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SASE製品一覧|主要13製品を機能・提供形態で比較し、タイプ別(単一ベンダー統合型・SSE特化型)に選ぶ

SASE製品一覧 主要製品をタイプ別に比較のサムネイル画像

テレワークやクラウド利用が社内の標準になった一方で、通信をいったん社内のVPN装置に集める従来のやり方では、帯域の逼迫や遅延が起きやすくなっています。SaaSの利用状況も把握しきれないという課題も広がっています。こうした境界型防御の限界を背景に、ネットワークとセキュリティをクラウド側で一体的に提供する「SASE(サシー)」の採用が広がり、各ベンダーから多くの製品が登場しています。

ただ、SASEと一口に言っても、拠点間のネットワークまで含めて1社で統合する製品もあれば、まずセキュリティ機能だけをクラウドから導入する製品もあり、顔ぶれと守備範囲は製品ごとに大きく異なります。自社の環境に合う製品を選ぶには、どんな製品があり、それぞれ何がどこまでできるのかを同じ軸で見比べる必要があります。

本記事では、主要なSASE製品13製品を「単一ベンダー統合型」と「SSE特化型」の2タイプに分け、機能範囲・提供形態・想定規模・海外拠点対応・料金形態を同じ軸でそろえて比較します。情報システム・セキュリティの担当者が、自社の要件に合う製品を絞り込み、社内検討やPoC(概念実証)の材料にできる形でまとめています。

また、自社の環境や方針に合うタイプ・製品を手早く把握できるよう、「かんたんSASE製品タイプ診断」を用意しました。クラウド中心か拠点間ネットワークを重視するか、といった質問に答えるだけで、見るべきタイプと候補の見当がつきます。

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SASEとは|ネットワークとセキュリティをクラウドで統合する仕組み

SASE(Secure Access Service Edge:サシー)は、ネットワーク機能とセキュリティ機能をクラウド上の単一のプラットフォームに集約して提供する考え方です。2019年に調査会社のガートナー社が提唱した概念で、公的機関の資料でも次のように説明されています。

ガートナー社は,セキュリティとネットワーク技術を単一のクラウドプラットフォームに集約し,安全かつ迅速なクラウドトランスフォーメーションを可能にするフレームワークと定義している。

出典:ゼロトラスト導入指南書|IPA(独立行政法人 情報処理推進機構 産業サイバーセキュリティセンター)(2021年6月)

従来は、社内ネットワークの出入口に設置した装置でまとめて通信を検査していました。SASEでは、この検査やアクセス制御をクラウド側に移すため、利用者がどこにいても、また接続先が社内システムでもクラウドサービスでも、同じ経路でセキュアに利用できます。場所に縛られない働き方とクラウド活用を前提にした、ネットワークとセキュリティの「まとめ直し」と捉えるとわかりやすいでしょう。

SASEの構成要素(SWG・CASB・ZTNA・FWaaS・SD-WAN)

SASEは単一の機能ではなく、複数のネットワーク機能とセキュリティ機能の集合体です。製品を比較するときは、次の要素のうちどこまでをカバーしているかが一つの軸になります。

構成要素役割
SWG(Secure Web Gateway)Webアクセスを中継し、危険なサイトやマルウェアへの通信を遮断する。社内を経由せずクラウド側で検査できる
CASB(Cloud Access Security Broker)SaaSの利用状況を可視化し、機密情報のアップロードや許可外アプリの利用を制御する
ZTNA(Zero Trust Network Access)社内アプリへのアクセスを利用者・端末ごとに検証して許可する。VPNに代わるリモートアクセスの仕組み
FWaaS(Firewall as a Service)ファイアウォール機能をクラウドから提供する。拠点ごとに機器を置かずに通信を制御できる
SD-WAN(Software-Defined WAN)拠点間やクラウドへの通信経路をソフトウェアで最適化する。ネットワーク側の要素で、SSEには含まれない

このうち、SWG・CASB・ZTNAを中心としたセキュリティ機能のまとまりを「SSE(Security Service Edge)」と呼びます。SSEにSD-WANを加え、ネットワークとセキュリティの両方を束ねたものがSASEという関係です。この違いは、後述する製品タイプの分かれ目にもつながります。

SASEの構成を示す図。セキュリティ機能のまとまりであるSSE(SWG=危険なサイト・マルウェア通信の遮断、CASB=SaaS利用の可視化・統制、ZTNA=VPN代替のリモートアクセス)に、拠点間・クラウドへの通信経路を最適化するネットワーク側のSD-WANを加えたものがSASE。

ゼロトラスト・VPN・SSEとの違い

SASEと近い文脈で語られる言葉に「ゼロトラスト」があります。ゼロトラストは、社内外すべてを信用できない領域として全ての通信を検知・認証するという、ネットワークのどこに居るかを信用の根拠にしない考え方です(IPA「ゼロトラスト導入指南書」)。

