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Ethereum RPCプロバイダー比較|Web3開発者向けに主要サービスを対応ネットワーク・料金・レート制限で解説

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Ethereum上でdAppやウォレット、バックエンドを開発するとき、避けて通れないのがノードへの接続です。自前でノードを立てて同期・運用し続けるのは負荷が大きく、かといって公開されている無料のRPCは速度やレート制限が安定せず、本番トラフィックには心もとないという悩みを抱える開発者は少なくありません。

そこで多くのチームが選ぶのが、ノード運用を肩代わりしてくれるRPCプロバイダー(マネージドRPCサービス)です。ただしプロバイダーは数多くあります。対応ネットワークや無料枠、レート制限、アーカイブデータやDebug機能の有無まで条件はさまざまで、「結局どれが自社の用途に合うのか」を見極めにくいと感じる開発者は少なくありません。

本記事では、主要なEthereum RPCプロバイダー12サービスを、対応ネットワーク・料金/無料枠・レート制限・アーカイブ/Debug/MEV対応・稼働率や認証・提供形態といった選定に直結する軸で比較します。あわせて、マネージドRPC・クラウド型・自前運用(セルフホスト)の違いと選び分けも整理し、本番運用に耐える接続先を判断するための材料としてまとめました。

また、用途に合う接続先を最短で絞り込めるよう、用途別の診断ツールも用意しています。あわせてご活用ください。

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Ethereum RPCプロバイダーとは?

Ethereum RPCプロバイダーとは、アプリケーションからEthereumネットワークへ読み書きするための接続口(RPCエンドポイント)を、ノード運用込みで提供するサービスです。まずは、その前提となるRPCとエンドポイントの仕組みから押さえていきます。

JSON-RPCとエンドポイントの仕組み

Ethereumのクライアントは、外部のアプリケーションと通信するための共通の作法としてJSON-RPCというプロトコルを実装しています。Ethereum Foundationの公式ドキュメントは、これを次のように説明しています。

イーサリアム・クライアント向けのステートレスで軽量なリモート・プロシージャ・コール(RPC)プロトコル。

出典:JSON-RPC API|ethereum.org

残高の照会やコントラクトの呼び出し、イベントログの取得、署名済みトランザクションの送信といった操作は、すべてこのJSON-RPCのメソッドを通じて行います。どのクライアントも共通の仕様を実装しているため、アプリ側は同じメソッドを呼ぶだけで、接続先のノードを差し替えても同じように動かせます。この「接続先を差し替えられる」性質こそ、プロバイダーを選んで乗り換えられる前提になっています。

アプリが実際に接続する宛先が、RPCエンドポイントと呼ばれるURLです。自前でノードを立てた場合の標準的な宛先は localhost:8545 ですが、プロバイダーを使う場合は各社が発行する https://... や WebSocket用の wss://... のURLに向けるだけで接続できます。

Ethereum RPC接続の仕組みを示す図。左からアプリケーション(dApp・ウォレット・バックエンド)がJSON-RPCのメソッドを呼び出し、RPCエンドポイント(接続先URL。自前ノードはlocalhost:8545、プロバイダーはhttps://やwss://)を経由して、Ethereumノード(JSON-RPCを実装するクライアント)へ読み書きする流れを矢印でつないでいる。

なお、RPCインターフェースを標準化しようとした提案としてEIP-1474が知られていますが、これは現在Stagnant(停滞)の状態にあり、確定した唯一の標準というわけではありません。実務上は各クライアントが実装するJSON-RPCの共通メソッド群が事実上の基準として機能しています。

出典・参考資料(1件)

自前ノード・パブリックRPCの限界と、マネージドRPCを使う理由

Ethereumに接続する方法は、大きく3通りあります。自前でノードを立てて運用する方法、誰でも使える公開(パブリック)RPCを使う方法、そしてプロバイダーのマネージドRPCを契約する方法です。

自前ノードは、ネットワークに直接参加でき、外部への依存をなくせる反面、サーバーの用意から同期、監視、障害対応までを自社で抱え続ける必要があります。公開RPCは手軽に試せる一方、レート制限が厳しく、混雑時の遅延や不安定さがつきまとうため、本番トラフィックを支える用途には向きません。

マネージドRPCは、この運用負荷と不安定さを引き受けてくれる選択肢です。高い稼働率や潤沢なレート制限、アーカイブデータへのアクセスといった機能を、エンドポイントのURLを向けるだけで利用できます。ノード運用そのものに人手を割かず、アプリ開発に集中したいチームにとって、現実的な接続手段になります。以降では、そのプロバイダーを選ぶ際の判断軸を順に見ていきます。

Ethereum RPCプロバイダーの選び方(判断軸)

ここからは、自社の用途に照らしてプロバイダーを見極めるための判断軸を整理します。機能面の詳しい解説は次の章に譲り、ここでは比較表を読む前に押さえておきたい4つの軸を取り上げます。

対応ネットワーク・L2・テストネットは足りているか

自社のアプリがどのネットワークに接続するかは、最初に確認すべき軸です。Ethereumメインネットだけで足りるのか、ArbitrumやOptimism、Baseといったレイヤー2(L2)まで必要なのかで、候補は大きく変わります。開発・検証に使うテストネットの対応状況も見落とせません。

現在アクティブな公開テストネットは、SepoliaとHoodiの2つです。かつて広く使われたHoleskyは2025年9月に停止しているため、これから検証環境を組むなら対応表にSepoliaとHoodiがあるかを基準にするとよいでしょう。将来的にL2展開やマルチチェーン化を見込むなら、対応チェーン数の多いプロバイダーを選んでおくと、後からの乗り換えコストを抑えられます。

出典・参考資料(1件)

