レシートや領収書がたまり、確定申告や月末の集計に向けて経費をきちんと記録したい。そんなとき、まず欲しくなるのが「そのまま使える、わかりやすい経費の表」です。ゼロから作ると、どんな列を並べればよいか迷いがちです。
この記事では、経費を記録する表(経費帳・経費管理表)の基本の列構成を、記入例を入れた表でそのまま提示します。日付や勘定科目といった列に何を書くかが一目で分かるので、自分のエクセルに同じ列を並べれば、すぐに記録を始められます。
あわせて、用途別の表の選び方、エクセルで費目別の合計を自動集計する作り方、勘定科目の分け方、インボイス制度・電子帳簿保存法で足す項目まで整理しました。手入力が大変になってきたときの次の一歩として、明細を自動で取り込めるクラウド会計ソフトも紹介します。
目次
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経費の表(経費管理表・経費帳)の基本の列構成|記入例つき
経費を記録する表は、次の列をそろえれば、確定申告の集計にも日々の支出管理にも使えます。まずは各列に何を書くかを、記入例とあわせて確認してください。
| 日付 | 勘定科目(費目) | 摘要 | 支払先 | 金額 | 消費税(税区分) | 支払方法 | 備考 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| この列に書くこと | 支出した年月日。発生順に入力する | 旅費交通費・消耗品費などの費目。あとで費目別に集計する軸になる | 何に使ったかの内容。目的や相手がわかるように書く | 支払った相手の店名・会社名 | 税込の支払金額。合計を自動計算する対象 | 税率(10%・8%)や課税/非課税の区分。インボイス対応で重要 | 現金・クレジットカード・口座振替などの別 | 領収書の有無・按分の有無などのメモ |
| 記入例 | 2026/4/15 | 旅費交通費 | 打合せのための電車代(新宿⇔品川) | JR東日本 | 320 | 10% | ICカード | ICカード履歴あり |
実際に数行を入力すると、次のような表になります。1行目に見出しを置き、2行目以降に日々の支出を発生順に足していく形です。
| 日付 | 勘定科目 | 摘要 | 支払先 | 金額 | 消費税 | 支払方法 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026/4/15 | 旅費交通費 | 打合せの電車代(新宿⇔品川) | JR東日本 | 320 | 10% | ICカード | 履歴あり |
| 2026/4/18 | 消耗品費 | プリンター用紙・インク | ○○文具店 | 3,480 | 10% | クレジット | 領収書あり |
| 2026/4/20 | 接待交際費 | 取引先との打合せ(カフェ) | △△珈琲 | 1,100 | 10% | 現金 | 領収書あり |
金額を税込で入れておくと、後述のSUM関数で費目別・月別の合計をそのまま集計できます。勘定科目の列は、確定申告書に添付する収支内訳書や青色申告決算書の経費科目に合わせておくと、申告時の転記がスムーズです。
経費帳と経費管理表の違い・どちらを使えばよい
「経費帳」と「経費管理表」は似た言葉ですが、位置づけが異なります。どちらを作ればよいか、短く整理します。
経費帳は、確定申告(青色申告)で備え付ける帳簿の一つです。国税庁は、簡易な記帳でよい帳簿として次のように例示しています。
青色申告の記帳は、年末に貸借対照表と損益計算書を作成することができるような正規の簿記によることが原則ですが、現金出納帳、売掛帳、買掛帳、経費帳、固定資産台帳のような帳簿を備え付けて簡易な記帳をするだけでもよいことになっています。
出典:No.2070 青色申告制度|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2070.htm)
一方「経費管理表」は税法上の正式な用語ではなく、支出を費目別に把握するための管理用の表を指す実務上の呼び方です。確定申告のために帳簿として記録を残すなら「経費帳」を意識し、社内で支出を見える化して管理したいなら「経費管理表」と考えると整理しやすくなります。列の構成はどちらもこの記事の基本形で足り、使う目的が違うだけです。
【用途別】自分に合う経費の表パターン
基本の列は共通ですが、使う目的によって足す列が変わります。自分のケースに近いパターンを選んでください。
シンプルな月次経費管理表
毎月の支出を費目別に把握したいだけなら、日付・勘定科目・摘要・支払先・金額・支払方法・備考があれば足ります(消費税(税区分)の列は、後述のインボイス対応が必要になったときに足します)。月ごとにシートを分け、費目別の合計を出せば、どの費目にいくら使ったかがひと目で分かります。経理専任がいない小規模の事業や、まず支出の全体像をつかみたい段階に向いています。
