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電子契約の課題とは?導入前に知るべき7つの壁と乗り越え方を解説

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電子契約システム比較表(2026年版)のプレビュー

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電子契約システム比較表(2026年版)

印刷・押印・郵送の手間や印紙代を減らせることから、紙の契約業務を電子契約へ切り替える企業が増えています。一方で、便利さは理解していても「導入にあたって何が壁になるのか」を先に把握できず、検討が止まってしまう担当者は少なくありません。

電子契約の課題は、取引先の同意や社内ルールの見直し、電子署名の法的効力や電子帳簿保存法への対応、セキュリティやコストの見極めまで幅広く、ひとつずつ性質が異なります。課題を洗い出さないまま導入を進めると、取引先の協力が得られなかったり、後から契約の有効性を問われたりといったつまずきにつながります。

本記事では、電子契約の導入で直面しやすい7つの課題を全体像から整理し、それぞれの原因と、現実的な乗り越え方を解説します。電子署名法や電子帳簿保存法といった法制度の根拠も示すので、社内での検討や取引先への説明に使える判断材料として活用できます。

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電子契約の主な課題は7つ

電子契約の導入で企業がつまずきやすい課題は、取引先や社内運用といった運用面、法的効力や保存義務といった法制度面、さらにセキュリティやコストと、多面にわたります。まずは全体像を押さえておくと、自社でどこに手当てが必要かを見通せます。本記事で扱う課題は次の7つです。

電子契約の7つの課題を運用面・法制度面・セキュリティとコストの3つの面に分類した図。運用面は取引先の同意と操作負担、社内の運用ルールとワークフロー。法制度面は電子署名の法的効力と証拠力、電子化できない契約と書面義務、電子帳簿保存法の保存要件。セキュリティとコストはなりすましや改ざんへの対策、導入と運用コスト。
  • 取引先の同意・操作負担:相手が応じてくれるか・手間をかけないか。相手の負担が小さい立会人型を選び、双方の削減メリットを伝えて協力を得る
  • 社内の運用ルール・ワークフロー:押印規程や承認の流れをどう作り直すか。署名権限・承認フロー・保管ルールを定め、サービスの承認機能で統制する
  • 電子署名の法的効力・証拠力:紙の押印と同じく有効と認められるか。電子署名法第3条の推定効が及ぶ要件を満たした署名を使う
  • 電子化できない契約・書面義務が残る契約:書面や公正証書が要る契約があるか。例外は数類型のみで、該当の有無を最新の法令で確認する
  • 電子帳簿保存法の保存要件:電子データを法の求める形で保存できるか。認定タイムスタンプと検索(日付・金額・取引先)に対応したサービスで満たす
  • セキュリティ・なりすまし:本人以外の署名や改ざんをどう防ぐか。署名方式を使い分け、認定タイムスタンプやセキュリティ認証で対策する
  • 導入・運用コスト:利用料と削減費用の差し引きをどう見るか。印紙税・郵送費の削減と自社の契約件数で試算する

いずれも導入前に潰しておけば乗り越えられる課題です。ここからは7つを順に取り上げ、それぞれ「なぜ壁になるのか」「自社にどう影響するか」「どう解消するか」を具体的に見ていきます。

取引先に電子契約を受け入れてもらえるか

電子契約は自社だけで完結せず、相手がある取引です。そのため「取引先が電子契約に応じてくれるか」「相手に負担をかけないか」は、導入で最初に直面しやすい課題です。相手がアカウント登録や操作に不安を感じると、締結が進まず紙に逆戻りしかねません。

この壁を下げる有効な手段が、署名方式の選び方です。電子署名には、サービス提供事業者が利用者の指示で署名を付す「立会人型(事業者署名型)」と、契約当事者自身が電子証明書で署名する「当事者型」があります。

電子署名の立会人型と当事者型を比較した図。立会人型は事業者署名型で、サービス提供事業者が利用者の指示で署名を付し、本人確認はメール認証が基本、相手はアカウント登録や電子証明書が不要で負担が小さく、多くの契約の効率化に向く。当事者型は契約当事者自身が署名し、電子認証局が発行した電子証明書で本人確認が厳格で、電子証明書の取得が必要となり、重要な契約に向く。いずれも固有性などの要件を満たせば電子署名法第3条により真正に成立したものと推定されうる。