料金・無料枠・レート制限は用途に見合うか

料金体系は各社で考え方が異なり、月間リクエスト数で区切るプラン、クレジットやCU(Compute Unit)で従量計算するプラン、固定RPS(1秒あたりリクエスト数)で課金するプランなどがあります。無料枠の広さも差が大きく、プロトタイピングなら無料プランで十分なケースもあれば、本番トラフィックでは有料プランが前提になるケースもあります。

注意したいのは、重いメソッドほどクレジットの消費が大きくなる点です。アーカイブ参照やDebug/Traceの呼び出しは、通常の読み取りの数倍から数十倍のコストがかかる設計のプロバイダーが多く、同じ「月間○○リクエスト」でも実際に送れる回数は用途によって変わります。自社の想定トラフィックとメソッドの内訳を踏まえて、無料枠と有料プランの境目を見積もることが肝心です。

信頼性・セキュリティ・SLAは本番に耐えるか

本番運用では、稼働率(アップタイム)が事業の安定性に直結します。多くのプロバイダーが「99.99%」といった稼働率を掲げていますが、これらはベンダー自身が公表する値であり、契約上のSLA(サービス品質保証)として補償されるのは上位プランやエンタープライズ契約に限られることが少なくありません。訴求値と、契約上補償されるSLAの適用範囲は分けて確認しておくとよいでしょう。

稼働率と並んで、応答速度(レイテンシ)やデータの鮮度、グローバルな配信拠点(リージョン)も実運用では効いてきます。各社の公表値は測定条件がまちまちで横並び比較が難しいため、候補を数社に絞ったら、自社のリージョンから実際にリクエストを投げて応答時間を測り、比べるのが確実です。

セキュリティ面では、エンドポイントごとのAPIキー認証やアクセス制御の仕組みに加え、SOC 2 Type IIやISO/IEC 27001といった第三者認証の取得状況も、社内のセキュリティ要件を満たすうえで判断材料になります。認証の有無や取得主体は公式に明記されていないケースもあるため、要件が厳しい場合は直接確認するのが確実です。

日本語サポート・国内の導入支援体制はあるか

主要なRPCプロバイダーの多くは海外事業者で、ドキュメントもサポートも英語が基本です。セルフサーブで使う分には支障が少ない一方、本番導入にあたって要件定義や運用設計の相談をしたい、規制対応を含めて国内体制で支援してほしい、といったニーズがある場合は、日本語でのサポートや国内の導入支援を受けられるかが選定の分かれ目になります。

国内では、ノード運用やブロックチェーン開発そのものを支援する事業者が、RPC提供とあわせて日本語での相談窓口を設けている場合があります。海外大手のセルフサーブと、国内事業者による伴走型の支援は性格が異なるため、自社に専門人材がいるかどうかも踏まえて選ぶとよいでしょう。

RPCの接続先だけでなく、dApp開発やスマートコントラクト実装そのものを外部に任せたい場合は、ブロックチェーン開発を請け負う企業を比較して探す方法もあります。次の記事では、開発会社のタイプ別の選び方と各社の特徴を解説しているので、受託先を探す段階の方はあわせてご覧ください。

本番運用で押さえたい機能(アーカイブ・Debug/Trace・MEV保護・WebSocket)

選び方の軸のうち、機能面は後から「対応していなかった」と気づくと乗り換えコストが大きくなります。ここでは、本番運用や高度な用途で効いてくる4つの機能を、用途とあわせて解説します。各社の対応状況は、このあとの比較表で照合してください。

アーカイブノード:過去の状態を参照する

ノードには保持するデータの範囲でいくつかの種類があり、そのうちアーカイブノードは、Ethereum Foundationの公式ドキュメントで次のように説明されています。

フル・ノードに保持されているすべてのものを保存し、過去の状態のアーカイブを構築します。

出典:ノードとクライアント|ethereum.org

過去の任意のブロック時点における残高やコントラクトの状態を照会するには、このアーカイブデータが必要です。ポートフォリオ分析やインデクサ、過去にさかのぼる監査用途などでは欠かせません。保持するデータ量が大きいため、アーカイブは上位プラン限定やリクエスト単価の割増で提供されることが多い点に注意が要ります。通常のフルノード相当の読み取りとは分けて考える必要があります。

Debug/Trace API:トランザクションの内部を追う

Debug/TraceのAPIは、トランザクションの実行過程を内部まで追跡し、どの呼び出しで何が起きたかを解析するためのメソッド群です。Geth(Go Ethereum)の公式ドキュメントは、debug名前空間を「標準外(non-standard)」のメソッド群と位置づけています(原文は英語)。

代表的なものに debug_traceTransaction や debug_traceCall があります。

標準のJSON-RPCの外側にある拡張メソッドであるため、対応状況はプロバイダーやプランによって差が出ます。スマートコントラクトのデバッグや、失敗したトランザクションの原因究明、MEVの分析などを行うなら、Debug/Traceが使えるプランかどうかを事前に確認しておくと安心です。

出典・参考資料(1件)

MEV保護:トランザクションの並び替えから守る

DeFiなどで価値のあるトランザクションを送る際に意識したいのが、MEV(最大抽出可能価値)です。Ethereum Foundationの公式ドキュメントは、MEVを次のように定義しています。

最大抽出可能価値 (MEV) とは、ブロック内のトランザクションを含めたり、除外したり、順序を変更したりすることで、標準のブロック・リワードやガス代を超えてブロック生成から抽出できる最大価値を指します。

