年末調整を終えたあと、給与支払報告書を「どこに提出すればよいのか」で手が止まっていませんか。源泉徴収票は税務署に出すと分かっていても、給与支払報告書の宛先となると自信が持てない担当者は少なくありません。
給与支払報告書の提出先は、税務署ではなく従業員が住む市区町村です。従業員ごとに住んでいる市区町村が違うため、宛先の決め方や複数の自治体への出し分けでつまずきやすい書類でもあります。
本記事では、給与支払報告書の提出先の決め方を結論から整理し、eLTAX・書面・光ディスクという3つの提出方法、電子提出の義務化スケジュール、提出期限、提出が不要になるケースまでを解説します。
自社の従業員構成に当てはめて宛先と提出方法を判断し、1月末の提出を迷わず終えられる状態を目指しましょう。
目次
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給与支払報告書の提出先は「従業員が住む市区町村」|税務署ではない
給与支払報告書の提出先は、各従業員が1月1日時点で住んでいる市区町村です。実際の窓口は、その市区町村の住民税(市民税・区民税)の担当課になります。源泉徴収票を提出する税務署とは宛先が異なる点が、最初に押さえるべきポイントです。
この提出先と提出義務は、地方税法に定められています。給与を支払う事業者は、前年に給与を支払った従業員について、その従業員の1月1日時点の住所がある市区町村ごとに給与支払報告書を作成し、提出する義務があります。
一月一日現在において給与の支払をする者(中略)は、同月三十一日までに、総務省令で定めるところにより、当該給与の支払を受けている者についてその者に係る前年中の給与所得の金額その他必要な事項を当該給与の支払を受けている者の同月一日現在における住所所在の市町村別に作成された給与支払報告書に記載し、これを当該市町村の長に提出しなければならない。
出典:地方税法 第三百十七条の六 第一項|e-Gov法令検索
条文にある「住所所在の市町村別に作成」「当該市町村の長に提出」という文言が、提出先が税務署ではなく各従業員の住所地の市区町村であることの根拠です。自社の所在地ではなく、あくまで従業員が住んでいる市区町村が宛先になります。
源泉徴収票(税務署)との提出先の違い
年末調整の後に作成する書類のうち、給与支払報告書と源泉徴収票は内容が似ていますが、提出先と目的が異なります。混同しやすいため、宛先を整理しておきましょう。
| 書類 | 給与支払報告書 | 源泉徴収票 |
|---|---|---|
| 主な提出先 | 従業員が住む市区町村(住民税の担当課) | 所轄の税務署(一定の条件に該当する場合)+従業員本人 |
| 目的 | 従業員の翌年度の住民税を計算するため | 所得税の確認のため |
給与支払報告書は、従業員の住む市区町村が翌年度の住民税を計算するための基礎資料です。一方、源泉徴収票は所得税に関わる書類で、従業員全員に交付し、税務署へは一定の範囲に該当する分を提出します。給与支払報告書を税務署に送ってしまうミスを避けるため、宛先が別であることを意識しておくと安全です。
税務署へ源泉徴収票を提出する範囲は、役員で年150万円超・一般の従業員で年500万円超など一定の範囲に限られていました(令和8年12月31日以前に提出する分の基準)。令和9年1月提出分からは、後述のみなし提出の特例により、市区町村への給与支払報告書の提出で税務署への提出に代えられます。
提出先の決め方|従業員ごとに住所地の市区町村へ仕分ける
ここからは、実際に宛先を特定する手順を解説します。従業員が複数の市区町村に住んでいる場合でも、仕分けの考え方は同じです。

提出対象者は原則としてすべての従業員
給与支払報告書は、前年中に給与を支払ったすべての従業員が対象です。正社員だけでなく、パート・アルバイト・役員も含まれ、金額の多少にかかわらず作成・提出が必要です。在職中の従業員については、支払った給与の額が少なくても提出を省略できない点に注意しましょう。
給与支払報告書は、従業員一人ひとりの内容を記した「個人別明細書」と、提出先の市区町村ごとにまとめる「総括表」で構成されます。総括表では、住民税を給与から天引きする特別徴収の対象者と、本人が納める普通徴収の対象者(退職者など)を分けて記載します。
従業員が複数の市区町村に住んでいる場合は住所地ごとに仕分ける
宛先は従業員一人ひとりの住所地で決まるため、従業員が複数の市区町村に住んでいる場合は、住んでいる市区町村ごとに給与支払報告書をまとめ、それぞれの市区町村へ提出する流れになります。
たとえば、A市在住の従業員の分はA市へ、B市在住の従業員の分はB市へ提出することになります。自社の所在地がどこであっても、宛先は従業員の住所地で決まるため、会社の近くの市区町村にまとめて出すことはできません。従業員名簿の住所をもとに、提出先の市区町村を洗い出しておくとスムーズです。