ゼロトラストは「考え方」であり、それを実現する手段の一つがSASEやSSEだと整理できます。国際的な標準としては、米国国立標準技術研究所(NIST)の「SP 800-207 Zero Trust Architecture」が、物理的・ネットワーク的な場所だけを根拠に信用を与えないという原則を示しています。

一方のVPN(Virtual Private Network)は、社外から社内ネットワークへ安全に接続する従来の仕組みです。接続してしまえば社内として扱われるため、ゼロトラストの「場所で信用しない」という原則とは発想が異なります。SASEに含まれるZTNAは、このVPNを置き換える位置づけの機能です。

SSEとSASEの違いは前述のとおりで、セキュリティ機能だけならSSE、SD-WANまで含めてネットワークごと統合するならSASEと押さえておくと、製品選びで迷いにくくなります。

出典・参考資料(2件)

SASEが注目される背景と導入で得られるメリット

SASEが広がった背景には、境界型防御の限界があります。社内と社外を線引きして出入口を守る方式は、社外から社内システムへ接続する働き方が一般化したことで、守りきれない場面が増えました。

現状のセキュリティ対策は,境界型防御が主流であり,社内を信用できる領域,社外を信用できない領域として外部からの接続を遮断している。しかし,上記の社会変化から,社内のシステム環境へ社外から接続するということが行われていることから,境界型防御で考えていたセキュリティモデルではサイバー攻撃の脅威を防ぎきれない状況になってきている。

出典:ゼロトラスト導入指南書|IPA(2021年6月)

加えて、通信をVPN装置に集める構成は、テレワークやクラウド利用が増えるほど集約点が混み合うという問題を抱えます。IPAの同じ資料でも、この帯域の逼迫と、機能をクラウドへ移す効果が示されています。

テレワーク利用者の急増や,クラウドサービス利用増加に伴い,企業のネットワーク帯域が逼迫している。

SWG を利用することにより,今まで VPN ゲートウェイが担っていた機能をクラウドへ移管し,企業のネットワーク帯域を通過することなくトラフィックをセキュア管理できる。

出典:ゼロトラスト導入指南書|IPA(2021年6月)

SASEを導入すると、こうした課題に対して、場所を問わない一貫したセキュリティ、VPN集約点の解消による通信の改善、複数の製品を別々に運用する手間の削減といった効果が期待できます。どの効果をどこまで得られるかは製品のタイプや構成によって変わるため、次章以降で具体的に見ていきます。

SASE製品を選ぶ2つのタイプ(単一ベンダー統合型・SSE特化型)

SASE製品は数多くありますが、選ぶ側の視点では「ネットワークもセキュリティも1社でまとめて統合したいか」「まずはセキュリティ機能から導入したいか」という方針の違いで、大きく2つのタイプに分かれます。自社がどちらを目指すのかを先に決めると、見るべき製品の範囲が絞れます。

SASE製品の2タイプを比較した図。単一ベンダー統合型はSD-WANとセキュリティ機能を1社のプラットフォームで統合して一元運用でき、拠点が多い・海外拠点がある・拠点間ネットワークごと見直したい企業に向く。SSE特化型はSSE(SWG・CASB・ZTNA)から先に導入し既存ネットワークを活かして段階導入でき、まずVPN代替やSaaS統制から着手したい・ネットワークは現状維持したい企業に向く。

ネットワークもセキュリティも1社で統合するタイプ(単一ベンダー統合型SASE)

拠点間接続を担うSD-WANと、クラウド側のセキュリティ機能(SWG・CASB・ZTNA・FWaaSなど)を、単一のベンダーのプラットフォームでまとめて提供するタイプです。ネットワークとセキュリティを1つの管理画面で一元運用でき、海外拠点や拠点間のWAN最適化まで1社で完結させたい企業に向きます。

自社でグローバルな通信基盤(バックボーン)を持つベンダーも多く、海外を含めた通信品質を重視する場合に候補になります。

項目内容
特徴SD-WAN+セキュリティ機能を1社で統合。ネットワークとセキュリティを一元運用できる
向いている企業拠点が多い、海外拠点がある、拠点間ネットワークごと見直したい企業
該当する主な製品Cato SASE Cloud、Prisma Access(Palo Alto Networks)、Netskope One SASE、Cisco Secure Access、FortiSASE、Cloudflare One、Versa、Aryaka

セキュリティ機能から導入するタイプ(SSE特化型)

既存のネットワーク構成を大きく変えず、クラウド経由のセキュリティ機能(SWG・CASB・ZTNA)=SSEから先に導入するタイプです。まずはVPNの代替となるリモートアクセス(ZTNA)や、SaaS利用の統制を固めたい企業に向きます。

SD-WANを自社では持たず既存ネットワークと組み合わせる製品が中心ですが、Check Point SASEやibossのようにSD-WANも備える製品も含みます。いずれも段階的に導入でき、着手のハードルが比較的低いのが利点です。

