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契約書の自動更新条項の例文と書き方|無効になるケース・通知期限・解約方法まで解説

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契約書の「自動更新条項」は、期間満了までにどちらかの当事者から更新を拒む通知がなければ、同じ条件で契約が続くと定める条項です。業務委託や賃貸借、SaaSの利用契約などで広く使われ、期間満了のたびに結び直す手間を省けます。一方で、更新拒絶の通知期限を過ぎると、不要になった契約や不利な条件のまま契約が継続してしまうこともあります。

自社の契約書に自動更新条項を正しく設けるには、そのまま使える文面とあわせて、無効やトラブルにならないための線引きを押さえておく必要があります。

本記事では、契約書の自動更新条項について、契約類型別の例文から、条項に盛り込む4つの要素、無効・トラブルになるケースと根拠となる法律、法定更新との違い、自動更新を止めたいときの手順までを解説します。複数の契約の更新期限や解約予告期限を見落とさないための管理方法も紹介します。

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【コピペ可】自動更新条項の例文(契約類型別)

ここからは、契約類型別に、そのまま契約書に転記して使える自動更新条項の例文を紹介します。いずれも一般的な文例のため、実際の契約では自社の取引実態や相手方に合わせて調整してください。

業務委託契約などの標準的な例文

第○条(契約期間)
1 本契約の有効期間は、20XX年4月1日から20XX年3月31日までの1年間とする。
2 期間満了の3か月前までに、甲又は乙のいずれからも書面による更新しない旨の申し出がないときは、本契約は同一の条件でさらに1年間更新されるものとし、以後も同様とする。

この文例には、更新拒絶の通知期限(満了の3か月前)、通知方法(書面)、更新期間と繰り返し更新(1年・以後も同様)、更新後の条件(同一条件)という4つの要素が含まれています。事業者間の継続的な取引では、この標準形をベースに調整するのが基本です。

賃貸借契約の例文

第○条(契約期間及び更新)
1 本契約の期間は、20XX年4月1日から2年間とする。
2 期間満了の6か月前までに、貸主又は借主が相手方に対して更新しない旨を書面で通知しないときは、本契約は従前と同一の条件で更新されるものとする。

この文面は、店舗や事務所など事業用の建物で、更新の時期や条件を契約書に明記しておきたい場合に使えます。ただし、居住用など普通建物賃貸借契約では、契約書に自動更新条項を置いても借地借家法の「法定更新」が優先します。

貸主から更新を拒むには、期間満了の1年前から6か月前までの通知に加えて正当な事由が必要で、条項だけで自由に終了させることはできません。詳しくは自動更新・法定更新・黙示の更新の違いで解説します。

SaaS・サブスク契約の例文

第○条(利用期間)
1 本サービスの利用期間は、利用開始日から1年間とする。
2 利用期間満了の30日前までに、利用者から書面又は所定の方法による解約の申し出がない場合、本契約は同一の条件で1年間自動的に更新され、以後も同様とする。

SaaSやサブスクリプション型のサービスでは、解約の申し出をWebフォームやマイページなどWeb上の所定の方法で受け付ける例も多く見られます。相手が事業者ではなく消費者の場合は、後述の消費者契約法の制約に注意が必要です。

自動更新を「しない」場合の例文

第○条(契約期間)
本契約の有効期間は、20XX年4月1日から20XX年3月31日までとする。期間満了により本契約は終了し、自動的には更新されない。契約の継続を希望する場合は、期間満了の1か月前までに、甲乙協議のうえ書面により改めて契約を締結する。

意図しない継続を避けたい場合は、自動更新を明確に否定し、継続時は改めて契約を結ぶ旨を定めておきます。更新の可否を都度判断したい取引に向いた文面です。

自動更新条項とは(仕組みを30秒で整理)

自動更新条項とは、契約期間の満了までに当事者のどちらからも更新を拒む意思表示がない場合に、従前と同じ条件で契約が継続すると定める条項です。当事者の合意で自由に契約内容を決められる契約自由の原則にもとづき、業務委託・賃貸借・保守・SaaS利用など、継続的な取引で多く用いられます。

自動で更新される反面、契約を終わらせたいときは期限内に自分から通知する必要があります。更新の見込みが高い継続的な取引では手間を減らせますが、都度内容を見直したい取引では、あえて自動更新を設けない選択もあります。

