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交通費の出金伝票の書き方|電車・バス・タクシーの記入例と勘定科目・摘要のポイント

交通費の出金伝票の書き方のサムネイル画像

電車やバスで取引先を訪問したとき、切符やICカードでは領収書が手元に残らず、交通費をどう精算すればよいか迷った経験はないでしょうか。領収書の出ない少額の支払いを社内で記録するために使うのが「出金伝票」です。

ただ、いざ書こうとすると、日付や金額はよいとして、勘定科目に何と書くか、摘要にどこまで書けば経費として認められるのかで手が止まりがちです。書き方があいまいなまま提出すると、経理での差し戻しや、税務調査での否認につながることもあります。

本記事では、交通費を出金伝票に書くときの記入見本を、日付・支払先・勘定科目・摘要・金額の各欄まで実際の値で示します。電車・バス・タクシーなど交通手段別の書き分けや、保存期間・インボイス制度での扱いといった注意点、そして毎回の手書きを減らす方法まで、順を追って解説します。

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交通費の出金伝票の記入見本(実際の値で1件まるごと)

まず、交通費を1件記録するときの出金伝票の記入見本を示します。以下は「取引先との打ち合わせで電車を往復利用した」ケースで、各欄を実際の値で埋めた例です。

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記入欄日付支払先勘定科目摘要金額承認印・係印
記入例2026年5月14日JR東日本旅費交通費東京駅〜品川駅(往復) 〇〇商事 打ち合わせ340円(起票者・承認者が押印)
書き方のポイント伝票を書いた日ではなく、実際に交通機関を利用した日を記入します利用した鉄道・バス会社名など、支払った相手を記入します電車・バス・タクシーなどの移動費用は旅費交通費で処理するのが一般的です乗車区間と、訪問先・目的をセットで書きます(後述)実際に支払った運賃を記入します(この例は片道170円の区間を往復したケース)自己申告の記録のため、起票者と承認者の確認印を残します。個人事業主は承認欄を設けず、本人の記録として作成すれば問題ありません

※日付・支払先・金額は記入例です。実際の運賃は利用区間や時期により異なります。

各欄で迷いやすいのが「勘定科目」と「摘要」です。この2つは次のとおり書きます。

勘定科目は「旅費交通費」で処理する

電車・バス・タクシーなどの移動にかかった費用は、一般的な会計実務では「旅費交通費」の勘定科目で処理します。単に「交通費」と書く運用の会社もありますが、出張時の宿泊費や日当まで含めて整理しやすいため、多くの会社は旅費交通費を使います。自社の勘定科目の設定に合わせて、どちらを使うかは経理の運用ルールに従ってください。

旅費交通費には、電車・バス・タクシーの運賃のほか、新幹線や特急の料金、高速道路の通行料、出張先での駐車場代などが含まれます。ただし、月極駐車場の料金は「地代家賃」で処理するなど、支出の性質によって別の科目になる場合もあるため、継続的な支払いは科目の当てはめに注意が必要です。

摘要には「乗車区間+訪問先・目的」を書く

摘要は、その支出が業務のためだったことを示す欄です。交通費の場合は「どこからどこまで乗ったか(乗車区間)」と「誰に会うため・何のためか(訪問先・目的)」をセットで書きます。領収書のない交通費では、出金伝票のこの摘要が支出を裏づける中心的な記録になるため、書き方で経費として認められるかどうかが変わります。

次の良い例と薄い例を見比べると、違いがわかります。

  • 良い例: 「東京駅〜品川駅(往復) 〇〇商事 定例打ち合わせ」——区間・往復・訪問先・目的がそろい、第三者が見ても業務上の移動だと判断できます
  • 薄い例: 「交通費」「電車代」——金額の内訳も業務との関係もわからず、私的な支出との区別がつきません

「交通費」とだけ書くのは避け、区間と目的まで踏み込んで書くことが、あとで見返したときにも税務調査の際にも役立ちます。

交通手段別の記入例(電車・バス・タクシー・新幹線・高速道路)

交通手段によって、出金伝票で記録すべきか、それとも領収書を保管すべきかが変わります。以下に、交通手段ごとの記入例と、出金伝票が必要かどうかの目安をまとめます。

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交通手段電車(切符・ICカード)路線バスタクシー新幹線・特急高速道路・駐車場
勘定科目旅費交通費旅費交通費旅費交通費旅費交通費旅費交通費
摘要・金額の記載例「品川駅〜東京駅 〇〇社訪問」170円「渋谷駅前〜〇〇(バス) △△社訪問」230円「〇〇駅〜△△社(タクシー) △△社と商談」2,400円「東京〜新大阪(新幹線) 大阪支社で会議」14,720円「〇〇IC〜△△IC △△社訪問の高速代」1,800円
出金伝票の要否領収書が出ないため出金伝票で記録します領収書が出ないため出金伝票で記録します領収書が発行されるため、原則は領収書を保管します(出金伝票は不要)きっぷ購入時に領収書が出るため領収書を保管します(高額なので特に)ETC利用明細やレシートを保管します。出ない場合は出金伝票で記録します

