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NFT証明書の発行方法とは?作り方・費用・サービスの選び方をわかりやすく解説

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NFT・トークン発行・配布支援比較表(2026年版)のプレビュー

主要13サービスの料金・機能を無料で一覧比較

NFT・トークン発行・配布支援比較表(2026年版)

修了証や受講証明、会員証、商品の保証書、真贋証明といった証明書を、紙やPDFではなくNFT(非代替性トークン)で発行する企業や大学が増えています。改ざんしにくく、スマートフォンから真偽を確かめられる点が、従来の紙の証明書には無い強みです。

一方で、「実際にどのサービスを使ってどう発行するのか」「受け取る相手にウォレットは必要なのか」「費用はいくらか」といった実務的な情報は、各社の事例ページに散らばっていて比べにくいのが実情です。

この記事では、NFT証明書を発行する手段の型と選び方を最初に整理し、そのうえで発行の手順、用途別の向き不向き、受け取る側の負担、仕組みと注意点、費用の考え方までを一通り解説します。自社の証明書をNFT化できるか検討している担当者が、候補となる発行方法とサービスを絞り込める状態を目指します。

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NFT証明書の発行方法にはどんな型があるか

ここからは、NFT証明書を発行する手段を型ごとに整理します。「何を使って発行するのか」は、大きく4つの型に分けて考えると自社に合う方法を見つけやすくなります。証明書の発行規模や社内の開発体制、受け取る相手のITリテラシーによって、向く型が変わります。

発行手段の型向いているケースおもな担い手
ノーコード発行ツール・SaaS自社の担当者が管理画面から証明書を継続的に発行したい。開発リソースをかけたくない証明書・会員証向けの発行プラットフォーム
ベンダー一括委託(伴走支援型)企画から運用まで相談しながら進めたい。初めてで社内の合意形成に不安があるWeb3コンサル・受託開発を伴うサービス
マーケットプレイス発行少量・単発で試したい。既存のNFTマーケットプレイスの発行機能で足りるNFTマーケットプレイスの発行機能
自社構築(スクラッチ/API)既存システムに証明書発行を組み込みたい。独自要件が多いNFT発行APIやブロックチェーン開発基盤

証明書を数百枚単位で継続的に発行し、受け取る相手が暗号資産に不慣れな場合は、ノーコード発行ツール・SaaS型か、伴走支援を含むベンダー委託型が現実的です。

この記事の後半では、担当者が扱いやすいノーコード発行ツール型と伴走支援型を中心に、証明書発行に対応したサービスを比較します。具体的なサービス名と特徴は、比較表と個別紹介で示します。

少量・単発で試すだけならOpenSeaなどのNFTマーケットプレイスの発行機能を使う方法もありますが、証明書の継続発行や受け取り側の負担軽減には向きません。既存システムへ組み込む自社構築は独自要件が多い場合の選択肢です。いずれの型でも、発行される証明書はERC-721などのトークン標準に沿って作られ、一つひとつを区別して所有・移転を追跡できる形になります。

出典・参考資料(1件)

NFT証明書の作り方(発行の基本手順)

