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FP&Aとは?意味・業務内容と経理・経営企画との違いをわかりやすく解説

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管理会計システム比較表(2026年版)

決算資料や求人票、経済ニュースなどで「FP&A」という言葉を見かける機会が増えています。読み方も意味も分からず、手が止まってしまった方もいるのではないでしょうか。

FP&A(Financial Planning & Analysis)とは、日本語では「財務計画・分析」と訳される、経営の意思決定を支える財務の仕事・機能を指す言葉です。予算を立て、実績と照らし合わせ、将来を予測し、経営に助言することを役割とします。

本記事では、FP&Aの意味と具体的な業務内容、経理・財務・経営企画との違い、いま注目される背景を解説します。あわせて、自社でFP&Aを機能させるための管理会計・予実管理システムの選び方と主なサービスも紹介します。

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FP&Aとは?意味・読み方をまず結論から

FP&Aは「エフピーアンドエー」と読み、Financial Planning & Analysis の略です。日本語では「財務計画・分析」と訳されます。もともとは、企業の予算策定や業績予測、その分析を通じて経営や事業の意思決定を支える財務の「機能」を指す言葉で、その機能を担う部門や職種の名前としても使われます。

FP&Aの役割を、経営企画スキル検定を運営する日本CFO協会は次のように説明しています。

分析、予測、計画の策定、業績報告といった業務を通じて、経営や事業の意思決定プロセスに貢献する

出典:FP&A(経営企画スキル検定)|一般社団法人 日本CFO協会

過去の数字を正確に記録する経理とは異なり、FP&Aは数字を使って「これからどうするか」を考えるのが軸となります。欧米企業では一般的な機能として定着しており、日本でも近年、経営企画や経理・財務の高度化の文脈で導入が広がっています。

FP&Aの業務内容(予算策定・予実管理・業績予測・経営への助言)

FP&Aの仕事は、大きく次の4つに整理できます。

  • 予算策定:事業計画に基づいて、全社や部門ごとの予算を組み立てます。
  • 予実管理:予算(計画)と実績を突き合わせ、差異がどこで、なぜ生じたのかを分析します。
  • 業績予測(フォーキャスト):足元の実績をもとに、期末の着地見込みを更新し続けます。
  • 経営への助言:分析結果を経営会議で報告し、打ち手の判断材料を提示します。

単に数字を集計するのではなく、なぜその差が出たのか、この先どうなりそうか、そして何をすべきかまで踏み込むところに、FP&Aの特徴があります。経営陣と事業部門の間に立ち、数字の裏側にある要因を翻訳して伝える役回りといえます。

FP&Aが回す基本サイクル

FP&Aの業務は、一度きりで終わるものではありません。次の流れを一定の周期(多くは月次)で繰り返し、計画の精度を高めていきます。

FP&Aが回す基本サイクルの図。STEP1データ収集・検証、STEP2計画・予測、STEP3予算編成、STEP4モニタリング・分析の順に進み、分析をもとにした経営への助言が次のサイクルの計画へつながる。この流れを一定の周期(多くは月次)でくり返す。
  1. データ収集・検証:会計システムや各部門から実績データを集め、正確さを確かめます。
  2. 計画・予測:将来の売上やコストを見積もり、財務計画に落とし込みます。
  3. 予算編成:計画をもとに、実行可能な予算として各部門へ配分します。
  4. モニタリング・分析:実績と予算の差を追い、要因を分析して次の判断へつなげます。

先ほどの4つの業務は、このサイクルの各局面と重なります。予算策定は予算編成の局面、業績予測(フォーキャスト)は計画・予測の局面、予実管理はモニタリング・分析の局面にあたります。そして、その分析をもとにした経営への助言が、次のサイクルの計画へとつながっていきます。

このなかでも中核となる予実管理(予算と実績の差異分析)を実際にどう進めるかは、以下の記事で5つのステップと差異分析のやり方、Excelでの予実管理表の作り方まで具体的に解説しています。手を動かして予実管理を回したい方はあわせてご覧ください。

FP&Aと経理・財務・経営企画は何が違う?役割分担を対比で整理

FP&Aを調べていて最もつまずきやすいのが、「結局、自社の経理や経営企画と何が違うのか」という点です。似た領域を扱うため重なりはありますが、見ている時間軸と目的が異なります。

