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CASB製品のおすすめ11選を比較|導入方式(API・プロキシ型)と機能・料金の選び方を解説

CASB製品のおすすめ11選 導入方式・機能・料金で比較のサムネイル画像

業務で使うクラウドサービス(SaaS)が増える一方で、どの部署が何を使い、そこにどんな情報が置かれているのかを把握しきれず、不安を感じていないでしょうか。許可していないサービスの利用(シャドーIT)や、クラウド上の機密データの持ち出し・誤共有は、従来の社内ネットワーク境界を守る対策だけでは防ぎきれません。

こうしたクラウド利用の可視化と制御を担うのがCASB(キャスビー)です。社員とクラウドサービスの間に立ち、誰が何のサービスをどう使っているかを見える化し、情報漏えいや脅威を防ぐ仕組みで、API型・プロキシ型・ログ分析型・端末完結型といった導入方式ごとに得意な場面が異なります。自社の課題や使っているサービスに合う製品と方式を見極められるかが、選定の分かれ目になります。

本記事では、CASB製品のおすすめ11選をタイプ別に比較・解説します。主要機能と導入方式の違い、各製品の特徴や料金、SASE・SWG・ZTNAとの使い分けまで整理しました。自社に合うCASB製品を選ぶための検討材料としてご活用ください。

また、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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CASBとは|シャドーITとクラウド利用統制がなぜ必要か

CASB(Cloud Access Security Broker/クラウドアクセスセキュリティブローカー)とは、社員とクラウドサービスの間に立ち、クラウドの利用状況を可視化しながらアクセスやデータの扱いを制御する仕組みです。どのサービスに誰がアクセスし、どんなデータをやり取りしているかを横断的に把握し、未許可の利用や危険な操作を見つけて止める役割を担います。

背景にあるのは、業務の基盤がクラウドへ移ったことです。総務省の調査では、クラウドサービスを一部でも利用している企業の割合は8割を超えており、用途としてはファイル保管・データ共有が最も多くなっています。業務データそのものがクラウド上に置かれるようになり、守るべき対象が社内のサーバーからクラウドへ移ったことを示しています。

出典・参考資料(1件)

クラウドが前提になると、「社内にいれば安全」という従来の境界型の考え方が通用しにくくなります。社員が会社の管理下にないクラウドサービスを業務に使うシャドーITが生まれ、テレワークや私物端末からのアクセスも加わって、情報システム部門が把握・管理できる範囲の外側でデータが動くようになります。

情報漏えいのリスクも続いています。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表する「情報セキュリティ10大脅威 2026」では、組織向けの脅威として「内部不正による情報漏えい等」が7位、「リモートワーク等の環境や仕組みを狙った攻撃」が8位に挙げられています。

クラウドを経由した持ち出しや誤共有、社外からのアクセスをどう統制するかは、継続して向き合う課題だと分かります。CASBは、この見えにくくなったクラウド利用を可視化し、統制を取り戻すための手段です。

出典・参考資料(1件)

CASBでできること(4つの主要機能)

ここからは、CASBが担う機能を整理します。製品によって得意分野は異なりますが、多くのCASBは可視化・データ保護・脅威防御・コンプライアンス対応の4つの領域をカバーします。比較表を読む前の共通の土台として押さえておくと、各製品の強みを見分けやすくなります。

1つ目は可視化です。社員がどのクラウドサービスを使っているかを洗い出し、会社が許可したサービスと、把握できていなかったシャドーITとを切り分けます。利用しているサービスのリスク評価や、アカウント・共有設定の棚卸しもここに含まれ、統制の出発点になります。

2つ目はデータ保護で、クラウド上のデータ漏えいを防ぐ情報漏えい対策(DLP)が中心です。機密情報や個人情報を含むファイルのアップロード・ダウンロード・外部共有を検知し、暗号化やブロックといった処理を適用します。

3つ目は脅威防御です。クラウド経由で持ち込まれるマルウェアや、不審なログイン・大量ダウンロードといった異常なふるまいを検知して遮断します。4つ目はコンプライアンス対応で、クラウド利用のログや証跡を残し、社内規程や各種の基準・監査で求められる説明責任に応えられるようにします。

どの機能に重点が置かれているかは製品ごとに差があり、自社がまず解決したい課題がこの4領域のどこに当たるかを見定めることが、製品選びの手がかりになります。

CASBの導入方式(API型・プロキシ型・ログ分析型・端末完結型)の違いと使い分け

CASBを選ぶうえで最も重要なのが導入方式です。同じ機能をうたう製品でも、クラウドとどう連携してデータを見るかによって、得意な場面や運用への影響が変わります。代表的な方式はAPI型・プロキシ型・ログ分析型・端末完結型の4つで、課題や使っているサービスの形に応じて使い分けます。

CASBの導入方式4種(API型・プロキシ型・ログ分析型・端末完結型)を横並びで比較した図解。API型は保存済みデータをAPIで後から取得し許可済みSaaSの可視化に向く、プロキシ型は通信経路上でリアルタイムに検査・制御する、ログ分析型は既存ネットワーク機器のログからシャドーITを棚卸しする、端末完結型は端末内で通信を検査しネットワーク機器を変えずに導入できることを示す。

