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ID管理システムの導入ガイド|進め方5ステップと選び方・主要製品の比較

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IDaaS(ID管理システム)比較表(2026年版)のプレビュー

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IDaaS(ID管理システム)比較表(2026年版)

社内で使うSaaSや業務システムが増えるほど、アカウントの発行・権限変更・退職者の削除・棚卸しといった作業は情報システム部門に重くのしかかります。手作業や表計算ソフトでの管理が属人化し、「誰がどのシステムを使えるのか」を正確に把握しきれなくなった企業が、ID管理システム(IDaaS)の導入へと動き始めています。

ID管理システムとは、社内の各システム・SaaSのアカウント(ID)と、誰が何にアクセスできるかという権限を一元管理し、発行から削除までの流れを自動化する仕組みです。導入すれば日々の運用負担を減らせますが、いざ検討を始めると「何から手を付ければいいのか」「自社に合う製品はどう選ぶのか」で迷いがちです。

本記事では、ID管理システムを導入する具体的な進め方を5つのステップで整理し、選ぶときに見るべき比較軸、クラウド型とオンプレミス型の分かれ目、料金の相場、つまずきやすい落とし穴までを解説します。あわせて主要なID管理システムを比較し、自社の候補を2〜3社に絞り込むための検討材料としてご活用ください。

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ID管理システム導入の進め方【5ステップ】

ここからは、ID管理システムの導入を「何から始め、各段階で何を決めるか」という手順で整理します。全体の流れは、現状把握から要件定義、製品選定、試験導入(PoC)、運用体制の構築まで、おおむね5つのステップで進みます。

ID管理システム導入の進め方を5ステップで示した図解。STEP1現状把握(システム・SaaSとアカウントの棚卸し)、STEP2要件定義(連携範囲・自動化・認証強度・特権IDの扱いを決める)、STEP3製品の選定(候補を2〜3社に絞る)、STEP4試験導入PoC(無料トライアルで自社環境での動作を確認)、STEP5運用体制の構築(承認手順・棚卸しのルールを決め本格導入後も運用を継続)の順に進む。

ステップ1:現状把握(アカウントと課題の棚卸し)

最初に行うのは、社内で使っているシステム・SaaSと、それぞれのアカウントの棚卸しです。「どのシステムを」「誰が」「どの権限で」使っているかを洗い出し、同時に今の運用でどこに手間やリスクがあるかを書き出します。アカウント発行に時間がかかる、退職者のアカウントが残っている、棚卸しが追いつかない、といった課題がここで具体的になります。

利用者IDとアクセス権の登録・変更・削除は、本来この一連の流れ(IDライフサイクル管理)として管理すべきものです。現状把握の段階で「どのシステムが連携対象か」「手作業のどこに漏れが生じているか」を押さえておくと、次の要件定義がぶれません。

出典・参考資料(1件)

ステップ2:要件定義(連携・自動化・認証の範囲を決める)

棚卸しの結果をもとに、導入するシステムに求める要件を決めます。ここで決めることは大きく4点です。

  • 連携の対象範囲:既存のActive Directoryや人事システム、社内で使うSaaSのうち、どこまでをID管理システムとつなぐか
  • 自動化の範囲:入社時のアカウント発行、異動時の権限変更、退職時の削除のうち、どこまでを自動で行うか
  • 認証の強度:シングルサインオン(SSO)や多要素認証をどのシステムに適用するか
  • 特権IDの扱い:管理者権限など強い権限を持つアカウントを、通常のアカウントと分けて管理するか

IPAの「組織における内部不正防止ガイドライン」は、利用者IDとアクセス権の登録・変更・削除について「手続きに漏れがないように、人事異動に関連する人事手続き等と連携した運用とします」と示しています。手作業の漏れを防ぐには、人事情報と連動した自動化をどこまで要件に含めるかが鍵になります。

出典・参考資料(1件)