自動更新条項に盛り込む4つの要素と書き方

自動更新条項を実効的にするには、次の4つの要素を過不足なく定めることが要点です。

更新拒絶の通知期限

いつまでに更新拒絶を通知すれば契約を終了できるかを定めます。事業者間の契約では、満了の2週間前から1か月前、契約によっては1か月前から3か月前に設定される例が多く見られます。相手方が代替先を探したり引き継いだりする時間を考えると、極端に短い期限は避けるのが無難です。賃貸借については、後述のとおり借地借家法で通知の時期が別に定められています。

通知方法

更新拒絶や解約の通知を、どの方法で行うかを定めます。書面での通知を求めるのが一般的です。後日の紛争に備えるなら、配達の記録が残る内容証明郵便を使うことで、通知した事実と日付を証拠として残せます。

更新期間と繰り返し更新の有無

1回の更新でどれだけの期間延長するか、そして更新を1回きりとするか以後も繰り返すかを明記します。「以後も同様とする」と定めると、更新拒絶の通知がない限り、同じ期間で更新が繰り返されます。

更新後の契約条件

更新後も同一の条件とするのか、料金など一部を変更できるのかを定めます。変更の可否を曖昧にすると、更新のたびに条件をめぐって認識の食い違いが生じやすくなります。条件を変えて更新する場合は、覚書などで別途合意する運用が明確です。

自動更新条項が無効・トラブルになるケース

自動更新条項は契約自由の原則により原則として有効ですが、内容によっては無効になったり、意思表示を取り消せたりする場合があります。まずは代表的な5つの類型を、根拠となる法律とあわせて整理します。

無効・取消の対象になる5つの類型と根拠法条

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強行規定に反する条項詐欺・強迫による意思表示不能の停止条件を付した条項公序良俗に反する条項消費者の利益を一方的に害する条項
根拠となる規定借地借家法第26条 など民法第96条民法第133条民法第90条消費者契約法第10条
効果条項があっても法定更新が優先する取り消すことができる無効無効無効

※一般的な整理です。個別の契約における条項の有効性は、契約内容や当事者の事情により異なります。

ここで注意したいのは、法律上の効果が「無効」と「取消」で分かれる点です。公序良俗違反・不能の停止条件・消費者契約法第10条違反は、はじめから効力が生じない無効です。一方、詐欺や強迫による意思表示は、はじめは有効で、取り消してはじめて効力を失うため、扱いが異なります。

とりわけ、事業者と消費者の契約では、消費者が何もしなかったこと(沈黙)をもって新たな契約に同意したとみなす条項が、消費者契約法第10条により無効となることがあります。同条は次のように定めています。

消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。

出典:消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第10条|e-Gov 法令検索

条文の前段が挙げる「消費者の不作為をもって……承諾の意思表示をしたものとみなす条項」は、まさに沈黙を更新への同意とみなす自動更新の考え方に重なります。消費者向けのサブスクリプションなどで自動更新を設ける場合は、この規定に照らして条項の妥当性を確認する必要があります。

契約類型ごとに自動更新条項を使ってよいか

自動更新条項を置いてよいか、置いても効力が制限されるかは、契約類型によって変わります。代表的な類型を整理します。

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事業者間の業務委託・保守など普通建物賃貸借(居住用など)定期建物賃貸借専任媒介契約事業者と消費者の契約(サブスクなど)
自動更新条項の可否有効条項は置けるが法定更新が優先自動更新できない無効無効となるリスクがある
根拠・注意点契約自由の原則にもとづく。相手が消費者の場合は消費者契約法に注意する借地借家法第26条・第28条。貸主からの更新拒絶には正当な事由が必要期間満了で終了する契約類型で、更新の概念がない宅地建物取引業法第34条の2。有効期間は3か月まで、更新は依頼者の申出による場合のみ消費者契約法第10条に照らして条項の妥当性を確認する

※一般的な整理です。実際の有効性は契約内容・当事者の事情により異なるため、個別の判断は専門家にご確認ください。

特に専任媒介契約では、宅地建物取引業法が有効期間を3か月に制限し(第34条の2第3項)、更新は依頼者の申出があった場合にのみ認め(同第4項)、これらに反する特約を無効と定めています(同第10項)。そのため、依頼者の申出を経ずに自動で更新する条項は無効とされます。