出典:最大抽出可能価値 (MEV)|ethereum.org

公開メンプールにそのまま送られたトランザクションは、この並び替えや差し込みの対象になり得ます。そこで一部のプロバイダーは、公開メンプールを経由せずにトランザクションを送る仕組み(プライベートトランザクション)を、MEV保護として提供しています。フロントランニングやサンドイッチ攻撃のリスクを下げたい取引を扱うなら、MEV保護の対応有無とその方式を確認しておくとよいでしょう。

WebSocket:新着ブロックやログをリアルタイムに受け取る

HTTPでのポーリングではなく、新着ブロックやイベントログ、保留中トランザクションをリアルタイムに受け取りたい場合は、WebSocketによる購読(eth_subscribe)を使います。Geth公式ドキュメントによれば、購読には全二重の接続が必要で、newHeads(新着ブロック)・logs(ログ)・newPendingTransactions(保留中トランザクション)などを購読できます。

取引所の板監視やウォレットの残高更新、イベント駆動のバックエンドなど、低遅延でネットワークの変化を追う用途では、WebSocketの対応と同時接続数の上限が実用性を左右します。無料プランでWebSocketを使えるか、同時接続数がいくつまでかも、あわせて見ておきたい点です。

出典・参考資料(1件)

用途から選ぶ:Ethereum RPCプロバイダー診断

ここまでの判断軸と機能を踏まえ、自社の用途に合う接続先を手早く絞り込めるよう、簡単な診断を用意しました。使い方や重視する機能を選ぶと、候補が表示されます。

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【比較表】主要Ethereum RPCプロバイダー比較

主要なEthereum RPCプロバイダー12サービスを、対応ネットワーク・無料枠や料金・レート制限・アーカイブやDebug/MEV対応・稼働率や認証・提供形態・日本語対応の観点で横並びにまとめました。

料金やレート制限は2026年10月時点の値で、変動する可能性があります。

← 横にスクロールできます →
サービス名CBNode(コンセンサス・ベイス)QuickNodeAlchemyInfuraChainstackAnkrGetBlockdRPCTenderlyTatumGoogle Cloud Blockchain RPCERPC
対応ネットワークEthereumのみEthereum(Mainnet/Sepolia/Hoodi)
+主要L2(Arbitrum/Optimism/Base等)・多数チェーン
Ethereum(Mainnet/Sepolia/Hoodi)
+主要L2(Arbitrum/Optimism/Base等)・多数チェーン
Ethereum(Mainnet/Sepolia/Hoodi)
+主要L2(Arbitrum/Optimism/Base等)・多数チェーン
Ethereum(Mainnet/Sepolia/Hoodi)
+主要L2(Arbitrum/Optimism/Base等)・多数チェーン
Ethereum(Mainnet/Sepolia)
+主要L2(Arbitrum/Optimism/Base等)
※現行テストネットはSepolia(Hoodiは要確認)
Ethereum
+130以上のチェーン
Ethereum(Mainnet/Sepolia/Hoodi)
+多数チェーン
Ethereum
+多数チェーン(L2範囲は要確認)
Ethereum(Mainnet/Sepolia/Hoodi)
+100以上のチェーン
Ethereum Mainnet・Holesky のみ
(Preview。現行テストネットのSepolia/Hoodiは未対応)
Ethereum(アルファ)
Solana・Avalanche
無料プラン無料枠なし
(初回相談は無料)
あり(Free trial)
10Mクレジット・15 RPS
あり
月30M CU・300 CU/s
あり(Core)
1日300万クレジット・500/s
あり(Developer)
月300万RU・25 RPS
あり(Public/Freemium)
Freemium 月200Mクレジット
あり(Free)
1日5万CU・20 RPS
あり
月210M CU(trace/debug除く)
なし
(Node RPCは有料プラン限定)
あり(Free)
生涯100Kクレジット・3 RPS
あり(Preview)
100 req/s・100万req/日
アルファ検証を募集
(トライアルはDiscord経由)
有料料金(最小/起点)要問い合わせ
(案件ごとの見積もり)
Build 月$49〜
(年払い$42)
従量 $0.525/100万CU〜Developer 月$50〜Growth 月$49〜PAYG 最低$10〜
(Deal 月$500〜)
Starter 月$49〜従量 100万req $6〜
(一律20 CU/req)
要問い合わせ
(Console個別見積もり)
専用APIキー 月$99〜
(クレジット制は要確認)
Preview中は$0
(GA後の料金は未記載)
Ethereum専用料金は未記載
(Enhanced RPCは月€42〜)
レート制限非公開
(問い合わせ制)
15〜500 RPS
(プラン別、Enterpriseは個別)
300 CU/s〜
(従量は10,000 CU/s)
500〜40,000クレジット/秒
(プラン別)
25〜600 RPS
(Enterpriseは無制限)
Freemium 約30 req/s
Premium 約1,500 req/s
20〜800 RPS
(Limitless/Dedicatedは固定・無制限)
無料 約2,100 CU/s
(有料の上限は要確認)
非公開
(公開EPは1日1GB)
Free 3 RPS/有料200 RPS
専用キー10〜100 RPS
100 req/s・100万req/日
(引き上げ申請可)
50〜420 req/s
(Ethereum適用は要確認)
アーカイブ要問い合わせ●全プラン△フルアーカイブ可否は非公開●Coreにも含む△Growth以上●全プラン△Starter以上(Freeは限定)●●全対応ネットワーク△対象範囲は非公開●Mainnet(Erigon)
Debug/Trace要問い合わせ●有料プラン(Freeは非対応)△従量・Enterpriseが前提●Developer以上△Growth以上△Premium以上△Dedicatedのオプション●有料プラン(Freeは無効)●●●クォータ倍率50〜100
WebSocket要問い合わせ●●●●全プラン△Premium以上●全Sharedプラン●●△条件は非公開●
MEV保護要問い合わせ●公式記載なし公式記載なし●Mainnet(全プラン)公式記載なし●Free含むShared●有料ユーザー向け公式記載なし△条件は非公開公式記載なし
稼働率SLA・認証SLA・認証は公式記載なし99.99%訴求(適用条件は要確認)
SOC 2 Type II・ISO 27001
99.99%訴求(署名SLAはEnterprise)
SOC 2 Type II(ISOは記載なし)
SLA数値の記載なし
認証は公式記載なし
契約SLA 99.9%(四半期)
SOC 2 Type II(ISOは要確認)
99.99%訴求(契約SLAはプラン別)
SOC 2 Type II(運営主体保有)
Dedicatedは99.99% SLA
SOC 2 Type II(ISOは進行中)
SLA数値の記載なし
認証は公式記載なし
99.99%訴求(適用条件は要確認)
認証は公式記載なし
99.99%訴求(SLA保証値の記載なし)
SOC・ISO 27001バッジ
SLAの記載なし(Preview)SLA・稼働率は公式記載なし
提供形態マネージドRPC
(国内事業者・問い合わせ制)
マネージドRPC
(共有・Dedicated Clusters)
マネージドRPCマネージドRPCマネージドRPC
(共有・専有・セルフホスト)
マネージドRPCマネージドRPC
(共有・RPS固定・専有)
分散型マネージドRPCマネージドRPC
(シミュレーション統合)
マネージドRPC
(マルチチェーンAPI)
クラウド型マネージドRPCマネージドRPC
(国内発・高速インフラ)
日本語対応●日本語で相談可公式記載なし公式記載なし公式記載なし公式記載なし公式記載なし公式記載なし公式記載なし公式記載なし公式記載なし公式記載なし△日本発(サポート可否は要確認)
詳細情報公式資料を見る公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※各社公式サイト・公式ドキュメントに基づく2026年10月時点の内容です。料金・レート制限・機能の対応状況は変動する場合があります。公式に明記のない項目は「公式記載なし」「要問い合わせ」「要確認」または空欄としています。

