問い合わせ電話の増加で一次対応が追いつかず、IVR(自動音声応答システム)の導入を検討し始めた担当者は少なくありません。IVRは、かかってきた電話に音声ガイダンスで応答し、用件ごとに担当部署へ振り分けたり、営業時間外の自動受付や混雑時のあふれ呼(受けきれない入電)対策を自動化したりする仕組みです。近年は、発話をAIが解釈して会話形式で応対する「ボイスボット型」も広がっています。
比較検討を始める前に気になるのが、「どのサービスが広く使われ、市場で主要なのか」という点ではないでしょうか。ところが、IVRには公的なシェア統計が存在せず、調査やメディアごとに「シェア」の数字が食い違うため、どれを基準にすればよいか迷いやすい領域でもあります。
こうした数字は、出所や「何を数えたものか」によって見え方が変わります。本記事では、主要なIVR・ボイスボットサービスの顔ぶれと市場規模を整理します。
目次
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主要なIVR・ボイスボットサービスの顔ぶれ
まず、国内で広く使われている主要なIVR・ボイスボットサービスの顔ぶれを一覧にまとめます。取り上げるのは、公式の導入実績(導入社数・席数・アカウント数など)や、提供企業が公式に引用した調査会社のベンダーシェアといった、主要性の根拠となる数字を公表しているサービスです。前述のとおりIVRには公的なシェア統計が無いため、各社の数字にそれぞれ「指標の種類」を添えて並べています。
並び順は根拠とする数字の種類でまとめたもので、優劣の順位ではありません。種類が違う数字どうしは単純に比べられませんが、同じ指標どうし(たとえば導入社数)であれば規模を比較できます。自社が重視する指標の数字に注目してご覧ください。
| サービス名 | DHK CANVAS | BIZTEL コールセンター | IVRy | PKSHA VoiceAgent | LINE WORKS AiCall | CT-e1/SaaS | VoiceMall | ソクコム | commubo | AI Worker VoiceAgent |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供会社 | 株式会社電話放送局 | ブライシス株式会社 | 株式会社IVRy | 株式会社PKSHA Communication | ワークスモバイルジャパン株式会社 | 株式会社コムデザイン | NTTテクノクロス株式会社 | Foonz株式会社 | 株式会社ソフトフロントジャパン | 株式会社AI Shift |
| 導入規模・シェアの根拠 | IVRシステム市場ベンダーシェアNo.1 (%非公開) | 導入2,700社・稼働54,000席 クラウド型コールセンターシステム市場 導入企業数シェア9年連続1位(%非公開) | 累計アカウント数60,000件超(2026年4月末時点) 累計発着信1億件突破(2026年6月時点) | ボイスボット部門シェア24.7% (2024年度実績) | ボイス型自動対話システム市場1位(%非公開) 月間250万件の電話に対応 | 34,000シート・1,950テナント (2026年9月時点) | 約300サービスの導入実績 | 累積13.5万ユーザー・1,300社 | 導入実績400社以上 業務完了率94.5% | 焼肉きんぐ 全国230店舗 月間約15万件の電話対応を自動化 |
| 指標の種類 | 調査会社のベンダーシェア デロイト トーマツ ミック経済研究所 (電話放送局のIVR事業の指標/CANVAS単独ではない) | 公式の導入社数・席数 +調査会社のベンダーシェア デロイト トーマツ ミック経済研究所(クラウド型コールセンターシステム市場) | 公式のアカウント数 +調査会社のベンダーシェア デロイト トーマツ ミック経済研究所(自動対話システム市場 顧客企業数No.1・%非公開) | 調査会社のベンダーシェア 富士キメラ総研(2026年調査・ボイスボット部門) ※%が公開されている唯一のシェア | 調査会社のベンダーシェア デロイト トーマツ ミック経済研究所(ボイス型市場・2024年度実績) | 公式の導入席数・テナント数 | 公式の導入実績(サービス数) | 公式の導入社数・ユーザー数 | 公式の導入社数 | 公式の導入事例(製品固有の実数) |
| 提供形態 | クラウドIVR | コールセンタースイート (IVRを機能として内包) | クラウドIVR・ボイスボット | ボイスボット | ボイスボット | CTI基盤 (IVRは標準機能) | クラウドIVR | クラウドIVR | ボイスボット | ボイスボット |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
※各数字は各社公式サイト・公式発表、および提供企業が公式に引用した調査会社レポートによります(2026年10月時点)。各サービスの数字の出所は、下記のサービス紹介に記載しています。シェアの順位や数字は調査会社・対象市場・算出方法が異なるため、単純な横並び比較はできません。
IVRの「シェア」の数字はどう読めばよいか
IVRの「シェア」を調べると、調査やメディアごとに異なる数字に出会います。これは、IVRのシェアを示す公的な統計が無く、各社や各調査がそれぞれの指標で「シェア」を語っているためです。数字を正しく受け取るための前提を整理します。
公的なIVRシェア統計は存在しない
総務省などの官公庁や業界団体が、IVRのベンダー別シェアを継続的に公表している統計はありません。そのため「どこが何%」という形の公的な順位は存在せず、実際に出回っている数字は、民間の調査会社が有償の市場レポートで示すベンダーシェアか、各社が自社サイトで公表する導入実績に基づいています。公的な基準が無いぶん、同じ「シェア」という言葉でも、何を母数にどう数えた数字なのかは出所ごとに変わります。
「シェア」を名乗る数字には種類がある
IVRで「シェア」や「主要」を示すために使われる数字は、主に次の3種類に分かれます。それぞれ測っているものが違うため、混同すると実態を読み違えます。

