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セキュリティキーはUSBメモリで作れる?FIDO2対応キーの選び方と登録手順を解説

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多要素認証(MFA)システム比較表(2026年版)

パスワードやSMSの認証コードだけでは、フィッシングや不正ログインを防ぎきれない場面が増えています。そこで対策として使われるのが、USBポートに挿して使う物理的な「セキュリティキー」です。ただ、いざ用意しようとすると「手元に余っているUSBメモリを、何かのソフトでセキュリティキーにできないのか」と考える方は少なくありません。

結論から言うと、普通のUSBメモリをそのままセキュリティキーにすることはできません。ログインに使えるようにするには、FIDO2という規格に対応した専用のキーを用意し、パソコンや各サービスに登録する必要があります。

この記事では、なぜUSBメモリでは代わりにならないのかという理由から、FIDO2対応キーの選び方と価格の目安、Windowsや各サービスへの登録手順、つまずいたときの対処、紛失・故障への備え、そして社員に配って組織で使う場合の考え方までを順に整理します。自分用に1本挿すところから、会社全体で運用するところまで、必要な判断材料がそろう構成です。

セキュリティキーは手持ちのUSBメモリで作れる?

ログインに使えるセキュリティキーとは、FIDO2という規格に対応した専用の機器のことです。手元のUSBメモリをそのまま代わりにすることはできません。ここでは、その理由と、ソフトでUSBメモリを鍵にする方法との違い、セキュリティキーを使うメリットを順に見ていきます。

普通のUSBメモリとFIDO2セキュリティキーの違いを対比した図解。普通のUSBメモリは鍵を守る専用チップやFIDO2の仕組みを持たずログインの鍵にはできない一方、FIDO2セキュリティキーは秘密鍵をキー内部で生成し外部に取り出せない形で保管し、サービスには公開鍵だけを渡すことを示す。

なぜ普通のUSBメモリでは代わりにならないのか

セキュリティキーによるログインは、FIDO2(ファイドツー)およびWebAuthn(ウェブオースン)と呼ばれる規格にもとづいて動きます。この仕組みでは、ログインの鍵となる「秘密鍵」を機器の内部に生成し、外部に取り出せない形で保管します。サービス側に渡されるのは、ペアとなる「公開鍵」だけです。

マイクロソフトの公式解説でも、公開鍵はサービスと共有される一方で、秘密鍵は利用者の機器内に安全に保持されると説明されています。

このようにセキュリティキーには、鍵を安全に作って守るための専用のチップと、FIDO2のやり取りを行うための仕組みが組み込まれています。一方、普通のUSBメモリはデータを保存するための記憶媒体にすぎず、こうした鍵の保護機能や認証のやり取りを持っていません。だからこそ、FIDO2に対応した専用のキーを用意する必要があるわけです。

市販されている主要なセキュリティキーは、いずれもFIDO Allianceの認証を受けたFIDO2対応製品として提供されています。

出典・参考資料(2件)

「USBメモリをソフトで鍵にする方法」との違い

検索すると、専用のソフト(Rohos Logon Key などのUSBログインツール)を使って、手持ちのUSBメモリをパソコンのログイン用の鍵(ドングル)にする方法が紹介されていることがあります。これは、登録したUSBメモリを挿しているときだけパソコンのロックを解除する、といった仕組みです。

ただし、このソフトによる鍵化は主に手元のパソコンのログインを補助するもので、Googleやネット銀行といったオンラインサービスのログインそのものを守るものではありません。鍵の強さもソフトの作り方に依存します。

これに対してFIDO2のセキュリティキーは、オンラインサービスの認証そのものを、フィッシングに強い方式で置き換えます。この記事で解説するのは、このFIDO2対応のセキュリティキーです。オンラインサービスのログインを物理キーで守りたい場合は、ソフトによる鍵化では代わりにならないため、FIDO2対応のキーを選んでください。

セキュリティキーを使うメリット(フィッシング耐性)

セキュリティキーの主な利点は、フィッシングに強いことです。秘密鍵がキーの中から出ないため、偽のログイン画面にパスワードやコードを入力してしまっても、攻撃者が認証を突破することは困難になります。SMSに届くコードやワンタイムパスワードは、偽サイトに入力させて盗む手口が知られていますが、セキュリティキーはこうした攻撃の対象になりにくい方式です。