項目内容
特徴SSE(SWG・CASB・ZTNA)を中心に提供。既存ネットワークを活かして段階導入しやすい
向いている企業まずVPN代替やSaaS統制から着手したい、ネットワークは現状を維持したい企業
該当する主な製品Zscaler(ZIA/ZPA)、Forcepoint ONE、Check Point SASE、Skyhigh Security、iboss

この2タイプは導入の方針を示す目安であり、境界はきっちり分かれるわけではありません。統合型に分類した製品の中にはSSE単体から段階導入できるものがあり、SSE特化型に分類した製品の中にはSD-WANを備えるものもあります。

そのため、SD-WANを自社で持つかどうかといった個別の違いは、後述の比較表の「SD-WAN」列で製品ごとに確認してください。どちらのタイプが合うかは、次の診断でも確認できます。

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【比較表】主要SASE製品を機能・提供形態で比較

ここからは、主要なSASE製品13製品を、タイプ別に同じ軸で比較します。提供形態・SD-WANの有無・SSEの中核機能(SWG・CASB・ZTNA)・DLP・RBI・FWaaS・自社グローバル基盤と海外カバー・想定規模・国内拠点と日本語サポート・料金形態をそろえて並べました。

SSEの中核機能はどの製品も備えるため、SD-WAN・DLP・RBI(リモートブラウザ分離)の有無が製品を見分ける手がかりになります。公開されていない料金などは「要問い合わせ」としています。自社の要件に近い列から見比べてください。

単一ベンダー統合型SASEの比較

← 横にスクロールできます →
サービス名Cato SASE CloudPrisma AccessNetskope One SASECisco Secure AccessFortiSASECloudflare OneVersa SASEAryaka Unified SASE
提供形態単一ベンダー統合型単一ベンダー統合型単一ベンダー統合型
(SSEにも展開)
単一ベンダー統合型単一ベンダー統合型単一ベンダー統合型
(SSE起点)
単一ベンダー統合型単一ベンダー統合型
(マネージド)
SD-WAN自社保有自社保有
(Prisma SD-WAN)
自社保有
(Netskope One SD-WAN)
別製品・連携
(Meraki SD-WAN)
自社保有
(Secure SD-WAN)
相当
(Cloudflare WAN)
自社保有
(Secure SD-WAN)
自社保有
(マネージド)
SSE中核機能(SWG・CASB・ZTNA)●●●●●●●●
DLP●△Enterprise DLPは別製品・アドオン●△上位ティア(Advantage)●●●●
RBI●●●△上位ティア(Advantage)△Secure Browser(上位ティア)●●△Menlo Security提携で提供
FWaaS●●●●●●●△NGFWとして提供
自社グローバル基盤・海外カバー自社プライベートバックボーン
(PoP 85以上)
クラウド基盤
(ロケーション100超)
クラウド基盤
(PoP数の公式記載なし)
クラウド基盤
(PoP総数は非公表)
グローバルSSE PoP網
(約170〜200)
自社グローバルネットワーク
(300都市超でフルSASE)
グローバル分散PoP
(PoP数の公式記載なし)
自社プライベートバックボーン
(40以上・六大陸)
想定規模公表なし公表なし最低100ユーザー
(国内代理店情報)
最小50ユーザー/課金SKU
(DNS Defenseは1)
50ユーザー〜
(ユーザー数帯別)
公表なし
(無料プランあり)
公表なし公表なし
国内拠点・日本語サポート●日本法人あり・国内PoP東京・大阪・札幌●日本法人あり・国内拠点東京・大阪●日本法人あり・国内PoPは公式記載なし●日本法人あり・国内リージョン東京・大阪●日本法人あり・国内PoP東京・駒込●日本法人あり・日本語サポートは要確認△日本法人は公式で確認できず(代理店経由)△日本法人は確認できず・国内PoP東京(代理店経由)
料金形態要問い合わせ
(拠点数・帯域・ユーザー数ベースのサブスク)
要問い合わせ
(ユーザー単位ライセンス)
要問い合わせ
(ユーザー数×契約年数)
要問い合わせ
(ユーザー単位サブスク)
要問い合わせ
(ユーザー数帯別サブスク)
無料プランあり
有償はシート単位(要問い合わせ)
要問い合わせ
(デモ依頼から見積もり)
要問い合わせ
(サブスクリプション)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※2026年10月時点の各社公式情報に基づきます。記号は ●=標準搭載/△=上位ティア・アドオン等の条件付き/×=非提供を表し、「要確認」は公式一次情報で裏取りできなかった項目です。搭載機能は上位ティア・アドオンで提供される場合があり、実際の対応範囲・料金は各社公式情報をご確認ください。

