商品が売れるのは嬉しいものですが、注文のたびにピッキングと梱包、送り状の印刷、コンビニや営業所への持ち込みが重なり、肝心の商品企画や集客に手が回らなくなっていないでしょうか。小規模なネットショップを運営していると、こうした出荷作業の負担はじわじわと重くなります。
その出荷まわりをまるごと外部の倉庫に任せられるのが発送代行(EC物流の外注)です。国内の物販系BtoC-EC市場は2024年に15兆2,194億円まで拡大しており、個人・小規模の店舗でも扱う荷物の量は年々増えています。出荷に追われる悩みは、いまや小さなショップにこそ身近なものになりました。
出典・参考資料(1件)
- 出典:令和6年度電子商取引に関する市場調査|経済産業省(https://www.meti.go.jp/press/2025/08/20250826005/20250826005.html)
一方で、「月に数十件しか出ないうちでも頼めるのか」「大手に見積もりを取ったら最低ロットや月額固定費が重そうだった」と、小規模ならではの不安で踏み出せない方も少なくありません。発送代行は本来、1個・月数件からでも使えるサービスが数多くあります。選び方さえ分かれば、小さなショップでも無理なく出荷を手放せます。
本記事では、個人〜小規模のネットショップに向く発送代行サービス11社を、最低出荷数・料金形態・利用中のECカートとの連携・費用の目安で横並びに比較します。内訳は、小ロット・従量課金で今すぐ始めやすい7社と、出荷が増えたときの受け皿になる総合3PL 4社です。「自分の規模で使えるか・毎月いくらかかるか・どこを選べばよいか」を判断する材料として活用してください。
また、出荷件数や使っているカート、商材から自社に合う候補を絞り込める「発送代行サービス診断ツール」も用意しました。あわせてご利用ください。
目次
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発送代行(EC物流の外注)とは
ここでは、発送代行で具体的に何を任せられるのかを整理します。発送代行とは、ネットショップの出荷まわりの業務を外部の物流事業者に委託する仕組みです。
こうした物流業務を第三者にまとめて委ねる形態は、物流の世界では3PL(サードパーティー・ロジスティクス)と呼ばれます。中小企業基盤整備機構は3PLを次のように説明しています。
3PLは、荷主の物流業務を荷主や運輸会社以外の第三者が包括的に受託するサービスです。
出典:3PL(サードパーティー・ロジスティクス)とは何か教えてください。|独立行政法人 中小企業基盤整備機構 J-Net21(https://j-net21.smrj.go.jp/qa/productivity/Q0267.html)
ネットショップの発送代行で倉庫側に任せられる業務は、主に次のとおりです。商品を倉庫に預けておけば、注文データが入ると倉庫で商品が取り出され、梱包されて配送業者へ引き渡される、という一連の流れを自社の手を離れて回せるようになります。

- 入庫・検品(届いた在庫を倉庫で受け入れる)
- 在庫保管(倉庫で商品を保管する)
- ピッキング(注文ごとに商品を取り出す)
- 梱包・資材の手配
- 発送(配送業者への引き渡し)
- 返品の受け取り・処理
よく似た言葉に「フルフィルメント」があります。フルフィルメントは、受注から在庫保管・ピッキング・梱包・出荷・返品やカスタマー対応までを含む、EC運営の後方業務全体を指す言葉です。発送代行はその中でも出荷にかかわる物流部分を外注することを指す、と捉えると分かりやすいでしょう。サービスによって、受注処理やカスタマーサポートまで引き受けるものから、保管と出荷に絞ったものまで対応範囲は異なります。
出荷まわりだけでなく、受注処理・問い合わせ対応・集客といったEC運営全体を外部に任せることも検討している場合は、依頼のしかた(一括代行・特定業務の部分委託・システム型)ごとの違いや費用相場を整理した以下の記事もあわせてご覧ください。
小規模・個人のネットショップでも発送代行を使うべきか
「出荷量が少ないうちは自分で発送したほうが安いのでは」と考える方は多いはずです。ここでは、小規模だからこそ発送代行が効く場面と、逆に気をつけたい点を順に見ていきます。