※金額は記入例です。実際の運賃・料金は利用区間や時期により異なります。

表の「摘要・金額の記載例」は、出金伝票に限らず、帳簿や経費精算書に記録するときの書き方の例です。タクシーや新幹線のように領収書が出る手段は出金伝票を作らず領収書を保管しますが、帳簿には同じ要領で区間と目的を残します。どの手段で出金伝票を使うかは、次の章で整理します。

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出金伝票を使う交通費・使わない交通費の線引き

交通費で出金伝票を使うのは、電車やバスのように領収書が発行されない場合です。タクシーや新幹線のように領収書が手元にあるときは、その領収書が支出の証ひょうになるため、出金伝票は原則として作成しません。領収書があるのに出金伝票も別に起こすと、二重の記録になり整理が煩雑になります。

交通費の記録方法の判断図。交通費を現金で支払ったあと、領収書が発行されるかで分かれる。領収書が出ない電車・バスなどは出金伝票で記録し、領収書が出るタクシー・新幹線などは領収書を保管して出金伝票は原則作らない。

出金伝票は、現金で支払って領収書などの証ひょうが手元にない支出を記録する伝票で、現金の入金を記録する入金伝票、現金以外の取引を記録する振替伝票とは役割が分かれます。交通費のほかにも、慶弔費や自動販売機での購入など、領収書が出ない少額の現金支出は出金伝票で記録します。

交通費に限らない出金伝票そのものの書き方や記載項目、記入例をまとめて確認したい場合は、以下の記事で解説しています。

ただし、出金伝票は支払った本人の自己申告で作成する書類です。第三者が発行する領収書に比べると証拠としての力は弱いため、次に述べる注意点を押さえておく必要があります。

交通費を経費として認めてもらうための注意点

出金伝票は自己申告の記録であるぶん、書き方や保管の仕方が不十分だと、経費として認められない場合があります。ここでは、税務調査でも問題になりにくくするための4つの注意点を解説します。

裏づけとなる資料をあわせて残す

出金伝票だけでは、その移動が本当に業務のためだったかを客観的に示しにくいため、裏づけになる資料をあわせて残しておくと安心です。訪問先の名刺、その日の予定が入ったスケジュール、交通系ICカードの利用履歴などが該当します。摘要に書いた訪問先・目的と、これらの資料が一致していれば、業務上の支出であることを説明しやすくなります。

保存期間は原則7年(会社法上は会計帳簿等を10年)

作成した出金伝票は、記帳のもとになる記録として一定期間の保存が必要です。法人の場合、帳簿とそれに関連する書類は、原則として確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存することが定められています。国税庁は次のように示しています。

法人は、帳簿を備え付けてその取引を記録するとともに、その帳簿と取引等に関して作成または受領した書類を、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存しなければなりません。

出典:No.5930 帳簿書類等の保存期間|国税庁

青色申告書を提出した事業年度で欠損金額が生じた事業年度などは、保存期間が10年間になります。また会社法では、株式会社は会計帳簿およびその事業に関する重要な資料を10年間保存しなければならないと定められており、出金伝票もこの会計帳簿等の一部として扱うのが実務です。実務上は、より長い10年を目安に保管しておくと安心です。

個人事業主の場合は、帳簿の種類によって保存期間が分かれます。白色申告では、収入金額や必要経費を記載した法定帳簿は7年、それ以外の帳簿や領収書などの書類は5年が保存期間です。出金伝票は書類に近い位置づけですが、記帳のもとになる記録のため、7年を目安に保管しておくと確実です。

出典・参考資料(2件)

出金伝票を多用しない・高額なら領収書を取る

出金伝票は自己申告の記録であるため、何でも出金伝票で処理していると、記録全体の信頼性が下がってしまいます。領収書を受け取れる支払いは領収書を残し、出金伝票は「領収書がどうしても手に入らない少額の交通費など」に限って使うのが基本です。金額が大きい支出は、可能な限り領収書やレシートを取っておきましょう。

