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経費精算のワークフローとは?申請から承認・支払までの流れとシステム化を解説

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紙の申請書やExcel、メールでやり取りする経費精算は、承認が今どこで止まっているのかが分かりにくく、差し戻しのたびに申請者と経理の間で書類が往復します。月末には処理が集中し、確認漏れや入力ミスも起こりがちです。

こうした状況を整理する手がかりになるのが経費精算のワークフローです。ただし、この言葉は申請から支払までの一連の流れそのものを指す場合と、その流れを電子化するシステム(ワークフロー機能)を指す場合があり、検索しても意味が入り混じっていて掴みにくい状況があります。

本記事では、まず経費精算ワークフローの2つの意味と、申請から承認・支払までの具体的な流れを整理します。そのうえで、紙やExcelで回す場合の課題、システム化で何がどう変わるか、承認ワークフロー機能の中身、自社に合うシステムの選び方までを順に解説します。

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経費精算のワークフローとは?「申請〜支払の流れ」と「電子化するシステム」の2つの意味

「経費精算のワークフロー」という言葉は、2つの意味で使われています。1つは、経費の申請から承認、経理処理、支払いまでの一連の業務の流れそのものを指す使い方です。もう1つは、その流れをオンラインで電子化し、承認ルートに沿って処理を回すシステム(ワークフロー機能)を指す使い方です。

解説記事では前者(業務の流れ)の意味で、製品紹介では後者(システム)の意味で語られることが多く、同じ言葉でも指しているものが違います。この記事では、まず業務の流れとしての経費精算ワークフローを整理し、その流れを電子化するシステムとしてのワークフロー機能へと話を進めます。自社の経費精算をどう整えるかを考えるときは、この2つを分けて捉えると混乱しにくくなります。

経費精算ワークフローの流れ|申請→上長承認→経理確認→支払・仕訳

業務の流れとしての経費精算ワークフローは、立て替えた経費を申請し、上長が承認し、経理が内容を確認して仕訳・支払うという順序で進みます。自社の今のやり方がこの流れのどこに当たるかを重ねながら読んでみてください。

経費精算ワークフローの基本の流れを示した図。STEP1 申請(申請者)が領収書・請求書をもとに申請書を作成し費用の内容と金額を入力、STEP2 上長承認(承認者)で内容に問題がなければ承認し高額時は複数の承認者を順に通す、STEP3 経理確認・仕訳(経理担当者)で申請内容と証憑を照合し会計システムへの仕訳と振込データを作成、STEP4 支払・払い戻し(経理担当者)で承認された経費を申請者へ払い戻し証憑とともに保存、の4ステップを矢印でつないで示している。
  1. 申請(申請者):領収書や請求書をもとに申請書を作成し、使った費用の内容と金額を入力します。
  2. 上長承認(承認者):申請が上長へ回り、内容に問題がなければ承認されます。金額が大きい場合などは、部門長や役員といった複数の承認者を順に通ることもあります。
  3. 経理確認・仕訳(経理担当者):申請内容と証憑を照合し、会計システムへの仕訳と振込データを作成します。
  4. 支払・払い戻し(経理担当者):承認された経費が申請者へ払い戻され、証憑とともに保存されます。

また、いったん自分で立て替えてから精算する「実費精算」と、出張費などで先に概算を受け取り、後から実費との差額を精算する「仮払精算」では、申請のタイミングと精算の手順が少し異なります。仮払精算では、事前申請で概算を受け取る段階と、実費が確定してから差額を精算する段階の2回に分かれる点が特徴です。

紙・Excel・メールで経費精算を回すと起きる課題

経費精算を紙の申請書やExcel、メールで回していると、流れのそれぞれの段階で手間やリスクが生じます。ここでは運用面・内部統制面・法対応面の3つに分けて整理します。自社で起きている問題がどれに当たるかを確かめてみてください。

申請・承認が滞り、確認漏れ・差戻しが増える(運用面)