出典・参考資料(3件)

自動更新条項が問題になった裁判例

自動更新の仕組みが実際に争われた裁判例もあります。

那覇簡易裁判所 令和3年10月21日判決(令和2年(ハ)第1487号)では、無料の求人広告が無料期間の終了後に自動で有料契約へ移る仕組みが争われました。勧誘の担当者が「無料」であることだけを強調し、自動で有料に移る点を説明しなかったことを詐欺(沈黙による欺罔)と評価し、民法第96条により契約の取消しを認めています。

東京地方裁判所 令和元年9月9日判決でも、同様に無料の求人広告が短期間で有料へ自動更新される契約について、契約内容の説明の不十分さなどから公序良俗違反(民法第90条)にあたるとして、契約を無効と判断しました。

東京地方裁判所 令和3年3月29日判決では、専任媒介契約に自動更新条項を設けることが、有効期間を3か月に制限した宅地建物取引業法の規定の潜脱にあたるかが争われました。裁判所は、更新は依頼者の申出による場合のみ認められること、これに反する特約を無効とする定めがあることから、自動更新条項は無効で契約が自動的に更新される余地はないと判断しています。

出典・参考資料(2件)

自動更新・法定更新・黙示の更新の違い

「自動更新」と混同されやすいのが「法定更新」と「黙示の更新」です。3つは、更新の根拠となる法律と、当事者が更新を止められるかどうかが異なります。

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自動更新法定更新黙示の更新
内容契約で定めた条項により、通知がなければ同一条件で継続する法律の定めにより、更新拒絶をしなければ更新したとみなされる期間満了後も使用を継続し、相手が異議を述べないとき、従前と同一条件で更新したと推定される
根拠となる規定契約自由の原則借地借家法第26条 など民法第619条
当事者への影響定められた期限内の通知で更新を止められる貸主からの更新拒絶には正当な事由が必要(借地借家法第28条)「推定」のため、解約の申入れで覆せる

このうち黙示の更新は、賃貸借について民法第619条が次のように定めています。

賃貸借の期間が満了した後賃借人が賃借物の使用又は収益を継続する場合において、賃貸人がこれを知りながら異議を述べないときは、従前の賃貸借と同一の条件で更に賃貸借をしたものと推定する。この場合において、各当事者は、第六百十七条の規定により解約の申入れをすることができる。

出典:民法(明治二十九年法律第八十九号)第619条|e-Gov 法令検索

条文が「推定する」と定めているとおり、黙示の更新は解約の申入れによって覆せます。これに対し、法定更新は「更新したものとみなす」と扱われる点で効力が強く、両者の違いを理解しておくことが実務では重要です。

賃貸借は自動更新条項でも法定更新が優先する

居住用など普通建物賃貸借では、契約書に自動更新条項があっても、借地借家法の法定更新が優先します。貸主から更新を拒むには、期間満了の1年前から6か月前までに更新しない旨を通知する必要があります。借地借家法第26条は、この通知の時期を次のように定めています。

建物の賃貸借について期間の定めがある場合において、当事者が期間の満了の一年前から六月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知又は条件を変更しなければ更新をしない旨の通知をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、その期間は、定めがないものとする。

出典:借地借家法(平成三年法律第九十号)第26条|e-Gov 法令検索

さらに、貸主からの更新拒絶には正当な事由が必要で、その要件は借地借家法第28条が定めています。建物を使う必要性や、これまでの経過、立退料の申し出などを考慮して判断されるため、通知の時期を守っただけで自由に終了できるわけではありません。一方、定期建物賃貸借は期間満了で終了し更新がない契約類型のため、自動更新の条項自体を置けません。

相手からの自動更新を止める・解約する手順と通知期限

逆に、相手方の契約に付いた自動更新を止めたい、契約から抜けたいという場合は、次の手順で進めるのが基本です。

相手方の契約に付いた自動更新を止める手順の3ステップ。STEP1は契約書で更新拒絶・中途解約の通知期限と方法を確認、STEP2は消費者契約法第10条違反・公序良俗違反・詐欺や強迫などに当たるか条項を当てはめる、STEP3は予告期限内に更新しない旨を書面で通知し内容証明郵便で事実と日付を記録に残す。

