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企業間決済でクレジットカードは使える?受け取る側・支払う側の方法と手数料を解説

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企業間(BtoB)の取引では、請求書を発行して銀行振込で支払う方法が長く標準とされてきました。一方で近年は、取引先からの支払いをクレジットカードで受けたり、受け取った請求書をカードで支払ったりできるサービスが広がり、カード払いを検討する企業が増えています。

そこで気になるのが、「企業間の取引でクレジットカードは本当に使えるのか」「使えるなら、どのような形で導入・利用するのか」という点です。消費者向けの買い物のようにカードがそのまま使えるわけではなく、自社が支払いを受ける側か支払う側かによって、選べる手段が分かれます。

本記事では、企業間決済でクレジットカードを使う方法を、受け取る側・支払う側に分けて整理します。カードが使える取引と使いにくい取引、手数料を誰がいくら負担するのか、導入・利用の手順までを解説し、取引先からの支払いをカードで受ける選択肢の一つとして、掛け払い(後払い・請求代行)サービスもあわせて紹介します。

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企業間決済でクレジットカードは使える?まず「受け取る側」と「支払う側」で分かれる

結論から言うと、企業間の取引でもクレジットカード払いは利用できます。ただし消費者向けの決済と違い、自動的にどの取引でも使えるわけではなく、カード決済を扱えるようにする準備が必要です。そして、自社が取引のどちら側に立つかで、とるべき手段が変わります。

取引先からの支払いをカードで受け取る側(売り手)は、カード決済を自社に導入する手段をとります。カード会社との加盟店契約や、審査・請求・入金をまとめて引き受ける決済代行サービスの利用が中心です。導入すれば、商品やサービスを提供した時点に近いタイミングで代金を受け取れ、取引先の支払い遅延や未回収のリスクを抑えやすくなります。

受け取った請求書をカードで支払う側(買い手)は、振込で指定された請求書をカード払いに切り替える手段をとります。請求書カード払いサービスや法人カードを使い、支払いを先延ばしして資金繰りに余裕を持たせたり、経費をカードに集約して管理したりできます。

同じ「企業間決済のクレジットカード」でも、受け取る側と支払う側では検討する手段も費用の負担も異なります。以降では、この2つの立場を軸に、使える取引・流れ・手数料・手順を整理していきます。

カードが使える取引・使いにくい取引

企業間決済にカードを使う前に、どのような取引で使え、どのような取引で使いにくいのかを把握しておくと、導入後の想定違いを避けられます。

カード払いは、商品の仕入れ、クラウドサービスや広告の利用料、備品や消耗品の購入、継続的に発生する月額の取引などで利用しやすい手段です。受け取る側がカード決済を導入していれば、取引先はその場で支払いを済ませられます。支払う側も、請求書カード払いサービスを使えば、相手がカード決済に対応していなくても、振込指定の請求書をカードで支払えます。

一方で、使いにくい・対象外になりやすい取引もあります。たとえば、相手がカード決済を受け付けていない取引や、1回あたりの金額が大きくカードの利用限度額を超える取引では、そのままでは使えないことがあります。請求書カード払いサービスでも、対象にできる請求書に条件が設けられている場合があり、金額の上限が決められていることもあります。

導入前に、自社の主な取引がカード払いの対象になるか、利用限度額や対象請求書の条件を確認しておくと安心です。

立場別の支払い・入金の流れ(受け取る側/支払う側)

企業間決済でカードを使うときは、お金と請求書がどう動くのかを押さえておくと、自社にどの手段が合うか判断しやすくなります。ここでは受け取る側と支払う側に分けて、代金のやり取りの流れを説明します。全体像は次の図のとおりです。

企業間決済でクレジットカードを使うときの、立場別のお金と請求書の流れを示した図。受け取る側では、取引先がカードで支払い、カード会社・決済代行会社が代金をいったん立て替え、所定の入金サイクル(月1〜2回など)で自社へ入金する。決済手数料は受け取る側(加盟店)が負担する。支払う側では、自社が請求書を登録し自社のカードで決済し、請求書カード払いサービスが取引先へ銀行振込で立て替え払いを行い、取引先へは通常どおり振込で入金される。自社は後日カードの引き落とし日にまとめて支払い、手数料は支払う側が負担する。

