取引先のセキュリティチェックシートや社内の上長から「うちは脆弱性診断をやらなくて大丈夫なのか」と問われた方も、自社のセキュリティ対策として予防的に検討し始めた方も、まず「そもそもなぜ必要なのか」を自分の言葉で説明できるようにしたい、という場面が増えています。
脆弱性診断は「サイバー攻撃が増えているから」という漠然とした理由で語られがちですが、放置した結果として実際に何が起きるのかを具体的に示せないと、社内や取引先を動かす材料にはなりません。
本記事では、脆弱性診断を実施しないと何が起きるのか(放置リスク)を警察庁やIPAの統計をもとに整理し、ガイドラインや取引先要件から自社が診断すべき企業に当てはまるかを判断できるようにします。あわせて、診断の種類・費用と期間の目安・依頼先の選び方まで、発注の判断に使える具体度で解説します。
目次
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脆弱性診断はなぜ必要か──診断しないと何が起きるか
ここでは、脆弱性診断を実施しない場合に何が起きるのかを、攻撃の入口から被害、そして経営への影響までの流れで整理します。

脆弱性(システムやソフトウェアに潜むセキュリティ上の弱点)を放置すると、その弱点が攻撃の入口になります。攻撃者は既に公開された弱点や設定の不備を探して侵入を試みるため、気づかないまま放置している弱点ほど狙われやすくなります。
警察庁に報告されたものだけでも、令和6年のランサムウェア(データを暗号化して復旧と引き換えに金銭を要求する不正プログラム)の被害は222件にのぼり、高い水準で推移しています。感染経路は、VPNやリモートデスクトップ用の機器からの侵入が全体の8割以上を占めています。
被害は中小企業にも広がっており、令和5年と比べて中小企業の被害件数は37%増加しました。復旧に1か月以上を要した組織は49%、調査・復旧に1,000万円以上の費用がかかった組織は50%に上っています。
出典・参考資料(1件)
攻撃の対象になりやすいことは、公的な脅威ランキングにも表れています。IPA(情報処理推進機構)が公表する情報セキュリティ10大脅威 2025では、組織向けの脅威として「ランサム攻撃による被害」が1位、「システムの脆弱性を突いた攻撃」が3位に入っています。
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こうした攻撃を受けると、不正アクセスによる個人情報の漏えい、Webサイトの改ざん、ランサムウェア感染による事業停止へとつながります。その先には、被害者への損害賠償や取引先からの取引停止、信用の失墜といった経営上の損失が控えています。
そして、診断してみると弱点が見つかるのは珍しいことではありません。IPAが中小企業のECサイト50社を対象に脆弱性診断(Webアプリケーション診断とプラットフォーム診断)を実施した調査では、危険度「高」の脆弱性が見つかった事業者が26社、全体の52%に上りました。
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こうした弱点は統計の上だけの話ではありません。オフィス内の複合機やネットワーク機器まで内部から診断する現場では、基本的な設定の不備が数多く見つかっています。

たとえば、先ほど申し上げた複合機、コピー機です。工場出荷時の初期パスワードのまま使われているお客様がほとんどでして、大手メーカーの初期IDパスワードはインターネットで検索すればすぐ出てきてしまいます。そのままにしておくと、万が一ウイルスが内部に入り込んだ際に、簡単に遠隔操作で乗っ取られてしまうリスクがあります。それから、ネットワーク機器やサーバーの管理者権限の問題もあります。一般ユーザー権限と管理者権限を分けて使うことはご存じの通りですが、実際に管理者権限でログインを試してみると、簡単に入れてしまうケースもあります。
脆弱性診断は、どこに弱点があるかを攻撃者より先に把握するための検査です。先に弱点を塞いでおけば、情報漏えいや事業停止、1,000万円規模にもなる復旧コストといった実際の被害と経営損失を避けられます。
あわせて、取引先のセキュリティ要件を満たして取引を続けられる、対策済みであることを示して信頼につなげられる、といった効果も得られます。次に、この「やるべき」を裏づける外部の根拠を、自社が当てはまるかどうかの観点で確認します。
