国内EC市場の伸びが鈍るなか、円安と日本製品人気を背景に、海外販売の最初の一歩として台湾を候補に挙げる事業者が増えています。親日で日本商品が売れると聞くものの、実際にどれくらいの市場規模があり、どこで・どう売ればよいのか、決済や物流、通関・税はどう違うのか——判断材料が揃わず立ち止まりやすい段階です。
この記事では、台湾越境ECを始めるために必要な情報を、順番に整理します。市場規模とEC化率、主要ECモールの比較、モール出店と自社サイト構築の選び方、決済・物流(コンビニ受取)・通関/関税・言語/規制の実務まで、参入の方向性を決めるのに使える要素を一通り押さえます。
そのうえで、自社だけで抱えると重くなりやすい構築・運営・物流・決済を外部に任せる選択肢として、台湾・中華圏に対応した越境EC支援サービスも紹介します。自社の商材・体制に照らして、どの売り方で台湾に踏み出すかを判断する材料としてご活用ください。
台湾越境ECの参入は、大きく次の5つのステップで進みます。全体像をつかんでから、各ステップの詳細を読み進めてください。

目次
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台湾はECで売れる市場か|市場規模・EC化率・親日データを数字で
はじめに、台湾が越境ECの進出先として見込みのある市場かを、公的統計の数字で確かめます。規模・成長性・消費者の購買環境・日本製品の受け止めを、出所とともに押さえておくと、社内での検討にもそのまま使えます。
台湾のEC市場規模とEC化率
台湾の經濟部統計処が2025年2月に発表した統計では、2024年の小売業のネット販売額(零售業網路銷售額)は6,533億台湾ドルで、前年比2.7%増と過去最高を記録しました。このうち純粋なネット通販事業(電子購物業)の営業額は4,668億台湾ドル(前年比3%増)です。
同年の小売業全体の営業額は4兆8,530億台湾ドルで、ネット販売額が占める比率(EC化率に相当)はおよそ13.5%です。人口約2,300万人の市場規模としては高い水準にあり、オンライン販売が定着していることがわかります。
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人口・ネット普及率・モバイル利用の素地
デジタル分野の調査をまとめるDataReportalの「Digital 2025: Taiwan」によると、2025年初頭の台湾の人口は2,320万人、インターネット利用者は2,210万人でネット普及率は95.3%に達します。携帯回線数は3,040万件で人口の131%に相当し(1人で複数回線を契約するケースを含む契約数ベース)、SNS利用者は1,840万人(人口比79.4%)です。
ネット・モバイル・SNSの普及率がいずれも高く、スマートフォン経由の購買やSNS・ライブコマースでの販売が成り立ちやすい環境が整っています。日本と同じ感覚でオンライン販売を設計しやすい点は、台湾が選ばれる理由の一つです。
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日本製品の人気(親日)を数字で
日本台湾交流協会が2025年4月に発表した第8回の対日世論調査では、「最も好きな国・地域」として日本を挙げた台湾の人は76%にのぼり、過去最高を記録しました。2位の国を大きく引き離しており、日本への好感度の高さがうかがえます。
親日度が高いことはそのまま売上を保証するものではありませんが、日本ブランド・日本製品への信頼が厚い市場であることは、商材の訴求や価格設定を考えるうえで有利に働きます。前述の市場規模・購買環境と合わせて、台湾は日本の事業者にとって参入しやすい市場だと言えます。
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どのECモールで売るか|台湾の主要モールを比較
ここからは、台湾で商品を売る場所の中心となるECモールを比較します。台湾では複数の総合モールが使い分けられており、それぞれ運営元・ユーザー層・強みが異なります。自社の商材と売り方に合うモールを選ぶため、主要なモールの特徴を整理します。
| モール | 運営元 | ユーザー層・強み | 日本事業者の出店のしやすさ |
|---|---|---|---|
| Shopee(蝦皮購物) | Sea Group(シンガポール) | 東南アジア発で台湾でも利用が多い。価格に敏感な若年層まで幅広く、日本商品の専門区画も持つ | 出店の手続きが比較的軽く、小さく試す最初の一歩に向く |
| momo購物網 | 富邦媒體科技(富邦グループ) | 台湾大手の総合通販。生活用品・美容・女性向け商材に強い客層 | 集客力は大きいが出店の審査・条件は厳しめで、実績を作ってからの出店が現実的 |
| PChome | 網路家庭(PChome Online) | 老舗の総合モール。24時間以内配送など配送の速さを重視する層 | 幅広い品目を扱えるが、出店条件は要確認 |