個人事業主・確定申告向けの経費帳(事業割合・家事按分の列入り)
個人事業主が確定申告に使うなら、自宅兼事務所の家賃や水道光熱費のように、事業と私用が混ざる支出を按分する列を足します。基本の列に「事業割合(%)」と「経費算入額」を加えると、按分の根拠を残しながら申告額を計算できます。家事関連費のうち必要経費にできる範囲について、国税庁は次のように定めています。
この家事関連費のうち必要経費になるのは、取引の記録などに基づいて、業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる場合のその区分できる金額に限られます。
出典:No.2210 必要経費の知識|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2210.htm)
按分できるのは「明らかに区分できる金額」に限られるため、事業割合の根拠(使用面積の比率や使用時間の割合など)を備考に残しておくと安心です。勘定科目は収支内訳書・青色申告決算書の経費科目に合わせると、申告時にそのまま集計できます。按分する支出は、次のように事業割合と経費算入額の列を足して記録します。
| 日付 | 勘定科目 | 摘要 | 金額(支払総額) | 事業割合 | 経費算入額 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026/4/30 | 地代家賃 | 自宅兼事務所の家賃(4月分) | 100,000 | 30% | 30,000 | 仕事部屋の床面積比で按分 |
| 2026/4/30 | 水道光熱費 | 電気料金(4月分) | 12,000 | 30% | 3,600 | 仕事部屋の床面積比・業務使用時間で按分 |
経費算入額は「金額(支払総額)×事業割合」で求め、確定申告ではこの経費算入額を必要経費として計上します。按分の割合と根拠を列に残しておくと、あとで見返したときにも説明できます。
部門・月別の集計表
複数の部門やプロジェクトがある場合は、基本の列に「部門(プロジェクト)」の列を足します。部門別・月別に合計を出せば、どこにいくらかかっているかを比較できます。SUMIF関数で「部門ごとの合計」「費目ごとの合計」を自動集計すると、転記の手間なく集計表を作れます。小規模法人で部署ごとの予算を管理したい場合に向いています。
エクセルで経費の表を作る方法と費目別の自動集計(SUM・SUMIF・プルダウン)
ここからは、合計が自動で出る経費の表をエクセルで作る手順を解説します。特別なアドインは不要で、標準の関数と入力規則だけで作れます。全体の流れは次の4ステップです。

列の設定と入力規則(プルダウンで勘定科目を統一)
1行目に見出し(日付・勘定科目・摘要・支払先・金額・消費税・支払方法・備考)を並べ、2行目以降に入力していきます。勘定科目の列は、手入力だと表記がぶれて集計が合わなくなりがちです。そこで「データの入力規則」でプルダウン(リスト選択)を設定し、使う勘定科目だけを選べるようにします。
- 勘定科目の列を選択し、「データ」タブ →「データの入力規則」を開く
- 入力値の種類を「リスト」にし、元の値に勘定科目(旅費交通費,消耗品費,接待交際費…)をカンマ区切りで入力するか、別シートの科目一覧を範囲指定する
これで勘定科目の表記がそろい、次のSUMIFでの費目別集計が正しく動きます。日付や金額の列には表示形式(日付形式・通貨形式)を設定しておくと、入力ミスに気づきやすくなります。
SUM・SUMIFで費目別の合計を自動化
金額列の合計は、SUM関数でまとめて計算できます。たとえば金額がE列の2行目から100行目まで入っているなら、合計欄に次のように入力します。
- 全体の合計:
=SUM(E2:E100) - 費目別の合計:
=SUMIF(B2:B100,"旅費交通費",E2:E100)(B列が勘定科目、E列が金額の場合)
SUMIFは「勘定科目の列から指定した費目の行だけを拾って、金額を合計する」関数です。費目ごとに1行ずつSUMIFを並べれば、入力を足すたびに費目別の合計が自動で更新される集計表になります。「旅費交通費」の部分をプルダウンで選べるようにすれば、1つの式で費目を切り替えて確認することもできます。
月別シートに分けて管理する
1年分を1枚のシートに入れると行が長くなり、月ごとの比較がしにくくなります。月ごとにシートを分け、各シートで費目別合計を出し、年間シートでそれを合算すると、月次の推移と年間の集計の両方を見られます。シート構成を最初に決めておくと、年の途中で作り直す手間を防げます。
経費の勘定科目(費目)一覧と、どの支出がどの科目か
勘定科目は、確定申告で使う収支内訳書・青色申告決算書の経費科目に合わせると、申告時の転記で迷いません。個人事業主の様式で使われる主な経費科目と、その支出例は次のとおりです。
| 勘定科目 | どんな支出か(例) |
|---|---|