STEP1 契約書で予告期限と中途解約の可否を確認する

まず、契約書に定められた更新拒絶や中途解約の通知期限・方法の確認から始めます。「満了の◯か月前までに書面で」と定められている場合、その期限を過ぎると次の期間へ自動更新されるため、期限の把握が出発点です。

STEP2 無効・取消を主張できるか当てはめる

予告期限を過ぎていても、条項が無効・トラブルになるケースで挙げた類型(消費者契約法第10条違反、公序良俗違反、詐欺・強迫など)に当たる場合は、更新の効力を争える可能性があります。自社の契約類型と条項の内容を照らし合わせることがポイントです。事業者間の契約でこうした主張が難しい場合でも、契約書に中途解約の条項があればそれを使えるほか、次の更新に向けて解約や条件見直しを相手方と交渉する方法もあります。

STEP3 予告期限内に書面で通知し記録を残す

更新を止めるには、予告期限内に更新しない旨を書面で通知することが必要です。配達の記録が残る内容証明郵便を使えば、通知した事実と日付を証拠として残せます。無効・取消の主張を含めて判断が難しい場合は、弁護士など専門家に相談するのが安全です。

自動更新条項を設けるメリットと注意点

自動更新条項には、期間満了のたびに契約を結び直す手間を省き、取引を安定して継続できる利点があります。更新が前提の継続的な取引や、途切れると業務に支障が出る保守・利用契約では、更新忘れによる契約の空白を防げます。

一方で、更新拒絶の通知期限を見落とすと、不要になった契約や不利な条件のまま契約が続くリスクがあります。たとえば、試用のつもりで結んだサービスがそのまま有料契約へ移る、使わなくなったツールの課金が続く、といったケースです。特に、多数の契約を抱える企業では、契約ごとに異なる更新期限・予告期限を管理しきれず、解約のタイミングを逃す失念が起こりがちです。

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複数契約の更新期限・解約予告期限を見落とさない管理方法

ここからは、複数の契約の更新期限や解約予告期限を見落とさないための管理方法を紹介します。

更新漏れを防ぐには、契約ごとの契約終了日・更新期限・解約予告期限を一元的に管理し、期限が近づくと自動で知らせる仕組みが有効です。契約管理システムや電子契約サービスの多くは、次のような機能を備えています。

  • 更新期限・契約満了が近づいたときのアラートやリマインド通知
  • 契約書の一元的な保管と検索
  • 契約ごとのステータスや期限の可視化
  • 多数の契約の一括管理

以下は、更新期限のアラート機能を持つサービスの比較表です。

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サービス名クラウドサイン電子印鑑GMOサインOLGAHubble mini
対応範囲電子契約の締結〜締結後の期限管理まで1サービスで対応電子契約(立会人型・当事者型)+文書管理で更新通知契約の作成・締結後管理まで法務業務を自動化締結後の契約管理に特化(台帳化・期限管理・検索)
更新・解約予告アラート●解約通知期限・契約終了日を登録し、既定で1か月前に書類管理者へメール通知(有料プラン)●登録した契約の更新期限を管理画面にアラート表示(通知日を任意設定・ライトプラン以上。メール通知は不可)●更新期限が近づくとアラート・期限通知で通知(締結後の期限管理を自動化)●毎月1回、更新・解約通知期限が近い契約をまとめてメール通知
自動更新の有無の記録●書類情報の項目として記録△文書情報項目の追加で対応△AIが契約情報を台帳化●AIが自動更新の有無を自動抽出
月額料金無料〜
(有料プランはLight 月額11,000円〜・税抜。更新アラートは有料プラン)
無料〜
(有料プランはライト 月額8,800円〜・税抜。更新通知はライト以上)
要お問い合わせ
(中小企業向けプランは月額1万円〜・税別)
要お問い合わせ
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るオンライン相談を予約オンライン相談を予約

※各社の公式サイト・公式ヘルプ等の情報をもとに作成(2026年9月時点)。最新の機能・料金・提供プランは各社の公式情報をご確認ください。

1. クラウドサイン(弁護士ドットコム株式会社)