API型は、クラウドサービスが提供する連携用のインターフェース(API)を通じて、サービス側に保存されたデータや設定・ログを後から取得する方式です。通信経路の途中に機器を挟まないため、社員の操作を妨げず既存の運用への影響が小さいのが特徴です。

すでに社内で許可して使っているSaaS(Microsoft 365やGoogle Workspaceなど)の利用状況の可視化、ファイル共有設定の点検、保存済みデータの検査に向きます。一方で、連携できるのは原則としてAPIを公開しているサービスに限られ、検知は操作後になるため、その場で通信を止めたい用途には不向きです。

プロキシ型は、社員とクラウドの間の通信経路上にCASBを置き、アクセスをリアルタイムに検査・制御する方式です。機密ファイルのアップロードをその場でブロックしたり、未許可のサービスへのアクセスを遮断したりと、操作が起きる瞬間に介入できます。

情報漏えいをリアルタイムに止めたい場合や、社外・私物端末からのアクセスを含めて制御したい場合に効果を発揮します。通信経路に組み込むぶん、対象範囲や例外設定の設計に手間がかかる点は考慮が必要です。

ログ分析型は、ファイアウォールやプロキシなど既存のネットワーク機器が出力するログを取り込み、どのクラウドサービスへどれだけ通信が発生しているかを分析する方式です。新たに通信経路へ機器を挟まずに、社内全体のシャドーITを棚卸しできるため、「まず利用実態を把握したい」という段階に適します。

ログに現れた通信の集計が中心で、個々のファイル操作の制御までは踏み込まないため、可視化と制御を段階的に進める入口として位置づけられます。

端末完結型(端末エージェント型)は、端末に導入したエージェントが、端末から出る通信を端末内で復号・検査・制御してからインターネットへ送る方式です。クラウドのゲートウェイを経由せず、ネットワーク機器や回線を変えずに始められるため、社内・社外を問わず未許可のSaaS利用を可視化・遮断したい場合の導入負担を抑えられます。

多くの製品はこれらの方式を単独ではなく組み合わせて提供しており、自社の主目的がどの方式の得意分野に当たるかを見極めることが選定の軸になります。

CASB導入のメリットと注意点

ここでは、CASBを導入すると何が得られ、導入前に何を押さえておくべきかを整理します。導入の是非や社内稟議の判断材料としてご確認ください。

CASBを導入するメリット

第一のメリットは、シャドーITの可視化です。社員が業務で使っているクラウドサービスを洗い出し、会社が把握していなかった利用やリスクの高いサービスを特定できます。これにより、利用を禁止するのか、より安全なサービスへ移行を促すのかといった判断の土台が整います。

第二に、クラウド上の情報漏えい対策を一元的に講じられます。サービスごとに個別の設定を追いかける代わりに、CASBの側で機密データの共有ルールや持ち出しの制御を横断的に適用でき、設定の抜け漏れを減らせます。

第三に、情報システム部門の負担軽減につながります。複数サービスの利用状況や設定を1つの画面で確認できるため、個別サービスを都度チェックする運用から脱せます。第四に、クラウド利用のログと証跡が残ることで、社内規程の順守状況や監査への説明がしやすくなります。

導入前に押さえる注意点・デメリット

一方で、CASBは入れれば自動的に守られる製品ではありません。まず、何を許可し何を制限するかというセキュリティポリシーの設計が前提になります。ポリシーが曖昧なまま運用を始めると、必要な業務まで止めてしまったり、逆に制御が緩すぎて効果が出なかったりします。自社の情報の取り扱い方針を整理したうえで導入する必要があります。

次に、クラウドサービスごとの対応差です。API型で詳細に制御できるサービスと、そうでないサービスがあり、自社が使っている主要なサービスにどこまで対応しているかは製品によって異なります。

さらに、プロキシ型のように通信経路へ組み込む方式では、既存のネットワーク構成や他のセキュリティ製品との兼ね合いを検討する必要があり、導入時の設計・検証に一定の工数がかかります。製品を選び違えると後からの乗り換えが重い負担になるため、自社の環境に無理なく収まるかを事前に確かめることが重要です。

CASB製品のタイプ(強み別に見る選び分け)

CASB製品は、どの課題に強いかという利用目的の観点で大きく2つのタイプに分けられます。自社がまず解決したい課題がどちらに近いかを見極めると、検討すべき製品の範囲を絞り込めます。

CASB製品を目的別に分けた2つのタイプを対比した図解。シャドーIT統制に強いタイプはシャドーITの可視化・統制に強く、API型・ログ分析型が中心で既存業務への影響が小さく、まず全体像を掴みたい企業に向く。データ漏えい防止・脅威防御に強いタイプはプロキシ型で通信をリアルタイムに検査し、機密性が高い企業やテレワークの持ち出しを厳格に制御したい企業に向くことを示す。

シャドーIT(未許可のクラウド利用)の可視化・統制に強いタイプ

社員が使っているクラウドサービスを洗い出し、未許可の利用や危険な共有設定を見つけて統制することに重点を置くタイプです。IDの連携やブラウザ拡張、ネットワーク機器のログなどから利用実態を把握し、まず「何が使われているか」を明らかにするところから始められます。