また、秘密鍵の悪用にはキー本体に加えてPINコードの入力やセンサーへのタッチが必要になるため、キーを落としただけで直ちに不正利用されるわけではありません。パスワードの使い回しや漏洩が前提になりつつある状況で、物理的な鍵を認証に加える意味は小さくありません。

FIDO2対応セキュリティキーの選び方

ここからは、何を基準にどのキーを選ぶかを整理します。FIDO2に対応していれば認証の仕組みは共通ですが、接続端子や機能によって使い勝手が変わります。自分の環境に合うものを選ぶために、次のポイントを確認してください。

選ぶときの5つのポイント

キーを選ぶときに見るべき点は、次の5つに整理できます。

  1. 接続端子(USB-AかUSB-Cか):手持ちのパソコンのポートに合う端子を選びます。新しいノートパソコンやスマートフォンはUSB-Cが主流で、少し前のパソコンはUSB-Aが多く残っています。両方の環境で使うなら、変換を避けるために端子の異なる2本を用意する選び方もあります。
  2. NFCの有無:NFCに対応していれば、スマートフォンにかざして認証できます。パソコンに挿すだけでなくスマートフォンでも使いたい場合は、NFC対応を選びます。
  3. 生体認証の有無:指紋センサーを備えたモデルは、PINの入力に代えて指紋で本人確認ができます。PINの入力を減らしたい、共用環境でPINの盗み見を避けたいといった場合に向きます。
  4. 使いたいサービスへの対応:FIDO2対応のサービスであれば利用できますが、普段使うGoogleアカウントやMicrosoftアカウント、業務システムがセキュリティキーに対応しているかを事前に確認しておくと確実です。
  5. 価格:FIDO2のみに対応した入門モデルと、複数の認証規格に対応する上位モデルで価格が変わります。個人で1〜2本そろえるのか、組織でまとめて配るのかによって、総額の考え方も変わります。

代表的なUSBセキュリティキーの仕様・価格比較

以下は、代表的なFIDO2対応セキュリティキーの仕様と価格の比較です。表の「認証規格」列は、FIDO2のみに対応した入門モデルか、複数規格に対応する上位モデルかを示し、価格差の要因になります。「使いたいサービスへの対応」は、FIDO2に対応していれば共通して利用できます。

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製品名YubiKey 5 NFC/5C NFC(Yubico)Security Key C NFC(Yubico)YubiKey Bio(Yubico)Titan セキュリティキー(Google)iShield Key 2(Swissbit)ePass FIDO シリーズ(Feitian)
認証規格FIDO2/WebAuthn・U2F・スマートカード・OTP ほかFIDO2/WebAuthn・U2FFIDO2/WebAuthn・U2FFIDO2/WebAuthn(FIDO標準採用)FIDO2/CTAP2.1・WebAuthn・U2FFIDO2/WebAuthn・U2F
接続端子USB-A(5 NFC)/USB-C(5C NFC)USB-CUSB-A/USB-CUSB-A版/USB-C版の2タイプUSB-A/USB-CUSB-A/USB-C(型番により異なる)
NFC●●×●●一部モデル対応
生体認証××●××一部モデル対応(指紋)
参考価格各58米ドル・約9,000円(Yubico公式ストア・2026年11月時点)29米ドル・約4,500円(Yubico公式ストア・2026年11月時点)98米ドル・約15,000円(Yubico公式ストア・2026年11月時点)5,625円(Googleストア日本・現行モデル・2026年11月時点)販売はパートナー・リセラー経由(公式サイトに価格の掲載なし)販売はパートナー・リセラー経由(公式サイトに価格の掲載なし)

※仕様・価格は各社公式サイト(2026年11月時点)にもとづきます。価格は変動するため、購入時に各公式ストアで最新情報をご確認ください。米ドル価格の円換算は1ドル=約155円で計算した目安です。国内ではYubico・Googleの公式ストアや正規販売代理店、オンラインストアで購入できます。

出典・参考資料(3件)