結論から言えば、出荷件数の多い少ないよりも、「出荷作業に取られる時間を何に使いたいか」で判断するのが小規模には合っています。初期費用・月額固定費が0円で1個から頼めるサービスなら、月数件の規模でも固定的な負担はほとんど増えません。出荷にかけていた時間を商品企画や集客に回せるなら、小さなショップほど外注の効果は大きくなります。
発送代行を使うべきか迷うときは、いまの自社発送にかかっているコストを書き出して外注費と見比べると判断しやすくなります。
自分でこなしている梱包・発送の作業時間を人件費に換算し、在庫を置いている自宅やオフィスの保管スペース(家賃)、段ボールや緩衝材などの梱包資材費、送料を足し合わせてみましょう。
この自社発送の総コストと、発送代行に払う費用とを同じ物差しで並べれば、外注したほうが得かどうかを金額で見極められます。
小規模ネットショップが発送代行を使うメリット
最大のメリットは、梱包・発送にかかる作業時間がまるごと手を離れることです。注文が重なる日や、イベント・セールで一時的に出荷が膨らむ日でも、倉庫側が処理するため自分の手は空きます。空いた時間を商品企画・仕入れ・集客といった、売上を伸ばす仕事に充てられます。
出荷ミスが減るのも見逃せません。個人運営では、発送先の取り違えや同梱漏れが起きても気づきにくく、対応も属人的になりがちです。倉庫のシステムでバーコード検品を通す事業者なら、人の目だけに頼らない出荷精度が期待できます。
在庫の保管場所を自宅やオフィスから切り離せる点も、小規模には実利があります。商品が増えて部屋が段ボールで埋まる状況から解放され、保管スペースを借り増すコストも抑えられます。繁忙期だけ出荷が増える商材でも、使った分だけ払う従量課金のサービスなら、閑散期に固定費が重くのしかかることもありません。
発送代行の注意点・デメリット(小規模が特に気をつける点)
一方で、契約前に知っておきたい注意点もあります。まず料金面では、1件あたりの単価が自分で発送する場合より割高に感じられることがあります。とくに月額固定費や最低利用料が設定されたサービスでは、出荷が少ない月に割高感が出やすいため、小規模では固定費の有無を必ず確認しておきたいところです。
出荷ノウハウが社内に蓄積されにくくなる点も念頭に置きましょう。梱包の工夫やギフト対応など、これまで自分の手で磨いてきた部分を外注すると、ブランドらしさを保つための要望はあらかじめ伝えておく必要があります。チラシの同梱やラッピングに対応できるかは、サービスによって差があります。
倉庫とのやり取りや在庫情報の受け渡しも、外注すると間接的になります。在庫のズレや出荷の遅れに自分で即座に気づきにくくなるため、在庫・出荷状況をリアルタイムで確認できる管理画面があるかは、小規模でも確認しておくと安心です。
小規模ネットショップの発送代行の選び方
ここからは、小規模のネットショップが自社に合う発送代行を見極めるための判断軸を解説します。次の比較表を読む前の判断の枠組みとして、5つのポイントを押さえておきましょう。

本記事は小規模なネットショップに絞って選び方とサービスを解説しています。規模や扱う商材を問わず発送代行全般を広く比較したい方や、費用相場の全体像を先につかみたい方は、以下の記事が参考になります。
最低出荷数・小ロットに対応しているか(月1件〜で使えるか)
小規模にとって最初の関門が、最低出荷数の条件です。発送代行には「月間◯件以上」「月間数千件規模から」といった下限を設けるサービスがある一方で、商品1個・出荷1件から受け付けるサービスもあります。月の出荷が数件〜数十件なら、最低ロットの定めがないサービスを選ぶのが基本です。公式サイトやFAQに個人事業主の利用も可能と明記されているかは、分かりやすい判断材料になります。
料金形態は従量課金か月額固定か(初期費用・固定費の大きさ)
料金形態は、出荷量が少ない小規模ほど毎月の負担を左右します。使った分だけ払う従量課金なら出荷が少ない月のコストを抑えられ、閑散期のある商材とも相性が良好です。専用スペースを確保して月額固定で契約するタイプは、一定量を安定して出荷する段階に向きます。初期費用と月額固定費がいくらかは最初に必ず確認しましょう。相場・内訳は後述の「発送代行にかかる費用」で整理します。
利用中のECカート・モールと連携できるか(Shopify/BASE/STORES/楽天/Yahoo!)