中心となる導入方式はAPI型やログ分析型で、通信経路に機器を挟まないため既存の業務への影響が小さく、段階的に統制を広げやすい点が特徴です。クラウド利用の全体像をまず掴みたい企業、情報システム部門の人手を増やさずにシャドーIT対策を始めたい企業に向きます。

クラウド上のデータ漏えい防止・脅威防御に強いタイプ

クラウドとの通信をリアルタイムに検査し、機密データの持ち出しやマルウェアをその場で止めることに重点を置くタイプです。通信の検査・制御によってアップロードやダウンロードをリアルタイムに監視し、ポリシーに反する操作をその場で遮断します。社外や私物端末からのアクセスも含めて制御でき、情報漏えいを未然に防ぎたい場面で効果を発揮します。

扱う情報の機密性が高く漏えいの影響が大きい企業や、テレワーク環境での持ち出しを厳格に制御したい企業に適しています。こうした製品は、ネットワークセキュリティを統合したSSE(Security Service Edge)・SASEの一部として提供されることも多く、クラウド利用の制御を他の対策とまとめて整えたい企業にとっても選択肢になります。

自社がどちらのタイプに向くか判断が難しい場合は、以下の診断で、自社に向くタイプ・製品を絞り込めます。

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失敗しないCASB製品の選び方・比較のポイント

ここからは、CASB製品を比較するときに確認したい観点を整理します。自社の環境に当てはめて判断できるよう、それぞれの観点がなぜ効くのか、どこで製品の向き不向きが分かれるのかという視点で見ていきます。

自社が解決したい課題は明確になっているか

最初に定めるべきは、導入の主目的です。シャドーITの可視化を優先するのか、クラウド上のデータ漏えい防止を優先するのか、監査で求められるログ取得を優先するのかによって、適した製品のタイプと導入方式が変わります。

目的が曖昧なまま機能の多さで選ぶと、使わない機能に費用をかけたり、肝心の課題に効かない製品を選んでしまったりします。前述の2つのタイプのどちらに自社の課題が近いかを起点に、必要な機能を絞り込むことが出発点になります。

自社が使うクラウドサービスに対応しているか

CASBの効果は、自社が実際に使っているサービスにどこまで対応しているかで決まります。Microsoft 365やGoogle Workspaceなど主要なサービスは多くの製品が詳細に対応しますが、業務固有のサービスや国内特有のサービスでは対応範囲に差が出ます。

特にAPI型は、連携できるサービスが製品ごとに決まっているため、自社の利用実態と照らし合わせて、守りたいサービスがカバーされているかを確認しましょう。ここが合わないと、導入しても肝心のサービスが可視化・制御の対象から外れてしまいます。

導入方式は自社の目的と運用に合っているか

API型・プロキシ型・ログ分析型・端末完結型のどれが主目的に合うかを見極めることが選定の起点になります。利用状況の可視化や保存済みデータの点検が中心ならAPI型、情報漏えいをその場で止めたいならプロキシ型、まず全社のシャドーITを棚卸ししたいならログ分析型、ネットワーク機器を変えずに端末から始めたいなら端末完結型が起点になります。

プロキシ型は制御力が高い反面、既存のネットワーク構成への組み込みが必要です。自社のインフラ方針や、通信経路に手を入れられる体制があるかどうかで、無理なく運用できる方式が分かれます。

料金体系と課金単位は想定規模に見合うか

CASBの多くは利用するユーザー数に応じた課金です。対象を全社員にするか特定部門に絞るかで総額が変わるため、自社の想定ユーザー数を前提に、初期費用の有無や最低契約ユーザー数の条件も合わせて確認しましょう。市場全体の価格の傾向や公開価格のある製品は、後述の料金の章で整理します。

自社で運用するか、外部に任せるか

CASBは導入して終わりではなく、検知したアラートへの対応やポリシーの見直しといった運用が続きます。情報システム部門で日々の監視・チューニングを担えるのか、それとも運用を外部の専門事業者に委託するのかで、選ぶべき製品やサービス形態が変わります。

社内の体制が限られる場合は、運用支援やマネージドサービスの有無が重要な判断材料になります。自社でどこまで手を動かせるかを見積もったうえで、その体制で回る製品を選ぶことが望まれます。

ベンダーの実績・サポート体制は十分か

導入後の設定支援やトラブル対応、日本語でのサポートが受けられるかは、運用の安定に直結します。同じ規模・業種での導入実績があるベンダーであれば、自社に近い環境での設計ノウハウを期待できます。外資系の製品では、国内の販売代理店がどこまで支援するかによって受けられるサポートが変わるため、問い合わせ窓口や対応時間、導入支援の範囲まで確認しておくと安心です。

CASB製品の料金・課金の仕組みと価格の調べ方(市場の実態)

CASB製品の料金を調べると、具体的な金額にたどり着きにくいと感じるかもしれません。これは市場の実態を反映したもので、特に外資系の製品では料金プランを公開せず、利用規模や構成に応じた個別見積もり(要お問い合わせ)とするベンダーが大半です。導入方式や対象ユーザー数、必要な機能の組み合わせで価格が変わるため、公開しにくいという事情があります。