その背景には、会計を2つに分ける考え方があります。社外の投資家や税務署などへ報告するための会計を財務会計と呼び、過去の実績を一定のルールに沿ってまとめます。一方、社内の意思決定のために使う会計を管理会計と呼び、未来を含む情報を各社が自由な様式で扱います。FP&Aは、このうち管理会計を土台に「将来の計画・分析」を担う点に特徴があります。

FP&Aと経理・財務・経営企画の役割分担を過去から未来の時間軸で整理した図。経理は過去の取引を記録し決算書を作成、財務は現在から将来の資金の調達・運用を担う、FP&Aは未来を中心に予算・予測・分析で経営判断を支える、経営企画は中長期の全社戦略を立案する。
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役割主な役割見る時間軸扱う会計主なアウトプット
FP&A予算・予測・分析をもとに経営判断を支える未来(計画・予測)が中心管理会計(社内向け)予実分析・着地見込み・経営への提言
経理日々の取引を記録し決算書を作成する過去(記録・集計)が中心財務会計(社外向けの制度会計)決算書・試算表
財務資金の調達・運用や資金繰りを担う現在〜将来の資金資金・キャッシュフロー資金計画・資金調達
経営企画中期経営計画や全社戦略を立案する中長期の将来事業・全社戦略経営計画・戦略

経理が「過去を正確に締める」役割、経営企画が「全社の戦略を描く」役割だとすれば、FP&Aはその中間で「数字をもとに未来を計画し、実績と照らして軌道修正する」役割を担います。企業によっては、経営企画部や経理・財務部がFP&Aの機能を兼ねている場合もあり、独立した部門として置くかどうかは組織により異なります。

FP&Aの土台にある「社内の意思決定に使う管理会計」と「社外へ報告する財務会計」の違いをもう一歩詳しく押さえたい方は、目的・義務・使い分けを比較表で整理した以下の記事が参考になります。

FP&Aがいま注目される背景

FP&Aという言葉を近年よく耳にするのは、日本企業を取り巻く制度と経営環境の変化が重なっているためです。

1つは、コーポレートガバナンス改革の進展です。上場企業に自律的な経営の高度化を求めるコーポレートガバナンス・コードが2015年6月1日に施行され、取締役会の実効性や経営の説明責任が問われるようになりました。数字に基づいて計画を立て、達成度を説明する力が、これまで以上に求められています。

出典・参考資料(1件)

もう1つが、東京証券取引所による「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の要請です。2023年3月31日、プライム市場およびスタンダード市場の全上場会社を対象に出されたもので、いわゆるPBR(株価純資産倍率)改善要請として知られています。東証はこの要請の趣旨を次のように説明しています。

まずは自社の資本コストや資本収益性を的確に把握し、その内容や市場評価に関して、取締役会で現状を分析・評価したうえで、改善に向けた計画を策定・開示し、その後も投資者との対話の中で取組みをアップデートしていく、といった一連の対応を継続的に実施していただくことをお願いするものです。

出典:資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応|日本取引所グループ

「現状を分析し、計画を策定・開示し、対話の中でアップデートしていく」という一連の流れは、FP&Aが担う業務そのものです。加えて、会計システムのデジタル化で月次決算などの定型業務が自動化され、財務部門がより分析・計画に時間を割けるようになったことも、FP&Aへの関心を後押ししています。

こうした流れのなかで、FP&AをCFO(最高財務責任者)組織の中核的な機能として位置づける考え方も広がっています。日本CFO協会も、経営の意思決定を支える機能としてFP&AがCFOの傘下に確立してきたことを指摘しています。

出典・参考資料(1件)

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FP&Aを支える管理会計・予実管理システムの選び方

ここからは、自社でFP&Aの体制づくりやツール選定を考えている方に向けた内容です。FP&Aを社内で機能させるには、予算・実績・見込みのデータを素早く正確に扱える仕組みが欠かせません。Excelだけで予実管理を続けると、集計や転記に時間を取られ、分析や助言にまで手が回らなくなりがちです。そこで使われるのが、管理会計・予実管理を支えるクラウドシステムです。

