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エクセルでダッシュボードを作る方法|ピボットテーブルからスライサー連動まで手順を解説

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BIツール比較表(2026年版)

毎月の売上や予算の数字をエクセルでまとめていると、「数字が一目で分かる画面がほしい」と頼まれる場面が増えてきます。複数のグラフと数値を1枚にまとめ、見たい切り口で絞り込める「ダッシュボード」は、専用ツールを買わなくても、使い慣れたエクセルの標準機能だけで作れます。

ただ、実際に作ろうとすると「どのボタンから何を選べばいいのか」で手が止まりがちです。ピボットテーブル・ピボットグラフ・スライサーという3つの機能をどうつなげれば連動する1枚になるのか、順番と操作が分からないと、途中で完成までたどり着けません。

この記事では、データの準備から連動するダッシュボードの完成まで、クリックするメニュー名のレベルで手順を通して解説します。あわせて、見やすく仕上げるコツ・毎月の更新を楽にする方法・テンプレートの入手先、そしてエクセルで続ける場合の限界と次の一歩までをまとめました。手順どおりに進めれば、自分のデータで動くダッシュボードを1枚作り終えられます。

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完成イメージ:この記事で作れるエクセルダッシュボード

まずは、この記事の手順で作れるダッシュボードの完成形を先に見ておきましょう。ゴールが見えていると、各手順が全体のどこに当たるのかを掴みやすくなります。

作るのは、1枚のシートに次の要素を並べた売上管理ダッシュボードです。画面上部には、売上・利益などの合計値を大きく示す「KPIカード」を置きます。その下に、月別の推移を示す折れ線グラフ、商品カテゴリ別の構成比を示すドーナツグラフ、部門別の実績を比較する横棒グラフを並べます。そして画面の端に「スライサー」を置き、支店や期間を選ぶと、すべてのグラフが同時に切り替わるようにします。

エクセルダッシュボードの完成イメージ図。1枚のシートの画面上部に売上高と利益のKPIカードを大きく配置し、中央に月別の推移を示す折れ線グラフ・カテゴリ別の構成比を示すドーナツグラフ・部門別の比較を示す横棒グラフを並べ、画面の端にスライサー(支店・期間)を置いて、選ぶと全グラフが同時に切り替わる構成を示す。

題材は売上データですが、入金・経費・予実など、毎月エクセルで集計している数字であれば同じ作り方がそのまま使えます。元になるのは「日付・支店・部門・商品・金額」のような1行1件のリスト形式のデータだけです。特別なアドインやマクロは使いません。手元に練習用のデータが無ければ、後述するMicrosoft公式の無料サンプルを開いて一緒に進めると分かりやすくなります。

エクセルダッシュボードの作り方(6つの手順)

それでは、ダッシュボードを作る手順を6つのステップに分けて見ていきます。操作の流れはMicrosoft公式ヘルプのダッシュボード作成手順に沿っており、どのメニューを選ぶかまで具体的に示します。ステップ1〜5で部品(集計・グラフ・KPIカード・スライサー)を作り、ステップ6で1枚のシートに集めて完成させます。

エクセルダッシュボードを作る6つの手順を左から右への流れで示した図。ステップ1でデータをテーブルに変換、ステップ2でピボットテーブルで項目を集計、ステップ3でピボットグラフで可視化、ステップ4でKPIカードに合計値を大きく表示、ステップ5でスライサーで全グラフを連動、ステップ6で1枚のシートに集約してダッシュボードを完成させる。

ステップ1:データを「テーブル」に変換する

最初に、元データをエクセルの「テーブル」に変換します。テーブルにしておくと、行が増えてもピボットテーブルやグラフが自動で新しいデータを取り込めるようになり、毎月の更新が楽になります。

データ内のいずれかのセルを選択し、「挿入」タブから「テーブル」を選びます(ショートカットのCtrl+Tでも同じ操作ができます)。1行目を見出しとして使う場合は、表示されるダイアログで「先頭行をテーブルの見出しとして使用する」にチェックを入れて確定します。

出典・参考資料(1件)

ステップ2:ピボットテーブルで集計する

次に、テーブルにしたデータをピボットテーブルで集計します。Microsoft公式ヘルプは、ピボットテーブルを次のように説明しています。

ピボットテーブルは、データの計算、集計、分析を行う強力なツールです。

ワークシート データを分析するピボットテーブルを作成する|Microsoft サポート

テーブル内のセルを選択した状態で「挿入」タブ→「ピボットテーブル」→「新しいワークシート」を選びます。作成されたピボットテーブルで、行・列・値に集計したい項目をドラッグします。たとえば「月別の売上合計」なら、行に「月」、値に「金額」を置きます。