紙やメールで申請を回すと、承認者が出張や外出で不在の間に申請が止まり、今どの段階で滞っているのかが見えません。申請内容に不備があれば、そのたびに申請者へ差し戻して書類が往復し、月末や締め日には処理が集中します。経理担当者は、申請書の金額と領収書を1件ずつ目視で照合し、Excelへ転記して集計するため、入力ミスや二重申請の見落としも起こりやすくなります。

不正の見落とし・改ざんのリスク(内部統制面)

Excelや紙の運用では、誰がいつ金額を書き換えたのかという操作の履歴が残りにくく、水増し請求や領収書の使い回しといった不正を見つけにくいという問題があります。承認のルールが担当者の記憶や慣習に依存していると、本来必要な承認を飛ばした申請が通ってしまうこともあり、内部統制の観点から不安が残ります。

電帳法・インボイス対応を手運用で続ける限界(法対応面)

電子帳簿保存法への対応も、手作業では負担が増しています。メールやクラウドサービスで受け取った請求書・領収書などの電子データ(電子取引データ)は、2024年(令和6年)1月1日以後にやり取りしたものから、電子データのまま保存することが法人・個人事業者に義務づけられました。

申告所得税・法人税に関して帳簿・書類の保存義務が課されている者は、注文書・契約書・送り状・領収書・見積書・請求書などに相当する電子データをやりとりした場合には、その電子データ(電子取引データ)を保存しなければなりません。

出典:電子帳簿保存法の内容が改正されました(令和5年度税制改正による電子帳簿等保存制度の見直しの概要)|国税庁

受け取ったデータを紙に印刷して保存するだけでは、この保存要件を満たしません。保存にあたっては、検索機能などの可視性の確保と、改ざんを防ぐ事務処理規程などの真実性の確保が求められます。一方、紙で受け取った領収書・請求書そのものをスキャナで読み取って保存するかどうかは任意で、希望する企業が選べます。

あわせて、2023年(令和5年)10月に始まったインボイス制度のもとでは、買手が仕入税額控除を受けるために、売手から交付された適格請求書(インボイス)などを保存する必要があります。

買手が仕入税額控除の適用を受けるためには、帳簿のほか、売手から交付を受けた「適格請求書」等の保存が必要となります。

出典:適格請求書等保存方式の概要(インボイス制度の理解のために)|国税庁

紙・Excel・メールの手作業で、これらの要件を満たしながら書類を整然と管理し続けるのは負担が大きく、保存の抜け漏れや確認の手間が増える原因になります。

出典・参考資料(2件)

紙で受け取ったレシートとメールで届いた電子データとで、具体的に何をどう保存すれば要件を満たせるのかを確認したい場合は、保存方法を紙・電子別に整理した以下の記事が参考になります。

システム化で経費精算の「どの手間」が「どう変わる」か

経費精算のワークフローをシステム化すると、これまで人手でこなしていた作業が自動化・省力化されます。「効率化できる」という漠然とした言葉ではなく、どの手間が具体的にどう変わるのかを、紙・Excel・メールでの運用と対比して整理します。

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経費精算の作業承認者への回覧承認ルートの振り分け進捗の確認金額・規定のチェック会計システムへの反映証憑の保存
紙・Excel・メールでの運用書類を手渡し・郵送・メール転送で順に回す。不在だと止まる金額や部門ごとに誰へ回すかを申請者・経理が手作業で判断どこで止まっているか分からず、問い合わせて確認経理が領収書と申請書を1件ずつ目視で照合承認後にExcelから会計ソフトへ手入力・転記紙やファイルを個別に保管。検索や電帳法要件の充足が負担
ワークフローシステム導入後設定した承認ルートに沿って自動で次の承認者へ回付。スマートフォンからも承認できる金額・部門・役職などの条件に応じてルートを自動で切り替え申請が今どの段階にあるかを画面で可視化し、滞留時に通知社内規定に反する申請や上限超過を自動でチェック承認済みの経費から仕訳データを作成し、会計ソフトへ連携領収書をスマートフォンやスキャナで読み取り、検索できる形で電子保存

