取引先から届いた契約書にそのまま押印してよいか不安で、専門家に中身を確認してもらいたい。弁護士に頼むほど大ごとにしたくない、費用も気になるという場面で、身近に感じる「司法書士」に契約書チェックを頼めないかと考える方は少なくありません。
結論からお伝えすると、紛争になっていない通常の契約書であれば、司法書士に作成や内容チェックを依頼できます。ただし、相手方との交渉の代理や、争いが生じている契約への対応には範囲の限界があり、そこを知らずに頼むと「それはできません」と言われてしまいます。
本記事では、司法書士に契約書チェックを頼める範囲と頼めない範囲を、司法書士法・弁護士法の条文にもとづいて整理します。あわせてチェック・作成の実額費用、弁護士・行政書士との違いと頼み先の選び方、そして専門家の審査をより手軽に受ける方法まで解説するので、依頼先と費用感を固める材料としてご活用ください。
目次
一括ダウンロードする
司法書士に契約書チェックは頼める?できること・できないこと
紛争になっていない通常の契約書であれば、司法書士に作成・内容チェック・条項の助言を依頼できます。一方で、相手方との交渉の代理や、争いが生じた契約への対応は、司法書士の業務範囲を超えます。ここでいう契約書チェック(リーガルチェック)とは、契約書の条項に不利な内容や抜け漏れがないかを締結前に確認し、必要に応じて修正点を助言することを指します。
この線引きは感覚的なものではなく、司法書士の業務を定める司法書士法と、弁護士でない人が扱える法律事務の限界を定める弁護士法第72条にもとづきます。まず、司法書士に頼める業務と頼めない業務を対比で確認します。
| 司法書士に頼める契約書業務/頼めない業務 | 頼める(紛争性がない範囲) | 頼めない(弁護士の領域) |
|---|---|---|
| 具体的な業務 | 契約書の作成、締結前の内容チェック(リーガルチェック)、条項の追加・修正の助言、契約締結の立会い、登記と一体の契約書(不動産売買・金銭消費貸借など)の整備 | 相手方との契約交渉の代理、すでに紛争が生じている契約への対応、訴額140万円を超える裁判・和解の代理 |
| 根拠・考え方 | 報酬を得て行う「法律事件」の代理・鑑定に当たらない、予防法務の事実行為のため | 報酬を得て紛争性のある法律事件を扱うと弁護士法第72条が禁じる非弁行為に当たるため。認定司法書士の代理も簡易裁判所の範囲に限られる |
※上記は司法書士法・弁護士法の定めにもとづく一般的な整理です。個別の契約でどこまで依頼できるかは、契約の内容や紛争の有無によって変わるため、事前に事務所へ確認してください。
ここで押さえておきたいのは、「契約書の作成・チェック」そのものは、司法書士だけに認められた独占業務ではないという点です。司法書士の法定業務は、司法書士法第3条で登記・供託の代理や、法務局・裁判所などに提出する書類の作成、簡易裁判所での訴訟代理などに限定して挙げられています。
司法書士は、この法律の定めるところにより、他人の依頼を受けて、次に掲げる事務を行うことを業とする。
出典:司法書士法(第3条第1項)|e-Gov法令検索
一 登記又は供託に関する手続について代理すること。
二 法務局又は地方法務局に提出し、又は提供する書類又は電磁的記録(…)を作成すること。
四 裁判所若しくは検察庁に提出する書類(…)を作成すること。
六 簡易裁判所における次に掲げる手続について代理すること。
この列挙のなかに「契約書の作成・チェック」はありません。それでも司法書士に契約書を依頼できるのは、紛争性のない契約書の作成や内容確認が、資格の有無にかかわらず行える事実行為であり、報酬を得て行っても弁護士法第72条に触れないためです。司法書士は登記や予防法務の専門性を活かして、その範囲で契約書業務を請け負っています。
逆にいえば、紛争性のある契約への対応や相手方との交渉は、報酬を得て行うと弁護士法第72条が禁じる非弁行為に当たり、司法書士には頼めません。条文は次のとおりです。
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
出典:弁護士法(第72条)|e-Gov法令検索
対比表の「訴額140万円を超える裁判・和解の代理」についても補足します。紛争の相手方との交渉や裁判の代理は、原則として弁護士の業務です。例外として、認定司法書士(法務大臣の認定を受け、簡易裁判所での訴訟代理などが認められた司法書士)は代理ができます。ただしその範囲は、簡易裁判所が扱う訴額140万円以下(裁判所法第33条第1項第1号)に限られ、これを超える紛争の代理はできません。
