をAIが検知(2025年10月に視線・まばたき・顔の向き・姿勢・画面からの離脱の分析を追加)
AIが異常と判定した箇所の前後数秒を試験終了後に主催者が目視確認
身分証明書の提示は公表なし
申込時に提出した公的身分証の写真と受験者の顔画像をAIで照合
Webカメラで本人・パソコンの周辺・パソコン画面の3点を撮影し20〜30秒間隔でサーバーへ送信
360度カメラ(特許第7458595号。取得者は一般財団法人全日本情報学習振興協会で同協会が独占使用中と記載)による周辺監視とAIの視線監視
失格基準を15項目設定
カメラ認証による本人確認・監視、AI顔認証(なりすまし防止)、受験状況の記録(いずれもオプション)
有人監督とAIによる不正行動検知は公表なし
SMSとIVR(自動音声応答)による二段階認証
カメラによる監視・AI検知・有人監督は公表なし
端末の操作制限公表なし
(監督員がチャット・音声で警告や強制退出を行う運用)
公表なし公表なし公表なし公表なし
受験者ごとのランダム出題と試験時間のカウントダウン表示で不正を抑止
出題形式と自動採点OLTC単体での出題形式・採点範囲は公表なし択一・択多・画像問題などに対応
受験結果の即時採点・表示・印刷
2〜5択の選択式が基本で、単一択一・多肢択一・記述・論文形式にも対応
選択式は自動採点、記述式は自動採点の対象外
音声や動画を使った試験に対応
自動採点の対象範囲は公表なし
提出書類はAIが画像解析して事前に点検
音声を使ったリスニング問題、設問への画像反映
選択式・記述式の別と自動採点の範囲は公表なし
委託できる運営業務申込受付、受験料の決済(クレジットカード・コンビニ・pay-easy・QRコード決済)、本人確認、当日のコールセンター対応、受験者マイページでの合否通知、証明書・認定証の発行予約受付、決済と領収書の発行、受験サポートセンターの運営、試験問題の登録、CSV管理・メール配信、合格証書・認定カードの制作企画、申込受付、決済(クレジットカード・コンビニ・銀行振込)、受験票発送、本人確認書類の受付、当日運営、採点、合格発表、合格証書・認定カードの作成発送、広報Webエントリー、受験資格の審査、決済確認、受験票の発行、合否判定、合格証の発送、受験資格・科目免除・有効期限の管理
必要な機能だけを組み合わせる部分利用にも対応
申請の受付から受験者データベースの作成、結果通知の発送までの事務局代行
受験者向け問い合わせ窓口(メール・電話)
決済はクレジットカード・プリペイドカード・スマホ決済・銀行振込などから選択
想定規模・実績16人同時監視が可能と公表
試験団体との取引300団体以上・年間100万件以上の試験実績(CBT-Solutions全体の数値)
同時受験者数は公表なし
グロービスの「GMAP」テストで採用(Remoty AI+単体の導入団体数は公表なし)
同時受験者数は公表なし
100回以上のオンライン検定試験を実施(2022年2月時点)
同時受験者数・導入実績とも公表なし
運営会社がISMS(JIS Q 27001)とクラウドセキュリティ認証を取得
同時受験者数・導入実績とも公表なし
料金初期費用50万円(税別)〜(一定の契約条件が前提)
以降は1配信あたりの従量課金(単価は公表なし)
公表なし(個別見積もり)運営受託の料金は公表なし
カメラのレンタルは広角1,440円(税・送料別)、360度2,500円(送料込み)
公表なし(個別見積もり)公表なし(個別見積もり)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

会場・紙も組み合わせるハイブリッドタイプの比較表(3件)

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サービス名ExcertCBT試験サービス(日本通信紙)OnVUE
対応する受験方式IBT・CBTを一つのプラットフォームで併用
PBT(紙)への対応は公表なし
CBT(全国47都道府県に常設された約200か所のテストセンター)・IBT・PBT
CBT+PBTのハイブリッド実施に対応
OnVUEによる自宅・オフィス受験と、世界180以上の国・地域にある5,500以上のテストセンターでの受験
本人確認・監視の方式運転免許証やマイナンバーカードなどをAI-OCRで読み取り、登録情報と自動照合
リモートの試験官が受験者の映像とPC画面を同時に見る有人監視(特許出願中)
複数人の映り込みと人物の不在をAIがリアルタイム判定
受験票と顔写真付きの本人確認書類で本人確認
各テストセンターに養成試験の合格者が試験監督として常駐、監視カメラを設置する会場もあり
IBTは本人認証・視線検知をオプションで追加
政府発行の身分証明書、受験する部屋の様子、受験者本人の顔写真を照合
認定を受けた試験監督員によるリアルタイム監視とAI監視を併用
端末の操作制限公表なし試験中は他のプログラムを開けないよう制御
ショートカットキーの無効化、設問のコピー操作の制限
専用アプリを起動すると他のアプリが終了
画面キャプチャ・画面共有・画面ミラーリング・アプリ切り替えのショートカットを遮断
出題形式と自動採点公表なし問題プールから受験者ごとにランダム出題、複数の固定版からのランダム出題
CBTシステムによる自動採点と即時集計
選択式・記述式の別は公表なし
公表なし
委託できる運営業務個人・団体の申込みと決済の一元管理(東京商工会議所の事例)、試験官の手配を含む当日運営、チャット・ビデオ通話での受験者サポート
証明書の発行は公表なし
Web申込みの受付、決済(クレジットカード・コンビニ・ペイジー・受験チケット・ID決済)、受験票のメール送信、当日運営、採点、合否通知、合格認定証・認定カードの作成送付、受験者向けコールセンター試験開発、セキュリティ、試験配信、プログラム管理、プロモーションの5段階で主催者を支援(資格・認定試験プログラムを運営する団体・企業との個別契約)
想定規模・実績東京商工会議所の6検定で約1ヶ月の試験期間に5万人超が受験
有人監視付きIBTの累計利用者数40万人超(2025年2月時点)
同時受験者数は公表なし
公益財団法人の事例でマークシート試験から移行し約45,000名の受験規模
年間約2,100万試験を配信し、うち1,200万件超がオンライン監督試験
日本ではJSTQBや特定技能1号評価試験(ビルクリーニング分野)などを配信
料金公表なし(個別見積もり)公表なし(個別見積もり)公表なし(個別見積もり)
最小の契約規模も公表なし
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト

※2026年8月時点の各社公式サイトの記載にもとづきます。公式サイトで確認できなかった項目は「公表なし」と記載しており、機能がないことを意味するものではありません。標準機能かオプションかを含め、最新の内容は各社の資料・問い合わせでご確認ください。

オンライン試験システム18選

ここからは、各サービスが実施できる試験の方式、不正防止の中身、委託できる業務の範囲、公表されている実績をタイプ別に紹介します。

自社で試験を運営するシステム提供タイプ(10件)

試験問題の登録から配信、監視の設定、採点と結果確認までを自社の事務局が操作する製品群です。

1. learningBOX(learningBOX株式会社)

learningBOXの公式サイト

教材配信や成績管理と同じ画面で試験を実施できる学習管理システムです。試験・クイズ機能は自社開発の「QuizGenerator」がもとになっており、選択式・正誤・組み合わせ・並び替え・穴埋め・記述など14種類の出題形式に対応します。問題をグループに分けて各グループから指定数を出題する設定や、秒単位の制限時間も設けられます。

不正防止は、事前登録した写真と試験開始時の撮影画像をAIが照合する顔認証、受験中の様子を最大30枚まで撮影する機能、別タブを開いたり全画面表示を解除したりすると警告を出すブラウザ監視で構成されます。顔認証と写真撮影はスタンダードプラン以上、ブラウザ監視は全プランで利用できます。

料金は100アカウント単位で、スタータープランが月額5,500円(税込)、不正防止機能が一通り使えるスタンダードプランが月額11,000円(税込)です。10アカウントまでのフリープランもあるため、問題の作り方や合格点の設定を試してから有料プランに移れます。

2. WisdomBase(株式会社シェアウィズ)

WisdomBaseの公式サイト

受講申込から受講料の徴収、試験の実施、合否通知、合格証の発行、会員管理までを1つの基盤で扱えるシステムです。自宅受験が標準で、2023年2月からは試験会場の運営を行うニーヴ社との提携により、会場やPCの手配、試験監督者の配置まで依頼できるようになりました。

不正防止は、事前登録の写真とインカメラ映像を照合する顔認証、本人確認書類を提出するeKYC、受験中の顔を一定間隔で撮影する記録を軸に組み立てます。デスクトップ監視は、生成AIに問題文を入力している場面まで記録します。タブ移動の検知と強制終了、コピー&ペーストの禁止、問題プールによる受験者ごとの出し分けも合わせて設定できます。

2026年6月には不正防止専用ブラウザ「Safe Exam Browser」との連携が加わり、試験中のWeb検索や他アプリの起動、スクリーンショットを制限できます(当初はWindowsとmacOSが対象)。出題は選択式・穴埋め・自由記述に加え、画像や音声を使ったリスニング問題にも対応します。料金は公開されておらず、利用シーンに応じた個別見積もりです。

3. MASTER CBT PLUS(株式会社イー・コミュニケーションズ)

MASTER CBT PLUSの公式サイト

試験開始時に問題データをダウンロードし、終了時に解答を送信する方式のため、試験中は通信が発生しません。ブラウザで動作するためアプリのインストールが不要で、同時受験は最大10,000名まで拡張できるとしています。選択式は即時に自動採点され、回答時間や選択肢の分布、カテゴリ別の正答率といった統計も出力できます。

本体側の不正対策は、問題プールからのランダム出題と選択肢のシャッフル、コピー&ペーストの禁止(Windows限定)です。

オプションの「ULTRA GUARDIAN」を使うと、受験画面を最前面に固定して他アプリの起動を禁止し、画面共有ソフトや複数ディスプレイの接続を検知できます。カメラ監視とAIによる挙動検知、身分証との顔照合は、姉妹サービス「Remote Testing」を併用する構成です。

Remote Testing 側では録画映像をAIが解析し、受験者の入れ替わり、複数人の映り込み、不正の可能性が高い目線の動きを検知します。一斉試験は同時5,000名まで対応し、安全保障貿易情報センターでは両者を組み合わせて約1,400名が同日・同時刻に受験しました。コンビニ・クレジットカード決済と受験料の収納代行、電子合格認定証の発行はオプションで、料金は個別見積もりです。

4. Testable(株式会社プロシーズ)

Testableの公式サイト

eラーニングのコンテンツ制作と学習管理システムを手がけるプロシーズの、試験に特化した製品です。会場受験と自宅受験の双方に対応し、PC・スマートフォン・タブレットから受験できます。10,000人を超える同時一斉試験ができるとしており、最短5営業日で専用の試験システムを用意すると案内しています。

不正防止は、顔写真付きの身分証明書をアップロードして本人の顔と照合するeKYCと、Webカメラで別人の介入や離席・無人化を検知するAI顔認証が標準です。試験中に他のタブを開くと解答を強制終了する制御、受験者ごとのランダム出題と選択肢のシャッフルも備えます。

出題は単一選択・複数選択・記述式に対応し、リスニングや画像付きの問題も作成できます。クレジットカード・コンビニ・銀行振込での決済、入金確認後の受験案内メールの自動送信、受験者名と合格日を入れた修了証書の自動発行と認定番号の採番までを一連の流れで扱えます。料金は利用人数による月額固定制で、実施する試験の種類が増えても費用は変わりません(金額は非公開)。

5. スマート入試(株式会社サーティファイ)

スマート入試の公式サイト

資格検定の主催団体でもあるサーティファイが、検定運営のノウハウをもとに開発した試験監視システムです。PCのカメラに加えて受験者のスマートフォンをサブカメラとして使い、手元やPC画面の背後といったPCカメラの死角を映します。この方式に関する技術で、2024年8月に特許(第7535899号)を取得しています。

監視は7種類のAIが担当し、本人認証・替え玉検知、入れ替わりと離席の検知、複数人数検知、物体検知、視線検出はベーシックプランから使えます。音声を文字起こしして不正の有無を判定する音声認識AIと、PC画面を監視するAIはトップセキュリティプランのみです。出題は多肢選択式と論述式に対応し、自動採点・受験者マイページ・判定速報サービスは両プランに含まれます。