主要Ethereum RPCプロバイダーの個別紹介

比較表で取り上げた各プロバイダーについて、特徴や対応機能、料金の考え方を個別に見ていきます。自社の用途に照らして、気になるサービスから確認してください。

1. CBNode(コンセンサス・ベイス株式会社)

コンセンサス・ベイスの公式サイト

コンセンサス・ベイス株式会社は、2015年創業のブロックチェーン専門企業です。同社の自社プロダクト「CBNode」は、Ethereumの開発・運用向けに信頼性の高いAPIエンドポイントを提供するノードインフラサービスにあたります。

複数のノードホスティングを組み合わせ、一方が応答しなくても他方で処理を続けられる可用性設計が中心にあります。同じ問い合わせを複数のノードへ送って応答を突き合わせ、速く返ってきた応答を使いながら食い違いを検知することで、単一ノードの障害や誤った応答に強い構成としています。対象チェーンはEthereumのみです(2026年10月時点、他チェーン対応は公式に記載なし)。

利用は問い合わせ後にエンドポイントを個別設定する方式で、料金・レート制限・SLAは公式に公開されておらず、無料相談から始めます。日本語でノード運用や周辺システムの構築まで相談できる国内事業者である点は、専門人材を抱えにくいチームにとって現実的な選択肢になります。

2. QuickNode(Quicknode, Inc.)

QuickNodeの公式サイト

RPC・REST・gRPCのエンドポイントに加え、Streams・Webhooksによるリアルタイムデータ配信やアドオンのマーケットプレイスまで備えるのが、Quicknode, Inc.が2017年から提供するQuickNodeです。EthereumではMainnet・Sepolia・Hoodiを、HTTPSとWSSで利用できます。

料金は月間のAPIクレジットで計量し、無料のFree trial(10Mクレジット・15 RPS)から、Build(月49ドル、年払い42ドル)やBusiness+、個別見積のEnterpriseまで用意されています(2026年10月時点)。EVMチェーンは基本20クレジット/リクエストで、Debug/Traceはその2倍を消費します。

アーカイブデータはFree trialを含む全プランで利用でき、Debug/Traceは有料プランで対応します。EthereumのMainnet向けには、公開メンプールを経由しないMEV保護も用意されています。SOC 2 Type II・ISO 27001の取得を公式に掲げる一方、99.99%とする稼働率SLAの適用条件は公式での確認が要ります。

3. Alchemy

Alchemyの公式サイト

Alchemyは「The complete blockchain developer platform」を掲げるRPCプラットフォームで、Node RPC APIのほかWebhooksやPortfolio/Token API、ガスレス取引などを提供します。

EthereumはMainnet・Sepolia・Hoodiに対応し、トップページにはVisaやCircle、Stripe、Uniswapなどが導入先として掲載されています。

料金はCompute Unit(CU)による従量制で、無料枠は月30M CU、Pay As You Goは100万CUあたり0.525ドルです(2026年10月時点)。スループットは無料枠で300 CU/秒、超過時はHTTP 429を返します。メソッド別のCU消費が公開され、debug_traceTransactionは40 CUです。

アーカイブデータは料金表に項目があるものの、無料枠・従量プランでのフルアーカイブ可否は公式に明記されていません。Debug APIの利用はPay As You GoまたはEnterpriseプランが前提です。SOC 2認証は公式サイトに掲示があり、ブログではType II取得と記載する一方、ISO/IEC 27001は公式に記載がありません。

4. Infura(Consensys)

Infuraの公式サイト

Infuraは、Consensysが提供するブロックチェーンAPIで、公式サイトではMetaMask Developerの一部と位置づけられています。MetaMask SDKやLineaのdAppからInfuraのAPIを呼び出せる点を訴求しています。EthereumはMainnet・Sepolia・HoodiをHTTPSとWSSで提供します。