USBセキュリティキーの登録手順(PIN設定〜各サービス登録)

ここからは、購入したキーを実際に使えるようにする手順を説明します。大まかな流れは、キーにPINを設定し、パソコンや各サービスのアカウントに登録する、という順序です。画面の名称はOSやサービスによって多少異なりますが、考え方は共通しています。

USBセキュリティキーの登録手順を4ステップで示した図解。STEP1は準備・対応確認(FIDO2対応キーとアカウントを用意しサービスの対応を確認)、STEP2はPINの設定、STEP3は端末・Windowsへの登録、STEP4はMicrosoftやGoogleなど各サービスへの登録でPIN入力とタッチにより完了することを示す。

準備するもの・登録前に知っておく前提

必要なのは、FIDO2対応のセキュリティキー本体と、登録したいアカウント(Microsoftアカウント、Googleアカウント、勤務先のシステムなど)です。登録の前に、そのサービスがセキュリティキーに対応しているかを確認しておきます。

セキュリティキーは、Googleアカウント・Microsoftアカウントのほか、主要なSNSやパスワード管理サービス、勤務先が導入する業務システムなど、FIDO2に対応した幅広いサービスで使えます。対応しているかどうかは、各サービスのセキュリティ設定画面やヘルプで確認できます。

登録できるキーの本数には上限がある場合があります。たとえばMicrosoftのアカウントでは、1つのアカウントあたり最大で10個のキーを登録できると案内されています。予備のキーをあわせて登録することを見込んで、上限を把握しておくとよいでしょう。

出典・参考資料(1件)

PINの設定とWindowsへの登録

多くのキーは、初めて使うときにPIN(暗証番号)を設定します。Windowsの場合は、「設定」から「アカウント」「サインインオプション」と進み、「セキュリティキー」の「管理」を選びます。

画面の案内に沿ってキーをUSBポートに挿し、センサー部分に触れると、PINを設定する項目が表示されます。任意のPINを決めて登録しますが、PINはログインのたびに入力するため、本人だけが知る値にし、単純な並びや推測されやすい番号は避けてください。

同じ「サインインオプション」の画面から、Windowsへのサインインにセキュリティキーを使う設定もできます。職場や学校のアカウントで使う場合は、管理者が許可しているかを確認しておくと、登録でつまずきにくくなります。

Microsoftアカウント/Googleアカウントに登録する

各サービスのアカウントにキーを登録する流れも基本は同じです。Microsoftアカウントでは、サインイン情報を管理する「セキュリティ情報」の画面から「サインイン方法の追加」を選び、「セキュリティキー」を指定します。

USBかNFCかを選び、キーを挿入またはかざして、PIN入力とセンサーへのタッチを行うと登録が完了します。登録後は、キーに名前を付けて区別できるようにしておくと、複数のキーを使い分けるときに便利です。

Googleアカウントの場合は、Googleアカウントの管理画面で「セキュリティ」を開き、「2段階認証プロセス」に進んで「パスキーとセキュリティキー」からキーを追加します。画面の案内に従ってキーを挿入し、PINの入力とセンサーへのタッチを行うと登録できます。いずれのサービスでも、登録時に一度キーの操作を求められる点は共通です。

Mac・スマートフォンでの登録

セキュリティキーはWindowsだけでなく、Mac・iPhone・Androidでも利用できます。Macでは、Webサービスへのログインであれば、Safari・Chrome・EdgeなどのブラウザがFIDO2(WebAuthn)に対応しており、各サービスのセキュリティ設定からキーを追加し、USBポートに挿して登録します。USB-Cのキーは、USB-CポートのMacにそのまま挿せます。

Apple IDのサインイン自体にセキュリティキーを使う場合は、macOS 13.2以降が必要です。「システム設定」から「ユーザ名」「サインインとセキュリティ」「二要素認証」と進み、「セキュリティキー」を選んで登録します。Apple IDでは紛失に備えて、2本以上のキーの登録が求められます。

iPhoneでは、iOS 16.3以降でApple IDのサインインにセキュリティキーを使えます。「設定」から「ユーザ名」「サインインとセキュリティ」「二要素認証」と進んで登録し、NFC対応のキーは本体にかざし、USB-CやLightningのキーは直接挿します。各Webサービスへのキー登録も、スマートフォンのブラウザやアプリから同様に行えます。