クラウドサインのウェブサイト

クラウドサインは、弁護士ドットコム株式会社が運営する電子契約サービスです。締結した契約書の書類情報に「契約終了日」や「解約通知期限」を登録でき、対象日が近づくと書類の管理者へメールで通知します。書類情報には「自動更新の有無」を記録する項目もあります。

電子契約の締結から、締結後の契約書の保管・期限管理までを1つのサービスで扱える点が特徴です。まず電子契約を導入しつつ、契約の更新期限も一緒に管理したい企業に向いています。

2. 電子印鑑GMOサイン(GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社)

電子印鑑GMOサインのウェブサイト

電子印鑑GMOサインは、文書管理の機能として「契約更新通知」を備えた電子契約サービスです(GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社提供)。登録した契約の更新期限を管理画面上のアラートで知らせ、通知日は対象日の何日前・何か月前・何年前といった単位で設定できます。

立会人型・当事者型の両方の電子署名に対応し、契約更新通知はライトプラン以上で利用できます。無料から始められるプランも用意されているため、電子契約と更新期限の管理をあわせて検討したい企業が候補にしやすいサービスです。

3. 法務オートメーション「OLGA」(GVA TECH株式会社)

法務オートメーション「OLGA」のウェブサイト

契約管理サービス「OLGA」は、締結後の契約管理から更新期限の通知までを自動化します(GVA TECH株式会社提供)。契約更新期限が近づくとアラートや期限通知で知らせ、契約書のデータをもとに台帳を作成して更新期限を管理する仕組みです。

多数の契約を扱う企業でも、更新期限の失念を防ぐ運用に向いています。契約書の作成・締結だけでなく、締結後の期限管理まで含めて法務業務を効率化したい企業が検討対象にしやすいサービスです。

提供元のGVA TECH株式会社は、多数の契約を扱う現場で更新期限の管理がどう変わったかについて、次のように述べています。

大沢氏
GVA TECH株式会社 法務オートメーション事業部 パートナーアライアンスチーム マネージャー
大沢氏
独自インタビューより

また、数千件以上の契約更新管理を行っている企業様では、AIによる自動化によって、更新漏れによる不利益な契約更新やタイミングの失念がゼロになったという定量的な成果も出ています。

4. Hubble mini(株式会社Hubble)

Hubble miniのウェブサイト

締結後の契約管理に特化したサービスがHubble mini(株式会社Hubble提供)です。締結済みの契約書をアップロードすると、AIが「自動更新の有無」を含む項目を読み取って台帳をつくり、更新・解約の通知期限を管理できます。

更新・解約の通知期限が近づいた契約を、毎月まとめてメールで知らせます。紙の契約書もスキャンして取り込めるため、すでにある自動更新契約の期限の見落とし防止から始めたい企業に向いています。

提供元の株式会社Hubbleは、契約期限の管理が実務でどのように漏れやすいかについて、次のように話しています。

安田氏
株式会社Hubble Partner Sales Manager
安田氏
独自インタビューより

契約期限の管理は会社によって運用が異なりまして、総務や法務がExcelで管理して各事業部にアラートを飛ばしているケースもあれば、事業部側がそれぞれ管理しているケースもあります。どちらの場合も漏れが発生しやすいのですが、Hubble miniでは「期限がいつまでですよ」というアラートメールが自動で担当の方に届きますので、管理の部分が非常に楽になったというお声をいただいています。

ここで取り上げた4サービスを含め、契約管理システムをタイプ別の選び方・料金・電子帳簿保存法対応まで一覧で比較したい場合は、次の記事で18サービスをまとめています。更新期限の管理も含めて自社に合う一社を選ぶ際の参考にしてください。

まとめ

自動更新条項は、契約類型に合った例文をもとに、更新拒絶の通知期限・通知方法・更新期間・更新後の条件を明確に定めることが要点です。消費者契約や賃貸借、専任媒介契約では、条項どおりに更新できなかったり無効になったりする場合があるため、根拠となる法律と照らして確認します。

締結した後は、複数の契約の更新期限や解約予告期限を一元的に管理し、期限を自動で知らせる仕組みを使うことで、更新漏れや不利な条件での継続を防げます。自社の契約の量や運用に合わせて、契約管理システムや電子契約サービスの活用を検討してみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 自動更新条項とは何ですか?