この140万円は紛争の代理の線であって、契約書の作成・チェック自体の金額に上限があるわけではありません(この点は後半のよくある質問でも改めて整理します)。
出典・参考資料(3件)
- 出典:司法書士法(第3条)|e-Gov法令検索
- 出典:弁護士法(第72条)|e-Gov法令検索
- 出典:裁判所法(第33条)|e-Gov法令検索
司法書士に頼める契約書の例
司法書士に相談しやすいのは、登記や会社・不動産と関わりの深い契約書です。具体的には、不動産売買契約書、金銭消費貸借契約書、賃貸借契約書、事業譲渡契約書、会社設立や役員変更に関わる契約など、権利関係や登記手続と一体で整えられる契約書が挙げられます。
業務委託契約書や売買基本契約書といった一般的な取引契約でも、紛争が生じていない通常の内容であれば、作成やチェックを依頼できます。実際に対応できる契約類型は事務所ごとに異なるため、依頼前に取扱範囲を確認しておきましょう。
司法書士の契約書業務と登記・権利関係の関係
司法書士の法定業務は司法書士法第3条で登記・供託や裁判所提出書類の作成を柱としており、契約書業務の専門性もこの登記・権利関係を軸に積み上がっています。そのため司法書士が強みを発揮しやすいのは、登記と一体で進む契約書や、権利関係の整理が関わる契約書です。登記と無関係な契約に頼めないわけではなく、専門性の軸がどこにあるかという違いです。
一般的な取引契約のリーガルチェックについては、司法書士に依頼できるものの、登記と無関係な契約まで広く専門的に扱うかどうかは事務所の方針によって差があります。登記や会社法務との関わりが薄い契約で、込み入った法的リスクまで踏み込んで検討したい場合は、後述する弁護士や専門サービスの利用もあわせて検討するとよいでしょう。
一括ダウンロードする
司法書士に契約書チェックを頼むときの費用
ここからは、司法書士に契約書チェック・作成を頼むときの費用を確認します。相場だけでなく、実際に料金を公開している事務所の実額を並べるので、自分の契約でおおよそいくらかかるかをイメージしやすくなります。
費用は「チェック(レビュー)だけを頼むか、作成まで頼むか」「定型か非定型か」「契約金額の大きさ」で変わります。司法書士・行政書士への依頼はおおむね1件あたり1万〜3万円程度、弁護士は5万〜10万円程度が一つの目安とされます。ただしこれは定型的なチェックの目安で、非定型・高額・専門性の高い契約では、下の表のように数万円以上になる事務所もあります。
| 司法書士事務所の公開料金(実額の例) | 穴町グループ(個人向け) | 田渕司法書士事務所 | L-TAS司法書士事務所 |
|---|---|---|---|
| チェック(レビュー) | 作成・精査の頁単価に含む | 11,000円 | 定型 44,000円〜 非定型 55,000円〜 |
| 契約書の作成・精査 | 定型 5,500円/頁(最低11,000円) 非定型 11,000円/頁(最低110,000円)+実費 | 定型 22,000円+(枚数×5,500円)+印紙税 | 定型 66,000円〜 非定型 88,000円〜 |
| 初回相談 | — | 無料 | — |
※上記は2026年10月時点で料金を公開している司法書士事務所の例にもとづく整理です。実際の料金は契約の種類・枚数・契約金額・事務所によって異なるため、依頼前に見積もりを確認してください。
料金体系は、作成やチェックの基本料金に、契約書の枚数に応じた加算や、公正証書作成・登記情報調査などの実費が加わる形が一般的です。定型的な契約書ほど安く、契約金額が大きい非定型の契約書ほど高くなる傾向があります。見積もりを取るときは、チェックのみか作成までか、何通・何枚の契約書か、特急対応が必要かを伝えると、金額のずれが起きにくくなります。
出典・参考資料(3件)
- 出典:契約書作成・精査サービスの料金|穴町グループ
- 出典:契約書の作成・チェックの料金プラン|田渕司法書士事務所
- 出典:契約書作成・リーガルチェックの手続き費用|L-TAS司法書士事務所
司法書士・弁護士・行政書士の違いと頼み先の選び方