課金はメソッドごとのクレジットで、無料のCoreプランは1日300万クレジット・500クレジット/秒です(2026年10月時点)。有料はDeveloper(月50ドル)、Team(月225ドル)、個別のEnterpriseと続きます。eth_callは80クレジット、debug_traceTransactionは1,000クレジットと、重いメソッドほど消費が大きくなります。

アーカイブデータはCoreプランにも含まれ、Debug/Trace APIはDeveloper以上で利用できます。MEV保護やトランザクション送信支援は、今回確認した公式ページには記載がありませんでした。稼働率SLAの数値や認証の取得状況は公式に明示されておらず、要件が厳しい場合は直接確認するのが確実です。

5. Chainstack

Chainstackの公式サイト

Chainstackの特徴は、共有RPCのGlobal Nodes、専有のDedicated Nodes、自社インフラで動かすSelf-Hostedという3つの提供形態を、同じ事業者で選べる点にあります。EthereumはMainnet・Sepolia・Hoodiに対応します。

課金単位はRequest Unit(RU)で、無料のDeveloperプランは月300万RU・25 RPS、以降はGrowth(月49ドル)、Pro(月199ドル)、Business、Enterpriseと段階的に上がります(2026年10月時点)。通常のリクエストは1 RU、アーカイブやdebug_*・trace_*は2 RUを消費します。

WebSocketは無料のDeveloperプランを含む全プランで使え、ブロックビルダーへプライベートに送るMEV保護もMainnetで提供されます。一方、アーカイブデータとDebug/Trace APIはGrowth以上が条件です。SOC 2 Type IIは2025年12月に取得済みで、契約上の稼働率は四半期99.9%とされています(ISO 27001は公式内で表記が揺れ、確認が要ります)。

6. Ankr

Ankrの公式サイト

Ankrは、サインイン不要のPublicと、サインインで月200Mクレジットを使えるFreemiumという2段階の無料利用を用意するRPC/APIサービスです。EthereumはMainnetに加えSepoliaをHTTPS/WSSで提供します(公式ページにはHoleskyの記載もありますが同テストネットは2025年9月に停止済みで、Hoodiは記載が確認できませんでした)。

有料は、最低入金10ドルのPAYGまたは月額500〜3,000ドルのDealから選ぶPremiumと、個別見積のEnterpriseです(2026年10月時点)。EVMチェーンのコールは一律200クレジットで、trace_*・debug_*も同じ単価という、料金のわかりやすさが特徴です。

アーカイブデータは全プランで使える一方、Debug/Trace APIとWebSocketはPremium以上が条件です。MEV保護は今回確認した公式ページには記載がありませんでした。SOC 2 Type IIはインフラ運営主体(Asphere/W3 Technologies)が保有し、ISO/IEC 27001は取得に向けて進行中と公式に記載されています。

7. GetBlock

GetBlockの公式サイト

GetBlockは、2019年設立でシンガポールに本社を置く事業者が運営するノード/RPCサービスです。CU従量のShared Nodes、RPS固定でCU無制限のLimitless Nodes、専有のDedicated Nodesという3形態を提供します。

Sharedの無料プランは1日50,000 CU・20 RPSで、有料はStarter(月49ドル)から段階的に上がります(2026年10月時点)。Limitless NodesはEVMのフルノードが25 RPS・月150ドルから、Dedicated NodesはEthereumのフルノードが月1,100ドル、アーカイブが月1,300ドルです。

WebSocketとMEV保護はFreeを含むSharedプランで使え、限定的なアーカイブも付きます。ただしDebug/Trace APIはSharedとLimitlessでは使えず、Dedicatedのオプション(Nonstandard Client Support、月499ドル)が必要です。

SOC 2 Type IIは2026年Q2に取得済みと記載があり、ISO 27001は公式内で表記が揺れ進行中との記載もあります。

8. dRPC

dRPCの公式サイト

dRPCは、自社ノードだけでなく複数の独立したノード運営者を束ね、リクエストを最適なプロバイダーへ振り分ける方式のRPCサービスです。Ethereum向けには https://eth.drpc.org(HTTP)と wss://eth.drpc.org(WebSocket)を公開しています。

無料枠は月210M CUで、trace・debug・filter系のメソッドは無効です(2026年10月時点)。2025年6月からは、メソッドやチェーンを問わず1リクエスト20 CU(100万リクエストあたり6ドル)という一律の従量料金を採用しています。最低入金額や有料プランのレート制限は公式表記に揺れがあり、確認が要ります。

アーカイブデータとWebSocketに対応し、MEV保護はEthereum・Base・BNB・Arbitrum・Solanaで有料ユーザー向けに提供されます。稼働状況ページは公開されているものの、契約上の稼働率の数値やSOC 2・ISO認証の有無は、今回確認した公式ページには記載がありませんでした。

9. Tenderly

Tenderly Node RPCの公式ドキュメントページ。75以上のEVMネットワークにJSON-RPC・WebSocketでアクセスできるNode RPCの概要と、有料プランで利用できる旨の案内が表示されている。

Tenderlyは、2018年からシミュレーション機能を軸に開発・運用ツールを提供してきたプラットフォームで、Node RPCはその製品群の一つです。標準のEVMメソッドに加え、tenderly_simulateTransactionなどシミュレーションやデコード付きトレースのAPIを、同じエンドポイントから呼べる点が特徴です。

Node RPCは有料プラン限定で、無料のTenderly FreeにはAPIアクセスが含まれません(2026年10月時点)。課金はTenderly Units(TU)で、読み取りは1 TU、Debug/Traceは40 TU、tenderly_simulateTransactionは400 TUと、シミュレーション中心の利用ほど消費が大きくなります。