いま使っているECカートやモールと連携できるかは、日々の運用の手間を大きく変えます。連携していれば注文データが自動で倉庫へ渡り、出荷ごとの手作業が不要になります。Shopify・BASE・STORES・楽天・Amazonなど、自社が出店するカート・モールに対応しているかを契約前に確認してください。複数モールに出店している場合は、まとめて連携できるかも見ておきましょう。
カート側の料金プランによっては外部システムとのAPI連携が使えないことがあります。連携を前提にするなら、契約中のプランで利用可能かもあわせて確認しておきましょう。
対応商材・出荷の柔軟性・サポート体制は十分か
扱う商品によっては、対応商材の確認が欠かせません。食品や化粧品で冷蔵・冷凍の温度帯管理が必要な場合や、精密機器・大型商材を扱う場合は、その商材に対応できる倉庫かを見極めます。ギフトラッピングやチラシ同梱、熨斗(のし)対応など、ブランド体験にかかわる作業をどこまで任せられるかも確認すると、外注後も自店らしさを保てます。相談窓口などサポート体制も小規模ほど安心材料になります。
倉庫の立地・出荷スピード・保管環境は適切か
倉庫の立地と出荷スピードは、購入者の受け取りやすさに直結します。注文から出荷までのリードタイム(当日出荷・翌営業日出荷など)や、何時までの注文をその日のうちに出荷できるかは、サービスによって差があります。顧客が全国に広がっているなら、配送網や倉庫の立地もチェックしておきたいポイントです。あわせて、商品の品質を保てる保管環境かどうかも確認しておくと、預けた後の不安が減ります。
あわせて、契約前には最低契約期間・解約予告期間・解約時の在庫引き上げ費用・破損や紛失時の補償上限も確認しておくと、将来の乗り換え時につまずきません。
これらの観点をふまえて、まずは自社に合う候補を診断ツールで絞り込んでみましょう。
【比較表】小規模向け発送代行サービスを比較
ここでは、小規模のネットショップに向く発送代行11社を横並びで比較します。最低出荷数・料金形態・初期費用や固定費・保管料や出荷手数料の目安・対応するECカートやモール・出荷スピードや倉庫立地・対応商材を一覧にまとめました。自社の出荷規模と使っているカートに照らしながら、候補を絞り込む材料にしてください。
| サービス名 | オープンロジ | ウルロジ | 関通(GAOW) | STOCKCREW | ロジモプロ(清長) | 醍醐倉庫 | タダオキ | イー・ロジット | スクロール360 | 富士ロジテック | エスプールロジスティクス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 最低出荷数 | 最低ロットなし(スポット利用可) | 月1件〜(小規模プラン) | 下限の記載なし(GAOWは小ロット向け) | 最低出荷件数なし(個人事業主も可) | 1個・1件〜(最低利用条件なし) | 段ボール1箱〜(小ロット可) | 要問い合わせ(公式に明記なし) | 中〜大規模向け(要問い合わせ) | 中〜大規模向け(物流ライトプランあり) | 中〜大規模向け(要問い合わせ) | 中〜大規模向け(要問い合わせ) |
| 料金形態 | 従量課金(固定費なし) | 従量課金(小規模プラン) | 従量課金(GAOWは固定費0円) | 従量課金(固定費なし) | 従量課金(固定費なし) | 従量課金(保管量・出荷量に応じる) | 従量課金型(固定費0円を公式が訴求) | 個別見積(要問い合わせ) | 従量課金(物流ライトプラン)/カスタムは個別見積 | 従量課金(単価は公開・基本料金は要問い合わせ) | 個別見積(要問い合わせ) |
| 初期費用・月額固定費 | 初期費用0円/月額固定費0円 | 小規模プランは0円/0円(中〜大規模は要問い合わせ) | GAOWは固定費0円(初期費用は要問い合わせ) | 初期費用0円/月額固定費0円 | 初期費用0円/月額固定費0円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 物流ライトプランは初期費用30,000円〜(税別) | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 保管料・出荷手数料の目安 | 保管0.2円〜/点・日、入荷18円〜/点、配送395円〜(SS・税別) | 発送300円〜(全国一律・資材費込)、ピッキング20円〜(保管料は要問い合わせ) | 保管7円〜/1,000cm³・月、配送300円〜(ポストイン) | 保管20円〜/1,000cm³・月(最安5円)、入庫10円/点、発送260円〜(投函・税抜) | 入庫19.8円/個、保管1.1円〜/個・日、配送781円〜(Mサイズ・税込) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 出荷399円〜(ポストイン)、60サイズ580円〜(税別) | 入庫15円/個、保管3,000円〜/パレット・月、配送320円〜(税別) | 要問い合わせ |
