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コーポレートガバナンス・コードとは?基本原則と2026年改訂をわかりやすく解説

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GRCツール比較表(2026年版)

コーポレートガバナンス・コードは、上場企業が守るべき企業統治の指針として、2015年に金融庁と東京証券取引所によって定められました。2026年7月には5年ぶりの改訂版が公表され、基本原則の整理や「解釈指針」の新設など、内容が大きく見直されています。

本記事では、コーポレートガバナンス・コードとは何か、基本原則やコンプライ・オア・エクスプレインの仕組み、市場区分ごとの適用範囲、そして2015年から2026年までの改訂の流れを整理します。

あわせて、コードが取締役会に求める内部統制・リスク管理体制の整備やサステナビリティ対応を、記録と証跡が残る形で進める方法も解説します。自社の対応を検討する際の出発点としてご活用ください。

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コーポレートガバナンス・コードとは

コーポレートガバナンス・コードとは、上場企業が持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するために参照すべき、企業統治のあり方を示した行動規範です。2015年6月に適用が始まり、金融庁と東京証券取引所が策定しました。

ここでいう「コーポレートガバナンス」を、東京証券取引所のコード本文は次のように定義しています。

本コードにおいて、「コーポレートガバナンス」とは、上場会社が、株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みを意味する。

出典:コーポレートガバナンス・コード(2026年7月版)|株式会社東京証券取引所

コードは法律のように、違反すると罰則が科される規範ではありません。東京証券取引所の上場規則にもとづき、各社が自主的に対応し、実施しない原則はその理由を説明する形をとります。この性質は後ほど詳しく説明します。

制定の背景

コードが生まれた起点は、2014年6月に閣議決定された成長戦略「『日本再興戦略』改訂2014」です。日本企業の企業統治を強化し、持続的な成長につなげる狙いから、金融庁と東京証券取引所を共同事務局とする有識者会議が基本的な考え方を取りまとめ、東京証券取引所がコードを策定しました。

策定にあたっては、OECD(経済協力開発機構)のコーポレート・ガバナンス原則も踏まえられています。成長戦略の一環として位置づけられた点が、このコードの特徴の一つです。

出典・参考資料(1件)

基本原則と全体の構成(現行は4つ、2015〜2021年版は5つ)

コーポレートガバナンス・コードは、「基本原則」と、その下により具体的な「原則」を置き、さらに2026年改訂で新設された「解釈指針」を加えた構成になっています。まずは柱となる基本原則から見ていきます。

現行の4つの基本原則

現行の2026年7月版では、基本原則は次の4つで構成されています。

  • 株主の権利・平等性の確保、株主との対話:株主の権利が実質的に確保され、適切に行使できる環境を整えること。株主総会の場以外での建設的な対話も含みます(2026年改訂前の基本原則「株主との対話」を統合した名称です)。
  • 株主以外のステークホルダーとの適切な協働:従業員・顧客・取引先・債権者・地域社会などとの協働に努めること。
  • 適切な情報開示と透明性の確保:財務情報に加え、経営戦略やリスク・ガバナンスに関する非財務情報も主体的に開示すること。
  • 取締役会等の責務:企業戦略の方向性を示し、経営陣の適切なリスクテイクを支え、独立した立場から実効的な監督を行うこと。

2015年の策定から2021年改訂までは、これに「株主との対話」を加えた5つの基本原則でした。2026年の改訂で株主との対話が株主の権利・平等性の確保に統合され、基本原則は4つに整理されています。「5つの基本原則」と説明している情報は、2021年版までの構成にもとづくものです。

出典・参考資料(1件)

原則・解釈指針の構成と件数

4つの基本原則の下には、より具体的な「原則」が置かれています。2026年7月版では、原則は26項目です。

2026年改訂では、従来の「補充原則」が廃止され、各原則への対応を支援する「解釈指針」が新たに設けられました。コード本文では、解釈指針について次のように説明されています。

本コードの全ての基本原則及び一部の原則には「解釈指針」が示されている。

出典:コーポレートガバナンス・コード(2026年7月版)|株式会社東京証券取引所

解釈指針は、各原則への実質的な対応を支援するものと位置づけられており、後述するコンプライ・オア・エクスプレインの対象ではない点が特徴です。報告書で一つひとつ実施・不実施を説明する対象ではなく、各原則への対応を考える際の参照材料として用います。

