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連結パッケージとは?記載項目・作り方・回収から集計までをわかりやすく解説

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グループ会社をもつ企業では、決算期になると親会社が各子会社から「連結パッケージ」を集めて連結決算を作成します。子会社の経理担当として「連結パッケージを埋めて提出してほしい」と依頼され、何を書く書類なのか戸惑う場面は少なくありません。

連結パッケージは連結決算の土台になる書類である一方、記入する項目が多く、グループ間取引の金額合わせや提出期限の管理でつまずきやすい作業でもあります。

本記事では、連結パッケージとは何かという定義から、書式に記入する項目、作成・提出・回収・集計の流れ、埋めるときのつまずきと対処までを整理します。あわせて、Excelでの回収が負担になってきたときに検討したい連結会計システムについても解説します。様式を埋める子会社の担当者にも、様式を配布・回収する親会社の担当者にも役立つ内容です。

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連結パッケージとは?連結決算の流れのなかでの位置づけ

連結パッケージとは、親会社が連結決算(連結財務諸表の作成)を行うために、グループ各社から決算数値や明細を同じ書式で集めるための統一フォーマット(情報一式)を指す実務上の呼び名です。会計基準や法令に「連結パッケージ」という定義語があるわけではなく、連結決算の現場で使われてきた通称です。

上場企業などは、自社だけでなくグループ全体の財政状態や経営成績を示す連結財務諸表(会社法上は連結計算書類)を作成する義務があります。金融商品取引法第24条第1項は、有価証券報告書に「当該会社の属する企業集団」の経理の状況を記載するよう求めています。また、会社法第444条第3項は、大会社であって有価証券報告書の提出義務を負う会社に連結計算書類の作成を義務づけています。

グループを一体として捉えた決算書を作るには、子会社各社の数値を同じ基準・同じ様式で集める必要があり、その収集の器となるのが連結パッケージです。

出典・参考資料(2件)

連結パッケージの役割(なぜ子会社から統一書式で集めるのか)

子会社はそれぞれ異なる会計システムやExcelの様式で単体決算を行っています。勘定科目の名称や粒度、部門の区分が各社でばらばらのままでは、親会社が数値を合算しても意味のある連結数値になりません。連結パッケージは、親会社が定めた共通の科目体系・区分で各社に数値を書き出させることで、合算と調整(連結仕訳)に使える形へ揃える役割を担います。

また、連結決算では各社の数値を足し合わせるだけでなく、グループ内の取引や債権債務を相殺する処理が欠かせません。そのため連結パッケージには、個別の財務諸表だけでなく、グループ会社間の取引明細など、相殺や調整に必要な情報もあわせて記入します。

連結決算の流れのどこで使う書類か

連結決算は、おおまかに「連結パッケージの配布 → 子会社での入力 → 親会社による回収・確認 → 各社数値の単純合算 → 連結仕訳(相殺消去など) → 連結財務諸表の作成」という流れで進みます。連結パッケージは、この最初の「各社から数値を集める」段階で使う書類です。

連結決算の流れを縦6ステップで示した図。STEP1 連結パッケージの配布(親会社が統一様式を各子会社へ配布)、STEP2 子会社での入力(自社の決算数値・明細を記入)、STEP3 親会社による回収・確認(回収し内部取引の差異などを確認)、STEP4 各社数値の単純合算、STEP5 連結仕訳(投資と資本・内部取引・未実現利益の相殺消去)、STEP6 連結財務諸表の作成(連結精算表に反映して連結貸借対照表・損益計算書などを作成)。連結パッケージは最初の各社から数値を集める段階(STEP1〜3)で使う書類であることを示す。

連結パッケージに記入漏れや誤りがあると、後工程の合算・連結仕訳でつまずき、決算全体が遅れます。連結パッケージの作成は、連結決算のスピードと正確さを左右する起点といえます。

連結パッケージに記入する項目(書式の中身)

