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経営ダッシュボードの作り方|載せる指標の具体例とグラフ・レイアウト・ツールの選び方

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経営管理システム比較表(2026年版)のプレビュー

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経営管理システム比較表(2026年版)

経営会議や上司への報告で使う「経営の数字が一目でわかる画面」を作ることになったものの、何の指標を・どのグラフで・どこに並べればよいか迷っていませんか。

経営ダッシュボードは、売上や利益、資金繰りといった経営指標を1枚の画面に集約し、進捗や異常をひと目で把握するための仕組みです。会計データや売上データは手元にあっても、それを1枚にまとめる手順や、載せる指標の選び方までは整理されていないことが多いものです。

本記事では、作る手順の全体像から、そのまま採用できる指標の具体名(カテゴリ別・業種別・部門別)、グラフの選び分けと画面レイアウトの原則、Excelで自作するかツール化するかの判断、作った後に形骸化させない運用までを、試作に着手できる具体性で解説します。

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経営ダッシュボードとは?レポート・BIツールとの違い

作る手順に入る前に、経営ダッシュボードが何を指すのか、そして似た言葉との違いを短く整理しておきます。

経営ダッシュボードとは、売上・利益・資金・予実(予算と実績の対比)などの経営指標を1枚の画面に集約し、現状の進捗や異常をひと目で把握できるようにした画面です。車の運転席の計器盤(コックピット)のように、経営の状態を数字とグラフで常時モニタリングする役割を担います。

混同しやすいのが、定型レポート・帳票やBIツールとの違いです。目的と使い方で整理すると、次のように分けられます。

主な目的更新のタイミング使い方
経営ダッシュボード経営指標を常時モニタリングし、異常や遅れに早く気づく自動更新・リアルタイムに近い決まった指標を定点観測する
定型レポート・帳票決まった様式で実績を記録・報告する月次・四半期など区切りごとできあがった結果を確認する
BIツールデータを多角的に深掘りして分析する必要に応じて都度分析原因を掘り下げて調べる

経営の数字を可視化して意思決定に使えるようになることは、単なる作業の効率化の先にある「データで経営を判断する」段階への前進でもあります。中小企業白書も、データ分析に取り組む状態を、企業のデジタル化が進んだ段階(段階3)と位置づけています。

出典・参考資料(1件)

経営ダッシュボードを作ると何が良くなるか

作る価値は、大きく次の3点にまとめられます。いずれも、経営の数字を1枚にまとめて常に見える状態にすることから生まれます。

  • 意思決定が速くなる:数字を探して集計する手間がなくなり、最新の状況を見てすぐ判断できます。期末や月末を待たずに、途中経過で手を打てるようになります。
  • 部門横断の共通言語ができる:経営層・管理部門・事業部が同じ画面の同じ数字を見るため、会議で認識がそろい、議論がかみ合いやすくなります。
  • 異常に早く気づける:計画とのずれや前年からの落ち込みが一目で分かり、問題の芽を早い段階で見つけて深掘りできます。

経営ダッシュボードの作り方【全体の手順】

経営ダッシュボードは、次の6つの手順で作ります。まず全体像をつかんでから、各手順の中身を順に見ていきましょう。

経営ダッシュボードを作る6つの手順を左から右への流れで示した図。STEP1目的と利用者を決める、STEP2載せる指標を選ぶ、STEP3データを集めて整える、STEP4レイアウトを決める、STEP5グラフにする、STEP6運用する、の順。
  1. 目的と利用者を決める:誰が、何の判断のために見る画面かを先に固めます。
  2. 載せる指標を選ぶ:目的に効く指標を、具体名で絞り込みます。
  3. データを集めて整える:指標の元になる会計・売上データの置き場所と取得方法を決めます。
  4. レイアウトを決める:どの指標を画面のどこに置くかを設計します。
  5. グラフにする:各指標を、見せたいことに合ったグラフで表現します。
  6. 運用する:更新と振り返りのルールを決め、使われ続ける状態を保ちます。

ここで大切なのは、ツールを選ぶところから始めないことです。「何を判断したいか(目的)」と「そのために見る指標」を先に決めれば、必要な画面とツールは後から自然に定まります。順番を逆にすると、ツールの機能に引きずられて指標が増え、使われない画面ができやすくなります。