取引先からの支払いをカードで受ける側の流れ

受け取る側は、まずカード決済を扱えるように加盟店契約を結ぶか、決済代行サービスを導入します。取引が発生したら、メールやWeb上の決済ページ、専用の請求リンクなどで取引先にカード決済を案内します。取引先がカードで支払うと、カード会社や決済代行会社がいったん代金を立て替え、あらかじめ決められた入金サイクルで自社へまとめて振り込みます。

この仕組みでは、取引先の支払いがカード決済で確定するため、入金遅延や未回収の心配が小さくなります。入金のタイミングは決済代行会社ごとに異なり、月に1〜2回など決まった周期で振り込まれるのが一般的です。カードの決済手数料は、受け取る側(加盟店)が負担します。

受け取った請求書をカードで支払う側の流れ

支払う側は、請求書カード払いサービスに支払いたい請求書を登録し、自社のクレジットカードで決済します。サービス提供会社が取引先へ銀行振込で立て替え払いを行い、支払う側は後日、カードの引き落とし日にまとめて支払います。これにより、取引先がカード決済に対応していなくても、実質的にカードで支払えるようになります。

この方法の特徴は、カードの締め日・引き落とし日を利用して支払いを先に延ばせる点にあります。取引先へは通常どおり銀行振込で入金されるため、カード払いに切り替えたことが相手に知られにくい設計のサービスもあります。手数料は、カードで支払う側(買い手)が負担します。法人カードで直接支払う場合は、取引先がカード決済に対応している必要があります。

手段を一覧で比較(手段×立場×手数料の負担者×入金・支払サイト×向く場面)

ここまで整理した手段を、立場・手数料の負担者・入金/支払サイト・向く場面の観点で一覧にまとめます。自社がどの立場で、どの手段を検討すべきかの見取り図としてご覧ください。

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手段カード決済の導入・決済代行請求書カード払い法人カード掛け払い(後払い・請求代行)
立場受け取る側(売り手)支払う側(買い手)支払う側(買い手)受け取る側(売り手)
手数料の負担者と目安受け取る側(加盟店)が負担。決済額のおおむね2〜3%台が目安支払う側(買い手)が負担。請求金額のおおむね3%前後が目安カードの年会費等は自社負担。決済手数料は取引先(加盟店)側が負担受け取る側(売り手)が掛け払いの手数料を負担。買い手がカードで支払う分はサービスにより買い手負担
入金・支払サイト決済代行会社が立て替え、月1〜2回など所定の周期で入金取引先へは振込で立替入金、自社はカードの引き落とし日に支払い(支払いを先延ばし可能)カードの締め日・引き落とし日に応じて支払い取引先の支払いを待たず、締め日に応じて売り手へまとめて入金(未回収保証が付くサービスもある)
向く場面取引先にカード払いを提供し、入金遅延・未回収を抑えたい振込指定の請求書をカードで払い、資金繰りに余裕を持たせたい取引先がカード決済に対応しており、経費をカードに集約したい取引先に従来の請求書払いを残しつつ、与信・請求・回収と未回収リスクを外部に任せたい

※上記は各手段の一般的な傾向です。手数料率・入金/支払サイト・対象の条件はサービスや取扱商材により異なります(記事作成時点)。具体的な金額は各サービスの公式情報をご確認ください。

手数料は誰がいくら負担するのか

企業間決済でカードを使うときの手数料は、どの立場でどの手段を使うかによって、負担する人も目安も変わります。

取引先からの支払いをカードで受ける側では、カードの決済手数料を受け取る側(加盟店)が負担します。料率は取扱商材や契約条件によって幅があり、決済代行サービスではおおむね2〜3%台が一つの目安です。初期費用や月額費用の有無もサービスごとに異なるため、手数料率だけでなく、導入時と毎月かかる費用も含めて確認しておきましょう。