連結パッケージの様式は会社ごとに異なりますが、記入する情報はおおむね次のカテゴリに整理できます。自社に配られた様式と照らし合わせる際の目安として、各項目が連結決算のどの処理で使われるかとあわせて示します。

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項目カテゴリ個別財務諸表勘定科目明細・内訳グループ間(内部)取引明細未実現利益に関する情報固定資産の増減内訳注記・開示情報
主な記入内容貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書・キャッシュフロー関連情報勘定科目別の残高、部門別・セグメント別の内訳売上・仕入、債権・債務(売掛・買掛、貸付・借入)、配当金、資金取引グループ内で売買した棚卸資産・固定資産の取引と残高取得・売却・減価償却などの増減借入金明細、税効果、関連当事者取引、セグメント情報など
連結決算での主な用途各社数値の単純合算の基礎連結用の科目へのマッピング・開示区分の組み替え内部取引・債権債務の相殺消去未実現利益の消去連結キャッシュフロー計算書の作成連結財務諸表の注記・開示

※上記は一般的な連結パッケージの構成例です。実際の記入項目・区分は親会社が配布する様式により異なります。

記入のイメージをつかみやすい例として、グループ間取引明細があります。ここには、取引の相手会社名、取引の種別(売上・仕入、貸付・借入など)、取引金額、期末時点の債権・債務残高を、相手会社ごと・取引種別ごとに書き出します。後工程で相手会社の数値と突き合わせて相殺消去するため、どの会社とのどの取引かが特定できる単位で記入するのがポイントです。

また、海外に子会社がある場合は、上記に加えて為替換算のための情報(換算に使うレートや外貨建ての残高など)が必要になります。現地通貨で作成した財務諸表を連結通貨に換算する際に使います。

連結パッケージの作成〜提出〜回収〜集計の流れ

ここからは、連結パッケージを作成し、提出・回収して連結決算にまとめるまでの流れを、子会社担当・親会社担当それぞれの動きがわかる形で解説します。

配布と勘定科目マッピング

連結決算は、親会社が連結パッケージの様式を各子会社に配布するところから始まります。様式を作る親会社側は、合算や相殺消去に必要な項目(個別財務諸表・グループ間取引明細・注記情報など)を盛り込み、連結用の科目体系に沿って設計します。

このとき重要になるのが勘定科目のマッピングです。子会社が単体決算で使っている勘定科目を、親会社の連結用の科目に対応づける作業で、1対1で対応する科目もあれば、複数の科目を1つにまとめたり、金額を按分して振り分けたりする科目もあります。

マッピングは一度決めれば毎期使い回せますが、子会社が科目を新設・変更したときは見直しが必要です。親会社担当はマッピングのルールを明確にして各社へ共有し、子会社担当は自社の科目がどの連結科目に対応するかを確認してから入力します。

入力と提出スケジュール(子会社担当/親会社担当の視点)

子会社担当は、配布された様式に自社の単体決算の数値を入力し、グループ間取引の明細などを記入して期限までに提出します。連結決算は親会社の開示スケジュール(決算発表)から逆算して組まれるため、子会社の提出期限は単体決算の確定直後に設定されることが多く、作業の時間的な余裕は大きくありません。

親会社担当は、各社の提出期限と進捗を管理し、未提出や記入漏れがあれば督促します。子会社数が多いほど「誰がどこまで出したか」の把握が煩雑になり、提出状況の管理が連結決算のボトルネックになりがちです。

回収・差異照合

提出された連結パッケージは、親会社が回収して内容を確認します。特に重要なのがグループ間取引の差異照合です。たとえばA社の「B社への売上」とB社の「A社からの仕入」は本来一致するはずですが、計上時期のズレや認識の違いで金額が合わないことがあります。相殺消去の前に、相手会社どうしの金額を突き合わせて差異をなくしておく必要があります。

単純合算・連結仕訳と連結精算表の作成

各社の数値が揃ったら、まず単体の財務諸表を単純に合算します。連結財務諸表は各社の個別財務諸表の金額を基礎に作成することが、会計基準で次のように定められています。

連結貸借対照表は、親会社及び子会社の個別貸借対照表における資産、負債及び資本の金額を基礎とし、子会社の資産及び負債の評価、親会社及び連結される子会社(以下、「連結会社」という。)相互間の投資と資本及び債権と債務の相殺消去等の処理を行って作成する。