有料プランの具体的な価格や枠は公開されておらず、営業への問い合わせが前提です。

アーカイブデータは全対応ネットワークで提供し、WebSocket(wss://)やカスタムエンドポイントを作れるNode Extensionsも用意します。製品ページでは99.99%の稼働率SLAを掲げる一方、ドキュメントにはSLAの記載がなく、SOC 2やISO/IEC 27001などの認証も公式に記載がありません。

10. Tatum

Tatumの公式サイト

Tatumは「Enterprise-Grade Blockchain Infrastructure」を掲げ、1つのAPIキーで多数のチェーンのノードやData API、スマートウォレット、通知を扱えるRPCインフラです。EthereumはMainnet・Sepolia・Hoodiに対応します。

料金は、クレジットを消費しないRPS固定の専用APIキー(10 RPSで月99ドル〜)と、無料枠を含むクレジット制プランの2系統です(2026年10月時点)。クレジット消費は標準メソッドが2、eth_callが5、debug_*・trace_*が50と、メソッドによって差があります。クレジット制プランの月額は公開ページになく、Dashboardで確認する形です。

アーカイブノードやWebSocket、MEV保護は公式サイトに記載がありますが、Ethereumでの提供条件や対象範囲までは公式に明示されていません。SOC(AICPA)とISO 27001のバッジを掲示する一方、SLAページには稼働率の保証値はなく、サポート応答目標(最優先で2時間以内)が定められています。

11. Google Cloud Blockchain RPC(Google LLC)

Google Cloud Blockchain RPCのドキュメントページ

Google Cloud Blockchain RPCは、Google Cloudがマネージドで提供するRPCサービスです。課金やIAM、クォータ管理をGoogle Cloudのプロジェクトとコンソールに統合できる点が、既存のクラウド基盤を持つ組織にとっての特徴です。

提供状況はPreview(Pre-GA)で、現状有姿での提供とされ、サポートが限定される場合があると公式ドキュメントに記載されています(2026年10月時点)。対応はEthereumが先行し、メインネットはErigonのアーカイブノード、Holeskyテストネットはフルノードで動きます。

ただしHoleskyは2025年9月に停止しており、現行の公開テストネット(Sepolia・Hoodi)は未対応のため、テストネットでの検証用途には注意が必要です。

Preview期間中はEthereumで100リクエスト/秒・1日100万リクエストまで月額0ドルで、GA後の料金は公式に記載がありません。Debug/Traceはメソッドごとにクォータ倍率が設定され、debug_*やtrace_blockは50、trace_replay*は100を消費します。稼働率SLAは公式に記載がなく、本番採用の前に提供状況を確認することが重要です。

12. ERPC(ELSOUL LABO B.V.)

ERPCの公式サイト

ERPCは、オランダ・アムステルダムに拠点を置くELSOUL LABO B.V.が、Validators DAOと共同運営するインフラサービスです。代表は日本人で、日本発の新しい選択肢ですが、EthereumのRPCは現時点ではアルファ段階で本番運用を前提とする製品ではありません。Solana向けの高速インフラが中核で、2025年12月にEthereumへ対象を広げたばかりです。

EthereumのRPCはアルファ段階で、GAの告知やアルファ終了の発表は今回確認できませんでした(2026年10月時点)。Enhanced RPCのプラン(Developer 月42ユーロなど)は公式に掲載されているものの、Ethereum専用の料金やSLA、アーカイブ・トレース対応は公式で確認できていません。

高クロックCPUやNVMeを前提としたインフラ設計と、世界各地のデータセンター選定による低遅延を打ち出しています。「汎用クラウドのEthereum RPCに対し20倍前後の高速化余地がある」といった性能面の主張は、同社の簡易計測に基づくもので第三者検証ではありません。Ethereumでの検証を考えるチームは、まずアルファの提供条件を確認することになります。

マネージドRPC・クラウド型・セルフホストの違いと選び分け

Ethereumへの接続手段は、専業プロバイダーのマネージドRPC、クラウド大手が提供するマネージド型のRPC、そして自前で運用するセルフホストの3つに大別できます。それぞれの性格を押さえておくと、技術選定の根拠を社内で説明しやすくなります。

Ethereumへの接続手段3つを比較した図。マネージドRPCは専業プロバイダーに運用を任せる形で、無料枠から始めてプランを上げるだけで拡張でき、アーカイブやDebug/Trace、MEV保護も追加しやすく検討の中心になる。クラウド型は大手クラウドのマネージド型を統合する形で、既存のクラウド基盤・IAM・課金と統合でき、請求の一元化やエンタープライズ級の信頼性に向くがプレビュー段階の場合もある。セルフホストは自前でノードを運用する形で、実行クライアントとコンセンサスクライアントの2つを同期・監視し、完全に自社管理できるが運用負荷は大きく、データ主権や規制対応が必要な場合に向く。

セルフホスト:自前でノードを運用する

セルフホストは、自社のサーバーやクラウド上でノードを立てて運用する方法です。Ethereumのノードを動かすには、Ethereum Foundationの公式ドキュメントが示すとおり、2種類のクライアントを同時に動かす必要があります。

ノードは、コンセンサス・クライアントと実行クライアントの2つのクライアントを実行する必要があります。

出典:ノードとクライアント|ethereum.org

実行クライアント(GethやErigonなど)とコンセンサスクライアント(LighthouseやPrysmなど)の2つを同期させ、稼働を監視し続ける運用が前提になります。外部への依存をなくし、データを完全に自社管理できる反面、ハードウェアの用意から同期、障害対応までの負荷は小さくありません。規制やセキュリティポリシー上どうしても内部に閉じる必要がある場合に向いた選択肢です。

