企業間(BtoB)の取引は、消費者向けの取引をはるかに上回る規模で動いています。経済産業省の調査によると、2024年に電子化された企業間取引(BtoB-EC)だけで514.4兆円に達し、消費者向け(BtoC-EC)の26.1兆円のおよそ20倍にのぼります。紙や電話を含む企業間取引の総額まで広げると、その規模は1,000兆円を超えると推計されています。
一方で「企業間決済の市場規模」を調べると、1,000兆円超・514兆円・数兆ドルといった数字が入り混じって出てきます。これらは同じ対象を指しているわけではなく、「何を・いつ・どの機関が」測ったかによって金額が大きく変わります。違いを押さえないまま引用すると、資料や企画書で対象を取り違えてしまいます。
本記事では、企業間決済の市場規模を出所つきで整理し、数字が食い違う理由(定義の違い)や市場が伸びる背景を解説します。あわせて、取引額の約6割がいまも電子化されていないという現状と、そこから見える請求・回収業務の効率化の余地についても取り上げます。
目次
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企業間決済の市場規模は1,000兆円超、電子化されたBtoB-ECは514.4兆円(2024年)
まず結論から示します。経済産業省が2025年8月に公表した「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の日本国内のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は514.4兆円でした。これは全産業の企業間取引のうち、電子的に行われた取引(BtoB-EC)の合計額です。
2024年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、26.1兆円(前年24.8兆円、前々年22.7兆円、前年比5.1%増)に拡大しています。また、2024年の日本国内のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は514.4兆円(前年465.2兆円、前々年420.2兆円、前年比10.6%増)に増加しました。
出典:令和6年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました|経済産業省
一方、「企業間決済の市場規模は約1,000兆円」という数字も広く引用されています。これは特定年の公式統計そのものではなく、経済産業省の調査から逆算した推計値です。EC化率(全商取引に占める電子商取引の割合)が示されているため、BtoB-ECの規模をEC化率で割り戻すと、電子・非電子を合わせた企業間取引全体の規模が概算できます。
2024年のBtoB-EC 514.4兆円を、電子化の割合であるEC化率43.1%で割り戻すと、企業間取引全体はおよそ1,190兆円と概算できます。割り戻しの結果は年によって変わるため以前から「約1,000兆円」と表現されてきましたが、近年の拡大を踏まえると、資料に引く際は保守的に「1,000兆円超」と置くのが安全です。
企画や資料で引用する際は、「1,000兆円超(経済産業省調査のBtoB-EC規模とEC化率からの推計)」のように、推計である点と根拠を添えると誤解を避けられます。
電子化されたBtoB-EC(514.4兆円)と取引全体(1,000兆円超)の関係を図にすると、次のとおりです。

1,000兆円・514兆円・数兆ドル——数字が食い違う理由を整理する
企業間決済の市場規模を調べると複数の数字が出てきますが、これらは測っている対象が異なります。混同すると「電子化された取引額」を「取引全体」と取り違えたり、消費者向けの指標を企業間の規模と誤認したりしてしまいます。主な数字を、何を指すか・対象年・出所の観点で整理したものが以下の表です。
| 区分 | 企業間取引全体(決済総額の推計) | BtoB-EC(電子化された取引額) | キャッシュレス決済比率 | 海外調査会社の市場規模推計 |
|---|---|---|---|---|
| 何を指すか | 紙・電話・FAXを含む企業間取引の総額。EC化率で割り戻した推計値 | 企業間取引のうち、電子商取引で行われた取引の金額 | 消費者(BtoC)の支払いに占めるキャッシュレスの割合。金額規模ではなく比率 | 海外の民間調査会社が独自に推計した世界・日本のB2B決済市場規模 |