参考までに、2021年版は5つの基本原則・31の原則・47の補充原則という構成でした。2026年改訂では、重複する箇所の削除や中核的な事項の原則への格上げといった整理(スリム化)が行われています。これにより、形式的な遵守の確認よりも、各社が重点を置くべき事項に沿って対応・説明しやすくなる狙いがあります。

ここまでの基本原則・原則・解釈指針の関係を整理すると、次のようになります。

コーポレートガバナンス・コードの3層構造を示した図解。基本原則(現行4つ)と、その下の原則(26項目)はコンプライ・オア・エクスプレイン(実施または実施しない理由の説明)の対象。2026年改訂で新設された解釈指針は補充原則を廃止して設けられ、対応を支援する参照材料で説明の対象外。

コンプライ・オア・エクスプレインと原則主義(プリンシプルベース)

コードを理解するうえで欠かせないのが、原則主義(プリンシプルベース・アプローチ)と、コンプライ・オア・エクスプレインという2つの考え方です。

コードは、取るべき行動を細かく一律に定めるのではなく、原則(プリンシプル)を示し、各社がその趣旨に照らして自ら判断する形をとっています。

本コードは、上場会社が取るべき行動について詳細に規定する「ルールベース・アプローチ」(細則主義)ではなく、いわゆる「プリンシプルベース・アプローチ」(原則主義)を採用している。そのため、上場会社は、一見抽象的で大掴みな原則(プリンシプル)について、その形式的な記載・文言に囚われることなく、その趣旨・精神に照らして、自らの活動が当該原則に即しているか否かを判断することが求められる。

出典:コーポレートガバナンス・コード(2026年7月版)|株式会社東京証券取引所

そのうえで、各原則を実施するか、実施しない場合はその理由を説明する「コンプライ・オア・エクスプレイン」の手法を採用しています。

本コードは、いわゆる「コンプライ・オア・エクスプレイン」(原則を実施するか、実施しない理由を説明する)の手法を採用している。すなわち、本コードの各原則は法的拘束力を有する規範ではなく、会社の個別事情に照らして実施することが適切でないと考えるものがあれば、当該原則を「実施しない理由」を十分に説明することにより、一部の原則を実施しないことが考えられる。

出典:コーポレートガバナンス・コード(2026年7月版)|株式会社東京証券取引所

すべての原則を必ず実施しなければならないわけではなく、自社の事情に合わない原則は「実施しない理由」を説明すればよい、という柔軟な仕組みです。説明を怠った場合の扱いについては、後の章で整理します。

市場区分(プライム/スタンダード/グロース)ごとの適用範囲

どこまでの原則が適用されるかは、上場している市場区分によって異なります。2022年4月の市場再編により、現在の区分はプライム・スタンダード・グロースの3つです。

市場区分ごとのコーポレートガバナンス・コードの適用範囲を示した図解。プライム市場・スタンダード市場は全原則(基本原則と原則)が実施・説明の対象、グロース市場は基本原則のみが対象。解釈指針はいずれの区分でも説明の対象外で、対応を支援する参照材料。2022年4月の市場再編後の区分。
  • プライム市場・スタンダード市場:コードの全原則(基本原則と原則。解釈指針は実施・説明の対象外)が対象
  • グロース市場:コードの基本原則のみが対象

東京証券取引所は、各市場区分の適用範囲を次のように示しています。

プライム市場・スタンダード市場の上場会社は、コードの全原則について、グロース市場の上場会社は、コードの基本原則について、実施しないものがある場合には、その理由を説明することが求められます。

出典:コーポレートガバナンス・コード|株式会社日本取引所グループ

「東証第1部・第2部」「マザーズ」「JASDAQ」といった旧区分で解説している情報は、市場再編前のものです。自社がどの区分に該当するかを確認したうえで、適用される原則の範囲を押さえておくとよいでしょう。