公式サイトでは、ChatGPTなどの生成AIから回答を得る不正行為の抑制・防止・検出も訴求されています(技術的な手段の詳細は公開されていません)。

数式を含む設問は画像での表現が必要で、計算を伴う場合は紙媒体での実施を求められます。同時受験は自社主催の検定で1,000名までの動作確認を公表しており、立命館アジア太平洋大学の総合型選抜や東京大学大学院医学系研究科の入学者選抜で使われています。料金は受験人数・試験時間・設問数などに応じた個別見積もりです。

6. SAKU-SAKU Testing(株式会社イー・コミュニケーションズ)

SAKU-SAKU Testingの公式サイト

CBTの技術を土台に作られた企業内教育向けのクラウド型学習管理システムで、テストと出題を軸にした運用を想定しています。動画やスライドの配信に加えて、ドリル・テスト・アンケート・レポート課題を同じ基盤で扱い、選択式・穴埋め・並び替え・記述式の出題、合格基準と制限時間の設定、自動採点、修了証の自動発行に対応します。

Webカメラによる本人確認・離席検知・なりすまし検知・複数人受講検知は「サクテスAIMONITOR」というオプション機能で、本体には含まれません。本体側にはシングルサインオン、二段階認証、IPアドレス制限、パスワードポリシーの設定があり、受験できる環境をアカウントとネットワークの側から絞る使い方ができます。

料金は利用するID数による課金で、300ID未満は1IDあたり月額748円から(最低20ID)、300ID以上は月額429円から(最低300ID)です。初期費用は契約ID数に応じて発生し、金額は問い合わせが必要になります。契約は原則1年単位で、最短5営業日での提供が案内されています。

7. TAOクラウドJP(株式会社インフォザイン)

TAOクラウドJPの公式サイト

ルクセンブルクの Open Assessment Technologies が開発したオープンソースのCBT基盤「TAO」をもとに、インフォザインが国内向けに提供しているSaaSです。同社は2016年に開発元とパートナー契約を結んでおり、Webブラウザから問題を登録するだけで運用でき、契約から最短2週間で試験を実施できるとしています。既存システムとはLTI接続やAPIで連携します。

料金プランはTier1からTier4とEnterpriseの5段階で、年間のテスト配信回数(Tier1が10,000回、Tier4が100,000回)と、同時に問題を作成できる人数(10〜80名)で区分されます。契約は12ヶ月以上の年間契約と、最低3ヶ月のスポット契約から選べます。金額は公開されておらず、要件を伝えたうえでの個別見積もりです。

導入時はユーザー登録やテスト配信設定、データの取り込みを同社が代行し、操作研修や集計・分析の支援も受けられます。

アクセシビリティリーダー育成協議会の認定試験では、問題データの国際規格QTIと学習システム間の接続規格LTIに準拠し、アクセシビリティ規格WCAG 2.1を満たすよう設計された受験モジュールを使い、自宅受験ができるようになりました。一方でカメラ監視やAIによる不正検知、本人確認の仕様は公表されていません。

8. オンラインCBTソリューション(株式会社デジタル・ナレッジ)

オンラインCBTソリューションの公式サイト

学習管理システム「KnowledgeDeliver」を手がけるデジタル・ナレッジが、2020年5月から提供しているCBTソリューションです。受験申込と申込情報の管理から、試験の実施、採点、集計、合否通知までを一括して扱い、単体でも KnowledgeDeliver の拡張オプションとしても導入できます。

出題形式は択一式・択多式・正誤選択式・並び替え・組み合わせ・記述式で、紙の試験問題に合わせて作成できるとしています。同時受験は数百人から数万人程度までの規模に対応すると公式に明記しており、大学受験予備校や医師国家試験予備校の模擬試験、児童向けの語学検定といった用途が挙げられています。

不正防止にはAI顔認証があり、受講者が提出した顔画像を管理者が事前に承認したうえで、試験開始時に端末のカメラで撮影した顔と照合します(同社の学習管理システムとの併用が前提かは公表なし)。試験中のカメラ常時監視やブラウザの操作制限については公式サイトに記載がありません。料金は利用人数と試験の実施頻度によって変わるため、見積もりが必要です。

9. ONLINE FACE(ONLINE FACE株式会社)

ONLINE FACEの公式サイト

AIによる本人認証を中核に据えた、eラーニングとオンライン試験の基盤です。オンデマンド配信、ライブ配信、オンライン試験・宿題・ドリル問題、コンテンツ制作の4つを柱としており、主催する企業や団体が自前の問題を配信して使います。提供元は2026年7月1日に、アカメディア・ジャパン株式会社から現在の社名へ商号変更しました。

本人確認は、申込時に登録した写真と、運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなどの公的身分証をAIが自動照合する方式で、照合後の身分証画像は自動的に抹消されると説明されています。受験中は独自のアルゴリズムにより、一定間隔ではなくランダムなタイミングで複数回、本人認証が自動で行われます。

スマートフォンなど複数端末のカメラを連動させて監視の死角を減らすほか、不正なブラウザ操作の防止、複数端末での同時ログイン防止、倍速再生の検出にも対応します。修了証はブロックチェーンを応用した「FACE BADGE®」として発行し、QRコードの読み取りで真贋を確認できます。

導入例は監理技術者講習やストレスチェック実施者養成研修といった法定講習のオンライン化が中心です。出題形式と自動採点の範囲、合否通知の方法、決済機能の有無、同時受験者数、料金はいずれも公表されていないため、自社の試験に必要な機能は問い合わせて確かめることになります。

10. コラボプラザ Web試験システム(有限会社トコシエ)

コラボプラザ Web試験システムの公式サイト

千葉県柏市のトコシエが「コラボプラザ」ブランドで提供するクラウド型の試験システムです。受験者はPCやスマートフォンから24時間好きな時間に受験でき、認定資格試験や採用試験、ご当地検定、学習塾の小テストといった用途が想定されています。

出題形式は記述式を含む4種類で、合否判定は自動と手動のどちらかを選べます。試験時間の設定や、受験者・テスト・問題ごとの分析データのダウンロードにも対応します。本人確認は試験開始前にPCのカメラと身分証明書で行い、受験中はWeb会議ツールをつないで不審な行動を監視する「Web監視サービス」が用意されています。

