法人カードの与信審査に通るか不安を感じていませんか。設立直後のスタートアップや、社員の立替・小口現金・仮払いをなくしたい経理・総務の担当者にとって、審査なしで持てる法人プリペイドカードは有力な選択肢です。
ただ、商品ごとに手数料やチャージ方法、使える支払先が大きく異なり、どれを選べばよいか迷う場面も少なくありません。自社の使い方に合う1枚は、どのように見極めればよいのでしょうか。
本記事では、法人プリペイドカード6サービスを横並びで比較します。発行手数料・年会費・チャージ手数料などのコスト、チャージ方法、発行できる枚数、国際ブランド、ETC・サブスク・海外といった使える支払先の違いを整理しました。自社に合うカードを選ぶための材料としてご活用ください。
自社に合う1枚をすぐ絞り込みたい方は、本文中の「30秒で終わる選定診断ツール」もご利用ください。
目次
法人プリペイドカードとは?
法人プリペイドカードは、あらかじめチャージした残高の範囲内で支払いに使える、法人・事業者向けの決済カードです。資金決済に関する法律(資金決済法)上は「前払式支払手段」に位置づけられ、入金した金額を超えて使うことはできません。
出典・参考資料(1件)
残高の範囲内でしか使えない仕組みのため、与信(信用供与)を前提とせず、多くの商品が与信審査なしで発行できます。設立直後で決算実績がない企業や、使いすぎを事前に防ぎたい事業者が導入しやすい点が特徴です。
クレジットカード・デビットカードとの違い
ここでは、法人向けの3種類の決済カードの違いを整理します。支払いのタイミングと、審査の要否が主な分かれ目です。

クレジットカードは後払い式で、利用額を締め日にまとめて翌月以降に精算します。与信枠の範囲で支払いを先延ばしでき、ポイント還元や付帯保険が充実する一方、発行時に与信審査を受けます。デビットカードは、決済と同時に銀行口座から即時に引き落とす方式です。
プリペイドカードは前払い式で、事前にチャージした残高だけを使います。口座残高や与信枠に左右されず、チャージした金額が実質の利用上限になるため、予算や使いすぎの管理がしやすい点が、他の2方式との違いです。
そもそもプリペイドという方式が自社に向くのか、審査が不要な仕組みや向いている使い方まで含めて確かめたい場合は、基本を掘り下げた以下の記事が参考になります。
法人プリペイドカードとは?審査不要の仕組みとクレジットカード・デビットカードとの違い・選び方
会社の支払いを社員に任せるたびに立替精算が発生し、小口現金の管理や仮払いの処理に手が取られていませんか。設立して間もない会社では、法人クレジットカードの審査に通るか不安を抱えるケースも少なくありません。こうした場面で候補になるのが、事前にチ…
どの商品が自社に合うか迷う場合は、以下の「30秒で終わる選定診断ツール」で、用途や重視する条件から候補を絞り込めます。
【比較表】法人プリペイドカードおすすめ6選を比較
ここからは、自社の用途や条件に合わせて客観的に比較・選定できるよう、主要な法人プリペイドカード6サービスを横並びで整理します。発行手数料・年会費・チャージ手数料などのコスト、チャージ方法、発行可能枚数、国際ブランド、会計連携などの項目で比べられます。
法人プリペイドカードには、前払い(チャージ式=資金決済法上の前払式支払手段)のカードのほか、担保を預けることで与信審査を受けずに利用枠を得られる保証金(デポジット)型のカードがあります。どちらも審査を受けずに持てる点は共通し、方式の違いは比較表の「カード方式」列で確認できます。

| サービス名 | マネーフォワード ビジネスカード | paild(ペイルド) | UPSIDERカード | バクラクビジネスカード | Vプリカビジネス | Bizプリカ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| カード方式 | チャージ式+後払い (1枚で併用) | チャージ式(前払い) | 保証金プラン/後払い (保証金は前払い型) | 保証金プラン/後払い (保証金は前払い型) | チャージ式(前払い) | チャージ式(前払い) |
| 発行手数料 | バーチャル無料 リアル1枚目無料/2枚目〜900円+税 | バーチャル無料 リアルは30枚まで無料/31枚目〜1,400円+税 | 無料 | バーチャル無料 リアル1,540円/枚(税込) | カードレス無料 リアルカード500円 | 無料 |