選ぶ際は、次のような観点で自社に合うものを見極めると判断しやすくなります。

  • 対象とする業務の広さ:予実管理に特化したものか、予算編成から経営管理まで幅広く担うものか。
  • 会計システムとの連携:使っている会計ソフトやスプレッドシートから実績を自動取り込みできるか。
  • 分析の柔軟さ:部門別・事業別など、自社が見たい切り口で損益やKPIを分析できるか。
  • 導入・運用のしやすさ:Excelからの移行負担や、導入までの期間・サポート体制。

ここでは、FP&Aの予算策定・予実管理・業績予測を支える代表的な予実管理・経営管理システムを紹介します。まずは主なサービスを一覧で比較できるよう整理しました。

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サービス名DIGGLEX-KPIScale CloudManageboardLoglass 経営管理
提供形態クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)
得意領域・カバー範囲予実管理特化
(予算策定・予実突合・見込管理)
KPI管理・予実管理PLとKPIを接続した経営管理予算編成〜経営管理
(予実・着地見込・財務分析・業績シミュレーション)
予実管理を中核とした経営管理
(予算策定・多軸分析)
分析の柔軟さ勘定科目より細かい粒度で損益を分析。多年度分析・BIツールへのデータ出力に対応KPIツリーで全体・個別目標を管理。予実のズレ・異常値を自動検知しチャット通知財務数値とKPIを関連づけてモデリング。相関分析など多軸分析・異常値の自動検知に対応PLの勘定科目からKPIへドリルダウン。AI異常点検知・タグ分析に対応差異を仕訳・摘要までドリルダウン。AI分析を追加費用なしの標準機能で提供
会計システム連携●freee・マネーフォワード・勘定奉行クラウド等とAPI/CSV連携●会計ソフト・グループウェアとAPI連携●勘定奉行クラウド・freee・Salesforce等とAPI/CSV連携●マネーフォワード・freee・勘定奉行クラウド等とAPI連携●会計ソフト・表計算ソフトと連携
料金(月額目安)要お問い合わせ要お問い合わせ月額15万円〜要お問い合わせ要お問い合わせ
無料トライアル要お問い合わせ無料トライアルあり要お問い合わせ無料デモ体験あり無料デモ体験あり
導入・サポート専任担当へのチャット・メール相談と定期的な打ち合わせ最短2週間で導入。サンプルデータでのプリ実装デモ、導入後サポートありKPI設計コンサルティングと導入後の定期ミーティングで伴走約3か月の導入プログラム(設定支援・フォロー)導入支援プログラム、セミナー・研修、お役立ち資料の提供
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るオンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見る

※各社公式サイト等の公開情報にもとづく2026年9月時点の内容です。「要お問い合わせ」は料金などが公式に公開されていない項目を表します。最新の料金・機能は各サービスの資料・公式情報でご確認ください。

1. DIGGLE(ディグル株式会社)

DIGGLE(ディグル)のウェブサイト

予算・実績・見込みをクラウド上で一元管理する、予実管理に特化したサービスです。会計システムからのデータ取り込みと予実突合を自動化し、勘定科目より細かい粒度での損益管理・分析に対応します。Excel中心の予実管理で起きがちな属人化や集計の手間を解消することを狙いとしています。

予算策定から予実突合、着地見込みの管理、レポーティングまでを一連の流れでクラウド上に集約できます。事業部と経営企画が非同期でやり取りできる設計や、予算・見込みのバージョンを保存するスナップショット機能、申請・承認時の差分ハイライトなどを備えます。提供元は、富士キメラ総研による予実管理ソフトウェアのSaaS/PaaS区分(2024年度実績)で1位と公表しています。

出典・参考は以下をご確認ください。

出典・参考資料(1件)

2. X-KPI(株式会社パブリックアイデンティティ)

X-KPI(クロスケーピーアイ)のウェブサイト

クラウド型のKPI・予実管理ツールです。複数の部門・拠点・プロジェクトごとのKPIと予実データをクラウド上に集約し、リアルタイムに可視化します。予算と実績の差異分析や共有を一元化し、経営指標の把握と意思決定の迅速化を支えます。