SSE特化型の比較

← 横にスクロールできます →
サービス名ZscalerForcepoint ONECheck Point SASESkyhigh Securityiboss
提供形態SSE特化型SSE特化型SSE特化型
(ハイブリッドSASE)
SSE特化型SSE特化型
SD-WANなし別製品・連携
(FlexEdge)
自社保有
(同一基盤に搭載)
なし自社保有
(Zero Trust SD-WAN)
SSE中核機能(SWG・CASB・ZTNA)●●●△ZTNA(Private Access)等は上位ティア●
DLP●●主力機能●●主力機能●
RBI●●△Enterprise Browser●●
FWaaS●△Firewall機能あり△マネージドFWaaS△上位ティア(Complete)●
自社グローバル基盤・海外カバークラウド基盤
(PoP数の公式記載を確認できず)
クラウドPoP網
(AWS上。数値は未確認)
自社プライベートバックボーン
(データセンター80以上)
クラウド基盤
(拠点数の公式記載なし)
グローバルPoP網
(100以上)
想定規模公表なし最低100ユーザー
(代理店情報では501)
公表なし
(中小〜大企業の両導線)
公表なし
(ユーザー単位課金)
公表なし
(教育・公共・MSSP向け)
国内拠点・日本語サポート●日本法人あり・国内はパートナー経由●日本法人あり・代理店経由●日本法人あり・日本語UI・サポートは要確認△日本法人は参考情報・東京オフィスあり●日本法人あり・NEC等が日本語で販売
料金形態要問い合わせ
(エディション別)
要問い合わせ
(ユーザー単位サブスク)
要問い合わせ
(ユーザー単位)
要問い合わせ
(ユーザー単位ライセンス)
要問い合わせ
(K-12はユーザー単位を公開)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※2026年10月時点の各社公式情報に基づきます。記号は ●=標準搭載/△=上位ティア・アドオン等の条件付き/×=非提供を表し、「要確認」は公式一次情報で裏取りできなかった項目です。搭載機能は上位ティア・アドオンで提供される場合があり、実際の対応範囲・料金は各社公式情報をご確認ください。

タイプ別に見る主要SASE製品

比較表で全体を俯瞰したところで、各製品の機能範囲・提供形態・想定規模・特徴を具体的に見ていきます。タイプ別に、代表的な製品から順に紹介します。各製品の詳しい情報や最新の料金は、紹介の末尾にある公式サイトのリンクから確認できます。

単一ベンダー統合型SASEの主要製品

ネットワークとセキュリティを1社で統合するタイプの代表的な製品です。グローバルな通信基盤の持ち方や、得意とする規模に違いがあります。

1. Cato SASE Cloud(Cato Networks)

Cato SASE Cloudの公式サイト

イスラエル発のCato Networksが開発した製品で、SD-WAN・セキュリティ機能(SSE)・ZTNAを単一のクラウドプラットフォームに統合しています。自社で運用するグローバルなプライベートバックボーン上で通信を処理する設計が、構成の中心にあります。

拠点には専用アプライアンス「Cato Socket」または仮想拠点を置いて接続し、拠点・リモート・クラウドへのアクセスを一つのポリシーで管理できます。公式が示すPoP(接続拠点)は85以上で、国内にも東京・大阪・札幌にPoPがあります。SD-WAN・SSE・ZTNAなどを必要なモジュールから個別に導入できるため、段階的な移行にも対応します。

国内は複数のパートナー経由で提供され、料金は拠点数・帯域・ユーザー数に応じたサブスクリプションで、公式では非公開です。導入規模や構成に応じた具体的な費用は、各パートナーへの確認が必要です。

2. Prisma Access(Palo Alto Networks)

Prisma Accessの公式サイト

Palo Alto Networks, Inc.(日本法人: パロアルトネットワークス株式会社)が「Prisma SASE」として提供する製品群の一つです。Prisma SASEは、セキュリティ機能のPrisma Access、拠点ネットワークのPrisma SD-WAN、通信品質を監視するADEMで構成され、ネットワークとセキュリティを同一ベンダーでそろえられます。

中核のPrisma Accessは、ZTNA・SWG・CASB・FWaaSに加え、Webの脅威を分離して端末に届かせないRBI(リモートブラウザ分離)まで備えます。グローバルのロケーションは公式で100を超えると記載され、国内は東京・大阪の2拠点です。公式はアップタイム99.999%のSLAを掲げています。

料金は公式ページに掲載がなく、ライセンスはモバイルユーザー単位などの区分があります。具体的な費用は、日本語サイトの問い合わせ窓口での確認になります。

3. Netskope One SASE(Netskope)

Netskope Oneの公式サイト

SSE(SWG・CASB・ZTNAなどのセキュリティ機能群)を出発点に、SD-WANなどのネットワーク機能まで1つのプラットフォームへ広げた製品です。提供元はNetskope, Inc.(日本法人: Netskope Japan株式会社)で、2025年9月にNASDAQへ上場しています。

独自のクラウドサービス評価データベース「Cloud Confidence Index」を備え、85,000以上のクラウドアプリと1,800以上の生成AIツールをセキュリティやコンプライアンスの観点で格付けします。SaaS利用の可視化と統制を重視する企業に向く機能です。