退職者・中途入社の従業員の宛先はどう決めるか
年の途中で退職した従業員については、提出先が在職者と異なります。退職者の宛先は、給与の支払を受けなくなった日(退職日)時点の住所地の市区町村です。1月1日時点ではなく、退職日時点の住所で判断する点が在職者との違いになります。退職者のなかには提出が不要になる場合もあり、詳しくは後述の提出が不要・例外になるケースで解説します。
中途入社の従業員については、在職者と同じく1月1日時点の住所地の市区町村が宛先です。前職がある場合に、前職分の給与を自社の年末調整に含めて計算しているときは、その合算した内容を給与支払報告書に反映します。前職分を含めるかどうかは、従業員から前職の源泉徴収票を受け取って年末調整に組み込んだかで決まります。
政令指定都市はセンターへ一括提出できる場合がある
政令指定都市では、区ごとに分けずに市の専用窓口へ一括で提出する運用を設けている自治体があります。たとえば横浜市では、市内に住む従業員分は区ごとに分割せず、市の特別徴収センターへまとめて提出する案内が出ています。
一括提出の可否や宛先の指定は自治体ごとに異なるため、提出先に政令指定都市が含まれる場合は、その市の公式ページで提出方法を確認しておくと安心です。
出典・参考資料(1件)
給与支払報告書の提出方法3つ(eLTAX・書面・光ディスク)
給与支払報告書の提出方法には、eLTAX(電子申告)・書面(郵送または窓口)・光ディスク等の3つがあります。「どこへ出すか」「複数の市区町村をまとめられるか」という観点で違いを整理します。
| 提出方法 | eLTAX(電子申告) | 書面(郵送・窓口) | 光ディスク等 |
|---|---|---|---|
| 提出先・出し方 | eLTAXのシステムから電子データで送信 | 各市区町村の担当課へ郵送または持参 | CD・DVDなどに記録して各市区町村へ提出 |
| 複数の市区町村をまとめられるか | まとめて送信できる(宛先の市区町村を指定して一括送信) | 市区町村ごとに個別に提出する | 市区町村ごとに個別に提出する |
eLTAXで提出する(複数の市区町村へ一括送信できる)
eLTAX(エルタックス)は、地方税の手続きを電子的に行うためのシステムです。給与支払報告書をeLTAXで提出すると、複数の市区町村へ一度に送信できるため、宛先ごとに封筒を分けて郵送する手間がなくなります。従業員が多くの市区町村に住んでいる事業者ほど、作業負担の軽減につながります。
eLTAXを利用するには、提出用のソフトや給与計算ソフトの電子申告機能を使って、報告書のデータを作成・送信します。はじめて利用する場合は、事前の利用届出(利用者IDの取得)が必要になるため、提出期限から逆算して早めに準備を進めておくと移行がスムーズです。電子データでの提出は、後述の電子提出の義務化とも関わります。
書面(郵送・窓口)で提出する
書面での提出は、各市区町村の担当課へ給与支払報告書を郵送するか、窓口へ持参する方法です。宛先が複数ある場合は市区町村ごとに個別に送るため、提出先の数だけ封入・発送の作業が発生します。従業員の住所地が少数の市区町村に集中している小規模な事業者では、書面でも対応しやすい一方、宛先が多いと作業量が増えます。
光ディスク等で提出する
光ディスク等による提出は、報告書のデータをCD・DVDなどの記録媒体に収めて各市区町村へ提出する方法です。書面と同じく市区町村ごとに個別の提出となります。自治体によっては、事前の承認申請や記録形式の指定が必要になる場合があるため、提出先の市区町村の案内を確認しておくと安全です。次に解説する電子提出の義務化では、eLTAXと光ディスク等が電子的な提出方法としてまとめて扱われます。
電子提出の義務化スケジュール(100枚→30枚・みなし提出特例)
給与支払報告書は、一定の枚数以上を提出する事業者にはeLTAXや光ディスク等による電子的な提出が義務づけられています。この基準が引き下げられる予定のため、どの事業者が対象になるかを押さえておきましょう。
電子的な提出が義務になる基準は、前々年(基準年)に税務署へ提出すべきであった給与所得の源泉徴収票の枚数で判定します。この枚数が、令和8年(2026年)までに提出する分は100枚以上、令和9年(2027年)1月に提出する分からは30枚以上に引き下げられます。

法定調書の種類ごとに、前々年(基準年)に提出すべきであった当該法定調書の枚数が30枚以上である法定調書については、e-Tax、クラウド等又は光ディスク等(以下「e-Tax等」といいます。)による提出が必要です。(※令和8年までに提出する法定調書は、基準年の提出枚数が100枚以上の場合にe-Tax等での提出が必要です。)