改訂の変遷と2026年改訂の要点

コーポレートガバナンス・コードは、社会やガバナンスを巡る環境の変化に合わせて、これまで複数回の改訂を重ねてきました。まずは全体の流れを時系列で確認します。

改訂の変遷(2015年策定→2018→2021)

  • 2015年6月1日 策定・適用:日本企業の企業統治を強化する枠組みとして運用が始まりました。
  • 2018年6月1日 改訂:資本効率を意識した経営や、取締役会の実効性向上などに焦点が当てられました。
  • 2021年6月11日 改訂:取締役会の機能発揮、企業の中核人材の多様性、サステナビリティへの取組みなどが強化されました。
出典・参考資料(1件)

2026年改訂の要点と適用スケジュール

2026年7月21日、2021年以来5年ぶりとなる改訂版が公表されました。金融庁の概要資料にもとづく主な要点は次のとおりです。

  • 基本原則の整理:「株主との対話」を「株主の権利・平等性の確保」に統合し、基本原則を5つから4つにしました。
  • 解釈指針の新設:従来の補充原則を廃止し、各原則への対応を支援する「解釈指針」を新設しました。コンプライ・オア・エクスプレインの対象を、概念的で抽象的な原則に限定しています。
  • 経営資源の配分:成長の道筋を構築すべきことを原則に追記し、成長投資や事業ポートフォリオの見直しについて何を実行するか説明すべきことを強調しました。
  • 取締役会の機能強化:独立社外取締役の役割・責務、質・数・独立性の確保の重要性を強調しました。リスク管理に関する取締役会の責任も強調され、サイバーセキュリティ・サプライチェーン途絶・情報流出などへの対応が解釈指針に例示されています。
  • 有価証券報告書の株主総会前開示:権利行使の環境整備の例として、有価証券報告書を株主総会前に提出することが原則に加えられました。
  • ステークホルダーとの協働:人的資本への投資・適切な分配や、取引先との公正・適正な取引が解釈指針に盛り込まれました。

独立社外取締役について補足すると、一般のプライム市場上場会社で少なくとも3分の1以上という水準は従来どおりです。過半数の選任が求められるのは、支配株主を有するプライム市場上場会社に限られます(特別委員会の設置で代替することも認められています)。「2026年改訂で過半数が一律に必須になった」わけではない点に注意が必要です。これらの水準はコード本文の原則4-10に定められています。

出典・参考資料(1件)

適用のスケジュールについて、金融庁の資料は次のように示しています。

上場会社は、遅くとも2027年7月末日までに、改訂版コードに関する事項について記載したコーポレートガバナンス報告書を提出する必要がある。

出典:成長投資の促進に向けたコーポレートガバナンス・コードの改訂について|金融庁
出典・参考資料(2件)

守らないとどうなるか(義務性と報告書での説明義務)

コードは法律ではないため、原則を実施しなかったこと自体に法的な罰則が科されることはありません。コード本文も、各原則は「法的拘束力を有する規範ではなく」と明記しています。

一方で、上場企業は東京証券取引所の有価証券上場規程にもとづき、各原則を実施するか、実施しない場合はその理由を「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」で説明することが求められます。

ここで押さえておきたいのは、原則を「実施しない」こと自体が規程違反になるわけではない点です。実施しない理由をきちんと説明していれば問題にはなりません。これに対し、報告書を提出しない、または虚偽の記載をした場合には、東京証券取引所の実効性確保措置(公表措置など)の対象になり得ます。

出典・参考資料(1件)

スチュワードシップ・コードとの違い

コーポレートガバナンス・コードとよく対で語られるのが、スチュワードシップ・コードです。両者は向き合う相手が異なります。

コーポレートガバナンス・コードが上場企業(経営側)の行動規範であるのに対し、スチュワードシップ・コード(「責任ある機関投資家」の諸原則)は、機関投資家の行動規範です。コード本文は、両者の関係を次のように表現しています。

その意味において、本コードと「『責任ある機関投資家』の諸原則《日本版スチュワードシップ・コード》」とは、いわば「車の両輪」であり、両者が適切に相まって実効的なコーポレートガバナンスが実現されることが期待される。