立会人型なら、相手はメールで届いた書類を確認して同意するだけで、専用アカウントの登録や電子証明書の取得は求められません。相手の操作負担を抑えたい場面では、立会人型に対応したサービスを選ぶのが現実的です。

取引先に協力を依頼する際は、相手にもメリットがあると伝えると話が進みやすくなります。電子契約では収入印紙が不要になり、契約書の郵送や保管の手間も双方で減ります。印紙税がかからない根拠は後述のコストの課題で詳しく触れますが、「お互いのコストと手間が減る」という点は、相手を説得する具体的な材料になります。

それでも相手が応じられない場合に備え、一部の契約だけ紙で締結する、あるいは自社は電子・相手は紙で控えを残すといった併用も想定しておくと、導入後に運用が詰まりにくくなります。

社内の運用ルール・ワークフローをどう見直すか

電子契約の導入は、ツールを入れて終わりではありません。これまで紙と印鑑を前提に回してきた承認の流れを組み替える必要があり、ここを曖昧にしたまま進めると、誰がどの権限で契約を締結してよいのかが現場で混乱します。

見直しの要点は、次の3つを決めることです。まず、紙の押印規程を電子契約にも適用できる形に改め、電子署名を付与できる権限者の範囲を定めます。次に、契約内容に応じて誰の承認を経てから署名するのかという承認フローを明文化します。そして、締結した契約の保管場所と管理の担当を決めておきます。

こうした統制はサービスの機能でも支えられます。多くの電子契約サービスは、社内の承認者を送信フローに組み込み、承認を経ないと相手へ送信できないようにする承認ワークフロー機能を備えています。権限者以外による無断の締結を防ぎたい場合は、この機能の有無を確認するとよいでしょう。

なお、社内規程の整備では、後述の電子帳簿保存法への対応とあわせて「改ざん防止のための事務処理規程」を定める方法があります。国税庁は、電子取引データの訂正・削除の防止に関する事務処理規程のサンプル(Word様式)を公開しており、自社でルールを定める際の下地として使えます。

出典・参考資料(1件)
  • 参考資料:各種規程等のサンプル|国税庁(リンク)

「電子契約は裁判になったときに証拠として通用するのか」という不安は、導入をためらう大きな理由です。結論として、要件を満たした電子署名が行われた電子文書は、紙に押印した契約書と同じように真正に成立したものと推定されます。根拠は電子署名及び認証業務に関する法律(電子署名法)第3条です。

電磁的記録であって情報を表すために作成されたもの(公務員が職務上作成したものを除く。)は、当該電磁的記録に記録された情報について本人による電子署名(これを行うために必要な符号及び物件を適正に管理することにより、本人だけが行うことができることとなるものに限る。)が行われているときは、真正に成立したものと推定する。

出典:電子署名及び認証業務に関する法律 第3条|e-Gov法令検索

ここでいう電子署名とは、同法第2条で「本人が作成したものであることを示せること」と「改変が行われていないかを確認できること」の2つを満たす措置と定義されています。第3条の推定が働くのは、このうえで「本人だけが行うことができる」固有性を備えた電子署名に限られます。

では、サービス事業者が署名を付す立会人型でも第3条の推定は受けられるのでしょうか。この点について、総務省・法務省・経済産業省は電子署名法第3条に関するQ&Aを公表しています(令和6年1月9日にデジタル庁・法務省が一部改定)。同Q&Aは、立会人型でも一定の要件を満たせば第3条の電子署名に当たりうるとの見解を示しています。

上記サービスは、①及び②のプロセスのいずれについても十分な水準の固有性が満たされていると認められる場合には、電子署名法第3条の電子署名に該当するものと認められることとなるものと考えられる。そして、同条に規定する電子署名が本人すなわち電子文書の作成名義人の意思に基づき行われたと認められる場合には、電子署名法第3条の規定により、当該電子文書は真正に成立したものと推定されることとなると考えられる。

出典:利用者の指示に基づきサービス提供事業者自身の署名鍵により暗号化等を行う電子契約サービスに関するQ&A(電子署名法第3条関係)|総務省・法務省・経済産業省(令和6年1月9日 デジタル庁・法務省一部改定)

ここでの「①及び②のプロセス」とは、利用者とサービス事業者の間の認証と、事業者内部での処理を指し、両方で十分な固有性が求められます。

この固有性をどう確保するか(本人確認の仕組み)はサービスによって差があるため、立会人型を選ぶ際は、第3条の要件を満たすことを公表しているサービスを選べば、法的効力の面で安心して利用できます。具体的な本人確認の方式は、後述のセキュリティ・なりすましのリスクと対策で解説します。

