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秘密保持契約書(NDA)の保管期間は何年?有効期間との違いと決め方を解説

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取引や業務提携の検討時に結ぶNDA(秘密保持契約書)は、締結が終わっても書類として手元に残り続けます。いざファイルを整理しようとすると、「この契約書は何年保管すればよいのか」「そもそも効力はいつまで続くのか」と迷う場面は少なくありません。

本記事では、NDAを何年保管すべきかという結論を、会社法・民法・税法の根拠とともに整理します。あわせて、多くの人が混同しやすい「保管期間」と「有効期間・存続期間」の違いを最初にはっきりさせ、自分がいま知りたいのはどちらなのかを判断できるようにします。

さらに、保管年数の決め方、有効期間・存続期間の設計の勘所(永久にできるのか)、そして保管・破棄・電子保管の実務まで解説します。更新期限や解約通知期限の失念を防ぐ管理手段にも触れ、締結後のNDAを安心して管理できる状態を目指します。

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保管期間と有効期間・存続期間はどう違う?

「保管期間」と「有効期間・存続期間」は、言葉が似ているため混同されがちですが、指しているものはまったく別です。この2つを最初に切り分けておくと、必要な情報にまっすぐたどり着けます。

有効期間・存続期間は、契約や秘密保持義務が「いつまで効力を持つか」という契約の効力の話です。一方の保管期間は、効力が切れた後も含めて、契約書という文書を「いつまで保存しておくか」という文書管理の話になります。両者は連動する場面はありますが、決め方も根拠も異なります。

観点有効期間・存続期間保管期間
何を指すか契約・秘密保持義務が効力を持つ期間契約書という文書を保存しておく期間
決まり方当事者が契約で自由に定める(法定なし)会社法・税法や消滅時効を踏まえて自社で判断
いつの話か締結から効力終了まで締結後(効力終了後も続くことが多い)
主な関心何年に設定すべきか・永久にできるか何年保存すべきか・いつ破棄してよいか

いま知りたいのが「締結済みの契約書を何年保存するか」であればNDAは何年保管する?結論と法的根拠へ、「これから結ぶ契約の効力を何年に設定するか」であれば有効期間・存続期間の考え方へ進むと、必要な答えに早く届きます。

秘密保持契約書(NDA)は何年保管する?結論と法的根拠

結論から示します。迷ったら、秘密保持義務の効力が終わってから10年を基準に保管すれば、消滅時効・会社法・税務のいずれもカバーできます。NDAは義務違反を問える期間(消滅時効が完成するまで)は証拠として残す必要があり、最低でも効力終了後5年、長めに見て10年が目安です。

会社法上の重要書類に合わせるなら10年、取引に伴って受領・作成した契約書としての税務保存なら7年が目安です(欠損金の繰越がある事業年度は、帳簿書類を10年保存する必要がある場合もあります)。次の表のとおり基準ごとに数え始める起点が異なるため、まとめて「効力終了後10年」としておくと計算がぶれません。

保管年数の考え方目安根拠
消滅時効を踏まえた最低ライン効力終了後+5年民法166条1項1号(知った時から5年)
安全を見た保管効力終了後+10年程度民法166条1項2号(権利を行使できる時から10年)
会社の重要書類に合わせる10年(会計帳簿の閉鎖から)会社法432条2項(重要な資料の10年保存)に合わせる考え方
取引に付随する契約書に当たる場合の税務保存7年(申告期限の翌日から)法人税法施行規則59条1項(契約書の保存)

年数は法令と消滅時効から導いた目安です。自社の文書管理規程がある場合はそちらも確認してください。

NDAに法定の保管期間はなく、会社法・民法の時効・税法から導く

まず前提として、「NDAは何年保管しなければならない」と保管年数そのものを定めた法律はありません。そのため保管年数は、関連する法令と、義務違反を問える期間(消滅時効)から逆算して決めます。