出典:連結財務諸表原則 第四|金融庁

単純合算したままでは、グループ内部の取引や債権債務が二重に計上された状態です。そこで、投資と資本の相殺(資本連結=親会社の子会社への出資と、子会社側の資本を相殺し、二重計上を防ぐ処理)や、グループ会社間の取引・債権債務の相殺消去を行います。

これは現行の連結会計基準(企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」)に沿った処理で、連結財務諸表の様式を定める内閣府令(連結財務諸表規則)第9条も、連結子会社に対する投資と資本の相殺消去や、連結会社相互間の項目の消去を求めています。

出典・参考資料(1件)

さらに、グループ内で売買した棚卸資産や固定資産に利益が含まれている場合、その利益はグループ外部へ販売されるまで実現していないため消去します(未実現利益の消去)。

連結会社相互間の取引によって取得したたな卸資産、固定資産その他の資産に含まれる未実現損益は、その全額を消去しなければならない。ただし、未実現損失については、売手側の帳簿価額のうち回収不能と認められる部分は、消去しないものとする。

出典:連結財務諸表原則 第五|金融庁

これらの相殺消去・調整は、連結仕訳として入力します。そのうえで、各社の数値と連結仕訳を一覧にして連結財務諸表を導く集計表である連結精算表に反映し、連結貸借対照表・連結損益計算書などの連結財務諸表を作成します。連結パッケージで集めたグループ間取引の明細や未実現利益の情報は、この連結仕訳の計算に使われます。

連結パッケージを埋めるときのつまずきと対処

連結パッケージを埋める際につまずきやすいポイントと、その原因・直し方を整理します。

勘定科目の取り違え(マッピングのズレ)

よくある症状は、自社の勘定科目をどの連結科目に入れればよいか分からず、誤った科目に金額を入れてしまうケースです。原因は、親会社のマッピング表が共有されていない、あるいは子会社で新設した科目が対応表に反映されていないことにあります。

対処としては、入力前に親会社のマッピングルールを確認し、判断に迷う科目は空欄で提出せず親会社に照会するとよいでしょう。親会社側も、科目の追加・変更があったときにマッピング表を更新しておくと取り違えが減ります。

内部取引の金額ズレ・計上時期のズレ(相手会社との突合)

グループ間取引の明細で、自社が記入した金額と相手会社の金額が一致しない症状です。相殺消去は両社の金額が一致していることが前提のため、ズレたままでは連結仕訳が組めません。

原因の多くは、売上と仕入の計上時期の違い(出荷基準と検収基準の差など)や、期末近くの取引が相手側に届いていない未達取引です。対処としては、期末前に相手会社と残高を突き合わせる締め日を設け、差異が出たら計上時期をそろえるか、未達分を調整するのが有効です。

具体的な数値で確認します。親会社A社が子会社B社へ商品を100万円で販売し、A社が売上100万円・売掛金100万円を計上したとします。一方でB社は検収基準を採っており、期末までに95万円分しか検収が終わっていないとします。

この場合、B社の仕入・買掛金は95万円にとどまり、差額5万円が「出荷済み・未検収」の未達取引として残ります。本来一致するはずの売掛金100万円と買掛金95万円が相殺しきれず、連結上に5万円の差額が残ってしまいます。

対処は、相手会社と残高を突き合わせ、未達の5万円の計上時期をそろえる(または未達分として調整する)ことです。両社の金額を100万円に一致させたうえで、売上と仕入・売掛金と買掛金を相殺消去します。

グループ内取引で生じた利益のうち外部に実現していない部分は全額が消去の対象になるため、棚卸資産などの内部取引は明細を正確に記入しておく必要があります。

空欄提出・提出遅延(期限管理)