たとえば「毎月の経営会議で、計画に対する売上と利益の遅れを5分で把握する」のように、手順1の目的と利用者を具体的に書き出すと、載せる指標が自然と絞られます。

ここからは、手順2の「指標選び」、手順4・5の「レイアウトとグラフ」、手順6の「運用」を順に掘り下げ、最後に手順3のデータの集め方とあわせて、Excelで自作するかツール化するか、集計の自動化までを解説します。

ダッシュボードに載せる指標一覧(カテゴリ別・業種別・部門別)

「で、実際どの指標を載せればよいのか」に答えるため、代表的な指標を表にまとめました。まずは経営全体を捉えるカテゴリ別の指標を押さえ、そのうえで自社の業種・部門に合う指標を足していくのが選びやすい順序です。

財務・収益性・安全性・成長性・効率性のカテゴリ別指標

どの業種でも土台になるのが、経営全体を捉えるカテゴリ別の指標です。それぞれ何が分かるかを添えて整理します。

カテゴリ代表的な指標何が分かるか
財務(結果)売上高、売上総利益、営業利益、現預金残高事業全体の規模と最終的な稼ぎ、手元資金の状況
収益性売上総利益率、営業利益率売上に対してどれだけ利益が残るか(本業の稼ぐ力)
安全性自己資本比率、損益分岐点までの距離財務の健全性と、赤字に転じるまでの余裕
成長性売上高の前年比、新規顧客数、受注残高事業が伸びているか、将来の売上につながる種
効率性客単価、リピート率、営業運転資本回転期間少ない資源でどれだけ成果を出せているか

各指標の算出式や何を測るかは、国が中小企業の経営状態を把握するために公開しているツールでも整理されています。経済産業省のローカルベンチマークは、財務を次の指標と算出式で捉えています。

  • 営業利益率(=営業利益 / 売上高) 企業の事業性を評価するための、収益性分析の最も基本的な指標です。本業の収益性を測る重要な指標です。
  • 労働生産性(=営業利益 / 従業員数) 成長力、競争力等の評価や、生産性を測る重要な指標です。
  • EBITDA 有利子負債倍率(=(借入金-現預金)/(営業利益+減価償却費)) 有利子負債がキャッシュフローの何倍かを示す指標であり、有利子負債の返済能力や健全性を測る重要な指標です。
  • 営業運転資本回転期間(=(売上債権+棚卸資産-買入債務)/ 月商) 運転資金の増減の把握や、効率性を測るための重要な指標です。
  • 自己資本比率(=純資産 / 総資産) 総資産のうち、返済義務のない自己資本が占める比率を示す指標であり、安全性を測るための重要な指標です。
出典:ローカルベンチマーク・ガイドブック(支援機関編)|経済産業省

表に挙げた指標に加え、労働生産性やEBITDA有利子負債倍率のように、生産性や負債の返済能力を測る指標も算出式で定義されています。どの指標を載せるか、どう計算するかで迷ったときは、こうした公式の算出式を定義のよりどころにできます。

業種別に追加したい指標(SaaS/製造/小売・EC/建設・プロジェクト型)

カテゴリ別の指標に加え、業種によって重視すべき指標は変わります。代表的な業種ごとに、足したい指標の例を挙げます。

業種追加したい指標の例
SaaS・サブスクMRR/ARR(月次・年次の経常収益)、解約率(チャーンレート)、顧客生涯価値(LTV)、顧客獲得単価(CAC)、継続率
製造業製造原価・原価率、不良品率、納期遵守率、在庫回転率、受注残
小売・EC客数・客単価、購入率(コンバージョン率)、粗利率・値引率、在庫回転率、返品率
建設・プロジェクト型案件別の粗利・原価率、受注高、進行中の案件数、見積りの勝率、工期の遅延率

業種特有の指標は、カテゴリ別の指標だけでは見えない「自社の勝ち筋がうまくいっているか」を映します。たとえばSaaSなら、売上が伸びていても解約率が上がっていれば先行きに注意が要る、といった判断ができます。

部門別の指標例(経営層/営業/マーケ/財務)

誰が見る画面かによって、載せる指標の粒度も変わります。経営層向けは全体像を、各部門向けは自部門で動かせる指標を中心に据えると、見る人にとって使える画面になります。