- 調査会社のベンダーシェア:デロイト トーマツ ミック経済研究所、富士キメラ総研、アイ・ティー・アール(ITR)などが有償の市場レポートで示す順位。導入企業数ベースか金額ベースか、対象とする市場の区切りも調査ごとに異なります。順位だけが公表され、具体的な%は非公開のことが多いのが特徴です。
- 各社が公表する導入実績:導入社数・稼働席数・アカウント数・コール対応件数など。製品単独の数字か、ブランドやシリーズ全体を合算した数字かで意味が変わるため、何の範囲の実績なのかを確認する必要があります。
- 比較メディアの利用者アンケートや資料請求数ランキング:回答者の利用分布や、そのメディア上での人気の目安であって、市場全体の販売シェアとは別物です。母集団や集計方法によって結果が動くため、シェアそのものとして受け取らないのが安全です。
「シェアNo.1」をうたう数字の見方
IVR関連のサービスでは、複数の会社がそれぞれ「シェアNo.1」を掲げています。これは誇張ではなく、各社が異なる調査・異なる市場区分で1位を獲得しているためです。たとえば「IVRシステム市場」「クラウド型コールセンターシステム市場」「自動対話システム市場」「ボイスボット部門」は、いずれも関連しながら対象が異なる市場であり、それぞれに別のNo.1が存在します。
そのため「No.1」という言葉だけで優劣を判断せず、どの調査会社の・どの市場の・いつの時点(対象年度)の順位なのか、そして金額ベースか導入企業数ベースかを確認すると実態が見えてきます。公表されているのは順位のみで具体的な%は非公開というケースが大半なので、%の有無もあわせて見ておくとよいでしょう。本記事の一覧でも、各社のシェア主張には調査名・対象市場・年度を併記しています。
国内・世界のIVR市場規模と今後の見通し
個々のサービスのシェアに加えて、IVR市場そのものが伸びているのかも、投資判断の材料になります。ここでは国内・世界の市場規模の目安を、出所とともに整理します。
国内市場の動向
国内についても、IVR単独のベンダー別シェアや市場規模を示す公的統計は乏しいのが実情です。関連する数字としては、デロイト トーマツ ミック経済研究所の調査で、音声応答をAIで担う「自動対話システム」のボイス型市場の2024年度の市場規模が約49億8,000万円と示されています。
ただしこれはIVR市場全体の規模ではなく、ボイスボット型に相当するボイス型市場に限った数字です。従来のプッシュ操作型IVRに加えて、音声をAIが解釈して応答するボイスボット型が広がり、市場をけん引しています。
この市場をけん引するボイスボット型は、プッシュ操作で用件を振り分ける従来型のIVRとは費用体系や導入時の勘所が異なります。ボイスボット単体で比べて選びたい方は、IVRとの違い・料金の実額・タイプ別の選び方をまとめた以下の記事もあわせてご覧ください。
世界市場の規模と、調査で数字が違う理由
世界のIVR市場規模は、調査会社によって大きく異なる数字が公表されています。Market Research Futureのレポートでは、2024年の市場規模を約104億米ドル、2035年に約206億7,000万米ドル、年平均成長率(CAGR)を6.44%と見込んでいます。
一方、Business Research Insightsのレポートでは、2026年を約55億7,000万米ドル、2035年に約85億6,000万米ドル、CAGRを4.9%としています。
同じ「IVR市場」でも、基準年が近いにもかかわらず規模がおよそ2倍食い違います。これは、どこまでを市場に含めるか(対象とする製品・技術・地域の範囲)という定義が調査会社ごとに異なるためです。
市場規模の数字は、1つの値だけで判断せず「どの調査の・どの定義による数字か」をあわせて見るのが確かです。いずれの調査も、今後10年にわたり市場が拡大するという見通しでは一致しています。
出典・参考資料(2件)
世界市場の構造(寡占と地域別の偏り)
世界市場は、少数の大手ベンダーに集中している点も特徴です。Business Research Insightsのレポートは、上位ベンダーへの集中度を次のように示しています。
上位 10 社がほぼ 63% の市場シェアを保持しています
出典:自動音声応答 (IVR) システム市場規模と予測 [2035年]|Business Research Insights
同レポートでは、世界の主要ベンダーとしてGenesys、Cisco Systems、Avaya、Nuance Communications、IBMなどが挙げられています。地域別シェアは北米が38%、欧州が27%、アジア太平洋が24%、中東・アフリカが11%で、北米が最大の市場です。
技術タイプ別では音声認識ベースが57%、タッチトーン(プッシュ操作)ベースが28%、両者を組み合わせたハイブリッドが15%、用途別では金融(BFSI)が31%で最大となっています。ただし、これらは大規模なコンタクトセンター基盤を提供するグローバルベンダーが中心の、世界市場の姿です。国内の一般的な電話一次対応の導入では、前述の国内向けサービスが中心的な選択肢になります。
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気になったIVRサービスを比較・資料請求するには
主要なサービスの顔ぶれを把握したら、次は自社の用途(入電の振り分け・自動受付・あふれ呼対策・AIによる自動応答など)に合いそうな数社に絞り込み、機能や費用を比べて資料請求へ進む段階です。ここでは、一覧で挙げた主要サービスについて、提供会社・特徴と、主要性の根拠となる数字を出所とともに紹介します。
本記事はシェアや主要サービスの顔ぶれを中心にまとめています。タイプ(プッシュ操作型・ボイスボット型)ごとの違いや費用、自社に合うサービスの選び方まで含めて全体を比較したい場合は、以下の記事で主要サービスを徹底比較しています。
IVR(電話自動音声応答システム)おすすめ25選を徹底比較|タイプ・費用・選び方から自社に合うサービスを解説
営業時間内に電話が集中して取りこぼしが発生したり、用件の取り次ぎや一次対応に人手を取られていませんか。問い合わせ窓口や予約受付、注文受付などで電話対応の負担が増えると、本来の業務に割ける時間が圧迫され、つながらない電話による機会損失も生まれ…
DHK CANVAS(株式会社電話放送局)