契約書チェックは、司法書士のほか弁護士・行政書士にも頼めます。3つの士業は守備範囲と費用、得意な場面が異なるため、自分の契約に合った頼み先を選ぶことが大切です。まず守備範囲を一覧で確認し、続けてケース別の選び方を整理します。
3士業の守備範囲・費用・向くケース
| 司法書士・弁護士・行政書士の契約書業務の違い | 契約書でできること | できないこと | 法的根拠 | 費用相場(1件のチェック) | 向くケース |
|---|---|---|---|---|---|
| 司法書士 | 紛争性のない契約書の作成・チェック・助言(登記関連に強い) | 相手方との交渉代理・紛争対応、訴額140万円超の裁判代理 | 司法書士法第3条(法定業務)+弁護士法第72条(非弁の線) | 1万〜3万円程度 | 登記・不動産・会社関連と一体の契約、非紛争の定型契約 |
| 行政書士 | 権利義務・事実証明に関する書類としての契約書の作成・代理作成・相談 | 紛争性のある契約交渉・法律事件の代理 | 行政書士法第1条の3・第1条の4 | 1万〜3万円程度 | 許認可や官公署提出書類と関わる契約、非紛争の契約 |
| 弁護士 | 契約書の作成・チェックから交渉代理・紛争対応まで制限なし | 特になし(一般の法律事務全般) | 弁護士法第3条(一般の法律事務) | 5万〜10万円程度(顧問契約なら月額制も) | 紛争性・高額・新規性のある契約、交渉を伴う契約 |
※費用相場は2026年10月時点の一般的な目安で、実額は事務所・契約内容により異なります。守備範囲は各士業法の定めにもとづく整理です。
行政書士も、契約書を「権利義務又は事実証明に関する書類」として作成・代理作成・相談を業として行えます。ただし、他の法律で制限された業務は扱えないため、紛争性のある契約交渉は司法書士と同じく弁護士の領域です。行政書士の業務範囲は行政書士法に定められています。
行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類(…)その他権利義務又は事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)を作成することを業とする。
出典:行政書士法(第1条の3第1項)|e-Gov法令検索
一方で弁護士は、弁護士法第3条により「一般の法律事務」を広く職務とし、交渉代理や紛争対応を含めて契約書に関わる業務に制限がありません。司法書士・行政書士が報酬を得て紛争性のある法律事件を扱えないのは、この弁護士法第72条の非弁行為の禁止があるためです。
出典・参考資料(2件)
- 出典:行政書士法(第1条の3・第1条の4)|e-Gov法令検索
- 出典:弁護士法(第3条・第72条)|e-Gov法令検索
自分のケースでは誰に頼むべきか
頼み先は、契約に紛争の可能性があるか、交渉を任せたいか、契約金額が大きいかで分かれます。自分のケースに近いものを確認してみてください。

- 登記・不動産・会社設立と一体の契約で、紛争の心配がない → 司法書士が向いています。登記手続まで一括で任せられるのが強みです。
- 許認可の申請と関わる契約や、官公署に出す書類と一体の契約 → 行政書士が選択肢になります。
- 取引先から届いた業務委託契約書や売買基本契約書など、登記も許認可も関係ない通常の契約で、まだ揉めていない → 司法書士・行政書士のどちらにも頼めます。費用や相談のしやすさで選んで問題ありません。ただし、登記と無関係な契約まで専門的に扱うかは事務所ごとに差があるため、相談時に取扱範囲を確認しておくとよいでしょう。
- すでにトラブルになっている、相手方との交渉を任せたい、金額が大きく新規性が高い → 弁護士に依頼するのが安全です。交渉代理や紛争対応は弁護士にしかできません。
- 日常的な取引契約を手早く・低コストで確認したい → 後述するAI契約書レビューや、弁護士に相談できるサービスの利用も検討できます。
「紛争性があるかどうか」は、次のように判断すると分かりやすくなります。まだ契約を結ぶ前で、条件のすり合わせを自社で行うつもりなら、通常は「紛争性なし」で司法書士・行政書士に頼めます。一方、相手方との言い分がすでに対立している、交渉そのものを代わりにやってほしい、支払いや契約違反でトラブルが起きている、といった場合は「紛争性あり」で弁護士の領域です。
紛争になるかどうかの判断が難しい契約や、契約金額が大きく誤りの影響が大きい契約は、はじめから弁護士に相談しておくと安心です。司法書士や行政書士に頼む場合も、紛争性が出てきた時点で弁護士への切り替えが必要になる点は押さえておきましょう。