部門代表的なKPIの例
経営層売上高・成長率、営業利益・利益率、キャッシュフロー、予算達成率
営業商談数、受注率、受注単価、パイプライン金額、売上目標の達成率
マーケティングリード獲得数、コンバージョン率(CVR)、顧客獲得単価(CPA)、サイト流入数
財務・経理売掛金・買掛金の回転期間、流動比率、月次の着地見込み、資金残高

指標は盛り込みすぎない(判断に直結する5〜8個に絞る)

ここまで多くの指標を挙げましたが、すべてを1枚に載せるのは逆効果です。指標が増えるほど更新の手間が上がり、どこを見ればよいか分からなくなって、結局使われなくなります。

目安は、1つの画面で判断に直結する5〜8個程度です。「この指標を外すと、どんな判断ができなくなるか」を基準に、目的に効くものから選んでいくと絞りやすくなります。詳しく分析したい数字は、ドリルダウン(掘り下げ表示)で別画面に逃がせば、トップ画面は要点に保てます。

指標をどのグラフで・どこに置くか(グラフ選び分けとレイアウト)

載せる指標が決まったら、次は「どう見せるか」です。グラフの選び分けと、画面のどこに何を置くかというレイアウトの原則を押さえます。

こういう時はこのグラフ(選び分け対応表)

グラフは、見せたいことに合わせて選ぶのが基本です。迷ったときの対応表として、代表的な組み合わせをまとめます。

見せたいこと適したグラフ
時間の推移(月次売上の推移、KPIの進捗など)折れ線グラフ
項目どうしの比較(部門別・商品別の売上など)棒グラフ
構成比(費用の内訳、売上比率など)円グラフ・ドーナツグラフ
全体と内訳を同時に見る積み上げ棒グラフ
目標に対する達成度ゲージ(メーター)

一つの数字をそのまま大きく見せたいときは、グラフにせず「KPIカード」のように数値を大きく表示する方法も有効です。現預金残高や予算達成率など、まず把握したい代表値に向いています。

画面レイアウトの原則(最重要指標は左上・比較軸を必ず添える)

人の視線は左上から右下へ動きます。そのため、最も見てほしい指標は左上に置き、そこから関連する指標、詳細な指標へと右下に向かって配置すると、自然な順序で読み取れる画面になります。

経営ダッシュボードの画面レイアウトの原則を示した図。最も見てほしい最重要KPIを左上に大きく置き前年比・計画比を併記、達成度はゲージ、推移は折れ線、項目比較は棒、構成比は円グラフで表す。比較軸を必ず添え、計画未達は赤・達成は青で色分けし、細かい分析はドリルダウンで別画面に逃がす。

数字を載せるときは、比較軸を必ず添えます。売上高が「1,000万円」とだけ書かれていても、良いのか悪いのか判断できません。前月比・前年比・計画比のいずれかを並べることで、初めて「達成しているか」が読み取れるようになります。

そのほか、レイアウトで意識したい原則は次のとおりです。

  • 主要な指標は1画面に収め、スクロールしないと全体が見えない作りにしない
  • 細かい分析は、トップ画面に詰め込まずドリルダウンで別画面に逃がす
  • 色は意味を持たせて使う(計画未達は赤、達成は青や緑など、シグナルとして統一する)

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作った後に形骸化させない運用

ダッシュボードは、作って終わりではありません。せっかく作っても使われなくなるケースには、いくつかの典型的なパターンがあります。なぜ使われなくなるのかを押さえておくと、運用でつまずきにくくなります。

使われなくなる原因の一部は、作る段階で避けられます。指標を盛り込みすぎない(前述のとおり判断に直結する5〜8個に絞る)、すべての指標に前月比や計画比の比較軸を添える、という2点は、運用に入る前の設計で押さえておきます。そのうえで、運用そのものでつまずきやすいのが次の2点です。

1つは、更新が手作業で止まってしまうパターンです。毎回Excelへ数字を転記して集計する運用は、担当者の負担が大きく、忙しくなると更新が滞ります。データが古いダッシュボードは信頼されず、見られなくなります。更新はできるだけ自動化し、人手の転記を減らすことが運用継続の鍵です。

もう1つは、見る場が決まっておらず、更新しても誰も開かないパターンです。運用を定着させるには、定例会議で必ず画面を見る場を設け、数字を確認して終わりにせず「次に何をするか」まで決める流れにすることが有効です。見る場と打ち手がセットになって初めて、ダッシュボードは意思決定の道具として機能します。