AIによる不正検知やブラウザの操作制限、映像を録画するかどうかは公表されておらず、同時受験者数と料金も公開されていません。導入検討から初回の試験準備までの標準期間は約2ヶ月で、カスタマイズや試験問題の登録、運用代行までを含めた対応も案内しています。あおもり「健やか力」検定や青汁マイスター資格認定試験などでの実施例があります。

試験運営ごと任せる運営委託タイプ(5件)

申込受付から当日の監督、結果通知までを提供事業者が代行する製品群です。事務局の人員が限られる場合の選択肢になります。

11. OLTC(オンラインテストセンター)(株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズ)

オンラインテストセンター(OLTC)の公式サイト

オンラインテストセンターは、認定を受けた試験監督員が受験中の様子をリアルタイムで遠隔監視する、在宅・オフィス受験向けのサービスです。Webカメラの映像と受験者の画面を同時に見るデュアル監視に音声検知を組み合わせ、試験開始時にはカメラ越しに身分証明書を提示させて本人確認を行います。

監督員とはチャットと音声でやり取りでき、不正が疑われる場合は警告や強制退出の対応が取られます。試験問題を主催者が用意すれば、申込受付、受験料の決済(クレジットカード、コンビニ払い、QRコード決済など)、当日のコールセンター対応、受験者マイページでの合否通知、証明書・認定証の発行までを委託できます。

初期費用は条件が整えば50万円(税別)からと公表されており、一定の契約条件が前提となります。以降は1配信あたりの従量課金で、単価は問い合わせが必要です。導入までの期間は、パッケージでの提供なら約2ヶ月、カスタマイズを伴う場合も3ヶ月以内が目安とされています。

12. Remoty AI+(株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズ)

Remoty AI+の公式サイト

2020年9月に販売を開始した、Webカメラで撮影した受験の様子をAIが判定するオンライン試験システムです。監督員が受験中に付いて見る前述のOLTCとは設計が逆で、AIが異常と判定した箇所の前後数秒の動画を、試験終了後に試験主催者が目視で確認する流れになります。

AIが見るのは3点です。事前登録した顔写真との継続的な照合による替え玉の検出、画面内に複数の人物がいないかの人数判定、画面を見ていない・手の動きが不自然といったカンニング挙動の検知です。2025年10月には、視線の動きやまばたき、顔の向き、姿勢、画面からの離脱の分析が加わりました。

試験エンジンは択一・択多・画像問題などに対応し、受験結果の即時採点と表示、印刷ができます。予約受付、決済と領収書の発行、受験サポートセンターの運営、試験問題の登録、合格証書・認定カードの制作までを合わせて委託でき、料金は公表されていないため問い合わせが必要です。

13. JAGATオンライン試験システム(JAGAT教育出版株式会社)

JAGATオンライン試験システムの公式サイト

会場のテストセンターで受けるCBT、自宅や職場のPCで受けるIBT、スマートフォンでの受験という3つの方式に対応する検定試験の運営サービスです。試験の企画から申込受付、決済(クレジットカード・コンビニ払い・銀行振込)、受験票の発送、当日運営、採点、合格発表、合格証書と認定カードの発行までを受託します。

不正防止は層を重ねる構成です。申込時に提出された公的身分証の写真と受験者の顔画像をAIで照合し、試験中はWebカメラで本人・パソコンの周辺・パソコン画面の3点を撮影して20〜30秒間隔でサーバーへ送信します。失格基準は、本人確認ができない場合や離席、他者との会話、携帯電話の使用など15項目が定められています。

受験者の周囲の監視には、一般財団法人全日本情報学習振興協会が「Webカメラ利用オンライン試験システム」として特許第7458595号を取得し、同協会が独占使用中と記載されている360度カメラを使い、AIによる視線監視も組み合わせます。

カメラは有料で貸し出され、広角カメラが1,440円(税・送料別)、360度カメラが2,500円(送料込み)です。運営の受託そのものの料金は公表されておらず、個別の見積もりになります。

14. まるごとオンライン試験(株式会社教育ソフトウェア)

まるごとオンライン試験の公式サイト

Webエントリーによる申込受付から受験資格の審査、決済の確認、受験票の発行、試験本番、合否判定、合格証の発送までを引き受ける運営代行のパッケージです。サービス専用の公式ページでは「まるごとオンライン試験プロ」の名称で案内されています。

受験資格や科目免除、資格の有効期限といった管理を自動化するデータベース基盤を持ち、受験情報と資格情報を一元管理できます。必要な機能だけを組み合わせる部分利用にも対応しているため、事務局で続けたい業務を手元に残したまま導入することもできます。

試験はCBT・IBTに加えてマークシートにも対応し、本人確認はカメラ認証とAI顔認証をオプションで組み合わせる形です。提出された書類をAIが画像解析して事前に点検する機能もあります。運営会社はISMS(JIS Q 27001)とクラウドセキュリティ認証を取得しており、料金は公表されていないため問い合わせが必要です。

15. まるっとオンライン検定試験システム(株式会社ジェーピークリエイト)

まるっとオンライン検定試験システムの公式サイト

受験者はWeb環境があればパソコン・タブレット・スマートフォンから受験でき、オンライン受験と紙・マークシート受験を混在させたMIX受験にも対応します。全面的なオンライン化が難しい試験を、段階的に移していく使い方ができます。

公式サイトに記載がある不正防止は、SMSとIVR(自動音声応答)による二段階認証での本人確認、受験者ごとに出題順を変えるランダム出題、試験時間のカウントダウン表示です。カメラによる監視やAIでの検知については記載がないため、監視の要件が厳しい試験では事前の確認が必要です。

事務局代行として、申請の受付から受験者データベースの作成、結果通知の発送までを引き受け、受験者向けの問い合わせ窓口もメールと電話で代行します。決済はクレジットカード・スマホ決済・銀行振込などから選べ、姉妹サービスの「まるっとオンライン受験申請システム」と連携すると、受験申請から受験終了までをオンラインで完結できます。料金は公表されておらず、試験の規模と委託範囲に応じた個別見積もりです。

会場受験や紙試験も組み合わせられるハイブリッドタイプ(3件)