まずSSEだけを導入し、後からSD-WANを加える段階的な進め方もできます。国内はソフトバンクやSCSKセキュリティなどの販売パートナー経由が中心で、料金はユーザー数と契約年数に応じたサブスクリプションです。

4. Cisco Secure Access(Cisco Systems)

Cisco Secure Accessの公式サイト

クラウド型のセキュリティ機能(SWG・CASB・ZTNA・DNSセキュリティ)に、Meraki SD-WANを組み合わせ、ネットワークとセキュリティを1社で統合できる製品です。Cisco Systems, Inc.(日本法人: シスコシステムズ合同会社)が提供し、従来のクラウドセキュリティ「Umbrella」の移行先として位置づけられています。

機能はEssentials・Advantage・DNS Defenseの3階層に分かれ、ZTNA・VPNaaS・SWG・CASB・DNSセキュリティ・FWaaS・IPS・DLP・RBIなどをパッケージに応じて利用します。課金SKUごとの最小ユーザー数は50で、国内は東京・大阪のリージョンが使えます。

Umbrella(SIG・DNS)は販売終了が公表されており、既存のUmbrella利用企業の移行先としての需要が見込まれます。料金は公式ページに掲載がなく、パートナー経由の見積もりです。ほかのCisco製品とそろえて導入したい企業に向きます。

5. FortiSASE(Fortinet)

FortiSASEの公式サイト

ネットワーク機器大手のFortinet, Inc.(日本法人: フォーティネットジャパン合同会社)によるクラウド型SSEで、同社のOS「FortiOS」上でFortiGateやSecure SD-WANと統合して使えます。既存のFortiGate環境を持つ企業が、単一ベンダーでSASEへ広げやすい点が特徴です。

機能はStandard・Advanced・Comprehensiveの3階層で、SWG・FWaaS・ZTNA・CASB・DLP・Secure Browser・DEM・サンドボックスなどを階層に応じて搭載します。世界各地に広がるPoPを通じた低遅延の接続をうたい、国内には東京のPoPがあります。

ライセンスはユーザー数帯別(50〜499、500〜1,999など)のサブスクリプションで、公式に価格の掲載はありません。FortiManagerで既存のFortiGateとFortiSASEに統一したポリシーを適用できるのも利点です。

6. Cloudflare One(Cloudflare)

Cloudflare Oneの公式サイト

CDN・DDoS対策で知られるCloudflare, Inc.(日本法人: Cloudflare Japan株式会社)のSASEプラットフォームです。ZTNA・SWG・RBI・CASB・メールセキュリティ・DLP・WAN(Cloudflare WAN)・ネットワークファイアウォールを、同一ベンダーの製品群としてそろえています。

公式はフル機能のSASEを300以上の都市で提供すると記載しており、グローバルに分散した自社ネットワークが基盤です。無料プランからPoC(概念実証)を始められ、Enterpriseはシート単位の課金で、管理対象デバイスの帯域幅課金はないと公式は説明しています。

セキュリティ機能(SSE)だけを先に導入し、後からCloudflare WANで拠点間ネットワークまで広げる進め方も可能です。段階的に適用範囲を広げたい企業の候補になります。

7. Versa SASE(Versa Networks)

Versa SASEの公式サイト

Versa Networks, Inc.が「VersaONE」および「Unified SASE」として提供する製品です。公式は、SD-WAN・SSE・分析基盤を単一のソフトウェアスタックと一つの管理コンソールに集約すると説明しています。SSEにはSWG・CASB・ZTNA・FWaaS・DLPが含まれます。

提供形態は、クラウド・オンプレミス・ホスティング(マネージド)・併用の4つから選べ、管理基盤をインターネットから隔離(air-gapped)する構成にも対応します。通信事業者向けの提供形態も製品ラインに持ちます。

公式サイトは英語が中心で、国内はKDDIなどの通信事業者・代理店経由での提供が報じられています。料金は公式に掲載がなく、デモ依頼からの個別見積もりとなります。

8. Aryaka Unified SASE(Aryaka Networks)

Aryaka Unified SASEの公式サイト

2009年設立のAryaka Networks, Inc.(米国カリフォルニア州)が、SD-WANとセキュリティ機能を一体で提供する「as a Service」型の製品です。自社運用のプライベートバックボーン(Zero Trust WAN)と、ネットワークとセキュリティを1回の処理で適用する「OnePASS」アーキテクチャを基盤にしています。

SD-WAN・SWG・CASB・NGFW・DLP・IPS・ZTNAなどを統合し、運用はセルフマネージド・コマネージド・Aryakaへのフルマネージド委任から選べます。運用の手間を抑えたい企業に向く選択肢です。

公式資料はPoP間で99.999%の稼働率SLAを示しています。国内はTokyoのPoPがあり、丸紅情報システムズなどの代理店経由で提供されます。料金は公式非掲載のサブスクリプションで、個別見積もりが前提です。