ここからは、NFT証明書を発行する基本的な流れを、担当者が実際に動くときの順序で解説します。使うサービスによって細部は変わりますが、大枠は共通しています。

NFT証明書の発行の基本手順を示した図解。データ準備、発行方法を選ぶ、チェーンを決める、発行(ミント)、配布する、受け取り・確認の6ステップを矢印でつないで示している
  1. 証明書のデータを準備する:証明書のデザイン画像や、記載する氏名・資格名・発行日などの項目を用意します。個人情報の扱い方は後述の注意点をあわせて確認します。
  2. 発行方法(型)とサービスを選ぶ:前の章の型を踏まえ、発行規模・受け取り側の状況に合うサービスを選びます。譲渡不可にしたい場合はSBT(本人しか持てず他人に譲渡・転売できないNFT。後述)に対応しているかを確認します。
  3. ブロックチェーンとネットワークを決める:EthereumやPolygonなど、証明書を記録するチェーンを選びます。ノーコードツールでは、この選択があらかじめ用意されていることが多く、手数料(ガス代)が料金に含まれる場合もあります。
  4. 発行(ミント)する:管理画面の操作、またはAPIから証明書をブロックチェーン上に発行します。ノーコードツールでは、コーディングなしで管理画面の操作だけで発行が完結します。
  5. 受け取り手に配布する:メール、QRコード、LINEなど、サービスが用意する方法で相手に届けます。受け取る相手がウォレットを持っているかどうかで配布方法が変わります。
  6. 受け取り側が確認する:受け取った人や第三者が、証明書の内容と真偽をスマートフォンなどから確認します。ブロックチェーン上の記録を照合することで、偽造されていないかを検証できます。

証明書用途では、発行して終わりではなく、受け取った相手が確実に受け取れて、あとから真偽を確かめられることまでが要件になります。次の章以降で、用途別の向き不向きと受け取り側の負担を詳しく見ていきます。

用途別に見るNFT証明書の発行方法

ここからは、証明書の用途ごとに、向く発行方法と「譲渡不可にする(SBT化する)べきか」を対応づけて整理します。証明書は本人だけが持つ意味を持つものが多く、他人に売り渡せない設定にできるかどうかが選定の分かれ目になります。

用途向く発行方法の考え方SBT化(譲渡不可)の要否
修了証・受講証明数百枚を継続発行するため、ノーコード発行ツールや伴走支援型が向く。受講生がウォレット未保有でも受け取れる方式が重要本人の学習履歴を示すため、譲渡不可(SBT)が望ましい
会員証・入場チケット継続的な会員接点をつくるため、LINEやアプリで配布できるSaaS型が向く会員証は譲渡不可、転売防止が必要なチケットも譲渡不可が有効
商品の保証書・真贋証明実物と紐づけ、データそのものを長期に残したい場合はフルオンチェーン型も選択肢所有者の移転を認める場合は譲渡可、本人保証に限る場合は譲渡不可
学位・資格証明発行主体の信頼性が重要。個人情報の扱いを設計できる方式を選ぶ本人の資格を示すため譲渡不可が基本。個人情報はチェーンに直接載せない設計と併用

学位・資格証明では、発行主体自身が公式に発行する信頼性が問われます。国内では、千葉工業大学が株式会社PitPaと共同で、令和4年度の卒業・修了生の希望者約1,100名に対しNFT学位証明書を発行しており、大学が学位証明書をNFT化した事例としては国内初とされています。

この事例では、証明書の真正性はNFTで示しつつ、個人名や学位などの個人情報はVC(後述)側で扱い、パブリックなブロックチェーンに直接載せない設計が採られました。

出典・参考資料(1件)

受け取る人にウォレットは必要か

ここからは、証明書を受け取る側の負担について解説します。受講生・顧客・従業員といった相手が暗号資産のウォレットを持っていなくても受け取れるかどうかは、社内で導入できるかを左右する現実的なポイントです。

NFTの受け取りには本来、MetaMaskなどのウォレットが必要です。しかし証明書用途では、受け取る相手にウォレットの準備や暗号資産の保有を求めない方式を持つサービスが増えています。たとえば、QRコードの読み取りとメールアドレスの入力だけで受け取れる方式や、LINE公式アカウント上で受け取れる方式、企業側がウォレットを用意して通知する方式などです。

商品の保証書や真贋証明のように受け取り手が一般消費者の場合は、商品に付けたQRコードを読み取ると本物であることを確認できる形にすると、相手にウォレットや暗号資産の知識を求めずに済みます。誰が受け取るのかを起点に、受け取り方式まで含めて発行方法を選ぶことが大切です。

受け取り側がウォレットを用意しなくてよい方式は、証明書を渡す相手の裾野が広いほど効果が大きくなります。一方で、有償のNFTを販売する場面ではクレジットカード決済の登録が必要になるなど、用途によって前提が変わります。