※上記はワークフローシステム一般の機能傾向です。個別の機能の有無や提供形態は各社情報をご確認ください。

こうした変化が実際にどの程度の時間になるのかは、紙運用から切り替えたある導入企業の事例(1社の例)からもうかがえます。

栗本氏
株式会社マネーフォワード SMB本部 パートナービジネス部 部長 兼 パートナーアライアンス室 事業開発担当
栗本氏
独自インタビューより

紙ベースの煩雑な経費精算フローが店舗と本社双方の業務時間を圧迫していて、毎月60店舗中50店舗で申請の差し戻しが発生している企業がいらっしゃいました。しかし、クラウドの導入後は、月初の作業時間が最大60時間から約6時間へ削減されたとのお声をいただいています。電子帳簿保存法への対応とセットで導入していただくことで、紙でのレシート・領収書管理自体が店舗で不要になり、現場と経理担当者の双方で迅速な効果を感じていただいています。

承認ワークフロー機能の中身を理解する

システム化の中心になるのが、承認の流れを電子化する「承認ワークフロー機能」です。多くの製品に共通する基本的な機能を分解して理解しておくと、自社の承認ルールをシステムに乗せられるかを判断しやすくなります。

多段階承認・条件分岐(承認ルートの自動選択)

多段階承認は、申請を上長・部門長・役員といった複数の承認者に順に通す仕組みです。設定できる段階の数は製品によって幅があり、10段階程度まで設定できるものや、段階数に上限を設けないものもあります。

条件分岐は、金額・部門・役職・勘定科目・プロジェクトなどの条件に応じて、通す承認ルートを自動で切り替える機能です。たとえば「10万円以上は役員承認を追加する」といったルールを設定しておけば、申請者や経理がルートを手作業で振り分ける必要がなくなります。

代理承認(承認者不在でも滞らせない)

代理承認は、承認者が出張や休暇で不在のときに、あらかじめ指定した別の担当者が代わりに承認できる機能です。承認が特定の人に集中して業務が止まるのを防ぎ、締め日前の処理の滞留を減らせます。

差戻し(コメントを添えて返す)

差戻しは、不備のある申請を、理由のコメントを添えて申請者に戻す機能です。何をどう直せばよいかが申請者に伝わるため、口頭やメールでのやり取りを減らし、再申請がスムーズになります。製品によっては、差し戻しと却下を区別して扱えるものもあります。

ステータス確認・通知(進捗の可視化)

ステータス確認・通知は、申請が今どの承認者の段階にあるかを画面上で可視化し、承認待ちや差戻しが発生したときに通知を送る機能です。メールのほか、ビジネスチャットへの通知に対応する製品もあり、「どこで止まっているか分からない」という紙運用の悩みを解消できます。

自社に合う経費精算ワークフローシステムの選び方

承認ワークフロー機能はどの製品にもありますが、対応できる承認ルートの複雑さや連携できるシステムの範囲には違いがあります。次の観点で自社の要件と照らし合わせると、候補を絞り込みやすくなります。

自社の承認ルートの複雑さに機能が足りるか

自社の承認が何段階あり、金額や部門でルートを分けているかを整理し、それを設定できる製品かを確認しましょう。承認が2〜3段階で分岐も単純なら、多くの製品で対応できます。

一方、金額別の分岐や合議承認、多拠点・グループ会社をまたぐ承認など複雑なルートが必要な場合は、条件分岐の自由度やカスタマイズ性の高い製品、あるいはワークフロー基盤をもとにしたシステムが選択肢になります。条件分岐に対応していない製品を選ぶと、結局ルートの振り分けを手作業で続けることになります。

既存の会計・給与システムと連携できるか

承認後の経費を会計システムへ手入力し直していては、せっかくの自動化が途中で途切れます。自社が使っている会計ソフトや給与システムと、仕訳データや振込データを連携できるかを確認しましょう。連携方法がCSVの取り込みなのか、APIで自動連携できるのかによって、経理の手間の減り方が変わります。

申請方式・操作性が自社の使い方に合うか

交通費・出張費・立替経費など、自社でよく使う申請の種類に対応しているか、領収書をスマートフォンで撮影して読み取れるか、外出先からも申請・承認できるかを確認しましょう。申請者と承認者の多くは経理の専門家ではないため、迷わず操作できる画面かどうかは、導入後の定着を左右します。無料トライアルやデモで実際の操作感を確かめておくと安心です。