司法書士に契約書チェックを依頼する流れ
ここからは、司法書士に契約書チェックを依頼するときの一般的な流れを確認します。多くの事務所はおおむね次のステップで進みます。
- 相談・問い合わせ:電話やフォーム、LINEなどで依頼内容を伝えます。初回相談を無料としている事務所が多く、まず対応可否と費用感を確認できます。
- 見積もり:チェックのみか作成までか、契約書の種類・枚数・契約金額を伝え、料金と納期の見積もりを受け取ります。
- 契約書の提出・チェック:対象の契約書と関連資料を渡し、司法書士が内容を確認して修正点や助言を返します。
- 修正・納品:指摘を反映した契約書を受け取ります。登記や公正証書作成が必要な場合は、あわせて手続を依頼できます。
依頼時には、対象の契約書(WordやPDF)のほか、取引の背景や相手方との関係がわかる資料を用意すると、確認がスムーズです。急ぎの場合は特急対応(割増料金)に対応する事務所もあります。相談の段階で、紛争性のある案件かどうかを伝えておくと、司法書士で対応できるか、弁護士を紹介すべきかの判断が早まります。
事務所を選ぶときは、次の3点が確認の目安になります。
- 対応実績:自分が頼みたい契約類型(業務委託・売買基本・不動産売買など)を扱った実績があるか。事務所サイトの対応契約例や料金ページから読み取れます。
- 料金の明示:「チェックのみ・作成・枚数加算・実費」まで明示され、見積もりの段階で総額を把握できるか。
- 弁護士の紹介体制:紛争性が出たときに弁護士を紹介できる体制があるか。相談時に確認しておくと切り替えがスムーズです。
専門家の審査を手軽に受けるには
「司法書士や弁護士の事務所に都度依頼するほどではないが、専門家の目でチェックしてほしい契約書が日常的にある」という場合は、AIと有資格者を組み合わせたサービスを使う方法もあります。弁護士に都度頼むより費用と時間を抑えつつ、専門家の関与を得やすいのが特徴です。ここでは、法務担当者がいない企業や個人事業主でも使いやすいサービスを例に紹介します。
サービスによって、有資格者がどこまで関与するか(契約書レビューを代行するのか、弁護士に相談できる窓口が付くのか)が異なります。自社の使い方に合わせて確認してください。
| 契約書レビューサービスの比較 | CLOUD LEGAL(クラウドリーガル) | LegalBase(リーガルベース) |
|---|---|---|
| 提供会社 | MOLTON株式会社 | 株式会社アシロ(東証グロース上場) |
| 弁護士・有資格者の関与 | 弁護士監修AIと、弁護士・司法書士など専門士業の体制(契約書レビュー・法務相談) | AIが契約書をレビュー(弁護士の判断を補助する位置づけ)+弁護士へのチャット相談「THEMIL」(プランにより弁護士相談の可否が異なる) |
| 審査の受け方 | 専門家が契約書レビューを代行(最短翌営業日に納品) | AIが自動でレビューし、判断が難しい案件は弁護士にチャットで相談 |
| 対応業務範囲 | 契約書の作成・レビュー、法務・労務・知財・税務の相談など企業法務全般 | AI契約書レビュー「LEGIEW」、弁護士チャット相談、契約書ひな形、反社チェック、契約管理 |
| 料金の形 | 月額制(税込11,000円〜) 初期費用0円 | 月額制(個人事業主プラン 税込5,500円〜、従業員規模別に変動) 初期費用0円 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式サイト |
※上記は2026年10月時点の各社公式情報にもとづく整理です。最新の機能・料金・プラン内容は各社の公式サイトでご確認ください。
1. CLOUD LEGAL(クラウドリーガル)(MOLTON株式会社)

CLOUD LEGALは、MOLTON株式会社が提供する、生成AIと弁護士などの有資格者によるスケール体制を組み合わせた企業法務アウトソーシングサービス(ALSP)です。契約書の作成・レビューから法務・労務・知的財産の相談までをオンラインで提供し、弁護士監修のAIが下支えしつつ、有資格者が実務に関与する形で契約書審査を受けられます。