AndroidではGoogleアカウントの2段階認証プロセスでセキュリティキーを登録でき、NFCでかざすか、USB-Cのキーを挿して使います。普段パソコンとスマートフォンの両方でログインするなら、両方の端子やNFCに対応したキーを選んでおくと、1本で使い回せます。

出典・参考資料(2件)

うまくいかないときの対処(よくあるつまずき)

登録の途中でうまく進まないことがあります。ここでは、実際によく見られるつまずきと、その原因・対処を整理します。

「セキュリティキーをUSBポートに挿入します」と表示されて進めない

キーを挿しているのに「セキュリティキーをUSBポートに挿入します」と表示されて先へ進めない、というケースがあります。多くの場合、原因は利用する端末(パソコン・タブレット・スマートフォン)側で、パスキー認証に必要な設定が済んでいないことです。たとえばある証券会社のよくある質問でも、このメッセージが出る場合は端末側の設定が未了の可能性があると案内されています。

この場合は、まずWindowsであればWindows Hello、Macやスマートフォンであれば各OSの認証設定が有効になっているかを確認します。そのうえで、キーをいったん抜き差しし直す、別のUSBポートに挿す、といった基本的な操作も試してみてください。

出典・参考資料(1件)
  • 出典:「セキュリティキーをUSBポートに挿入します」と表示されてパスキー認証が設定できません|SMBC日興証券 よくあるご質問(https://qa.smbcnikko.co.jp/faq/show/2770)

挿すだけでは認証されない理由(PIN入力・タッチが必要)

セキュリティキーは、USBポートに挿すだけで自動的に認証が通るわけではありません。本人が操作していることを確かめるために、PINの入力やセンサーへのタッチが必要です。これは、キーを他人が勝手に使えないようにするための仕組みです。挿しても反応がないように見えるときは、画面の案内に従ってPINを入力し、キーのセンサー部分に触れているかを確認してください。

キーが認識されない・登録できないとき

キーが認識されない場合は、端子の種類が合っているか(USB-AとUSB-Cの取り違え)、変換アダプターを介していないかを確認します。ブラウザが古いと対応していないことがあるため、最新版に更新してから試すのも有効です。それでも登録できないときは、別のパソコンやポートで動作するかを確かめると、キー側の問題か端末側の問題かを切り分けられます。

紛失・故障・買い替えに備える

セキュリティキーは物理的な機器なので、紛失や故障に備えておくことが欠かせません。備えがないままキーを失うと、アカウントにログインできなくなるおそれがあります。ここでは、事前にやっておきたいことと、万一のときの対応を説明します。

予備キーを用意しておく(本体と合わせて2本以上)

最も重要なのは、予備のキーを事前に登録しておくことです。Yubicoの公式ドキュメントは、利用する各アカウントに少なくとも1本の予備キーを登録しておくことを強く推奨しています。普段使うキーに加えて予備を1本登録し、本体と合わせて2本以上を持っておけば、1本を紛失しても予備でログインを続けられます。

Googleも、安全な場所に保管する予備のキーを用意しておくとよい、と案内しています。予備キーは、普段使うものとは別の安全な場所に保管しておきましょう。

出典・参考資料(2件)

バックアップ(回復手段)の設定

予備キーに加えて、各サービスが用意する回復手段を設定しておくと安心です。多くのサービスでは、セキュリティキー以外の2段階認証(認証アプリやバックアップコードなど)を併用できます。キーを1種類だけに頼らず、複数の手段を登録しておくことで、1つが使えなくなってもアカウントへの入り口を確保できます。

紛失・故障したときの復旧・無効化の手順

キーを紛失・故障した場合は、予備キーや別の回復手段でアカウントにログインし、失ったキーの登録をすみやかに削除(無効化)します。削除は、Microsoftアカウントなら「セキュリティ情報」、Windowsなら「サインインオプション」の画面から行えます。

無効化しておけば、紛失したキーが第三者に拾われても、そのキーではログインできなくなります。予備も含めてすべてのキーを失った場合は、各サービスのアカウント復旧手続きに沿って本人確認を行うことになります。