予算と実績のズレや異常値を自動で検知し、原因とともにチャットツールへ通知する機能を持ちます。全体目標と個別目標の関係をツリー構造で管理するKPIツリー機能も特徴です。無料トライアルに対応し、公式サイトでは最短2週間での導入が可能とされています。

3. Scale Cloud(株式会社Scale Cloud)

Scale Cloud(スケールクラウド)のウェブサイト

財務数値(PL・BS・CF)と非財務数値であるKPIを関連づけて一元管理する経営管理クラウドです。KPIの数値をもとにPLをシミュレーションでき、複数パターンでの予算作成や着地見込み(フォーキャスト)の更新がしやすい設計となっています。

経営用・管理部用・事業部用など、複数の視点のダッシュボードを作成でき、多軸分析や異常値の自動検知・通知にも対応します。子会社ごとに異なるフォーマットを整理し、グループ全体で数字を比較・把握しやすくする機能も備えます。公式サイトでは月額15万円からと案内されています(2026年9月時点)。

開発の背景には、管理会計のあり方への問題意識があります。株式会社Scale Cloudの広瀬氏は、独自インタビューで次のように語っています。

広瀬氏
株式会社Scale Cloud 代表取締役
広瀬氏
独自インタビューより

従来の管理会計では、財務データを部門別や得意先別など様々な切り口で分析するのですが、それだけでは「この結果にどうやって至ったのか」というプロセスがまったくわからないです。事業の状況を正しく理解するためには、結果だけでなくそこに至るプロセスも含めて把握しなければ、どこに問題があるのか見えてこない。これが管理会計の限界だと感じていました。そのプロセスを把握するために何を見ればいいかというと、KPIのデータになります。

4. Manageboard(マネーフォワードコンサルティング株式会社)

Manageboardのウェブサイト

予算編成・予実管理・着地見込み・財務分析・業績シミュレーションを1つのクラウド上で扱える、予算管理・経営管理プラットフォームです。KPIと財務がつながり、レポートの柔軟性が高い点を特徴として挙げています。

会計ソフトとのAPI連携やGoogleスプレッドシート連携により、実績データを取り込めます。リリース以降の累計利用企業数は10,000社を突破したと公表されています。

出典・参考は以下をご確認ください。

出典・参考資料(1件)

5. Loglass 経営管理(株式会社ログラス)

Loglass 経営管理のウェブサイト

散在しがちなExcelや会計ソフトの予算・見込み・実績・KPIデータを収集・統合し、予算策定から予実管理、多軸分析、レポーティングまでを支援するクラウド型の経営管理システムです。

予実管理を中核に、人員計画・IT投資管理・設備投資計画といった製品を展開しています。AIによる分析機能を追加費用なしの標準機能として提供している点も特徴です。

ここで紹介した5サービスを含め、管理会計・予実管理システムを機能や企業規模の観点でより広く見比べたい方は、以下の記事で選び方とおすすめ16選を解説しています。導入を本格的に検討される方はあわせてご覧ください。

FP&Aに求められるスキル・資格とキャリア

ここからは、FP&Aの担い手に求められるスキルや資格、キャリアの広がりについて補足します。職種として関心のある方向けの内容です。

求められるスキル

FP&Aには、管理会計の知識を土台に、データを読み解く分析力が求められます。加えて、分析結果を経営陣や事業部門に分かりやすく伝え、行動につなげてもらうためのコミュニケーション力も欠かせません。表計算ソフトや予実管理システムを使いこなすITスキル、外資系企業であればビジネスレベルの英語力が必要になる場面もあります。

役立つ資格・検定

FP&Aに直接関連する検定として、日本CFO協会が運営する「FP&A(経営企画スキル検定)」があります。これは米国のFP&A資格であるFPAC(Association for Financial Professionalsが2014年より認定)の取得に向けた入門プログラムと位置づけられています。

より一般的な土台としては、MBA(経営学修士)、USCPA(米国公認会計士)、公認会計士などの資格・学位も、会計や財務分析の知識を示すうえで役立ちます。

出典・参考は以下をご確認ください。

出典・参考資料(2件)