ステップ3:製品の選定

要件が固まったら、それを満たす製品を比べます。選定で見るべき比較軸は次の「選び方」で詳しく解説しますが、要件定義で決めた「連携対象」「自動化の範囲」「認証の強度」に照らして候補を2〜3社に絞り込むのがこの段階の目標です。カタログスペックだけで判断せず、資料請求や問い合わせで自社の環境(既存のADや特定のSaaS)で動くかを確かめます。

ステップ4:試験導入(PoC)で自社環境を確かめる

絞り込んだ候補は、本格導入の前に試験導入(PoC:Proof of Concept)で動作を確かめます。無料トライアルや試用期間を使い、実際に使う数名のアカウントで、既存システムとの連携・アカウントの自動発行や削除・SSOのログイン体験が想定どおりに動くかを検証します。この段階で「連携対象だと思っていたシステムが実はつながらない」といった想定違いを見つけておくと、本格導入後の手戻りを避けられます。

ステップ5:運用体制の構築と本格導入

検証を終えたら、全社展開に向けて運用体制を整えます。アカウントの発行・変更・削除を誰がどの手順で承認するか、棚卸しをいつ・どの頻度で行うかといったルールを決め、管理者だけに運用が偏らないようにします。導入は入れて終わりではなく、入社・異動・退職のたびに発生する作業を、決めた手順で回し続けられる状態をつくることがゴールです。

特に退職・異動で不要になったアカウントは、放置すると不正利用の起点になります。IPAのガイドラインも定期的なアクセス権の見直しを求めており、「人事異動の時期に一斉に見直す」といった棚卸しのタイミングを運用ルールに組み込んでおくと安全です。

出典・参考資料(1件)

ID管理システムの選び方(比較軸チェックリスト)

ここからは、製品を比べるときに見るべき比較軸を解説します。まず自社の課題がどの軸に当たるかを押さえてから、各軸を読み進めてください。

自社の課題からどの比較軸を重視すべきか

現状把握で洗い出した課題によって、重く見るべき比較軸は変わります。代表的な課題と対応する軸を整理すると、次のようになります。

  • アカウント発行に時間がかかる・退職者アカウントが残る → プロビジョニング自動化の軸を重視
  • パスワード管理やログインの手間が大きい → SSO・多要素認証の軸を重視
  • 既存のADや特定SaaSと確実につなぎたい → 連携範囲の軸を重視
  • 棚卸しや監査対応の証跡を残したい → 特権ID管理・ログの軸を重視

自社の優先課題を1〜2つに絞っておくと、製品比較で何を妥協できて何を妥協できないかの判断が早くなります。以下、各軸を順に見ていきます。

既存システム・Active Directory/クラウドとの連携範囲

ID管理システムは、既存の資産とつながって初めて効果を発揮します。社内に構築したActive Directoryやクラウド型のディレクトリ、業務で使うSaaS(Microsoft 365、Google Workspaceなど)のうち、どこまでを一元管理できるかが最初の確認ポイントです。

連携できる対象が自社の利用実態と合っていないと、一部のシステムだけ手作業が残り、一元化の効果が出ません。連携対応の仕様は製品ごとに差が大きいため、自社で使っているシステム名を挙げて個別に確認するのが確実です。

プロビジョニング自動化(発行・退職者削除・棚卸しの自動化)

プロビジョニングとは、アカウントの発行・権限付与・削除を自動で行う仕組みです。人事システムの情報と連動させれば、入社時に必要なアカウントをまとめて発行し、退職時にはアカウントを自動で停止・削除できます。手作業では「手続きの漏れ」が起きやすく、これが退職者アカウントの残存や棚卸しの遅れにつながります。

手作業での登録・削除は、繁忙期や引き継ぎのなかで対応が滞りやすく、これが退職者アカウントの残存や棚卸しの遅れの温床になります。発行・退職者削除・棚卸しの属人化が課題であれば、どの作業まで自動化できるか、自社の人事システムと連動できるかを重点的に見極めましょう。