受け取った請求書をカードで支払う側では、請求書カード払いの手数料を支払う側(買い手)が負担します。料率はおおむね3%前後が目安で、少額の請求には一定額の最低手数料が設定されていることもあります。支払いを先延ばしできる利点と、この手数料の負担を見比べて、資金繰りの改善効果に見合うかを判断するとよいでしょう。手数料率は変動するため、契約前に各サービスの最新の料率を確認してください。

立場別のメリット・デメリット

カード払いの導入を検討するときは、利点だけでなく、負担や制約も含めて判断すると、導入後のミスマッチを防げます。受け取る側と支払う側それぞれで整理します。

取引先からの支払いをカードで受ける側

受け取る側の利点は、取引先の支払いがカード決済で確定することで、入金遅延や未回収のリスクを抑えられる点にあります。督促などの回収業務を軽くでき、代金を早めに受け取れるため、資金繰りの見通しも立てやすくなります。取引先にとっても支払い手段が増えるため、新しい取引のきっかけになることもあります。

一方で、決済手数料を自社が負担する点は押さえておく必要があります。取引額が大きいほど手数料の総額も増えるため、利益率への影響を見ておく必要があります。また、取引先がカード払いを希望するとは限らず、導入してもすべての取引がカード決済に切り替わるわけではありません。

受け取った請求書をカードで支払う側

支払う側の利点は、カードの締め日・引き落とし日を利用して支払いを先延ばしでき、手元資金に余裕を持たせられる点です。経費をカードに集約すれば管理の手間も減り、カードによってはポイントが貯まります。取引先がカード決済に対応していなくても、請求書カード払いサービスを使えばカードで支払えます。

デメリットは、手数料を支払う側が負担する点です。資金繰りの改善や管理の効率化が、手数料の負担に見合うかを見極める必要があります。あわせて、カードの利用限度額や、サービスが対象にできる請求書の条件によっては、支払いたい請求書をそのままカード払いにできない場合があることにも注意します。

導入・利用の手順(受け取る側/支払う側)

実際にカード払いを使い始めるまでの流れを、立場ごとに確認します。審査にかかる期間は手段やサービスによって異なるため、導入を急ぐ場合は早めに準備を始めると安心です。

受け取る側=カード決済の導入・決済代行の手順

受け取る側は、まず決済代行サービスやカード会社に申し込みます。申込後、取り扱う商材や事業内容をもとにカード会社・決済代行会社の審査が行われます。審査期間はサービスや商材によって幅があり、申し込みから利用開始まで2週間以上、内容によっては1か月程度かかります。

審査を通過したら、メール決済や決済用URLの発行、既存システムとのAPI連携など、自社に合った方法で決済を受けられるよう設定し、テストを経て利用を開始します。

受け取る側として、どの決済代行サービスを使うかを具体的に比べたい場合は、手数料相場や対応決済手段、失敗しない選び方を整理した以下の記事もあわせてご覧ください。

支払う側=請求書カード払いの手順

支払う側は、請求書カード払いサービスにアカウントを登録し、支払いたい請求書と、支払いに使うクレジットカードを登録します。サービスが請求内容を確認したうえで、取引先へ銀行振込で立て替え払いを行い、支払う側は後日カードの引き落とし日にまとめて支払います。登録から利用開始までは比較的短期間で済むサービスが多いものの、利用できる金額の上限や対象にできる請求書の条件は、事前に確認しておきましょう。

法人カードで取引先に直接支払う場合は、サービスへの登録は不要ですが、取引先がカード決済に対応していることが前提になります。対応していない取引先には、請求書カード払いサービスを介して支払う方法が選択肢になります。

インボイス制度・電子帳簿保存法との関係

企業間決済をカードで行う場合でも、消費税の仕入税額控除や証憑の保存に必要な書類の扱いは、通常の取引と同じ考え方が基本になります。カードの利用明細があるからといって、それだけで必要な書類がそろうわけではない点に注意が必要です。