「やるべき」を裏づける外部の根拠──自社は診断が必要な企業か
脆弱性診断を社内で通すには、「なぜ自社がやるべきか」を示す根拠が要ります。業種を問わず効く根拠と、カード情報を扱う事業者に特に効く根拠を、順に見ていきます。
業種を問わず参照できるのが、経済産業省とIPAが公表する「サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver3.0」です。経営者が実施すべき対策の一つとして、脆弱性診断を次のように明示しています。
脆弱性診断等の検査を実施して、システム等の脆弱性の検出、及び対処を行う。必要に応じて、目的に応じた脆弱性診断やペネトレーションテスト、情報セキュリティ監査等の外部サービスを利用し、現状のシステムやサイバーセキュリティ対策の問題点を検出し、改善を行う。
出典:サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver3.0|経済産業省・IPA
このガイドラインは特定の業種に限らず、経営層が取り組むべき指針として示されています。自社が特定の規制対象かどうかを問わず、脆弱性診断を検討する根拠として使えます。
カード情報を扱う事業者では、位置づけがさらに具体的になります。クレジット取引セキュリティ対策協議会がまとめる「クレジットカード・セキュリティガイドライン【6.0版】」は、EC加盟店に対して脆弱性対策を指針対策に加えました。
本ガイドライン【6.0 版】からは、2 号事業者のうちEC 加盟店に対しては、カード情報保護対策としてEC 加盟店のシステム及びWeb サイトの「脆弱性対策」を講じることを指針対策に追加した。
③Web アプリケーションの脆弱性対策/脆弱性診断又はペネトレーションテストを定期的に実施し、必要な修正対応を行う。
出典:クレジットカード・セキュリティガイドライン【6.0版】|クレジット取引セキュリティ対策協議会
引用中の「2号事業者のうちEC加盟店」とは、ここでは自社のサイトでクレジットカード決済を受け付けるEC事業者を指します。この脆弱性対策は、割賦販売法(かっぷはんばいほう)が定めるクレジットカード番号等の漏えいを防ぐための「必要かつ適切な措置」の指針対策と位置づけられています。カード情報を扱うEC事業者にとって、脆弱性診断は事実上求められる対策になっていると読み取れます。
同じくカード・EC事業者向けに、経済産業省とIPAの「ECサイト構築・運用セキュリティガイドライン」は、より具体的な実施方法を示しています。原則として第三者による診断を行い、プラットフォーム診断とWebアプリケーション診断の2種類を実施すること、プラットフォーム診断は四半期に1回の頻度で行うことが重要とされています。
出典・参考資料(1件)
業種固有の要請は、金融機関にも広がっています。金融庁は2024年10月に「金融分野におけるサイバーセキュリティに関するガイドライン」を公表しており、金融機関向けにネットワークのリスク診断を手がける事業者は、このガイドラインを背景に相談が増えていると述べています。
出典・参考資料(1件)

金融機関、特に銀行様からのご相談が多いのは、2024年10月に金融庁から公表されたガイドラインの影響が大きいと考えています。このガイドラインでは、金融機関において実施していくべきセキュリティ対策について記載されているのですが、脆弱性診断やペネトレーションテストを実施していくこと、ネットワークの対策を強化し監視していくことが求められました。
このほか、取引先から配布されるセキュリティチェックシートで診断の実施状況を問われるケースもあります。自社が全社的な経営指針・カード情報の取り扱い・取引先要件のいずれかに当てはまるなら、脆弱性診断は先送りにできない対応といえます。
そもそも脆弱性診断とは
ここで、脆弱性診断という検査そのものの中身を、最小限おさえておきましょう。
脆弱性診断とは、システムやネットワークに潜むセキュリティ上の弱点を洗い出し、どこにどのようなリスクがあるかを報告する検査です。専用のツールや専門技術者が、攻撃者が悪用しうる箇所を点検し、危険度とともに一覧化します。