分からない項目を空欄のまま提出したり、提出期限に間に合わなかったりすると、親会社の回収・確認が止まり、連結決算全体が遅れます。空欄は後工程で必ず差し戻しになるため、不明点は提出前に親会社へ照会して埋めることが大切です。

提出遅延を防ぐには、親会社が各社の提出状況を一覧で管理し、期限前にリマインドする運用が有効です。子会社数が多い場合、この進捗管理をExcelとメールだけで回すと負担が大きくなります。

Excel回収の限界とシステム化を検討する目安

連結パッケージの配布・回収・集計をExcelとメールで行う企業は多いものの、グループ規模が大きくなるほど運用は重くなります。ここでは、Excel運用の限界と、連結会計システムの導入を検討する目安を整理します。

Excel運用の限界

Excelでの連結パッケージ運用では、次のような負担が生じがちです。

  • 会社ごとに様式が崩れる・関数が壊れるなど、フォーマットのばらつきが起きる
  • 誰がどこまで提出したかの進捗を、メールの往復で追わなければならない
  • グループ間取引の差異チェックを手作業で行うため、属人化しやすい
  • 子会社数や内部取引が増えると、回収・突合・集計の工数が膨らむ

これらは子会社数が少ないうちは手作業でも回りますが、グループの拡大とともに決算の遅延リスクやミスの温床になります。

システム化を検討する目安

連結会計システムの導入を検討する目安としては、子会社数の増加、海外子会社の追加(為替換算が必要になる)、上場やIPO準備による決算の早期化・精度要求の高まりなどが挙げられます。連結会計システムは、各社からのデータ収集、提出状況の可視化、勘定科目のマッピング保持、内部取引の差異チェック、連結仕訳の自動化などを備え、Excel運用で属人化しやすい作業を仕組みで支えます。

連結パッケージの運用を効率化する連結会計システム

ここからは、連結パッケージの収集・集計を効率化できる連結会計システムを紹介します。以下はご紹介するサービスの比較表です。

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サービス名マネーフォワード クラウド連結会計STRAVIS(ストラビス)BizForecast FC
提供会社株式会社マネーフォワード株式会社電通総研プライマル株式会社
提供形態クラウドクラウド
(オンプレミスは要問い合わせ)
Standard:クラウド(SaaS)
Enterprise:プライベートクラウド・オンプレミス
対応会計基準要問い合わせ
(公式に明示なし)
日本基準・IFRS
(米国基準は要問い合わせ)
複数会計基準対応(公式訴求)
基準名は要問い合わせ
データ収集・連携Excelインポート・クラウド入力
API連携(自社会計ソフト)
データ収集モジュール
会計システム連携
パッケージ収集・ファイルインポート
API連携
提出状況の進捗管理●ステータス管理で可視化●スケジュール管理・タスクナビ要問い合わせ
内部取引の消去・差異チェック●AIサポートで消去・突合●事前消去(プリマッチング)●連結(集計・消去)処理
海外子会社対応●全画面英語・連結通貨切替●海外子会社データ収集に対応●外貨換算・多言語対応
料金目安要問い合わせ要問い合わせStandard:月額10万円〜
(税抜・年払い・連結5社まで)
Enterprise:要問い合わせ
対象企業規模年商10億〜500億円規模
中堅・IPO準備企業
上場・上場準備の
エンタープライズ
Standard:中堅・中小
Enterprise:大手・中堅
詳細情報オンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見る

※2026年10月時点の各社公式情報による。料金・機能は変更される場合があります。

ここでは連結パッケージの運用に関わりの深い主要サービスを取り上げています。対応会計基準や料金もあわせて、より多くの連結会計システムをタイプ別に網羅して比較したい場合は、以下の記事もご参照ください。

1. マネーフォワード クラウド連結会計(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド連結会計の公式サイト

株式会社マネーフォワードが提供する、グループの連結決算に特化したクラウド型の連結会計システムです。グループ各社が既存の会計システムやExcelの様式を使ったまま個別財務諸表を収集でき、収集した数値の連結仕訳・内部取引消去・連結キャッシュフロー計算書の作成をAIのサジェスト機能で支援します。