ダッシュボードでは複数のグラフを使うため、ピボットテーブルも複数作ります。最初の1つを整えたら、コピーして貼り付け、集計する項目を変えていくと効率的です。貼り付けるときは、ピボットテーブルが縦に伸び縮みしても重ならないよう、横方向に余白を空けて並べます。「ピボットテーブル分析」タブの「ピボットテーブル名」で、後から見分けやすい名前を付けておくと管理が楽になります。

出典・参考資料(1件)

ステップ3:ピボットグラフで可視化する

集計したピボットテーブルをグラフにします。ピボットテーブル内のセルを選び、「ピボットテーブル分析」タブ→「ツール」→「ピボットグラフ」を選択し、表したい内容に合ったグラフの種類を選びます。

目安は、推移なら折れ線グラフ、構成比ならドーナツグラフ、項目ごとの比較なら横棒グラフです。この対応で、ピボットテーブルごとにグラフを作っていきます。各グラフは作った時点では集計用のシート上にありますが、ステップ6で1枚のダッシュボードシートにまとめます。選び方の詳しい整理は後述の「どのKPIにどのグラフを使うか」を参照してください。

ステップ4:KPIカードで重要な数字を大きく見せる

ダッシュボードで最も目立たせたいのは、売上高や利益といった最重要の数字です。これらは小さな表の中ではなく、画面上部に大きな文字で単独表示すると一目で伝わります。これを「KPIカード」と呼びます。

作り方はシンプルです。合計値を集計したピボットテーブルのセルを、カードを置きたいセル(ステップ6でまとめるダッシュボードシートの上部)に数式で参照し、文字を大きく(36ポイント程度以上に)設定します。別シートのセルも「=」に続けてそのセルを指定すれば参照できます。

このとき参照の入力でつまずきやすい点があります(集計セルを直接クリックするとGETPIVOTDATA関数が入る問題)。対処は後述の「つまずきやすいポイントと対処」で解説します。

ステップ5:スライサー・タイムラインで全グラフを連動させる

最後に、ダッシュボードの要である「連動」を設定します。スライサーは、支店や商品カテゴリなどをボタンで選んで絞り込むフィルター機能です。期間で絞るときは、日付専用のタイムラインを使います。

いずれかのピボットテーブルを選び、「ピボットテーブル分析」タブ→「フィルター」→「スライサーの挿入」(期間なら「タイムラインの挿入」)で、絞り込みに使う項目を選びます。

このままでは1つのピボットテーブルにしか効かないため、スライサーを選択した状態で「スライサー」タブの「レポート接続」を開き、連動させたいすべてのピボットテーブルにチェックを入れます。これで、スライサーを操作するとすべてのグラフが同時に切り替わる、ダッシュボードらしい動きが完成します。

出典・参考資料(2件)

ステップ6:1枚のダッシュボードシートにまとめる

ここまでで、集計用のシートにピボットテーブル・グラフ・スライサーがそろいました。最後に、これらを1枚の「ダッシュボード」シートに集めて配置し、完成イメージの画面に仕上げます。

新しいシートを1枚追加して「ダッシュボード」などの名前にします。集計シートのグラフを1つずつ選んで切り取り(Ctrl+X)、ダッシュボードシートに貼り付け(Ctrl+V)ます。グラフはセルに固定されていないため、ドラッグで自由に配置できます。

完成イメージに合わせて、画面上部にKPIカード、その下に折れ線・ドーナツ・横棒などのグラフ、端にスライサーを並べます。スライサーも切り取って貼り付ければ、レポート接続による連動は保たれたまま移動できます。

仕上げに、計算で使ったピボットテーブルのシートは、シート見出しを右クリックして「非表示」にしておきます。閲覧者にはダッシュボード画面だけが見える、すっきりした1枚になります。

手順どおりに1枚作れたら、次はさらに見やすく・楽にするための工夫です。

つまずきやすいポイントと対処

手順どおり進めても引っかかりやすいポイントと、その対処法をまとめます。先に知っておくと、完成まで止まらずに進めます。

  • KPIカードの数式がGETPIVOTDATAになってしまう:ピボットテーブルの集計セルをマウスで直接クリックすると自動で入ります。空きセルを選び、数式バーで参照先のセル番地を手入力すれば、通常のセル参照にできます。
  • ピボットテーブルが伸びて隣の表と重なる:ピボットテーブルは集計結果の件数に応じて縦に伸び縮みします。複数並べるときは、縦に積まず横方向に十分な余白を空けて配置します。
  • スライサーが一部のグラフにしか効かない:スライサーは挿入しただけでは元のピボットテーブルにしか連動しません。「レポート接続」で、連動させたいピボットテーブルすべてにチェックを入れる必要があります。
  • データを追加しても集計に反映されない:元データがテーブルになっていない場合に起こりがちです。ステップ1でテーブルに変換し、ピボットテーブルを右クリックして「更新」すると、追加分が取り込まれます。