出典:コーポレートガバナンス・コード(2026年7月版)|株式会社東京証券取引所

スチュワードシップ・コードは金融庁が所管し、2014年に初版が策定されました。企業側と投資家側の双方が役割を果たすことで、建設的な対話を通じた企業価値の向上につなげる狙いがあります。

出典・参考資料(1件)

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コードへの対応と体制整備

コードへの対応は、自社に適用される原則を確認し、内部統制・リスク管理やサステナビリティの体制を整え、その状況をコーポレート・ガバナンスに関する報告書で説明する、という流れで進みます。ここでは、その要点と進め方を整理します。

コードが求める体制整備と報告書記載の要点

コードは取締役会に対し、内部統制や全社的なリスク管理体制の整備を求めています。該当する原則(原則4-4)は、次のように定めています。

取締役会は、内部統制や全社的リスク管理体制を適切に整備すべきである。

出典:コーポレートガバナンス・コード(2026年7月版)原則4-4|株式会社東京証券取引所

2026年改訂では、サイバーセキュリティや地政学的な要因によるサプライチェーン途絶、情報流出といったリスクへの対応が、体制整備で考慮すべき事項として解釈指針に例示されました。あわせて、取締役会はサステナビリティを巡る課題(原則4-5)にも積極的に取り組むことが求められ、取引先を含む人権や公正な取引への配慮も論点となっています。

これらへの対応は、コーポレート・ガバナンスに関する報告書で開示することになります。規程やリスク、委託先管理の状況を、形だけでなく記録と証跡が残る形で整えておくことが、報告書での説明のしやすさにつながります。こうした体制の構築・運用・証跡化を支えるのが、次に紹介するガバナンス・リスク・コンプライアンス(GRC)の管理ツールです。

出典・参考資料(1件)

コード対応の進め方

実務では、まず自社の市場区分から適用される原則の範囲を特定し、現在の取締役会運営・開示・リスク管理の状況を点検して、コードが求める水準とのギャップを把握する流れが一般的です。そのうえで内部統制・リスク管理や委託先管理、社内規程の整備といった体制を固め、その状況をコーポレート・ガバナンスに関する報告書へ反映していきます。

コーポレートガバナンス・コードへの対応を進める4ステップのフロー図。STEP1 適用範囲の特定(自社の市場区分から適用される原則の範囲を特定)、STEP2 現状の点検(取締役会運営・開示・リスク管理を点検しギャップを把握)、STEP3 体制整備(内部統制・リスク管理、委託先管理、社内規程の整備)、STEP4 報告書へ反映(コーポレート・ガバナンスに関する報告書へ反映)。報告書は遅くとも2027年7月末日までの提出が求められる。

2026年改訂を反映した報告書は、遅くとも2027年7月末日までの提出が求められるため、逆算してスケジュールを組んでおくと安心です。

このうち体制整備の段階では、内部統制と監査証跡の記録、委託先・取引先のリスク管理、社内規程の整備・改定管理といった実務が生じます。これらを証跡が残る形で支えるツールには、次のようなものがあります。いずれも役割が異なるため、自社で課題となっている領域から検討するとよいでしょう。

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サービス名Oracle NetSuite GRCVendorTrustLinkKiteRa Biz
提供会社日本オラクル株式会社株式会社アトミテック株式会社KiteRa
主な役割クラウドERPに内蔵された
内部統制・監査証跡の機能群
委託先・取引先の
リスク管理に特化
社内規程の作成・改定・周知・
電子申請をクラウドで一元管理
内部統制・監査証跡◎ERP上の取引・承認・アクセスを常時記録△委託先評価の履歴・証跡を保存△規程改定の履歴(編集者・編集日)を記録
委託先・取引先リスク管理×◎チェックシートの配信・採点・履歴管理×
社内規程の作成・改定管理××◎設問式作成・新旧対照表・AI法改正レビュー
導入形態クラウド(NetSuite ERPに内包)クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)
料金要お問い合わせ
(NetSuite ライセンスに含む・金額非公開)
要お問い合わせ
(委託情報件数・アカウント数に応じた個別見積り)
要お問い合わせ
(公式料金ページに金額の掲載なし)
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るサービス詳細を見る

