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立替金精算書の書き方|記載項目・記入例とインボイス対応をわかりやすく解説

立替金精算書の書き方と記入例のサムネイル画像

取引先や社員が立て替えた費用を精算するとき、「立替金精算書」という書類を作ったり受け取ったりする場面に直面している経理担当の方は多いのではないでしょうか。まず知りたいのは、「この書類に何を書けばよいのか」と「そのまま使える記入例や書式」で、いますぐ1枚を仕上げられる状態になることだと思います。

この記事では、立替金精算書の記載項目と記入例を先に示し、自分のケースに合わせてそのまま書ける状態をつくります。そのうえで、インボイス制度のもとで買い手が仕入税額控除を受けるための扱い(原則と特例)を整理します。

立替金精算書には、取引先が負担すべき費用を自社が立て替える「会社間の立替」と、社員が立て替えた経費を会社に精算する「社員の立替経費」の2つの場面があり、作り方や必要な書類が異なります。両者を取り違えないよう、ケースの見分け方から順に解説します。記入作業を毎回くり返す負担を減らす手段もあわせて紹介します。

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立替金精算書とは?いつ作る書類か

立替金精算書は、取引先や社員が本来負担すべき費用を別の人や会社が一時的に立て替えたときに、その内容と金額を示して精算するための書類です。「誰の・どの費用を・いくら立て替えたか」を明らかにし、立て替えた分を受け取る(または支払う)際の証ひょうになります。

決まった書式や様式は法律で定められておらず、必要な事項が記載されていれば自社のフォーマットで作成できます。作るのは、取引先の費用を自社が立て替えて精算するときや、社員が立て替えた経費を会社が精算するときです。

インボイス制度(適格請求書等保存方式)が始まってからは、立替金精算書がもう一つの役割を持つようになりました。立て替えてもらった費用について買い手が仕入税額控除を受けるには、立て替えた側が受け取った適格請求書だけでは要件を満たさない場合があり、立替金精算書を添えて「その課税仕入れが誰のものか」を明らかにする必要があります。この扱いは記事の後半で詳しく解説します。

あなたのケースはどっち?会社間の立替と社員の立替経費の見分け方

ここでは、立替金精算書が登場する2つの場面を見分けます。どちらに当てはまるかで、作り方も必要になる書類も変わるため、先に自分のケースをはっきりさせておきましょう。

立替金精算書が登場する2つの場面の比較。会社間の立替は、取引先の費用を自社が立て替えて精算し、立替金精算書を使い、その仕入れが誰のものかを補う。社員の立替経費は、会社の経費を社員が立て替えて会社に精算請求し、立替経費精算書を使い、社員の領収書で会社が控除できるかが論点になる。

会社間の立替は、取引先が負担すべき費用を自社が代わりに支払い、あとで取引先から回収する(または取引先が立て替えた分を自社が精算する)ケースです。配送料の元払い、ビル管理会社がテナントの公共料金をまとめて支払うケース、共同研修の講師費用を幹事会社が代表して支払うケースなどが当てはまります。

この場合、仕入先が発行する適格請求書の宛名が実際の負担者と異なることがあり、立替金精算書で「その仕入れが誰のものか」を補う必要が生じます。

社員の立替経費は、本来は会社が負担する経費を社員が個人で立て替え、あとで会社に精算を求めるケースです。出張時の交通費や備品の購入などが典型で、社内の精算手続きとして立替経費精算書(経費精算書)を使います。こちらは会社と社員の間の精算で、仕入税額控除の論点は「社員が受け取った領収書で会社が控除を受けられるか」という別の話になります。

似た名前の書類に「立替金請求書」があります。立替金請求書は立て替えた代金の支払いを相手に求めるために送る書類で、回収後に精算の事実を示すのが立替金精算書です。目的と発行のタイミングが異なるため、どちらを作るのかをあらかじめ確認しておくと混乱を防げます。