ただしデジタル庁のガイドラインは「診断のみでシステムのセキュリティリスクを防ぐことはできない」とも述べています。診断はあくまで弱点を見つける工程であり、検出した弱点への対処までを含めて初めて意味を持ちます。
出典・参考資料(1件)
脆弱性診断がどのような検査かを、種類や進め方まで含めて基礎から詳しく確認したい場合は、以下の記事で解説しています。
脆弱性診断の種類──自社の対象物から逆引きする
自社が診断を受けるべきか判断するには、まず何を診断対象にできるのかを知る必要があります。脆弱性診断は対象物ごとに種類が分かれており、自社が持つシステムから逆に引いて考えると絞り込みやすくなります。
以下は、診断対象ごとの種類と、向いているケースの一覧です。
| 診断の種類 | Webアプリケーション診断 | プラットフォーム診断(ネットワーク診断) | クラウド診断 | スマートフォンアプリ診断 | ソースコード診断 |
|---|---|---|---|---|---|
| 主な対象 | 自社サイト・会員サービス・Web API | サーバーOS・ミドルウェア・ファイアウォール・VPN機器・ロードバランサー | クラウド上の設定・権限・公開範囲 | iOS・Android向けアプリ | アプリケーションの設計書・ソースコード |
| 何を診るか | 入力処理に潜むSQLインジェクションやクロスサイト・スクリプティングなどの欠陥 | 公開サーバーやネットワーク機器の設定不備・既知の脆弱性・不要な開放ポート | アクセス権限やストレージの公開範囲の誤りなどクラウド固有の設定ミス | 端末内のデータ保護・通信経路・アプリ内の実装上の欠陥 | プログラムの記述段階に潜む脆弱性(本番稼働前に検出可能) |
| 向いているケース | 個人情報やカード情報を扱うWebサイト・ECを運営している | 自社でサーバーやネットワーク機器を運用している | 各種クラウドサービス上でシステムを運用している | 自社でスマートフォンアプリを提供している | 開発中・リリース前のシステムの品質を高めたい |
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複数の対象を持つ場合は、まず攻撃者から最も狙われやすい公開Webサイトとサーバーから着手し、必要に応じて対象を広げるのが現実的です。次に、実際に発注するときに混同しやすい診断手法の違いを整理します。
診断手法とペネトレーションテストの違い
ここでは、見積もりや発注の形をイメージできるよう、混同されやすい2つの区別を整理します。1つは同じ脆弱性診断の中の「手動診断とツール診断」、もう1つは「脆弱性診断とペネトレーションテスト」の違いです。
手動診断とツール診断の違い
ツール診断は、専用のソフトウェアで自動的にスキャンする方式です。短期間かつ比較的低コストで、既知の脆弱性を広く検出できる一方、複雑な業務ロジックに潜む欠陥は見つけにくいという性質があります。
手動診断は、専門の技術者が手作業で検証する方式です。費用と期間はかかりますが、ツールが見逃す複雑な脆弱性や、画面遷移の前提を悪用するような欠陥まで踏み込んで確認できます。
実務では、ツール診断で広く網をかけ、重要なシステムに手動診断を組み合わせる形が一般的です。対象の重要度と予算に応じて、どちらにどれだけ比重を置くかを決めます。
ペネトレーションテストとの違い
脆弱性診断とよく混同されるのが、ペネトレーションテスト(攻撃者の視点で実際に侵入を試みる検査)です。両者は目的が異なります。
脆弱性診断は「システム全体に存在する脆弱性やセキュリティ上の不備を診断する」もので、攻撃が成功するかどうかの実証までは行いません。一方ペネトレーションテストは「悪意のある攻撃者が意図する特定の攻撃を想定し、それが成功するか否かを検証する」ものです。
出典・参考資料(1件)
まず自社の弱点を網羅的に把握したい段階では脆弱性診断が適し、特定の攻撃に本当に耐えられるかを確かめたい段階でペネトレーションテストを検討する、という順序で考えると整理しやすくなります。

両者の目的・費用・選び方までより詳しく比べて、自社にどちらが必要かを判断したい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。
ペネトレーションテストと脆弱性診断の違いを比較|目的・費用・選び方まで解説