Excelで自作するか、BIツール・クラウドで作るか

経営ダッシュボードは、Excel・スプレッドシートで自作する方法と、BIツールやクラウドのサービスで作る方法があります。それぞれ向き不向きがあるため、自社の状況に合わせて選びます。

Excel・スプレッドシート/BIツール/クラウド(会計連携)の向き不向き比較

観点ごとに、3つの作り方の特徴を並べます。まずは手元のExcelで試作し、限界を感じたらツール化を検討する、という進め方が現実的です。

観点Excel・スプレッドシートBIツールクラウド(会計連携型)
導入コストすでにあれば追加費用なしで始められる月額の利用料が必要月額の利用料が必要
リアルタイム更新・自動連携手作業の更新が中心データソースと連携して自動更新できる会計ソフトと連携し自動で最新化しやすい
大量データ量が増えると動作が重くなる大量データの集計・可視化に強いサービスの範囲内で扱える
必要な専門知識関数が複雑になると属人化しやすい設計・操作にある程度の習熟が要るノーコードで設計できる製品が多い
会計ソフト連携CSVの取り込みなど手作業が中心コネクタで連携可能(構成による)会計データの自動取り込みを前提にした製品が多い

Excelで作るなら(ピボットテーブル・スライサー・KPIカードの要点)

まずExcelで試作するなら、標準機能を組み合わせれば十分にダッシュボードの形にできます。最低限、次の3つを押さえておくとよいでしょう。

  1. ピボットテーブルで集計する:元データをテーブル形式に整え、「挿入」→「ピボットテーブル」で作成します。部門別・月別といった切り口の集計を、関数を書かずに作り替えられます。
  2. スライサーで絞り込む:ピボットテーブルを選んで「挿入」→「スライサー」を追加すると、期間や部門をボタンで切り替えて、見たい範囲だけに絞り込めます。
  3. KPIカードで主要数字を大きく見せる:売上や達成率など代表的な数字は、セルを結合して大きく配置し、条件付き書式で未達を色分けすると、一目で把握できます。

この3つに、折れ線グラフや棒グラフを組み合わせれば、1枚のダッシュボードが完成します。まずは小さく作って運用してみて、手応えを確かめてからツール化を考えるのが無理のない進め方です。

Excelの限界と、集計・更新を自動化する選択肢

Excelでの運用は手軽に始められる一方、続けるうちに限界に突き当たります。とくに効いてくるのが、部門や拠点が増えて1つのファイルでは管理しきれなくなること、そして毎月の集計に時間を取られて肝心の分析まで手が回らなくなることです。更新が手作業で止まりがちになる点は前述のとおりで、データが古くなると画面そのものが見られなくなります。

こうした集計・更新の負荷は、データ活用が進みにくい要因とも重なります。総務省の情報通信白書でも、データの利活用方法が分からない、扱える人材が足りない、といった課題を挙げる日本企業が多いことが示されています。

出典・参考資料(1件)

この集計・更新の負荷を減らす選択肢が、会計・売上データを自動で集約し、可視化まで行えるサービスです。会計ソフトとAPIで連携してノーコードでKPI・経営ダッシュボードを設計できる経営管理システムのほか、自由度高く分析画面を作り込めるBIツールもここに含まれます。

いずれも手作業の転記を減らし、常に最新の数字を保てます。ここでは、こうした自動化・可視化に強いサービスを比較したうえで、それぞれの特徴を紹介します。

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サービス名X-KPIScale CloudbixidMotionBoard
提供形態クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)クラウド / オンプレミス
会計ソフト連携会計ソフト・グループウェアと
API連携(CSV取込は要確認)
勘定奉行クラウド・freee・
Salesforce・CSV等と連携
freee会計・勘定奉行・ジョブカン・
マネーフォワードとAPI連携、他はCSV
(40メーカー80種類以上)
60種類以上のデータソースと連携
(会計ソフト個別対応は要確認)
ダッシュボード・可視化ノーコードで設計
リアルタイム可視化・異常値通知
経営用/管理部用/事業部用の
複数ダッシュボード・多軸分析
月次報告レポート・KPIレポート
(会計データから自動作成)
ドラッグ&ドロップのノーコード
ボードサンプル60種類以上
予実・KPI管理予実管理・KPIツリー
部門/拠点/案件を横断管理
予算策定・予実管理
PLとKPIを統合管理
予算編成・予実管理
KPI管理(財務・非財務統合)
KPI管理ボード・予算/計画の一元管理
(会計実務はDr.Sum等と併用)
月額費用の目安要問い合わせ月額15万円〜
(詳細は要問い合わせ)
月額0円〜
有料10,000円〜(税抜)
クラウド版 60,000円〜(税別)
最小10ユーザー・年契約
初期費用要問い合わせ要問い合わせ0円(アカウント作成無料)
導入サポートは30万円〜(任意)
別途必要(要問い合わせ)
無料トライアル●要問い合わせ●●
対象企業規模中堅〜大企業中堅〜上場企業中小企業規模を問わず
詳細情報公式資料を見るオンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見る