| 対応ECカート・モール | Shopify・BASE・STORES・楽天市場・Yahoo!ショッピングに対応 AmazonはFBA納品代行に対応(自社出荷の直接連携は要確認) | 楽天市場・Yahoo!ショッピング・Shopify・STORESに対応 AmazonはFBA納品代行に対応(BASEは公式に記載なし) | 楽天市場・Amazonに対応(ネクストエンジン連携) Shopify・BASE・STORES・Yahoo!ショッピングは公式に記載なし(要確認) | 楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazon・Shopify・BASEに対応 STORESは連携一覧になし | BASEに対応。楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazonの販売チャネルに対応(AmazonはFBA納品代行も) Shopify・STORESは連携先に記載なし | 楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazon・Shopifyに対応(ZOZOTOWN等も) BASE・STORESは公式に記載なし | 要問い合わせ(公式に一覧の記載なし。Shopify・BASE対応は第三者情報のみ) | Shopifyに対応(自動連携アプリを提供) 楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazon・BASE・STORESは対応一覧が非公開(要確認) | 楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazon・Shopifyに対応(他モールも多数) BASE・STORESは一覧に記載なし | Shopify・楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazonに対応(futureshop等70件以上) BASE・STORESは一覧に記載なし | Shopifyの導入支援に対応 楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazon・BASE・STORESとの連携は公式に記載なし(要確認) |
| 出荷スピード・倉庫立地 | 全国70拠点の提携倉庫ネットワーク 出荷リードタイムは要問い合わせ | 倉庫立地・出荷リードタイムとも公式に記載なし(要問い合わせ) | 関西・関東を中心に20拠点超の倉庫網 出荷リードタイムは要問い合わせ | 千葉県八千代市・埼玉県八潮市の自社倉庫 365日出荷・当日15時締めが目安(B2C) | 千葉県柏市・野田市、茨城県つくばみらい市の8センター 土日祝日の発送に対応 | 東京・関東エリア中心に計8拠点 出荷リードタイムは要問い合わせ | 青森県八戸市・千葉県流山市に物流センター 出荷スピードは要問い合わせ | 関東4・関西1拠点(埼玉・千葉・大阪、総延床34,894坪) 365日稼働の出荷体制 | 北海道・関東・東海・関西の全国4地区に物流センター 出荷リードタイムは要問い合わせ | 全国50拠点(関東〜九州、冷蔵・冷凍倉庫含む) 365日出荷対応 | 東京・千葉に4拠点(秋葉原・品川・平和島・流山) 365日・土日出荷に対応 |
| 対応商材・特記 | アパレル・化粧品・食品(冷凍冷蔵対応)・大型・越境EC。ギフト包装・返品対応可 | 越境EC(220カ国)・受注代行/CSまで対応。ラッピング・チラシ同梱可 | 冷凍・冷蔵食品対応。受注管理代行・熨斗/ギフト可 | 常温のみ(冷蔵冷凍は非対応)。越境EC200か国以上。AMR自動化倉庫 | 土日祝発送対応。ギフト包装・クラファン返礼品可(化粧品/医療機器はロジプレミアム) | 温度帯管理は非対応(生鮮・医薬品・危険物も不可)。ギフト・名入れ・検針可 | 固定費0円の在庫仮置き型。料金・連携の詳細は公式未公開 | 365日稼働。CS代行・EC戦略/マーケ支援まで一体提供 | 健康食品・化粧品など許認可商材可。受注代行・EC運営まで対応 | 常温〜冷凍の全温度帯対応。医薬品も可。全国50拠点 | 多言語コールセンター・越境EC。拠点設計から支援(出荷増の受け皿) |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
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小規模ネットショップにおすすめの発送代行サービス