どのKPIにどのグラフを使うか

見たい数字に合ったグラフの選び方を見ていきましょう。指標の性質に合わないグラフを選ぶと、せっかくの数字が読み取りにくくなります。迷ったときは、下の対応を目安にしてください。

見たい数字(指標)向いているグラフ理由
売上高・利益などの最重要な合計値KPIカード(数値の大きな単独表示)一目で現状を把握させたい数字は、グラフより大きな数字そのものが速い
月別・日別などの時系列の推移折れ線グラフ増減の傾向や山谷を線の形でひと目で追える
商品・チャネル別などの構成比ドーナツグラフ・円グラフ全体に占める割合の大小を面積で直感的に示せる
部門・商品別などの項目比較横棒グラフ項目名が長くても読みやすく、大小の順位を比べやすい

基本は「合計値はカード、推移は折れ線、構成比はドーナツ、比較は横棒」と覚えておけば、たいていのダッシュボードは組み立てられます。1枚にグラフを詰め込みすぎず、本当に見たい指標に絞ることも、読みやすさのうえで大切です。

見やすく仕上げるデザインのコツ

同じデータでも「見やすい」と感じてもらうための仕上げのコツを紹介します。いずれも、情報を減らして要点を際立たせる方向の工夫です。

  • 色数は3色程度に絞る:背景になじむベース色・注目させたい強調色・注意を促す警告色の3系統に抑えると、どこを見ればよいかが伝わります。色が多いと、かえって優先順位が分からなくなります。
  • 軸線・目盛・凡例を減らす:グラフの補助的な線や目盛は、無くても意味が通るなら削ります。代わりに必要な数値をデータラベルとして直接表示すると、視線の移動が減って読みやすくなります。
  • 重要な数字ほど大きく・上に置く:人は画面の左上から見る傾向があります。最重要のKPIカードを上部に、補足的なグラフを下部に配置すると、自然な順序で読めます。
  • グラフ・スライサーはセルの枠に合わせて整列する:グラフやスライサーをドラッグやサイズ変更するとき、Altキーを押しながら操作すると端がセルの枠線に吸着します(初期設定のまま使えます)。手作業でそろえるより、並べたグラフ同士の位置やサイズがそろい、1枚に集約したときの見た目が整います。
  • スライサーのボタンの列数・色を整える:スライサーを選ぶと表示される「スライサー」タブ(Excel 2019以前は「スライサーツール」の「オプション」タブ)の「ボタン」グループで、列の数を2〜3に増やすと選択肢が縦に長くなりすぎず収まります。「スライサースタイル」で配色に合う色を選べば、グラフと調和して見やすくなります。
  • 完成したら集計シートを保護する:ダッシュボードのセルを誤って編集して崩さないよう、閲覧専用で配る場合はシートの保護をかけておくと安心です。

すぐ使える無料テンプレート・サンプルの入手先

一から作らず、まず完成形を触って感覚を掴みたい場合は、出所の確かなサンプルから始める方法もあります。

Microsoft公式のダッシュボード解説ページでは、操作を試せる対話型の「Excel ダッシュボードのチュートリアル ブック」(.xlsx形式)が配布されています。ここで紹介した手順も、このサンプルと同じ流れで解説されているため、ダウンロードして実際のピボットテーブルやスライサーの設定を見ながら進めると理解が早まります。配布元が提供元のMicrosoftなので、安心して利用できます。

出典・参考資料(1件)

なお、Web上には無料・有料のエクセルダッシュボードテンプレートが数多く配布されていますが、提供元が不明なファイルは、マクロの安全性や数式の正確さが確認できないため、業務データでの利用は慎重に判断してください。

毎月の更新を自動化する(Power Query・Power Pivot)

ダッシュボードを作った後に負担になりやすいのが、毎月のデータ更新です。手作業での貼り付けや整形を減らしたい場合は、標準機能の「Power Query」と、無料アドインの「Power Pivot」が役立ちます。