1つ目の手がかりは会社法です。株式会社には、事業に関する重要な資料を10年間保存する義務があります。NDAがこの「重要な資料」に必ず当たると条文が明言しているわけではありませんが、重要書類の保存年数に合わせて10年保管しておくと、社内ルールとして一貫し、管理漏れも防げます。

株式会社は、会計帳簿の閉鎖の時から十年間、その会計帳簿及びその事業に関する重要な資料を保存しなければならない。

出典:会社法第432条第2項|e-Gov法令検索

2つ目の手がかりは、義務違反を問える期間です。NDA違反による損害賠償請求権は民法上の債権にあたり、消滅時効にかかります。改正民法(2020年4月1日施行)では、権利を行使できることを知った時から5年、権利を行使できる時から10年で時効消滅すると定められています。効力が切れた後も、この時効が完成するまでは、違反があったときの証拠として契約書を残しておく必要があります。

債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一 債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。
二 権利を行使することができる時から十年間行使しないとき。

出典:民法第166条第1項|e-Gov法令検索

消滅時効の起算点は本来「違反を知った時」または「権利を行使できる時」で、必ずしも契約の効力終了と一致しません。ただし、いつ違反が起きるかは事前に分かりません。そこで実務では安全側に倒し、効力終了を起点に5〜10年を保管の目安とみなすのが分かりやすい方法です。

この5年・10年は、債務不履行に基づく損害賠償請求権を前提とした年数です。違反を不法行為として争う場合は民法724条(損害と加害者を知った時から3年・不法行為の時から20年)によります。2020年4月1日より前に生じた債権には改正前の時効(原則10年など)が適用されるため、古いNDAを整理するときは締結時期にも注意します。

3つ目は税務です。取引に関して相手方から受け取った契約書は、法人税法施行規則により原則7年間の保存が求められます。金銭取引を伴わない純粋な秘密保持だけのNDAは税務上の保存対象に必ず含まれるとは限りませんが、取引に付随して結んだNDAは契約書としてこの対象になり得ます。

青色申告法人は、次に掲げる帳簿書類を整理し、起算日から七年間、これを納税地…に保存しなければならない。
三 取引に関して、相手方から受け取つた注文書、契約書、送り状、領収書、見積書その他これらに準ずる書類…

出典:法人税法施行規則第59条第1項|e-Gov法令検索

これらを重ねると、「効力終了後に消滅時効が完成するまで(5〜10年)」を軸に、会社の重要書類ルール(10年)や税務保存(7年)と整合させて保管年数を決める、という考え方に落ち着きます。

出典・参考資料(3件)

秘密保持契約書の保管期間の決め方

ここからは、先ほどの目安を自社の状況にどう当てはめるかを、4つの判断軸で整理します。契約の内容や取引先との関係によって、適切な保管年数は前後します。

秘密保持義務の存続期間を考慮する

保管年数の起点になるのが、秘密保持義務の存続期間です。契約が終了しても、秘密保持義務だけが数年間残る設計(存続条項)は珍しくありません。義務が残っている間は当然に契約書が必要で、義務が終わってからさらに証拠として残す期間を積み増します。存続期間が長い契約ほど、保管を終えられる時点も後ろにずれます。

消滅時効を考慮する

秘密保持義務の違反は、いつ発覚するか事前に読めません。そのため消滅時効の起算点を厳密に特定しようとするより、効力終了を起点に安全側で5〜10年を足す、と決めておくと実務が回ります。取り扱う情報の重要度が高いほど、10年寄りに設定しておくと安心です。

関連する主契約の保管期間に合わせる

NDAは、業務委託契約や売買契約といった主契約に付随して結ばれることが多い契約です。主契約の保管年数にNDAをそろえておくと、関連する書類をひとまとまりで管理でき、片方だけ先に破棄してしまう事故を防げます。これは法律上の要請ではなく、契約管理を効率化するための実務的な判断です。