月額11,000円(税込)のプランから弁護士相談や契約書レビューを利用でき、顧問弁護士を置いていない中小企業でも専門家の関与を得やすい設計です。司法書士が扱えない法的判断や、弁護士の関与が望ましい契約についても、有資格者の体制でカバーできる点が、専門家の審査を手軽に受けたい場合の選択肢になります。
弁護士に都度依頼する場合と比べた対応スピードの違いについて、MOLTON株式会社でCSMOを務める金沢由樹氏は、独自インタビューで次のように述べています。

特に分かりやすいのが対応スピードです。従来の顧問弁護士だと回答に1〜2週間かかることがありましたが、クラウドリーガルの弁護士相談や契約書レビュー・リーガチェックは1日、2日でお返しできています。また、クラウドリーガルで搭載しているリーガルAIも活用してさらに対応スピードを上げています。弁護士相談については、もちろん案件の種類や状況によって変わりますが、リードタイムが短くなるだけでも、現場の意思決定や契約の回転は変わってきます。
2. LegalBase(リーガルベース)(株式会社アシロ)

LegalBaseは、株式会社アシロが提供するリーガルテックサービスです。AI契約書レビュー機能「LEGIEW」で締結前の契約書の抜け漏れやリスクを自動で検出・修正提案し、判断が難しい案件は企業法務を扱う弁護士へのチャット相談「THEMIL」を使うという、AIと弁護士相談を組み合わせた構成が特徴です。
法務担当者が不在の中小企業や個人事業主を主な対象とし、個人事業主向けプランは月額5,000円(税抜・税込5,500円)から用意されています。AIによるレビューは弁護士の法的判断を代替するものではなく確認を補助する位置づけのため、重要な契約は弁護士相談とあわせて使うのが望ましいでしょう。プランによって弁護士相談の利用可否が異なるため、申し込み前に対象プランの内容を公式サイトで確認してください。
ここで挙げた2サービスのほかにも、AIがレビューする型、弁護士が直接レビューする型など、性格の異なる契約書レビューサービスがあります。複数のサービスを料金・対応範囲・有資格者の関与の度合いで並べて比べ、自社の使い方に合う一社を選びたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。
契約書レビューサービス比較おすすめ13選|AI・弁護士レビューの違い・使い分けと費用・選び方を解説
「この契約書、このまま締結して問題ないだろうか」。取引先から届いた契約書を前に、法務や管理部門の担当者がこう迷う場面は少なくありません。締結の期限が迫るほど、リスクの見落としへの不安は大きくなります。 一方で、すべての契約書を弁護士に都度依…
まとめ
司法書士には、紛争になっていない通常の契約書であれば、作成・内容チェック・条項の助言を依頼できます。とくに登記・不動産・会社関連と一体の契約書で強みを発揮します。一方、相手方との交渉代理や、紛争が生じた契約への対応、訴額140万円を超える裁判代理は、弁護士法第72条の関係で司法書士の範囲を超えます。
費用はチェックのみで1万円台から、作成まで含めると数万円が目安です。紛争性のある契約や交渉が必要な契約は弁護士、許認可と関わる契約は行政書士というように、契約の性質で頼み先を選ぶと迷いにくくなります。日常的な契約を手軽に専門家の目で確認したい場合は、AIと有資格者を組み合わせたサービスもあわせて検討してください。自社に合うサービスの比較検討には、以下の資料もご活用ください。
一括ダウンロードする
よくある質問(FAQ)
Q. 契約書のリーガルチェックとは何ですか?
A. 契約書のリーガルチェックとは、契約を締結する前に、条項に不利な内容や抜け漏れ、法的なリスクがないかを専門的な観点から確認し、必要な修正点を助言する作業です。「契約書レビュー」とほぼ同じ意味で使われ、締結後のトラブルを未然に防ぐ予防法務の一環として行われます。司法書士・弁護士・行政書士のほか、AI契約書レビューサービスを使って受けることもできます。
Q. 司法書士に契約書のチェックは頼めますか?
A. 司法書士には、紛争になっていない通常の契約書であれば、作成・内容チェック・条項の助言を依頼できます。契約書の作成やチェックは司法書士だけの独占業務ではありませんが、紛争性のない契約書の確認は資格の有無にかかわらず行える事実行為で、報酬を得て行っても弁護士法第72条に触れないためです。とくに不動産売買や会社設立など、登記と一体で進む契約書で強みを発揮します。
出典・参考資料(2件)