SSE特化型の主要製品

セキュリティ機能(SSE)を中心に提供する製品です。VPN代替やSaaS統制など、どの領域から強みを持つかに違いがあります。

9. Zscaler(Zscaler, Inc.)

Zscalerの公式サイト

ユーザーとインターネット・社内アプリの間にクラウドのセキュリティ基盤を挟み、場所を問わずアクセスを検査・制御するゼロトラスト・プラットフォームです。主力はWebゲートウェイの「ZIA(Zscaler Internet Access)」と、VPN代替の「ZPA(Zscaler Private Access)」の2系統で構成されます。

ZIAはクラウド型のSecure Web Gateway(SWG)として、URLフィルタリング、TLS/SSL検査、クラウドサンドボックス、DLP、CASBを提供します。アプライアンスを設置せずクラウド側で検査するため、拠点・テレワーク・クラウド利用の広がりに合わせて拡張しやすい構成です。

ZPAは社内アプリをインターネットに公開せず、最小権限でアクセスさせるZTNA機能で、従来のVPNの置き換えに使えます。SWG(ZIA)とZTNA(ZPA)を同一プラットフォームで組み合わせられる点が、SSE特化型のなかでの位置づけです。料金はエディション別で、公式ページに具体額の記載はなく、問い合わせでの確認が必要です。

10. Forcepoint ONE(Forcepoint LLC)

Forcepoint ONEの公式サイト

米Forcepoint LLCが提供するSSE製品で、SWG・CASB・ZTNAを単一コンソール・単一エージェントで扱い、DLPを組み込む構成です。なお現行の公式では「Forcepoint Data Security Cloud|SSE」というブランド名への移行がみられ、管理画面やヘルプには「Forcepoint ONE」の名称が残ります(改称の明確な発表時期は公表されていません)。

データ保護(DLP)に重心を置く点が特徴で、DLP分野のIDC MarketScape 2025ではリーダーに選出されています(SASE分野の評価ではありません)。CSPM/SSPMをアドオンで提供し、本体でISO/IEC 27001・SOC 2 Type 2を保有します。

SD-WANは別製品のFlexEdge Secure SD-WANとして提供され、SSE側から導入する位置づけです。最低契約ユーザー数は販売経路により100ユーザー・501ユーザーと情報が分かれており、数百ユーザー規模以上が前提とみられます。料金は非公開で、国内はフォースポイント・ジャパンや代理店経由での問い合わせが必要です。

11. Check Point SASE(Check Point Software Technologies Ltd.)

Check Point SASEの公式サイト

イスラエル・米国のCheck Point Software Technologiesが提供するSASEプラットフォームで、現行の名称は「Check Point SASE」です(旧Harmony SASE、さらにさかのぼると2023年9月に買収したPerimeter 81が基盤)。

公式は「ハイブリッドSASE」と呼び、ID中心のゼロトラストアクセスと、オンデバイス+クラウドのハイブリッド検査を、単一のクラウドダッシュボードで管理します。

機能はPrivate Access(ZTNA)、Internet Access(Web/DNSフィルタリング、マルウェア防御、ブラウザセキュリティ)、SaaS Security、GenAIセキュリティで構成され、脅威防御にはCheck PointのThreatCloud AIを利用します。

ZTNAやWeb保護に加えてSD-WANも同一プラットフォームに含むため、SSE機能を中心にしつつネットワーク側まで一部カバーできる構成です。

データセンターは公式表記で80拠点以上。大企業向けと中小企業向けの双方の導線から案内されています。料金は公式ページに掲載がなく、デモ予約や個別見積もり(TCO計算ツール)の導線のみで、問い合わせが必要です。

12. Skyhigh Security(Skyhigh Security LLC)

Skyhigh Securityの公式サイト

McAfee Enterpriseのクラウドセキュリティ事業(旧Skyhigh Networks/McAfee MVISION Cloud)が2022年3月に独立したベンダーです。

SWG・CASB・Private Access(ZTNA)・DLP・Remote Browser Isolationを「Skyhigh Cloud Platform」に統合したSSEとして提供し、SD-WANなどネットワーク機能を含むSASEとしては訴求していません。

CASBに強みがあり、4万以上のクラウドサービスを評価対象とするレジストリでシャドーITを可視化し、各サービスを75属性でリスク格付けします。SaaSの設定監査(Security Configuration Audit for SaaS)や、UEBAによるインサイダー脅威検知も備えます。

2026年のGartner Critical Capabilities for Security Service Edgeでは、評価8社中「Advanced SSE」ユースケースで1位(同社発表)とされています(総合順位やMagic Quadrantの順位ではありません)。

SSE Cloud Platform全体でSOC 2 Type II(2026年4月取得)を保有します。料金はユーザー単位のライセンス課金で、価格表は非公開です。

13. iboss(iboss, Inc.)

ibossの公式サイト

米iboss, Inc.が提供するクラウド統合型のSASE/SSEで、SWG・CASB・ZTNA・DLP・ブラウザ分離(RBI)・マルウェア対策などを単一サービスとしてまとめて提供します。2003年創業で、CEOはPaul Martini氏が務めます。