電話業務をノーコードで自動化できるAIエージェント型のIVR/ボイスボットです。注文受付や問い合わせ対応などのシナリオを画面上で組み立てて運用できます。提供元の株式会社電話放送局は、IVRシステム市場のベンダーシェアで1位を公表しています。
IVRシステム 市場における主要ベンダーシェアにて、本年度も1位でした。
出典:IVR市場シェアNo.1|株式会社電話放送局(デロイト トーマツ ミック経済研究所『マーテック市場の現状と展望2025年度版 クラウド型CRM市場編(第9版)』調査、2025年11月17日公表)
このシェアは電話放送局のIVR事業に対する評価で、具体的な%は非公開です。DHK CANVAS単独の順位ではない点に留意すると、実態を正しく捉えられます。
BIZTEL コールセンター(ブライシス株式会社)

クラウド型のコールセンター・CTI(電話とコンピューターを統合する仕組み)システムで、IVRを構成機能の一つとして備えます。IVR専用ツールではなく、着信の振り分けから応対管理までを含むスイート型である点が、単機能のIVRとの違いです。デロイト トーマツ ミック経済研究所の調査では、導入企業数ベースでクラウド型コールセンターシステム市場の国内シェア第1位を9年連続で獲得しています。
導入企業数において、9年連続でクラウド型コールセンターシステムの国内シェア第1位にリストアップされたことをお知らせします。『BIZTEL』が導入企業数2,700、稼働席数54,000を達成し
出典:BIZTELが9年連続 国内シェア1位に|ブライシス株式会社(デロイト トーマツ ミック経済研究所『クラウド型CRM市場編(第9版)』調査、2025年11月20日公表)
シェアの%は非公開です。また富士キメラ総研の調査では、SaaS型CTIの金額ベースでも4年連続でシェア1位(2024年度実績)とされています。調査会社・対象市場・算出基準がそれぞれ異なるため、どの調査の順位かを区別して見るとよいでしょう。
IVRy(アイブリー|株式会社IVRy)