課金の仕組みとしては、利用するユーザー数に応じた課金が基本です。1ユーザーあたりの月額や年額を軸に、対象人数で総額が決まります。したがって、全社員を対象にするのか、機密情報を扱う部門に絞るのかという適用範囲の設計が、そのまま費用に影響します。見積もりを取る際は、自社の対象ユーザー数と、初期費用・最低契約数の条件を合わせて確認すると、製品間の比較がしやすくなります。

見積もりの総額は、複数の要因で動きます。対象の利用ユーザー数や、必要な機能オプションの範囲(DLPや脅威防御まで含めるか)が影響します。さらに、通信をリアルタイムに検査するプロキシ構成の有無や、適用を全社にするか一部門に絞るかによっても、同じ製品で金額は変わります。予算の概算を立てる際は、これらの前提を揃えて各社に見積もりを依頼すると比較しやすくなります。

一方で、公開価格を示していて、実額で予算を立てやすい製品もあります。

たとえば、課金の単位によって価格の水準が分かれます。IDごとの課金なら月額300円程度から、端末ごとの課金なら月900円程度からが目安です。製品ごとの具体的な金額は、後述の比較表をご参照ください。

外資系の多機能な製品は要問い合わせが中心のため、まず利用実態の可視化から着手したい企業は、公開価格のある製品を入口にすると初期の予算計画を立てやすくなります。

各製品の具体的な料金は、次の比較表で確認できる範囲を整理しています。

【比較表】おすすめCASB製品を比較

ここからは、自社の課題や要件に合わせた客観的な比較・選定ができるよう、主要なCASB製品11製品を2つの目的別(タイプ別)に分類してご紹介します。導入方式・主要機能の重点・対応するクラウドサービス・料金などを横並びで確認できます。

DLPや脅威防御まで備える多機能な製品も、本記事では自社のシャドーIT可視化の入口として、どちらの強みが際立つかでタイプ分けしています。1つの製品が複数の領域をカバーする点は、各製品の紹介で補足します。

シャドーIT(未許可のクラウド利用)の可視化・統制に強いタイプ

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サービス名マネーフォワード AdminaMicrosoft Defender for Cloud AppsForcepoint ONE CASBManageEngine Log360 CloudCygiene ECAP
主な導入方式API連携・ブラウザ拡張型(エージェント・プロキシ不要)API型+リバースプロキシ型(条件付きアクセスアプリ制御)API型+インライン型(フォワード/リバースプロキシ)ログ分析型(ゲートウェイでログ収集)端末エージェント型(端末完結型SSE・クラウド非経由)
主要機能の重点SaaS可視化・シャドーIT検知可視化・DLP・脅威防御(XDR連携)シャドーIT可視化・DLP・マルウェア対策シャドーIT監視(SIEM/ログ管理に統合)未許可SaaS・生成AIの可視化・遮断
主な対応クラウド・SaaS380以上のSaaSと連携(Google Workspace・Microsoft 365 ほか)33,000以上のアプリを可視化(Microsoft 365・Salesforce・Box・GCP ほか)Microsoft 365・Google Workspace・Salesforce・ServiceNow・AWSネットワークログからクラウド利用を可視化(アプリ単位で許可/禁止)未許可SaaS・生成AI全般(個別の対応リストは非公開)
料金50ID以下 無料/51ID以上 1IDあたり月300円要問い合わせ(Microsoft 365 E5等に同梱)要問い合わせ(数百ユーザー規模からの契約が前提)SIEM本体 年間158,000円〜(CASBは本体の一機能/Professional Plan)月額900円/人
提供形態SaaS/IT資産管理ツールの一機能単体ライセンス/各種スイートに同梱SSE内包(CASB・SWG・ZTNA)SIEM/ログ管理ツールの一機能端末完結型SSE(CASB・SWG)
詳細情報オンライン相談を予約公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

クラウド上のデータ漏えい防止・脅威防御に強いタイプ

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サービス名NetskopeZscalerSkyhigh SecurityPalo Alto Networks 次世代CASBSymantec CloudSOC CASBProofpoint CASB
主な導入方式API型+インライン型(プロキシ)インライン型(クラウドプロキシ)API型+インライン型(プロキシ)API型+インライン型(Prisma Access・次世代ファイアウォール組み込み)API型(Securlets)+インライン型(Gatelets)エージェントレス(API/プロキシの別は公式未記載)
主要機能の重点可視化・DLP・脅威防御・UEBA脅威防御(SWG・サンドボックス)・DLP・CASB可視化・DLP・設定監査(SSPM)可視化・DLP・SSPM・生成AI統制可視化・統合DLP連携・マルウェア対策OAuthアプリ統制・DLP・アカウント乗っ取り対策
主な対応クラウド・SaaS85,000以上のクラウドアプリ・1,800以上の生成AIを評価(CCI)暗号化通信を含むWeb・クラウド通信を検査40,000以上のクラウドサービスを75属性で評価Microsoft 365・Google Drive・Box・Slack ほか24,000以上のクラウドアプリを可視化(SaaS・IaaS横断)Microsoft 365・Google Workspace・Slack・Box・Salesforce(1,200以上を可視化)
料金要問い合わせ(国内はパートナー経由の個別見積)要問い合わせ(エディション別)要問い合わせ(ユーザー数×年のボリュームベース課金)要問い合わせ(代理店経由の見積)要問い合わせ(Broadcom・代理店経由)要問い合わせ
提供形態SASE内包(SSE+ネットワーク)SSE・ゼロトラスト内包SSE内包(SWG・CASB・ZTNA)SASE・次世代ファイアウォール内包(CASB-X)単体CASB(Symantec DLP・SWGと連携)データ保護製品に統合(旧称CASB/現 Cloud DLP)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