| 租税公課 | 個人事業税・固定資産税・収入印紙代など |
| 荷造運賃 | 商品の梱包材・宅配便の送料 |
| 水道光熱費 | 電気・ガス・水道料金 |
| 旅費交通費 | 電車・バス・タクシー代、出張の宿泊費 |
| 通信費 | 電話・インターネット・切手代 |
| 広告宣伝費 | チラシ・Web広告・名刺の制作費 |
| 接待交際費 | 取引先との飲食・手土産・慶弔費 |
| 損害保険料 | 火災保険料、事業用車両の損害保険料 |
| 修繕費 | 備品・車両の修理費 |
| 消耗品費 | 文具・用紙・10万円未満の備品 |
| 福利厚生費 | 従業員の慶弔費・健康診断費用 |
| 地代家賃 | 事務所・店舗の家賃、駐車場代 |
| 外注工賃 | 外部に委託した加工・制作の費用 |
| 雑費 | どの科目にも当てはまらない少額の費用 |
これらは国税庁の収支内訳書(一般用)の経費欄に設けられている科目です。青色申告決算書(一般用)の損益計算書もほぼ同じ科目体系のため、どちらの申告でもこの科目に沿って記録しておけます。
出典・参考資料(1件)
- 参考資料:令和7年分 収支内訳書(一般用)の書き方|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2025/pdf/034.pdf)
迷いやすい費目の判断目安(家事按分/交際費と会議費/少額資産)
科目の一覧があっても、実際には「どの科目に入れるか」で迷う支出があります。つまずきやすい3つの判断を整理します。
家事按分:自宅兼事務所の家賃や水道光熱費など、事業と私用が混ざる支出は、事業に使った割合だけを必要経費にします。按分できるのは業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる金額に限られる(前掲No.2210)ため、面積比や使用時間などの基準を決め、その根拠を残しておきます。
交際費と会議費:取引先との飲食は接待交際費、打合せでの軽食やお茶代は会議費として整理するのが一般的です。ここで注意したいのは、よく知られる「1人あたり10,000円以下(令和6年3月31日以前は5,000円以下)なら交際費から除ける」という金額基準が、法人税の交際費等の損金不算入制度の基準である点です。
個人事業主にはこの損金不算入の規制がなく、業務に必要な交際費は金額の上限なく必要経費にできます。個人事業主にとっては科目の整理の問題、法人にとっては損金算入の金額基準の問題、と分けて考えると混乱しません。
出典・参考資料(1件)
- 参考資料:No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5265.htm)
少額資産:パソコンや備品を買ったとき、どこまで経費にできるかは金額で分かれます。国税庁は次のように定めています。
使用可能期間が1年未満のものまたは取得価額が10万円未満のものは、その取得に要した金額の全額を業務の用に供した年分の必要経費とします。
出典:No.2100 減価償却のあらまし|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2100.htm)
取得価額が10万円未満のものは消耗品費などで一括して経費にでき、10万円以上は原則として減価償却します。また、一定の要件を満たす青色申告者は、取得価額30万円未満(令和8年3月31日までの取得)の資産を、合計300万円まで取得した年の必要経費に算入できる特例があります。10万円を境に処理が変わるため、備品の購入は金額を見て科目を判断します。

出典・参考資料(1件)
- 参考資料:No.2100 減価償却のあらまし(少額の減価償却資産・一括償却資産・青色申告者の少額減価償却資産の特例)|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2100.htm)
インボイス制度・電子帳簿保存法でエクセルの表に足す項目
インボイス制度と電子帳簿保存法は、経費の記録に関わる2つの制度です。性質が異なり、インボイスは「表に列を足す」話、電子帳簿保存法は「データの保存の仕方」の話です。分けて確認します。
インボイス制度:登録番号・税率・消費税額の列を足す
消費税の仕入税額控除を受けるには、取引先から受け取る適格請求書(インボイス)の内容を記録・保存する必要があります。国税庁は、受け取る請求書・納品書等の記載事項を次のように定めています。
①書類作成者の氏名または名称および登録番号 ②取引年月日 ③取引内容(軽減税率の対象品目である旨) ④税率ごとに区分して合計した税込対価(又は税抜対価)の額及び適用税率 ⑤税率ごとに区分した消費税額等 ⑥書類の交付を受ける事業者の氏名または名称
出典:No.6625 適格請求書等の記載事項|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6625.htm)