※各サービスは役割・対応領域が異なります。◎=特に強い対応、△=一部・特定の領域での対応、×=該当する機能は確認できず、を表します。料金・機能は2026年10月時点の各社公式情報にもとづく目安で、非公開の料金は「要お問い合わせ」と記載しています。最新の内容は各社公式サイトでご確認ください。

ここで取り上げた3サービスは、役割の異なるGRCツールの一例です。内部統制・リスク管理・委託先管理・社内規程管理まで含めて選択肢を広く見比べ、自社の課題に合う製品を探したい方は、以下の記事で主要26サービスの機能・料金・選び方を比較しています。

1. Oracle NetSuite GRC(日本オラクル株式会社)

Oracle NetSuite GRCのウェブサイト

日本オラクル株式会社が提供する、統合業務システム「Oracle NetSuite」上で内部統制とリスク管理を扱えるGRC機能です。職務分掌や承認ワークフロー、常時稼働する監査証跡、財務統制の継続的なモニタリングを、日々の業務プロセスと一体で運用できます。

内部統制の整備・運用が求められる上場企業や、上場を準備する企業での利用が想定されています。基幹業務のデータと統制を同じ基盤で扱えるため、証跡を後から集め直す負担を抑えられる点が特徴です。

業務データと統制を同じ基盤で扱うことが、証跡を残す実務にどう影響するのか。この点について、同サービスを提供する日本オラクルの担当者は、MCB FinTechカタログのインタビューで次のように説明しています。

福宮氏
日本オラクル株式会社 理事 NetSuite事業統括 営業統括本部長
福宮氏
独自インタビューより

統制のためのツールを別で持っていると、業務システム側のデータをエクスポートして、突き合わせて、チェックして、という作業がどうしても発生します。ここがかなり労働集約的で、ミスも起きやすいんです。NetSuiteの場合は、取引が発生したその瞬間のデータがそのまま統制の対象になります。あとから人手で照合する作業そのものを減らせるので、内部監査や経理の方の負担を大きく軽くできるという声をよくいただきます。

VendorTrustLinkのウェブサイト

委託先・取引先のリスク管理に特化したクラウドサービスです。提供元は株式会社アトミテックで、反社会的勢力や人権侵害などのリスクをチェックシートで点検し、確認の過程と結果を証跡として残せます。

取引先を含むサステナビリティ対応や、サプライチェーンのリスク管理を担う部門に向いています。2026年改訂で強調された取引先リスク・人権への配慮を、継続的に点検・記録する運用に活用できます。

委託先・取引先の反社会的勢力の確認そのものを体系的に進めたい場合は、専用ツールの比較が参考になります。以下の記事では、チェックに使うデータソースや精度、料金体系の違いから製品を選ぶポイントを解説しています。

3. KiteRa Biz(株式会社KiteRa)

KiteRa Bizのウェブサイト

社内規程の作成・改定・周知をデジタル化するクラウドサービスです。株式会社KiteRaが提供し、規程改定時の新旧対照表の作成や、編集者・編集日を記録した改定履歴の管理、公開用リンクでの社内共有などに対応しています。

複数のグループ会社の規程を一元的に整えたい企業での活用事例があり、ガバナンス文書の整備と更新の記録を残す用途で利用できます。

まとめ

コーポレートガバナンス・コードは、上場企業の企業統治のあり方を示す行動規範で、2015年に金融庁と東京証券取引所が策定しました。現行の2026年7月版では基本原則が4つに整理され、原則主義とコンプライ・オア・エクスプレインのもと、各社が自社の事情に応じて実施または説明する仕組みになっています。

2026年改訂では、解釈指針の新設や有価証券報告書の株主総会前開示、リスク管理・サステナビリティへの取組みの強調など、実質的な対応を促す見直しが行われました。改訂内容を反映した報告書は、遅くとも2027年7月末日までの提出が求められます。

自社の市場区分で適用される原則を確認し、内部統制・リスク管理・サステナビリティ・委託先管理の状況を記録と証跡が残る形で整えることが、報告書での説明と実効的なガバナンスにつながります。体制づくりを支えるツールの比較から始めてみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. コーポレートガバナンス・コードとは何ですか?