| Yahoo奇摩購物中心 | Yahoo(米Yahoo Inc./Apollo Global Management傘下) | ポータルと連動して定着。ブランドの公式店での購入を好む層 | ブランドの公式出店枠があり、世界観を打ち出す販売に向く |
どのモールにも共通するのは、商品ページを繁体字中国語で用意し、後述するコンビニ受取や現地決済に対応することが販売のしやすさを左右する点です。まずは出店ハードルの低いモールで反応を確かめ、売れ行きを見ながら販路を広げる進め方が現実的です。
出店に必要な条件(現地法人や現地口座の要否、販売手数料など)はモールによって異なり、出店や運営を代行するサービスを使って始めるケースもあります。出店前に、各モールの最新の出店条件と手数料を確認してください。
モール出店か自社サイト構築か・日本在庫型か台湾在庫型か(進め方の選び方)
台湾で売る方法は、大きく「どこで売るか(販売先)」と「どこに在庫を置くか(在庫地)」の2つの軸で整理できます。自社のEC運用の経験や投資できる予算、売りたい商材によって最適な組み合わせが変わるため、それぞれの違いを押さえておきます。
モール出店か自社サイト構築か(販売先の選択)
モール出店は、台湾で既に集客力のあるプラットフォームの客層にすぐ届けられるのが利点です。出店や運用のルールはモール側に沿う必要があり、手数料も発生しますが、立ち上げの初期投資を抑えて早く売り始められます。まず需要があるかを試したい段階で特に有効です。
自社サイト構築(Shopify・Magento/Adobe Commerceなど)は、ブランドの世界観を作り込み、顧客データを自社に蓄積できるのが強みです。多言語・多通貨や現地決済の実装、集客を自前で用意する必要があり、構築費用と運用の手間はかかりますが、価格や見せ方の自由度は高くなります。すでに売れ筋がわかっていて、ブランドを育てたい段階に適しています。
既存の国内ECサイトを作り替えずに海外販売へ対応する「貼るだけ」型(既存サイトにタグを追加して海外購入者向けの購入代行・国際配送・多通貨決済を付与する方式)もあります。構築の手間を抑えつつ海外の購入者を受け入れたい場合の選択肢になります。
モール出店と自社サイト構築のどちらが自社に向くか、費用や集客の違いまで踏み込んで比べたい場合は、以下の記事でモール型・自社EC型それぞれの特徴と選び方を詳しく解説しています。
越境ECプラットフォーム比較|モール型・自社EC型の違いと費用・選び方を解説
国内市場の頭打ちを背景に、自社の商品を海外の消費者へ販売する越境ECに乗り出す事業者が増えています。いざ始めようとすると、Amazonのような海外モールに出すのか、Shopifyのような自社サイトを立てるのか、出店先となるプラットフォームの…
日本在庫型か台湾在庫型か(在庫地の選択)
日本在庫型は、日本の倉庫から注文ごとに台湾へ国際配送する方式です。現地に在庫を持つ必要がなく、少量から始められるため、在庫リスクを抑えて参入したい立ち上げ期の選択肢になります。一方で、1件ごとの国際送料と配送日数、注文ごとの通関が発生します。
台湾在庫型は、現地の倉庫にまとめて在庫を置き、注文後は現地から短時間で配送する方式です。配送が速く送料も抑えやすい反面、まとめて輸入する際の通関・在庫管理や、現地法人・パートナーの体制が必要になる場合があります。売上が一定規模に育ち、配送スピードで差をつけたい拡大期に向いた方式です。
この2軸を組み合わせると、進め方は次のように整理できます。自社がどの段階にあるかを当てはめて、出発点を決める目安にしてください。

| 組み合わせ | 向いている段階 | 主な留意点 |
|---|---|---|
| 日本在庫 × モール出店 | 最小の投資で需要を検証したい立ち上げ期 | 注文ごとの国際送料・配送日数・通関。モールの手数料とルール |
| 日本在庫 × 自社サイト | ブランドで売りたいが在庫リスクは抑えたい段階 | 多言語・多通貨・現地決済の実装と集客の自前対応 |
| 台湾在庫 × モール出店/自社サイト | 売上が育ち、配送スピードと送料で差をつけたい拡大期 | まとめ輸入の通関・在庫管理、現地体制(法人・パートナー) |
費用の持ち方も方式ごとに異なります。モール出店は販売ごとの手数料が中心、自社サイト構築は初期の構築費用、既存サイトに機能を足す「貼るだけ」型は初期・月額の固定費と購入代行手数料(海外購入者が負担するモデルもあります)が中心です。支援サービスごとの具体的な料金は、後述の比較表で見比べてください。
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台湾越境ECの決済手段|クレカ・モバイル決済・コンビニ後払い
ここからは、売り場を決めた後に必ず用意することになる決済手段を見ていきます。台湾の購入者が使い慣れた決済を揃えておくことが、かご落ちを防ぎ、購入のハードルを下げる要になります。