立替金と立替経費に加え、仮払金・預り金・小口現金といった似た用語をどの勘定科目で処理し、どう仕訳するかまで整理しておきたい場合は、以下の記事で違いを比較表とともに解説しています。

立替金精算書の記載項目(インボイス対応で必要な事項)

ここからは、立替金精算書に何を書くかを整理します。前述のとおり決まった書式はありませんが、会社間の立替で買い手が仕入税額控除を受けるために作る場合は、記載する事項が実質的に決まってきます。国税庁が示す記載イメージをもとに、原則の立替金精算書に書く事項を表にまとめました。社員の立替経費精算書に書く項目は、このあとの記入例(パターン2)で具体的に示します。

記載事項内容
宛先立替えを受ける者(精算書を受け取り仕入税額控除を行う側)の名称
発行者立替払いを行った者(精算書を作成・交付する側)の名称
発行日精算書を作成した年月日
取引年月日立て替えた費用(課税仕入れ)が行われた年月日。一定期間分をまとめる場合はその期間
取引内容立て替えた費用の内容(例:電気料金、水道料金など)
税率ごとに区分した金額・適用税率標準税率(10%)と軽減税率(8%)に分けた税込金額と、それぞれの適用税率
税率ごとの消費税額税率ごとに区分した消費税額
仕入先(真の売り手)の情報実際に費用を請求した仕入先の名称。仕入先が適格請求書発行事業者か否か、登録番号を確認できるようにしておく

ここで注意したいのは、原則の立替金精算書には、立替払いを行う側(精算書の発行者)自身の登録番号を記載する必要がないという点です。国税庁の記載イメージでも「立替払いを行う者(B社)の登録番号は記載不要」と明示されています。精算書に求められるのは、実際に費用を請求した仕入先が適格請求書発行事業者かどうかと、その登録番号を確認できるようにしておくことです。

仕入先の登録番号は、精算書に必ず書く項目というより、添付する適格請求書(またはその写し)で確認できれば足ります。精算書の備考欄に仕入先名を記し、対応する適格請求書をあわせて保管しておけば、どの仕入れが誰のものかをたどれます。登録番号そのものを備考欄に併記しておくと、確認がさらに確実になります。

この記載事項をそろえておけば、原則の立替金精算書として使えます。買い手がこの精算書で仕入税額控除を受けるための具体的な扱い(仕入先の適格請求書とどう組み合わせて交付・保存するか)は、後半の「インボイス制度での立替金精算書の扱い」で解説します。

出典・参考資料(1件)
  • 出典:消費税の軽減税率制度・インボイス制度に関するQ&A 問94(立替金)【令和6年4月改訂】|国税庁(PDF)

立替金精算書の記入例【会社間・社員の2パターン】

記載事項を踏まえて、実際に埋めた記入例を2つのパターンで示します。自社の数字に置き換えれば、そのまま1枚を作成できます。

パターン1:会社間の立替(原則の立替金精算書)

取引先の公共料金を自社(立て替えた側のB社)が立て替え、精算を受け取る取引先(A社)へ交付するケースです。実際に費用を請求した仕入先はC社・D社にあたります。国税庁の記載イメージに沿って、仕入先ごとの内容・税込金額・消費税額を記します。

立替金精算書   株式会社A社 御中
発行日:20XX年11月30日  発行者:株式会社B社
内容金額(税込)消費税(10%)備考(仕入先)
電気料金1,100円100円20XX年10月分 C社
水道料金1,650円150円20XX年10月分 D社
合計2,750円250円—

備考欄に仕入先(C社・D社)の名称を記し、その仕入先が適格請求書発行事業者であること(登録番号を確認できる状態)を示しておきます。発行者であるB社自身の登録番号は、この原則のパターンでは記載しません。消費税額は、合計金額を税率で割り戻して算出するか、各料金ごとに割り戻して合計するか、いずれかの合理的な方法で計算します。