電子化できない契約・書面義務が残る契約がある

請負・売買・業務委託・秘密保持契約(NDA)・雇用契約など、日常的なBtoB取引で結ぶ契約の多くは、電子契約で問題なく締結できます。電子契約で代替できないのは、法律が書面や公正証書の作成を特に求めている例外的な数類型に限られます。自社が結ぶ契約にこうした類型が含まれていないかを、導入前に確認しておきましょう。

書面が必要な契約の代表例が、農地・採草放牧地の賃貸借契約です。農地法第21条は「書面によりその存続期間、借賃等の額及び支払条件その他その契約並びにこれに付随する契約の内容を明らかにしなければならない」と定めています。

また、事業用定期借地権の設定契約は借地借家法第23条第3項により「公正証書によってしなければならない」とされ、任意後見契約も任意後見契約に関する法律第3条により公正証書での作成が義務づけられています。公正証書は公証人が作成する書面のため、当事者間の電子契約では代替できません。

出典・参考資料(3件)
  • 出典:農地法 第21条|e-Gov法令検索(リンク)
  • 出典:借地借家法 第23条第3項|e-Gov法令検索(リンク)
  • 出典:任意後見契約に関する法律 第3条|e-Gov法令検索(リンク)

一方で、かつて電子化できない契約の代表例とされていた不動産取引の書面は、法改正で電子化が可能になりました。宅地建物取引業法第35条の重要事項説明書や第37条の契約締結時書面は、改正により相手方の承諾を得れば電磁的方法で提供できるようになっています。

いずれも相手方の承諾が要件で、第37条の条文は「当該各号に定める者の承諾を得て」電磁的方法により提供できると定めています。承諾が前提である点に注意してください。

出典・参考資料(1件)
  • 出典:宅地建物取引業法 第35条・第37条|e-Gov法令検索(リンク)

このように、電子化の可否は法改正で変わります。自社の契約類型に書面義務が残っているかは、最新の法令で確認するのが確実です。

不動産取引のように、電子化の可否や相手方の承諾・IT重説(ITを活用した重要事項説明)への対応が業界特有の論点になる分野もあります。不動産業での電子契約を具体的に検討する場合は、業界特化型と汎用型の違いまで整理した次の記事もあわせてご覧ください。

電子帳簿保存法の保存要件を満たせるか

電子契約を結ぶと、締結した契約データは電子帳簿保存法の「電子取引」のデータとして保存する義務が生じます。紙に印刷して保管すれば済むわけではない点が、紙の契約との大きな違いです。国税庁は電子取引データの保存について次のように説明しています。

申告所得税・法人税に関して帳簿・書類を保存する義務のある方が、注文書・契約書・送り状・領収書・見積書・請求書などに相当する電子データをやりとりした場合には、その電子データ(電子取引データ)を保存しなければなりません。

出典:電子帳簿保存法 電子取引データの保存方法をご確認ください【令和6年1月以降用】|国税庁

保存にあたっては、大きく2つの要件を満たす必要があります。1つは「改ざん防止のための措置をとる」こと(真実性の確保)、もう1つは「日付・金額・取引先」で検索できるようにすること(検索要件)です。あわせて、ディスプレイやプリンタなどで画面や書面に出力できる状態にしておくことも求められます。

電子帳簿保存法が電子契約データの保存に求める3つの要件を示した図。真実性の確保は改ざん防止の措置で、認定タイムスタンプ、訂正・削除の履歴が残るシステム、事務処理規程のいずれかで対応する。検索要件は日付・金額・取引先で検索できるようにすること。可視性の確保は画面や書面にすぐ出力できる状態にしておくこと。

改ざん防止の措置には複数の方法があります。国税庁は、タイムスタンプを付与する、訂正・削除の履歴が残るシステムで授受・保存する、といった方法のほか、「改ざん防止のための事務処理規程を定めて守る」といった費用をかけない方法も示しています。電子契約サービスの多くは認定タイムスタンプの付与や履歴管理に対応しているため、サービス側で真実性を確保できるケースが一般的です。

保存期間は、法人税や所得税で定められた帳簿書類の保存期間に合わせます。法人の場合、原則としてその事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間、青色申告で欠損金額が生じた事業年度は10年間(平成30年4月1日前に開始した事業年度は9年間)保存する必要があります。締結後もこの期間はデータを検索・出力できる状態で保つため、契約の保管・検索機能が整ったサービスを選ぶと、この要件を自然に満たせます。