| 金額・比率(対象年) | 1,000兆円超 (2024年データの逆算で約1,190兆円) | 514.4兆円 (2024年) | 42.8% (2024年) | 各社でばらつき (単位・予測年が不一致) |
| 出所・注意点 | 経済産業省調査からの逆算(通説)。単一の公式統計値ではない点に注意 | 経済産業省「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」。企業間取引全体ではなく電子化分 | 経済産業省調査(総務省 情報通信白書が引用)。消費者向けの指標で企業間決済とは母数が異なる | Fortune Business Insights/IMARC/Report Prime 等。同一ページ内で桁が食い違う例もあり、単独での引用は避ける |
※各数値の対象年・出所は上表のとおり。金額は公表時点の値です。
特に混同しやすいのが、BtoB-ECの514.4兆円と、取引全体の推計である1,000兆円超です。前者はあくまで電子化された取引額で、後者は紙やFAXを含めた取引全体の推計にあたります。
また、よく目にするキャッシュレス決済比率42.8%は消費者の支払い手段に関する指標であり、企業間決済の規模とは測っているものが違います。用途に応じて、電子取引の規模を示したいなら514.4兆円、取引全体の大きさを示したいなら1,000兆円超、と使い分けると正確です。
検索すると「数兆ドル」という数字も目にします。これは海外の調査会社(Fortune Business Insights・IMARC・Report Prime など)が米ドル建てで出す推計で、いずれも高い成長率を見込むものです。ただし世界規模や民間独自の推計で、金額の桁・単位・予測年が各社で食い違います。
たとえば Fortune Business Insights は、世界のB2B決済市場を2034年に約282兆ドルと見込んでいます。一方で日本市場は2026年時点で約3.23兆ドルとしており、対象範囲や年次によって同じ調査会社でも金額が大きく変わります。国内市場の規模を示す場面では、こうした推計を単独で引かず、経済産業省の公的統計を直接用いるのが確実です。
出典・参考資料(1件)
企業間決済が消費者向けより大きくなる理由
企業間決済とは、企業どうしの商取引で発生する代金のやり取りを指します。前述のBtoB-EC 514.4兆円は、消費者向けのBtoC-EC 26.1兆円のおよそ20倍にあたります。同じ「電子商取引」でも、なぜ企業間はこれほど規模が大きくなるのでしょうか。背景には、消費者向けの取引とは異なる3つの構造があります。
1つ目は、取引単価の高さです。企業間取引では原材料・部品・設備・在庫などをまとまった数量で仕入れるため、1回あたりの金額が消費者の買い物より大きくなります。
2つ目は、支払いのまとめ方です。消費者は購入のたびに都度支払うのが一般的ですが、企業間では「月末締め・翌月末払い」のように一定期間の取引をまとめて後払いする商習慣が広く根づいています。
3つ目は、取引の継続性です。特定の取引先と反復して取引するため、1社あたりの年間取引額が積み上がりやすい構造になっています。
こうした高単価・まとめ払い・継続取引という性質が重なり、企業間決済は消費者向けを大きく上回る規模になります。そして後払い(掛け払い)が中心であることは、売り手にとって「代金を回収しきるまでのリスク管理」が欠かせないことも意味します。
ここでは市場規模に焦点を当てましたが、企業間決済そのものの決済方法(銀行振込・口座振替・法人カード・手形・でんさい・掛け払いなど)の違いや、未回収・経理工数といった課題を一通り押さえておきたい場合は、次の記事で全体像を整理しています。
企業間決済市場の成長性と今後(伸びしろ・市場拡大の背景)
企業間決済の市場は規模が大きいだけでなく、電子化という面ではまだ伸びしろを残しています。ここでは「どれだけ伸びる余地があるか」と「なぜ拡大が進むのか」を分けて見ていきます。
伸びしろ:BtoBのEC化率は43.1%、6割近くがいまも未電子化