セキュリティ診断の導入を検討し始めると、「ペネトレーションテスト」と「脆弱性診断」という似た言葉に出会い、どちらを頼めばよいのか迷う場面が少なくありません。名前は違っても目的が近そうに見えるため、社内や取引先に説明するときも整理に困りがちで…
脆弱性診断の費用と期間の目安
必要性に納得したあと、社内で具体的に問われるのが費用と期間です。脆弱性診断の費用は診断方式によって幅があり、ツールによる自動診断は月額数万円程度から、専門技術者による手動診断は数十万円から数百万円が一般的な目安です。
期間も方式で差があり、ツール診断は最短で即日から数営業日、手動診断は数週間から数か月が目安です。いずれも対象システムの範囲が広いほど、費用・期間とも大きくなります。
料金をあらかじめ公開している事業者の例を見ると、目安がさらにつかみやすくなります。
AIによる自動解析を用いるCoWorker株式会社の脆弱性診断サービスは、診断対象に応じた料金プランを案内しています(2026年9月時点)。ソースコードのAI診断のみのプランが150,000円、稼働中のWeb・APIの動的診断まで含むプランが500,000円、再診断が付く上位プランが1,000,000円から1,500,000円です。診断開始から最短3営業日でのレポート納品を掲げています。
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ネットワークの内部から月次で診断するKATABAMIのように、1台あたり月額1,250円からという継続利用型の料金もあります(2026年9月時点)。100ノード規模では年額900,000円から1,500,000円が目安と同社が取材で説明しており、初期費用は要問い合わせです。
出典・参考資料(1件)
手動診断を中心とする本格的な診断は個別の見積もりが基本で、対象システムの規模や範囲が広がるほど費用は上がります。まずは診断したい対象を絞って複数社に見積もりを依頼し、範囲と金額のバランスを比べるのが現実的です。
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自社に合う脆弱性診断サービスの探し方
必要性と費用感がつかめたら、依頼先を比べる段階に入ります。脆弱性診断サービスを選ぶときは、次の観点を自社の状況に当てはめて確認すると判断しやすくなります。
1つ目は診断範囲と深度です。自社が診断したい対象(Webアプリ・サーバー・クラウドなど)に対応しているか、ツール中心か手動診断まで行えるかを確認しましょう。2つ目は報告書の分かりやすさで、検出した弱点の危険度と対策の優先順位が、社内で共有できる形で示されるかが重要です。
3つ目はアフターフォローです。再診断の有無や、指摘された弱点への対策をどこまで支援してくれるかを確認しましょう。
4つ目は実績と診断員のスキルで、規制業種での導入実績や有資格者の在籍は判断材料になります。IPAが運営する「情報セキュリティサービス基準適合サービスリスト」(経済産業省の情報セキュリティサービス基準にもとづく制度)への掲載も、第三者が一定の基準を満たすかを見極める目安の一つになります。
とりわけアフターフォローは、見つかった弱点を実際に直しきれるかどうかを左右します。多くの企業の診断に携わってきた事業者は、診断後の対応について次のように指摘しています。
脆弱性がたくさん出てくると、リソースがないために後回しになり、結局片付かないというケースは多いです。そこで、第三者が一緒にプランニングをすることが非常にポイントになります。
ここからは、これらの観点で比べられる脆弱性診断サービスを2つ紹介します。診断の対象や課金の形が異なるタイプを代表しているので、自社の対象物(Webアプリ・ソースコードか、社内ネットワークか)に近いほうを起点に検討できます。第三者による本格的なWebアプリ・プラットフォーム診断まで含めてより多くの選択肢を横並びで比べたい場合は、この後の比較記事もあわせてご覧ください。
CoWorker 脆弱性診断サービス

AIによる自動解析と社内のセキュリティ専門家によるレビューを組み合わせた点が、CoWorker株式会社の脆弱性診断サービスの特徴です。自社開発のセキュリティAI「Red Agent」がソースコードや稼働中のWebアプリケーション・APIを解析し、専門家が最終確認とレポート作成を担う二段構えで診断します。