まず、仕入税額控除との関係です。クレジットカードの利用明細書は、原則として適格請求書(インボイス)の記載事項を満たさないため、その保存だけでは仕入税額控除を受けられません。国税庁は次のように説明しています。

クレジットカード利用明細書は、一般的にインボイス記載事項を満たす書類には該当しないため、その保存のみで仕入税額控除はできません。

出典:インボイス制度開始後において特にご留意いただきたい事項|国税庁

そのため、カードで支払った場合でも、仕入税額控除を受けるには、取引先(売り手)から受け取った適格請求書などを証憑として保存する必要があります。ただし、少額特例や公共交通機関特例など、インボイスの保存がなくても仕入税額控除が認められる特例に当たる取引では、カード利用明細書等に基づく処理も認められます。自社の取引がどれに当たるかは、個別に確認が必要です。

次に、電子帳簿保存法との関係です。請求書カード払いサービスや決済代行サービスは、請求書・領収書・利用明細を電子データでやり取りすることが多く、これらは「電子取引」に該当します。電子取引を行った場合、そのデータは原則として電磁的記録のまま保存する必要があります。国税庁は、事業で受け取るクレジットカードの利用明細データについて次のように示しています。

その事業に関連するクレジットカードの利用明細データを受領した場合のように、個々の取引を集約した取引書類のデータを授受した場合には、クレジットカードの利用明細データ自体も電子取引の取引情報に該当することから、その電磁的記録の保存が必要です。

出典:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】(令和8年7月)問5|国税庁

このように、電子でやり取りした請求書や、事業に関連するクレジットカードの利用明細データを受け取った場合は、紙に出力して保存するだけでは要件を満たさず、データのまま保存する必要があります。そのうえで、電子取引で仕入税額控除を受けるには、登録番号や消費税額など適格請求書として必要な事項を満たすデータ(電子インボイス)の保存が求められます。

カード払いを導入する際は、利用するサービスが電子帳簿保存法の保存要件に対応しているかもあわせて確認しておくとよいでしょう。

取引先の入金を確実にし、カード払いにも対応するなら|掛け払い(後払い・請求代行)という選択肢

取引先からの支払いをカードで受けたい動機の多くは、「入金を早めたい」「未回収を防ぎたい」「回収の手間を減らしたい」ことにあります。この目的に対しては、カード決済の導入に加えて、掛け払い(後払い・請求代行)サービスという選択肢もあります。

掛け払いサービスは、取引先には従来どおりの請求書払いを残したまま、与信審査・請求書の発行・代金回収・入金管理・督促を売り手に代わって代行し、未回収リスクを保証するものです。売り手は取引先の入金を待たず、保証された代金を立替入金(銀行振込)で受け取れます。

売り手がカードで直接受け取るわけではありませんが、入金の確実性と早期化という「取引先からの支払いをカードで受けたい」動機に応えられます。さらに、ここで紹介するサービスの多くは、取引先(買い手)が支払い手段としてクレジットカードを選べる仕組みや、受け取った請求書を支払う側がカードで払う「請求書カード払い」も提供しています。そのため、受け取る側・支払う側のどちらで検討する場合も選択肢になります。