| 年会費 | 無料 (1年間未利用時1,000円+税) | 要確認 | 無料 | 無料 | 無料 | 記載なし (月額制) |
| 月額利用料 | 無料 | 10,000円+税 (2025年7月〜の基本利用料) | 無料 | 無料 (決済拡張オプションは条件により月1.3万円+税) | 無料 | カード1枚あたり月150円+税 |
| チャージ手数料 | 入金元の金融機関による (GMOあおぞらネット銀行は無料) | 銀行振込の振込手数料は利用者負担 | — (保証金・後払い型) | — (保証金・後払い型) | 要確認 | 無料 |
| チャージ方法 | 専用口座へ入金 (ネットバンキング・ATM・コンビニ) | 銀行振込でウォレットに入金 (後払いチャージの提携あり) | 保証金を入金 (利用額を事前に預け入れ) | 保証金を入金 (利用枠相当を事前入金) | クレジットカード・銀行口座(代表者名義)・ コンビニ・ギフトコード | 管理サイトからオンライン入金 (原則、振込専用口座へ) |
| 発行可能枚数 | 何枚でも発行可 (当社判断で制限あり) | 上限なく発行可 | 無制限 (当社都合で制限の場合あり) | 複数発行可 (上限の明記なし) | 1アカウント1枚まで | 上限なし |
| 国際ブランド | Visa | Visa | Visa | Visa | Visa | Mastercard |
| 審査の有無 | チャージ式は審査なし (後払いは独自与信審査) | なし(プリペイド式) | 保証金プランは審査なし (後払いは独自与信審査) | 保証金プランは審査なし (後払いは独自与信審査) | 審査なし (書類提出・承認に1〜2週間) | 審査なし |
| 会計・支出管理連携 | マネーフォワード クラウド会計と リアルタイム連携(他社はCSV) | freee会計・マネーフォワード クラウド会計ほか | freee・マネーフォワード・勘定奉行・ 弥生・PCAと連携 | freee・マネーフォワード・弥生・ 勘定奉行・PCAほかと連携 | 連携機能の記載なし | 勘定奉行・楽楽精算・MFクラウド経費・ SAP Concur・バクラクなど18件と連携 |
| 対象 | 法人・個人事業主 | 法人 (個人事業主は要確認) | 法人のみ (個人事業主は不可) | 法人のみ (個人事業主は不可) | 法人・個人事業主 | 法人のみ (個人事業主・フリーランス不可) |
| 詳細情報 | オンライン相談を予約 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※発行コストの安い順で見たい場合は「発行手数料」「月額利用料」列を、発行枚数で選ぶ場合は「発行可能枚数」列を比較してください。総合順位の点数化はしていません。
各法人プリペイドカードの特徴とおすすめの企業
ここからは、比較表で取り上げた6サービスを1つずつ紹介します。それぞれの特徴やおすすめの企業を確認し、自社の使い方に合うカードを見極める材料にしてください。
1. マネーフォワード ビジネスカード(株式会社マネーフォワード)

株式会社マネーフォワードが提供する、チャージ式と後払いを1枚に併せ持つVisaブランドのビジネスカードです。事前に入金したウォレット残高の範囲で使うチャージ式なら与信審査は不要で、後払いを使う場合も独自の与信ロジックで審査するため、登記事項証明書・決算書の提出は求められません。発行対象は法人代表者と個人事業主です。
初期費用・入会費・年会費は無料で、年会費は1年間利用がない場合のみ1,000円(税抜)が発生します。バーチャルカードは無料で発行でき、リアルカードは1枚目無料・2枚目以降と再発行が1枚900円+税です。部署・従業員・仕入先・目的ごとにカードを分け、カード単位で決済上限や支払先を設定できます。
マネーフォワード クラウド会計・確定申告とリアルタイムで連携し、利用明細が自動で仕訳候補になります。与信枠は最大10億円で、チャージ用口座への入金により枠を超えた利用も可能です。2025年11月には法人ETCカードの発行も始まりました(発行には与信枠の利用が必要)。
2. paild(ペイルド)(株式会社ペイルド)