自社の受け取り手がどの程度ITに慣れているかを起点に、受け取り方式から逆算してサービスを選ぶと失敗が少なくなります。この記事の後半では、ウォレット不要の受け取りに対応したサービスも比較します。

ウォレットを意識させない設計が受け取り手の年齢層をどこまで広げるかについて、NFT配布プラットフォームを提供する事業者は次のように述べています。

大波氏
株式会社アツラエ セールスチーム マネージャー
大波氏
独自インタビューより

MintMonsterではウォレット作成を意識させないUI/UXを設計していまして、NFTという言葉を「デジタルクーポン」や「参加証」といった日常的な言葉に置き換えることで、ITリテラシーを問わず誰もが参加できるように設計しています。実際に60代以上の方にもご利用いただいた実績があります。

NFT証明書とは?証明として使える仕組み

ここからは、なぜNFTが証明書として使えるのか、その仕組みを解説します。発行方法を選んだあとで「本当に証明として通用するのか」を社内に説明する場面で役立ちます。NFTそのものの基本的な特徴からおさえたい場合は、初心者向けに整理した『NFTとは?特徴と注目される理由、今後の将来性をわかりやすく解説』もあわせてご覧ください。

改ざんされにくい根拠と、誰でも検証できる仕組み

NFT証明書が信頼される理由は、記録先であるブロックチェーンの性質にあります。ブロックチェーンは、各ブロックが直前のブロックのハッシュ値(データを要約した値)を含む形でつながっています。

もし過去のブロックの内容を書き換えると、そのハッシュ値が変わり、後続のすべてのブロックのハッシュ値も食い違うため、改ざんが即座に検出されます。米国国立標準技術研究所(NIST)は、この性質を次のように説明しています。

If a previously published block were changed, it would have a different hash. This in turn would cause all subsequent blocks to also have different hashes since they include the hash of the previous block. This makes it possible to easily detect and reject altered blocks.(過去に公開されたブロックが変更されると、そのハッシュ値は変わる。後続のブロックは直前のブロックのハッシュ値を含むため、それらのハッシュ値もすべて変わり、改変されたブロックを容易に検出して拒否できる)

出典:NIST Internal Report 8202「Blockchain Technology Overview」|NIST

証明書のデータや発行記録がこのブロックチェーン上にあることで、受け取った本人だけでなく第三者も、記録を照合して真偽を確かめられます。これが、紙やPDFの証明書には無い「誰でも検証できる」という強みです。

出典・参考資料(1件)

SBT・VCとの関係(譲渡不可にできるか)

証明書用途では、「本人以外に譲渡・転売できないようにしたい」という要件がよく出てきます。これを実現する仕組みがSBT(Soulbound Token、ソウルバウンドトークン)です。もともとはEthereum共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏が2022年に提唱した概念で、「一度受け取ると他人に移転・売却できないトークン」を指します。

技術標準としてはERC-5192で、ERC-721を拡張した「一つのアカウントに紐づき譲渡できないNFT」として定義されています。会員証や資格証明のように本人性が重要な証明書では、このSBTが適しています。

もう一つ、混同しやすいのがVC(Verifiable Credentials、検証可能な資格情報)です。VCはW3C(国際的な技術標準化団体)が標準化したデータモデルで、発行者・保有者・検証者の三者で資格情報をやり取りする仕組みを定めています。NFTやSBTがブロックチェーン上のトークンであるのに対し、VCはブロックチェーンの利用が必須ではない点が大きな違いです。

前述の千葉工業大学の学位証明では、この2つを組み合わせ、次のように役割を分けています。

NFTはブロックチェーン上に存在する一方で、VCはブロックチェーンの活用が必須ではない証明技術です。今回の証明書の発行にあたっては、学生の個人情報保護の観点からVCにはブロックチェーンを活用していません。そのため、「千葉工業大学の卒業生であること」のみがNFTで分かる形で、個人名や学位などの個人情報はVCに記載することでプライバシーを保護しています。