出典・参考資料(1件)
  • 出典:No.5930 帳簿書類等の保存期間|国税庁(リンク)

セキュリティ・なりすましのリスクと対策

契約を電子化すると、第三者によるなりすましや、締結後のデータ改ざんを心配する声が出ます。これらは本人確認の仕組みと、改ざんを検知する仕組みの両面で対策できます。

本人確認の強度は署名方式によって変わります。当事者型は、電子認証局が本人確認して発行した電子証明書を使うため、本人性の証明が厳格です。立会人型はメール認証を基本としますが、前述の政府Q&Aが示すように、2要素認証などを組み合わせて固有性を高めれば、十分な本人確認の水準を満たしうると整理されています。契約の重要度に応じて、当事者型と立会人型を使い分けるのが現実的な対策です。

締結後の改ざんについては、認定タイムスタンプの付与によって「その時刻にその内容で存在していたこと」を証明でき、後からの変更を検知できます。あわせて、通信や保存データの暗号化、アクセス権限の管理といった基盤面の対策も重要です。サービスを選ぶ際は、ISO/IEC 27001などの情報セキュリティ認証や、政府のクラウドサービス登録制度であるISMAPへの登録状況も、信頼性を測る目安になります。

導入・運用コストと削減効果の見極め

電子契約サービスには月額基本料や送信ごとの従量料金がかかります。コストを課題と感じる場合は、支払う費用だけでなく、電子化で削減できる費用と差し引きで見ることが大切です。

削減効果が大きいのが印紙税です。電子契約で締結した契約書には、収入印紙が不要になります。これは電子データの送信が印紙税法上の課税文書の「作成」に当たらないためで、国税局の文書回答事例でも次のように整理されています。

注文請書の調製行為を行ったとしても、注文請書の現物の交付がなされない以上、たとえ注文請書を電磁的記録に変換した媒体を電子メールで送信したとしても、ファクシミリ通信により送信したものと同様に、課税文書を作成したことにはならないから、印紙税の課税原因は発生しないものと考える。

出典:請負契約に係る注文請書を電磁的記録に変換して電子メールで送信した場合の印紙税の課税関係について(別紙)|福岡国税局

この回答は注文請書についてのものですが、紙の現物を交付しない限り課税文書の作成に当たらないという考え方は、電子契約で締結する契約書全般に当てはまります。ただし、電子データを送信した後に紙の原本を別途交付した場合は、その現物に印紙税が課される可能性があるため、印紙を不要にするには、紙の原本を交付しない運用にそろえておく必要があります。

印紙税に加え、契約書の印刷・郵送費や保管スペースの費用も減ります。1件あたりの送信料は立会人型でおおむね100〜220円程度です(2026年10月時点の主要サービスの公式情報による)。印紙税が1件あたり数千円から数万円かかる契約が多い企業ほど、差し引きのメリットは大きくなります。自社の契約件数と単価に当てはめて試算すると、導入の妥当性を判断しやすくなります。

出典・参考資料(1件)
  • 参考資料:No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで|国税庁(リンク)

コストをできるだけ抑えたい、あるいはまず無料で使い勝手を試したい場合は、無料プランのあるサービスから始める方法もあります。無料枠の件数や上限を超えたときの費用まで含めて無料で使えるサービスを比べたい場合は、次の記事が参考になります。

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課題を踏まえた電子契約サービスの選び方と比較

ここまで見てきた課題は、サービス選びの観点に置き換えられます。自社がどの課題を重く見るかによって、確認すべき機能が変わります。

  • 取引先の負担を抑えたい:相手のアカウント登録が不要な立会人型に対応しているか
  • 重要な契約で本人確認を厳格にしたい:電子証明書を使う当事者型にも対応しているか
  • 社内統制を効かせたい:承認ワークフローや権限管理、アクセス制限の機能があるか
  • 電子帳簿保存法に対応したい:認定タイムスタンプの付与と、日付・金額・取引先での検索に対応しているか
  • コストを抑えたい:月額基本料と送信ごとの従量料金が、自社の契約件数に見合うか