管理画面から法人カードを何枚でも発行し、入金したウォレット残高を複数のカードで共有できる、株式会社ペイルドのプリペイド型の法人カードです。チャージした残高の範囲内で使う前払い方式のため、与信審査はありません。国際ブランドはVisaで、番号のみのバーチャルカードと物理のリアルカードを同じ画面で発行・管理できます。
カードごとに1回・1日・週・月単位の利用上限を設定でき、ウォレットの残高が全体の利用枠になります。freee会計やマネーフォワード クラウド会計などとの連携、電子帳簿保存法に対応した証憑管理も備えます。
日本資金決済業協会の登録情報によると、1回あたりの決済上限は500万円です(所定の本人確認を終えた法人で、当社が特別に許可した用途に限り1,000万円)。
料金は公式ヘルプによると、初期費用が10万円(税別)、月額のサービス基本利用料が1万円(税別)で、基本利用料にはリアルカード30枚分の発行手数料が含まれ、31枚目以降は1枚1,400円+税です(2025年7月の改定後。最新の費用は公式の料金ページで確認してください)。
3. UPSIDERカード(株式会社UPSIDER)

株式会社UPSIDERが法人向けに提供するVisaカードで、後払い(クレジット)プランと、与信審査なしで使える保証金(デポジット)プランの2方式から選べます。保証金プランは利用したい額を先に預け入れ、その金額が利用限度額になる仕組みで、銀行口座の連携も不要です。対象は法人のみで、個人事業主は利用できません。
保証金プランは厳密には前払式支払手段(チャージ式)ではなく担保を預ける保証金型ですが、与信審査を受けずに預け入れた範囲で使える点で、チャージ式に近い運用ができます。
後払いプランは、連携した銀行口座の残高などをもとに独自の与信モデルで審査します。年会費と発行手数料は無料で、カードの発行枚数に原則上限はありません(当社都合で制限する場合あり)。保証金プランなら最短1営業日で利用を開始でき、ポイント還元率は1.0%〜、1か月あたり最大10億円の利用限度額に対応します。
カードごとに日次・月次・取引単位の上限や、260以上のサービスから利用先を設定でき、用途を限定した発行ができます。freee会計・マネーフォワード クラウド会計・勘定奉行・弥生・PCAなどと連携し、証憑が電子帳簿保存法や適格請求書の要件に適合するかを自動で判定します。2026年8月には、クレジットカードへの紐付けが不要なETCカードの発行も始まりました。
4. バクラクビジネスカード(株式会社LayerX)

経費精算や請求書受取を手がける株式会社LayerXの「バクラクシリーズ」に属する、Visaブランドの法人カードです。通常の後払い(クレジット)プランは独自の与信審査が必須ですが、保証金プランを選べば利用枠に相当する額を先に入金することで、与信審査なしで発行・利用できます。申込対象は法人のみで、従業員が代表者だけの小規模法人も利用でき、個人事業主は対象外です。
この保証金プランは前払式支払手段(チャージ式)そのものではなく、入金額に応じて毎月の利用枠が付与される保証金型ですが、審査を受けずに預け入れた範囲で使える点はチャージ式に近い運用ができます。
後払いプランでは連携した銀行口座情報をもとに独自モデルで利用枠を審査し、公式の利用可否チェックで預金残高1,000万円未満と判定された場合は保証金プランが案内されます。年会費は無料で、バーチャルカードの発行手数料もかかりません。リアルカードは1枚1,540円(税込)、ETCカードは1枚550円(税込)です。
カードの利用明細をリアルタイムで同期し、AIが最大100件の明細と証憑を照合して仕訳データを自動作成します。freee会計・マネーフォワード クラウド会計・弥生・勘定奉行・PCAなどとAPIで連携でき、カードごとに利用先・上限金額・期間・通貨を設定できます。決済額に応じたキャッシュバックがあり、公式サイトは2026年10月以降の還元率を0.8%と案内しています。
5. Vプリカビジネス(ライフカード株式会社)

ライフカード株式会社が2024年10月に提供を開始した、法人・個人事業主向けのVisaプリペイドカードです。チャージした金額の範囲内だけで使う前払い式で、クレジットカードのような与信審査はありません。ただし利用開始までにアカウント登録・必要書類のアップロード・住所確認(郵送)があり、承認までに1〜2週間ほどかかります。