経済産業省の同じ調査では、2024年のBtoB-ECのEC化率は43.1%(前年比3.1ポイント増)でした。EC化率とは、商取引全体の金額に占める電子商取引の割合を指します。裏を返せば、企業間取引の6割近く(約57%)は、いまも紙の請求書や電話・FAXといった非電子の手段で行われていることになります。
また、EC化率※1は、BtoC-ECで9.8%(前年比0.4ポイント増)、BtoB-ECで43.1%(前年比3.1ポイント増)と増加傾向にあり、商取引の電子化が引き続き進展しています。
出典:令和6年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました|経済産業省
BtoB-ECの市場規模は、420.2兆円(2022年)、465.2兆円(2023年)、514.4兆円(2024年)と直近3年で増加を続けています。消費者向けのEC化率が9.8%にとどまるのに対し、企業間は43.1%まで電子化が進んでいるものの、残る6割近くの未電子化領域が今後の拡大余地になります。請求書払いや掛け払いといった、紙を前提にした業務のデジタル化が、この伸びしろの中心です。
市場拡大を後押しする制度・環境の変化
企業間取引の電子化を後押ししているのが、近年の制度・環境の変化です。2023年10月1日に始まったインボイス制度(適格請求書等保存方式)では、仕入税額控除の要件として適格請求書の保存が求められるようになり、請求書の発行・管理を見直す企業が増えました。
また、電子帳簿保存法では、電子取引で授受した取引情報を電子データのまま保存することが義務づけられています(電子帳簿保存法第7条)。メールやEDIでやり取りした請求・注文のデータを紙に印刷して保存する運用が認められなくなったため、取引情報を電子的に扱う流れが加速しています。
これらに加え、消費者向けで先行して進んだキャッシュレス化(2024年のキャッシュレス決済比率は42.8%)の流れが企業間取引にも波及し、人手不足を背景とした経理・請求業務のデジタル化(DX)とあわせて、電子化を後押しする要因になっています。
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大きな市場・未電子化をどう取り込むか——企業間後払い(掛け払い)という選択肢
市場規模が大きく、かつ6割近くが未電子化という状況は、裏を返せば請求・回収業務を効率化する余地が大きいことを示します。企業間取引では後払い(掛け払い)が中心のため、売り手には与信審査・請求書の発行・代金回収・入金確認・督促といった業務と、取引先が支払わない場合の未回収リスクが残ります。これらを自社で抱える代わりに、外部の企業間後払い(掛け払い)サービスへ委託する方法があります。
掛け払いサービスの特長は、こうした一連の業務を代行するだけでなく、多くが未回収時の代金を保証する点にあります。紙やFAXが残る請求・回収をデジタル化しつつ貸し倒れリスクも抑えられるため、未電子化の多い企業間取引の効率化と相性がよい選択肢です。ここでは、企業間取引での導入実績が大きい代表的なサービスを紹介します。
| サービス名 | NP掛け払い | Paid(ペイド) |
|---|---|---|
| 提供会社 | 株式会社ネットプロテクションズ (東証プライム上場グループ) | 株式会社ラクーンフィナンシャル (東証プライム上場グループ) |
| 初期費用 | 0円 | 0円 |
| 手数料体系 | 公式非開示 (取り扱い商材・販売方法に応じ個別見積) | 保証料 0.5〜3.5% +事務手数料 125円/件 |
| 未回収保証 | 100%保証 (規約所定の除外事由を除く) | 100%保証 (譲渡適格債権が対象、一部対象外あり) |
| 与信限度額 | 公式に記載なし | 1取引先あたり最大5,000万円 |
| 取引先の支払方法 | 銀行振込・口座振替・コンビニ払い (買い手会員はクレジットカード払いも可) | 銀行振込・口座振替・コンビニ払い |
| 導入実績 | 累計取扱高1兆円突破(2025年7月時点) 累計取引4,000万件超(〜2026年3月末) 年間ユニーク購入企業74万社(2025年3月期) | 5,500社以上が導入 購入会員50万社突破(2025年4月時点) 累計契約社数シェアNo.1(日本マーケティングリサーチ機構 2021年9月期調べ) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る |