パターン2:社員の立替経費(立替経費精算書)

社員が立て替えた経費を会社に精算するケースです。社内の経費精算手続きとして使う様式で、申請者・日付・内容・金額・税区分などを記します。

立替経費精算書  申請者:営業部 山田太郎  申請日:20XX年11月30日
利用日内容金額(税込)税区分適格請求書の有無
11月10日出張旅費(新幹線)13,200円10%あり(会社宛/簡易)
11月12日来客用茶菓子1,080円8%あり(適格簡易請求書)
合計—14,280円——

社員の立替経費では、会社が仕入税額控除を受けられるかどうかは、精算書そのものではなく、添付する領収書(適格請求書・適格簡易請求書)の内容で決まります。小売業や飲食店、タクシーなどが交付する適格簡易請求書には宛名の記載がないため、社員宛でも会社の経費として扱える場合があります。精算書は社内の承認・記録のための書類と位置づけ、控除の可否は添付書類で判断すると整理するとわかりやすくなります。

そのまま使える書式・テンプレートの考え方

立替金精算書に法定の様式はないため、上の記入例の表をそのまま白紙にして、金額や仕入先を自社の内容に差し替えれば、繰り返し使える書式になります。ExcelやWordで同じ項目を組んでおけば、毎回ゼロから作らずに済みます。

会社間の立替で仕入税額控除の根拠にする場合は、国税庁がインボイス制度のQ&A(問94)と説明会資料で立替金精算書の記載イメージと交付方法を示しています。法定の様式はありませんが、この記載イメージに沿って自社の書式を整えれば、控除に必要な事項を満たせます。

出典・参考資料(1件)
  • 出典:立替金精算書の交付方法(原則・特例の図解)|国税庁 オンライン説明会「応用編」資料抜粋(PDF)

自社の運用に合わせるなら、仕入先ごとの行を追加できるようにしておく、税率(10%・8%)の列を分けておく、備考に仕入先名と対象月を書く欄を設けておく、といった工夫で使い回しやすくなります。社員の立替経費精算書は、申請者・承認欄・税区分・領収書の添付欄を入れておくと、承認と保管の流れがスムーズになります。

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インボイス制度での立替金精算書の扱い(仕入税額控除の原則と特例)

ここからは、会社間の立替で最も気になる「仕入税額控除を落とさないための扱い」を、国税庁のQ&A(問94)にもとづいて解説します。立て替えてもらった費用について買い手が控除を受けるには、立て替えた側が受け取った適格請求書をそのまま受領するだけでは足りません。

ご質問の場合において、立替払を行ったB社から、立替金精算書等の交付を受けるなどにより、経費の支払先であるC社から行った課税仕入れが貴社のものであることが明らかにされている場合には、その適格請求書及び立替金精算書等の書類の保存をもって、貴社は、C社からの課税仕入れに係る請求書等の保存要件を満たすこととなります(基通11-6-2)。

出典:消費税の軽減税率制度・インボイス制度に関するQ&A 問94【令和6年4月改訂】|国税庁

登場人物を整理すると、A社=立替えを受ける側(=仕入税額控除を行う買い手)、B社=立替払いを行った取引先、C社=経費の支払先(真の売り手)です。買い手であるA社が控除を受けるための基本の流れ(原則)と、その例外(特例)を順に見ていきます。

インボイス制度での立替金精算書の扱い。登場人物はC社が真の売り手(仕入先)で適格請求書を発行、B社が立替払いをした取引先、A社が立替えを受ける買い手で仕入税額控除を行う。原則は、B社がC社の適格請求書の写しに立替金精算書を添えてA社へ交付し、A社は両方を保存して控除の要件を満たす。写しの交付が困難なときの特例は、B社が適格請求書を自ら保存して立替金精算書のみをA社へ交付し、A社は精算書の保存で控除できる。