台湾では、クレジットカードに加えてモバイル決済が広く使われています。なかでもLINE Payは、モバイル決済として台湾で高いシェアを持ちます。運営元のLINEヤフー(LY Corporation)の公表によると、台湾での利用者は1,200万人を超え、2024年4月時点で52万カ所以上の加盟店で使えます。このほか街口支付(JKOPay)などのQRコード決済も定着しています。
出典・参考資料(1件)
加えて、台湾ではコンビニでの代金支払い・受け取りや、ATM振込による後払いも定着しています。クレジットカードを持たない層や、商品を確認してから支払いたい層を取りこぼさないために、カード決済・モバイル決済・コンビニ/ATM決済を組み合わせて用意するのが基本です。モール出店の場合はモールが用意する決済を使え、自社サイトの場合は後述する決済代行サービスで複数手段をまとめて導入できます。
コンビニ収納やLINE Pay台湾といった台湾の現地決済を自社サイトで直接受けたい場合は、台湾の現地決済手段に対応した決済代行を選ぶ必要があります。対応範囲は決済代行ごとに異なるため、導入前に自社に必要な決済手段が揃うかを確認してください。モール出店であれば、これらの現地決済はモール側で用意されます。
越境ECで使える決済手段の全体像と、それらをまとめて導入できる決済代行サービスの選び方は、以下の記事で詳しく解説しています。自社サイトで台湾向けの決済を用意する際の参考にしてください。
越境ECの決済|使える決済手段と対応決済代行15社を解説
海外の顧客から注文が入り始めたのに手元の決済で通らない、あるいは越境ECをこれから始めたいのに現地の決済手段への対応方法が見えない——このような場面で、候補となる決済手段や決済代行サービスを短時間で絞り込みたい担当者は少なくありません。 越…
物流と配送|コンビニ受取・配送日数・発送代行の使いどころ
決済と並んで台湾ならではの配慮が要るのが物流です。台湾の受け取り文化と配送手段の選択肢、そして自前で抱えきれない部分を任せる発送代行の使いどころを押さえます。
コンビニ受取(超商取貨)の文化
台湾では、コンビニの店頭で商品を受け取る「超商取貨」が生活に根づいています。自宅配送だけでなく、最寄りのコンビニを受け取り場所に指定できる選択肢を用意しておくと、購入者にとっての利便性が高まります。コンビニ受け取り時に代金を支払う方式も使われており、決済と配送が一体で設計されている点が日本と似ています。
配送方式と配送日数
日本から台湾への配送手段には、国際スピード郵便(EMS)、国際eパケット、DHL・FedExなどの国際宅配便があります。台湾は日本から地理的に近く、他の越境EC先に比べてリードタイムが短いのが利点です。日本郵便の公表では、EMSの日本から台湾への標準配達日数は南関東から2日、その他の地域から3日が目安とされています(通関に時間を要する場合などは異なります)。
配送手段は、送料・配達日数・追跡の有無・補償の条件が異なります。少量を早く届けたいのか、コストを抑えたいのかによって使い分けるため、取り扱う商材の重量・サイズ・単価に合わせて使い分けます。具体的な料金・日数は各配送会社の最新の料金表で確認してください。
出典・参考資料(1件)
発送代行の使いどころ
注文が増えてくると、ピッキング・梱包・国際発送・通関書類の用意を自社で回すのは負担になります。発送代行(フルフィルメント)サービスを使うと、国内倉庫への入庫から海外発送までをまとめて委託でき、国内在庫と海外発送を一元管理できます。立ち上げ期は自社発送、軌道に乗ったら発送代行へ切り替える、といった段階的な使い方が現実的です。
通関・関税・営業税の基礎知識|免税ライン・関税率の目安・EZ WAY
越境ECでは、商品が台湾に届く際の通関と税の扱いが、価格設定と購入者の負担に直結します。ここでは免税ライン・関税・営業税・実名認証の手続きを、台湾の制度にもとづいて押さえます。制度は改正されることがあるため、実務では最新の公式情報で確認してください。
少額輸入の免税ラインと頻度制限
台湾では、少額の輸入貨物に免税の枠があります。ジェトロの解説によると、完税価格(関税の課税基準となる価格)2,000台湾ドル以下の少額輸入貨物は関税が免除されます(2018年1月1日に3,000台湾ドルから引き下げられました)。ただし、酒・タバコ・関税割当対象の農産物は対象外です。
2,000台湾ドル以下の少額輸入貨物については、関税が免除されます
出典:小口貨物の通関制度:台湾|ジェトロ
注意したいのは頻度の制限です。同一の受取人に対して30日以内に2回以上、または半年以内に6回以上送付された場合は、この免税が適用されません。定期購入やリピート購入が増えると免税を使えなくなるため、価格設計の前提にしないことが大切です。なお、この免税は関税だけでなく、後述する貨物税・営業税もあわせて免除する扱いです。
出典・参考資料(1件)
関税率の目安と営業税5%
免税ラインを超えた場合、関税と営業税がかかります。関税率は、商品ごとに割り振られる分類番号(HSコード)によって異なり、台湾はWTO加盟国などに適用するカラムⅠの税率を日本からの輸入に適用します。