出典:千葉工業大学 プレスリリース

このように、「誰が発行したか」「本物か」をNFTで示し、個人情報はチェーンに直接載せないという設計が、証明書用途では現実的な選択肢になります。

出典・参考資料(3件)

NFT証明書のメリット・デメリットと費用・導入時の注意点

ここからは、導入を判断するための材料として、紙・PDFと比べたメリット・デメリット、費用の考え方、証明書用途で押さえるべき注意点を整理します。

紙・PDFに対するメリット・デメリット

NFT証明書の主なメリットは、改ざんが検出しやすく偽造に強いこと、発行主体や真偽を第三者が検証できること、そして再発行や保管の事務負担を軽くできることです。紙の証明書のように紛失・劣化・偽造といった課題を抱えにくくなります。

一方でデメリットもあります。受け取る側にウォレットや暗号資産の知識を求める方式では、相手の負担になります。また、後述のとおり一度発行した情報を訂正・失効させにくいこと、ブロックチェーンや暗号資産に対する社内外の心理的な抵抗感が残ることも、導入前に見込んでおくべき点です。

発行・運用にかかる費用の相場観

費用は発行方法によって大きく変わり、多くのサービスが料金を非公開として個別見積もりで案内しています。おおまかには、次の要素で決まると考えると見通しが立ちます。

  • 初期費用・月額費用:SaaS型では初期費用と月額費用がかかる形が一般的です。伴走支援の手厚さで費用が変わるサービスもあります。
  • ブロックチェーンの手数料(ガス代):発行のたびに発生します。ノーコードツールでは料金にガス代が含まれ、暗号資産を別途用意せずクレジットカード決済で完結する場合もあります。
  • 発行数・カスタム開発:発行数で料金が変わるサービスもあれば、発行数ではなく支援の度合いで変わるサービスもあります。既存機能に無い要件は個別見積もりになります。

料金が何によって変わるかは、サービスによって考え方が分かれます。発行数ではなく支援の度合いで費用が決まる設計について、あるサービスの提供企業は次のように説明しています。

小川氏
Marbull X株式会社 代表取締役CEO
小川氏
独自インタビューより

また、極端に多くない限り、NFTの発行数自体は追加予算の要因にはならず、むしろ人的なサポート(伴走支援)の度合いによって費用が変わります。一般的にはNFTの発行数によって料金が変わるケースも多いと思いますが、弊社の場合は、NFTを気軽に・あまり特別な意識を持たずにに活用してもらいたいという思いがあるので、基本的には発行数は気にせず使っていただいています。

費用の目安として、料金を公開しているサービスでは、無料で試せる枠を設けたうえで、月額1万円程度の小規模プランから法人向けの月額十数万円程度まで段階的に用意している例があります。まず無料枠やテスト発行で少量を試し、運用に乗せられそうか確かめてから本格導入する進め方もできます。

ただし多くのサービスは料金を公開しておらず、正確な費用は発行規模と必要な支援範囲を伝えたうえで各サービスに見積もりを依頼するのが確実です。紹介するサービスには、月額制の公開プランを持つものもあれば、個別見積もりで案内するものもあります。

証明書用途で押さえる注意点

証明書としてNFTを使ううえで、事前に押さえておきたい注意点がいくつかあります。まず、「改ざんできない」と言い切らないことです。ブロックチェーンは改ざんを検出しやすく耐性が高い仕組みですが、NISTは「完全に不変(immutable)とは言えない」と明記しています。

Most publications on blockchain technology describe blockchain ledgers as being immutable. However, this is not strictly true. They are tamper evident and tamper resistant… They cannot be considered completely immutable, because there are situations in which the blockchain can be modified.(多くの文献はブロックチェーンの台帳を不変と説明するが、厳密には正しくない。改ざんの検出が可能で耐性が高いのであって、ブロックチェーンが変更されうる状況もあるため、完全に不変とは言えない)