短期間で導入できるクラウド型のIVR・電話自動応答サービスです。音声ガイダンスによる振り分けに加え、通話の録音や文字起こし、SMS送信などを組み合わせて電話対応を自動化できます。デロイト トーマツ ミック経済研究所の調査では、自動対話システム市場で顧客企業数No.1(2年連続)とされています。
累計アカウント数は2026年4月末時点で60,000件を超え(中略)累計発着信数が、2026年6月時点で1億件を突破
出典:IVRy、累計発着信数1億件を突破|株式会社IVRy
シェアの%は非公開ですが、累計アカウント数や発着信数が公表されており、47都道府県・98業界以上で使われています。幅広い業種の電話対応に導入が進んでいるサービスです。
PKSHA VoiceAgent(株式会社PKSHA Communication)

日本語の音声認識に強みを持つAIボイスボットです。入電対応を自動化し、必要に応じて有人対応へ引き継ぐ運用ができます。富士キメラ総研の調査では、ボイスボット部門でシェアNo.1とされており、今回取り上げるサービスの中では珍しく具体的な%が公開されています。
ボイスボット部門 :PKSHA VoiceAgent 24.7%
出典:PKSHA、ボイスボット部門でシェアNo.1|株式会社PKSHA Communication(株式会社富士キメラ総研『2026 生成AI/AIエージェントで飛躍するAI市場総調査』、2024年度実績)
この24.7%は、2024年度実績のボイスボット部門(ソリューション)を対象とした数字です。毎月30万件を超えるコール対応の実績があり、金融機関など大規模な導入でも使われています。
LINE WORKS AiCall(ワークスモバイルジャパン株式会社)

音声AIが電話で対話して応対する自動対話サービスです。予約受付や一次対応を自動化し、月間250万件の電話対応実績があります。デロイト トーマツ ミック経済研究所の調査で、自動対話システムのボイス型市場で2024年度実績のシェア1位とされています。
「LINE WORKS AiCall」が、デロイト トーマツ ミック経済研究所が発刊した市場調査レポート「自動対話システム市場の現状と展望 2026年版」のボイス型市場におけるシェア(2024年度実績)において、1位(※)を獲得
出典:LINE WORKS AiCall、ボイス型市場でシェア1位を獲得|ワークスモバイルジャパン株式会社
シェアの%は非公開です。別のアイ・ティー・アール(ITR)の調査でも、ボイスボット市場のベンダー別シェア(年商5,000億円以上のセグメント)で1位とされています。2つの順位は調査会社と対象セグメントが異なるため、どちらの調査によるものかを分けて捉えると正確です。
CT-e1/SaaS(株式会社コムデザイン)

クラウド型のCTI基盤で、IVRを標準機能として備えます。着信の振り分けや待ち呼の制御、CRMとの連携などをまとめて扱えるため、コールセンター全体の構築に向くサービスです。公式サイトでは、シート数34,000・テナント数1,950(2026年9月時点)、継続利用率90%以上という導入実績を公表しています。
小林製薬やニトリ、MonotaRO、東京海上日動あんしんコンサル、KADOKAWAといった大手企業での採用が公式に挙げられています。IVR単機能ではなくCTI基盤である点を踏まえると、規模の大きい電話対応の自動化に適した選択肢といえます。
VoiceMall(ボイスモール|NTTテクノクロス株式会社)

NTTグループのNTTテクノクロスが提供する国産のクラウドIVRです。最大で92/184チャネルの大容量着信に対応し、回線混雑時のあふれ呼対策や一次受付の自動化に使われています。公式の製品ページでは、次のように導入実績を示しています。
約300サービスの導入実績
出典:VoiceMall 製品ページ|NTTテクノクロス株式会社
大容量の着信をさばける設計のため、コールセンターや受付窓口など、入電が集中しやすい業務での利用に向いています。
ソクコム(Foonz株式会社)

IVR・クラウドPBX(クラウド型の構内交換機)・AIエージェントを統合して提供するサービスです。音声ガイダンスによる振り分けから、電話番号の発行、AIによる応対までを一つの環境で扱える点が特徴です。公式サイトでは、累積ユーザー数13.5万・累積社数1,300社という導入実績を公表しています。
commubo(コミュボ|株式会社ソフトフロントジャパン)

人と自然に会話できることを目指したAIボイスボットです。受電・架電の両方を自動化し、定型的な問い合わせはAIが応対します。公式サイトでは、次のように導入実績を示しています。
導入実績400社以上
出典:commubo 公式サイト|株式会社ソフトフロントジャパン
MonotaROやauフィナンシャルサービスなど、大手企業での導入事例が公表されています。業務完了率は94.5%とされ、自動応対でどこまで対応できるかの目安になります。
AI Worker VoiceAgent(株式会社AI Shift)