関係継続・将来の可能性を考慮する

取引先との関係が続いている、あるいは取引の再開が見込まれる場合は、過去のNDAを参照する場面が残ります。時効や法定年数を満たしていても、実務で見返す可能性が高いものは長めに残す判断もあります。逆に、一度きりの検討で終わり関係が途切れた相手のNDAは、法定年数を満たした時点で整理の対象にできます。

有効期間・存続期間の考え方

ここからは保管ではなく、これから結ぶ契約の効力の期間をどう設計するかを扱います。「NDAの有効期間は何年にすべきか」「永久にできるのか」といった疑問に答えていきます。

有効期間に法定はなく、当事者が決める(目安は1〜5年)

NDAの有効期間に、法律で定められた年数はありません。当事者が合意して自由に決めます。実務では1〜5年に設定するのが一般的で、技術情報のように時間の経過で価値が下がりやすい情報は、短めに設定する例が多く見られます。年数はあくまで実務上の慣行であり、法令が定める基準ではない点を押さえておきます。

「契約期間」と「存続期間(存続条項)」は別物・二段階で設計する

NDAの期間は、契約全体が有効な「契約期間」と、契約が終わった後も一部の義務を残す「存続期間(存続条項)」の二段階で考えます。たとえば契約期間は1年でも、秘密保持義務だけは終了後3年間残す、といった設計です。契約期間だけを定めて存続条項を置き忘れると、契約が切れた瞬間に秘密保持義務まで消えてしまうため、両方を意識して設計します。

開示側は長く・受領側は短く(立場によって利害が違う)

適切な年数は、自社が情報を出す側か受け取る側かでも変わります。情報を開示する側は、秘密をできるだけ長く守らせたいため長めを望みます。反対に情報を受け取る側は、義務が長引くほど管理の負担が増えるため短めを望みます。自社がどちらの立場かを踏まえ、相手との利害を調整して落としどころを決めます。

自動更新条項は更新拒絶の失念リスクに注意する

有効期間の満了時に自動で更新される自動更新条項を入れた場合、更新を止めたいのに解約通知の期限を逃すと、意図せず契約が延長されてしまいます。自動更新にするなら、解約通知の期限と方法を明確にし、期限を管理する仕組みをあわせて用意しておくことが欠かせません。

永久・過長な秘密保持義務は無効になり得る(民法90条・民法1条2項)

「秘密保持義務を永久にできるか」という点については、慎重な検討が必要です。ノウハウなど性質上長期の保護がふさわしい情報もありますが、当事者に過度な負担を課す永久・過長な義務は、公序良俗(民法90条)や信義則(民法1条2項)に照らして無効と判断される可能性があります。裁判では、義務の相当性が個別に判断されます。

公の秩序又は善良の風俗に反する法律行為は、無効とする。(第90条)
権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。(第1条第2項)

出典:民法第90条・第1条第2項|e-Gov法令検索

実務では、秘密保持義務そのものは1〜5年程度に区切り、情報の返還・破棄義務や損害賠償、管轄などの条項を別途残す形が扱いやすいとされます。何年までなら有効かを一律に定めた基準はないため、情報の性質と相手との関係に応じて、過度に長すぎない範囲で設計するのが現実的です。

出典・参考資料(1件)

有効期間・存続期間が終わってから、契約書はいつまで保管する?

有効期間や存続期間が切れた契約書は、すぐに捨ててよいわけではありません。効力の終了と、文書としての保管の終了は、別のタイミングで訪れます。時間軸で整理すると、次のように進みます。

時点状態対応
締結から効力終了まで秘密保持義務が有効当然に保管する
効力終了後〜消滅時効の完成まで(目安5〜10年)義務違反による請求権が残り得る証拠として保管を続ける
上記を経過した後請求のリスクが消える会社の文書管理ルール(例:重要書類10年)に沿って破棄を判断

ポイントは、効力終了を起点に時効分を積み増すことです。たとえば存続期間を3年と定めたNDAなら、その3年が終わってからさらに5〜10年は残す、と数えます。冒頭で示した「効力終了後10年」を基準にしておけば、この積み増しもまとめてカバーできます。