子会社からのデータ収集(Excel・クラウド入力・API連携)と、提出状況やレビュー・承認の進捗を見える化するステータス管理を備え、Excelとメールで属人化しがちな回収・進捗管理を一元化できます。全画面の英語対応や連結通貨の切り替えにも対応し、海外子会社を含むグループでも利用できます。年商10億〜500億円規模の中堅企業やIPO準備企業を主な対象としています。

2. STRAVIS(ストラビス)(株式会社電通総研)

STRAVIS(ストラビス)の公式サイト

月次連結・連結予算・連結見込みといった管理連結や、セグメント損益の分析まで1つのシステムでカバーする「グループ経営管理」型の連結会計・連結決算システムです。制度連結決算にとどまらず、グループ全体の経営管理を見据えた機能を備える点を特徴とし、提供元は株式会社電通総研です。

グループ各社からのデータ収集、提出前の突合(プリマッチング)、提出スケジュールの管理など、連結パッケージの回収プロセスに直接対応する機能を備えます。日本基準とIFRSに対応し、同一システム上で両基準の連結財務諸表を並行して作成できます。

公式サイトでは累計1,000社超の導入実績を掲げており、上場企業や上場準備企業など連結決算の規模が大きい企業に向いています。料金は個別見積もりで、公式サイトに料金ページはありません。

3. BizForecast FC(プライマル株式会社)

BizForecastの公式サイト

プライマル株式会社が提供するグループ経営管理システム「BizForecast」シリーズのうち、連結決算・連結会計を担うのがFCモジュールです。「脱Excel」ではなく「活Excel」を掲げ、Excelベースの入力・集計の操作性を保ちながら、データをデータベースで一元管理する設計を特徴としています。

子会社からのパッケージ収集、ファイルインポートや会計システムとのAPI連携によるデータ収集に対応し、制度連結と管理連結を同一システムで並行運用できます。在外子会社の外貨換算(為替換算調整勘定の算出を含む)にも対応します。

料金は、グループ会社数が少なく資本関係がシンプルな企業向けのStandard(月額100,000円〜、税抜・年払い、連結対象は親会社を除き最大5社まで)と、規模の大きい企業向けのEnterprise(個別見積もり)に分かれます。年商100億〜500億円未満の連結会計市場では、ITR調査のシェア1位(2025年7月公式発表、2022〜2024年度予測の売上金額シェア)を公表しています。

まとめ

連結パッケージは、親会社が連結決算のためにグループ各社から決算数値を同じ書式で集める統一フォーマットです。個別財務諸表に加え、グループ間取引の明細や未実現利益の情報など、合算と相殺消去に必要な情報を記入します。

作成では勘定科目のマッピング、提出・回収では進捗管理、集計では内部取引の差異照合と連結仕訳がポイントになります。勘定科目の取り違えや内部取引の金額ズレ、提出遅延といったつまずきは、ルールの共有と締め日の設定で減らせます。

子会社数の増加や海外子会社の追加、決算の早期化で運用が重くなってきたら、連結会計システムの導入が有効な選択肢になります。各サービスの詳細は資料で比較できます。

よくある質問(FAQ)

Q. 連結パッケージとは何ですか?

A. 連結パッケージとは、親会社が連結決算を行うために、グループ各社から決算数値や明細を同じ書式で集める統一フォーマット(情報一式)です。会計基準や法令に定義された正式な用語ではなく、連結決算の実務で使われてきた通称です。各社が異なる会計システムや様式で作成した単体決算の数値を、合算と相殺消去(連結仕訳)に使える形へ揃える役割を担います。

Q. 連結パッケージと単体決算(個別財務諸表)は何が違うのですか?

A. 連結パッケージは、単体決算の個別財務諸表に加えて、グループ会社間の取引明細など連結決算に固有の情報を記入する点が異なります。単体決算が自社1社の業績を示す書類であるのに対し、連結パッケージは親会社がグループ全体を1つの会社とみなして合算・相殺消去するための材料です。そのため、貸借対照表・損益計算書などの個別財務諸表だけでなく、内部取引・債権債務や未実現利益に関する情報もあわせて記入します。