ジェトロによると、2025年度の平均名目税率は全産品で6.31%、工業産品で4.14%、農業産品で15.03%です。実際の税率は品目によって幅があるため、取り扱う商材のHSコードで個別に確認する必要があります。
営業税(付加価値税に相当)は税率5%で、課税のしかたは次のとおりです。商品代金そのものに5%を掛けるのではなく、関税課税対象価格に輸入関税を加えた額に対して課される点に注意してください。
営業税:(関税課税対象価格+輸入関税)×5%
出典:関税制度|ジェトロ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 免税ライン | 完税価格2,000台湾ドル以下は関税・貨物税・営業税が免除(酒・タバコ・関税割当農産物は対象外) |
| 頻度制限 | 同一受取人へ30日以内に2回以上、または半年以内に6回以上で免税不適用 |
| 関税率 | 品目(HSコード)ごとに異なる。日本はカラムⅠを適用。2025年度の平均名目税率は全産品6.31%(工業4.14%・農業15.03%) |
| 営業税 | (関税課税対象価格+輸入関税)×5% |
出典・参考資料(1件)
実名認証の手続き(EZ WAY)
台湾では、越境ECで届く宅配小包の受取人(輸入の納税義務者)が、実名認証と通関の委任を行う必要があります。これを担うのが「EZ WAY(易利委)」というアプリで、受取人が貨物の名称や申告額が実際の購入内容と一致するかを確認する仕組みです。2026年3月1日からは事前に委任内容を確認する「事前委任確認」制が全面的に実施されています。
ここで重要なのは、この手続きは台湾側の購入者(受取人)が行うものであり、日本の販売事業者が直接代行するものではない点です。購入者側の実名認証や委任が未了だと、荷物が通関できず差し戻しになることがあります。台湾向けに販売する際は、購入者にEZ WAYでの確認が必要になる場合があることを、あらかじめ案内しておくとトラブルを防げます。
出典・参考資料(1件)
言語(繁体字)と商品別の輸入規制・返品ルール
最後に、表示の言語と、商材ごとに効いてくる輸入規制、そして返品のルールを押さえます。とくに化粧品・食品・医薬品は規制が商材を直撃するため、自社の商品がどれに当たるかを確認してください。
繁体字中国語の表示義務
台湾では「商品標示法」により、商品名・原産地・主要成分・内容量・製造者/輸入者の連絡先などを中国語(繁体字)で表示する義務があります。商品ページだけでなく、商品そのものの表示も対象です。中国本土で使われる簡体字からの単純な変換はニュアンスの違いが生じるため、繁体字での表記を基本にします。
化粧品・食品・医薬品の輸入規制
化粧品は、台湾の「化粧品衛生安全管理法」にもとづき、衛生福利部食品薬物管理署(TFDA)が所管します。台湾側の輸入業者が事前に手続きを行い、含有成分に応じた管理が求められます。中国語(繁体字)での成分・用法などの表示に加え、化粧品製品情報ファイル(PIF)の制度が2024年7月から段階的に施行されており、対象となる化粧品は順次その対応が必要になります。
食品は「食品安全衛生管理法」にもとづき、同じくTFDAが所管します。中国語表示に加え、添加物や成分の規制があり、品目(加工食品・飲料・健康食品など)ごとに要件が細かく分かれます。自社の商材がどの品目に当たるか、ジェトロの品目別ガイドやTFDAの情報で個別に確認するのが確実です。
医薬品は規制が最も厳しく、台湾の「藥事法」にもとづくTFDAへの査験登記(審査登録)と輸入許可が前提です。個人輸入は自家使用の範囲に限られ、越境ECで自由に販売することは原則できません。健康食品が成分によって「医薬品」と判断される場合もあるため、サプリメント類を扱う際は、食品と医薬品のどちらに該当するかの線引きに特に注意が必要です。
自社の商材を台湾の消費者へ越境ECで直接売れるかは、商材と売り方で分かれます。日用雑貨や多くの常温食品・化粧品は、繁体字表示や成分・添加物の規制を満たせば扱えます。一方で、医薬品や、成分によって医薬品と判断される健康食品は、現地での登録・輸入許可が前提となり、越境ECでの直接販売ができないことがあります。自社商材がどちらに当たるかは、通関業者やジェトロ、TFDAに事前に確認してください。
加えて、化粧品・健康食品は効能・効果の表示や広告にも制限があり、医薬品のような効能をうたうと規制に触れるおそれがあります。商品ページの訴求表現も繁体字で用意し、誇大な効能表示を避ける必要があります。
| 品目 | 主な根拠法・所管 | 実務上の要点 |
|---|---|---|
| 全般(表示) | 商品標示法/經濟部標準検験局 | 商品名・成分・内容量・輸入者情報などを繁体字で表示 |
| 化粧品 | 化粧品衛生安全管理法/TFDA | 台湾側輸入業者の手続き、繁体字表示、PIF制度(2024年7月から段階施行) |
| 食品 | 食品安全衛生管理法/TFDA | 繁体字表示、添加物・成分規制。品目別に要件が異なる |
| 医薬品 | 藥事法/TFDA | 査験登記・輸入許可が前提。越境ECでの自由販売は原則不可 |