マネージドRPC:専業プロバイダーに運用を任せる

専業プロバイダーのマネージドRPCは、ノード運用を丸ごと任せられる手段です。無料枠から始められ、トラフィックの増加に応じてプランを上げるだけで拡張でき、アーカイブやDebug/Trace、MEV保護といった高度な機能も追加しやすいのが利点です。本記事で比較している多くのサービスがこの型にあたり、まず検討の中心になる提供形態です。

クラウド型:既存のクラウド基盤に統合する

クラウド大手が提供するマネージド型のRPCは、既存のクラウド基盤やIAM・課金と統合して使える点が特徴です。エンタープライズ級の信頼性や請求の一元化を重視する組織に向きます。ただし提供がプレビュー段階だったり、対応ネットワークが拡大途上だったりする場合もあるため、本番採用の前に提供状況を確認しておくことが重要です。

どの手段を採るかは、自社に専門人材がいるか、どこまでのデータ主権や規制対応が必要か、トラフィックの規模はどれくらいかで変わります。多くのチームにとっては、まずマネージドRPCの無料枠で始め、要件が固まった段階で上位プランやクラウド型、必要ならセルフホストへと見直すのが現実的な進め方です。

まとめ:用途に合うEthereum RPCプロバイダーを選ぶために

Ethereum RPCプロバイダー選びの出発点は、「どのネットワークに・どれくらいの規模で・どんな機能を使って接続するか」を言語化することです。用途が定まると、比較表の軸のうちどこを優先すべきかが見えてきます。

用途別の目安としては、まず無料で広く試すなら無料枠の大きいマネージドRPC、本番でアーカイブ参照やDebug/Traceまで使うならそれらを上位プランで提供するサービス、MEV保護が要る取引ならプライベート送信に対応するサービスが軸になります。既存のクラウド基盤に寄せるならクラウド型、日本語で相談しながら進めたいなら国内の伴走支援型という選び分けもあります。

それぞれの用途にどのサービスが当てはまるかは、上の診断ツールと比較表で確認できます。本記事の並び順は評価の高さを示すものではないため、順位としてではなく、自社の条件に照らして読み替えてください。

最終的には、比較表と診断で候補を数社に絞り、無料プランで実際に接続して応答速度や使い勝手を確かめたうえで判断するのが確実です。導入や運用を相談したい場合は、ノード運用・開発支援を手がける各社の資料もあわせてご確認ください。

よくある質問(FAQ)

Q. Ethereum RPCエンドポイントとは何ですか?

A. Ethereum RPCエンドポイントとは、アプリケーションからEthereumネットワークへ読み書きするための接続先URLです。残高の照会やコントラクトの呼び出し、イベントログの取得、ガスの見積もり、署名済みトランザクションの送信といった操作を、このエンドポイントにJSON-RPCのメソッドを送ることで行います。

自前ノードならlocalhost:8545、プロバイダー利用時は各社が発行するhttps://...やWebSocket用のwss://...のURLがエンドポイントにあたります。

Q. Ethereum RPCは無料で本番運用まで使えますか?

A. 多くのプロバイダーが無料枠を用意していますが、本番トラフィックを継続して支えるには有料プランが前提になるのが一般的です。無料枠はプロトタイピングや開発検証には十分なことが多い一方、月間リクエスト数やレート制限(RPS)に上限があり、アーカイブ参照やDebug/Traceなど重いメソッドは無料枠では制限・非対応となる場合があります。

自社の想定トラフィックと使うメソッドの内訳を踏まえ、無料枠と有料プランの境目を見積もっておくことが大切です。

Q. Ethereum RPCプロバイダーはどのネットワークやテストネットに対応していますか?

A. 主要プロバイダーの多くは、Ethereumメインネットに加えて現在アクティブな公開テストネットであるSepoliaとHoodiに対応しています。かつて使われたHoleskyは2025年9月に停止しているため、これから検証環境を組むなら対応表にSepoliaとHoodiがあるかを確認しておくとよいでしょう。

ArbitrumやOptimism、Baseといったレイヤー2(L2)まで必要かどうかでも候補は変わるため、自社が接続するネットワークを最初に確認しておきます。

Q. 開発やテストに使うSepolia・HoodiのテストネットETHはどこで入手できますか?

A. テスト用のSepolia ETHやHoodi ETHは、各プロバイダーやコミュニティが提供するfaucet(フォーセット)から無料で入手できます。多くのfaucetは1日あたりの受け取り上限を設けており、アカウント登録を求めるものもあります。本番の資産ではなく検証専用のETHなので、スマートコントラクトのデプロイや動作確認は、まずテストネットとfaucetのETHで行うのが基本です。

Q. Ethereumのフルノードとアーカイブノードは何が違いますか?

A. フルノードが現在の状態を中心に保持するのに対し、アーカイブノードは過去のすべての状態を保存し、任意の過去ブロック時点のデータを参照できる点が違いです。Ethereum Foundationの公式ドキュメントも、アーカイブノードを「フルノードに保持されているすべてのものを保存し、過去の状態のアーカイブを構築する」ものと説明しています。

ポートフォリオ分析やインデクサ、過去にさかのぼる監査用途ではアーカイブが必要で、プロバイダー側では上位プラン限定やリクエスト単価の割増という形で提供されることが多いです。

Q. Ethereum RPCのWebSocket(eth_subscribe)は何に使いますか?

A. WebSocketは、新着ブロックやイベントログ、保留中トランザクションをリアルタイムに受け取るための購読(eth_subscribe)に使います。HTTPのポーリングと違い全二重の接続を張り続けるため、取引所の板監視やウォレットの残高更新、イベント駆動のバックエンドなど、低遅延でネットワークの変化を追う用途に向きます。