出典・参考資料(1件)

シングルサインオン(SSO)・多要素認証

シングルサインオン(SSO)は、一度の認証で複数のシステムにアクセスできる仕組みです。利用者はサービスごとのパスワード入力から解放され、管理者はパスワード忘れへの対応を減らせます。あわせて、ID・パスワードだけに頼らず、スマートフォンアプリや生体認証、パスキーなどを組み合わせる多要素認証に対応しているかもあわせて確かめます。

警察庁の資料も、認証の強化策として二要素認証やパスキーの導入を挙げています。ログインの手間とセキュリティの両方を改善したい場合は、対応する認証方式の種類と、どのシステムにSSOを適用できるかが見極めの軸になります。

出典・参考資料(1件)

ログインの手間とセキュリティの両立を最優先に考えていて、認証方式ごとの違いや、多要素認証に特化した製品まで含めて比べたい場合は、認証方式・料金別に整理した以下の記事もあわせてご覧ください。

特権ID管理とログ(監査対応)

管理者権限など強い権限を持つアカウント(特権ID)は、通常のアカウントより厳密な管理が求められます。誰がいつ特権を使ったかのログを残せるか、必要なときだけ権限を与えられるかがポイントです。監査やセキュリティ基準への対応で「管理状況の証跡」を求められる企業では、操作ログの記録・検索ができるかが選定の判断材料になります。

コストとベンダーサポート

料金は後述の相場を目安にしつつ、初期費用・月額・最低契約数が自社の規模に合うかを見ます。あわせて、導入時の設定支援や導入後の問い合わせ対応といったサポート体制も重要です。情報システム部門の人数が限られる企業では、設定や運用をどこまで任せられるかが、導入の成否を左右します。料金・サポートの詳細は各社で異なるため、候補を絞ったうえで資料請求や問い合わせで確かめるのが確実です。

クラウド型(IDaaS)とオンプレミス型の選び方

ID管理システムには、ベンダーが提供する基盤をインターネット経由で使うクラウド型(IDaaS)と、自社のサーバーに構築するオンプレミス型があります。どちらが向くかは、自社の規模・既存資産・運用体制で分かれます。

クラウド型は、サーバーの構築・保守が不要で、SaaSとの連携を前提に設計されているため、短期間で導入しやすいのが特徴です。社内システムの多くをクラウドへ移している企業や、情報システム部門の人数が限られる企業に向きます。

一方、オンプレミス型は、自社のネットワーク内で完結させたい、既存の社内システムとの密な連携や独自の要件がある、といった場合に選択肢になります。ただし、サーバーの更新・保守・可用性の確保を自社で担う必要があります。

自社のシステムがクラウド中心なのかオンプレミス中心なのか、運用を担える人員がどれだけいるのかを踏まえて選ぶと、判断がぶれません。クラウドとオンプレミスが混在する環境では、両方に連携できる製品かどうかも確認します。

ID管理システムの料金相場

クラウド型のID管理システムは、利用するアカウント(ID)数に応じた月額課金が一般的で、料金は「1IDあたり月額◯円」の形で示されます。価格帯は機能の範囲で分かれます。

SSO(シングルサインオン)を中心とした製品なら月額100円台から、プロビジョニングやID管理まで含む製品では月額300円〜600円程度が中心です。一方、外資系の製品や、条件付きアクセス・ガバナンス機能を備えた上位プランでは、1IDあたり月額1,000円前後以上になることもあります。

初期費用は無料の製品もあれば、プランやオプションに応じて別途必要な製品もあります。新規契約で最低購入数(例:100IDから)が定められている場合もあるため、自社の利用人数と照らして確認します。

一定の人数までは無料で使える製品や、30日程度の無料トライアルを用意している製品もあります。ただし、特権ID管理やActive Directory連携などの機能は上位プランやオプション扱いになることが多く、必要な機能を含めた実際の総額で比べることが大切です。具体的な金額は各社の公式料金ページで変わるため、次の比較表と資料請求で最新の料金を確認してください。