エクセルの経費の表では、基本の列に加えて「登録番号」「適用税率(10%・8%)」「税率ごとの消費税額」の列を足しておくと、仕入税額控除に必要な情報を記録として残せます。軽減税率(8%)の対象がある場合は、税率ごとに金額を分けて入力します。受け取った適格請求書は、その受領した日の属する課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日から7年間の保存が必要です。
出典・参考資料(1件)
- 出典:No.6625 適格請求書等の記載事項(保存期間を含む)|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6625.htm)
電子帳簿保存法:電子取引データの保存要件(表に足すのではなく保存の仕方)
電子帳簿保存法では、メールやWebで受け取った請求書・領収書などの電子データを、一定の要件を満たして保存することが求められます。令和6年(2024年)1月以降、電子取引データの電子保存は義務化されています。国税庁は原則的な保存のルールを次のように示しています。
① 改ざん防止のための措置をとること(タイムスタンプが付与されたデータを受領/受領したデータにタイムスタンプを付与/訂正・削除の履歴が残るシステム等で授受・保存/改ざん防止のための事務処理規程を策定、運用、備付け のいずれか)/② 保存データを確認するためのディスプレイやプリンタ等を備え付けること/③ 「日付・金額・取引先」の3つの要素で検索できること
出典:電子帳簿保存法対応!令和6年1月以降の電子取引データの保存方法について|国税庁(https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/tokusetsu/pdf/0024011-003_01.pdf)
③の検索要件は、表計算ソフトで「日付・金額・取引先」を記録した索引簿を作るか、ファイル名を「日付_金額_取引先」の規則でそろえる方法でも満たせます。経費の表に受領データのファイル名や保存場所をメモする列を足しておくと、エクセル管理のまま検索要件に対応しやすくなります。
電子帳簿保存法について、対応の負担や進め方、対応するメリットまで含めてもう少し詳しく知りたい場合は、以下の記事で解説しています。
電子帳簿保存法はデメリットしかない?メリットと導入のポイントを徹底解説
電子帳簿保存法への対応、「正直メリットがなくデメリットしかないのでは?」と感じていませんか。 2024年からはメールやWeb上でやり取りした請求書など電子取引データの保存が完全に義務化され、対応を避けられない状況になりました。(参照:国税庁…
エクセルでの経費管理の限界と、次の一歩(クラウド会計ソフト)
エクセルの表は手軽で自由度が高い一方、件数が増えると負担が目立ってきます。次のような場面に心当たりがあれば、記録の仕組みを見直す合図です。
- レシートや明細を1件ずつ手入力し、転記のミスや入力漏れが起きる
- 勘定科目の判断を毎回自分で考える手間がかかる
- 複数人で同時に編集できず、ファイルが重くなったり壊れたりする
- 電子取引データの保存要件への対応を、表とファイル管理で手作業で続けている
こうした手入力の負担を減らす次の一歩が、クラウド会計ソフトです。銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込み、過去の仕訳をもとにAIが勘定科目を提案して、仕訳を自動化します。
手入力していた取引データの入力と費目の判断がほぼ不要になり、エクセルで時間がかかっていた集計・転記・保存要件への対応をまとめて任せられます。まずはエクセルで記録を始め、件数が増えて手が回らなくなってきたら検討する、という進め方が無理がありません。
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経費記録を自動化できるクラウド会計ソフト
ここからは、明細の自動取り込みと自動仕訳で手入力を減らせる、個人事業主〜小規模法人で広く使われているクラウド会計ソフトを紹介します。対象(個人事業主向けか法人向けか)は製品で異なるため、自分に合うものを確認してください。
個人事業主の方は、1つの製品でそのまま使えるfreee会計が候補になります。弥生とマネーフォワードは本体が法人向けですが、個人事業主向けには別製品(やよいの青色申告 オンライン、マネーフォワード クラウド確定申告)が用意されています。法人の方は、下記3製品がそのまま候補です。自分の事業形態に合う対象かを、各製品の対象欄で確認してください。
| サービス名 | 弥生会計 Next | freee会計 | マネーフォワード クラウド会計 |
|---|---|---|---|
| 対象 | 法人向け (個人事業主は別製品「やよいの青色申告 オンライン」) | 個人事業主〜法人 (個人事業主もそのまま利用可) | 法人向け(ひとり法人〜中小) (個人事業主は別製品「マネーフォワード クラウド確定申告」) |