原則:立替者が受領した適格請求書の写しに精算書を添えて交付する

原則の流れです。立替払いを行ったB社が、仕入先C社から受け取った適格請求書の写しに、立替金精算書を添えてA社へ交付します。これにより、C社からの課税仕入れがA社のものであることが明らかになり、A社は適格請求書の写しと立替金精算書を保存することで控除の要件を満たします。

写しの交付が困難な場合の特例

仕入先が多く、適格請求書の写しが大量になるなどの事情で、B社が写しを交付することが困難なときは、特例が認められています。

立替えを受けた者に交付する適格請求書のコピーが大量となるなどの事情により、立替払を行ったB社が、コピーを交付することが困難なときは、B社がC社から交付を受けた適格請求書を保存し、立替金精算書を交付することにより、A社はB社が作成した(立替えを受けた者の負担額が記載されている)立替金精算書の保存をもって、仕入税額控除を行うことができます。

出典:消費税の軽減税率制度・インボイス制度に関するQ&A 問94(参考1)【令和6年4月改訂】|国税庁

この特例を使うときは、精算書だけで控除の根拠にするため、精算書の記載がより重要になります。立替払いを行ったB社は、その立替金が仕入税額控除の対象になるか(仕入先が適格請求書発行事業者からの仕入れかどうか)を明らかにし、適用税率ごとに区分するなど、A社が控除を受けるために必要な事項を精算書に記載しなければなりません。

あくまで「困難なとき」の特例であり、困難な事情がないのに使える扱いではない点に注意します。

出典・参考資料(2件)
  • 出典:消費税の軽減税率制度・インボイス制度に関するQ&A 問94(立替金)【令和6年4月改訂】|国税庁(PDF)
  • 出典:立替金精算書の交付方法(原則・特例の図解)|国税庁 オンライン説明会「応用編」資料抜粋(PDF)

立替金精算書が不要・任意になるケース

すべての立替で精算書が必要になるわけではありません。自社の状況に当てはめて、作成の要否を確認しましょう。いずれも個別の事情で判断が変わるため、迷う場合は税理士など専門家に確認することをおすすめします。

  • 適格簡易請求書(簡易インボイス)が使えるケース:小売業・飲食店・タクシーなどが交付する適格簡易請求書には宛名(交付を受ける者の名称)の記載がありません。宛名のずれが生じないため、立替金精算書で宛名を補う必要性は下がります。
  • 立替払いを行った側が免税事業者のケース:控除の可否を決めるのは、真の売り手(C社)が適格請求書発行事業者かどうかです。立替払いを行ったB社が免税事業者であっても、C社が適格請求書発行事業者であれば仕入税額控除を行えます(精算書の発行可否は後述のFAQで補足します)。
  • 帳簿のみの保存で控除できるケース:公共交通機関の運賃や自動販売機での購入など、一定の事項を記載した帳簿の保存だけで控除が認められる課税仕入れに該当する場合は、適格請求書や立替金精算書の保存が不要になることがあります。

出典・参考資料(2件)
  • 出典:消費税の軽減税率制度・インボイス制度に関するQ&A 問94(立替金)【令和6年4月改訂】|国税庁(PDF)
  • 出典:消費税法 第五十七条の四第二項(適格簡易請求書)|e-Gov法令検索(条文)

立替金精算書を作成・保存するときの注意点

最後に、立替金精算書を作って保存するときに押さえておきたい実務上の注意点をまとめます。

  • 立替金と売上を区別する:立て替えた費用を回収する取引は、自社の売上ではありません。売上として計上すると損益や消費税の計算が狂うため、立替金(またはそれに準じる勘定)で処理します。
  • 領収書・レシートを保管する:精算の根拠になる領収書や適格請求書は、精算書とあわせて保管します。仕入税額控除を受ける場合は、保存が要件になります。
  • 立替金そのものは消費税の課税対象外:消費税がかかるのは、対価を得て行う資産の譲渡等です(消費税法第4条・第2条)。実費をそのまま受け渡す立替金の精算は、その対価に当たらないため課税対象外(不課税)と整理されます。ただし、実費に手数料や役務の対価を上乗せして受け取る場合は、その部分が課税対象になることがあります。