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サービス名NP掛け払いRP掛け払いマネーフォワード掛け払いSAGAWA B2B決済サービス
提供会社株式会社ネットプロテクションズ株式会社ROBOT PAYMENTマネーフォワードケッサイ株式会社SGシステム株式会社(SGホールディングスグループ)
掛け払いの基本機能(与信・請求代行・未回収保証)与信審査・請求書発行/郵送・代金回収・入金管理・督促を代行
未回収を100%保証(与信通過・規約所定の除外事由なしの取引が対象)
与信審査・請求書発行/送付・代金回収・入金消込・督促を代行
売掛金100%保証(与信通過かつ適格債権と判断された債権に限る)
与信審査・請求書発行/送付・入金消込・督促を代行
入金保証(所定条件下で100%、保証付きプラン)※請求代行のみのプランもあり
信用調査・与信・請求書発行/送付・回収・督促を代行
未回収保証(販売先の倒産時も保証、保証料率は個別決定)
取引先のクレジットカード払い●買い手会員は請求書カード払いでカード決済可(支払期日を最大60日延長)●対応決済手段にクレジットカード決済を含む(一部オプション設定)●請求書の支払手段にカード決済を追加可(2025年5月提供・加盟店契約不要/Visa・Mastercard・JCB・別途契約)●請求書カード払いに対応(受け取った請求書をカードで支払い、JCB・VISA・Mastercard)
手数料要問い合わせ(公式非開示・取扱商材/販売方法に応じ個別提案)2.0%〜(同ページFAQは1.0%〜表記。確定料率は要問い合わせ)委託金額の0.5〜3.5%(保証付きプラン)/300〜500円/件(請求代行プラン)要問い合わせ(従量制・信用調査/取引条件で個別決定)
入金サイクル月末締め翌々月10日払い(40日サイト。10日サイトも選択可)当月末支払い(毎月5営業日までの依頼分)/早期払いオプションで最短5営業日買い手の支払期限から0〜3営業日後に振込(契約により異なる)/早期入金オプションあり事前に取り決めた期日に一括入金(電子請求。具体日数は要問い合わせ)
詳細情報公式資料を見るオンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見る

また、以下の記事では掛け払い(企業間後払い決済)サービスについて、未回収保証の範囲や手数料、入金サイクルからの選び方をより詳しく解説しています。取引先からの支払いをカードで受ける方法として掛け払いの導入を検討される方は、あわせてご覧ください。

1. NP掛け払い(株式会社ネットプロテクションズ)

NP掛け払いのウェブサイト

NP掛け払いは、企業間取引を専業とする後払い決済・請求代行サービスで、株式会社ネットプロテクションズが2011年から提供しています。売り手に代わって、取引先の与信審査から請求書の発行・郵送、代金回収、入金管理、督促、問い合わせ対応までを引き受け、未回収リスクを保証します(規約所定の除外事由を除く)。

取引先(買い手)は会員登録をすると、請求書の支払い手段としてクレジットカード払いを選べ、支払い期日を最大60日延長できます。受け取る側にとっては、取引先に従来の請求書払いを残しつつ、カードも含めた支払い手段を提供できる点が特徴です。

与信の通過率は99%(2026年3月31日時点)、累計取扱高は1兆円を突破(2025年7月時点)しています。初期導入費用は0円で、売上手数料の料率は取扱商材や販売方法を踏まえた個別見積もりとなっています。

2. RP掛け払い(株式会社ROBOT PAYMENT)

RP掛け払いのウェブサイト

RP掛け払いは、株式会社ROBOT PAYMENTが提供する、企業間取引向けの掛け払い決済代行サービスです。与信審査・請求書の作成と送付・決済管理・入金確認と消込・催促と督促までを代行し、与信を通過して同社の審査で適格債権と判断された売掛金には100%の保証が付きます。

代金の回収手段として、銀行振込・口座振替に加えてクレジットカード決済に対応しており、取引先がカードで支払う経路も用意できます。請求書の郵送費用は0円で、利用上限枠は設けていません。利用開始までは約1か月で、3か月間の専任オンボーディングのあと、電話・メールでのサポートが受けられます。

手数料は公式サイト上で「2.0%〜」と「1.0%〜」の表記が併存し、取扱商材や販売方法によって変わるため、具体的な料率は問い合わせで確認します。

3. マネーフォワード掛け払い(マネーフォワードケッサイ株式会社)

マネーフォワード掛け払いのウェブサイト

マネーフォワード掛け払いは、与信審査から請求書の発行・入金管理・督促までを代行する企業間後払い決済サービスです。与信は最短1秒、平均1営業日以内で判定され、所定の条件を満たした場合に入金保証が付きます。請求依頼は管理画面への登録・CSVの一括登録・API連携に対応しています。