出典・参考資料(2件)
返品・定期購入トラブルへの対応
台湾の「消費者保護法」では、通信販売(通訊交易)で購入した商品について、受け取りから7日間は理由を問わず返品・契約解除ができる「鑑賞期間(猶予期間)」が消費者に認められています。事業者がこの7日間の権利を事前に明確に告知していない場合、この期間が最長4カ月まで延長されるとされています。
この制度により、台湾では返品が日本より起こりやすい前提で、返品・返金の体制を整えておく必要があります。また、定期購入(サブスクリプション)の解約条件をめぐるトラブルも起こりやすいため、申し込み・解約の条件を繁体字でわかりやすく明示することが、クレームや行政指導を避けるうえで重要です。
出典・参考資料(1件)
自前でやるか外部に任せるか|台湾対応の越境EC支援サービス
ここまで見てきたように、台湾越境ECでは、売り場の設計・決済・物流・通関・言語・規制のそれぞれに台湾ならではの対応が必要です。これらを自社だけで抱えると負担が大きいため、強みのない部分を外部の支援サービスに任せる選択肢があります。支援は次のような型に分かれ、組み合わせて使われます。
- サイト構築支援:Shopify・Magento/Adobe Commerceなどで、多言語・多通貨・現地決済に対応した自社越境ECサイトを構築する
- 運営代行:受注・カスタマーサポート・翻訳・プロモーションなど、運営の実務を代行する
- モール出店代行:台湾・中華圏の主要モールへの出店・運営を代行する
- 貼るだけ越境:既存の国内ECサイトにタグを追加し、海外購入者向けの購入代行・国際配送・多通貨決済を付与する
- 決済:複数の海外決済手段・多通貨を1つの仕組みでまとめて導入する
台湾向けに限らず、越境EC代行を構築・運営代行・特化型といったタイプごとに幅広く比較して任せ先を選びたい場合は、以下の記事で費用相場や選び方まで整理しています。
以下では、台湾・中華圏に対応した越境EC支援サービスを紹介します。自社に不足する機能を補う観点で、支援の型と対応範囲を見比べてください。
| サービス名 | Magento/Adobe Commerce構築(マルウェブ) | AnyX | KOMOJU(コモジュ) | GMOグローバルEC(旧ジェイグラブ) | トランスコスモスの越境EC支援 | Buyee Connect/BeeCruise | WorldShopping BIZ | LIFE PEPPER |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 支援の型 | 自社サイト構築(Magento/Adobe Commerce) | 複数モール・自社ECの一元管理(ECマネジメントPF) | 越境EC向け決済(決済代行) | モール出店代行+自社サイト構築+越境物流(一気通貫) | 運営代行(BPO型ECワンストップ) | 貼るだけ越境(Buyee Connect)+モール出店運営代行 | 貼るだけ越境(タグ1行) | 自社EC構築(Shopify)+モール出店代行+集客支援 |
| 台湾・中華圏での対応 | 多言語・多通貨対応で繁体字・台湾ドルのサイトを構築可。中華圏向けサービスも展開 | Shopee・Lazada・Amazon等アジアのモールを一元管理。提供元AnyMindが台湾に現地法人 | 対応通貨に台湾ドル(TWD)を含む20通貨。中国決済(Alipay・WeChat Pay・銀聯)にも対応 | 中華圏・アジアの海外モール出店に対応(最新の対応モールは要確認)。越境物流・海外進出コンサルも提供 | 対象地域に中華圏(中国大陸・台湾)を明示。天猫国際など中華圏モールの出店支援 | 多言語CSに繁体字中国語を含み台湾・香港の購入者に対応。Tmall Global等の出店代行 | 多言語CSに繁体字中国語を含む。台湾拠点「ジグザグ台湾」設置、W2社と台湾進出支援 | 対応エリアに台湾を明示。ネイティブ体制で台湾向けの構築〜集客を支援 |
| 初期費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円 | makeshop連携は0円/直接契約・構築支援は要問い合わせ | 要問い合わせ | Buyee Connectは0円/モール出店代行は要問い合わせ | 33,000円(税込) | 自社EC構築 200万円〜(要問い合わせ) |
| 月額費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円 | makeshop連携は0円/直接契約は月額33,000円(税込)〜 | 要問い合わせ | Buyee Connectは0円(ダッシュボードは月額5,500円)/モール出店代行は要問い合わせ | 5,500円(税込) | コンサルティング 月額10万円〜(要問い合わせ) |
