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【令和8年度】建設業の労働保険 年度更新のやり方|一括有期事業の計算・労務費率と申告書の書き方

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建設業の労働保険の年度更新は、一般の会社とは計算のしかたが違います。工事ごとに現場が立ち上がる建設業では、年度更新のときに複数の工事をまとめて「一括有期事業」として申告し、保険料は賃金の集計ではなく「請負金額に労務費率を乗じた額」をもとに計算します。この仕組みを知らないまま緑の封筒を開くと、どの書類にどの数字を書けばよいか分からず、毎年公式の手引きを探し回ることになりがちです。

この記事では、建設業の一括有期事業としての労働保険年度更新について、請負金額から保険料を求める計算式と令和8年度の労務費率・労災保険率の実数値、具体的な計算例、一括有期事業報告書・総括表・申告書の書き方、提出・納付と延納、申告が漏れたときの扱いまでを整理します。自分で申告書を仕上げるための手順書として使える内容です。

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建設業の労働保険年度更新は何が違うのか(一括有期事業)

年度更新とは、前年度に納めた概算保険料を実際の賃金などにもとづいて精算し、あわせて新しい年度の概算保険料を申告・納付する手続きです。一般の会社(継続事業)では、1年間に従業員へ支払った賃金の総額に保険料率を乗じて保険料を計算します。

これに対して建設業は、工事(現場)が一つひとつ始まって終わる「有期事業」の集まりです。一定規模以下の工事は個別に手続きせず、1年分をまとめて「一括有期事業」として年度更新で申告します。このとき保険料のもとになる賃金総額は、現場ごとの賃金を積み上げるのではなく、工事の請負金額に「労務費率」を乗せて求める点が、一般の会社との最大の違いです。

建設業は、労災保険と雇用保険をそれぞれ別に申告・納付する扱い(二元適用事業)です。この記事で扱うのは、現場で働く労働者の労災保険を一括有期事業として申告する部分です。事務所の従業員などにかかる雇用保険は、これとは別の手続きになります。

一般の会社(継続事業)と計算がどう違うか

建設業の工事では、元請・下請・一人親方が入り混じって働くため、現場で働く全員分の賃金を正確に把握するのが困難です。そこで徴収法は、請負による建設事業について、賃金総額を実際の支払額ではなく「請負金額に労務費率を乗じた額」で算定する特例を定めています。

(一般保険料の額)第十一条 一般保険料の額は、賃金総額に次条の規定による一般保険料に係る保険料率を乗じて得た額とする。3 前項の規定にかかわらず、厚生労働省令で定める事業については、厚生労働省令で定めるところにより算定した額を当該事業に係る賃金総額とする。

(施行規則)第十三条 前条第一号の事業については、その事業の種類に従い、請負金額に別表第二に掲げる率を乗じて得た額を賃金総額とする。

出典:労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第11条|e-Gov法令検索/同法施行規則 第13条|e-Gov法令検索

「別表第二に掲げる率」が労務費率です。建設業の確定保険料は、工事ごとに「請負金額(税抜)× 労務費率」で賃金総額を出し、そこに労災保険率を乗じて計算します。賃金台帳から1年分の賃金を足し上げる継続事業とは、出発点が異なります。

この請負金額に労務費率を乗じる方法は、現場で働く労働者の賃金を見積もるためのものです。事業主や一人親方は労働者にあたらないため、この賃金総額には含まれません。事業主や一人親方自身が仕事中のけがに備えて労災保険の補償を受けるには、特別加入の制度を利用します。

自社が一括有期事業に当てはまるかの要件

すべての建設業の工事が一括有期事業になるわけではありません。労働保険の保険料の徴収等に関する法律(以下「徴収法」)とその施行規則は、次の要件をすべて満たす工事をまとめて一つの事業とみなすと定めています。