相場ではなく、各社の初期費用・月額のユーザー単価・最小契約人数といった実額で候補を見比べたい場合は、公式料金ページ準拠で一覧にまとめた以下の記事が参考になります。

導入でつまずきやすい落とし穴と対策

ここでは、ID管理システムの導入でつまずきやすい点と、その対策を整理します。社内での検討・説明の材料としてもご活用ください。

既存システムが連携対象外で一元化の効果が出ない

自社で使っている重要なシステムが連携対象に入っていないと、そのシステムだけ手作業が残り、一元管理のメリットが薄れます。要件定義の段階で連携対象のシステム名を具体的に挙げ、試験導入(PoC)で実際につながるかを確認しておくと、この行き違いを防げます。

初期設定・既存環境との統合に手間がかかる

既存のActive Directoryや人事システムとの統合、権限設計の初期設定には一定の工数がかかります。情報システム部門の人員が限られる場合は、ベンダーの導入支援をどこまで受けられるかを事前に確認し、設定を任せられる範囲を決めておきます。段階的に対象システムを広げる進め方も、初期の負荷を抑える方法です。

システム障害時にログインできなくなるリスク

SSOで認証を一本化すると、ID管理システム自体が止まったときに複数のシステムへログインできなくなる恐れがあります。選定時には、サービスの稼働率やサポート体制、障害時の代替手段(バックアップの認証方法など)を確認しておくと安心です。

退職者・異動者のアカウントが残存する

退職や異動で不要になったアカウントが削除されずに残ると、不正アクセスの入り口になります。IPAのガイドラインは、この点を次のように明確に求めています。

異動又は退職により不要となった利用者ID及びアクセス権は、ただちに削除しなければならない。

出典:組織における内部不正防止ガイドライン 第5版|独立行政法人情報処理推進機構(IPA)

これは抽象的なリスクではありません。警察庁の「不正アクセス行為の発生状況」(令和7年3月公表、令和6年中のデータ)によると、不正に他人のIDとパスワードを使う識別符号窃用型の検挙は511件でした。このうち、IDを知り得る立場にあった元従業員や知人などによる犯行は107件で、前年と比べ約1.57倍に増えています。

退職者アカウントを自動で削除できる仕組み(プロビジョニング自動化)を備えた製品を選び、退職時のワークフローに組み込んでおくことが対策になります。

出典・参考資料(2件)