A. コーポレートガバナンス・コードとは、上場企業が持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するために参照すべき、企業統治のあり方を示した行動規範です。2015年6月に金融庁と東京証券取引所が策定し、2026年7月に最新版へ改訂されました。法律とは異なり違反すると罰則が科される規範ではなく、各社が自主的に対応し、実施しない原則はその理由を説明する仕組みをとります。

Q. コーポレートガバナンス・コードの基本原則は4つですか、5つですか?

A. 現行(2026年7月版)のコーポレートガバナンス・コードの基本原則は4つです。2015年の策定から2021年改訂までは「株主との対話」を加えた5つでしたが、2026年改訂で「株主との対話」が「株主の権利・平等性の確保」に統合され、4つに整理されました。「5つの基本原則」として説明している情報は、2021年版までの構成にもとづくものです。

出典・参考資料(1件)

Q. コーポレートガバナンス・コードは守らないと罰則がありますか?

A. コーポレートガバナンス・コードは法律ではないため、原則を実施しなかったこと自体に法的な罰則はありません。コード本文も各原則は「法的拘束力を有する規範ではない」と明記しています。

ただし上場企業は東京証券取引所の有価証券上場規程にもとづき、実施しない原則はその理由を「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」で説明する必要があります。報告書を提出しない・虚偽記載をした場合は、東京証券取引所の実効性確保措置(公表措置など)の対象になり得ます。原則を「実施しない」こと自体は、理由を説明していれば違反にはなりません。

出典・参考資料(2件)

Q. コーポレートガバナンス・コードの対象企業はどこですか?

A. コーポレートガバナンス・コードの対象は東京証券取引所に上場する企業で、市場区分によって適用される原則の範囲が異なります。プライム市場・スタンダード市場は全原則(基本原則と原則)、グロース市場は基本原則のみが対象です。

2022年4月の市場再編前の「第1部・第2部」「マザーズ」「JASDAQ」といった旧区分で説明している情報は現行のものではありません。自社がどの区分に該当するかを確認したうえで、適用範囲を押さえておくとよいでしょう。

出典・参考資料(1件)

Q. コーポレートガバナンス・コードの2026年7月改訂では何が変わりましたか?

A. 2026年7月改訂では、基本原則の5つから4つへの整理、従来の補充原則を廃止した「解釈指針」の新設、成長投資や事業ポートフォリオ見直しの説明の強調、取締役会のリスク管理責任の強調、有価証券報告書の株主総会前開示の原則への追記が主な変更点です。コンプライ・オア・エクスプレインの対象は概念的・抽象的な原則に限定され、各原則への具体的な対応は新設の解釈指針が支援する形になりました。

出典・参考資料(1件)

Q. コーポレートガバナンス・コードの2026年改訂に企業はいつまでに対応すればよいですか?

A. 金融庁の資料によると、上場会社は遅くとも2027年7月末日までに、改訂版コードに関する事項を記載したコーポレートガバナンス報告書を提出する必要があります。それまでに、改訂で強調された体制整備や開示プロセスの見直しを社内で進めておくことが求められます。

出典・参考資料(1件)

Q. コーポレートガバナンス・コードの「プリンシプルベース(原則主義)」とは何ですか?

A. プリンシプルベース(原則主義)とは、取るべき行動を細かく一律に定めるのではなく、原則(プリンシプル)を示し、各社がその趣旨・精神に照らして自ら判断する考え方です。細部まで規定する「ルールベース・アプローチ」(細則主義)と対になる方式で、コードはこのプリンシプルベースを採用しています。

そのため各社は、原則の形式的な記載・文言にとらわれず、自社の活動がその原則に即しているかを実質で判断することが求められます。

Q. コーポレートガバナンス・コードはIPO準備企業も意識する必要がありますか?

A. コーポレートガバナンス・コードが直接適用されるのは上場企業ですが、IPOを準備する企業も、上場審査や主幹事証券・監査法人の確認で取締役会の運営や開示体制が見られるため、準備段階から体制を整えておくことが重要です。

上場後に求められる内部統制・リスク管理体制や、コーポレート・ガバナンスに関する報告書の作成を見据え、早い段階から記録と証跡が残る形で整備を進めておくと、上場後の対応がスムーズになります。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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