2025年5月には、発行した請求書の支払い手段にクレジットカード決済を追加できる「カード決済機能」の提供を開始しました。加盟店契約は不要で、取引先がカードで支払う経路を用意できます。入金保証つきプランは初期費用・月額費用が0円から利用でき、手数料は委託金額の0.5〜3.5%(税抜)という料金体系です。

また、同社は受け取った請求書を支払う側がカードで払う「請求書カード払い」も別サービスとして提供しています。

4. SAGAWA B2B決済サービス(SGシステム株式会社)

SAGAWA B2B決済サービスのウェブサイト

SAGAWA B2B決済サービスは、佐川急便などを擁するSGホールディングスグループのSGシステム株式会社による、企業間の後払い・請求代行サービスです。取引先の信用調査、販売代金の保証(未回収保証)、請求書の発行・督促などの回収業務を代行し、販売先の倒産など不測の事態でも保有債権が保証されます。

電子請求の機能では、公式サイトによると法人の審査通過率が約98%とされ、請求依頼は管理画面登録・CSV一括登録・API連携に対応します。電子帳簿保存法に対応したJIIMA認証も取得しています。あわせて、受け取った請求書をクレジットカードで支払い、自社の支払期限を延ばせる「請求書カード払い」も用意されており、支払う側のカード払いにも対応します。

初期費用・月額費用や手数料率は、信用調査や取引条件をもとに個別に案内されます。

まとめ

企業間の取引でも、クレジットカード払いは利用できます。ポイントは、自社が支払いを受け取る側か支払う側かで手段が分かれることです。受け取る側は、カード決済の導入や決済代行の利用で、取引先の支払いをカードで受けられるようにし、入金遅延や未回収のリスクを抑えられます。支払う側は、請求書カード払いサービスや法人カードで、振込指定の請求書をカードで支払い、資金繰りや経費管理に活かせます。

いずれの手段も、手数料を誰が負担するか、使える取引や金額の条件、インボイス制度・電子帳簿保存法に沿った証憑の保存を押さえておくことが大切です。取引先からの支払いをカードで受けたい場合は、与信・請求・回収をまとめて任せられ、取引先のカード払いにも対応する掛け払いサービスもあわせて検討すると、自社に合った方法を選びやすくなります。

よくある質問(FAQ)

Q. 企業間決済のクレジットカード払いとは何ですか?

A. 企業間決済のクレジットカード払いとは、企業どうしの取引(BtoB)で、代金の受け取りや支払いにクレジットカードを使う仕組みです。

消費者向けの買い物のように自動で使えるわけではなく、支払いを受け取る側はカード決済の導入や決済代行、支払う側は請求書カード払いや法人カードといった手段を用意する必要があります。自社がどちらの立場かによって、選ぶ手段も費用の負担も変わります。

Q. 企業間決済でカード払いにすると、取引先にカードで支払ったことが知られますか?

A. 企業間決済のクレジットカード払いは、請求書カード払いサービスを使う場合、取引先に知られにくい設計のものが多いです。

請求書カード払いでは、サービス提供会社が取引先へ通常どおり銀行振込で立て替え払いを行うため、取引先から見ると入金方法は振込のままで変わりません。ただし細かな扱いは各サービスの仕様によるため、気になる場合は事前に確認してください。

Q. 請求書カード払いでは、取引先への入金日とカードの引き落とし日はいつになりますか?

A. 請求書カード払いでは、取引先へはサービス提供会社が所定のタイミングで立て替え入金し、自社はその分を後日、カードの引き落とし日にまとめて支払います。

カードの締め日・引き落とし日を使うことで、取引先への支払いを実質的に先延ばしできるのが利点です。取引先への立替入金日や自社の引き落とし日は、利用するサービスやカード会社によって異なるため、契約前に確認しておくと安心です。

Q. 請求書カード払いの対象になる請求書に条件や金額の上限はありますか?

A. 請求書カード払いは、対象にできる請求書の条件や、1回あたりの利用上限額が設けられている場合があります。

カード自体の利用限度額の範囲内であることに加え、サービスごとに対象請求書の条件や上限額が定められていることがあります。支払いたい請求書が対象になるか、金額が上限に収まるかを、導入前に確認しておきましょう。