社員に配って組織で使うには(法人導入・一元管理)

ここまでは個人で1本のキーを使う前提で説明してきました。会社として社員にキーを配り、全体で運用する場合は、個人利用とは別の論点が出てきます。導入を検討する立場なら、次の点を押さえておくと計画が立てやすくなります。

個人で1本挿すのと企業で統制するのは別問題

個人であれば自分でキーを買って登録すれば済みますが、組織では人数分のキーをそろえ、誰にどのキーを渡したかを管理し、入退社に応じて登録を増減させる必要があります。全員にスマートフォンを支給していない現場では、スマートフォンを使う認証アプリが配れないため、物理キーが現実的な選択肢になります。こうした調達・配布・管理をどう回すかが、組織導入の中心的な課題です。

物理キーの調達・配布・予備キー運用の論点

組織で使う場合、キーの調達方法(買い切りか、サポート込みのサービスで用意するか)、紛失・増員に備えた予備キーの在庫、初期設定(PINポリシーの統一など)をどう整えるかを検討します。

社員ごとに予備キーを用意しておく運用は、1本を失ったときの業務停止を避けるために有効ですが、その分の在庫とコストをあらかじめ見込んでおく必要があります。買い切りではなくサブスクリプションの形で、予備キーや導入支援を含めて提供するサービスもあります。

Microsoft Entra ID/Google Workspace などでの管理の考え方

多数のアカウントを扱う組織では、1人ずつ各サービスにキーを登録するのではなく、ID基盤(IDaaS)を使って認証をまとめて管理する方法があります。

Microsoft Entra IDやGoogle Workspace、国産のID基盤などを使えば、どのサービスにどの認証方式を許可するかを一元的に設定でき、FIDO2のセキュリティキーによるパスワードレス認証も組み込めます。物理キーの調達と、それを使う認証基盤の整備をあわせて考えると、組織全体で無理なく運用しやすくなります。

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法人向けのセキュリティキー導入・運用を支援するサービス

組織でセキュリティキーを導入・運用する場合は、キーの調達から配布・サポート、認証基盤の整備までを支援するサービスを利用する方法があります。ここでは、代表的なサービスと製品を紹介します。

以下はご紹介するサービスの比較表です。

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サービス名YubiKey as a ServiceCloudGate UNO飛天ジャパン(FEITIAN Japan)
サービス種別物理セキュリティキーの
法人向けサブスク供給
クラウド型ID基盤(IDaaS)
SSO・多要素認証・パスワードレス
認証デバイスの総代理店
(FEITIAN製)
取り扱うセキュリティキーYubiKey(Yubico製)自社では製造せず
YubiKey・iShield Key等の導入を支援
ePass FIDOシリーズ・
OTPトークン等
対応認証方式FIDO2/WebAuthn・U2F・
PIV・OpenPGP・OATH(TOTP)
FIDO2/パスキー・生体認証・
OTP・認証アプリ
FIDO2/U2F・OATH(OTP)・PKI
法人導入・運用の支援毎年25%の予備キー提供・
専任担当による導入支援・
出荷時のPIN設定など
キー認証を一元管理・
日本語での導入〜運用サポート
SDK提供による導入支援・
認証基盤(らく認2/FOAS)の提供
初期費用要問い合わせ要問い合わせ
(全プラン別途)
要問い合わせ
月額費用要問い合わせ
(200ユーザー〜/3年・5年契約)
400〜600円/ユーザー
(税抜。プランにより異なる)
要問い合わせ
無料トライアル公式記載なし
(導入前に実機検証)
30日間試用版の申込導線あり
(期間は非公開)
詳細情報公式資料を見る公式資料を見る公式サイト

1. YubiKey as a Service(株式会社インターナショナルシステムリサーチ)

YubiKey as a Service の公式サイト

YubiKey as a Serviceは、物理セキュリティキー「YubiKey」を法人向けにサブスクリプション型で提供するサービスです。株式会社インターナショナルシステムリサーチが、Yubico社とのパートナー契約にもとづいて日本で提供しています。キー本体の提供だけでなく、導入支援から運用中のサポートまでを含めている点が、買い切りで購入する場合との違いです。