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主要なID管理システムの比較

以下は、主要なID管理システムの比較表です。対応システム・プロビジョニング自動化・SSO/多要素認証・料金・向いているケースを並べて整理しました。

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サービス名CloudGate UNOマネーフォワード AdminaMicrosoft Entra ID(旧 Azure AD)Okta(Workforce Identity Cloud)HENNGE OneGMOトラスト・ログイン(TrustLogin)Gluegent Gate(グルージェント ゲート)Extic(エクスティック)IIJ IDサービスOneLoginJumpCloud
対応システム・連携AD連携(Enterprise Plus以上)/Microsoft 365・Google Workspace等の主要SaaS連携SaaS 380以上(Microsoft 365・Google Workspace・Azure AD等)オンプレAD同期(Connect/Cloud Sync)・SCIM 2.0/多数のSaaSOIN 8,000超・SCIM/オンプレAD(ADエージェント)AD連携/対応クラウドサービス480以上AD連携/SSO連携アプリは無制限を訴求AD・人事基盤連携/SSO連携は無制限(上位プラン)AD・LDAP・DB・CSV・SCIM/クラウド+オンプレ連携AD自動同期(Directory Sync)・統合Windows認証/主要SaaSAD・Entra ID・LDAP・Google等(11種8方式)/SSO 6,000超・プロビジョニング対応233アプリクラウドディレクトリ(AD不要化)・HRIS連携/Windows・Mac・Linux・モバイル
プロビジョニング自動化(発行・退職者削除)●アカウント作成・更新・削除の自動化(ライフサイクル管理)●入社〜退職のアカウント発行・削除、退職時に自動削除●SaaSアプリはFreeから。HR連携・入退社ワークフローはP1以上/Governance●入社・異動・退職の自動化(Core Essentials以上)△ユーザープロビジョニング対応(対応SaaSは限定的)●アカウント自動作成・管理(SaaS管理プラン)●人事連携で退職者アカウント停止(SCIM/API)●人事情報起点のID自動生成・ライフサイクル管理△AD情報の自動同期が中心(Microsoft 365へID・ライセンス連携)●AD連携でリアルタイム〜15分以内に自動反映(SCIM 1.1/2.0)●HRIS連携の自動プロビジョニング・ワンクリックオフボーディング
SSO・多要素認証●SSO+FIDO2パスキー(全プラン無制限)×SaaSアカウント管理が主(IdPと連携して利用)●条件付きアクセスはP1以上、リスクベースはP2●アダプティブMFA・FastPass(Core Essentials以上)●SSO(連携数の追加課金なし)+多要素認証●SAML/OIDC/フォーム認証+多要素認証(SSOプロ系)●SSO(SAML/OIDC)+多要素認証(FIDO2・生体等)●SSO(SAML)+多要素認証(TOTP・メールOTP・FIDO2)●SSO(SAML/OIDC)+多要素認証(FIDO2・デバイス証明書・SmartKey等)●アダプティブ認証(SmartFactor)+多要素認証●SSO+多要素認証・条件付きアクセス
月額費用(目安)400円〜600円/ID(税抜)50ID以下無料/51ID以上 300円/IDFree(M365/Azure付帯)/P1 1,049円・P2 1,499円(1ID/月・年払い)940円〜/ID(年契約・最低24万円/年)IdP 400円〜/Suite 1,000円〜(税抜・1ID/月・200ID〜)290円〜500円/ID(税抜・最少30ID・月額)100円/接続(Connects)・250円〜/ID(Professional以上、税別)Standard 300円〜/ID・IdP 150円〜/ID(税別・1ID/月)SSO 120円/ID・SSO+多要素認証 240円/ID(税抜)要問い合わせ(初期費用2万円、代理店により異なる)SSO 11ドル〜/ID(年払い・USD、国内は代理店見積もり)
無料トライアル30日間2週間(カード不要)30日間30日間要問い合わせあり要問い合わせありあり30日間30日間
向いているケースクラウド移行・SaaS利用が増え、SSOと認証強化を国産・日本語サポートで進めたい企業SaaSアカウントの棚卸し・退職者削除の属人化を解消したい情シスMicrosoft 365・Windowsが社内標準の企業多数のSaaSを人事連携で横断的に自動管理したい中〜大企業Google Workspace/Microsoft 365中心でSSOとメール・セキュリティを統合したい企業SSOとSaaSアカウント管理を低コストで始めたい中小企業人事情報と連動してAD・SaaSのID統制を自動化したい企業オンプレ資産を持ち、人事起点のID統制を国産IDaaSで行いたい企業(教育・公共含む)AD認証基盤を活かし、国内通信事業者のSSO・多要素認証を使いたい企業AD連携のアカウント自動化を国内代理店のサポート付きで導入したい企業ID管理とデバイス管理(MDM)・IT資産管理を1つに統合したい企業
詳細情報公式資料を見るオンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※料金は各社の公式情報による(2026年10月時点)。最新の料金・プランは各社公式サイトでご確認ください。