  • 事業主が同一人であること
  • それぞれの工事が、労災保険の保険関係が成立している「建設の事業」であること
  • 各工事の概算保険料に相当する額が160万円未満で、かつ請負金額が1億8,000万円未満であること
  • 一括する工事がそれぞれ同じ「事業の種類」(労災保険率が決まる区分)であること
  • 複数の工事が時期的に重なって(いずれかの工事と同時に)行われること
  • 保険料の納付事務を一つの事務所で取り扱うこと

(有期事業の一括)第六条 法第七条第三号の厚生労働省令で定める規模以下の事業は、次の各号に該当する事業とする。一 当該事業について法第十五条第二項第一号又は第二号の労働保険料を算定することとした場合における当該労働保険料の額に相当する額が百六十万円未満であること。二 立木の伐採の事業にあつては、素材の見込生産量が千立方メートル未満であり、立木の伐採の事業以外の事業にあつては、請負金額が一億八千万円未満であること。

出典:労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則 第6条|e-Gov法令検索

一括有期事業は、この要件を満たす工事を「事業の種類」ごとにまとめる仕組みです。建築工事と設備工事のように異なる事業の種類の工事を請け負う場合は、事業の種類ごとに区分したうえで、同じ労働保険番号の報告書・申告書にまとめて申告します。このあとの計算や報告書で事業の種類ごとに賃金総額を集計するのは、このためです。

ただし、この規模を超える大きな工事は、一括せずに「単独有期事業」として工事ごとに手続きします。日々受注する中小規模の工事は、ほとんどがこの一括有期事業に当てはまります。

確定保険料の計算式と令和8年度の率・計算例

ここからは、建設業の年度更新で最も手が止まりやすい保険料の計算を、令和8年度の率と具体的な数字で確認します。建設業の確定保険料(労災保険分)は、次の式で求めます。

確定保険料 =(請負金額〈税抜〉× 労務費率)× 労災保険率

かっこの中「請負金額 × 労務費率」で賃金総額を求め、そこに労災保険率を乗せる二段構えです。労務費率も労災保険率も「事業の種類」ごとに決まっているため、まず自社の工事がどの事業の種類に当たるかを確認してから、その率を当てはめます。

令和8年度の労災保険率・労務費率一覧(建設業の事業の種類別)

令和8年度の建設業の労災保険率・労務費率は、令和6年(2024年)4月1日改定の率がそのまま適用されます(令和7年度から変更はありません)。自社の工事の事業の種類に当たる率を、次の表で確認してください。

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事業の種類別の率(令和8年度)31 水力発電施設、ずい道等新設事業32 道路新設事業33 舗装工事業34 鉄道又は軌道新設事業35 建築事業(既設建築物設備工事業を除く)36 機械装置の組立て又は据付けの事業37 その他の建設事業38 既設建築物設備工事業
労災保険率34/1,00011/1,0009/1,0009/1,0009.5/1,0006/1,00015/1,00012/1,000
労務費率19%19%17%19%23%組立て・取付け 38%/その他 21%23%23%

※令和8年度(令和6年4月1日改定)の率。機械装置の組立て又は据付けの事業(事業の種類36)の労務費率は、組立て・取付けに関するものが38%、その他のものが21%に分かれます。

出典・参考資料(2件)

一覧表の率には例外もあります。一定規模以上で継続して保険関係が成立している事業では、過去の労働災害の多寡に応じて労災保険率が増減する「メリット制」が適用されることがあります。

メリット制の対象になっている場合は、上の一覧表の基本の率ではなく、労働局から通知されたメリット料率(基準となる率を最大で40%の範囲で増減させた率)を使って計算します。自社が対象かどうかと適用される率は、労働局から届く通知で確認してください。

一般拠出金(1,000分の0.02)の扱い

確定保険料とあわせて、石綿健康被害救済のための「一般拠出金」を納めます。一般拠出金率は1,000分の0.02で、労災保険が適用されるすべての事業主が対象です。確定保険料と同時に申告・納付し、概算払いはありません。