NP掛け払い(株式会社ネットプロテクションズ)

NP掛け払いは、消費者向け後払い決済で先行してきた株式会社ネットプロテクションズが、2011年から提供している企業間(BtoB)専業の後払い・請求代行サービスです。取引先の与信審査、請求書の発行・郵送、代金回収、入金管理、督促までを売り手に代わって行い、規約所定の除外事由を除いて未回収リスクを保証します。
公式には、BtoB決済代行でシェアNo.1(デロイト トーマツ ミック経済研究所「ミックITリポート 2024年11月号」、2023年度年間取扱高)と記載されています。累計取扱高は2025年7月時点で1兆円を突破し、年間ユニーク購入企業数は74万社(2025年3月期)にのぼります。
与信審査の通過率は99%(2026年3月末時点)と公表されています。料金は取り扱い商材や販売方法に応じた個別見積もりで、初期費用は0円です。
Paid(ペイド)(株式会社ラクーンフィナンシャル)

Paid(ペイド)は、東証プライム上場のラクーンホールディングス傘下、株式会社ラクーンフィナンシャルが運営する企業間決済・請求代行サービスです。2009年に日本初のBtoB専門決済サービスとして始まり、2011年に現在の名称へ改称しました。
与信審査から請求書の発行・送付、代金回収、入金確認、督促までを代行し、取引先が支払わない場合も売り手へ代金を入金します(当社規約に定める譲渡適格債権が対象、一部対象外あり)。
公式では累計契約社数シェアNo.1(日本マーケティングリサーチ機構 2021年9月期調べ)とされ、5,500社以上が利用し、購入会員は50万社を突破しています(2025年4月時点)。
初期費用は0円で、費用は請求金額の0.5〜3.5%の保証料と、請求1件あたり125円の事務手数料で構成されます。取引先ごとの与信限度額は最大5,000万円です。
ここで取り上げたのは代表的な2サービスですが、掛け払いサービスは他にも複数あり、未回収保証の範囲・手数料・入金サイクルは各社で異なります。以下の記事では主要12サービスを比較し、自社の取引規模や業務に合う選び方のポイントも解説しています。導入を検討される方は、あわせてご覧ください。
まとめ
企業間決済の市場規模は、電子化された取引(BtoB-EC)だけで514.4兆円(2024年、経済産業省調査)に達し、紙やFAXを含む取引全体では1,000兆円を超える規模と推計されます。
市場規模を示す数字には「電子化分の514.4兆円」「取引全体の推計1,000兆円超」「消費者向けの指標であるキャッシュレス比率42.8%」などがあり、測っている対象が異なるため、用途に応じて使い分けることが大切です。
BtoBのEC化率は43.1%まで上がったとはいえ、6割近くはいまも未電子化のままです。インボイス制度や電子帳簿保存法への対応を背景に電子化は進んでおり、請求書払い・掛け払いのデジタル化は今後も拡大が見込まれます。
請求・回収業務の負担や未回収リスクを抑えたい場合は、与信から回収・保証までを代行する掛け払いサービスの活用も選択肢になります。自社の取引規模や業務に合うサービスを、資料で比較してみてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 企業間決済(BtoB決済)とは何ですか?
A. 企業間決済(BtoB決済)とは、企業どうしの商取引で発生する代金のやり取りを指します。消費者向け(BtoC)の決済と異なり、取引単価が高く、「月末締め・翌月末払い」のように一定期間の取引をまとめて後払いする掛取引(請求書払い)が中心で、特定の取引先と反復して取引する点が特徴です。こうした性質から、1件あたり・1社あたりの金額が大きくなります。
Q. 企業間決済の市場規模はいくらですか?
A. 企業間決済の市場規模は、紙・FAXを含む取引全体で1,000兆円超、電子化されたBtoB-ECだけで514.4兆円(2024年)と見積もられます。
514.4兆円は経済産業省「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」(2025年8月公表)の公表値で、1,000兆円超は同調査のBtoB-EC規模をEC化率(43.1%)で割り戻した推計値です。前者は電子化された取引額、後者は取引全体の概算という違いがあります。