AIが電話の受発信を担うボイスエージェントです(旧称 AI Messenger Voicebot)。サイバーエージェントグループの株式会社AI Shiftが提供し、予約・問い合わせ対応・注文受付などの電話業務を自動化します。大規模な導入事例として、焼肉チェーンでの実績が公表されています。
全国230店舗、月間約15万件にのぼる電話対応の自動化に成功しました。
出典:焼肉きんぐでの電話対応自動化事例|株式会社AI Shift
自治体でも導入が進んでおり、年間約40万件の問い合わせがある神戸市税務部でも本格導入されています。大量の定型的な電話を抱える業務での活用が特徴です。
まとめ
IVRには公的なシェア統計が無く、「シェア」を示す数字は、調査会社のベンダーシェア・各社公表の導入実績・比較メディアのアンケートなど、測っているものがそれぞれ異なります。「No.1」をうたうサービスが複数あるのも、対象とする市場や調査会社が違うためです。数字を見るときは、調査名・対象市場・年度・%の有無までを確認すると、実態を正しく捉えられます。
主要なサービスの顔ぶれを押さえたら、自社の用途に合いそうな数社に絞り、機能や費用を具体的に比べていくのが次の一歩です。気になったサービスの資料をまとめて取り寄せ、同じ観点で見比べることから始めてみてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. IVRとは何ですか?
A. IVR(自動音声応答システム)とは、かかってきた電話に音声ガイダンスで自動応答し、用件ごとに担当部署へ振り分けたり、営業時間外の自動受付や混雑時のあふれ呼(受けきれない入電)対策を自動化したりする仕組みです。
近年は、プッシュ操作で用件を振り分ける従来型に加えて、発話をAIが解釈して会話形式で応対する「ボイスボット型」が広がり、市場をけん引しています。
Q. 国内のIVR市場でシェア1位はどこですか?
A. IVRのシェア1位は、どの調査・どの市場で見るかによって変わり、一つに定まりません。公的なシェア統計が無く、各社が異なる調査会社・異なる市場区分でそれぞれ「1位」を公表しているためです。
たとえばIVRシステム市場、クラウド型コールセンターシステム市場、自動対話システム市場、ボイスボット部門など、対象とする市場の区切りごとに別のサービスが1位を公表しています。どのサービスがどの市場で1位としているかは、本記事の一覧と各サービスの紹介をご覧ください。いずれにせよ「どの市場の・どの調査による1位か」を確かめることが大切です。
Q. IVRのシェアは調査やメディアごとに数字が違うのはなぜですか?
A. IVRのシェアが調査やメディアごとに違うのは、それぞれが別々の指標・対象市場・算出基準で「シェア」を測っているためです。公的な統計が無く、統一された基準が存在しないことが背景にあります。
出回る数字は主に3種類あります。調査会社が有償レポートで示すベンダーシェア(順位のみ公表で具体的な%は非公開のことが多い)、各社が公表する導入社数・稼働席数・アカウント数などの実績、そして比較メディアの利用者アンケートや人気ランキングです。いずれも測っているものが違うため、数字の種類を確かめずに順位だけを比べると誤解につながります。
Q. IVRの市場規模はどのくらいですか?
A. IVRの市場規模は、世界で2024年に約104億米ドル(Market Research Future)と試算されるなど、今後10年にわたり拡大が見込まれています。
ただし同じ「IVR市場」でも、市場に含める範囲の定義が調査会社ごとに異なり、Business Research Insightsは2026年の規模を約55億7,000万米ドルとするなど、調査によっておよそ2倍の開きがあります。国内では、デロイト トーマツ ミック経済研究所の調査で、AIが音声で応対する自動対話システムのボイス型市場の2024年度規模が約49億8,000万円と示されています。
Q. 大手・広く使われているIVRサービスを選べば失敗しにくいですか?
A. IVRは、大手や導入実績の多いサービスを選べば自社に合うとは限りません。重視すべきは知名度やシェアよりも、自社の用途(入電の振り分け・自動受付・あふれ呼対策・AIによる自動応答など)に機能と費用が合っているかです。
導入社数や稼働席数などの実績は安心材料の一つにはなりますが、その数字が製品単独のものか、ブランドやシリーズ全体を合算したものかでも意味が変わります。まずは用途に合いそうな数社に絞り、資料を取り寄せて機能・費用を同じ観点で見比べるのが確実です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