自宅受験に加えて、テストセンターでの受験や紙の試験も同じ運営に載せられる製品群です。

16. Excert(株式会社IBT総合研究所)

Excertの公式サイト

データ分析スキル検定を自社で実施するために開発されたオンライン試験プラットフォームで、2024年10月にデータミックス(現・株式会社ピープルドット)から株式会社IBT総合研究所へ事業が譲渡されました。自宅やオフィスからのIBTと、テストセンターでのCBTを一つのプラットフォーム上で併用できます。

不正防止は、リモートの試験官が受験者のカメラ映像とPC画面を同時に見る有人監視(特許出願中)に、複数人物の映り込みと人物の不在をAIがリアルタイムで判定する仕組みを重ねた方式です。本人確認は運転免許証やマイナンバーカードなどをAI-OCRで読み取って登録情報と自動照合し、1,000人規模の試験で約8時間の工数削減になると公表されています。

東京商工会議所の6検定では、2022年度にIBTとCBTの2方式と個人・団体の申込みを一元管理し、約1ヶ月の試験期間で5万人超が受験しました。有人監視付きIBTの累計利用者数は2025年2月時点で40万人を超えています。料金は公表されておらず、問い合わせでの見積もりとなります。

17. CBT試験サービス(日本通信紙株式会社)

CBT試験サービスの公式サイト

全国47都道府県に常設された約200か所のテストセンターを持ち、養成試験に合格した試験監督者が各会場に常駐する「ネットで検試郎」のブランド名で提供される試験運営サービスです。大都市はこれまでどおり紙の会場を手配し、地方都市は常設のCBT会場を使うというCBT+PBTの併用を公式に案内しています。

自宅からのIBTにも対応し、本人認証や視線検知といった不正抑止のオプションを追加できます。テストセンターでの受験では、試験中に他のプログラムを開けないよう制御し、ショートカットキーの無効化と設問のコピー操作の制限で問題の持ち出しを防ぎます。出題は問題プールから受験者ごとにランダムに組む方式にも対応します。

委託できる範囲は、Web申込みの受付と受験料の収納代行から、当日の運営、自動採点と集計、合否通知、合格認定証の作成・送付、受験者向けコールセンターまで及びます。マークシート試験から移行した公益財団法人の事例では、約45,000名の受験規模で実施されました。料金は公表されておらず、問い合わせが必要です。

18. OnVUE(ナショナル・コンピュータ・システムズ・ジャパン株式会社)

OnVUEの公式サイト

ピアソンVUEのブランドで提供される、自宅やオフィスから試験監督員の監視下で受験するオンライン監督試験です。資格・認定試験のプログラムを運営する団体・企業が契約主体となる個別契約型で、試験開発、セキュリティ、試験配信、プログラム管理、プロモーションの5段階を通じて主催者を支援する形をとります。

受験の仕方は、世界180以上の国・地域にある5,500以上のテストセンターでの受験と、OnVUEによる自宅受験の2通りから選べます。年間の配信規模は約2,100万試験で、このうち1,200万件超がオンライン監督試験によるものと公表されています。

不正防止では、認定を受けた試験監督員によるリアルタイムの監視とAIによる監視を併用し、政府発行の身分証明書、受験する部屋の様子、受験者本人の顔写真を照合します。専用アプリを起動すると他のアプリが終了し、画面キャプチャや画面共有、アプリ切り替えのショートカットが遮断されます。

日本ではJSTQBや特定技能1号評価試験(ビルクリーニング分野)などの配信を担っています。受験者向けの案内や受験ガイドは日本語で用意され、試験監督員の言語は予約時に日本語か英語を選べますが、どちらを選べるかは試験プログラムごとに異なります。料金と最小の契約規模は公表されていません。

オンライン試験に切り替えるメリット

導入の効果は、次の4つの観点で整理できます。

1つ目は実施にかかる費用の削減です。会場の賃借料、問題冊子の印刷と輸送、監督者の交通費と人件費、答案の回収と保管にかかっていた費用がなくなります。受験者が全国に散っている試験ほど、削減幅は大きくなります。

2つ目は受験日程の柔軟化です。会場と監督者の都合に縛られないため、一定の試験期間の中から受験者が日時を選ぶ運用にできます。日程が合わずに受験を諦めていた層を取り込めます。

3つ目は採点と集計の自動化です。選択式であれば試験終了と同時に採点が終わり、合否の判定と結果通知までを短縮できます。正答率の分布や設問ごとの傾向も自動で集計されるため、次回の出題設計にも使えます。

4つ目は受験機会の拡大です。会場までの移動が難しい人や、遠隔地・海外にいる人も受験できるようになります。検定試験であれば受験者数そのものの増加につながり、社内試験であれば対象者を広げやすくなります。

導入前に確認したい注意点

移行してから気づくと対応が難しくなる点を、あらかじめ押さえておきます。

記述式・図表を使う問題は紙からそのまま移せないことがある

選択式が中心の試験であれば、既存の問題をほぼそのまま移行できます。一方で記述式は、採点基準を画面上でどう運用するか、複数の採点者でどう分担するかを設計し直す必要があります。図表を読み取らせる問題や、余白に計算過程を書かせる問題も、画面上での見え方と解答方法を作り直すことになります。

一度にすべての試験をオンライン化せず、選択式の科目から始めて運用を確かめ、記述式は次の段階に回すという進め方であれば、移行時の負荷を分散できます。

受験者側の環境要件と環境差への対応

自宅受験では、受験者側の端末とネットワークが要件を満たしているかが前提になります。製品によって、対応するOSのバージョン、必要なメモリや画面解像度、カメラとマイクの有無、通信速度の下限が定められています。タブレットやスマートフォンでは受験できない製品もあります。

要件を満たさない受験者が一定数出ることを見込んで、事前の動作確認を必須にする、会場受験の枠を用意する、といった逃げ道を設計しておくと当日の混乱を避けられます。

通信トラブルが起きたときの扱いは製品ごとに違う

試験中に受験者の回線が切れたときの挙動は製品差が大きい部分です。解答が自動保存されて再接続後に途中から再開できる製品、試験を中断して別枠での再受験を申請する運用の製品、その場では復旧できず個別対応となる製品があります。

製品側の仕様を確認したうえで、自社としてどこまでを救済するのかという規定を決めておく必要があります。この点は記事後半の「事務局が試験当日までに決めておくこと」で扱います。