企業規模と料金体系が見合うか

料金は、利用人数に応じた月額課金や、申請件数に応じた従量課金など、製品によって体系が異なります。従業員数が増減する見込みや、経費を申請する人数と頻度を踏まえて、自社の規模で無理なく使える料金かを見積もることが大切です。初期費用の有無やサポート範囲も、導入後の総額に関わるため確認しておきましょう。

従業員規模ごとの月額や初期費用の目安を具体的な金額で把握したい場合は、料金相場を規模別に整理し、複数サービスの費用構造を比較した以下の記事が役立ちます。

導入でつまずかないための注意点(デメリットと対策)

ワークフローシステムは手間を減らす一方で、導入の進め方を誤ると現場に定着しないこともあります。あらかじめ注意点と対策を押さえておきましょう。

1つ目は、承認ルートをシステムに設定する前に、社内の承認ルール自体を整理しておく必要がある点です。誰がどの金額まで承認するかが曖昧なまま導入すると、ルートを組めません。導入を機に、決裁権限と承認ルートを明文化しておくと、設定もその後の運用もスムーズになります。

2つ目は、申請者・承認者への定着です。新しい操作に慣れるまでは問い合わせが増えるため、入力マニュアルの用意や、差し戻しの基準をあらかじめ共有しておくと、現場の戸惑いを減らせます。操作が分かりやすい製品を選ぶことも、定着のしやすさにつながります。

3つ目は、費用対効果の見極めです。月額料金や初期費用はかかりますが、承認にかかっていた時間、経理の転記・照合の工数、紙の保管コストがどれだけ減るかと見比べて判断します。まずは無料トライアルで、自社の申請の流れに合うかを試してから本格導入するのが安全です。

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ワークフロー機能を備えた経費精算システムの例

ここからは、承認ワークフロー機能を公式情報で確認できる主要な製品から5つを取り上げ、経費精算システムの例として紹介します。承認の段階数や条件分岐、代理承認・差戻し、会計システムとの連携に加え、料金体系・想定規模の観点で比較します。大企業で複雑な承認ルートや多拠点・グループ会社をまたぐ運用が必要な場合は、ワークフロー基盤をもとにしたカスタマイズ型のシステムも選択肢になります。

ここで取り上げる5製品以外も含めて、料金や対応機能まで経費精算システムを横断的に比較し、自社に合う製品を探したい場合は、以下の比較記事も参考になります。

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サービス名マネーフォワード クラウド経費楽楽精算ジョブカン経費精算freee経費精算バクラク経費精算
多段階承認(段数)最大10段階最大10段階上限なし多段階対応(段数は公式非公表)多段階対応(段数は公式非公表)
承認ルートの条件分岐●金額・部門・役職・勘定科目など30種類以上の条件(上位プラン「コーポレート」以上)●金額・部門横断プロジェクト等●金額・部門・役職・申請項目●部門・役職の組み合わせ・金額●金額・部門など
代理承認●●PC・スマホブラウザ版(アプリ不可)●△代理申請に対応(代理承認は公式非公表)●
差戻し●●コメント入力可●途中承認者への差戻しも可●コメント・却下に対応●
会計システム連携●クラウド会計ほかにAPI・CSV連携●自動仕訳・会計ソフト連携●ジョブカン会計とAPI連携●承認データをワンクリック会計登録●主要会計ソフトと仕訳同期
料金体系・想定規模初期費用0円・月額課金
アクティブユーザー課金(その月に経費精算に関わった人数分のみ課金)
中小〜大企業まで幅広く対応(51名以上は個別見積もり)
初期費用10万円・月額3万円〜(税抜)
月額は利用人数・オプションに応じ変動(段階別金額は非公開)
中小〜大企業まで幅広く対応
初期費用0円・1ユーザー月額400円〜(税抜)
最低月額5,500円(税込)。無料プランあり(機能制限)
小規模〜大規模(500名目安)まで対応
初期費用0円・基本料金 月7,500円〜(税抜、経費精算Plus年払い)
+従量650円/ID(申請・承認した人のみ課金)
初期費用0円・月額3万円〜
詳細料金は料金表の請求制(要問い合わせ)
詳細情報オンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※料金・機能は2026年10月時点の各社公式情報によります。最新の提供状況や料金プランは各社公式サイトでご確認ください。