顧客ごとに専用のコンテナ化ゲートウェイで稼働させる提供形態が特徴で、トラフィックがゲートウェイを共有せず、専用IP・専用SSL鍵・データ非共有を打ち出しています。送信元IPを固定できる点は、日本の販売元であるNECのページでも紹介されています。

グローバルのPoPは公式表記で100拠点以上(国別内訳や日本国内PoPの有無は非公表)。MSSP/MSP向けの専用プラットフォームもあり、日本では2026年2月にiboss Japan合同会社が提供開始を発表しています。エンタープライズ向けの料金は公式に掲載がなく、問い合わせが必要です。

SASE製品の選び方

ここからは、製品を自社の要件に照らして絞り込むための観点を整理します。機能の有無を一つずつ確認するより、自社が解決したい課題(要件)を先に定め、それを実現する手段として製品を見ると判断しやすくなります。

機能範囲(SWG/CASB/ZTNA/FWaaS/SD-WAN)と提供形態で見る

最初に見るべきは、自社が必要とする機能をどこまでカバーしているかです。VPNの置き換えが主目的ならZTNA、SaaSの利用統制が課題ならCASBとSWG、というように、課題と機能を対応づけて確認すると整理しやすくなります。すべての機能を一度にそろえる必要はなく、優先度の高い課題から満たせる製品を選ぶのが現実的です。

そのうえで、拠点間ネットワークまで1社で統合したいのか、セキュリティ機能だけを先に入れたいのかという提供形態も重ね合わせると、見るべき製品が自然に絞れます。前者なら単一ベンダー統合型、後者ならSSE特化型が軸になります。「SASEを名乗っていても、必要な機能が自社の要件を満たすとは限らない」という点は、各製品の公式情報で一つずつ確かめることが大切です。

既存資産との親和性で絞る方法もあります。すでに使っているファイアウォールやクラウドセキュリティと同じベンダーでそろえると運用を統一しやすく、データ漏えい対策(DLP)を最優先するならDLPを主力に据える製品が候補になります。どの製品が自社の軸に当てはまるかは、前掲の比較表と診断で確認してください。

料金目安・想定規模・海外拠点対応で見る

SASE製品の料金は、多くが利用ユーザー数に応じたサブスクリプション型で、公開価格を出さず「要問い合わせ」としている製品が大半です。最小契約ユーザー数が設定されている製品もあるため、自社の規模に見合うかは個別に確認することが望まれます。想定規模も製品によって幅があり、数百ユーザー規模から導入しやすい製品もあれば、大企業や通信事業者向けに強みを持つ製品もあります。

海外拠点や拠点間のWAN品質を重視するなら、自社でグローバルな通信基盤(バックボーン)を持つ単一ベンダー統合型が候補です。まずスモールスタートで試したい場合は、無料プランや小規模から始められる製品もあります。該当する製品は、前掲の比較表の「自社グローバル基盤・海外カバー」列や診断で絞り込めます。

海外拠点がある場合は、各ベンダーの通信拠点(PoP)の分布や、現地法令への対応が選定観点に加わります。たとえばEUから域外へ個人データを移す場合は、GDPR(EU一般データ保護規則、Regulation (EU) 2016/679)第5章の越境移転規制がかかります。

中国に拠点を持つ場合は、サイバーセキュリティ法・データセキュリティ法・個人情報保護法(PIPL)といったデータ関連法により、データの国外移転に規制があります。こうした地域では、拠点やデータの扱いが各製品の対応範囲に収まるかを確認しておくと安全です。

出典・参考資料(2件)

既存VPN・ネットワークからの移行とPoC/PoVの進め方

多くの企業にとって、SASE導入は既存のVPNやネットワーク構成からの移行を伴います。前述のとおり、VPN集約点の帯域逼迫はSASEが解く代表的な課題ですが、移行は一度にすべてを切り替えるとは限りません。まずはリモートアクセスをZTNAへ、次にWebアクセスをSWGへ、といった順で段階的に移すことで、既存環境への影響を抑えられます。

導入前には、PoC(概念実証)やPoV(価値実証)で、自社の通信環境や業務アプリでの実効性を確かめることが欠かせません。機能表の○×だけでは、実際の通信品質や運用のしやすさは判断できないためです。試験導入の可否や期間、支援体制は製品・提供元によって異なるので、社内の稟議や比較検討の段階で、候補を2〜3製品に絞ったうえで問い合わせると進めやすくなります。

移行の起点は既存環境で変わります。すでに使っているクラウドセキュリティやファイアウォールと同じベンダーの製品を選ぶと移行の連続性を保ちやすく、まず小さく検証したいなら着手しやすい製品から試す方法もあります。いずれも前掲の比較表と製品紹介で機能範囲を確かめたうえで、候補を絞り込んでください。