| 明細の自動取込・自動仕訳 | ●金融機関・カード2,500以上と連携し、AIが勘定科目を提案 | ●1,000超の金融機関・サービスと連携し、AIが自動で仕訳 | ●2,300以上の金融関連サービスと連携し、AIが勘定科目を提案 |
| エクセルからの移行・UIの平易さ | ◎表計算ソフトからの乗り換え案内ページあり。CSV/テキストで仕訳を取込。知識ゼロ向けの簡単UI | ●ガイド付きの簡単UIで簿記未経験でも進めやすく、個人事業主が乗り換えやすい設計 | △複式簿記・勘定科目を前提とした運用で経理経験者向き |
| 料金の目安 | 月2,900円〜(税抜) 法人向けエントリーの年契約・月額換算。初期費用0円・最大2か月の無料体験 | 個人事業主 月980円〜/法人 月2,980円〜(税抜) いずれも年払いの月額換算。初期費用0円・30日間無料 | 月2,480円〜(税抜) ひとり法人・年払いの月額換算。初期費用0円・1か月無料 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
ここで取り上げるのは主要な3製品です。対応規模や機能、料金をより多くの選択肢から比べて選びたい場合は、クラウド会計ソフトを規模・タイプ別の選び方とあわせて解説した以下の記事もご覧ください。
【2026年】クラウド会計ソフト比較15選|規模・タイプ別の選び方と料金を解説
クラウド会計ソフトの導入を検討するとき、「製品が多すぎて自社に合うものが分からない」「インボイス制度や電子帳簿保存法に対応しているか不安」「手入力やExcelでの記帳から早く脱却したい」といった悩みに突き当たる担当者は少なくありません。 選…
1. 弥生会計 Next(弥生株式会社)

弥生会計 Nextは、長年会計ソフトを提供してきた弥生株式会社が2025年にリリースした法人向けのクラウド会計サービスです。「初めての会計ソフトに。知識ゼロでも迷わずカンタン」を掲げ、簿記に不慣れな担当者でも使えるUIを特徴としています。銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込み、仕訳を自動化するほか、見積・請求書発行、経費精算、証憑管理を1つのサービスに統合しています。
公式サイトには表計算ソフト(エクセル)からの乗り換え向けの案内ページが用意されており、エクセルからの移行手順を確認できます。最大2か月の無料体験があり、使い勝手を試してから導入を判断できます。弥生会計 Nextは法人向けで、個人事業主向けには別製品「やよいの青色申告 オンライン」が用意されています。
2. freee会計(フリー株式会社)

個人事業主から法人まで幅広く対応するのが、フリー株式会社のfreee会計です。銀行口座・クレジットカード・決済サービスなど1,000を超える金融機関・サービスと連携し、取引データの自動取得から仕訳の自動化まで行えます。簿記の経験がなくても進められるガイド付きのUIで、まずエクセルで記帳していた個人事業主が乗り換えやすい設計です。
今回紹介する3製品のうち、個人事業主向けの専用プランを単独で持ち、個人事業主がそのまま使える点が特徴です。インボイス制度・電子帳簿保存法にも対応し、確定申告書の作成まで一つのソフトで完結できます。
3. マネーフォワード クラウド会計(株式会社マネーフォワード)

株式会社マネーフォワードが提供するマネーフォワード クラウド会計は、ひとり法人〜中小企業(50名以下)に向いたクラウド会計ソフトです。銀行・クレジットカードなどの金融関連サービスと連携して明細を自動取得し、AIが勘定科目を提案して仕訳を自動化します。請求書・経費・給与などマネーフォワード クラウドの他サービスと同じ基盤で連携し、バックオフィス全体をまとめて効率化できる構成です。
法人向けの標準版という位置づけで、個人事業主向けには別製品「マネーフォワード クラウド確定申告」が用意されています。小規模法人で経理を自動化したい場合に向いています。
まとめ
わかりやすい経費の表は、日付・勘定科目・摘要・支払先・金額・消費税・支払方法・備考の列をそろえることから始まります。基本の列にプルダウンとSUMIFを組み合わせれば、費目別の合計が自動で出る表を自分で作れます。個人事業主の確定申告向けには事業割合の列を、部門管理には部門の列を足すと、用途に合わせて使えます。
勘定科目は収支内訳書・青色申告決算書の経費科目に合わせ、インボイス制度では登録番号・税率・消費税額の列を、電子帳簿保存法では電子データの保存と検索の仕組みを整えます。手入力やレシートの処理が負担になってきたら、明細の自動取り込みと自動仕訳ができるクラウド会計ソフトが次の一歩です。資料を見比べながら、自分の事業規模に合うものを検討してください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 経費帳とは何ですか?