主要なCASB製品の個別紹介

比較表で全体像を把握したうえで、各製品の特徴をタイプ別に詳しく見ていきます。導入方式や対応するクラウドサービス、向いている企業の特徴を具体的に確認し、自社に合う候補を絞り込む材料としてご覧ください。

シャドーIT(未許可のクラウド利用)の可視化・統制に強いタイプ

まずは、社員のクラウド利用を洗い出し、未許可の利用や危険な共有を統制することに強みを持つ製品です。既存の運用への影響を抑えながら、可視化から段階的に統制を広げたい企業に向く製品が揃います。

1. マネーフォワード Admina(マネーフォワードi株式会社)

マネーフォワード Admina の公式サイト

マネーフォワードi株式会社が提供する、従業員を軸にSaaSアカウントの可視化・棚卸しや、入退社時のアカウント発行・停止、シャドーIT検知までを一元化するSaaS・IT資産管理プラットフォームです。公式は「情シス向け業務OS」と位置づけています。

シャドーIT検知を標準搭載しています。Google WorkspaceなどのIdP(ID基盤)連携、Chrome・Edgeのブラウザ拡張、会計・経費システムの連携という3経路で、情報システム部門が把握できていないSaaSを検知し、管理者に通知します。検知にエージェントやプロキシの導入は不要です。

料金は、50ID以下は全機能を無料で利用でき(クレジットカード登録が必要)、51ID以上は1IDあたり月300円、300ID以上は個別見積もりです。全企業を対象にした2週間の無料トライアル(クレジットカード不要)も用意されています。

2. Microsoft Defender for Cloud Apps(Microsoft Corporation)

Microsoft Defender for Cloud Apps の公式サイト

旧称を Microsoft Cloud App Security(MCAS)といい、現在は Microsoft Defender ポータルの「Cloud Apps」から管理するCASBです。シャドーITの検出やクラウドアプリ利用の可視化、情報保護、SaaSの設定管理(SSPM)、XDR(拡張検知・対応)の一部としての脅威防御を担います。

シャドーIT検出はCloud Discovery機能が担い、ネットワークトラフィックとアプリカタログから利用中のクラウドアプリを洗い出します。管理可能なアプリは33,000以上、評価に用いるリスク要素は90以上で、生成AIアプリ(1,000以上)の可視化にも対応します。

単体の価格は公式製品ページに掲載がなく、見積もりや販売店経由での確認が必要です。一方でMicrosoft 365 E5やEnterprise Mobility + Security E5、Defenderスイートなどに含まれるため、これらを契約済みの組織は追加購入なしで利用範囲を検討できます。なお条件付きアクセスアプリ制御の利用にはMicrosoft Entra ID P1が別途必要です。

3. Forcepoint ONE CASB(Forcepoint LLC)

Forcepoint ONE CASB の公式サイト

Forcepoint LLC のセキュリティ統合プラットフォーム「Forcepoint ONE」を構成する、CASB・SWG・ZTNAの3本柱の一つです。管理対象のSaaSアプリへのゼロトラストアクセス制御と、データ保護(DLP・マルウェア対策)を主な機能とします。

導入方式は、認可済みアプリの保存データをスキャンするAPI型(基本構成では3アプリまで、追加はアドオン)と、フォワード/リバースプロキシで管理端末・私物端末の通信をリアルタイム制御するインライン型のハイブリッドです。シャドーIT可視化は、ファイアウォールやプロキシのログを使うエージェント不要のDiscovery Portalで行います。

CASB・SWG・ZTNAを単一のコンソールで運用できる点が特徴です。料金は公式に公開料金表がなく要問い合わせで、契約は数百ユーザー規模からが前提とされています。

4. ManageEngine Log360 Cloud(ゾーホージャパン株式会社)

ManageEngine Log360 Cloud の公式サイト

ManageEngine Log360 Cloud は、ゾーホージャパン株式会社が手がけるSaaS型の統合ログ管理ツール(クラウドSIEM)です。ログの一元管理や脅威検知、コンプライアンス管理などを担い、その一機能としてCASB(シャドーIT統制)に対応します。

シャドーIT統制は、ファイアウォールやプロキシのログをゲートウェイサーバーで収集・分析するログ分析型です。従業員が使うシャドーアプリの一覧を確認してアプリ単位で許可・禁止を設定できるほか、アクセスを試みた上位ユーザーなどの分析を提供します。