出典・参考資料(1件)

自社の数字を当てはめた計算例

事業の種類が「35 建築事業」で、令和7年度中に終了した元請工事1件の請負金額が税込7,161万円(税抜6,510万円)だった場合を例に、確定保険料を計算します。請負金額は税抜で扱うため、契約書が税込であれば1.1で割って税抜額に直します。

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確定保険料の計算例(事業の種類35 建築事業)請負金額(税抜)賃金総額(請負金額 × 労務費率23%)労災保険料(賃金総額 × 労災保険率9.5/1,000)一般拠出金(賃金総額 × 0.02/1,000)確定分の合計
金額・計算71,610,000円 ÷ 1.1 = 65,100,000円65,100,000円 × 23% = 14,973,000円14,973,000円 × 9.5/1,000 = 142,243円14,973,000円 × 0.02/1,000 = 299円142,243円 + 299円 = 142,542円

※円未満は切り捨て。計算例は兵庫労働局「令和8年度 年度更新について(一括有期事業)」の記入例の数値に沿っています。

実際の申告では、令和7年度中に終了したすべての元請工事について事業の種類ごとにこの計算を行い、合計した額が確定保険料になります。新しい年度の概算保険料は、その年度に見込まれる請負金額に同じ率を乗じて算出し、見込みが前年度と同程度であれば確定分とほぼ同額になります。たとえば翌年度も同程度の請負を見込むなら、この例では概算保険料も確定分と同じ142,243円として申告書に記入します。

出典・参考資料(1件)

一括有期事業報告書・総括表・申告書の書き方(書類の流れ)

建設業の年度更新では、次の3つの書類を順に作成します。まず令和7年度中に終了した工事を「一括有期事業報告書」に並べて賃金総額を集計し、その集計を「一括有期事業総括表」にまとめ、最後に「概算・確定保険料申告書」へ転記します。報告書で工事ごとの数字を作り、総括表と申告書で合計する、という流れです。

一括有期事業報告書の記入ポイント

報告書に書くのは、令和7年度(令和7年4月1日〜令和8年3月31日)に終了した元請工事です。工事ごとに事業の種類・工事期間・請負金額を記入し、事業の種類別に賃金総額を集計します。下請として施工した工事は元請が申告するため、ここには記載しません。終了した元請工事が1件もない年は、報告書の提出自体が不要です。

令和7年度中に終了した一括有期対象事業(元請分)を事業の種類ごとにもれなく記入してください。

□ 元請工事で令和7年度(令和7年4月1日~令和8年3月31日)に終了した工事がすべて記載されていますか? □ 下請工事を誤って記載していませんか? □ 事業の種類に誤りはありませんか? □ 労務費率により保険料を算出する場合、請負金額から消費税が除かれていますか?

出典:令和8年度 年度更新について(一括有期事業)|兵庫労働局

事業の種類番号の選び方

事業の種類は、建設業の労災適用業種の区分(事業の種類31〜38)から工事内容に合うものを選びます。たとえば一般的な建築工事は「35 建築事業」、電気・空調などの設備を既存の建物に据える工事は「38 既設建築物設備工事業」です。

判断が割れやすいのが、改修・解体などの工事です。改修工事は、建物本体に手を入れるなら「35 建築事業」、設備の更新なら「38 既設建築物設備工事業」に分かれます。

工作物の解体・撤去の工事も、労災保険率表では「35 建築事業」に含まれます(解体工事業を独立業種とする建設業許可の区分とは分け方が異なる点に注意してください)。これらのいずれにも当てはまらない建設工事が「37 その他の建設事業」の目安です。

一つの工事に複数の作業が混在するときは、作業の割合が高い事業の種類を選びます。判断に迷う場合は、厚生労働省の手引きの業種細目表で該当する作業を確認してください。

記入でつまずきやすいポイント

請負金額は消費税を除いた税抜で記入します。契約書が税込であれば1.1で割って税抜額にします。また、注文者から資材の支給や機械器具の貸与を受けた場合は、その価額(消費税相当額を除く)を請負金額に加算します。