| 特徴 | 要件定義から保守運用まで一貫対応 Adobe認定パートナー(ブロンズ) | チャネル別・商品別の収益分析 在庫連携・チャット接客を統合 | 国内外65種類以上の決済手段を1つのAPIで導入 Shopify・WooCommerce等にノーコード接続 | 2010年創業、累計3,000社以上の支援 Shopify Experts認定パートナー | 構築・受注・物流・通関・CSまで一括 東証プライム上場企業 | タグ設置で越境化し事業者手数料0円(海外購入者が1注文500円を負担) 約118〜120の国と地域に対応 | タグ1行で228の国と地域に対応 事業者は売上手数料なし(海外購入者が商品代金等の10%を負担) | 外国籍スタッフ約70%のネイティブ体制 累計支援1,000社以上・30カ国以上 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
1. Magento / Adobe Commerce 構築・リニューアル支援(株式会社マルウェブ)

株式会社マルウェブは、越境EC構築を主軸とするWeb総合ソリューション企業です。Magento(Adobe Commerce/Magento Open Source)を用いた自社越境ECサイトの新規構築・リニューアルを柱に、要件定義から設計・開発・保守運用までを一貫して対応します。多言語・多通貨対応により、繁体字・台湾ドルに合わせた台湾向けサイトを構築できます。
Adobe Experience Cloud ソリューションパートナー(ブロンズ)の認定を受けており、Magento/Adobe Commerce領域での対応実績があります。同社はShopify構築や中華圏向けのサービスも手がけており、台湾を含む中華圏で自社サイトを本格的に構える場合の構築パートナーとして検討できます。費用は構築範囲により変わるため、個別見積もりが前提です。
台湾向けの越境ECサイトを構築してから成果が出るまでの見通しについて、同社の前山和範氏は次のように述べています。
台湾向けや中国向けなど越境ECの場合、一律に「何カ月で成果が出る」とは言えません。既存のブランド認知や顧客基盤、広告・SNSなどの集客施策、現地での運用体制によって大きく変わるためです。システム面では、公開直後から運用効率化などの効果が出るケースもあります。一方で売上や集客については、公開後のデータを見ながら継続的に改善していくことが重要だと考えています。
2. AnyX(AnyMind Japan株式会社)

AnyXは、複数のECモールと自社ECサイトの商品・注文・在庫を1つのプラットフォームで一元管理するECマネジメントサービスです。Amazon・楽天・Shopee・Lazada・Shopify・TikTok Shopなどアジアのモールに対応し、チャネルごと・商品ごとの収益をデータで把握しながら運用を効率化できます。台湾を含む複数のモールで販売する際の運用基盤として使えます。
提供元のAnyMind Groupはアジア各国・地域に現地法人を持ち、そのなかに台湾の拠点も含まれます。複数チャネルでの台湾・アジア展開をデータ管理しながら進めたい事業者の運用基盤になります。料金は利用する機能や国の組み合わせに応じた個別見積もりです。
3. KOMOJU(コモジュ)(株式会社KOMOJU)

KOMOJUは、国内外65種類以上の決済手段を1つのAPI・管理画面でまとめて導入できる決済プラットフォームです。対応通貨には台湾ドル(TWD)を含む20種類が明記されており、クレジットカード・コンビニ決済・QR/スマホ決済・銀行振込・後払いなどを組み合わせて提供できます。
初期費用・月額費用は無料で、コストは決済手数料のみというシンプルな料金体系です(国内のクレジットカードは3.25%など、手段ごとに異なります)。
Shopify・WooCommerceなど主要なECプラットフォームにノーコードで接続でき、自社サイトで台湾向けの決済を用意する際の選択肢になります。なお、台湾ドル建ての決済に対応する一方で、台湾の現地決済手段(LINE Pay台湾やコンビニ代金収納など)への対応状況は個別に確認が必要です。導入前に自社の必要な決済手段が揃うかを確かめてください。
4. GMOグローバルEC(GMOグローバルEC株式会社)

2010年創業のGMOグローバルEC株式会社(旧ジェイグラブ)は、累計3,000社以上を支援してきた越境EC支援の専業会社です。委託販売型の海外モール出品代行と、Magento/Shopifyでの自社越境ECサイト構築支援、越境物流、海外進出コンサルティングまでを一体で提供します。
対応する海外モールは中華圏・アジアを中心に幅広く(最新の対応モールは公式で要確認)、構築からモール出店、物流までを一体で任せられます。
2026年1月にGMOメイクショップ(GMOインターネットグループ)の子会社となり(株式譲渡契約は2025年11月)、makeshop byGMOの利用店舗向けにモール出品代行の費用を抑える連携も設けています。Shopify Experts認定パートナーでもあり、自社サイト構築とモール出店の両面で台湾進出を支援できる点が特徴です。
5. トランスコスモスの越境EC支援(トランスコスモス株式会社)