CASBはこのLog360 Cloud本体の一機能として提供されます。本体はProfessional Plan(検索ストレージ50GB・アーカイブストレージ150GB、保守サポート込み)で年間158,000円からで、CASB単体の価格設定ではありません。また、CASB機能がどのプランから使えるかは要問い合わせです。本体には30日間の無料トライアルが用意されています。

5. Cygiene ECAP(スカイゲートテクノロジズ株式会社)

Cygiene ECAP の公式サイト

スカイゲートテクノロジズ株式会社が2026年9月に提供を開始した、国産の「端末完結型SSE」です。端末に導入したエージェントが、端末から出る通信を端末内で復号・検査・制御してからインターネットへ送る方式で、クラウドゲートウェイを経由しません。

許可していないSaaSや生成AIサービスへのアクセスを、社内・社外を問わず可視化・遮断できます。ネットワーク機器や回線の変更が不要で、端末へのインストールのみで運用を始められる点も、シャドーIT/シャドーAI対策の導入負担を抑えます。

料金は月額900円/人で、要問い合わせが大半のCASB市場では公開価格を示す数少ない例にあたります。提供開始を記念した最大6カ月間の無料キャンペーン(先着・枠に限りあり)も実施されています。

クラウド上のデータ漏えい防止・脅威防御に強いタイプ

続いて、クラウドとの通信をリアルタイムに検査し、機密データの持ち出しやマルウェアを遮断することに強みを持つ製品です。情報漏えいを未然に防ぎたい企業や、ネットワークセキュリティをまとめて整えたい企業に向く製品を紹介します。

6. Netskope(Netskope, Inc.)

Netskope の公式サイト

Netskope, Inc. が提供するNetskope Oneは、ゼロトラストを基盤に、CASB・SWG・ZTNAといったSSEの機能と、SD-WAN(ソフトウェアで制御する広域ネットワーク)などのネットワーク機能を1つのプラットフォームに統合したSASE製品です。クラウド利用の可視化からリアルタイムの制御までを横断して扱います。

利用中のクラウドサービスの評価には、独自のデータベース「Cloud Confidence Index」を備え、85,000以上のクラウドアプリと1,800以上の生成AIツールを、50以上のセキュリティ・プライバシー・コンプライアンス属性で格付けします。機密データの持ち出し対策では、日本語を含むマルチバイト文字に対応したDLPや、ユーザー行動分析(UEBA)、ブラウザ分離(RBI)を備えます。

料金は公式に価格表がなく、国内では販売パートナー経由の個別見積もりが前提の要問い合わせです。導入・運用はソフトバンクやSCSKセキュリティなど国内パートナー経由で、日本語での支援を受けられます。

7. Zscaler(Zscaler, Inc.)

Zscaler の公式サイト

ユーザーとインターネット・社内アプリの間にクラウドのセキュリティ基盤を挟み、場所を問わずアクセスを検査・制御するゼロトラスト・プラットフォームです。提供元はZscaler, Inc. で、Web通信を守るZIAと、VPN代替のZPAの2系統が主力になります。

ZIA(Zscaler Internet Access)はクラウド型のSecure Web Gatewayで、URLフィルタリング、TLS/SSL検査、クラウドサンドボックスによるマルウェア対策に加え、クラウドDLPとCASBを備えます。暗号化された通信まで検査し、クラウド経由の脅威と情報漏えいをその場で遮断します。

ZPA(Zscaler Private Access)は最小権限の原則で社内アプリへ接続させ、アプリをインターネットに公開しないゼロトラスト設計です。料金はエディション別で、公式の製品ページに価格の記載はなく要問い合わせです。国内はパートナー経由の導入・運用支援が提供されます。

8. Skyhigh Security(Skyhigh Security LLC)

Skyhigh Security の公式サイト

McAfeeのクラウドセキュリティ事業(旧McAfee MVISION Cloud)が2022年3月に独立して発足したSkyhigh Security LLC のCASBです。SWG・CASB・ZTNA・DLPなどを束ねるSecurity Service Edge(SSE)ポートフォリオの一角を担います。

CASBはインラインのフォワード/リバースプロキシで通信をリアルタイムに制御しつつ、API連携で認可済みクラウドの保存データを可視化します。シャドーIT検出では、40,000以上のクラウドサービスを75の属性でリスク評価するレジストリを備えます。

提供はSSE Essentials・Advanced・Completeの3段階のパッケージで、上位になるほどエンドポイントDLPやZTNA(Private Access)が加わります。料金は公開されておらず、ユーザー数×年単位のボリュームベース課金で要問い合わせです。

9. Palo Alto Networks 次世代CASB(パロアルトネットワークス株式会社)

Palo Alto Networks 次世代CASB(SaaS Security)の公式サイト

パロアルトネットワークス株式会社のSaaS Security(次世代CASB)は、認可済み・未認可のSaaSの可視化と保護を、API型とインライン型の両面から行うCASBです。SASEプラットフォーム「Prisma Access」や次世代ファイアウォールに組み込まれる構成を特徴とします。