出典:e-Tax等による法定調書の提出が義務化されています(源泉徴収票のみなし提出の特例)|国税庁
この枚数は法定調書の種類ごとに判定するため、給与所得の源泉徴収票は単独で枚数を数えます。前々年に税務署へ提出すべき源泉徴収票が30枚以上だった事業者は、令和9年1月以降に提出する給与支払報告書を電子的に提出することになります。
この枚数は、従業員の総数や給与支払報告書の提出枚数ではなく、税務署へ給与所得の源泉徴収票を提出する義務がある人数で数えます。源泉徴収票を税務署へ提出する対象は、役員や一定額を超える給与の支払を受けた人などに限られるため、従業員数とは一致しません。自社が電子提出の対象になるかは、税務署へ提出する源泉徴収票の枚数で判断します。
源泉徴収票のみなし提出の特例(令和9年1月以降)
令和9年(2027年)1月以降は、「源泉徴収票のみなし提出の特例」が始まります。この特例により、給与支払報告書を市区町村へ提出すれば、税務署へ給与所得の源泉徴収票を提出したものとみなされ、税務署への源泉徴収票の提出が不要になります。
令和9年1月以降、給与支払報告書を市区町村に提出した場合には、税務署に給与所得の源泉徴収票を提出したとみなされ、税務署に給与所得の源泉徴収票を提出する必要はありません(源泉徴収票のみなし提出の特例)。給与支払報告書についても、基準年に提出すべきであった給与所得の源泉徴収票の枚数が30枚以上であった場合、eLTAX等(eLTAX又は光ディスク等)により提出する必要があります。
出典:e-Tax等による法定調書の提出が義務化されています(源泉徴収票のみなし提出の特例)|国税庁
特例の対象になるのは、税務署と市区町村の両方へ同じ内容を提出していた事業者です。みなし提出の特例により、源泉徴収票と給与支払報告書を別々に提出する二重の手間が軽減されます。施行の時期や枚数基準を取り違えないよう、提出年ごとにどの基準が適用されるかを確認しておきましょう。
給与支払報告書の提出期限|毎年1月31日
給与支払報告書の提出期限は、給与を支払った年の翌年1月31日です。地方税法でも、1月1日現在の状況にもとづいて「同月三十一日までに」提出すると定められており、源泉徴収票を税務署へ提出する期限と同じ日付になります。
1月31日が土曜・日曜・祝日にあたる年は、提出期限が翌開庁日に繰り下がります。たとえば令和8年度(令和7年分)の提出では、1月31日が土曜日にあたるため、期限を令和8年2月2日(月曜日)と案内している自治体があります。期限日は自治体によって案内が分かれる場合があるため、提出先の市区町村の公式ページで実際の日付を確認しておくと確実です。
出典・参考資料(1件)
給与支払報告書の提出が不要・例外になるケース
在職中の従業員は金額にかかわらず提出が必要ですが、退職者については例外があります。また、個人事業主が提出する場合は本人確認の取り扱いに注意が必要です。
退職者で年間30万円以下は提出が不要になる場合がある
年の途中で退職した従業員について、その年に支払った給与の総額が30万円以下の場合は、地方税法上は給与支払報告書の提出義務がありません。
ただし、その給与の支払を受けなくなつた日の属する年に当該給与の支払をする者から支払を受けた給与の金額の総額が三十万円以下である者については、この限りでない。
出典:地方税法 第三百十七条の六 第三項|e-Gov法令検索
この「30万円以下は提出不要」は、年の途中で退職した従業員に限った取り扱いです。1月1日時点で在職している従業員は、金額にかかわらず全員が提出対象になります。
ただし、実務上は注意が必要です。公平・適正な課税のため、30万円以下の退職者についても提出に協力してほしいと案内している市区町村があります。たとえば柏市は、支払金額30万円以下の退職者についても提出への協力を求めています。提出の要否は自治体によって運用が分かれるため、提出先の市区町村の案内を確認しておくと安全です。
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個人事業主が提出する場合の本人確認
従業員を雇っている個人事業主も、給与支払報告書の提出義務があります。個人事業主本人が窓口や郵送で提出する場合は、マイナンバーの取り扱いにあたって本人確認書類が必要になることがあります。代理人が提出する場合は、代理権の確認書類もあわせて求められるケースがあります。提出前に、提出先の市区町村が案内する必要書類を確認しておきましょう。
出典・参考資料(1件)
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給与支払報告書の作成・提出まで任せる(給与計算アウトソーシングという選択肢)