ここからは、比較表で取り上げた各社を「いまの小規模な出荷に始めやすいサービス」と「出荷が増えても任せられる総合3PL」に分けて、それぞれの特徴を具体的に紹介します。番号は順位ではなく、小ロットで始めやすいサービスから順に並べています。まずは今の規模に合うサービスから検討し、出荷が伸びてきたら受け皿となるサービスへ移る、という見通しで読み進めてください。
小ロット・従量課金で始めやすい発送代行
ここで取り上げるのは、初期費用や月額固定費が軽く、1個・月数件といった小ロットから使い始めやすいサービスです。出荷がまだ少ない段階でも、固定的な負担を抑えて出荷を手放せます。
1. オープンロジ(株式会社オープンロジ)

株式会社オープンロジが運営する、商品の入荷から保管・ピッキング・梱包・出荷、返品対応までを一括で委託できる物流アウトソーシングサービスです。導入実績は13,000社以上と公表しています。
初期費用・月額固定費は0円で、入荷料・保管料・配送料を使った分だけ支払う従量課金制です。SSサイズなら入荷料18円〜、保管料は1点あたり1日0.2円〜、配送料は全国一律395円〜(いずれも税別)と公開しています。
連携できるECカート・モールが多く、Shopify・BASE・STORES・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどと受注データを自動で取り込めます。繁忙期だけのスポット利用にも対応しており、固定費をかけずに小ロットから始められる点が小規模ショップに向いています。
2. ウルロジ(ディーエムソリューションズ株式会社)

東証スタンダード市場に上場するディーエムソリューションズ株式会社が運営する、EC・通販向けの物流代行サービスです。入庫検品から保管・ピッキング・梱包・発送、受注代行やカスタマーサポートまで引き受けます。
事業規模に応じて、月1件から使える小規模プラン、月間1,000件〜の中規模プラン、月間5,000件〜の大規模プランを用意しています。小規模プランは初期費用・月額固定費が0円で、発送費用は全国一律・資材費込みで300円〜、ピッキングは1ピック20円〜(いずれも開始価格)です。
楽天市場・Yahoo!ショッピング・Shopify・STORESなどと自動連携でき、複数チャネルの出荷をまとめられます。越境ECは220カ国に対応します。出荷が増えたら上位プランへ移れるため、成長に合わせて使い続けやすいサービスです。
3. 関通(株式会社関通)

小ロットのネットショップが始めやすいのは、関通が2025年4月に提供を開始したEC物流プラットフォーム「GAOW(ガオウ)」です。固定費0円の従量課金型で、必要最低限の機能をパッケージにして提供します。
GAOWの料金は、保管費用が1,000立方センチメートルあたり月7円、配送出荷費用が300円〜(ポストイン)と公開されています。固定費がかからない従量課金のため、出荷がまだ少ない段階でも負担を抑えて利用できます。
運営元の株式会社関通は東証グロース上場グループの物流専業で、自社開発のWMS(倉庫管理システム)「クラウドトーマス」で在庫を一元管理します。受注処理のミス率0.008%を公表しており、出荷が増えて委託型の物流アウトソーシングや受注管理代行へ広げる際の受け皿にもなります。
4. STOCKCREW(株式会社STOCKCREW)

株式会社STOCKCREWが自社倉庫で運営するEC向けの発送代行サービスです。初期費用・月額固定費はいずれも0円で、最低出荷件数の定めがなく、公式サイトでは個人事業主から大規模事業者まで利用できると案内しています。
料金は使った分だけの従量課金で、入庫は1点10円、保管料は1,000立方センチメートルあたり月20円〜(物量に応じた割引で最安5円)です。国内発送は全国一律・資材費込みで投函型260円〜、60サイズ500円〜(いずれも税抜)。最低契約期間や解約時の違約金も設けていないため、小さく試しやすい料金設計です。
楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazon・Shopify・BASEなど主要なカート・モールと連携でき、ヤマト国際宅急便をベースにした200か国以上への越境発送にも対応します。倉庫には自律移動ロボット(AMR)などの自動化設備を備えています。
5. ロジモプロ(株式会社清長)

株式会社清長が提供するクラウド型のパッケージ発送代行サービス「ロジモプロ」です。専用システムの導入が不要で、2017年のサービス開始以来、小ロット・スポットの出荷に対応してきました。
最低利用条件がなく、商品1個・出荷1件から委託できます。初期費用・月額固定費は0円の完全従量課金制で、入庫料は1個19.8円、配送料はMサイズ781円〜(いずれも税込)と公開しています。最短1週間で発送業務を外注し始められます。