Q. 企業間決済の市場規模の数字が食い違うのはなぜですか?
A. 企業間決済の市場規模の数字が食い違うのは、「何を・いつ・どの機関が」測ったかによって対象が異なるためです。
主に、取引全体の推計(1,000兆円超)/電子化された取引額であるBtoB-EC(514.4兆円)/消費者向けの指標であるキャッシュレス決済比率(42.8%)/海外調査会社の独自推計(数兆ドル)が混在して出てきます。これらは同じ対象を指していないため、定義を確認せずに引用すると規模を取り違えてしまいます。
Q. 企業間決済の総額とBtoB-ECの市場規模はどう違いますか?
A. BtoB-EC(514.4兆円)は企業間取引のうち電子的に行われた分の金額で、企業間決済の総額(1,000兆円超)は紙やFAXを含む取引全体を指します。BtoB-ECは取引全体の一部にあたり、2024年のEC化率は43.1%です。電子化された取引の規模を示したいならBtoB-EC、取引全体の大きさを示したいなら1,000兆円超の推計、と使い分けると正確です。
Q. キャッシュレス決済比率42.8%は企業間決済の市場規模を表しますか?
A. いいえ、キャッシュレス決済比率42.8%(2024年)は消費者(BtoC)の支払いに占めるキャッシュレスの割合で、企業間決済の規模とは母数が異なる別の指標です。金額規模ではなく比率を示す数字であり、消費者向けの支払い手段の統計にあたります。企業間決済の規模を示す場面では、BtoB-ECの514.4兆円や取引全体の推計を用いるのが適切です。
Q. 企業間決済市場の予想成長率(CAGR)はどれくらいですか?
A. 企業間決済市場の予想成長率は、海外の調査会社(Fortune Business Insights・IMARC・Report Prime など)が高い成長を見込む例もありますが、各社で成長率・金額の桁・予測年が食い違うため断定できません。
国内の確かな数字としては、経済産業省調査のBtoB-EC市場規模が420.2兆円(2022年)→465.2兆円(2023年)→514.4兆円(2024年、前年比10.6%増)と増加を続けており、EC化率も43.1%まで上昇しています。将来のCAGRを引用する際は、出典名と予測年を必ず添え、具体額は単独で鵜呑みにしないことをおすすめします。
Q. 企業間決済市場の今後の見通しはどうですか?
A. 企業間決済市場の今後は、BtoB-ECのEC化率が43.1%にとどまり約6割が未電子化のため、電子化を軸とした拡大が続く見通しです。
2023年10月に始まったインボイス制度や、電子取引データの電子保存を義務づける電子帳簿保存法への対応、人手不足を背景とした経理・請求業務のDXが、紙の請求書払い・掛け払いのデジタル化を後押ししています。残る約6割の未電子化領域が、今後の伸びしろの中心になります。
Q. 企業間決済市場の主要なプレーヤーにはどんな企業がありますか?
A. 企業間決済の市場規模は公表統計に基づく推計のため、公式なシェアランキングは確立していません。ただし、請求・回収・与信をまとめて代行する企業間後払い(掛け払い)の専業サービスが、実務上の代表的な選択肢になります。具体的なサービスは本記事の比較表で取り上げています。
海外の調査会社レポートではメガバンクやカード会社が挙げられることもありますが、国内で請求代行・掛け払いを検討する文脈では、こうした専業サービスを比較するのが実用的です。
Q. 企業間決済の市場規模を企画書や提案資料に引用するときは、どの数字を使えばいいですか?
A. 用途に応じて、電子取引の規模を示すなら514.4兆円(2024年)、取引全体の大きさを示すなら1,000兆円超を、出所(経済産業省調査・対象年)を添えて引くのが確実です。1,000兆円超は推計値のため「経済産業省調査のBtoB-EC規模とEC化率からの推計」と根拠を明記すると誤解を避けられます。海外調査会社の具体額は単位疑義があるため、単独での引用は避けるのが安全です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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