以下は、課題への対応という観点で2つのサービスを整理した比較表です。署名方式・電子帳簿保存法対応・料金などを比べられます。

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サービス名クラウドサイン電子印鑑GMOサイン
電子署名タイプ立会人型(事業者署名型)が標準
当事者型(マイナンバーカード署名)にも対応
立会人型(契約印タイプ)
当事者型(実印タイプ)
両者のハイブリッド署名も可
電子帳簿保存法対応●認定タイムスタンプの標準付与・検索要件に対応(フリープランは一部を利用者側で個別対応)●JIIMA認証(電子取引ソフト法的要件認証、契約印&実印プランで取得)
認定タイムスタンプ●全プランで総務大臣認定タイムスタンプを標準付与●長期署名・認定タイムスタンプを全プランで提供
承認ワークフロー●承認フロー機能(本体機能)●ワークフロー設定(ライト以上)。固定はビジネス・エンタープライズのオプション
月額費用(有料プラン)11,000円〜(税抜・Light。Corporate 28,000円、Business/Enterprise 要問い合わせ)8,800円〜(税抜・ライト、年間契約。単月契約は9,500円)
送信料/件220円(税抜・税込242円)立会人型 100円(税抜・税込110円)
当事者型 300円(税抜・税込330円)
無料プラン●フリープラン(1ユーザー・月2件まで)●お試しフリープラン(1ユーザー・月5件まで・契約印タイプのみ)
詳細情報公式資料を見る公式資料を見る

料金・機能は2026年10月時点の各社公式情報にもとづく目安です。最新の内容・正確な費用は各社の公式情報でご確認ください。

ここで取り上げた2サービスは、課題への対応がわかりやすい代表例です。より多くのサービスを料金や署名方式のタイプごとに見比べ、自社に合う一社を選びたい場合は、電子契約システム全体を比較した次の記事が役立ちます。

1. クラウドサイン(弁護士ドットコム株式会社)

クラウドサインの公式サイト

弁護士ドットコム株式会社が運営する電子契約サービスです。書類の送信から電子署名・タイムスタンプの付与、保管・検索までをオンラインで完結でき、導入社数は250万社以上、累計送信件数は4,000万件を超えると公式に示されています。

標準の署名方式は、相手のアカウント登録が不要な立会人型(事業者署名型)です。取引先に協力を求めやすく、導入初期の壁を下げられます。重要な契約向けには、マイナンバーカードの電子証明書を使う当事者型の署名にも対応しており、契約の性質に応じて使い分けられます。

電子帳簿保存法への対応では、全プランで総務大臣認定のタイムスタンプを標準付与し、取引年月日・金額・取引先での検索にも対応します。社内統制の面でも、承認フロー・IPアドレス制限・シングルサインオンなどを備えます。料金はLightプランが月額11,000円(税抜)から、送信料は1件220円(税抜)で、送信月2件までの無料プランも用意されています(2026年10月時点の公式情報による)。

2. 電子印鑑GMOサイン(GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社)

電子印鑑GMOサインの公式サイト

立会人型(契約印タイプ)と当事者型(実印タイプ)の両方の署名に対応するクラウド型の電子契約サービスで、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が提供しています。導入は350万社以上と公式に示されています。

署名方式を組み合わせられる柔軟さが特徴です。自社は当事者型、相手方は立会人型で締結する「ハイブリッド署名」に対応し、この場合は相手方の契約・電子証明書がいずれも不要になります。取引先の負担と、自社側の本人確認の厳格さを両立させたい場面で選びやすい方式です。

法制度への対応も確認できます。立会人型・当事者型の署名については、グレーゾーン解消制度(事業者が新事業の適法性を事前に国へ確認できる制度)による照会への回答で、記名押印に代わる有効な電子署名として適法性が確認されています。電子帳簿保存法では「契約印&実印プラン」でJIIMA認証(電子取引ソフト法的要件認証)を取得しています。

料金はライトプランが月額8,800円(税抜、年間契約)から、送信料は立会人型が1件100円(税込110円)で、当事者型は1件300円(税込330円)です(2026年10月時点の公式情報による)。

まとめ

電子契約の導入で直面しやすい課題は、取引先の同意や社内運用ルールといった運用面、電子署名の法的効力・電子化できない契約・電子帳簿保存法といった法制度面、そしてセキュリティやコストの見極めと、多面にわたります。いずれも、署名方式の選び方や社内ルールの整備、一次情報に基づく要件の確認によって、導入前に乗り越えられる課題です。

サービスを選ぶ際は、本記事で整理した課題をそのまま確認の観点に使えます。立会人型・当事者型への対応、電子帳簿保存法の要件への対応、承認ワークフロー、料金を自社の契約件数に照らして比べ、気になるサービスの資料を取り寄せて具体的に検討してみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 電子契約とは何ですか?