契約期間中は、毎年契約数の25%にあたる予備キーが提供されるため、紛失や増員に備えた在庫を確保しやすくなっています。利用用途に応じて3つのティアから選べ、専任担当者による導入支援や、PINポリシーの設定といった出荷時のカスタマイズも受けられます。

スマートフォンを支給しにくい現場や、委託先を含めて認証を強化したい組織に向いた選択肢です。料金は利用規模や内容に応じた個別見積もりで、200ユーザーからの提供となっています。

どのような課題から物理キーの導入相談が寄せられているのか、提供元の株式会社インターナショナルシステムリサーチは次のように説明しています。

内田氏
株式会社インターナショナルシステムリサーチ 営業本部 セールスアライアンス部 部長
内田氏
独自インタビューより

最も多いのは、全社員へのスマートフォン支給が困難なケースです。派遣社員や協力会社のスタッフがシステムにアクセスする際の認証手段として活用されています。また、店舗やコールセンターなどのシフト制の現場において、IDとパスワードの管理負担を軽減しつつ、確実な本人認証を実現する手段としても選ばれています。近年はサプライチェーン対策としての需要も高まっています。経済産業省による新たなセキュリティ対策評価制度の開始を見据え、委託先の認証強化を急ぐ企業が増えています。

2. CloudGate UNO(株式会社インターナショナルシステムリサーチ)

CloudGate UNO の公式サイト

一度の認証で複数のクラウドサービスにログインできるシングルサインオンを中心に、多要素認証やアクセス制限をまとめたクラウド型のID基盤が「CloudGate UNO」です。パスキー(FIDO2)によるパスワードレス認証に対応しており、YubiKeyなどのセキュリティキーを使った認証を組み込めます。認証を一元的に管理したい組織にとって、キーの登録・運用をまとめられる基盤になります。

端末・場所・時間の3つの軸でアクセスを制限できる機能を備え、私用端末からのアクセス禁止や、特定の時間帯の制限といった設定が可能です。2014年からFIDO Allianceに参画し、早くからFIDO2対応のパスワードレス認証を提供してきた実績があります。クラウドへの移行を進め、複数のSaaSを安全に使い分けたい企業に適しています。料金はユーザー単位の月額制で、プランに応じて機能が異なります。

3. 飛天ジャパン株式会社(FEITIAN Japan)

飛天ジャパン(FEITIAN Japan)の公式サイト

FEITIAN Technologies製の認証デバイスを日本で供給する総代理店が、飛天ジャパン株式会社です。FIDO2/U2Fに対応したセキュリティキー「ePass FIDOシリーズ」を取り扱っており、USB-A・USB-Cの各端子、NFC対応モデル、指紋認証付きモデルなど、用途に応じて複数の型番から選べます。

セキュリティキーに加えて、スマートフォンを携帯しない利用者向けのワンタイムパスワードトークンや、クラウド型の多要素認証サービス「らく認2」、オンプレミス型の認証サーバ「FOAS」も提供しています。既存システムの認証方式に合わせて、ハードウェアと認証基盤の両面から選べる点が特徴です。製品の価格は問い合わせにより案内される形です。

ここで紹介したのはセキュリティキーの導入・運用に特化したサービスですが、組織の認証強化を進める際には、セキュリティキー以外の認証方式も含めて多要素認証(MFA)システム全体を見比べたい場面もあります。以下の記事では、多要素認証(MFA)システムを認証方式・料金・タイプ別の選び方から比較・解説しています。導入を検討される方は、ぜひこちらもご覧ください。

まとめ

手持ちのUSBメモリをそのままセキュリティキーにすることはできず、ログインに使うにはFIDO2対応の専用キーを用意する必要があります。選ぶときは、接続端子・NFCの有無・生体認証・対応サービス・価格を確認し、自分の環境に合うものを選びます。登録はPINの設定から始め、Windowsや各サービスのアカウントに追加していきます。

キーは物理的な機器なので、予備キーの事前登録と回復手段の設定を忘れずに行い、紛失・故障に備えてください。組織で使う場合は、調達・配布・一元管理まで含めて計画し、必要に応じて導入支援や認証基盤のサービスを活用すると、無理なく運用できます。