書き間違えたときは二重線と訂正印で直す

金額や日付を書き間違えた場合、修正液や修正テープで消すのは避けます。改ざんを疑われないよう、間違えた箇所に二重線を引き、その上や近くに正しい内容を書いて、訂正印を押すのが基本の直し方です。伝票全体を書き損じたときは、その伝票に斜線を引いて無効にし、新しい伝票に書き直します。

インボイス制度での交通費の扱い(公共交通機関特例)

インボイス制度(適格請求書等保存方式)が始まり、「交通費も適格請求書がないと経費にできないのでは」と不安に思う方もいます。結論から言うと、電車やバスなどの交通費には特例があり、これまでどおり出金伝票と帳簿で処理できるケースがほとんどです。

まず前提として、出金伝票そのものは適格請求書(インボイス)にはなりません。適格請求書は、代金を受け取る側の適格請求書発行事業者が交付するものであり(消費税法第57条の4第1項)、支払った側が自分で作成する出金伝票はこれに当たらないためです。

そのうえで、3万円未満の公共交通機関による移動には「公共交通機関特例」が設けられています。国税庁は、適格請求書の交付義務が免除される取引として次のように示しています。

ただし、次の取引は、適格請求書発行事業者が行う事業の性質上、適格請求書を交付することが困難なため、適格請求書の交付義務が免除されます(消令70の9②)。
① 3万円未満の公共交通機関(船舶、バス又は鉄道)による旅客の運送(以下「公共交通機関特例」といいます。)

出典:消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A 問41|国税庁

そして、この3万円未満の公共交通機関による運送については、一定の事項を記載した帳簿のみの保存で仕入税額控除(支払った消費税を差し引く仕組み)が認められます。この特例により、電車やバスの運賃が1回3万円未満であれば、適格請求書がなくても、出金伝票と帳簿への記録で経費として処理できます。

ここでいう3万円未満は、税込金額を1回の取引ごとに判定します。切符1枚ごとや、1か月分をまとめた金額で判定するわけではありません。

一方で、注意点が2つあります。1つは金額で、3万円以上の公共交通機関を利用した場合は、その利用にかかる適格請求書の保存が仕入税額控除の要件になります。もう1つは手段で、タクシーはこの公共交通機関特例の対象外です。タクシーを利用したときは、原則として適格請求書(インボイス対応の領収書)を受け取って保管する必要があります。

出典・参考資料(2件)

毎回の手書きを減らす方法(交通費精算書・経費精算システム)

ここまで見てきたように、交通費の出金伝票は1件ずつ手書きし、区間や運賃を調べて記入する必要があります。訪問件数が多い月は、この作業だけでまとまった時間がかかります。手間を減らす方法を2段階で紹介します。

何件もあるなら「交通費精算書」でまとめて書く

出金伝票は1件につき1枚が基本です。1日に何度も移動して交通費が複数件になる場合は、1件ずつ出金伝票を起こすより、複数の移動を1枚にまとめて記載できる「交通費精算書」を使うほうが効率的です。交通費精算書は、次のような項目を1行ずつ並べる様式が一般的です。

  • 利用日
  • 区間(出発地〜目的地)と交通手段
  • 訪問先・目的
  • 金額(行ごと)と合計金額

日付ごとに区間・目的・金額を並べて記入でき、合計額も一覧で確認できます。社内の運用に合わせて、出金伝票と交通費精算書を使い分けるとよいでしょう。

手書き自体をなくすなら経費精算システムを使う

さらに手間を減らすなら、交通費の記入そのものを自動化する経費精算システムがあります。交通系ICカードの利用履歴を読み取って乗車区間と運賃をそのまま取り込んだり、乗降駅を入力するだけで経路検索から運賃を自動計算したりできるため、手書きや運賃の調べ直しが不要になります。通勤定期の区間をあらかじめ登録しておけば、その区間を自動で差し引いて二重支給を防ぐ機能もあります。

入力後は、承認された経費データを会計ソフトへ仕訳として連携できるため、出金伝票を集めて手入力する作業もなくせます。ここからは、交通費の入力を自動化できる経費精算システムを紹介します。

1. 弥生経費 Next(弥生株式会社)

弥生経費 Nextのウェブサイト

弥生経費 Next は、弥生会計 Next の経費精算機能として弥生株式会社が提供するクラウド型の経費精算ソフトです。申請・承認・精算をスマートフォン1台で完結でき、領収書の撮影とAIによる勘定科目の予測に加え、交通費の入力を自動化する機能を備えています。