Power Queryは、外部データの取り込みと整形を記録して繰り返せる機能です。Microsoft公式ヘルプは、その効果を次のように説明しています。

クエリを更新すると、各ステップが自動的に実行されます。 クエリにより、Excel でデータを手動で接続して整形する必要がなくなります。

Excel の Power Query について|Microsoft サポート

入口は「データ」タブの「データの取得」から、取り込むファイルやフォルダーを選ぶ操作です。一度、列の削除やデータ型の変換といった整形手順を登録しておけば、翌月は新しいデータに対して「更新」を押すだけで同じ処理が流れます。毎月の手作業がなくなり、更新漏れも防げます。

一方のPower Pivotは、複数の表を関連づけて扱うための機能です。

Power Pivot は、強力なデータ分析の実行や高度なデータ モデルの作成に使うことができる Excel のアドインです。

Power Pivot: Excel での強力なデータ分析とデータ モデリング|Microsoft サポート

売上データと顧客マスタなど、複数の表をキーで結びつけてから集計したい場合に向いています。いずれもエクセルの標準機能(Power Pivotはアドイン)なので、別途ツールを導入せずに、更新作業の負担を軽くできます。

エクセルダッシュボードの限界と「次の一歩」

エクセルでダッシュボードを運用し続けると、いくつかの場面で限界にぶつかります。ここでは、その限界と次の選択肢を見ていきます。エクセルで十分なケースも多いため、無理に乗り換えを勧めるものではありません。

次のような状態が続くようなら、専用ツールへの切り替えを検討するサインです。

  • 更新の手作業に毎月まとまった時間がかかる:データの貼り付けや整形に週単位の工数が割かれている。
  • 担当者が休むと更新が止まる(属人化):作り方や数式の意味が特定の人しか分からず、引き継ぎが難しい。
  • 複数人・複数拠点で同じ数字を見たい:ファイルをメールで回すうちに版が分かれ、部署によって数字が食い違う。
  • 販売・会計・顧客など複数システムのデータを横断したい:手元のエクセルに集めるだけで一苦労になる。

エクセル内でも、前述のPower Query・Power Pivotで更新や複数データの扱いはある程度カバーできます。それでも追いつかなくなったときの次の一歩が、データの取り込みから可視化・共有までを自動化する「BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)」です。

常に最新のデータが自動で反映され、Webブラウザで複数人が同じダッシュボードを見られるため、更新の手作業・属人化・版ずれといった課題をまとめて解消できます。

エクセルからの移行先として検討しやすい、ノーコードで扱えるBIツールを3つ紹介します。いずれも、料金や詳細な機能は提供元への問い合わせや資料で確認してください。

1. Srush(Srush株式会社)

Srush AIのウェブサイト

Srushは、社内に散らばったデータをノーコードで連携し、ダッシュボードとして可視化できるクラウドサービスです。「先月の売上は?」のように入力すると答えが返る対話型AIを備え、データ専任の担当者がいない中堅・中小企業でも扱いやすい設計になっています。

2. MotionBoard(ウイングアーク1st株式会社)

MotionBoardのウェブサイト

MotionBoardは、60種類以上のデータソースと連携できる国産のBIツールです。用意されたテンプレートからダッシュボードを作成でき、経営数値や管理会計の可視化に強みがあります。クラウド版は最小10ユーザーから利用できます。

3. DOMO FOR FINANCE(Domo, Inc.)

DOMO FOR FINANCEのウェブサイト

DOMO FOR FINANCEは、データ活用プラットフォーム「Domo」を財務・経理向けに位置づけた呼称です。1,000種類を超えるコネクターで社内外のデータを統合し、ダッシュボードから業務の自動化までをクラウド上で完結できます。中堅〜大企業での利用が中心です。

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サービス名SrushMotionBoardDomo(DOMO FOR FINANCE)
提供形態クラウド(ノーコード)クラウド/オンプレミス(ノーコード)クラウド(SaaS、ノーコード/ローコード)
主な特徴社内に散在するデータをノーコードで連携・可視化。「先月の売上は?」のように質問できる対話型AIを搭載国産BIツール。60種類以上のデータソースと連携し、用意されたテンプレートでダッシュボードを作成。経営・管理会計の可視化に強い1,000種類超のコネクターで社内外のデータを統合。ダッシュボード・AI・業務自動化までクラウド上で完結
想定される規模中堅・中小企業幅広い企業規模(クラウド版は最小10ユーザー〜)中堅〜大企業向け
料金初期費用300,000円〜・月額80,000円〜(公式プラン一覧/2026年10月時点・税別)。最新の金額は要問い合わせクラウド版 月額60,000円〜(税別、最小10ユーザー・年契約)。初期費用は別途(要問い合わせ)要問い合わせ(利用量に応じたクレジット制・年間契約、ユーザー数での課金なし)
無料トライアルあり(条件は要問い合わせ)ありあり(期間・条件は要問い合わせ)
詳細情報オンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見る