無料プランで使えるか、同時接続数の上限がいくつかはプロバイダーによって差があるため、あわせて確認しておきます。

Q. Ethereum RPCのDebug/Trace APIとは何ですか?どのプロバイダーで使えますか?

A. Debug/Trace APIは、トランザクションの実行過程を内部まで追跡して解析するためのメソッド群で、標準のJSON-RPCの外側にある拡張機能です。debug_traceTransactionなどが代表例で、スマートコントラクトのデバッグや失敗したトランザクションの原因究明、MEVの分析に使います。

標準外のためプロバイダーやプランによって対応状況に差があり、上位プランや従量プラン限定で提供されることが多いので、使う予定があれば対応プランを事前に確認しておきます。

Q. Ethereum RPCのMEV保護とは何ですか?

A. MEV保護とは、トランザクションを公開メンプールに流さずに送ることで、第三者による並び替えや差し込みから取引を守る仕組みです。MEV(最大抽出可能価値)は、ブロック内のトランザクションの並びを操作して得られる価値を指し、公開メンプールに送られた取引はフロントランニングやサンドイッチ攻撃の対象になり得ます。

DeFiなど価値の大きい取引を扱うなら、MEV保護の対応有無とその方式(プライベートトランザクションの送信経路)を確認しておくとよいでしょう。

Q. Ethereum RPCのレート制限を超えるとどうなりますか?

A. レート制限を超えると、多くのプロバイダーはHTTP 429(Too Many Requests)を返し、超過分のリクエストが一時的に拒否されます。レート制限は1秒あたりのリクエスト数(RPS)やクレジット・CU(Compute Unit)の消費速度で管理され、アーカイブ参照やDebug/Traceなど重いメソッドほど消費が大きくなります。

本番で429が頻発するとアプリの応答に影響するため、想定ピークに見合うプランを選び、リトライやバックオフの実装もあわせて検討します。

Q. Ethereum RPCプロバイダーの乗り換えは簡単ですか?

A. Ethereum RPCプロバイダーの乗り換えは、原則としてアプリが向くエンドポイントのURLを差し替えるだけで済むため、比較的容易です。どのプロバイダーも共通のJSON-RPCメソッドを実装しているため、接続先を変えても同じメソッド呼び出しで動かせます。

ただしDebug/Traceの対応メソッドやアーカイブの範囲、WebSocketの仕様などプロバイダー固有の挙動に依存している場合は、乗り換え時に差異の確認が必要です。まず無料枠で接続を試してから本採用を決めると、乗り換えの手戻りを抑えられます。

Q. Ethereum RPCはマネージドとセルフホストのどちらを選ぶべきですか?

A. ノード運用に人手を割かずアプリ開発に集中したいならマネージドRPC、データ主権や規制対応で内部に閉じる必要があるならセルフホストが基本の選び分けです。セルフホストは実行クライアントとコンセンサスクライアントの2つを同期・監視し続ける運用負荷がかかります。

多くのチームは、まずマネージドRPCの無料枠で始め、要件が固まった段階で上位プランやクラウド型、必要ならセルフホストへと見直すのが現実的な進め方です。

Q. Ethereum RPCの共有ノードと専有(Dedicated)ノードはどちらを選ぶべきですか?

A. 手軽さとコストを優先するなら共有ノード、安定した専有リソースや構成の自由度を重視するなら専有(Dedicated)ノードが向きます。共有ノードは複数ユーザーでインフラを共用するため申し込んですぐ使え、無料枠や低価格プランから始められます。専有ノードはリソースを占有でき、レート制限や構成を自社の要件に合わせやすい一方、コストは高くなります。

トラフィックが安定して大きい本番や、性能のばらつきを抑えたい用途では専有が選択肢になります。

Q. Ethereum RPCエンドポイントのURLはどうやって取得しますか?

A. マネージドRPCでは、プロバイダーのアカウントを作成し、プロジェクトやノードを作成したうえで発行されるHTTPS・WebSocketのエンドポイントURLをコピーして使います。多くのサービスはクレジットカード不要の無料プランでエンドポイントを発行でき、取得したURLをアプリの接続先に設定するだけで利用を開始できます。

発行されたエンドポイントにはAPIキーが紐づくことが多いため、キーの管理やアクセス制御もあわせて設定しておきます。

Q. Ethereum RPCプロバイダーを選ぶとき、最も重視すべき点は何ですか?

A. 唯一の正解はなく、自社の用途から逆算して優先する軸を決めるのが近道です。本番トラフィックならレート制限と稼働率、過去データを扱うならアーカイブ対応、DeFiの送信ならMEV保護というように、用途ごとに効く軸が変わります。記事内の診断ツールと比較表を使えば、自社の条件に合う数社まで絞り込めます。

あわせて、日本語サポートや国内の導入支援が必要かどうかも、海外大手のセルフサーブと国内事業者の伴走支援を選び分ける判断材料になります。

Q. L2(レイヤー2)にもEthereum RPCプロバイダー経由で接続できますか?

A. 多くの主要プロバイダーは、Ethereumメインネットに加えてArbitrumやOptimism、Baseなどのレイヤー2(L2)にも対応しており、同じプロバイダーのエンドポイントで接続できます。L2はトランザクションの処理をメインネットの外で行い、コストと速度を改善するスケーリング手段で、対応するチェーン数はプロバイダーによって差があります。

将来のL2展開やマルチチェーン化を見込むなら、対応チェーン数の多いプロバイダーを選んでおくと、後からの乗り換えコストを抑えられます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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