2 次の各号に該当する場合には、前項の請負金額は、当該各号に定めるところにより計算した額とする。一 事業主が注文者その他の者からその事業に使用する物の支給を受け、又は機械器具等の貸与を受けた場合には、支給された物の価額に相当する額(消費税等相当額を除く。)又は機械器具等の損料に相当する額(消費税等相当額を除く。)を請負代金の額(消費税等相当額を除く。)に加算する。

出典:労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則 第13条第2項|e-Gov法令検索

機械器具を使う工事のうち、請負金額から機械装置の価額を控除できるのは「36 機械装置の組立て又は据付けの事業」に限られます。ほかの事業の種類では控除できないため、取り違えないよう注意します。

このほか報告書には、工事ごとの延べまたは平均の労働者数を記入する欄があります。また、新しい年度に見込む工事量が前年度から大きく変動する見込みの場合は、予定される請負金額を記入する欄も使います。記入要否の具体的な基準は、厚生労働省の手引きや管轄の労働局の案内で確認してください。

総括表・申告書への転記

報告書で事業の種類ごとに集計した賃金総額を「一括有期事業総括表」にまとめ、事業の種類別の労災保険率を乗じて保険料を計算します。その合計を「概算・確定保険料申告書」の確定保険料欄に転記し、あわせて新年度の概算保険料と一般拠出金を記入すれば、申告書が完成します。

先ほどの計算例でいえば、賃金総額14,973,000円を総括表の事業の種類「35 建築事業」の欄に記入し、算出した労災保険料142,243円を申告書の確定保険料(労災分)の欄へ転記します。報告書→総括表→申告書の順で数字を引き継ぐため、最初の報告書の集計さえ正確に作れば、後は転記で仕上がります。

様式ごとの詳しい記入要領は、厚生労働省の「令和8年度事業主の皆様へ(一括有期事業用)労働保険年度更新申告書の書き方」で、章ごとに確認できます。

出典・参考資料(1件)

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提出・納付の方法と期限・延納

完成した申告書は、管轄の労働基準監督署・労働局の窓口への持参、郵送、または電子申請(e-Gov)で提出します。保険料の納付は、金融機関や所轄の窓口での納付のほか、口座振替も利用できます。

申告・納付の期限(令和8年度)

年度更新の申告・納付期間は、徴収法で「保険年度の6月1日から40日以内」と定められており、例年6月1日から7月10日までです。7月10日が土日に当たる年は翌開庁日にずれるため、提出先の労働局の案内で当年の最終日を確認してください。

延納(分割納付)の条件

概算保険料の額が一定以上であれば、保険料を分割して納める「延納」ができます。建設業の一括有期事業は継続事業に準じて扱われます。労災保険のみが成立している事業では、概算保険料が20万円以上の場合、または労働保険事務組合に事務を委託している場合に、年3回に分けて納付できます。各期の納期限は第1期が7月10日、第2期が10月31日、第3期が翌年1月31日です。

なお、一括せずに手続きする単独有期事業の延納は基準額が75万円以上と異なります。自社が一括有期事業か単独有期事業かで条件が変わる点に注意してください。

出典・参考資料(2件)

申告が漏れた・遅れたときの扱い

期限までに申告しなかったり、申告した保険料に不足があったりすると、政府が保険料額を決定し、その通知にもとづいて納付することになります。この場合、納付すべき額(1,000円未満切り捨て)に10%を乗じた追徴金が加算されます。期限内に自分で申告・納付していれば追徴金はかかりません。

(追徴金)第二十一条 政府は、事業主が第十九条第五項の規定による労働保険料又はその不足額を納付しなければならない場合には、その納付すべき額(その額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。)に百分の十を乗じて得た額の追徴金を徴収する。