※2026年10月時点の各社公式情報による。料金は税込・税抜やプランで異なるため、詳細は各社の最新情報をご確認ください。

ここで取り上げるのは、会計・KPIデータの自動集約と可視化に強みを持つサービスです。予実管理や連結会計まで含めて経営管理システム全体を広く見比べたい場合は、タイプ別の選び方や各サービスの特徴を解説した記事もあわせて参考にしてください。

1. X-KPI(株式会社パブリックアイデンティティ)

X-KPI(クロスケーピーアイ)のウェブサイト

X-KPIは、日経グループの株式会社パブリックアイデンティティが提供する、クラウド型のKPI・予実管理ツールです。複数の部門・拠点・プロジェクトごとのKPIと予実データをクラウド上に集約し、リアルタイムに可視化します。

本記事で解説した「指標を選んで可視化し、運用で回す」という流れを、そのまま製品の機能でなぞれます。全体目標と個別目標の関係をツリー構造で管理でき、KPI項目・レポート・ダッシュボードは専門知識がなくても設計できます。

予算と実績のずれや異常値を自動で検知し、原因とともにチャットツールへ通知する機能も備えます。会計ソフト・グループウェアとのAPI連携に対応し、既存のデータ基盤を活かした運用が可能です。

料金は要問い合わせで、無料トライアルが用意されています。差異分析を手作業に頼らず、全社でKPIを共有したい中堅〜大企業に向いています。

2. Scale Cloud(株式会社Scale Cloud)

Scale Cloud(スケールクラウド)のウェブサイト

Scale Cloudは、財務数値(PL・BS・CF)と非財務指標であるKPIを関連づけて一元管理する経営管理クラウドです。現場の活動を測るKPIと財務の成果を同じ基盤で接続できる点を、中心的な価値として打ち出しています。

経営用・管理部用・事業部用など、見る人の視点に合わせた複数のダッシュボードを、チャートの組み合わせでカスタマイズできます。勘定奉行クラウド・freee・Salesforce・Googleスプレッドシート・CSVと連携してデータを集約し、多軸での分析や異常値の自動検知にも対応します。KPIを積み上げて予算を作成できる点も特徴です。

料金は公式サイトで月額15万円からと案内されています(連携ページなどでは異なる金額の記載もあり、詳細は要問い合わせ)。経営企画やCFO、予実管理を担う管理部門に向いたサービスです。

本記事で触れた手作業の集計から自動化への移行について、同社代表取締役の広瀬氏はMCB FinTechカタログの取材で、工数の変化を次のように述べています。

広瀬氏
株式会社Scale Cloud 代表取締役
広瀬氏
独自インタビューより

数値的な効果で申し上げると、他社システムからの乗り換えでは、工数が約40%削減できたとおっしゃっていただいているケースがあります。Excelやスプレッドシートからのリプレースに関しても、工数が6分の1程度になったという声をいただいています。

3. bixid(株式会社YKプランニング)

bixidのウェブサイト

bixidは、会計ソフトの仕訳データをもとに、月次決算や予算、資金繰りといった経営数字を自動で可視化する、中小企業向けの経営支援クラウドです。株式会社YKプランニングが提供し、登録事業者数は35,000社を超えています(2026年2月時点)。

損益の流れと資産・負債の変化をボックス図で示す月次報告レポートや、財務・非財務情報を統合したKPI管理、多角的な経営診断を行う企業ドックなどを備えます。freee会計・勘定奉行クラウド・ジョブカン会計・マネーフォワード クラウド会計とはAPI連携し、それ以外の会計ソフトもCSVで取り込めます(対応は40メーカー80種類以上)。