出典:NIST Internal Report 8202「Blockchain Technology Overview」§7.1|NIST

次に、この「変更しにくさ」は裏返すと、一度発行した証明書を後から訂正・失効させにくいという運用上の課題になります。記載ミスや資格の取り消しに備え、失効や再発行にどう対応するかを、サービス選定時に確認しておく必要があります。

さらに、個人情報の扱いにも注意が必要です。誰でも閲覧できるパブリックなブロックチェーンに氏名や資格などの個人情報を直接載せると、後から消しにくくなります。千葉工業大学の事例のように、個人情報はチェーンに直接載せず別の仕組みで扱う設計が、実務では現実的です。

最後に、受け取る相手がウォレットを紛失すると証明書にアクセスできなくなる場合があるため、受け取り・保管の方式もあわせて検討しておくと安心です。

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NFT証明書の発行を支援するサービスと選び方

ここからは、証明書用途のNFT発行に対応したサービスを紹介します。いずれもMCB FinTechカタログに掲載されており、資料請求で詳しい機能や料金を確認できます。まず、証明書の種類・発行方法・受け取り側のウォレット要否・費用の考え方を一覧で比較します。

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サービス名NFT GardenMintMonsterSpize mintMarbullコネクトNFTDrive
証明書・用途の例会員証・参加証明
認定証(SBT対応)
履修証明・参加証明
会員証・クーポン
証明書・会員証
(SBT/シリーズ連携)
会員証・証明書
クーポン・ノベルティ
保証書・真贋証明
(データ長期保存)
発行方法ノーコード管理画面/API管理画面
(QR・SNSで配布)
ノーコード管理画面ノーコード
(LINE公式アカウント)
管理ツールで発行
(ノーコード可否は要確認)
受け取り側のウォレット要否△要確認(ウォレット生成APIあり)●不要(QR+メール/SNS)●不要(公式サイト記載)●不要(SMS認証のみ)△要確認(専用ウォレット提供)
費用月額0円〜15万円
(プランによる/ガス代込み)
要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
詳細情報公式資料を見る公式資料を見る公式資料を見る公式資料を見る公式資料を見る

受け取り側のウォレット要否は、●=不要、△=一部要確認・条件つきを表します。料金・受け取り方法は変動するため、最新の詳細は各社の公式資料でご確認ください。

NFT Garden(Connectiv株式会社)

NFT Gardenのウェブサイト

NFT Gardenは、Web3の開発スキルや暗号資産の保有がなくても、ノーコードのWeb画面またはAPIからNFT・SBTを発行できる企業向けプラットフォームです。決済はクレジットカードなどの法定通貨で完結し、料金にガス代を含むため、利用企業が暗号資産を別途購入する必要がありません。

証明書用途では、譲渡できないSBTの発行に標準で対応している点が特徴です。会員証や参加証明のように本人だけが持つ意味のある証明書に向いています。

実績としては、トヨタグループのKINTOが安全運転ドライバーの認定証をSBTとして発行した実証実験や、屋久島の観光プロジェクトで受講者に参加証SBTを配布した事例があり、証明書・認定証の発行に使われています。開発者向けにはAPIも提供され、既存システムへの組み込みにも対応します。

MintMonster(株式会社アツラエ)

MintMonsterのウェブサイト

受け取る側の負担を抑えたい場合に候補になるのがMintMonsterです。企業は暗号資産を保有せずにNFTを配布でき、受け取るユーザーはウォレットを準備せず、QRコードの読み取りとメールアドレスの入力だけでNFTを取得できます。SNSアカウントでの受け取りにも対応しています。

クーポン・チケット・会員証・トークンゲートといった実用機能を標準で備え、証明書用途では電気通信大学が講義の履修証明NFTやコンテストの参加証明NFTを発行した実績があります。ウォレットを意識させないUIで、幅広い年代の受け取り手に配布したい証明書に向いています。