NDAの保管・破棄の実務

保管年数が決まったら、実際にどう保管し、期間を終えたらどう破棄するかを整えます。ここでは電子と紙の扱い、電子帳簿保存法との関係、管理台帳、破棄の方法を順に見ていきます。

電子と紙の保管

紙で保管する場合は、原本を施錠できる場所で管理し、契約書ごとに保管期限を把握できるようにします。電子で保管する場合は、検索性が高く保管スペースも取らない一方、改ざん防止やアクセス権限の管理が求められます。近年は電子契約の普及で、締結から保管までを電子で一貫して扱う運用が増えています。

紙のNDAを実際にどう分類し、どのファイル・保管用品で棚に収めるかといった具体的なファイリングの型は、次の記事で背表紙やファイル名の記入例、穴あけ・施錠などの実務ルールまで含めて解説しています。

電子帳簿保存法のスキャナ保存要件(NDAの場合)

取引に伴って受領・作成し、税務上の保存対象となるNDAを電子で保管する場合は、電子帳簿保存法(正式名称:電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律)の要件に従います。同法は、紙で受け取った書類をスキャナで電子保存することや、電子取引でやり取りした情報の電子保存を認めています。

保存義務者は、国税関係書類…の全部又は一部について、当該国税関係書類に記載されている事項を財務省令で定める装置により電磁的記録に記録する場合には、財務省令で定めるところにより、当該国税関係書類に係る電磁的記録の保存をもって当該国税関係書類の保存に代えることができる。

出典:電子帳簿保存法第4条第3項|e-Gov法令検索

具体的な要件は財務省令に委ねられており、国税庁は「真実性の確保」(タイムスタンプの付与や訂正削除の防止など)と「可視性の確保」(検索機能の確保など)の枠組みで整理しています。金銭取引を伴わない純粋な秘密保持だけのNDAは、税務上の国税関係書類に当たらない場合があり、その場合はこの要件が直接は適用されません。

ただし、改ざん防止や検索性の観点からは、対象外のNDAも同法の要件に準じて電子保管しておくと安全です。具体的な保存要件の数値は改正で変わるため、実際に運用する際は国税庁の最新の一問一答で確認してください。

「真実性の確保」で挙げたタイムスタンプの付与は、時刻認証局との契約やシステム改修で運用の負担が大きく、規程の整備や訂正削除の履歴が残るシステムで代替できないかが実務上の論点になります。タイムスタンプが不要になる条件を条文とともに確かめたい場合は、次の記事が参考になります。

出典・参考資料(2件)

管理台帳の記載項目

保管したNDAを必要なときに取り出せるよう、管理台帳を整えておきます。台帳には、契約相手の名称、締結日、契約開始日、契約終了日、自動更新の有無、解約通知期限、保管場所、そして保管期限の目安を記録します。これらを一覧で管理できると、破棄してよい契約書の判断や、更新期限の確認がしやすくなります。

破棄のタイミングと方法(返還条項・データ消去)

NDAには、契約終了時に受け取った秘密情報や書類を返還・破棄する義務が定められていることがあります。この返還・破棄は秘密情報そのものの扱いで、契約書自体の保管とは分けて考えます。契約書は保管年数を満たした時点で、紙は溶解処理やシュレッダー、電子は復元できない形でのデータ消去により破棄します。破棄した記録を台帳に残しておくと、後から破棄の適正さを説明できます。

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契約書の保管期限・更新期限を管理する方法

保管年数や更新期限を決めても、ExcelやファイルサーバーでNDAを管理していると、契約書の所在が分からなくなったり、更新期限・解約通知期限を見落としたりしがちです。件数が増えるほど手作業での管理は限界に近づきます。ここでは、契約期間での検索や期限の自動通知に対応した契約管理システムを紹介します。