交通費については、Suica・PASMO・ICOCAなど9種類の交通系ICカードとモバイルSuicaに対応し、スマートフォンにかざすNFC読み取りで直近19件の利用履歴を取り込めます。NAVITIMEと連携した経路検索では、利用日と出発地・到着地を入力すると運賃が自動計算され、2026年7月からは往復申請にも対応しました。

通勤経路を登録しておくと、電車の定期区間分を自動で控除して二重支給を防ぎます。承認済みの経費は弥生会計 Next や弥生会計(デスクトップ)へ仕訳データとして自動連携できます。

料金は初期費用0円で、弥生会計 Next のセット版なら経費精算機能をプランに応じて3〜5名まで無料で使えます。経費精算だけを単体で導入するエキスパートプランもあり、詳しい料金は下の比較表と資料で確認できます。最大2か月の無料体験も用意されています(2026年9月時点)。

2. マネーフォワード クラウド経費(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド経費のウェブサイト

マネーフォワード クラウド経費は、クラウド会計ソフトや家計簿アプリと同じ株式会社マネーフォワードが提供する、クラウド型の経費精算サービスです。領収書のAI-OCR読み取り、交通費の自動入力、カスタマイズできる承認ワークフロー、会計ソフトへの仕訳連携までを一気通貫で扱います。

交通費は、専用アプリ「ICカードリーダー by マネーフォワード」でSuica・PASMO・ICOCAなど11種類の交通系ICカードを読み取れるほか、モバイルSuica・モバイルPASMOなどはアカウント連携で利用明細を取り込めます。乗降駅を入力すれば経路検索から運賃が自動計算され、定期区間を登録して控除することも可能です。

会計面では、マネーフォワード クラウド会計のほか、弥生会計・勘定奉行・PCA会計などにもCSVやAPIで仕訳を連携できます。

料金は初期費用0円で、1名で使う「ひとり法人」プランは年払いで月額2,480円(税抜)から。人数規模に応じた複数のプランがあり、詳しい料金は下の比較表と資料で確認できます。経費精算に関わった人数に応じて課金するアクティブユーザー課金を採用しており、1か月の無料トライアルも利用できます(2026年9月時点)。

手作業を自動化すると、経費精算にかかる時間は実際にどれだけ変わるのか。提供元のマネーフォワードは、導入現場での変化を次のように説明しています。

栗本氏
株式会社マネーフォワード SMB本部 パートナービジネス部 部長 兼 パートナーアライアンス室 事業開発担当
栗本氏
独自インタビューより

紙ベースの煩雑な経費精算フローが店舗と本社双方の業務時間を圧迫していて、毎月60店舗中50店舗で申請の差し戻しが発生している企業がいらっしゃいました。しかし、クラウドの導入後は、月初の作業時間が最大60時間から約6時間へ削減されたとのお声をいただいています。

交通費を自動化できる経費精算システムの比較

以下は、ご紹介した経費精算システムの比較表です。いずれも交通系ICカードの取り込みや経路検索による運賃計算に対応しています。

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サービス名弥生経費 Nextマネーフォワード クラウド経費
提供会社弥生株式会社株式会社マネーフォワード
交通系IC履歴の取り込みSuica・PASMOなど9種類の交通系IC
スマホのNFC読み取りで履歴を取得(直近19件)
Suica・PASMOなど11種類の交通系IC
スマホのNFC読み取り+モバイルSuica等はアカウント連携でも取得
経路検索・運賃の自動計算●●
定期区間の自動控除●電車区間のみ●電車区間のみ
会計仕訳への連携弥生会計 Next・弥生会計(デスクトップ)へ仕訳を自動連携
他社会計ソフトはCSV連携(エキスパートプラン)
クラウド会計・会計PlusはAPI連携
弥生会計・勘定奉行・PCA会計などはCSV・API連携
料金(税抜)初期費用0円
セット版は追加1名 月400円〜/単体(エキスパート)は年252,000円〜(30名分)
最大2か月無料
初期費用0円
月2,480円〜(ひとり法人・年払い)/ビジネスは月6,480円〜
1か月無料
詳細情報公式資料を見るオンライン相談を予約

ここで取り上げた2サービスのほかにも、経費精算システムは数多くあります。料金や搭載機能、会計ソフトとの連携、導入のしやすさまで含めて主要なサービスを見比べたい場合は、以下の記事で詳しく解説しています。

出金伝票のテンプレート(エクセル・手書き)の入手と記載項目

出金伝票は、文具店で購入できる市販の伝票用紙のほか、エクセルやスプレッドシートのテンプレートでも作成できます。会計ソフトや各社が配布する無料テンプレートを使えば、必要な欄がそろった状態で書き始められます。