精算の根拠になる領収書やレシートを紙・電子のどちらでどう保存すればよいか、保存期間や電子帳簿保存法・インボイス制度で満たすべき要件まで確認したい場合は、以下の記事で整理しています。

収入印紙の要否や、立替金に時効があるか、請求書に含めてよいかといった個別の疑問は、記事後半のよくある質問でまとめて解説します。

出典・参考資料(1件)
  • 出典:消費税法 第四条・第二条|e-Gov法令検索(条文)

立替精算の手間を減らす:経費精算システム・専用カードの活用

ここまで見てきたとおり、立替金精算書の作成では、仕入先が適格請求書発行事業者か、どの税率か、宛名はどうかといった確認を毎回くり返す必要があります。この手間は、経費精算システムや専用カードを使うことで減らせます。

経費精算システムには、領収書を読み取って適格請求書の要件を判定したり、登録番号の有効性を確認したりする機能を備えたものがあります。社員の立替精算では、スマホでの申請・承認・保存を一気通貫で行えるため、紙の精算書を手作業で回す負担を軽くできます。さらに、専用のビジネスカードを使って経費を支払わせれば、社員の立替払いそのものをなくすという方向の解決もあります。

ここでは、立替精算やインボイス対応の観点で特徴のあるサービスを比較します。それぞれの強みが異なるため、自社の課題に合うものを選ぶ参考にしてください。

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サービス名Bill One経費弥生経費 Nextマネーフォワード クラウド経費
立替精算の効率化ポイント専用ビジネスカードで
社員の立替払いそのものをなくす
(カード発行手数料・年会費は無料)
スマホ1台で申請・承認・精算まで完結
AIが領収書を読み取り科目を提案
AI-OCRと各種データ連携で入力を自動化
実際に使った人数分だけの
アクティブユーザー課金
インボイス対応適格請求書・適格簡易請求書の
要件を自動判定(機能ページに記載)
登録番号の有効性確認は連携する
弥生証憑 Next側の機能
(弥生会計 Next契約に無料付帯)
登録番号を国税庁APIで自動判定
特例区分の設定に対応
電子帳簿保存法対応公式が対応を表明
(領収書は訂正削除できない設計。
要件ごとの詳細は要問い合わせ)
領収書アップロード時に
対応形式かを自動チェック
(証憑管理は弥生証憑 Nextと連携)
スキャナ保存・電子取引に対応
JIIMA認証を取得
(タイムスタンプはコーポレート以上)
料金目安初期費用・年額費用とも要問い合わせ
(経費精算の処理件数に応じて個別見積もり)
セット版は初期費用0円
(弥生会計 Nextベーシック 月4,200円〜に3名分込み)
単体版は年28,000円〜(いずれも税抜)
初期費用0円
単体プラン 月2,480円〜(年払い・税抜)
無料トライアル1ヶ月
向いている企業立替払い自体をなくしたい企業
(大企業から中小まで規模を問わず利用可)
弥生会計と仕訳連携したい事業者
小規模〜中堅まで段階的に選べる
中小から大企業まで
会計まで一気通貫で効率化したい企業
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るオンライン相談を予約

※2026年10月時点の各社公式情報にもとづく。料金は税抜・プランにより異なります。

Bill One経費(Sansan株式会社)

Bill One経費の公式サイト。立替経費をなくし月次決算を加速するというコンセプトを掲げる経費精算サービス

Bill One経費は、「立替経費をなくし、月次決算を加速する」をコンセプトに掲げる経費精算サービスです。専用の「Bill Oneビジネスカード」を全社員に配布し、経費をこのカードで支払わせることで、社員による立替払いそのものをなくす設計が最大の特徴です。立替が発生しなければ、立替金精算書を作る場面も減らせます。