ここまで見てきたとおり、給与支払報告書は従業員ごとの宛先の仕分け、提出方法の選択、電子義務化への対応、提出期限の管理と、1月末に作業が集中しやすい書類です。これらの負担そのものを減らす選択肢として、給与計算アウトソーシングへの委託があります。
給与計算アウトソーシングのなかには、年末調整から給与支払報告書の作成・市区町村への提出までを業務範囲に含むサービスがあります。委託すれば、宛先の仕分けや電子申告の手続きを自社で抱え込まずに済みます。ここでは、給与支払報告書の作成・提出に対応するサービスを紹介します。
委託先は対応規模で選び分けられます。従業員数が少ない事業者や個人事業主は1名から依頼できるサービス、従業員数が多い事業者は大企業への対応実績があるサービスが候補になります。次の比較表で、作成・提出への対応や対応規模を確認してみてください。
| サービス名 | COMIT HR | PROSRV(プロサーブ) | YFPクレア | つばさ会計事務所 |
|---|---|---|---|---|
| 給与支払報告書の作成 | ● | ● | ● | ● |
| 給与支払報告書の提出 | ● | ● | ● | ● |
| 電子申告(eLTAX)での提出 | ●提携税理士法人が実施 | △紙/eLTAXの別は要問い合わせ | ●年末調整代行で電子申告 | △提出方法の明記なし(要問い合わせ) |
| 対応規模(最小人数) | 公式に明示なし (導入事例は400〜1,100名) | 中小〜大企業 (導入社数約2,000社) | 1名〜100名以上 | 公式に明示なし (導入例50名・200名) |
| 料金の目安 | 要問い合わせ (価格シミュレーションあり) | 要問い合わせ | 年末調整代行 2,000円〜/人 (給与計算契約ありは基本料0円) | 月額20,000円〜 |
| 提供主体 | 人事労務BPO (株式会社InfoDeliver) | 人事給与システム+BPO (三菱総研DCS) | 税理士法人 (税理士法人YFPクレア) | 会計事務所 (株式会社つばさ会計事務所) |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
年末調整や毎月の給与計算も含めて委託先を広く比較し、業務範囲・料金体系・規模別の選び方まで確かめたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。
給与計算アウトソーシングおすすめ34選を比較|業務範囲・料金体系・規模別の選び方
毎月の給与計算や賞与計算、年末調整、社会保険の手続きに、特定の担当者が追われていないでしょうか。社会保険料率や税制は毎年のように改正され、その都度の確認作業まで含めると、経理や人事、総務の少人数体制では業務が属人化しやすくなります。担当者が…
COMIT HR(株式会社InfoDeliver)

COMIT HRは、株式会社InfoDeliverが提供する給与計算に特化した人事労務のアウトソーシングサービスです。給与・賞与計算を基盤に、勤怠管理・社会保険手続き・年末調整・入退社手続きなど、委託したい業務を組み合わせて利用できます。
年末調整の業務範囲には「市町村送付用、給与支払報告書データ作成」が標準で含まれ、給与支払報告書の提出(電子申告)は提携税理士法人が対応します。給与支払報告書の作成から提出までを一連で任せられる点が特徴です。料金は業務範囲や従業員規模に応じた個別見積もりとなります。
出典・参考資料(1件)
PROSRV(プロサーブ)(三菱総研DCS株式会社)

三菱総研DCSが提供するPROSRV(プロサーブ)は、人事給与システムとアウトソーシングを組み合わせて利用できるサービスです。クラウド型の人事給与システムに加え、年末調整・地方税の年度更新・マイナンバー事務を代行する「スポット事務サービス」を備えています。
年末調整の事務サービスでは、各種申告書の作成から給与支払報告書の市区町村宛の発送までを代行すると案内しています。システムの利用だけから業務全般の委託まで、検討段階に応じて委託範囲を段階的に選べる点が特徴です。料金は要問い合わせで、対応規模は中小企業から大企業まで幅広く想定されています。
出典・参考資料(1件)
YFPクレア(税理士法人YFPクレア)

税務・会計を本業とする税理士法人YFPクレアが、労務分野のサービスとして展開する給与計算代行です。給与計算代行のほか、年末調整代行や社会保険・労働保険の手続きまでを一つの事務所に任せられます。