保存データを検査するSaaS Security APIや、未認可SaaSを発見するSaaS Security Inlineなど、複数の機能を束ねたバンドル(CASB-X)として提供されます。設定ミスの監視(SSPM)や情報漏えい対策、生成AIの利用統制も、このバンドルに含まれます。

ネットワークとクラウドのセキュリティをStrata Cloud Managerという単一コンソールで統合管理できるため、すでにPalo Alto環境を使う組織はライセンス追加で展開しやすくなります。料金は公式に非公開で、代理店経由の見積もりが前提の要問い合わせです。

10. Symantec CloudSOC CASB(Broadcom Inc.)

Symantec CloudSOC CASB の公式サイト

Symantec CloudSOC CASBは、2019年にSymantecのエンタープライズセキュリティ事業を買収したBroadcom Inc. が提供するCASBです。SaaSに加え、IaaSやハイブリッドのデータセンターまで横断してクラウド利用を保護します。

API連携でSaaSの保存データをスキャンするSecurletsと、通信中のアクセスをリアルタイムに制御するインラインのGateletsを組み合わせたマルチモード構成です。CloudSOC Auditは24,000以上のクラウドアプリを可視化し、承認済み・未承認のSaaS利用を検出します。

Symantec DLPのCloud Detection Serviceと連携し、既存のオンプレミスDLPの適用範囲をクラウドアプリへ広げられます。すでにSymantec DLPやProxySGを使う組織との親和性があります。料金は公式に非公開で、Broadcomや代理店経由の契約となる要問い合わせです。

11. Proofpoint CASB(Proofpoint, Inc.)

Proofpoint CASB の公式サイト

Proofpoint, Inc.(日本法人: 日本プルーフポイント株式会社)のCASBで、Microsoft 365・Google Workspace・Slack・Box・SalesforceなどSaaS上のユーザー・アプリ・データを保護します。

現在は公式上、同社のCloud DLPへ再編・統合されつつあり、旧称Proofpoint CASB/現行Proofpoint Cloud DLPとして案内されています。新規に検討する場合は、現行のProofpoint Cloud DLPとして問い合わせるとよいでしょう。

メールやアカウントの脅威で培った「誰が狙われているか」という知見をクラウドへ持ち込み、脅威・情報漏えい・ガバナンスの3観点からリスクを評価します。危険なOAuthアプリ連携を検知した際に、自動で取り消せる点も特徴です。

導入はエージェントレスで、管理外の端末を含むSaaS利用を可視化し、現行ページでは1,200以上のクラウドアプリ・AIツールのデータの動きを追えるとしています。料金は公式に非公開で、要問い合わせです。

CASBとSASE・SWG・ZTNAの違いと使い分け

CASBを検討していると、SASE・SWG・ZTNAといった近い領域の用語に出会います。これらは守る対象や役割が異なり、既存の製品と重複する部分もあるため、違いを押さえておくと選定を誤りにくくなります。

CASBとSASE・SWG・ZTNAの関係を示した図解。SASEはCASB・SWG・ZTNAなどのネットワークセキュリティ機能を1つのクラウドサービスとしてまとめて提供する考え方で、CASBはその一要素にあたる。CASBはクラウドサービスの利用状況を可視化・制御し、SWGはWebアクセスの出入口を守り、ZTNAは社内システムへのアクセスを都度確認して許可する役割の違いを示す。

SWG(Secure Web Gateway/セキュアWebゲートウェイ)は、社員のWebアクセスを中継し、危険なサイトへの接続やマルウェアのダウンロードを防ぐ仕組みです。Web通信全般の出入口を守るのが役割で、クラウドサービスの中身まで細かく制御するCASBとは守備範囲が異なります。

ZTNA(Zero Trust Network Access/ゼロトラストネットワークアクセス)は、「社内ネットワークだから信頼する」という前提を置かず、利用者や端末を都度確認したうえで、必要な業務システムにだけアクセスを許可する考え方です。社内システムへの安全なアクセス制御が中心で、クラウドサービスの利用状況を可視化・制御するCASBとは目的が分かれます。

SASE(Secure Access Service Edge)は、CASB・SWG・ZTNAといったネットワークセキュリティの機能を1つのクラウドサービスとしてまとめて提供する考え方です。このためCASBはSASEを構成する一要素にあたり、両者は対立するものではありません。

クラウド利用の統制という目的に絞って導入するならCASB単体、将来的にネットワークセキュリティ全体を整理・統合していきたいならSASEとして導入するという使い分けになります。

各製品の紹介で登場した「SSPM」も、CASBと混同しやすい近い仕組みです。SSPM(SaaS Security Posture Management)は、SaaSの設定不備(過剰な共有権限や公開設定のミスなど)を継続的に点検して是正する仕組みで、クラウド利用そのものを横断的に可視化・制御するCASBとは守る対象が異なります。

両者の違いやSSPM製品の選び方まで詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

既存製品との役割分担も確認しておくと安心です。端末を守るEDR(Endpoint Detection and Response)、Web通信を守るSWG、ID認証を担うIdPは、いずれもクラウドサービスの利用状況そのものを横断的に可視化するものではありません。

CASBはこれらと重複して置き換える製品ではなく、クラウド利用の可視化・制御という抜けやすい部分を補う位置づけだと捉えると、自社に不足している機能を見極めやすくなります。