1. マネーフォワード クラウド経費(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド経費のウェブサイト

株式会社マネーフォワードが提供するクラウド型の経費精算システムです。用途に合わせてカスタマイズできる承認ルートを設定でき、金額・部門・役職・勘定科目・プロジェクトなどを条件にした分岐ルールを多数組めます。複雑な承認フローを持つ企業でも、社内規定に沿った運用をそのまま再現しやすいのが特徴です。

代理承認や一括承認・差戻しに対応し、経費科目ごとに社内規定に反する申請を知らせるアラートも設定できます。承認後は仕訳データを会計ソフトへ連携でき、申請から経理処理までを一続きで効率化できます。

2. 楽楽精算(株式会社ラクス)

楽楽精算のウェブサイト

株式会社ラクスの「楽楽精算」は、承認ポイントを最大10段階まで設定でき、金額や部門をまたぐプロジェクトなどの条件で承認ルートを自動的に振り分けられます。

パソコンだけでなくスマートフォンのブラウザからも代理承認でき、差し戻しや取り下げといった状態の変化を通知で把握できます。社内規定に合わせたチェックや自動仕訳の機能も備え、申請から会計処理までの手間を抑えられます。

3. ジョブカン経費精算(株式会社DONUTS)

ジョブカン経費精算のウェブサイト

勤怠管理などで知られる「ジョブカン」シリーズの一つで、株式会社DONUTSが提供しています。承認ステップの数に上限を設けておらず、申請項目と条件の組み合わせや、グループと役職の組み合わせなど複数のパターンで承認ルートを分岐できるため、組織の承認ルールに合わせて柔軟に設定できます。

代理承認・代理申請に対応し、申請を途中の承認者へ差し戻すか却下するかを区別できます。進捗は複数のステータスで管理でき、メールやSlack、Chatworkへの通知で承認漏れを防げる点も実務で役立ちます。

4. freee経費精算(フリー株式会社)

freee経費精算のウェブサイト

会計・人事労務のクラウドサービスを展開するフリー株式会社の製品で、支出管理の仕組みの一部として経費精算を担います。部門と役職の組み合わせによって承認経路を自動で設定でき、金額に応じて経路を切り替えることもできます。

差し戻しや却下の際にコメントを添えられるほか、同じ証憑を使った重複申請を自動で検知する仕組みを備えています。会計機能と組み合わせることで、承認から仕訳までを連続して処理しやすいのも特徴です。

5. バクラク経費精算(株式会社LayerX)

バクラク経費精算のウェブサイト

株式会社LayerXの「バクラク」シリーズに含まれる経費精算システムです。金額や部門などの条件に応じて承認経路を自動で分岐でき、代理申請・代理承認にも対応しています。

領収書の読み取り精度やデータ入力の省力化に強みがあり、不備のある申請の差し戻しといった運用も想定した設計になっています。申請から承認までの操作は、現場が迷いにくい形にまとめられています。

まとめ

経費精算のワークフローは、申請から承認・経理確認・支払いまでの業務の流れそのものと、それを電子化するシステムの2つの意味で使われます。紙・Excel・メールでの運用では、承認の滞留や確認漏れ、不正の見落とし、電子帳簿保存法やインボイス制度への対応といった負担が積み重なります。

ワークフローシステムを導入すると、承認ルートの自動振り分けや進捗の可視化、規定チェック、会計システムへの連携によって、これらの手間を一続きで減らせます。自社の承認ルートの複雑さ・連携したいシステム・申請方式・企業規模と料金という観点で候補を絞り込み、無料トライアルで操作感を確かめたうえで、自社に合うシステムの導入を検討してください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 経費精算のワークフローとは何ですか?