年末調整代行の流れのなかで、源泉徴収票の発行とあわせて給与支払報告書を電子申告で提出すると案内しており、作成から提出までを任せられます。1名からの依頼に対応しているため、少人数の事業者や個人事業主でも利用しやすいサービスです。特別徴収の届出代行をオプションで対応している点も、住民税まわりの手続きを含めて委託したい場合に向いています。
出典・参考資料(1件)
つばさ会計事務所(株式会社つばさ会計事務所)

東京都千代田区の会計事務所が、月次の給与計算や賞与計算、年末調整を受託する給与計算アウトソーシングです。社会保険・労働保険の手続きは、提携する社会保険労務士事務所が担当します。
年末調整に関連する業務として、源泉徴収票の作成、給与支払報告書の作成・提出、住民税の年度更新処理を案内しており、提出までを含めて委託できます。導入サービスの例には50名規模の企業もあり、中小企業が給与まわりの実務をまとめて任せたい場合の選択肢になります。
出典・参考資料(1件)
まとめ
給与支払報告書の提出先は、税務署ではなく各従業員が1月1日時点で住んでいる市区町村です。従業員ごとに住所地の市区町村へ仕分け、eLTAX・書面・光ディスクのいずれかの方法で、翌年1月31日までに提出します。
令和9年1月以降は電子提出の義務基準が30枚以上に引き下げられ、源泉徴収票のみなし提出の特例も始まります。退職者で30万円以下の場合の取り扱いなど、自治体によって運用が分かれる点は、提出先の市区町村の公式情報で確認しておくと確実です。作成から提出までの負担が大きいと感じる場合は、給与計算アウトソーシングへの委託も検討してみてください。
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給与支払報告書の提出に関するよくある質問(FAQ)
Q. 給与支払報告書とは何ですか?
A. 給与支払報告書とは、事業者が前年に従業員へ支払った給与の額を、その従業員が住む市区町村へ報告する書類です。
市区町村はこの報告書をもとに、従業員の翌年度の住民税を計算します。前年中に給与を支払ったすべての従業員について作成し、源泉徴収票とほぼ同じ内容を記載する点が特徴です。
Q. 給与支払報告書はどこに提出しますか?
A. 給与支払報告書の提出先は、各従業員が1月1日時点で住んでいる市区町村(住民税の担当課)です。
源泉徴収票を提出する税務署とは宛先が異なります。宛先は自社の所在地ではなく従業員の住所地で決まるため、従業員が複数の市区町村に住んでいる場合は、住所地ごとに仕分けてそれぞれの市区町村へ提出します。
Q. 給与支払報告書と源泉徴収票の違いは何ですか?
A. 給与支払報告書と源泉徴収票の最も大きな違いは、提出先と目的です。給与支払報告書は従業員が住む市区町村へ提出して翌年度の住民税の計算に使われ、源泉徴収票は所得税に関わる書類として従業員本人へ交付し、一定の条件に該当する場合に税務署へ提出します。
記載する給与や控除の内容そのものはほぼ共通しているため、書類は似ていても提出先を取り違えないよう注意しましょう。
Q. 退職した従業員の給与支払報告書も提出が必要ですか?
A. 退職した従業員の給与支払報告書も、原則として提出が必要です。ただし、その年に支払った給与の総額が30万円以下の退職者については、地方税法上の提出義務はありません。
退職者の宛先は、1月1日時点ではなく退職日時点の住所地の市区町村になります。また、30万円以下の退職者についても提出への協力を求めている市区町村があるため、提出先の案内を確認しておくと安全です。
Q. 従業員が引っ越して提出先の市区町村が分からないときはどうすればいいですか?
A. 給与支払報告書の提出先は、その従業員の1月1日時点(退職者は退職日時点)の住所地で判断します。引っ越しがあった場合も、この基準日に住民票があった市区町村が宛先です。
基準日時点の住所がはっきりしないときは、年末調整時の扶養控除等申告書や給与計算で把握している住所が手がかりになります。それでも判断に迷う場合は、提出先の候補となる市区町村の住民税担当課に問い合わせると確実です。
Q. 給与支払報告書の提出を忘れた・提出期限を過ぎてしまったらどうなりますか?
A. 提出期限(翌年1月31日)を過ぎたことに気づいたら、できるだけ早く提出先の市区町村へ提出することが大切です。
提出が遅れると、従業員の住民税の計算や特別徴収の開始に影響が出ることがあります。地方税法では給与支払報告書の提出が義務づけられているため、未提出のままにせず、提出先の市区町村の住民税担当課に連絡して遅れて提出する場合の取り扱いを確認し、速やかに対応しましょう。
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松嶋真倫
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