Spize mint(株式会社テコテック)

Spize mint(スパイズミント)のウェブサイト

株式会社テコテックが提供するSpize mintは、Web3.0ソリューション群「Spizeシリーズ」の一つで、管理画面の操作だけでNFTの発行・送付・管理ができるツールです。技術的な実装対応を必要とせず、暗号資産やウォレットを持たないユーザーでも受け取れる設計を掲げています。

既存のECサイト上でNFTを販売できる点や、同シリーズのトークン発行(Spize token)、譲渡不可のSBTによる会員証(Spize PASS)などと組み合わせられる点が特徴です。証明書の発行から会員証・トークンまで、シリーズをまたいで一貫して相談したい場合に向いています。料金は個別見積もりで、資料請求とミーティング予約に対応しています。

Marbullコネクト(Marbull X株式会社)

Marbullコネクトのウェブサイト

Marbullコネクトは、会員証・デジタルノベルティ・クーポン・証明書などをNFTとしてノーコードで発行・配布できるサービスです。既存のLINE公式アカウントに機能を追加する形で導入し、受け取る側はSMS認証だけで利用を開始できます。メールアドレス・パスワード・ウォレット情報の入力は不要です。

LINE上で証明書や会員証を配布できるため、顧客やファンとの継続的な接点をつくりたい場合に向いています。クエスト機能で行動条件を達成した人にだけ証明書を渡すといった設計もでき、コンサルティング出身のメンバーによる企画・運用の伴走支援も受けられます。初めてNFTの企画に取り組む企業でも進めやすい体制です。

NFTDrive(株式会社NFTDrive)

NFTDriveのウェブサイト

データそのものを長期に残したい証明書に向くのがNFTDriveです。画像・動画・PDF・HTMLなど多様なデジタルデータをブロックチェーンに直接アップロードし、フルオンチェーンNFTとして発行できる点が特徴です。外部ストレージへのリンクだけを記録する一般的な方式と異なり、データ本体をチェーン上に保存します。

NFT生成時に使う作業用アドレスの秘密鍵を破棄する仕組み(特許出願中)により、発行事業者自身も含めて誰もデータを改ざんできない設計を掲げています。保証書や真贋証明のように、証明対象のデータを確実に残し、改ざんを防ぎたい用途に向いています。料金は個別見積もりで、資料請求とミーティング予約に対応しています。

証明書用途に絞らず、NFTの発行・配布ツールを対応チェーンや料金、ノーコード可否まで含めて広く比較したい場合は、以下の記事で法人向けの主要ツールを一覧しています。

まとめ

NFT証明書の発行は、まずノーコードSaaS・ベンダー委託・マーケットプレイス・自社構築という手段の型から、自社に合うものを選ぶところから始まります。そのうえで、修了証・会員証・保証書・学位といった用途ごとに、譲渡不可のSBTにすべきか、受け取る相手にウォレットが必要かを確認していくと、候補が絞り込めます。

費用の多くは個別見積もりで、発行規模や必要な支援範囲によって変わります。改ざん検出のしやすさや第三者による検証という強みを活かしつつ、失効・訂正のしにくさや個人情報の扱いといった注意点も押さえたうえで、複数のサービスに資料請求して比較するのがおすすめです。

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よくある質問(FAQ)

Q. NFT証明書とは何ですか?

A. NFT証明書とは、修了証・会員証・保証書・真贋証明などの証明書を、ブロックチェーン上の非代替性トークン(NFT)として発行したデジタル証明書です。一つひとつを区別して所有・移転を追跡でき、発行記録がブロックチェーン上にあるため、受け取った本人だけでなく第三者も記録を照合して真偽を確かめられます。紙やPDFの証明書にはない「改ざんを検出しやすく、誰でも検証できる」点が特徴です。