受験者のカメラ映像・本人確認書類の取り扱い

不正防止のためにカメラ映像や身分証の画像を取得すると、主催者は受験者の個人情報を預かることになります。ここは製品を選ぶ前に押さえておきたい論点で、選定時に事業者へ何を確認すべきかにも直結します。

受験者に何を説明しておくか

まず、何を取り扱っているのかを整理します。本人が判別できるカメラ映像は個人情報にあたります。個人情報保護委員会のガイドライン(通則編)は、個人情報の対象を次のように説明しています。

「個人に関する情報」とは、氏名、住所、性別、生年月日、顔画像等個人を識別する情報に限られず、ある個人の身体、財産、職種、肩書等の属性に関して、事実、判断、評価を表す全ての情報であり、評価情報、公刊物等によって公にされている情報や、映像、音声による情報も含まれ、暗号化等によって秘匿化されているかどうかを問わない。

出典:個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)|個人情報保護委員会(PDF)

顔認証を使う場合はもう一段進みます。個人情報保護法施行令第1条第1号ロは「顔の骨格及び皮膚の色並びに目、鼻、口その他の顔の部位の位置及び形状によって定まる容貌」を電子計算機用に変換した符号を個人識別符号と定めています。

個人情報保護委員会のガイドラインはこれを「顔の骨格及び皮膚の色並びに目、鼻、口その他の顔の部位の位置及び形状から抽出した特徴情報を、本人を認証することを目的とした装置やソフトウェアにより、本人を認証することができるようにしたもの」と説明しています。

顔画像そのものではなく、そこから抽出して本人認証に使える形にした特徴量データが個人識別符号です。身分証の画像を受け取る場合も、そこに記載された旅券番号や運転免許証の番号が同じく個人識別符号にあたります(同施行令第1条第2号・第5号)。

取得そのものに受験者の同意が必要かというと、原則として必要ありません。顔画像やカメラ映像は要配慮個人情報の列挙(個人情報保護法第2条第3項、同施行令第2条)に含まれないため、取得に本人の同意を求める規定は適用されません。代わりに求められるのは利用目的の特定と明示です。

同法第17条第1項は利用目的をできる限り特定することを、第21条第2項は本人から直接書面や入力画面で個人情報を取得する場合に利用目的をあらかじめ明示することを、それぞれ義務づけています。

個人情報取扱事業者は、前項の規定にかかわらず、本人との間で契約を締結することに伴って契約書その他の書面(電磁的記録を含む。以下この項において同じ。)に記載された当該本人の個人情報を取得する場合その他本人から直接書面に記載された当該本人の個人情報を取得する場合は、あらかじめ、本人に対し、その利用目的を明示しなければならない。

出典:個人情報の保護に関する法律 第21条第2項|e-Gov 法令検索

受験申込フォームで顔写真や身分証の画像を受け取るなら、この「あらかじめ明示」に該当します。試験要項や申込画面に、監視のために何を取得し、何のために使うのかを、受験者が読める形で書いておく必要があります。

保管期間とアクセス制御をどう決めるか

保管期間については、法律が「何ヶ月」と定めているわけではありません。同法第22条は、利用する必要がなくなったときに個人データを遅滞なく消去するよう努めることを求めており、個人情報保護委員会のQ&Aもカメラ画像や顔特徴データについて同じ考え方を示しています。

Q5-4 カメラ画像や顔特徴データ等の個人データの保有期間についてはどのように考えればよいですか。
A5-4 個人情報取扱事業者は、法第22条に基づき、利用の必要性を考慮して保存期間を設定し、個人データを利用する必要がなくなったときは、遅滞なく消去するよう努めなければなりません。

出典:「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A Q5-4|個人情報保護委員会(PDF)

保存期間は主催者が利用目的から決めるものです。合否に対する異議申し立ての期間や、不正の確認に要する期間を踏まえて設定し、その期間を製品側で設定できるかを選定時に確認します。あわせて、録画データを事務局の誰が閲覧できるのかというアクセス制御も決めておく必要があります。

同法第23条は安全管理措置を義務づけており、同Q&Aは技術的安全管理措置の例として「IPカメラ(ネットワークカメラ、Webカメラ)のようにネットワークを介してカメラ画像等を取り扱う場合に、必要とされる当該システムへの技術的なアクセス制御や漏えい防止策等を講ずる」ことを挙げています。

委託先の監督と本人確認書類の扱い

試験の運営を事業者に委託する場合、映像を事業者に渡すことは第三者提供にはあたりません。個人情報保護法第27条第5項第1号が、利用目的の達成に必要な範囲で個人データの取扱いを委託することに伴う提供を、第三者提供から除いているためです。ただし免除されるのは同意の取得だけで、委託先を監督する義務は主催者に残ります。

個人情報取扱事業者は、個人データの取扱いの全部又は一部を委託する場合は、その取扱いを委託された個人データの安全管理が図られるよう、委託を受けた者に対する必要かつ適切な監督を行わなければならない。

出典:個人情報の保護に関する法律 第25条|e-Gov 法令検索

ガイドラインは委託先の選定について、「委託先の安全管理措置が、少なくとも法第23条及び本ガイドラインで委託元に求められるものと同等であることを確認する」ためにあらかじめ確認しなければならないとしています。事業者に見積もりを依頼するときに、映像の保存場所と保存期間、アクセスできる担当者の範囲、監視業務を再委託する場合の扱いを聞いておくべき根拠がここにあります。

本人確認書類でマイナンバーカードを使う場合は、もう1点注意が必要です。カードを本人確認書類として使うこと自体は可能ですが、記載された個人番号(マイナンバー)を収集・保管することはできません。

番号法第20条は、同法第19条各号に該当する場合を除いて特定個人情報を収集し、または保管してはならないと定めており、試験の本人確認はこれに該当しないためです。カード裏面の個人番号が写らない運用にするか、個人番号部分を復元できないようにマスキングして扱うことになります。

最後に、受験者から見える形で示しておく事項も確認しておきます。個人情報保護法第32条第1項は、事業者の名称、保有個人データの利用目的、開示等の請求に応じる手続などを本人の知り得る状態に置くことを求めており、同施行令第10条は安全管理のために講じた措置と苦情の申出先を加えています。試験要項やプライバシーポリシーに、これらを漏れなく記載しておく必要があります。