Q. 企業間決済のクレジットカード払いの手数料は、誰がいくら負担しますか?

A. 企業間決済のクレジットカード払いの手数料は、取引先の支払いを受け取る側が導入する場合は加盟店である受け取る側が決済額のおおむね2〜3%台、請求書カード払いの場合は支払う側が請求額のおおむね3%前後を負担するのが目安です。

料率は取扱商材や契約条件によって幅があります。上記は記事作成時点の一般的な目安のため、最新の料率は各サービスの公式情報で確認してください。

Q. 企業間決済のカード決済を導入するのに初期費用や月額費用はかかりますか?

A. 企業間決済のカード決済の導入費用は、初期費用・月額費用の有無がサービスによって異なり、0円から利用できるものもあります。

決済ごとにかかる手数料だけでなく、導入時と毎月かかる固定費も含めて総額で比較すると、実際の負担を見積もりやすくなります。

Q. 企業間決済のクレジットカード払いは、どのカードブランドや法人カードに対応していますか?

A. 対応するカードブランドや、法人カード・個人カードのどちらを使えるかは、利用するサービスによって異なります。

主要な国際ブランドに対応するサービスが多いものの、使えるブランドの種類や、法人カードに限定されるかどうかはサービスごとに違います。自社で使いたいカードが対象かを事前に確認してください。

Q. 企業間決済のクレジットカード払いで、分割払いやリボ払い、ボーナス払いはできますか?

A. 分割払い・リボ払い・ボーナス払いに対応するかは、サービスやカード会社によって異なり、一括払いのみ対応の場合もあります。

支払い回数を選べるかどうかは、利用するサービスと使用するカードの両方の条件に左右されます。分割やリボを使いたい場合は、申込前に対応可否を確認しておきましょう。

Q. 個人事業主でも企業間決済のクレジットカード払いは利用できますか?

A. 個人事業主でも利用できるかはサービスによって異なり、法人のみを対象とするものもあります。

申込の対象範囲や、申込時に必要な書類はサービスごとに違います。個人事業主の場合は、申込条件に当てはまるかをあらかじめ確認してから手続きを進めると安心です。

Q. 受け取る側と支払う側で、どの手段を選べばよいか迷ったときは何を基準にしますか?

A. 企業間決済のクレジットカード払いは、まず自社が取引先からの支払いをカードで「受け取りたい」のか、受け取った請求書を「支払いたい」のかという立場で手段を切り分けます。

受け取る側はカード決済の導入・決済代行・掛け払い、支払う側は請求書カード払い・法人カードが候補になります。そのうえで、手数料の負担者と目安、入金/支払サイト、対象になる取引の範囲を比べて絞り込むと選びやすくなります。

Q. クレジットカードの利用明細書だけで、仕入税額控除に必要な書類はそろいますか?

A. クレジットカードの利用明細書は、原則として適格請求書(インボイス)の記載事項を満たさないため、その保存だけでは仕入税額控除を受けられません。

カードで支払った場合でも、仕入税額控除を受けるには取引先から受け取った適格請求書などを証憑として保存する必要があります。ただし、少額特例など一定の特例に当たる取引では、インボイスの保存がなくてもカード利用明細書等に基づく処理が認められる場合があります。自社の取引がどれに当たるかは個別に確認してください。

出典・参考資料(1件)

Q. 掛け払いサービスと、決済代行や請求書カード払いはどう違いますか?

A. 掛け払いサービスは、取引先に従来どおりの請求書払いを残したまま、与信審査・請求書の発行・代金回収・未回収保証までを売り手に代わって代行する回収手段です。

決済代行は取引先にカード決済を提供して受け取る側が導入する手段、請求書カード払いは支払う側がカードで払う手段です。掛け払いは受け取る側が未回収リスクごと回収業務を任せられる点が特徴で、サービスによっては取引先がクレジットカードで支払う経路も用意できます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
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