診断メニューは、ソースコードのAI診断だけを行う単体プランから、動的診断や実際の攻撃を想定した検証まで含む上位プランまで、予算と目的に応じて段階的に選べます。料金があらかじめ公開されている点は、個別見積もりが基本の診断とは異なる特徴です。
最短3営業日でレポートをPDFで納品する短納期を掲げており、開発中のソースコードから稼働中のシステムまで、段階に応じて診断対象を選びたい企業に向いています。
KATABAMI サイバーセキュリティ対策パッケージ

KATABAMI サイバーセキュリティ対策パッケージは、脆弱性診断だけでなく、被害からの復旧と金銭的な補償までを1つにまとめた統合型のサービスです。開発・提供するのは株式会社SYNCHROで、予防・復旧・補償の3本柱で構成されています。
予防にあたる脆弱性診断は、独自のネットワーク技術を使ってネットワークの内部から月次で実施し、検出した弱点と対策案を報告します。外部からのスキャンでは見つけにくい、複合機やネットワーク機器といった社内側の弱点まで確認できる点が特徴です。
料金は1台あたり月額1,250円から(2026年9月時点)で、診断で見つかった問題への対策は、毎月の相談会で助言を受けながら自社主体で進める形が基本です。専任のセキュリティ担当者を置きにくい企業が、診断から復旧・補償までまとめて備えたい場合に向いています。
以下はご紹介した脆弱性診断サービスの比較表です。
| サービス名 | CoWorker 脆弱性診断サービス | KATABAMI サイバーセキュリティ対策パッケージ |
|---|---|---|
| 提供タイプ | AI診断+専門家レビューの ハイブリッド型 脆弱性診断 | 予防・復旧・補償を束ねた 統合パッケージ型 (診断専業ではない) |
| 診断の対象 | ソースコード・設計書 稼働中のWebアプリ・API | 社内ネットワーク資産 (サーバー・ネットワーク機器・ 複合機・PC等) |
| 診断方式・頻度 | AI「Red Agent」による自動解析と 専門家レビューの二段構え 最短3営業日でレポート納品 | ネットワーク内部からの 脆弱性診断 月次(年12回)+毎月の相談会で伴走 |
| 料金の目安(2026年9月時点) | ソースコードAI診断 150,000円 動的診断まで含むプラン 500,000円 上位プラン 1,000,000〜1,500,000円 (プラン制で料金を公開) | 1台あたり月額1,250円〜 100ノードで年額900,000〜1,500,000円が目安 初期費用は要問い合わせ |
| 向いている企業 | 開発中のソースコードから 稼働中システムまで、段階的に 診断対象を選びたい企業 | 専任のセキュリティ担当者を置きにくく 診断から復旧・補償まで まとめて備えたい企業 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | オンライン相談を予約 |
※各サービスの情報は公式サイト・掲載資料および取材をもとに作成しています(2026年9月時点)。最新の内容は各社にご確認ください。
ここで紹介したほかにも、脆弱性診断サービスは数多くあります。診断範囲・費用・準拠基準などから幅広く比較して自社に合う依頼先を選びたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。
まとめ
脆弱性診断は、弱点を攻撃者より先に把握し、不正アクセス・情報漏えい・サイト改ざん・ランサムウェア感染による事業停止といった実被害と、その先の経営損失を防ぐための検査です。警察庁やIPAの統計、診断すると半数超に危険度「高」が見つかる実態が、その必要性を裏づけています。
「やるべき」の根拠は、業種を問わない経営ガイドラインと、カード情報を扱う事業者に効くクレジットカード関連のガイドラインや取引先要件に分かれます。自社がどれに当てはまるかを確認し、対象のシステムに合う診断の種類を選ぶことが出発点になります。
費用は手法と範囲で幅がありますが、料金を公開する事業者の例から目安はつかめます。診断範囲・報告書の分かりやすさ・アフターフォロー・実績を軸に複数社を比べ、自社に合う依頼先を選んでください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 脆弱性診断とは何ですか?