以上を踏まえると、見積もりの段階で事業者に確認しておきたいのは次の4点です。

  • カメラ映像・本人確認書類の画像をどこに保存するか(国内か海外か、どのクラウドか)
  • 保存期間を主催者側で設定できるか、期間経過後に自動で消去されるか
  • 映像を閲覧できるのは誰か(事業者側の担当範囲と、主催者側で権限を絞れるか)
  • 監視業務を他社へ再委託するか、する場合の管理の方法

あわせて、自社側では利用目的の書き方、保存期間、閲覧できる担当者の範囲、試験要項への記載内容を決めておきます。

出典・参考資料(5件)

導入の流れと、当日までに決めておくこと

製品を決めたあとの進め方と、事務局が自社で決めておく運用ルールを分けて整理します。

要件整理から本番実施までの流れ

オンライン試験システム導入の流れを要件整理・比較と選定・事務局体制の準備・動作確認と案内・本番実施の5ステップで示した図

最初に行うのは要件の整理です。試験の種類、年間の実施回数、1回あたりの受験者数、必要な不正防止の水準、委託したい業務の範囲を書き出します。ここが定まっていないと、見積もりを取っても各社の前提がそろいません。

次に比較と選定です。要件に合う製品を絞り込み、資料と見積もりを取り寄せて条件を突き合わせます。デモや試用ができる製品であれば、実際の問題を1問でも登録して、出題形式が再現できるかを確かめておくと判断が早まります。

続いて事務局体制の準備です。問題の登録担当、受験者からの問い合わせ担当、当日の監視結果を確認する担当を決めます。委託タイプであっても、事業者との窓口役は自社側に必要です。

本番の前に動作確認と受験者への案内を行います。受験者側の環境要件を満たしているかを事前に確認できる仕組みがあれば必ず使い、当日の手順書を配布します。ここを省くと、当日の問い合わせが事務局に集中します。

そして本番実施です。初回は規模の小さい試験から始め、問い合わせの内容や監視結果の確認にかかった時間を記録しておくと、次回以降の体制を組み立てやすくなります。

事務局が試験当日までに決めておくこと

製品の仕様とは別に、主催者として決めておく運用ルールがあります。問い合わせ窓口の役割分担は最初に固めます。受験者からの連絡を事業者の窓口で受けるのか自社で受けるのか、受けたあと誰にどう引き継ぐのかを、対応時間帯とあわせて決めます。

再受験の規定も事前に必要です。通信が切れた場合、端末が故障した場合、環境要件を満たしていなかった場合のそれぞれについて、再受験を認めるか、認めるならいつまでに申請させるかを決めておきます。当日に判断すると受験者ごとに扱いがぶれ、公平性への疑義につながります。

不正が疑われたときの手順も同様です。監視で検出された挙動を誰が確認し、どの段階で受験者に事実確認を行い、最終的に誰が合否を判断するのかを決めておきます。あわせて受験者への事前案内に、禁止事項と違反時の扱い、取得する映像の利用目的を明記しておけば、当日の指摘も進めやすくなります。

まとめ

オンライン試験システムを選ぶときは、製品を1つずつ見比べる前に、試験運営をどこまで自社で担うかを決めるのが近道です。自社の事務局で回すならシステム提供タイプ、人員が限られるなら運営委託タイプ、受験者の環境差が大きく会場や紙も併用するならハイブリッドタイプが基本の分岐になります。

そのうえで、不正防止は「本人確認・監視の方式・端末の操作制限・生成AIへの対応」の4点に分けて、自社の試験に必要な水準を決めます。費用は受験者数、年間の実施回数、監視の厳格さ、委託する業務範囲の4つで動くため、この条件を数字で固めてから見積もりを依頼すると比較しやすくなります。受験者のカメラ映像や身分証を預かる以上、保存期間の設定と委託先の確認も選定時の項目に加えてください。

料金を公開している製品は限られるため、候補を3社程度に絞り、同じ条件を伝えて見積もりを取るのが現実的です。

よくある質問(FAQ)

Q. オンライン試験システムとは何ですか?

A. オンライン試験システムとは、試験問題の作成と配信から、受験者の本人確認、試験中の監視、採点と集計、合否通知までをインターネット経由で実施する仕組みです。

「Web試験システム」「CBTシステム」という呼び方も同じ領域を指して使われており、名称だけでは受験する場所も、どこまでの業務を任せられるかも判断できません。製品を比べるときは、呼称ではなく対応する受験方式と委託できる業務の範囲で見分けてください。

Q. オンライン試験システムと「Web試験システム」「CBTシステム」は何が違いますか?

A. オンライン試験システム・Web試験システム・CBTシステムは、いずれもほぼ同じ領域の製品を指す呼び方で、機能の区分として定まった違いはありません。

同じ製品が資料によって別の呼び方をしていることもあり、名称からは受験の場所も搭載機能も判断できません。「CBT」はテストセンターでの受験を指して使われることが多い一方、自宅からの受験を含めてCBTと呼ぶ機関もあります。製品を比べるときは呼び方ではなく、受験者が自宅の自前端末で受けるのか、テストセンターの備え付け端末で受けるのかを個別に確認してください。

Q. 無料のツールでオンライン試験を実施することはできますか?

A. オンライン試験は、出題と自動採点だけであれば無料のツールでも実施できますが、本人確認や監視が必要な試験には向きません。

合否が資格や処遇につながらない研修後の理解度確認であれば、無料のフォームやクイズ作成ツールでも運用できます。一方、替え玉受験を防ぐ本人確認、試験中の監視、端末の操作制限、大人数が同時に受験したときの安定性、受験者からの問い合わせ窓口は、無料のツールでは備わっていないのが通常です。

有料製品の中にも少人数まで無料で使えるプランを用意しているものがあるため、問題の作り方や合格点の設定を試してから有料プランに移る進め方もできます。

Q. オンライン試験システムは数十名の社内試験でも導入できますか?

A. オンライン試験システムは数十名規模でも導入できますが、契約の最小単位が製品ごとに決まっている点に注意が必要です。

100アカウント単位でプランが組まれている製品や、最低20ID・最低300IDといった下限を設けている製品があり、実際の受験者数が下限を下回っても料金は下限分が発生します。受験者数が少ないうちは、実施ごとに費用が発生する形態や、数ヶ月単位のスポット契約を選べる製品を候補に入れると、1人あたりの負担を抑えやすくなります。