- 出典:司法書士法(第3条)|e-Gov法令検索
- 出典:弁護士法(第72条)|e-Gov法令検索
Q. 契約書に関して司法書士に頼めない業務はありますか?
A. 相手方との契約交渉の代理や、すでに紛争が生じている契約への対応は、司法書士には頼めません。これらは報酬を得て紛争性のある法律事件を扱う行為にあたり、弁護士法第72条が禁じる非弁行為となるためです。交渉を任せたい場合や、すでにトラブルが起きている契約は、弁護士に依頼する必要があります。
出典・参考資料(1件)
- 出典:弁護士法(第72条)|e-Gov法令検索
Q. 140万円を超える契約書は司法書士に頼めないのですか?
A. 契約書の作成・チェック自体に契約金額の上限はなく、140万円という基準は、認定司法書士が紛争の相手方との交渉や裁判の代理を行える範囲を指すものです。この金額は、簡易裁判所が扱える訴訟の目的の価額(裁判所法第33条第1項第1号で140万円以下)に対応します。したがって金額の大小にかかわらず契約書の作成・チェックは依頼でき、140万円を超える紛争の代理交渉や裁判は弁護士の領域になります。
出典・参考資料(2件)
- 出典:裁判所法(第33条)|e-Gov法令検索
- 出典:司法書士法(第3条)|e-Gov法令検索
Q. 契約書のチェックは司法書士・弁護士・行政書士の誰に頼むのが正解ですか?
A. 登記・不動産・会社関連と一体で紛争の心配がない契約書は司法書士、許認可や官公署提出書類と関わる契約書は行政書士、交渉代理や紛争対応が必要な契約書は弁護士が向いています。費用の目安は司法書士・行政書士が1件1万〜3万円程度、弁護士が5万〜10万円程度です。紛争になるか判断が難しい契約や、金額が大きく誤りの影響が大きい契約は、はじめから弁護士に相談しておくと安心です。
Q. 司法書士に契約書チェックを頼む費用はいくらですか?
A. 司法書士への契約書チェック(レビュー)の費用は1件1万円台から、作成まで含めると数万円程度が目安です。料金を公開している事務所の例では、チェックのみで11,000円〜、定型契約書の作成で22,000円〜、非定型・高額の契約書では55,000円〜110,000円程度となっています。契約書の枚数や契約金額、特急対応の有無で変わるため、初回相談(無料の事務所が多い)で見積もりを確認してください。
Q. 司法書士に契約書を公正証書にする手続きも頼めますか?
A. 司法書士には、契約書の作成・チェックとあわせて、公正証書にするための案文作成や公証役場での手続きのサポートを依頼できます。金銭消費貸借契約や連帯保証など、支払いが滞ったときに強制執行できる効力を持たせたい契約で公正証書が使われます。対応できるかや費用は契約内容により異なるため、事前に事務所へ確認してください。
Q. 契約書に収入印紙は必要ですか?司法書士に相談できますか?
A. 紙で作成・交付する契約書のうち、印紙税法で定められた課税文書にあたるものには収入印紙の貼付が必要で、課税文書に該当するかや税額は司法書士にも相談できます。契約の種類や記載金額によって印紙税額は変わります。電子契約(電子データでの締結)は課税文書にあたらないため印紙は不要です。判断に迷う場合は、契約書の作成・チェックとあわせて相談するとよいでしょう。
Q. AIで契約書をチェックしてもらうのは違法ではないですか?
A. AIを使って契約書をチェックすること自体は違法ではありません。ただし、報酬を得て法的判断を伴う法律事務を行うには資格が必要なため、AI契約書レビューサービスの多くは、AIが抜け漏れやリスクの検出を補助し、最終的な法的判断は弁護士などの有資格者が担う形をとっています。重要な契約は、AIのレビューに加えて有資格者の確認もあわせて受けると安心です。
出典・参考資料(1件)
- 出典:弁護士法(第72条)|e-Gov法令検索
契約書レビューサービスの料金・資料を一括チェック
MCB FinTechカタログでは、契約書レビュー・AI契約書レビューサービスの最新資料を無料で一括請求できます。弁護士監修や有資格者の関与、料金、対応範囲を比べながら、自社に合ったサービスを検討できます。
一括ダウンロードする
MCB FinTechカタログに掲載しませんか?
MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