料金はフリープランが0円、有料プランは月額10,000円(税抜)からで、無料トライアルも利用できます。会計データからの自動可視化を、無理なく始めたい中小企業に向いています。

4. MotionBoard(ウイングアーク1st株式会社)

MotionBoardのウェブサイト

国産のBIダッシュボードとして累計4,100社以上(クラウド版・パッケージ版の合計)に導入されているのが、ウイングアーク1st株式会社のMotionBoardです。社内外に散在する複数のデータソースを集約し、リアルタイムに可視化します。

公式には「管理会計ダッシュボード」の用途が用意され、全社・事業ごとの進捗を確認するKPI管理ボードや、仕訳・売上・経費と予算・計画の一元管理、レポートのExcel出力などに対応します。会計ソフト・ERP・Excelなど60種類以上のデータソースと連携でき、マウス操作のドラッグ&ドロップでチャートを作成できるノーコード設計が特徴です。業種別・業務別のボードサンプルも60種類以上そろいます。

クラウド版の料金は月額60,000円(税別)からで(最小10ユーザー・1年契約、初期費用は別途)、無料トライアルがあります。本格的なBIで、自由度の高いダッシュボードを作りたい場合の選択肢になります。

まとめ

経営ダッシュボードは、目的と利用者を決め、載せる指標を選び、データを整え、レイアウトを決めてグラフ化し、運用する、という手順で作ります。ツールから選ぶのではなく、目的と指標を先に固めることが、使われる画面への近道です。

まずは手元のExcelで、指標を5〜8個に絞った試作から始めてみてください。部門や拠点が増え、手作業の集計や更新の負担が無視できなくなってきたら、会計データを自動で集約してダッシュボード化できる経営管理システムの導入が次の一歩になります。自社の状況に合うサービスを、資料請求で具体的に比較してみましょう。

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よくある質問(FAQ)

Q. 経営ダッシュボードとは何ですか?

A. 経営ダッシュボードとは、売上・利益・資金・予実などの経営指標を1枚の画面に集約し、現状の進捗や異常をひと目で把握できるようにした画面です。車の計器盤(コックピット)のように、経営の状態を数字とグラフで常時モニタリングする役割を担います。月次・四半期ごとに実績を記録する定型レポートや、原因を深掘りして分析するBIツールとは異なり、決まった指標を定点観測して早く気づくことに向いています。

Q. 経営ダッシュボードの作成で最も重要なことは何ですか?

A. 経営ダッシュボードの作成で最も重要なのは、「誰が・何の判断のために見る画面か」という目的を最初に固めることです。ツールの機能から選び始めると指標が増えすぎて使われない画面になりがちですが、目的と、それに効く指標を先に決めておけば、必要なレイアウトやツールは後から自然に定まります。

Q. 経営ダッシュボードには、どのくらいの費用と専門知識が必要ですか?

A. 経営ダッシュボードは、すでにあるExcel・スプレッドシートを使えば追加費用ゼロで始められます。本格的なBIツールやクラウドサービスを使う場合は月額数千円〜数万円程度が目安で、全社規模での導入ではさらに費用がかかることもあります。専門知識については、ノーコードで設計できる製品が増えている一方、KPIの設計や会計ソフトとのデータ連携には一定のITリテラシーがあると進めやすくなります。

Q. 経営ダッシュボードはExcelでも作れますか?

A. 経営ダッシュボードは、Excel・スプレッドシートでも十分に作れます。ピボットテーブルで集計し、スライサーで期間や部門を絞り込み、売上や達成率をKPIカードとして大きく表示すれば、1枚のダッシュボードの形になります。

ただし、扱うデータ量が増えると動作が重くなり、毎月の手入力での更新も負担になります。部門や拠点が増えて更新が追いつかなくなってきたら、会計データを自動で集約できるBIツールやクラウドサービスへの移行を検討するとよいでしょう。

Q. 経営ダッシュボードは会計ソフトと連携して自動更新できますか?

A. 経営ダッシュボードは、会計ソフトとAPIで連携すれば、仕訳データをもとに売上・利益・資金残高などを自動で反映し、手入力なしで最新化できます。手作業の転記が減るため、更新が止まって形骸化する事態を防ぎやすくなります。freee会計やマネーフォワード クラウド、勘定奉行クラウドなどと連携できる経営管理システムが提供されており、既存の会計データを活かして経営ダッシュボードを運用できます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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