上の比較表で全体像をつかんだうえで、ここでは代表的な2サービスを個別に紹介します。表に並べた他の製品も、「向いているケース」の欄を手がかりに候補を絞り込めます。

1. CloudGate UNO(株式会社インターナショナルシステムリサーチ)

CloudGate UNOのウェブサイト

CloudGate UNOは、1993年創業のインターナショナルシステムリサーチが自社開発する、シングルサインオン・多要素認証・アクセス制限・ID管理を統合したクラウド型のID管理システムです。2008年のサービス開始以来SSOを提供し、2019年にはFIDO2に準拠したパスワードレス認証を正式に開始しました。契約数は1,400社以上(公式、2026年10月時点)とされています。

特徴は、アクセス制限を「端末・場所・時間」の3つの軸で細かく設定できる点です。私用端末からのアクセス禁止や、特定の拠点・業務時間外に限った制御ができます。認証はパスキー(FIDO2)によるパスワードレスに全プランで対応し、アカウントの作成・更新・削除の自動化やActive Directory連携(Enterprise Plus以上)も備えます。

導入前から導入後まで日本語で対応する国産のサポート体制も強みです。料金はStandard Plusが月額400円、Enterprise Plusが月額500円、Smart Packが月額600円(いずれも1ユーザーあたり・税抜)で、30日間の無料トライアルが用意されています。

パスワードレス認証への切り替えが管理部門の運用にどう表れるかについて、提供元であるインターナショナルシステムリサーチの平澤氏は、導入企業の事例を次のように述べています。

平澤氏
株式会社インターナショナルシステムリサーチ 営業本部マーケティング部
平澤氏
独自インタビューより

導入と同時にパスワードレス認証に切り替えた企業では、IT部門の業務の約20%を占めていたパスワード関連のヘルプデスク業務が「0%」になったという事例があります。

2. マネーフォワード Admina(マネーフォワードi株式会社)

マネーフォワード Adminaのウェブサイト

マネーフォワード Adminaは、「情シス向け業務OS」を掲げ、従業員を軸にSaaSアカウントの管理を一元化するサービスです。入社から退職までのアカウント発行・削除を統一して管理し、退職済みのアカウントはアラートで表示されボタン操作で削除できます。退職日や雇用区分などの条件を設定して、退職時にSaaSアカウントを自動で削除し、Slackやメールへ通知するワークフローも用意されています。

アカウントの発行・削除に加え、社内で把握できていないSaaS(シャドーIT)の検知や、SaaSごとのコスト・契約の可視化にも対応し、発行・退職者削除・棚卸しが属人化している企業の課題に直接応えます。連携できるSaaSは380以上(公式、2026年1月時点)とされています。

料金は50ID以下なら無料で全機能を利用でき(公式表記はスタートアップ企業向け)、51ID以上は1IDあたり月額300円です。全機能を試せる2週間の無料トライアル(クレジットカード不要)も用意されています。

ここで取り上げた製品を含め、クラウド型のID管理システム(IDaaS)をメリットや選び方、導入事例まで掘り下げて比較検討したい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

まとめ

ID管理システムの導入は、現状把握から要件定義、製品選定、試験導入、運用体制の構築という手順で進めると、社内での合意形成もしやすくなります。製品を選ぶときは、自社の課題がどの比較軸に当たるかを先に押さえ、連携範囲・プロビジョニング自動化・SSOや多要素認証・特権ID管理・コスト・サポートを照らし合わせて候補を絞り込みます。

とくに退職者アカウントの残存や棚卸しの属人化が課題であれば、人事情報と連動した自動化の範囲を重点的に確認してください。気になる製品が見つかったら、資料を取り寄せて料金や対応システムを比べ、無料トライアルで自社の環境に合うかを確かめたうえで導入へ進めるのがおすすめです。

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ID管理システムの導入に関するよくある質問(FAQ)

Q. ID管理システムとは何ですか?

A. ID管理システムとは、社内の各システム・SaaSのアカウント(ID)と、誰が何にアクセスできるかという権限を一元管理し、発行から削除までを自動化する仕組みです。

利用者の入社・異動・退職に合わせてアカウントを発行・変更・削除する一連の流れ(IDライフサイクル管理)をまとめて扱い、シングルサインオン(SSO)や多要素認証による認証強化も担います。クラウドで提供されるものはIDaaS(Identity as a Service)とも呼ばれます。