CASBはクラウド利用の統制に特化した対策であり、端末・ネットワーク・ID・データ・監視運用まで含めた社内セキュリティ全体のなかでは一つの領域にあたります。自社に足りない対策を全体像から見渡して比較したい場合は、守るべき対象別にタイプと代表的なサービスを整理した以下の記事もあわせてご覧ください。

まとめ

CASBは、クラウド利用が広がったことで見えにくくなったシャドーITやデータの流れを可視化し、統制を取り戻すための手段です。製品選びでは、まず自社の主目的がシャドーITの可視化・統制なのか、データ漏えい防止・脅威防御なのかを定めることが出発点になります。

そのうえで、API型・プロキシ型・ログ分析型のどの導入方式が目的と運用に合うか、自社が使っているクラウドサービスに対応しているか、想定規模で費用が見合うかを照らし合わせて絞り込みます。

利用実態の可視化からまず着手したい企業は、既存運用への影響が小さいタイプを入口にすると始めやすく、機密情報の漏えいを確実に止めたい企業は、通信をリアルタイムに検査できるタイプが候補になります。本記事の比較表と診断ツールを使って、自社の課題に合うCASB製品を見つけてください。

よくある質問(FAQ)

Q. CASB(キャスビー)とは何ですか?

A. CASB(キャスビー/Cloud Access Security Broker)とは、社員とクラウドサービスの間に立ち、クラウドの利用状況を可視化しながらアクセスやデータの扱いを制御する仕組みです。

誰がどのクラウドサービスを使い、どんなデータをやり取りしているかを横断的に把握し、未許可の利用(シャドーIT)や危険な操作を見つけて止める役割を担います。可視化・データ保護(DLP)・脅威防御・コンプライアンス対応の4つの機能が中心です。

Q. CASBは導入方式(API型・プロキシ型・ログ分析型)のどれを選べばよいですか?

A. CASBの導入方式は、利用状況の可視化や保存済みデータの点検が中心ならAPI型、情報漏えいをその場で止めたいならプロキシ型、まず全社のシャドーITを棚卸ししたいならログ分析型が起点になります。

自社の主目的がどの方式の得意分野に当たるかで選びます。多くの製品はこれらの方式を単独ではなく組み合わせて提供しているため、1つの方式に限定して考えず、自社の課題に応じて必要な方式をカバーできるかを確認するとよいでしょう。

Q. CASBの料金・費用相場はどのくらいですか?

A. CASBの料金は利用するユーザー数に応じた課金が基本で、外資系の多機能な製品は個別見積もり(要問い合わせ)が中心です。一方、ID課金で月額300円程度から、端末課金で月900円程度からといった公開価格を示す国産製品もあります。

対象を全社員にするか特定部門に絞るかで総額が変わるため、自社の想定ユーザー数を前提に、初期費用や最低契約ユーザー数の条件も含めて年間の総額で比較することが大切です。

Q. すでにEDR・SWG・IdPを導入していればCASBは不要ですか?

A. 端末を守るEDR、Web通信を守るSWG、ID認証を担うIdPを導入していても、クラウドサービスの利用状況そのものを横断的に可視化・制御することはできないため、CASBの役割はこれらでは代替されません。

CASBは既存製品と重複して置き換えるものではなく、どのクラウドに誰が何のデータを置いているかという抜けやすい部分を補う位置づけです。自社に不足している機能を見極めたうえで、これらと組み合わせて使います。

Q. CASBを導入すればクラウドのセキュリティ対策は万全になりますか?

A. CASBは導入すれば自動的に守られる製品ではなく、何を許可し何を制限するかというセキュリティポリシーの設計が前提になります。ポリシーが曖昧なまま運用を始めると、必要な業務まで止めてしまったり、逆に制御が緩すぎて効果が出なかったりします。

導入後も検知したアラートへの対応やポリシーの見直しといった運用が続くため、自社で監視・チューニングを担えるのか、外部の専門事業者に委託するのかも含めて、無理なく回る体制を整えることが重要です。

Q. CASBの導入にエージェントのインストールは必要ですか?

A. CASBにエージェントが必要かは製品や導入方式によって異なり、API型やログ分析型にはエージェントやプロキシを使わず導入できる製品が多い一方、端末側で通信を検査する方式ではエージェントの配布が前提になります。

エージェントレスの製品は既存の運用への影響を抑えやすく、端末完結型の製品はネットワーク機器や回線の変更が不要といった違いがあります。既存のネットワーク構成や端末管理の運用に無理なく収まる方式かを、自社の環境に照らして確認するとよいでしょう。

Q. 小規模や特定部門からでもCASBを導入できますか?

A. CASBは全社一斉に導入する必要はなく、機密情報を扱う部門や特定のクラウドサービスに対象を絞って小さく始められる製品もあります。一方で、契約が数百ユーザー規模からを前提とする製品もあるため、最低契約ユーザー数の条件は事前に確認が必要です。無料プランや無料トライアルを用意する製品もあり、まず利用実態の可視化から着手して段階的に対象を広げていく進め方も選べます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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