A. 経費帳とは、事業にかかった経費を費目(勘定科目)別に記録する帳簿です。国税庁は、現金出納帳・売掛帳・買掛帳・固定資産台帳と並ぶ青色申告の簡易帳簿の一つとして経費帳を例示しています。仕入以外の経費を日付順に記録し、確定申告のときに費目別の合計を集計するために使います。
Q. 経費の表(経費帳)のテンプレートは無料でダウンロードできますか?
A. 経費の表は、この記事で示した列構成をそのまま自分のエクセルに並べれば、無料で自作できます。日付・勘定科目・摘要・支払先・金額・消費税・支払方法・備考がそろっていれば、確定申告の集計にも日々の支出管理にも使えます。ゼロから作るのが面倒な場合は、マイクロソフトや会計ソフト各社が配布している無料テンプレートを土台に、自分の事業に合う列を足して使うのも手軽です。
出典・参考資料(2件)
- 参考資料:経費/領収書管理表(無料テンプレート)|Microsoft(https://www.microsoft.com/ja-jp/office-pipc-template/result.aspx?id=14127)
- 参考資料:経費帳の無料エクセルテンプレート|弥生株式会社(https://www.yayoi-kk.co.jp/kaikei/template/keihicho)
Q. 経費帳と現金出納帳は何が違いますか?
A. 経費帳と現金出納帳は、記録する対象が異なります。経費帳は旅費交通費や消耗品費などの経費を費目別に記録する帳簿で、現金出納帳は現金の入金・出金とその残高を記録する帳簿です。国税庁はどちらも青色申告の簡易帳簿として例示しています。経費を費目別に集計したいなら経費帳、手元の現金の動きを管理したいなら現金出納帳、と目的で使い分けます。
Q. 経費の表はGoogleスプレッドシートやスマホでも作れますか?
A. 経費の表は、Googleスプレッドシートでもエクセルとほぼ同じ関数(SUM・SUMIF)で作れます。スプレッドシートはクラウド上で複数人が同時に編集でき、スマホのアプリからも入力・確認できるため、外出先でレシートをその場で記録したい場合に向いています。プルダウン(入力規則)での勘定科目の統一も、エクセルとほぼ共通の操作で設定できます。
Q. 領収書がなくレシートしかない経費でも記録できますか?
A. 経費は、宛名のないレシートでも、日付・金額・支払先・内容が分かれば記録できます。レシートも支払いを証明する書類として有効です。電車代のように領収書もレシートも受け取れない支出は、日付・金額・支払先・目的を書いた出金伝票やメモを残しておけば経費にできます。経費の表の備考欄に証ひょうの有無をメモしておくと、あとで確認しやすくなります。
Q. 個人事業主は経費帳などの帳簿をつける義務がありますか?
A. 個人事業主は、青色申告・白色申告のいずれでも記帳と帳簿の保存が義務づけられています。青色申告では現金出納帳や経費帳などの簡易帳簿(55万円・65万円の特別控除を受ける場合は複式簿記)、白色申告でも収入金額と必要経費を記載した法定帳簿の作成・保存が必要です。確定申告をする以上、経費の記録は避けられないため、早めに表を用意しておくと負担を抑えられます。
Q. 経費の領収書や帳簿はどのくらいの期間保存すればよいですか?
A. 経費の記録は、帳簿が原則7年、領収書・請求書などの書類が5年の保存が基本です。青色申告では帳簿と決算関係書類が原則7年、請求書・納品書・見積書などの書類は5年、白色申告でも収入金額や必要経費を記載した法定帳簿は7年とされています。ただし、消費税の仕入税額控除のために保存するインボイス(適格請求書)は、受領した課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日から7年間の保存が必要です。
出典・参考資料(2件)
- 参考資料:No.2070 青色申告制度|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2070.htm)
- 参考資料:No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2080.htm)
Q. エクセルの経費管理から会計ソフトに切り替えるタイミングは?
A. エクセルから会計ソフトへの切り替えは、手入力の負担や転記ミスが増えてきたときが目安です。レシートや明細を1件ずつ入力するのが大変になった、複数人で同時に編集したい、電子帳簿保存法の保存要件への対応を手作業で続けるのがつらい、といった場面が重なってきたら検討の合図です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