A. 脆弱性診断とは、システムやネットワークに潜むセキュリティ上の弱点(脆弱性)を洗い出し、危険度とともに報告する検査です。診断はあくまで弱点を見つける工程であり、検出した弱点への修正(パッチ適用や設定変更)まで行って初めて被害の防止につながる点に注意が必要です。
Q. 脆弱性診断は法律で義務付けられていますか?
A. 脆弱性診断そのものを一律に義務づける法律はありませんが、カード情報を扱うEC事業者などでは実施が事実上求められます。業種を問わない根拠として、経済産業省とIPAの「サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver3.0」が経営者の実施すべき対策に脆弱性診断を挙げています。
加えて、クレジットカード番号等を扱うEC加盟店には、割賦販売法が定める「必要かつ適切な措置」の指針として、クレジットカード・セキュリティガイドラインが脆弱性対策(脆弱性診断またはペネトレーションテストの定期実施)を求めています。
自社がカード情報を扱う場合や、取引先のセキュリティチェックシートで実施状況を問われる場合は、事実上の要件と考えて対応するのが安全です。
Q. 中小企業や小規模なECサイトでも脆弱性診断は必要ですか?
A. 企業規模が小さくても脆弱性診断は必要で、むしろ対策が手薄になりがちな中小企業ほど狙われやすくなっています。警察庁のまとめでは、令和6年の中小企業のランサムウェア被害件数は前年比37%増と拡大しています。IPAが中小企業のECサイト50社を診断した調査でも、危険度「高」の脆弱性が全体の52%の事業者から見つかりました。
規模の大小ではなく、個人情報やカード情報を扱うか、インターネットに公開したシステムがあるかで必要性を判断するのが現実的です。
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Q. 脆弱性診断の費用はどのくらいかかりますか?
A. 脆弱性診断の費用は診断方式によって大きく異なり、ツール診断は月額数万円程度から、専門技術者による手動診断は数十万円から数百万円が目安です。費用は診断対象の範囲や依頼先によっても変わるため、料金をあらかじめ公開しているプラン型のサービスもあれば、個別見積もりが基本のサービスもあります。まずは診断したい対象を絞り、複数社に見積もりを依頼して範囲と金額のバランスを比べるのが現実的です。
Q. 脆弱性診断の期間(納期)はどのくらいかかりますか?
A. 脆弱性診断の期間は方式によって差があり、ツール診断は最短で即日〜数営業日、手動診断は数週間から数か月かかるのが一般的です。対象システムの規模や範囲が広いほど期間は長くなります。取引先要件や監査の期限がある場合は、問い合わせから範囲の確定・診断・報告書の受領までを見込み、余裕をもって早めに見積もりと日程を相談しておくと安全です。
Q. 脆弱性診断はどのくらいの頻度で受ければよいですか?
A. 脆弱性診断は一度きりではなく、定期的な実施が推奨されます。新たな脆弱性は日々見つかり、システムの改修によっても新しい弱点が生まれるためです。経済産業省とIPAの「ECサイト構築・運用セキュリティガイドライン」では、プラットフォーム診断を四半期に1回の頻度で行うことが重要とされています。大きな機能追加やシステム変更を行ったタイミングでも、あわせて診断を検討するとよいでしょう。
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Q. 脆弱性診断とペネトレーションテストは、どちらを受けるべきですか?
A. まず自社の弱点を網羅的に把握したい段階では脆弱性診断が適し、特定の攻撃に本当に耐えられるかを確かめたい段階でペネトレーションテストを検討するのが基本です。脆弱性診断はシステム全体の弱点を洗い出す検査で、ペネトレーションテストは攻撃者の視点で実際に侵入が成功するかまで検証する検査です。多くの企業は、まず脆弱性診断で弱点の全体像をつかむところから始めるのが現実的です。
Q. 脆弱性診断の依頼先を選ぶとき、見積もりで何を確認すればよいですか?
A. 脆弱性診断の依頼先は、料金だけでなく「再診断の有無」「アフターフォローの範囲」「対応する診断基準」を見積もり段階で確認することが重要です。具体的には、指摘された弱点を修正した後の再診断が無償か有償か、その対象期間と回数、質問対応の窓口と期間を確認しておくと、後からの手戻りを防げます。
あわせて、OWASPなどの国際的な基準に対応しているか、IPAの「情報セキュリティサービス基準適合サービスリスト」に掲載されているかも、診断品質を見極める目安になります。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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