Q. オンライン試験システムの導入から試験の実施までどのくらいの期間がかかりますか?

A. システムの提供自体は最短5営業日や最短2週間と案内する製品がありますが、実際の準備期間はそれより長く見込んでおく必要があります。

システムが使える状態になったあとに、要件の整理、問題の登録、受験者への案内と事前の動作確認、事務局の体制づくりが残るためです。運営を委託するタイプでも、申込画面の文言や試験要項のすり合わせに時間がかかります。初回は規模の小さい試験から始めて所要時間を記録しておくと、次回以降のスケジュールが組みやすくなります。

Q. オンライン試験を実施しない月も費用はかかりますか?

A. 料金体系によって変わり、ID数やアカウント数に応じた月額課金の製品では、試験を実施しない月も費用が発生します。

契約期間が原則1年単位と定められている製品もあります。年に1〜2回しか試験を行わないのであれば、実施ごとの費用が中心の製品や、数ヶ月単位の短期契約を選べる製品のほうが年間の総額を抑えられることがあります。逆に、初期費用が大きく実施ごとの費用が小さい製品は、実施回数が多いほど1回あたりの負担が下がります。

Q. オンライン試験の受験者はスマートフォンだけで受験できますか?

A. 製品によって異なり、スマートフォンやタブレットでは受験できない製品もあります。

監視を伴う試験では、PCで受験しながらスマートフォンを2台目のカメラとして使い、手元やPC画面の背後を映す構成を採る製品もあります。この場合は受験者にPCとスマートフォンの両方が必要になります。対応するOSのバージョン、カメラとマイクの有無、通信速度の下限も製品ごとに定められているため、受験者が事前に自分の環境を確認できる仕組みがあるかとあわせて確認してください。

Q. オンライン試験システムは海外にいる受験者にも使えますか?

A. 自宅受験(IBT)に対応する製品であれば海外からの受験も可能ですが、運用面で確認しておきたい点がいくつかあります。

試験期間や開始時刻を時差に合わせて設定できるか、受験者向けの問い合わせ窓口が現地の時間帯に対応できるか、受験画面や案内文を受験者の言語で出せるか、本人確認で受け付ける身分証に海外発行のものを含められるかです。テストセンターでの受験を組み合わせる場合は、そもそも会場が対象の国にあるかが前提になります。

Q. 障害のある受験者への受験上の配慮は、オンライン試験でも対応できますか?

A. 受験上の配慮への対応は、製品によって幅が大きく、選定前に個別の確認が必要な項目です。

文字サイズの変更、読み上げソフトへの対応、試験時間の延長といった配慮をどこまで設定できるかは製品差があり、公表しているものは限られます。国際的なアクセシビリティ規格(WCAG)に沿って受験モジュールを設計していることを示している製品もあります。配慮を必要とする受験者が想定される試験では、必要な配慮を具体的に列挙したうえで対応可否を問い合わせてください。

Q. オンライン試験システムで試験問題の流出は防げますか?

A. オンライン試験での問題の持ち出しは、完全には防げませんが、難しくする手段は複数あります。

コピー&ペーストの無効化、スクリーンショットや画面共有のブロック、受験画面を最前面に固定して他のアプリの起動を禁止する専用ブラウザやアプリ、問題プールから受験者ごとに異なる問題を出し分けるランダム出題などです。

ただし手元の別の端末で問題文を撮影する行為は端末側の制限では防げないため、手元まで映るカメラ構成や有人監督と組み合わせることになります。運用面では、問題を差し替えられる程度の問題数をあらかじめ蓄えておくと、流出が起きたときの影響を小さくできます。

Q. 実技試験や計算過程を書かせる試験も、オンライン試験システムで実施できますか?

A. オンライン試験システムは選択式と記述式には対応できますが、実技や、余白に計算過程を書かせる形式の試験はそのまま載せられないことがあります。

数式を含む設問は画像として用意する必要があり、計算を伴う場合は紙での実施を求める製品もあります。実技を伴う試験も、審査の様子をどう記録し誰が採点するかを設計し直すことになります。科目ごとに方式を分け、選択式はオンライン、実技や記述は会場や紙で実施するという併用で運用する方法もあり、その場合は会場受験や紙の試験を同じ運営に載せられる製品が候補になります。

Q. いま使っている試験問題や受験者データは、オンライン試験システムに移行できますか?

A. データを移行できるかは、製品と、いま持っているデータの形式によって変わります。

問題データの国際規格であるQTIに準拠する製品であれば、規格に沿った形式での受け渡しがしやすくなります。導入時に受験者の登録やデータの取り込みを提供事業者が代行する製品もあります。一方、紙の問題しか手元にない場合は、設問・選択肢・配点を1問ずつ登録し直す作業が発生します。将来の乗り換えも見据えるなら、登録した問題と受験者データをどの形式で書き出せるかを導入時に確認しておくと安全です。

Q. オンライン試験システムの結果を人事システムやeラーニングと連携できますか?

A. 他システムとの連携は、標準の仕組みを備える製品と、個別の開発が必要な製品に分かれます。

学習システム間の接続規格であるLTIやAPIでの連携、社内アカウントでそのままログインできるシングルサインオンに対応する製品があります。昇格試験の結果を人事システムに戻したい場合や、eラーニングの受講履歴と成績を突き合わせたい場合は、書き出したファイルを取り込む運用で足りるのか、自動連携が必要なのかを先に決めておくと、必要な仕様を事業者に伝えやすくなります。

Q. 受験者の本人確認にマイナンバーカードを使ってもよいですか?

A. マイナンバーカードを本人確認書類として提示してもらうこと自体は可能ですが、カードに記載された個人番号(マイナンバー)を収集・保管することはできません。

番号法(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)第20条が、同法第19条各号に該当する場合を除いて特定個人情報を収集・保管することを禁じており、試験の本人確認はこれに該当しないためです。個人番号が写らない形で提出してもらうか、受け取った画像の個人番号部分を復元できないようにマスキングして扱う運用にします。

運転免許証やパスポートを使う場合も、記載された免許証番号・旅券番号は個人識別符号にあたる(個人情報保護法施行令第1条第2号・第5号)ため、取得する範囲と保管期間を決めたうえで扱ってください。

出典・参考資料(2件)

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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