ネクストエンジンやカラーミーショップ、BASE、MakeShopなどの受注管理システム・カートと連携でき、土日祝日の発送にも対応します。登録ユーザー数は3,000以上と公表しており、出荷が増えた場合は大規模向けの「ロジプレミアム」へ移る選択肢もあります。
6. 醍醐倉庫(醍醐倉庫株式会社)

1958年創業の醍醐倉庫株式会社が、倉庫業で培ったノウハウを活かして提供するEC・通販向けの発送代行サービスです。入庫・検品から在庫管理・ピッキング・梱包・出荷、返品処理までをワンストップで引き受けます。
倉庫利用は段ボール1箱から可能で、保管量・出荷量に応じた従量課金を基本としています。料金は公式サイトに単価の記載がなく、事業内容や出荷量をヒアリングしたうえでの個別見積もりとなるため、まずは無料相談で概算を確認する流れです。
ギフトラッピングや名入れ、セット組、衣料品の検針など、細かな流通加工に対応できる点が特徴です。楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・ZOZOTOWN・Shopifyなどと連携できます。一方で、生鮮食品や要温度管理商品、危険物、医薬品は取り扱い対象外です。
7. タダオキ(サラウンド株式会社)

サラウンド株式会社が運営する、EC事業者向けの発送代行サービスです。公式サイトでは「固定費0円 在庫仮置き・発送代行サービス」と称し、在庫の一時保管と出荷の代行を軸にしています。2022年に公開され、物流の仕組みで特許(第7323223号)を取得しています。
青森県八戸市と千葉県流山市に物流センターを構え、香港・米国にも現地法人を展開しています。料金体系や対応するECカート、最低出荷数などの詳細は公式サイトで数値が公開されておらず、検討する際は問い合わせでの確認が必要です。
出荷量が増えても任せられる総合3PL
続いて、出荷量が増えて物量の波が大きくなったときの受け皿となる、総合的な3PL事業者を紹介します。受注処理やカスタマー対応まで含めて任せられるサービスが多く、料金は規模や要件に応じた個別見積もりが中心です。事業が拡大したときの移行先として候補に入れておくとよいでしょう。
8. イー・ロジット(株式会社イー・ロジット)

2000年の創業以来、EC物流の運用代行を手がける株式会社イー・ロジットのサービスです。関東4拠点・関西1拠点の自社フルフィルメントセンター(総延床面積34,894坪)を基盤に、入庫・保管・受注処理・梱包・出荷・返品対応までを365日稼働の体制で引き受けます。
物流代行に加えて、カスタマーサポート代行やEC事業戦略・マーケティングの支援まで同一社内で提供する点が特徴です。自社開発のWMS「EL5」で在庫や出荷をリアルタイムに管理し、外部ECシステムとのAPI自動連携にも対応します。
累計1,700社を超える支援実績があり、出荷量の増加や繁忙期の波動に対応できる規模を備えています。料金は公式サイトで公開されておらず、出荷量・商材・保管量を伝えたうえでの個別見積もりとなります。
9. スクロール360(株式会社スクロール360)

通販事業を60年以上展開するスクロールグループの一員、株式会社スクロール360が提供するEC運営代行・物流代行サービスです。物流(発送)代行を主軸に、受注代行やコールセンター、商品登録代行、在庫管理まで70種類以上の業務を請け負います。
物流代行には初期費用30,000円〜(税別)のライトプランがあり、出荷料金はポストイン399円〜、60サイズ580円〜(いずれも税別)と単価が公開されています。総合3PLのなかでも、出荷にかかる費用感を事前に把握しやすいサービスです。
健康食品や化粧品など許認可が必要な商材にも対応し、誤出荷率0.0016%以下を掲げています。物流に受注処理やEC運営まで組み合わせられるため、出荷の増加に合わせて委託範囲を広げたい場合の受け皿になります。
10. 富士ロジテック(株式会社富士ロジテックホールディングス)

倉庫業・貨物運送業を核とする総合3PL事業者、株式会社富士ロジテックホールディングスがEC・D2C(メーカーが自社の販路で消費者に直接販売する形態)事業者向けに展開する発送代行サービスです。入出荷・保管・流通加工・配送・返品対応までを一括で受託し、その源流は1918年の創業にさかのぼります。
全国50拠点・倉庫保管面積485,895㎡の倉庫網を持ち、常温・定温・冷蔵・冷凍の温度帯管理に対応します。食品や化粧品など温度管理が必要な商材も預けられるほか、ShopifyやfutureshopをはじめとするカートやOMS(受注管理システム)・WMS(倉庫管理システム)との連携先も幅広く用意しています。
料金は入庫料15円/個、保管料1パレット3,000円〜/月、配送料ポスト投函320円〜(いずれも税別)などの単価が公開されています。初期費用と月額固定費は要お問い合わせで、取扱量や商材に応じた個別見積もりとなります。
11. エスプールロジスティクス(株式会社エスプールロジスティクス)