Q. ID管理システムの導入費用の相場はどのくらいですか?

A. ID管理システムの費用は、クラウド型の場合、プロビジョニングやID管理まで含む製品で1IDあたり月額300円〜600円程度が中心価格帯です。SSO単体なら月額100円台から始められる製品もあり、一定人数まで無料で使える製品もあります。

一方、外資系の製品や、条件付きアクセス・ガバナンス機能を含む上位プランでは、1IDあたり月額1,000円前後以上になることもあります。特権ID管理やActive Directory連携は上位プラン・オプション扱いになることが多いため、必要な機能を含めた実際の総額で比較することが大切です。

Q. ID管理システムの導入期間はどのくらいかかりますか?

A. ID管理システムの導入期間は製品や連携範囲によって変わりますが、サーバー構築が不要なクラウド型(IDaaS)であれば、連携するSaaSが数件の小規模な導入なら数週間、既存のActive Directoryや人事システムとの連携を伴う場合でも数か月程度が目安です。

一方で、既存のActive Directoryや人事システムとの統合、権限設計の初期設定には一定の工数がかかり、連携対象のシステムが多いほど期間は延びます。まず数名のアカウントで試験導入を行い、対象システムを段階的に広げる進め方にすると、初期の負荷を抑えながら導入できます。

Q. ID管理システムは既存のActive DirectoryやMicrosoft Entra IDと連携できますか?

A. 多くのID管理システムは、既存のActive DirectoryやMicrosoft Entra ID、人事システム、主要なSaaSと連携できます。

ただし、連携できる対象や方式(同期の仕組みや、アカウント情報を標準化してやり取りするSCIMへの対応の有無など)は製品ごとに差が大きく、連携対象外のシステムが残ると一元化の効果が薄れます。自社で使っているシステム名を具体的に挙げて個別に確認し、試験導入(PoC)で実際につながるかを検証しておくのが確実です。

Q. Microsoft Entra IDだけでID管理は足りますか?

A. Microsoft 365やWindowsが社内標準で、連携対象が主要なSaaSに収まる企業であれば、Microsoft Entra IDだけでも一定のID管理は可能です。ただし、人事情報と連動した入退社の自動化や条件付きアクセスなどは上位の有償プラン(P1・P2など)が必要になります。

Microsoft系以外の独自システムや国産SaaS、オンプレミス資産との連携、きめ細かな特権ID管理まで求める場合は、専用のID管理システムのほうが適することがあります。自社の連携対象と必要な自動化の範囲を照らして判断してください。

Q. 小規模・中小企業でもID管理システムは必要ですか?

A. 利用するSaaSが複数あり、アカウントの発行・退職者の削除・棚卸しが手作業で負担になっているなら、企業規模が小さくても導入する価値があります。退職者アカウントの残存による不正アクセスのリスクは、規模を問わず生じるためです。

近年は一定人数まで無料で使える製品や、最少30ID程度から低コストで始められる製品もあり、小規模でも導入しやすくなっています。まずは、自社のアカウント管理の手間とリスクが手作業で許容できる範囲かを基準に判断するとよいでしょう。

Q. ID管理システムで退職者のアカウントは自動で削除できますか?

A. プロビジョニング自動化に対応したID管理システムなら、人事システムの退職情報と連動して、退職者のアカウントを自動で停止・削除できます。

IPAの「組織における内部不正防止ガイドライン」は、異動・退職により不要となった利用者IDとアクセス権はただちに削除しなければならないとしています。手作業では削除漏れが起きやすいため、退職時のワークフローに自動削除を組み込める製品を選ぶと、退職者アカウントの残存による不正アクセスのリスクを抑えられます。

出典・参考資料(1件)

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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