領収書は提出・確認・突合・承認・仕訳・保管をオンラインで完結でき、Sansanのデータ化技術で読み取った内容とカードの利用明細を自動で突き合わせます。インボイス制度への対応として、適格請求書・適格簡易請求書の要件を自動で判定する機能を備えます。料金は初期費用と年額費用の組み合わせで、処理する経費精算の件数に応じて見積もる方式です。ビジネスカードの発行手数料・年会費は無料です。

弥生経費 Next(弥生株式会社)

弥生経費 Nextの公式サイト。経費の申請・承認・精算をスマートフォン1台で完結できるクラウド経費精算ソフト

弥生経費 Nextは、経費の申請・承認・精算をスマートフォン1台で完結できるクラウド経費精算ソフトです。領収書をスマホで撮影するとAIが取引先名や科目を提案し、重複した領収書の検知や交通系ICカードの読み取りによる交通費精算にも対応します。社員の立替経費の申請・承認を手元で進められるため、紙でのやり取りを減らせます。

領収書をアップロードした際には、電子帳簿保存法に対応した形式かどうかを自動でチェックする機能を備えます。弥生会計 Nextをはじめとする弥生シリーズと組み合わせて使えるほか、経費精算を単体で導入できるプランも用意されています。適格請求書の登録番号の有効性確認は、連携する証憑管理サービス「弥生証憑 Next」側の機能として提供されており、弥生会計 Nextの契約に無料で付帯します。

マネーフォワード クラウド経費(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド経費の公式サイト。領収書OCRや交通費入力、多段承認に対応するクラウド型経費精算システム

株式会社マネーフォワードが提供するクラウド型の経費精算システムです。領収書のスマホ撮影によるOCR入力から、交通系ICカードの読み取り、コーポレートカード連携、多段承認のワークフロー、会計ソフトへの仕訳連携までを一気通貫で扱います。

インボイス制度への対応として、適格請求書発行事業者の登録番号の読み取りと、特例区分の設定に対応します。電子帳簿保存法のスキャナ保存・電子取引にも対応しており、立替経費の申請時に適格請求書の要件確認を進めやすい点が特徴です。初期費用は無料で、クラウド経費を単体で契約できるプランが用意されています。

立替精算の手間を減らすことと並んで、電子帳簿保存法への対応も経費精算システムを導入する動機として挙げられています。同社の担当者は、現場での法令対応の実態について次のように話しています。

栗本氏
株式会社マネーフォワード SMB本部 パートナービジネス部 部長 兼 パートナーアライアンス室 事業開発担当
栗本氏
独自インタビューより

導入の動機という点では、非生産的な時間の削減ももちろんですが、法令対応での電子帳簿保存法への対応が、依然として最も強い動機になっています。電子帳簿保存法の施行後、事務処理規定などを設けて電子データを原本として保存しているものの、業務フローは変更できておらず、結局紙ベースでの社内処理をおこなっている、というケースは多いです。紙と電子両方の保管を行っていて、二重運用で法令対応を乗り越えたもののそれを維持し続けるのがやはり大変だということで、しっかりシステム化しようという流れが続いています。

ここで取り上げたのは、立替精算やインボイス対応の観点で特徴のある一部のサービスです。経費精算システム全体を料金・機能・使いやすさ・導入方法から見比べて選びたい場合は、以下のまとめ記事もあわせてご覧ください。

まとめ

立替金精算書は、立て替えた費用の内容と金額を示して精算するための書類です。法定の様式はなく、必要な事項を満たせば自社の書式で作成できます。まずは、会社間の立替か社員の立替経費かを見分け、該当する記入例に沿って1枚を仕上げるのが近道です。