自社のデータ量や使う人のスキル、予算に合うかは、実際に各サービスの資料を見比べるのが近道です。BIツールの選び方や主要サービスの比較は、次の記事で詳しく解説しています。

まとめ

エクセルのダッシュボードは、「データをテーブルに変換→ピボットテーブルで集計→ピボットグラフで可視化→KPIカードで重要な数字を大きく→スライサーで連動→1枚のシートに集約」という6つの手順で、専用ツールを使わずに作れます。まずは手元のデータで1枚作ってみると、全体の流れが掴めます。

見やすく仕上げるには、グラフを指標に合わせて選び、色や補助線を絞り込むのがコツです。毎月の更新はPower Query・Power Pivotで軽くできます。そのうえで、更新の手作業・属人化・複数人での共有に限界を感じ始めたら、データの取り込みから共有までを自動化するBIツールが次の選択肢になります。自社の状況に合わせて、エクセルで続けるか、専用ツールに踏み出すかを判断してください。

よくある質問(FAQ)

Q. エクセルダッシュボードとは何ですか?

A. エクセルダッシュボードとは、売上やKPIなど複数の数字とグラフを1枚のシートにまとめ、見たい切り口で絞り込みながら全体を一目で把握できるようにした集計画面です。企業では、売上の推移把握、予算の進捗管理、案件やKPIのレポートなどに使われます。専用のツールを導入しなくても、エクセルの標準機能であるピボットテーブル・ピボットグラフ・スライサーを組み合わせて作成できます。

Q. エクセルダッシュボードの作成に最適なエクセルの機能は何ですか?

A. エクセルダッシュボードづくりの中心になるのは、データを集計するピボットテーブル、それを可視化するピボットグラフ、表示を絞り込むスライサー(期間ならタイムライン)の3つの機能です。ピボットテーブルで数字を集計し、ピボットグラフでグラフ化し、スライサーの「レポート接続」で複数のグラフを同時に連動させます。

売上高や利益などの最重要な数字を大きく見せる「KPIカード」は、集計セルを数式で参照して文字サイズを大きくするだけで作れます。

Q. エクセルダッシュボードはピボットテーブルを使わずに作れますか?

A. ピボットテーブルを使わずに通常の表とグラフを並べてもダッシュボードは作れますが、スライサーで全グラフを連動させたり、毎月のデータ追加に自動で対応させたりするには、ピボットテーブルを使うのが簡単です。

通常の表と関数でも集計はできますが、データが増えるたびに集計範囲や数式を手直しする必要が出てきます。本記事の手順のように、元データをテーブルに変換してピボットテーブルを基本に組み立てると、更新や連動がぐっと楽になります。

Q. エクセルダッシュボードは無料で作れますか?

A. エクセルがすでに使える環境であれば、追加費用なしでダッシュボードを作れます。本記事で使うピボットテーブル・ピボットグラフ・スライサー・Power Queryはいずれもエクセルの標準機能で、特別な有料ツールは必要ありません(Power Pivotは無料のアドインとして追加して使います)。

Microsoft公式でも、操作を試せる無料の「Excel ダッシュボードのチュートリアル ブック」が配布されています。

Q. エクセルダッシュボードのデータは自動で更新できますか?

A. 元データをテーブルに変換し、取り込みと整形の手順をPower Queryに登録しておけば、翌月以降は「更新」を押すだけで最新データがダッシュボードに反映されます。毎月の貼り付けや整形の手作業がなくなり、更新漏れも防げます。ただし、取り込む元データを用意する作業自体は手元で必要になるため、連携するデータ源が増えて更新が追いつかなくなってきた場合は、BIツールの利用も選択肢になります。

Q. エクセルダッシュボードからBIツールに切り替える目安はいつですか?

A. 更新の手作業・属人化・複数人での数字の食い違い・複数システムの横断といった課題が続くようになったときが、切り替えを検討する目安です。

逆に、1人〜少人数でエクセルの更新が無理なく回っているうちは、エクセルで十分なケースも多くあります。データの取り込みから可視化・共有までを自動化したい段階になったら、BIツールの資料を見比べて検討してください。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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