A. 経費精算のワークフローとは、経費の申請から上長の承認、経理の確認、支払い・仕訳までの一連の業務の流れ、またはその流れを電子化して処理するシステム(ワークフロー機能)を指す言葉です。解説記事では業務の流れの意味で、製品紹介ではシステムの意味で使われることが多く、同じ言葉でも指しているものが異なります。自社の経費精算を見直すときは、この2つを分けて捉えると整理しやすくなります。

Q. 経費精算ワークフローシステムの承認ルートは後から変更できますか?

A. 多くの経費精算ワークフローシステムでは、導入後も管理画面から承認ルートを変更・追加できます。組織変更や担当者の異動、決裁権限の見直しに合わせて、承認者・段階・金額別の分岐ルールを設定し直せるのが一般的です。ただし、変更のしやすさや設定できる条件の自由度は製品によって差があるため、組織変更が多い企業は、画面上で柔軟にルートを編集できるかを導入前に確認しておくと安心です。

Q. 経費精算ワークフローシステムは会計ソフトと連携できますか?

A. 承認後の経費を仕訳データとして会計ソフトへ連携できる製品が多くあります。連携の方法は、CSVファイルを書き出して会計ソフトに取り込む方式と、APIで自動連携する方式に分かれます。自社が使っている会計ソフトや給与システムに対応しているか、どちらの連携方式かによって経理の手間の減り方が変わるため、導入前に対応状況を確認しておくことが大切です。

Q. 小規模・少人数の会社でも経費精算ワークフローシステムを導入する意味はありますか?

A. 少人数の会社でも、申請・承認の記録が残り、電子帳簿保存法やインボイス制度への対応がしやすくなるため、導入する意味はあります。承認者が少なく承認ルートが単純な場合でも、領収書の読み取りや会計ソフトへの連携、証憑の電子保存といった作業は人数に関わらず発生します。利用人数の少ない企業向けに低価格・無料のプランを用意する製品もあるため、月額料金と削減できる手間を見比べて判断するとよいでしょう。

Q. 経費精算ワークフローシステムの導入は電子帳簿保存法・インボイス制度への対応に必須ですか?

A. システムの導入自体は法律上の義務ではありません。電子帳簿保存法やインボイス制度は、保存すべき書類や保存の要件を定めているもので、特定のシステムの利用を求めているわけではなく、要件を満たせば手作業でも対応は可能です。

ただし、メールなどで受け取った電子取引データの電子保存や適格請求書の保存を、紙・Excel・メールの手運用で要件どおりに続けるのは負担が大きいため、その手段としてシステム化が選ばれています。要件の詳細は、本記事の「紙・Excel・メールで経費精算を回すと起きる課題」で国税庁の資料とあわせて解説しています。

Q. 紙やExcelの経費精算からワークフローシステムへはどのように移行すればよいですか?

A. まず社内の承認ルール(誰がどの金額まで承認するか)を整理・明文化し、それをシステムの承認ルートとして設定することから始めます。次に、交通費・立替経費など自社でよく使う申請様式を登録し、申請者・承認者向けの入力マニュアルや差し戻しの基準を共有します。いきなり全社・全経費で切り替えるのではなく、無料トライアルや一部の部門から試し、操作に慣れてから対象を広げると、現場が混乱しにくくなります。

Q. 経費精算ワークフローシステムの導入にかかる費用はどのくらいですか?

A. 料金は、利用人数に応じた月額課金や申請件数に応じた従量課金が中心で、製品やプランによって幅があります。これに加えて初期費用がかかる製品もあれば、少人数向けに無料・低価格のプランを用意する製品もあります。

実際の費用は、申請する人数・件数や必要な機能、サポート範囲によって変わるため、候補を絞ったうえで各社の料金プランや資料で見積もるのが確実です。規模別の月額や初期費用の目安は、本記事の「選び方」でも触れた費用相場の比較記事が参考になります。承認にかかっていた時間や経理の転記・照合の工数、紙の保管コストの削減分と見比べて、費用対効果を判断するとよいでしょう。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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