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サービス名クラウドサインOLGA
タイプ締結〜契約管理一体型(電子契約)法務案件・台帳管理特化型(法務プラットフォーム)
期限アラート●解約通知期限・契約終了日の1か月前(変更可)に書類管理者へメール通知。有料プランのみ●締結後の契約更新期限をアラート・期限通知
契約期間・条件での検索●契約相手・契約期間・自動更新の有無・金額などで検索●全文検索に対応(過去のNDAを内容から検索)
台帳の自動生成●AIが契約書から契約期間などを読み取り書類情報を自動入力●受付・案件情報とAI抽出で管理台帳を自動生成
料金の目安無料プランあり。有料はLight月額11,000円・Corporate月額28,000円(いずれも税抜)
+送信料220円/件(税抜)
標準プランは要問い合わせ。中小企業向けプランは初期費用10万円・月額1万円〜(いずれも税別、年間契約)
詳細情報公式資料を見るオンライン相談を予約

料金・機能は2026年9月時点の各社公式情報にもとづきます。最新の内容は各社の公式サイト・資料でご確認ください。

1. クラウドサイン(弁護士ドットコム株式会社)

クラウドサインのウェブサイト

クラウドサインは、契約の締結から締結後の管理までを一つの画面で扱える電子契約サービスです。締結した契約書やインポートした書類について、契約相手・契約期間・自動更新の有無・金額などの条件で検索でき、探している契約書にすぐたどり着けます。

期限管理の面では、契約終了日や解約通知期限を対象日の1か月前にメールで通知する機能があり、通知日は任意に変更できます(有料プランで書類管理者向けに提供)。AIが契約書から契約期間などの情報を読み取って自動で入力するため、台帳づくりの手間を抑えながら更新漏れを防げる点が、NDAを含む多数の契約書を管理する場面に向いています。

2. 法務オートメーション「OLGA」(GVA TECH株式会社)

法務オートメーション「OLGA」のウェブサイト

GVA TECH株式会社が提供するOLGAは、法務案件の受付から契約書管理、ナレッジ活用までを一元化するクラウド型の法務プラットフォームです。締結後の契約書を対象に、更新期限のアラートや期限通知を出し、更新漏れを防ぎます。

受け付けた案件の情報から管理台帳が自動で生成され、AIが契約書から項目を抽出して台帳を整えます。全文検索にも対応し、過去のNDAを内容から探せます。2026年7月には中小企業向けのプランが新設され、初期費用10万円・月額1万円(いずれも税別、2026年9月時点)から小規模に始められます。手作業の台帳管理から脱却したい法務部門に向いたサービスです。

手作業の台帳管理からシステムへ切り替えると、更新管理の現場はどう変わるのか。OLGAを提供するGVA TECH株式会社は、導入企業で得られた定量的な成果をインタビューで次のように述べています。

大沢氏
GVA TECH株式会社 法務オートメーション事業部 パートナーアライアンスチーム マネージャー
大沢氏
独自インタビューより

ある企業様では、法務相談の受付から回答までの工数が40%削減され、月間で数百時間の工数削減につながりました。また、数千件以上の契約更新管理を行っている企業様では、AIによる自動化によって、更新漏れによる不利益な契約更新やタイミングの失念がゼロになったという定量的な成果も出ています。

ここで取り上げたのは2サービスですが、契約管理システムは締結機能の有無やタイプによって選び方や料金が変わります。タイプ別の選び方・料金の実額・電帳法対応まで横断で比較して自社に合う一本を探したい場合は、次のまとめ記事が参考になります。

まとめ

NDAの保管期間は、秘密保持義務の効力が終わってから、消滅時効が完成するまで(目安5〜10年)を軸に決めます。社内ルールを会社法上の重要書類に合わせるなら10年、取引に伴う契約書としての税務保存なら7年が目安です。混同しやすい「有効期間・存続期間」は、契約や義務の効力そのものの話で、法定はなく当事者が1〜5年程度で設計し、永久・過長な義務は無効と判断される可能性があります。

保管年数を決めたら、管理台帳や電子保管の要件を整え、期間を終えた契約書は適切に破棄します。件数が増えて手作業での管理が難しくなってきたら、契約期間での検索や期限の自動通知に対応した契約管理システムの導入も検討するとよいでしょう。自社に合うサービスを見極めるためにも、ぜひ各社の資料をまとめて請求し、比較検討を進めてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. NDA(秘密保持契約書)の保管期間と有効期間・存続期間はどう違いますか?