年収・キャリアの広がり

FP&Aは、経理・財務や経営企画、事業企画などの経験を土台にキャリアを築くケースが多い職種です。とくに外資系企業では専門職として確立しており、経営に近い立場で意思決定に関わることから、人材市場でも需要が高まっているとされています。

年収の水準は、企業規模や外資系・日系の違い、担当範囲によって幅があります。経営に近い専門性が評価される職種のため相応の水準になりやすい一方、具体的な金額は変動も大きいため、求人情報や人材紹介会社が公開する職種別のデータで確認すると実態をつかみやすいでしょう。

まとめ

FP&A(Financial Planning & Analysis、財務計画・分析)は、予算策定・予実管理・業績予測・経営への助言を通じて、数字をもとに企業の意思決定を支える機能・職種です。過去を記録する経理とは異なり、未来の計画と分析に軸足を置く点に特徴があります。

コーポレートガバナンス改革や資本効率を意識した経営への要請を背景に、日本でもFP&Aへの関心は高まっています。自社でFP&Aの機能を強化していくには、予算・実績・見込みを素早く正確に扱える管理会計・予実管理システムの活用が現実的な一歩となります。自社の規模や課題に合った仕組みを検討する際の出発点として、各サービスの資料を比較してみてください。

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FP&Aに関するよくある質問(FAQ)

Q. FP&Aとは何ですか?何の略ですか?

A. FP&A(エフピーアンドエー)とは、Financial Planning & Analysis の略で、日本語では「財務計画・分析」と訳される、経営の意思決定を支える財務の機能・職種です。予算策定・予実管理・業績予測・経営への助言を通じて、数字をもとに企業の意思決定を支えます。過去を記録する経理とは異なり、将来の計画と分析に軸足を置く点が特徴です。

Q. FP&Aと経理は何が違うのですか?

A. FP&Aと経理の違いは、FP&Aが管理会計をもとに「将来の計画・分析」を担うのに対し、経理は財務会計として「過去の取引の記録・決算書の作成」を担う点にあります。経理が過去を正確に締める役割なのに対し、FP&Aはその数字をもとに未来を予測し、実績と照らして軌道修正する役割を担います。扱う会計が社内向けの管理会計か、社外向けの制度会計かという違いが根底にあります。

Q. FP&Aと経営企画は何が違うのですか?

A. FP&Aと経営企画の違いは、経営企画が中長期の全社戦略・経営計画を描くのに対し、FP&Aは予算・予測・分析という数字の面から経営判断を支える点にあります。両者は重なる部分も多く、企業によっては経営企画部がFP&Aの機能を兼ねている場合もあります。FP&Aを独立した部門として置くかどうかは、組織によって異なります。

Q. 日本企業にもFP&Aはありますか?

A. 日本企業でもFP&Aを導入・設置する企業は増えています。欧米企業では一般的な機能として定着しており、日本でもコーポレートガバナンス改革や資本効率を意識した経営への要請を背景に、経営企画や経理・財務の高度化の文脈で導入が広がっています。独立した部門を持たなくても、経営企画部や経理・財務部がFP&Aの機能を担っている企業も多くあります。

Q. FP&Aにはどのようなスキルや資格が必要ですか?

A. FP&Aには、管理会計の知識とデータ分析力を土台に、分析結果を経営陣や事業部門へ分かりやすく伝えるコミュニケーション力が求められます。必須の資格はありませんが、FP&A固有の検定として日本CFO協会が運営する「FP&A(経営企画スキル検定)」があるほか、MBA(経営学修士)・USCPA(米国公認会計士)・公認会計士などの資格・学位も、会計や財務分析の知識を示すうえで役立ちます。

Q. FP&Aを社内で実践するにはどのようなツールが必要ですか?

A. FP&Aを社内で回すには、予算・実績・見込みのデータを素早く正確に扱える管理会計・予実管理システムが有効です。小規模であればExcelでも始められますが、集計や転記に手間を取られ、分析や助言にまで手が回らなくなりがちです。

会計システムと連携して実績を自動で取り込め、部門別・事業別など自社が見たい切り口で分析できるクラウド型の予実管理・経営管理システムを使うと、FP&Aの業務を効率的に進められます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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