東証プライム上場の株式会社エスプールを親会社に持つ、株式会社エスプールロジスティクスのフルフィルメントサービスです。受注処理からコールセンター、入出荷・保管・検品・梱包・返品処理までの通販バックヤード業務を一括で代行します。
現場の作業だけでなく、拠点選定やセンターのレイアウト設計といった上流のロジスティクス設計から一貫して支援する点を強みに掲げています。出荷誤発送率0.01%を公表し、多言語対応のコールセンターも備えます。
導入は最短2週間〜1ヶ月で立ち上げられ、出荷量が伸びる局面の受け皿に向きます。フルフィルメントの料金は個別見積もりで、越境EC支援は月額75,000円〜が公開されています。
小規模ネットショップの発送代行にかかる費用(料金形態と相場)
ここでは、発送代行の費用がどのような項目で構成され、小規模だと毎月いくらくらいかかるのかを整理します。料金は「初期費用」「月額固定費」「保管料」「作業料(入庫・ピッキング・梱包)」「配送料」「資材費」「返品対応費」といった項目の積み上げで決まります。
小規模向けのサービスでは、初期費用と月額固定費を0円にし、使った分だけ払う従量課金制を採るものが多く見られます。たとえば全国一律・資材費込みで1件300円台から発送でき、ピッキングは1件20円台から、という料金体系のサービスがあります。保管料は商品のサイズや容積に応じて日額・月額で計算され、1個あたり日額数円、容積1,000立方センチメートルあたり月数円といった単位で加算されるのが一般的です。
この単価をもとに、月の出荷件数別の月額総額をざっくり見積もってみましょう。小ロット向けサービスの1件あたりの費用(出荷作業料+全国一律の配送料)はおおむね400〜800円程度で、ここに商品の保管料が加わります。初期費用・月額固定費が0円なら、出荷がない月に固定費だけが出ていくことはありません。
1件あたり400〜800円で計算すると、出荷作業料と配送料の月額目安は、月20件でおおよそ1〜2万円、月50件で2〜4万円、月100件で4〜8万円です。これに月数千円程度の保管料が上乗せされるイメージになります(いずれも1件=400〜800円の単価を件数分積み上げた概算です)。

実際の金額は商品のサイズ・重さ・保管量・配送先によって変わります。候補を絞ったら、自社の商材と出荷量で見積もりを取り、月額の総額で比べてください。
出荷量が増えて月額固定のプランを選ぶ段階になると、専用スペースの確保や数量割引によって1件あたりの単価を下げられる場合があります。中〜大規模向けの総合3PLでは料金を要問い合わせとしているサービスも多いため、その場合は出荷量・サイズ・保管量を伝えて個別見積もりを依頼します。
※本記事に記載した料金は2026年10月時点で各社が公開している情報にもとづく目安です。最新の料金・適用条件は各サービスの公式サイトや見積もりで確認してください。
発送代行をスムーズに始めるための準備とつまずき回避
契約先が決まったら、スムーズに運用へ移すための準備に入ります。ここでは、小規模が導入でつまずきやすい点と、その回避のコツを紹介します。
最初のステップは、在庫を倉庫へ預け入れることです。商品ごとに識別できるよう、商品マスタ(商品名・SKU〔在庫を管理する最小単位〕・サイズ・入数などの一覧)を整えておくと、倉庫側での登録がスムーズに進みます。預け入れ時の入庫検品で数量の食い違いが見つかることもあるため、在庫数は事前に棚卸ししておくと安心です。
商品にJANコードや管理用のバーコードを用意しておくと、倉庫側での商品識別や入庫検品の精度が上がります。
次に、利用中のECカートやモールと倉庫システムの連携設定を行います。注文データが自動で倉庫に流れるようになれば、日々の出荷指示の手間が大きく減ります。連携の初期設定は、対応カートであってもテスト注文で出荷フローを一度通しておくと、本番での行き違いを防げます。
運用開始後につまずきやすいのが、繁忙期の出荷増と返品対応です。セールやイベントで一時的に出荷が膨らむ見込みがあれば、事前に倉庫へ共有しておくと当日の遅延を避けやすくなります。返品の受け取りや再出荷をどこまで倉庫が担うかは契約で異なるため、返品時の流れも最初に取り決めましょう。ギフトラッピングなど自店ならではの出荷方法があれば、運用前に手順を具体的に伝えることがブランド体験を保つうえで役立ちます。
よくある質問(FAQ)
Q. 発送代行とは何ですか?
A. 発送代行とは、ネットショップの在庫保管・ピッキング・梱包・発送・返品対応といった出荷まわりの業務を、外部の物流倉庫にまとめて委託する仕組みです。自社で倉庫や人手を抱えずに出荷を回せるため、出荷にかけていた時間を商品企画や集客に振り向けられます。受注処理やカスタマー対応まで含むEC後方業務全体を指す「フルフィルメント」のうち、物流部分を外注するサービスと捉えると分かりやすいでしょう。