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よくある質問(FAQ)

Q. FIDO2セキュリティキーとは何ですか?

A. FIDO2セキュリティキーとは、USBポートに挿す、またはNFCでかざす操作で本人認証を行う、FIDO2規格に対応した外付けの物理デバイスです。キーの内部で生成した秘密鍵を外部に取り出せない形で保管し、フィッシングに強い方式でログインを保護します。市販されている主要な製品は、いずれもFIDO Allianceの認証を受けたFIDO2対応キーとして提供されています。

Q. 普通のUSBメモリをセキュリティキーとして作ることはできますか?

A. 手持ちの普通のUSBメモリを、そのままセキュリティキーにすることはできません。ログインの認証に使うには、FIDO2規格に対応した専用のキーを用意する必要があります。USBメモリはデータを保存するための記憶媒体にすぎず、秘密鍵を安全に守る専用チップやFIDO2のやり取りを行う仕組みを持たないためです。

専用ソフトでUSBメモリをパソコンのロック解除用の鍵(ドングル)にする方法は存在しますが、これはオンラインサービスの認証を守るFIDO2のセキュリティキーとは別物です。

Q. セキュリティキーはUSBポートに挿すだけで認証されますか?

A. セキュリティキーは、USBポートに挿すだけでは認証されません。認証を通すには、PINの入力やセンサーへのタッチが必要です。これは、キーを落としたり他人の手に渡ったりしても、そのキーだけでは勝手にログインされないようにするための仕組みです。挿しても反応がないように見えるときは、画面の案内に従ってPINを入力し、キーのセンサー部分に触れているかを確認してください。

Q. USBセキュリティキーはどれを選び、価格はどのくらいかかりますか?

A. USBセキュリティキーは、接続端子(USB-AかUSB-Cか)・NFCの有無・生体認証の有無・使いたいサービスへの対応・価格の5点で選びます。まずは自分のパソコンやスマートフォンのポートに合う端子を選ぶのが出発点です。

価格は、FIDO2のみに対応した入門モデルで29米ドル前後(約4,500円)、GoogleのTitanセキュリティキーで5,625円、指紋認証付きモデルで98米ドル前後(約15,000円)が目安です(2026年11月時点・各社公式ストア。米ドルの円換算は1ドル=約155円で計算した参考値)。

Q. セキュリティキーを紛失したらどうなりますか?

A. セキュリティキーを紛失しても、PINの入力やセンサーへのタッチがなければ、第三者がそのキーだけでログインすることはできません。秘密鍵がキーの内部から取り出せない構造になっているためです。

ただし、予備キーや別の回復手段を登録していないと自分もログインできなくなるおそれがあるため、普段使うキーに加えて予備キーを1本登録し、本体と合わせて2本以上を持っておくことが推奨されます。紛失したときは、予備キーや別の回復手段でログインし、失ったキーの登録をすみやかに削除(無効化)します。

Q. FIDO2セキュリティキーを使うメリットは何ですか?

A. FIDO2セキュリティキーの最大のメリットは、フィッシングに強いことです。秘密鍵がキーの中から出ないため、偽のログイン画面にパスワードやコードを入力してしまっても、攻撃者が認証を突破することは困難になります。SMSに届くコードやワンタイムパスワードのように偽サイトで盗まれる心配が小さく、パスワードの漏洩や使い回しが前提になりつつある状況でも、物理的な鍵で認証を守れます。

Q. セキュリティキーを社員に配って組織でまとめて導入するにはどうすればよいですか?

A. 組織で導入する場合は、人数分のキーの調達・配布・予備キーの在庫管理と、Microsoft Entra IDやGoogle WorkspaceなどのID基盤を使った認証の一元管理をあわせて計画するのが基本です。誰にどのキーを渡したかを管理し、入退社に応じて登録を増減させる必要があります。

買い切りのほか、予備キーの供給や導入支援を含めて物理キーをサブスクリプション型で提供するサービスや、FIDO2/パスキー対応のID基盤を活用すると、組織全体で無理なく運用しやすくなります。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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