Q. 連結パッケージの様式やテンプレートは決まっていますか?

A. 連結パッケージには、法令で定まった共通書式はなく、親会社が自社の連結用の科目体系に合わせて独自に様式を定めます。多くの企業はExcelで作成した様式を各子会社に配布し、子会社は配られた様式に沿って入力します。

一般的には、表紙(会社情報・提出期限)、個別財務諸表、勘定科目明細、グループ間取引明細、固定資産増減、注記情報といったまとまりで構成されます。記入項目や区分は会社ごとに異なるため、自社に配られた様式を基準に、各項目が何を書く欄かを確認してください。

Q. 連結パッケージはいつまでに提出すればよいですか?

A. 連結パッケージの提出期限は、親会社の開示スケジュール(決算発表)から逆算して設定され、単体決算の確定直後になることが多いです。連結決算は子会社の数値が揃ってから合算・連結仕訳・諸表作成へと進むため、子会社の提出が遅れると決算全体が遅れます。作業の時間的な余裕は大きくないことが多いので、正確な期限は親会社が配布時に示すスケジュールで確認してください。

Q. 連結パッケージの作成・提出が必要になるのはどの会社ですか?

A. 連結パッケージは、連結財務諸表(会社法上は連結計算書類)の作成義務がある会社のグループで必要になります。具体的には、金融商品取引法第24条第1項により有価証券報告書を提出する上場企業などと、会社法第444条第3項により連結計算書類の作成を求められる大会社が対象で、これらの親会社が各子会社から連結パッケージを集めます。

中小企業などには作成義務はありませんが、グループ内取引が多く単純合算では実態を把握しにくい場合に、任意で作成することもあります。

出典・参考資料(2件)

Q. すべての子会社が連結パッケージを提出するのですか?

A. 連結パッケージを提出するのは、原則として連結の範囲に含まれるすべての子会社です。連結財務諸表に関する会計基準では、原則としてすべての子会社を連結の対象とし、支配が一時的と認められる場合など一部を例外的に除くと定められています。どの子会社が連結対象になるかは親会社が判断するため、自社が提出対象かどうかは親会社に確認してください。

出典・参考資料(1件)

Q. 連結パッケージで内部取引の金額が相手会社と合わないときはどうすればよいですか?

A. 内部取引の金額が合わないときは、相手会社と残高を突き合わせ、計上時期のズレや未達取引を調整してから提出します。相殺消去は両社の金額が一致していることが前提のため、ズレたままでは連結仕訳が組めません。原因の多くは、売上と仕入の計上時期の違い(出荷基準と検収基準の差など)や、期末近くの取引が相手側に届いていない未達取引です。期末前に相手会社と突合する締め日を設けると、差異を減らせます。

Q. 海外子会社がある場合、連結パッケージで追加して必要になることは何ですか?

A. 海外子会社がある場合は、現地通貨で作成した財務諸表を連結通貨に換算するための為替換算の情報が追加で必要になります。外貨建ての数値を換算する過程で為替換算調整勘定(換算で生じる差額を連結貸借対照表の純資産にまとめる項目)が生じるため、換算に使うレートや外貨建ての残高などを連結パッケージで集めます。

海外子会社を含むグループでは、こうした外貨換算に対応した連結会計システムの利用も検討されます。

Q. 連結パッケージの回収はExcelのままでよいですか?いつ連結会計システムを検討すべきですか?

A. 連結パッケージの回収は、子会社数が少ないうちはExcelとメールでも回りますが、提出状況の管理や内部取引の差異照合が毎期の負担になってきたら、連結会計システムの検討どきです。とくに子会社数の増加、海外子会社の追加(為替換算が必要になる)、上場・IPO準備による決算の早期化が重なると、手作業での回収・突合は限界が出やすくなります。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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