トランスコスモスは、コンタクトセンター・BPO(業務の外部受託)事業を主力とする東証プライム上場企業が展開する、ECワンストップサービスの一環として越境EC支援を提供しています。ECサイトの構築・運用、受注管理、カスタマーサポート、フルフィルメント、国際物流・通関対応、Webプロモーションまでを一括して担える体制が特徴です。
対象地域には中華圏(中国大陸・台湾)が明示されており、台湾を含む複数市場への展開を、運営の実務ごと任せたい事業者に適しています。社内に越境ECの体制がなく、構築から運用・物流・CSまでまとめて外部に委ねたい場合の選択肢になります。
6. Buyee Connect/BeeCruise(BeeCruise株式会社)

BeeCruiseは、BEENOSグループの越境EC支援会社です。中核サービスの「Buyee Connect」は、自社ECサイトにタグを設置するだけで越境EC機能を追加できる「貼るだけ」型で、海外購入者向けの購入代行・国際配送・多言語対応を付与できます。カスタマーサポートの対応言語に繁体字中国語を含み、台湾・香港の購入者に対応できます。
Buyee Connectは事業者側の初期費用・月額費用・販売手数料を0円とし、海外購入者が注文ごとの手数料を負担する料金設計です。加えて、中国Tmall GlobalやShopeeなど海外モールへの出店運営代行も手がけており、貼るだけ型で小さく始めてから運営代行へ広げる、といった使い方ができます。
7. WorldShopping BIZ(株式会社ジグザグ)

WorldShopping BIZは、国内ECサイトに専用のタグを1行追加するだけで、海外購入者向けの多言語カート・海外決済・国際配送・カスタマーサポートまでを代行する「貼るだけ」型の越境EC支援サービスです。既存のサイトを作り替えずに海外販売へ対応でき、対応国・地域は228にのぼります。カスタマーサポートは多言語対応で、繁体字中国語も含みます。
運営する株式会社ジグザグは、台湾拠点の設置や現地企業との連携など、台湾・アジアへの本格進出支援を公式に打ち出しています。初期費用・月額費用は事業者側が負担し、購入代行手数料は海外購入者が負担する設計です。工数と初期投資を抑えて台湾の購入者を受け入れたい事業者の選択肢になります。
8. LIFE PEPPER(株式会社LIFE PEPPER)

海外マーケティングを軸に越境ECを支援するのがLIFE PEPPER(株式会社LIFE PEPPER)です。Shopifyをベースにした自社ECサイトの構築と、台湾・中華圏をはじめとする越境ECモールへの出店代行、出店後の広告運用・SNS・SEO・インフルエンサー活用による集客支援までを一気通貫で提供します。対応エリアには台湾が明示されています。
外国籍スタッフが多く、ターゲット国のネイティブが現地向けのクリエイティブ制作やペルソナ設計を担う体制を特徴としています。構築だけでなく、台湾市場での集客・プロモーションまで含めて支援を受けたい事業者に向いたサービスです。累計の支援実績は1,000社以上と公表されています。
まとめ|台湾越境EC参入前のチェックリスト
台湾は、2,300万人規模の市場でEC・モバイル・SNSの普及率が高く、日本製品への信頼も厚い、日本の事業者が参入しやすい越境EC先です。売れる市場かを数字で確かめたうえで、どこで・どう売るかを決め、決済・物流・通関・言語・規制の台湾ならではの要点を押さえることが、失敗を避ける近道になります。
最後に、参入前に確認しておきたい要点を整理します。
- 売り場:モール出店か自社サイト構築か、日本在庫型か台湾在庫型か、自社の段階に合う組み合わせを選んだか
- 決済:クレジットカード・モバイル決済(LINE Payなど)・コンビニ/ATM決済を用意できるか
- 物流:コンビニ受取に対応し、配送手段を商材に合わせて選べるか。発送代行の要否を検討したか
- 通関・税:免税ライン(完税価格2,000台湾ドル以下)と頻度制限、関税・営業税5%の負担を価格に織り込んだか
- 言語・規制:繁体字表示を用意し、化粧品・食品・医薬品など自社商材の輸入規制を確認したか
- 返品:7日間の鑑賞期間を踏まえた返品・返金の体制を整えたか
これらを自社だけで整えるのが難しい場合は、構築・運営代行・モール出店代行・貼るだけ越境・決済といった支援サービスの活用を検討してください。各サービスの資料をまとめて取り寄せ、自社に不足する機能を補える支援先を比較するのが効率的です。
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台湾越境ECに関するよくある質問(FAQ)
Q. 台湾越境ECとは何ですか?
A. 台湾越境ECとは、日本の事業者が国境を越えて、台湾の消費者にインターネットで商品を販売する取り引きを指します。台湾の主要ECモールへの出店や、自社の越境ECサイトの構築を通じて行い、日本に在庫を置いて注文ごとに国際配送する「日本在庫型」と、台湾の現地倉庫に在庫を置いて販売する「台湾在庫型」があります。