出典:労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第21条|e-Gov法令検索

さらに、督促を受けてもなお納付しない場合には、納期限の翌日から完納までの日数に応じて延滞金がかかります。延滞金の割合は本則で年14.6%(納期限の翌日から2か月間は年7.3%)ですが、当分の間は特例でこれより低い率に軽減されています。具体的な率は年ごとに変わるため、実際の金額は労働局の案内で確認してください。督促状の指定期限までに完納すれば、延滞金はかかりません。

出典・参考資料(1件)

労働保険と建設業許可の関係

建設業では、労働保険の手続きが建設業許可と関係するのではないかと気にする方もいます。労働保険(労災保険)の年度更新そのものが建設業許可の要件というわけではありません。

ただし建設業許可の取得・更新では、令和2年(2020年)10月から適切な社会保険(健康保険・厚生年金保険・雇用保険)への加入が要件とされています。雇用保険も労働保険の一部であり、労働保険の手続きを適切に行っておくことは、こうした許可の場面でも前提になります。

出典・参考資料(1件)

自分でやりきれないときの選択肢

一括有期事業の年度更新は、計算も書類も建設業特有で、工事件数が多いほど集計に手間がかかります。自分で申告するのが難しい場合は、次のような選択肢があります。それぞれ費用や手間、向いているケースが異なるため、自社の状況に合わせて選びます。

← 横にスクロールできます →
年度更新の進め方の選択肢自分で申告する労働保険事務組合に委託する社会保険労務士に依頼する申告書を作成できるソフトを使う
費用の目安なし(自社の作業時間)組合の会費・手数料顧問料・スポット報酬月額利用料
向いているケース工事件数が少なく、計算と書類作成を社内でまかなえる事務負担を減らしたい。延納の基準額に満たなくても分割納付を使いたい労働保険以外の労務手続きもまとめて専門家に任せたい自社で申告しつつ、計算・集計・電子申請の手間を減らしたい

労働保険事務組合は、厚生労働大臣の認可を受けた事業主団体が、構成員である中小事業主の委託を受けて労働保険の申告・納付などの事務を代行する制度です(徴収法第33条)。委託すると、概算保険料が延納の基準額に満たない場合でも分割納付が使えます。社会保険労務士への依頼は、年度更新だけでなく社会保険や給与計算まで含めて任せたい場合に適しています。

毎月の給与計算や社会保険の手続きまで含めて外部に任せたい場合は、委託先を業務範囲・料金体系・対応できる規模で比較した以下の記事が、依頼先を絞り込むときの材料になります。

自社で申告を続けながら計算と書類作成の手間を減らしたい場合は、建設事業の年度更新に対応したソフトを使う方法もあります。給与計算ソフトは製品ごとに料金や対応できる労務手続きの範囲が異なるため、以下の記事で主要な製品を選び方とあわせて見比べておくと、自社に合う1台を検討しやすくなります。

弥生給与 Next(弥生株式会社)

弥生給与 Next の公式サイト

弥生給与 Next は、給与・賞与計算や年末調整をクラウドで行える給与計算サービスです。ベーシックプラン以上では労務管理の「弥生労務 Next」と連携でき、建設事業の現場労災(一括有期事業)の年度更新に対応しています。

公式サポートによると、弥生労務 Next では一括有期事業の報告書・総括表・申告書を作成して電子申請できるほか、報告書・総括表を省いて申告書だけを作成することもできます。年度更新の「区分確認と賃金集計」の機能も用意されており、手計算で集計する手間を抑えられます。

弥生労務 Next は株式会社エフアンドエムの「オフィスステーション 労務」を弥生がOEM提供(他社が開発した製品を自社ブランドで提供する形態)しているもので、ベーシックプラン以上で利用できます。

出典・参考資料(1件)