どのテンプレートを使う場合でも、次の項目がそろっているかを確認しておくと、記入漏れを防げます。

  • 日付(実際に利用した日)
  • 支払先(利用した鉄道・バス会社など)
  • 勘定科目(旅費交通費など)
  • 摘要(乗車区間+訪問先・目的)
  • 金額
  • 起票者・承認者の押印欄

手書きやエクセルでの管理は手軽ですが、件数が増えるほど転記や集計の手間がかかります。交通費の入力が多い場合は、前述の経費精算システムでテンプレートへの入力自体をなくす方法も検討するとよいでしょう。

まとめ

領収書の出ない電車代・バス代は、出金伝票で記録します。書き方の要点は、勘定科目を「旅費交通費」とし、摘要に「乗車区間+訪問先・目的」をセットで書くことです。タクシーや新幹線のように領収書が出るものは、出金伝票ではなく領収書を保管します。

作成した出金伝票は、法人なら原則7年(会社法上の会計帳簿等は10年)保存します。インボイス制度でも、3万円未満の公共交通機関の運賃は帳簿への記録で仕入税額控除ができるため、電車やバスの交通費はこれまでどおり処理できます。件数が多く手書きの負担が大きい場合は、交通費精算書でまとめる方法や、経費精算システムで入力自体を自動化する方法もあわせて検討してみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 出金伝票とは何ですか?

A. 出金伝票とは、現金で支払った取引を社内で記録するために作成する伝票です。領収書が発行されない電車代・バス代や、領収書を紛失した支払いなどについて、日付・支払先・勘定科目・摘要・金額を記入し、支出の証拠として残します。

Q. 交通費の出金伝票の勘定科目は「交通費」と「旅費交通費」のどちらですか?

A. 交通費の出金伝票の勘定科目は、一般的な会計実務では「旅費交通費」で処理します。電車・バス・タクシーの運賃や新幹線・特急料金、高速道路の通行料などをまとめて扱えるためです。単に「交通費」の科目を使う会社もあるため、最終的には自社の勘定科目の設定に合わせてください。

Q. 領収書がない交通費は出金伝票だけで経費として認められますか?

A. 領収書が出ない電車代・バス代などの交通費は、出金伝票への記録で経費として処理できます。ただし出金伝票は自己申告の記録のため、訪問先の名刺・その日のスケジュール・交通系ICカードの利用履歴など、業務上の移動だったと示す裏づけ資料をあわせて残しておくと確実です。摘要に書いた訪問先・目的とこれらの資料が一致していれば、経費であることを説明しやすくなります。

Q. タクシー代や新幹線代も出金伝票で処理しますか?

A. タクシーや新幹線のように領収書が発行される交通費は、出金伝票ではなく領収書を保管します。出金伝票を使うのは、電車やバスのように領収書が手元に残らない場合です。特に金額が大きい新幹線・特急は、自己申告の出金伝票で済ませず領収書を残しておくほうが確実です。

Q. 複数の交通費を1枚の出金伝票にまとめて書けますか?

A. 出金伝票は1件につき1枚で作成するのが基本のため、複数の交通費をまとめるなら「交通費精算書」を使います。交通費精算書なら、日付ごとに区間・目的・金額を並べて記載でき、合計額も一覧で確認できます。件数が多く手書きが負担なら、交通系ICカードの履歴取り込みや経路検索で入力自体を自動化できる経費精算システムを使う方法もあります。

Q. 出金伝票を書き間違えたときはどう訂正しますか?

A. 修正液や修正テープは使わず、間違えた箇所に二重線を引いて正しい内容を書き、訂正印を押して直します。改ざんを疑われないよう、元の記入が読める状態で訂正するのが原則です。伝票全体を書き損じたときは、その伝票に斜線を引いて無効にし、新しい伝票に書き直します。

Q. 出金伝票の保存期間は何年ですか?

A. 法人の場合、出金伝票は帳簿書類として原則7年間の保存が必要です(会社法上の会計帳簿等は10年)。個人事業主は帳簿の種類により5〜7年です。出金伝票は記帳のもとになる記録のため、実務上はより長い期間を目安に保管しておくと安心です。

Q. インボイス制度で交通費の出金伝票の扱いは変わりましたか?

A. 1回3万円未満の公共交通機関(電車・バス・船舶)の運賃は、公共交通機関特例により、適格請求書がなくても帳簿への記録で仕入税額控除ができます。そのため電車やバスの交通費は、これまでどおり出金伝票と帳簿で処理できます。ただしタクシーはこの特例の対象外で、適格請求書(インボイス対応の領収書)の保存が必要です。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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