Q. 発行したNFT証明書は、あとで訂正・失効できますか?

A. NFT証明書はブロックチェーンの性質上、一度発行した内容を後から書き換えたり取り消したりするのは容易ではありません。記載ミスや資格の取り消しに備え、証明書の再発行や失効の扱いにどう対応できるかを、サービス選定時に確認しておくことが大切です。氏名などの個人情報を含む場合は、そもそもパブリックなブロックチェーンに直接載せない設計にしておくと、後からの対応がしやすくなります。

Q. NFT証明書の発行にはどのくらい費用がかかりますか?

A. NFT証明書の発行費用は、発行方法によって大きく変わり、多くのサービスが料金を非公開として個別見積もりで案内しています。

おおまかには、初期費用・月額費用、ブロックチェーンの手数料(ガス代)、発行数やカスタム開発の有無で決まります。無料で試せる枠を用意し、月額1万円程度から法人向けの十数万円程度まで公開プランを設けているサービスもあります。正確な費用は発行規模を伝えて各サービスに見積もりを依頼するのが確実です。

Q. NFT証明書は偽造・改ざんされませんか?

A. NFT証明書は改ざんを検出しやすく偽造に強い仕組みですが、「絶対に改ざんできない」と言い切れるものではありません。

ブロックチェーンは各ブロックが直前のブロックのハッシュ値を含むため、過去の記録を書き換えると後続すべてのハッシュ値が食い違い、改変が即座に検出されます。ただし米国国立標準技術研究所(NIST)は「完全に不変(immutable)とは言えない」と明記しており、社内外への説明では「改ざん耐性が高く、誰でも検証できる」という表現が適切です。

Q. NFT証明書を受け取る側にウォレットは必要ですか?

A. NFT証明書は、受け取る相手にウォレットや暗号資産の保有を求めない方式を持つサービスが増えており、ウォレットなしでも受け取れます。

NFTの受け取りには本来MetaMaskなどのウォレットが必要ですが、証明書用途では、QRコードの読み取りとメールアドレスの入力だけで受け取れる方式、LINE公式アカウント上で受け取れる方式、企業側がウォレットを用意して通知する方式などがあります。受け取り手がどの程度ITに慣れているかを起点に、受け取り方式から逆算してサービスを選ぶと失敗が少なくなります。

Q. NFT証明書は譲渡・転売できないようにできますか?

A. NFT証明書は、SBT(Soulbound Token)という仕組みを使えば、一度受け取ると他人に移転・売却できない譲渡不可の証明書にできます。

SBTはEthereum共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏が提唱した概念で、技術標準ERC-5192として「一つのアカウントに紐づき譲渡できないNFT」と定義されています。会員証や資格証明のように本人性が重要な証明書に適しています。一方、保証書のように所有者の移転を認めたい場合は、譲渡可能なNFTを選びます。

Q. NFT証明書は学位・資格・修了証に使えますか?

A. NFT証明書は学位・資格・修了証にも使え、国内では千葉工業大学が令和4年度の卒業・修了生の希望者約1,100名に学位証明書をNFTで発行した事例があります。

これらの用途では本人の資格・履歴を示すため、譲渡不可のSBTにするのが基本です。また、氏名や学位などの個人情報はパブリックなブロックチェーンに直接載せず、VC(Verifiable Credentials)など別の仕組みで扱う設計が、実務では現実的な選択肢になります。

Q. NFT証明書の発行サービスはどう選べばよいですか?

A. NFT証明書の発行サービスは、証明書の種類・発行規模・受け取り側のウォレット要否・SBT(譲渡不可)対応・費用の考え方を軸に比較して選びます。

数百枚を継続発行し受け取り手が暗号資産に不慣れなら、ノーコードのSaaS型や伴走支援型が現実的です。データ本体を長期に残したい保証書・真贋証明では、フルオンチェーン型も選択肢になります。記載ミスや資格の取り消しに備え、失効・再発行にどう対応するかも選定時に確認しておくと安心です。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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