まとめ

SASE製品は、ネットワークまで1社で統合する「単一ベンダー統合型」と、セキュリティ機能から導入する「SSE特化型」に大きく分かれます。自社がどちらの方針かを先に決めると、見るべき製品が絞れます。そのうえで、必要な機能範囲・想定規模・海外拠点対応・既存VPNからの移行のしやすさを同じ軸で見比べ、候補を2〜3製品に絞ってPoCで確かめるのが、失敗しない進め方です。

本記事の比較表と製品紹介を、自社の要件に合うSASE製品を見つける出発点としてご活用ください。気になった製品の詳しい情報や最新の料金は、各製品の公式サイトからご確認ください。

SASEだけでなく、守る対象別に社内セキュリティ製品のタイプと代表サービスを俯瞰したい場合は、カテゴリ全体を整理した次の比較記事が全体像をつかむ出発点になります。

よくある質問(FAQ)

Q. SASEとは何ですか?

A. SASE(サシー)は、ネットワーク機能とセキュリティ機能をクラウド上の単一のプラットフォームに集約して提供する仕組みです。2019年にガートナー社が提唱した概念で、利用者が社内外のどこにいても、接続先が社内システムでもクラウドサービスでも、同じ経路でセキュアに利用できます。

SWG・CASB・ZTNA・FWaaSなどのセキュリティ機能と、SD-WANなどのネットワーク機能を束ねたものを指します。

出典・参考資料(1件)

Q. SASEとSSEの違いは何ですか?

A. SASEとSSEの違いは、ネットワーク機能(SD-WAN)まで含むかどうかです。SWG・CASB・ZTNAなどのセキュリティ機能のまとまりがSSEで、これにSD-WANを加えてネットワークごと統合したものがSASEです。セキュリティ機能だけを先に導入したいならSSE、拠点間ネットワークまで1社でまとめたいならSASE、と整理すると製品選びで迷いにくくなります。

Q. SASEはゼロトラストやVPNとどう違いますか?

A. ゼロトラストは「ネットワークのどこにいるかを信用の根拠にしない」という考え方で、SASEはそれを実現する手段の一つです。従来のVPNは一度接続すれば社内として扱う仕組みのため、場所で信用しないゼロトラストとは発想が異なります。SASEに含まれるZTNAは、このVPNを置き換える位置づけの機能です。

出典・参考資料(2件)

Q. SASE製品は単一ベンダー統合型とSSE特化型のどちらを選べばよいですか?

A. 拠点間ネットワークまで1社で統合したいなら単一ベンダー統合型、まずセキュリティ機能から段階的に導入したいならSSE特化型が軸になります。海外拠点や拠点間のWAN最適化まで一元運用したい企業は前者が、既存のネットワークを維持してVPN代替やSaaS統制から着手したい企業は後者が向きます。本記事の「かんたんSASE製品タイプ診断」でも、自社に合うタイプを確認できます。

Q. SASE製品の料金の目安はどれくらいですか?

A. SASE製品の料金は、多くが利用ユーザー数に応じたサブスクリプション型で、公開価格を出さず「要問い合わせ」としている製品が大半です。拠点数・帯域・契約年数などで変動し、国内はパートナー経由の個別見積もりが中心です。正確な費用は、候補を2〜3製品に絞ったうえで、各提供元や販売パートナーに確認する必要があります。

Q. 既存のVPNからSASEへ段階的に移行できますか?

A. 既存のVPNからSASEへは、一度にすべてを切り替えるのではなく段階的に移行できます。まずリモートアクセスをZTNAへ、次にWebアクセスをSWGへ、といった順で移すことで、既存環境への影響を抑えられます。導入前にはPoC(概念実証)やPoV(価値実証)で自社の通信環境や業務アプリでの実効性を確かめ、試験導入の可否・期間・支援体制を提供元に確認しておくと進めやすくなります。

Q. 中小企業でもSASE製品を導入できますか?最低ユーザー数はありますか?

A. SASE製品には最低契約ユーザー数が設定されているものがあり、数百ユーザー規模以上を前提とする製品もあれば、小規模から始めやすい製品もあります。課金単位ごとに最小50ユーザーからの製品や、無料プランからPoCを始められる製品がある一方、最低100〜数百ユーザー規模が前提の製品もあります。自社の規模に見合うかは、最小ユーザー数と想定規模を製品ごとに確認するのが確実です。

Q. 海外拠点がある場合、SASE製品の選定で注意すべき点は何ですか?

A. 海外拠点がある場合は、各ベンダーの通信拠点(PoP)の分布に加えて、現地のデータ関連法令への対応を確認する必要があります。

EUから域外へ個人データを移す場合は、GDPR(EU一般データ保護規則、Regulation (EU) 2016/679)第5章の越境移転規制がかかります。中国に拠点を持つ場合は、サイバーセキュリティ法・データセキュリティ法・個人情報保護法(PIPL)により、データの国外移転に規制があります。こうした地域では、拠点やデータの扱いが各製品の対応範囲に収まるかを確認しておくと安全です。

出典・参考資料(2件)

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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