Q. 台湾越境ECの関税や税金はどれくらいかかりますか?
A. 台湾越境ECでは、完税価格2,000台湾ドル以下の少額輸入貨物は関税・貨物税・営業税が免除され、これを超えると品目ごとの関税と営業税5%がかかります。
関税率はHSコードごとに異なり、ジェトロによると2025年度の平均名目税率は全産品で6.31%(工業産品4.14%・農業産品15.03%)です。営業税は「(関税課税対象価格+輸入関税)×5%」で計算され、商品代金に単純に5%を掛けるものではありません。
なお免税は、同一の受取人に30日以内に2回以上、または半年以内に6回以上送付されると適用されないため、リピート購入を前提にした価格設計には織り込まないよう注意が必要です(酒・タバコ・関税割当対象の農産物は免税対象外)。
Q. 台湾越境ECで日本の事業者はどのECモールに出店するのがよいですか?
A. 台湾越境ECでは、出店の手続きが比較的軽く小さく試せるShopee(蝦皮購物)から始め、売れ行きを見ながらmomo購物網やPChomeなど集客力の高いモールへ広げる進め方が現実的です。
Shopeeは日本商品の専門区画を持ち日本ブランドを訴求しやすく、ブランドの世界観を打ち出したい場合はYahoo奇摩購物中心の公式出店枠も選択肢になります。どのモールでも、商品ページを繁体字中国語で用意し、コンビニ受取や現地決済に対応することが販売のしやすさを左右します。
Q. 台湾越境ECの配送日数はどのくらいかかりますか?
A. 台湾は日本から地理的に近く、国際スピード郵便(EMS)の場合、日本郵便の公表で南関東から2日・その他の地域から3日が標準的な配達日数の目安です。
他の越境EC先に比べてリードタイムが短いのが利点ですが、通関に時間を要する場合や、台湾の連休・年末などの繁忙期には数日延びることがあります。国際eパケットやDHL・FedExなどの国際宅配便は日数・料金が異なるため、取り扱う商材に合わせて各配送会社の最新の料金表で確認してください。
Q. 台湾越境ECで用意すべき決済手段は何ですか?
A. 台湾越境ECでは、クレジットカードに加えて、LINE Payなどのモバイル決済と、コンビニ/ATMでの支払いを組み合わせて用意するのが基本です。
台湾ではLINE Payの利用者が1,200万人を超え(2024年4月時点で52万カ所以上の加盟店で利用可)、QRコード決済が広く使われています。クレジットカードを持たない層や、商品を確認してから支払いたい層を取りこぼさないため、モール出店ならモールが用意する決済を使い、自社サイトなら決済代行サービスで複数手段をまとめて導入する方法があります。
Q. 台湾越境ECで注意すべき商品の輸入規制はありますか?
A. 台湾越境ECでは、化粧品・食品・医薬品で輸入規制が厳しく、とくに医薬品は台湾当局(TFDA)の査験登記と輸入許可が前提で、越境ECでの自由な販売は原則できません。
化粧品は化粧品衛生安全管理法にもとづき台湾側輸入業者の手続きと繁体字表示が必要で、化粧品製品情報ファイル(PIF)制度が2024年7月から段階的に施行されています。食品は食品安全衛生管理法により品目ごとに要件が分かれます。サプリメントは成分によって食品か医薬品かの線引きが変わるため、自社商材がどれに当たるかをジェトロや通関業者に事前確認することをおすすめします。
Q. EZ WAY(実名認証)は日本の販売事業者が手続きする必要がありますか?
A. EZ WAY(易利委)による実名認証と通関委任は、日本の販売事業者ではなく、荷物を受け取る台湾側の購入者(輸入の納税義務者)が行う手続きです。
購入者側の実名認証や委任が未了だと荷物が通関できず差し戻しになることがあり、2026年3月1日からは申告内容を事前に確認する「事前委任確認」制が全面的に実施されています。日本事業者が直接代行することはできないため、台湾向けに販売する際は、購入者にEZ WAYでの確認が必要になる場合があることをあらかじめ案内しておくとトラブルを防げます。
Q. 台湾越境ECは自社だけで始められますか、支援サービスは必要ですか?
A. 台湾越境ECは自社だけでも始められますが、売り場の設計・決済・物流・通関・繁体字対応・規制確認のそれぞれに台湾ならではの対応が必要なため、自社に強みのない部分は外部の支援サービスに任せるのが現実的です。
支援は、サイト構築支援・運営代行・モール出店代行・既存サイトにタグを足す「貼るだけ越境」・決済といった型に分かれ、組み合わせて使えます。まずは自社に不足している機能を見極め、台湾・中華圏に対応したサービスの資料を取り寄せて比較するのが効率的です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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