発行手数料はカードレス版が0円、リアルカード版が500円で、年会費はどちらも0円です。チャージはクレジットカード・代表者名義の銀行口座・コンビニのチャージコード・ギフトコードの4通りに対応します。残高上限は100万円、カードの有効期限は5年です。
カードの名義は代表者のみで、1つのアカウントにつき発行できるのは1枚までです。従業員ごとに複数枚を配る運用には対応していないため、代表者や少人数での経費決済に向きます。不正利用を防ぐセキュリティロック機能を備えています。
6. Bizプリカ(TOMOWEL Payment Service株式会社)

共同印刷グループのTOMOWEL Payment Service株式会社が提供する、立替払い・小口現金・仮払いの削減を狙う法人向けプリペイドカードです。国際ブランドはMastercardで、与信審査は不要です。申込対象は法人のみで個人事業主・フリーランスは対象外ですが、パート・アルバイト・派遣社員・外国人労働者などの従業員もカードを保有できます。
初期費用・カード発行費・発送費・チャージ手数料はいずれも無料で、費用はカード1枚あたり月額150円(税別)です。入会の申込み月を含む6か月間は無料で利用できます。発行枚数に上限はなく、必要な人数分を配れます。
チャージは管理サイトからオンラインで行い、原則として指定の振込専用口座へ入金します。勘定奉行クラウド・楽楽精算・マネーフォワード クラウド経費・SAP Concur・バクラクなど18件の会計・経費精算ソフトと利用データを連携できます。カードは申込後、約2週間で届きます。
法人プリペイドカードの選び方(比較ポイント)
ここからは、法人プリペイドカードを選ぶときに確認したい比較ポイントを解説します。自社が重視する項目から読み進め、候補の絞り込みにお役立てください。
トータルコスト(発行手数料・年会費・チャージ手数料)で選ぶ
コストは発行手数料・年会費・チャージ手数料に加え、カード1枚ごとの月額利用料で決まります。無料をうたう商品でも、リアルカードの追加発行や一定枚数を超えた分に手数料がかかるケースがあります。
判断の軸は、発行する枚数と運用期間を踏まえた総額です。カード1枚あたり月額が発生する商品は、配る枚数が増えるほど費用がかさみます。少数精鋭で使うのか、社員に広く配るのかによって、有利な料金体系が変わる点に注意しましょう。
利用上限・発行可能枚数で選ぶ
利用上限や発行できる枚数は、商品ごとに大きく異なります。1回・1日・1か月あたりの決済上限や、カード単位で上限額を設定できるかは、使いすぎの抑止と運用のしやすさに直結します。
社員や部署ごとにカードを分けたい場合は、発行枚数に上限がなく、カードごとに利用上限や支払先を個別設定できる商品が向いています。大口の仕入れや広告費の支払いが多い場合は、1回あたりの決済上限が自社の取引額に足りるかを確認してください。
チャージ方法・残高払戻の可否で選ぶ
チャージ方法は、銀行振込・口座振替・クレジットカード入金など商品ごとに異なります。経理の運用に合う入金手段があるか、入金から利用枠への反映までにかかる時間はどのくらいかを確かめておくと、資金ショートを防げます。
チャージした残高は、原則として払い戻しに応じないのが前払式支払手段の基本です。解約時に残高を現金化できないことが多いため、使い切れる見込みの金額だけをチャージする運用が無難です。残高の扱いは導入前に各社の規約で確認しましょう。
国際ブランドで選ぶ
国際ブランドは、Visa または Mastercard のいずれかが中心です。どちらも国内外の加盟店で広く使えますが、ブランドによって利用できる加盟店や、海外・オンライン決済での相性が変わる場合があります。
すでに取引先の決済や経費精算で特定のブランドを使っている場合は、それに揃えると運用がそろいます。海外出張やオンライン広告など、国外での利用が多い企業は、利用予定の加盟店でそのブランドが使えるかを事前に確認しておくと安心です。
会計ソフト連携・支出管理機能で選ぶ
利用明細を会計ソフトへ自動連携できると、仕訳や証憑の突合にかかる手間を減らせます。自社が使っている会計ソフトに対応しているか、API連携かCSV取り込みかは、導入後の工数を左右する重要な確認点です。