まとめ

建設業の労働保険年度更新は、工事を一括有期事業としてまとめ、「請負金額(税抜)× 労務費率 × 労災保険率」で保険料を計算する点が一般の会社と異なります。自社の工事の事業の種類を確認し、令和8年度の労務費率・労災保険率を当てはめれば、確定保険料と一般拠出金を自分で計算できます。

書類は報告書→総括表→申告書の順に数字を引き継ぎ、請負金額の税抜処理や資材支給分の加算など、建設業特有のポイントを押さえれば申告書を仕上げられます。工事件数が多く手間がかかる場合は、労働保険事務組合や社会保険労務士への委託、申告書を作成できるソフトの利用も検討し、自社に合った進め方を選んでください。

製品ごとの料金や対応できる労務手続きの範囲は、資料を取り寄せて見比べると判断しやすくなります。

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よくある質問(FAQ)

Q. 一括有期事業とは何ですか?

A. 一括有期事業とは、建設業などで一定規模以下の工事(有期事業)を、事業主ごとに1年分まとめて一つの事業とみなして労働保険料を申告・納付する仕組みです。工事ごとに個別の保険関係を成立させる手間を省くために設けられており、建設業では各工事の概算保険料相当額が160万円未満かつ請負金額が1億8,000万円未満などの要件をすべて満たす工事が対象になります。

出典・参考資料(1件)

Q. 建設業の労働保険年度更新で請負金額は税込・税抜のどちらで計算しますか?

A. 建設業の年度更新では、請負金額は消費税を除いた「税抜」で計算します。契約書の金額が税込の場合は1.1で割って税抜額に直し、その金額に労務費率を乗じて賃金総額を求めます。注文者から資材の支給や機械器具の貸与を受けたときは、その価額(消費税相当額を除く)を請負金額に加算します。

出典・参考資料(1件)

Q. 下請として施工した工事も年度更新で申告しますか?

A. 建設業の一括有期事業の年度更新では、下請として施工した工事は自社の報告書・申告書に記載しません。建設工事の労災保険は原則として元請事業主が現場全体の労働者をまとめて対象とするため、下請工事分の保険料も元請が申告します。自社が元請となった工事だけを一括有期事業報告書に記入してください。

Q. 終了した元請工事が1件もない年度も報告書の提出は必要ですか?

A. その年度に終了した元請工事が1件もない場合、一括有期事業報告書の提出は不要です。ただし、前年度に申告した概算保険料の精算や新年度の概算保険料の申告が必要なときは、概算・確定保険料申告書そのものの提出は求められます。報告書が不要かどうか判断に迷う場合は、管轄の労働局・労働基準監督署に確認してください。

Q. 建設業の労働保険年度更新の申告・納付期限はいつですか?

A. 建設業の年度更新の申告・納付期限は、毎年6月1日から7月10日まで(徴収法上は「保険年度の6月1日から40日以内」)です。7月10日が土日に当たる年は翌開庁日にずれるため、提出先の労働局の案内で当年の最終日を確認してください。

出典・参考資料(1件)

Q. 申告が遅れたり漏れたりすると追徴金はかかりますか?

A. 期限内に自分で申告・納付していれば追徴金はかかりませんが、申告をせず(または保険料に不足があり)政府が保険料額を決定した場合は、納付すべき額の10%の追徴金が加算されます。さらに督促を受けても納付しないと、納期限の翌日から完納までの延滞金もかかります。申告を忘れていたときでも、気づいた時点で早めに自主的に申告・納付することが大切です。

出典・参考資料(1件)

Q. 建設業の労働保険年度更新は自分でやらず委託できますか?

A. 建設業の年度更新は、労働保険事務組合や社会保険労務士に委託できるほか、申告書を作成できるソフトを使って自社で手続きすることもできます。労働保険事務組合に委託すると、概算保険料が延納の基準額(20万円)に満たない場合でも年3回の分割納付が使えます。工事件数が多く集計の手間が大きい会社は、建設事業の現場労災(一括有期事業)の年度更新に対応したソフトの利用も検討するとよいでしょう。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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