A. 電子契約とは、紙の契約書と印鑑の代わりに、電子文書へ電子署名やタイムスタンプを付し、インターネット上で締結する契約方法です。印刷・押印・郵送の手間や収入印紙が不要になり、締結した契約データはそのままオンラインで保管・検索できます。要件を満たした電子署名には紙の押印と同等の法的効力が認められており、幅広い契約で利用が広がっています。

Q. 電子契約は裁判で証拠として認められますか?

A. 要件を満たした電子署名が付された電子文書は、紙に押印した契約書と同じく「真正に成立したもの」と推定され、裁判でも証拠として扱われます。根拠は電子署名法第3条です。サービス事業者が利用者の指示で署名を付す立会人型(事業者署名型)であっても、政府のQ&Aは、一定の固有性の要件を満たせば第3条の推定効を受けうるとの見解を示しています。

出典・参考資料(2件)
  • 出典:電子署名及び認証業務に関する法律 第3条|e-Gov法令検索(リンク)
  • 出典:利用者の指示に基づきサービス提供事業者自身の署名鍵により暗号化等を行う電子契約サービスに関するQ&A(電子署名法第3条関係)|総務省・法務省・経済産業省(令和6年1月9日 デジタル庁・法務省一部改定)(リンク)

Q. 取引先が電子契約に応じてくれない場合はどうすればよいですか?

A. 相手の操作負担が小さい立会人型のサービスを選び、印紙税や郵送費が双方で減るという相手側のメリットを伝えるのが有効です。立会人型なら、取引先はメールで届いた書類を確認して同意するだけでよく、アカウント登録や電子証明書の取得は必要ありません。それでも応じてもらえない取引先とは、その契約だけ紙で締結するなど、紙と電子を併用する運用にしておくと、導入後に業務が詰まりにくくなります。

Q. すでに紙で締結した契約書は、電子契約への切り替え後に作り直す必要がありますか?

A. すでに紙で有効に締結した契約書はそのまま有効で、電子契約に切り替えても結び直す必要はありません。電子帳簿保存法で電子データでの保存が義務づけられるのは、電子契約などオンラインでやり取りした「電子取引」のデータに限られます。紙で受領・作成した契約書は紙のまま保管して差し支えなく、電子化してデータで保存するかどうかは任意です。

Q. 電子契約でも収入印紙(印紙税)は必要ですか?

A. 電子契約で締結した契約書には、収入印紙は不要です。電子データを送信するだけでは、印紙税の課税対象となる「課税文書の作成(現物の交付)」に当たらないためで、国税局の文書回答事例でも同様に整理されています。ただし、電子データとは別に紙の原本を交付した場合は、その現物に印紙税が課される可能性があるため、紙の原本を交付しない運用にそろえておく必要があります。

出典・参考資料(1件)
  • 出典:請負契約に係る注文請書を電磁的記録に変換して電子メールで送信した場合の印紙税の課税関係について(別紙)|福岡国税局(リンク)

Q. 電子契約で電子帳簿保存法に対応するには何をすればよいですか?

A. 締結した契約データについて、改ざん防止の措置、検索(日付・金額・取引先)、画面や書面への出力の3点を満たせるようにしておくことが必要です。

改ざん防止は、認定タイムスタンプの付与、訂正・削除の履歴が残るシステムでの保存、改ざん防止のための事務処理規程の整備のいずれかで対応します。多くの電子契約サービスはタイムスタンプの付与と検索機能を備えているため、これらに対応したサービスを選べば、要件を自然に満たせます。

出典・参考資料(1件)
  • 出典:電子帳簿保存法 電子取引データの保存方法をご確認ください【令和6年1月以降用】|国税庁(リンク)

Q. 立会人型と当事者型の電子署名は、どちらを選べばよいですか?

A. 取引先の負担を抑えて多くの契約を効率化したい場合は立会人型、本人確認を厳格にしたい重要な契約には当事者型が向いています。立会人型は相手のアカウント登録や電子証明書が不要で、導入初期の壁を下げやすい方式です。一方の当事者型は、電子認証局が本人確認して発行した電子証明書を使うため、本人性の証明が厳格です。両方に対応し契約の重要度で使い分けられるサービスを選ぶと、幅広い契約に柔軟に対応できます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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