A. NDAの保管期間と有効期間・存続期間は、「契約書という文書をいつまで保存するか」と「契約や秘密保持義務がいつまで効力を持つか」という別々の期間を指します。有効期間・存続期間は契約や秘密保持義務が効力を持つ期間で、法律の定めはなく当事者が契約で自由に決めます。

一方の保管期間は、効力が切れた後も含めて契約書という文書を保存しておく期間で、会社法・税法や消滅時効を踏まえて自社で判断します。「これから結ぶ契約の効力を何年にするか」を調べたいのか、「締結済みの契約書を何年残すか」を調べたいのかで、参照すべき情報が変わります。

Q. 秘密保持契約書(NDA)は何年保管すればよいですか?

A. 秘密保持契約書(NDA)は、秘密保持義務の効力が終わってから消滅時効が完成するまで(目安5〜10年)を軸に保管します。社内の文書管理ルールを会社法上の重要書類に合わせるなら10年、取引に伴って作成・受領した契約書としての税務上の保存なら7年が目安です。

NDAの保管年数そのものを定めた法律はないため、民法166条(債権の消滅時効)、会社法432条2項(重要な資料の10年保存)、法人税法施行規則59条(契約書の保存)といった法令から逆算して決めるのが実務的な考え方です。

Q. 効力が切れたNDAはいつ破棄してよいですか?

A. 効力が切れたNDAは、すぐには破棄せず、義務違反による損害賠償を請求できる期間(消滅時効の完成、目安5〜10年)を過ぎてから破棄します。効力終了の直後に破棄してしまうと、あとから違反が発覚しても契約書という証拠を示せません。

会社の文書管理ルール(重要書類は10年など)とも整合させて破棄の時期を判断し、破棄した記録を管理台帳に残しておくと、後日その適正さを説明できます。

Q. 契約が終了してもNDAの秘密保持義務が残るのはなぜですか?

A. 契約が終了してもNDAの秘密保持義務が残るのは、契約期間とは別に「存続期間(存続条項)」を定めて、契約終了後も一定期間だけ秘密保持義務を続かせる設計が一般的だからです。契約が切れた瞬間に秘密情報を自由に使えるようになると、情報を開示した側が保護を失ってしまいます。

そのため、契約期間は1年でも秘密保持義務だけは終了後3年間残す、といった二段階の設計をします。存続条項を置き忘れると、契約終了とともに秘密保持義務まで消えてしまう点に注意が必要です。

Q. NDAの有効期間や秘密保持義務は永久にできますか?

A. NDAの有効期間や秘密保持義務を永久とすることは、可能な場合もありますが、当事者に過度な負担を課す永久・過長な義務は無効と判断される可能性があります。ノウハウのように性質上長期の保護がふさわしい情報もある一方、過剰・過長な義務は公序良俗(民法90条)や信義則(民法1条2項)に照らして無効とされ得ます。

実務では、秘密保持義務そのものは1〜5年程度に区切り、情報の返還・破棄義務や損害賠償、管轄などの条項を別途残す形が扱いやすいとされます。

Q. NDAの有効期間は何年に設定するのが一般的ですか?

A. NDAの有効期間は、法律上の定めはなく、実務では1〜5年に設定するのが一般的です。技術情報のように時間の経過で価値が下がりやすい情報は、短めに設定する例が多く見られます。

情報を開示する側は秘密をできるだけ長く守らせたいため長めを望み、受け取る側は管理の負担が増えるため短めを望む傾向があります。年数はあくまで実務上の慣行であり、法令が定める基準ではないため、情報の性質と相手との利害を踏まえて決めます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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