Q. 発送代行は月に数件程度の小ロットでも頼めますか?
A. 発送代行は、最低出荷数の定めがないサービスを選べば、商品1個・月数件からでも委託できます。「月間◯件以上」といった下限を設けるサービスがある一方で、小ロットやスポット利用を前提に下限を設けないサービスも多くあります。月の出荷が数件〜数十件なら、最低ロットの条件がないサービスから探すのが基本です。
Q. 発送代行は個人事業主や開業したばかりでも契約できますか?
A. 発送代行は、法人だけでなく個人事業主の利用に対応しているサービスが多く、小規模な店舗でも契約できます。公式サイトやFAQに「個人事業主の利用も可能」と明記されているかが、分かりやすい判断材料になります。ただし契約条件はサービスによって異なるため、開業直後などで不安があれば、申し込み前に問い合わせで確認しておくと安心です。
Q. 発送代行は利用中のECカートやモール(Shopify・BASE・STORES・楽天など)と連携できますか?
A. 発送代行は、サービスが対応していれば利用中のECカートやモールと連携でき、注文データが自動で倉庫へ渡って出荷されます。対応するカート・モールはサービスごとに異なるため、Shopify・BASE・STORES・楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazonなど、自社が出店している名称で対応可否を確認してください。複数モールに出店している場合はまとめて連携できるかも見ておきましょう。
Q. 発送代行は月いくらから使えますか?
A. 発送代行は、初期費用・月額固定費が0円の従量課金サービスを選べば、出荷した件数分の作業料・配送料と保管料だけで始められます。固定費がかからないため、出荷がない月に費用だけが出ていくこともありません。実際の金額は商品のサイズ・保管量・配送先で変わるので、各社の単価や目安は本記事の「比較表」「費用」の章で確認し、候補を絞ったら見積もりを取ってください。
Q. 発送代行では在庫をどうやって倉庫に預けるのですか?
A. 発送代行では、商品を倉庫へ入庫(納品)し、入庫検品で数量を確認したうえで在庫として登録する流れで預けます。預け入れの前に、商品名・SKU・サイズなどをまとめた商品マスタを整え、在庫数を棚卸ししておくと登録がスムーズです。以降は注文が入るたびに、倉庫側でピッキング・梱包・発送が行われます。
Q. 発送代行は返品対応も任せられますか?
A. 発送代行は、返品された商品の受け取り・検品・再入庫まで対応するサービスが多いものの、対応範囲は契約によって異なります。どこまでを倉庫が担い、どこから自社で対応するかは、契約前に取り決めておくと運用開始後の行き違いを防げます。
Q. 発送代行は食品や化粧品など温度管理が必要な商材でも預けられますか?
A. 発送代行で温度管理が必要な商材を預けられるかは、倉庫の設備によって異なり、常温のみのサービスと冷蔵・冷凍の温度帯に対応するサービスがあります。食品・化粧品・精密機器・大型商材などを扱う場合は、その商材に対応できる倉庫かを事前に確認してください。生鮮食品や医薬品、危険物などを取り扱い対象外としているサービスもあります。
Q. 発送代行は申し込みからどれくらいで始められますか?
A. 発送代行を始められるまでの期間はサービスによって幅があり、小ロット向けのクラウド型なら最短1週間程度、総合3PLでは数週間〜1ヶ月ほどが目安です。在庫を倉庫へ預け、ECカートとの連携設定やテスト出荷を済ませてから本番運用に入るため、繁忙期の前に始めたい場合は早めに準備を進めましょう。
まとめ
小規模なネットショップの発送代行選びは、次の5つの観点で見極めるのが基本です。
- 最低出荷数の下限がないか
- 初期費用・月額固定費を抑えた従量課金か
- 使っているECカート・モールと連携できるか
- 対応商材とサポートは十分か
- 倉庫の立地と出荷スピードは適切か
出荷がまだ少ない段階では小ロット・従量課金で始めやすいサービスから検討し、伸びてきたら総合3PLへ移行する道筋を描いておくと迷いません。
気になるサービスが見つかったら、自社の商材と月の出荷件数をもとに見積もりを取り、総額で比べてみてください。複数社の資料をまとめて取り寄せると、料金体系や対応範囲の違いを見比べやすくなります。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