会社間の立替で買い手が仕入税額控除を受けるには、原則として立替払いを行った側が適格請求書の写しに立替金精算書を添えて交付します。写しの交付が困難な場合には、精算書のみの保存で控除できる特例もあります。精算書に立替者自身の登録番号は不要で、仕入先の登録番号を確認できるようにしておく点など、国税庁のQ&Aと様式をもとに正確に押さえておきましょう。

精算書の作成やインボイス要件の確認をくり返す負担が大きい場合は、経費精算システムや専用カードの活用も選択肢になります。自社の課題に合うサービスの資料を取り寄せて、比較検討の参考にしてください。

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立替金精算書に関するよくある質問(FAQ)

Q. 立替金精算書とは何ですか?

A. 立替金精算書とは、取引先や社員が本来負担すべき費用を別の人や会社が一時的に立て替えたときに、その内容と金額を示して精算するための書類です。法律で定められた様式はなく、必要な事項を満たせば自社のフォーマットで作成できます。インボイス制度では、立て替えてもらった費用について買い手が仕入税額控除を受けるための書類としても使われます。

Q. 立替金精算書に、立替払いをした側の登録番号は記載しますか?

A. 立替金精算書では、立替払いをした側(精算書の発行者)自身の登録番号を記載する必要はありません。国税庁が示す立替金精算書の記載イメージでも「立替払いを行う者の登録番号は記載不要」と明示されています。確認が必要なのは、実際に費用を請求した仕入先(真の売り手)が適格請求書発行事業者かどうかと、その登録番号で、添付する適格請求書(またはその写し)で確認できれば足ります。

Q. 免税事業者でも立替金精算書は発行できますか?

A. 免税事業者でも立替金精算書の作成・交付はできます。立替金精算書そのものは適格請求書(インボイス)ではないため、発行者が適格請求書発行事業者である必要はありません。

買い手が仕入税額控除を受けられるかを決めるのは、立替払いをした側ではなく、真の売り手(実際に費用を請求した仕入先)が適格請求書発行事業者かどうかです。そのため、立替払いをした側が免税事業者であっても、真の売り手が適格請求書発行事業者であれば、買い手は仕入税額控除を行えます。

出典・参考資料(1件)
  • 出典:消費税の軽減税率制度・インボイス制度に関するQ&A 問94(立替金)【令和6年4月改訂】|国税庁(PDF)

Q. 立替金精算書に収入印紙は必要ですか?

A. 立替金精算書は、一般的には印紙税法上の課税文書に当たらないため、収入印紙は不要と考えられます。収入印紙が必要になるのは、売上代金に係る金銭の受取書(領収書)など印紙税法が定める課税文書に限られ、立て替えた費用の内容を示す精算書そのものは通常これに該当しません。ただし、記載内容によっては金銭の受取書とみなされる場合もあるため、判断に迷うときは税理士など専門家に確認してください。

出典・参考資料(1件)
  • 参考資料:No.7105 金銭又は有価証券の受取書、領収書|国税庁タックスアンサー(解説)

Q. 立替金に時効はありますか?

A. 立替金を返してもらう権利(立替金の返還を求める債権)にも、消滅時効があります。現在の民法では、債権は原則として「権利を行使できることを知った時から5年」または「権利を行使できる時から10年」で時効により消滅します。立て替えたまま長期間放置すると回収できなくなるおそれがあるため、精算書で金額と日付を明確にし、速やかに精算しておくのが安全です。

出典・参考資料(1件)
  • 出典:民法 第百六十六条(債権等の消滅時効)|e-Gov法令検索(条文)

Q. 立替金は請求書に含めてもよいですか?

A. 立替金は、自社の売上と区別できる形であれば、請求書に「立替金」として明記して記載できます。ただし立替金そのものは実費の受け渡しであり自社の売上ではないため、商品やサービスの対価と混ぜて売上に計上しないよう注意が必要です。立替金の金額・内容がわかるように行を分けるか、立替金精算書を別に添えると、受け取る側も内容を確認しやすくなります。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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