A. 自動更新条項とは、契約期間の満了までにどちらの当事者からも更新を拒む通知がなければ、従前と同じ条件で契約が自動的に継続すると定める条項です。業務委託・賃貸借・SaaSの利用契約など、継続的な取引で広く使われ、期間満了のたびに契約を結び直す手間を省けます。一方で、通知期限を過ぎると不利な条件のまま契約が続くため、通知期限と無効になる場合の線引きを押さえることが重要です。

Q. 自動更新のときに契約書を再作成する必要はありますか?

A. 自動更新条項にもとづく更新では、契約書を作り直したり結び直したりする必要はありません。当事者のどちらからも更新を拒む通知がなければ、既存の契約書のまま同一条件で契約が継続します。ただし、更新にあわせて料金などの契約条件を変更する場合は、覚書を交わすなど別途の合意が必要です。

Q. 自動更新の前に、相手方へ更新を事前通知する義務はありますか?

A. 自動更新条項がある契約では、更新のタイミングで相手方へ改めて更新を知らせる法律上の義務は、原則としてありません。当事者があらかじめ「通知がなければ更新する」ことに合意しているため、何もしなければそのまま契約が継続します。契約を止めたい側が、契約で定めた期限までに更新拒絶を通知する仕組みです。

Q. 有期労働契約を自動更新し続けると、無期雇用に転換しますか?

A. 有期労働契約を反復更新し、通算の契約期間が5年を超えると、労働者の申込みによって無期労働契約へ転換します(労働契約法第18条の無期転換ルール)。自動更新そのものは違法ではありませんが、更新を繰り返すと実質的に無期契約と同視されたり、雇止めの適法性が問われたりする点に注意が必要です。

出典・参考資料(1件)

Q. 借地契約を更新した後の契約期間は何年になりますか?

A. 借地契約を更新した後の期間は、借地権の設定後の最初の更新では20年、それ以降の更新では10年とされています(借地借家法第4条。当事者がこれより長い期間を定めることも可能です)。建物の賃貸借(借家)とは期間のルールが異なるため、借地の更新を扱う際は混同しないよう注意します。

出典・参考資料(1件)

Q. 契約を自動更新する場合、収入印紙(印紙税)は必要ですか?

A. 自動更新条項にもとづいて契約が更新される場合は、新たに契約書を作成しないため、更新のタイミングで印紙税はかかりません。ただし、当初締結する契約書が「継続的取引の基本となる契約書」(印紙税法の第7号文書)に該当する場合は、契約金額にかかわらず1通あたり4,000円の印紙税が必要です。

出典・参考資料(1件)

Q. 契約書に自動更新条項がない場合、契約は期間満了で終了しますか?

A. 自動更新条項がない契約は、原則として定めた期間の満了によって終了します。ただし賃貸借では、期間満了後も借主が使用を続け、貸主が異議を述べないときは、従前と同一の条件で更新したと推定されます(黙示の更新。民法第619条)。また建物の賃貸借や借地は、条項の有無にかかわらず借地借家法の法定更新が適用されるため、条項がなくても当然には終了しません。

出典・参考資料(1件)

Q. 紙で締結した既存の契約書も、契約管理システムで更新期限を管理できますか?

A. 多くの契約管理システムでは、紙で締結した契約書もスキャンして取り込み、更新期限や解約予告期限を一元的に管理できます。サービスによっては、取り込んだ契約書からAIが自動更新の有無や期限を読み取り、台帳を自動で作成する機能もあります。過去に結んだ自動更新契約の期限の見落とし防止から始めたい場合に有効です。

Q. 契約管理システムと電子契約サービスは、更新期限の管理でどう使い分ければよいですか?

A. これから結ぶ契約を締結から更新期限の管理まで一つにまとめたい場合は電子契約サービス、締結後の契約書の一元管理や更新期限の把握に重点を置く場合は契約管理システムが向いています。電子契約サービスの多くは締結した契約書の期限管理機能を備え、契約管理システムは紙・電子を問わず既存契約を含めて期限を一括管理することに強みがあります。自社の契約の量や、紙の契約書の多さに合わせて選ぶとよいでしょう。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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