証憑の回収・保管、利用先の制限、承認ワークフローといった支出管理機能の充実度も商品ごとに差があります。精算業務そのものを減らしたい場合は、決済から仕訳までを一つの画面でつなげられる商品を選ぶと、経理の負担軽減につながります。
法人クレジットカード・デビットカードとの使い分け・併用
支払い方式は、1種類に統一する必要はありません。支出上限の事前統制や立替の削減を優先する用途ではプリペイド、支払い猶予やポイント・付帯サービスを重視する用途では後払い式のカードと、目的によって使い分ける考え方があります。
たとえば、社員に配る少額の経費カードはプリペイドで統制し、まとまった仕入れや出張費は与信枠のあるカードでまかなう、といった併用も可能です。自社の支出をどの場面で・誰が使うかで切り分けると、無理なく運用できます。
クレジットカードやデビットカードも含めて法人カード全体から選びたい場合は、年会費・還元率・会計連携まで横断して比較した以下の記事をご覧ください。
使える支払先・使えない場面(ETC・サブスク・海外・デポジット)
ここからは、法人プリペイドカードが使える支払先と、使えない場面について解説します。プリペイドカードはすべての支払先で使えるわけではなく、商品によって対応状況が分かれます。
特に注意したいのが、ETC・高速道路料金です。専用のETCカードを発行できる商品がある一方で、ETCや高速道路料金に利用できない商品もあります。社用車での利用が前提なら、ETC対応の可否を必ず確認してください。
このほか、カード番号の有効性確認を伴う継続課金(サブスク)、ホテルやレンタカーのデポジット(保証金の事前確保)を伴う決済では、プリペイドカードが使えない場合があります。重要な支払先は、少額で試すか、各社へ事前に確認するのが確実です。以下に、6サービスの支払先ごとの対応状況をまとめました。
| サービス名 | マネーフォワード ビジネスカード | paild(ペイルド) | UPSIDERカード | バクラクビジネスカード | Vプリカビジネス | Bizプリカ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ETC・高速道路 | ○(専用ETCカード発行可) | 要確認 | ○(2026年8月〜発行可) | ○(ETCカード発行可) | 要確認 | ×(ETC・高速道路通行料金は非対応) |
| サブスク・継続課金 | 要確認 | 要確認 | ○(広告・SaaS等の支払いに対応) | ○(広告費・SaaS等の用途別カード) | ○(公式が推奨用途にSaaS等の利用料を明示) | ○(公共料金・通信料・SaaS等に利用可。利用通知メールが配信されない場合あり) |
| 海外・外貨 | ○ | ○(国内外のVisa加盟店) | ○(海外事務手数料2.2%) | ○ | ○(Visa加盟店。海外手数料は要確認) | ○(海外取引関係事務処理費4.0%) |
※プリペイドカードは与信枠を持たないため、ホテルやレンタカーなど与信枠の確保(オーソリ)を伴う決済では、商品や加盟店によって使えない場合があります。重要な支払先は事前に各社へご確認ください。
※2026年10月時点の各社公式情報を基に作成。「要確認」は公式情報で可否を確認できなかった項目です。利用前に各社へご確認ください。
ETCや高速道路料金での利用を前提にしている場合は、プリペイド以外も含めた入手経路を審査・費用・割引で比べた以下の記事もあわせてご確認ください。
法人プリペイドカードを導入するメリット
ここからは、法人プリペイドカードを導入する主なメリットを4つの観点で解説します。コスト面だけでなく、経理業務や社内統制にどう効くかを押さえておきましょう。
審査不要で設立直後・個人事業主でも発行しやすい
与信審査がないチャージ式の商品が多く、決算実績のない設立直後の企業でも発行しやすい点が大きなメリットです。信用情報や財務状況を理由に審査で落ちる心配が少なく、必要になったタイミングで導入しやすくなっています。
個人事業主・フリーランスを対象とするかは商品ごとに異なります。法人のみを対象とする商品もあるため、個人事業主で利用したい場合は、申込対象に含まれるかを事前に確認してください。
「審査なし」を軸に探している場合は、プリペイド以外にも与信審査なしで持てる選択肢があります。カードの種類ごとに審査の有無を整理した以下の記事も、選択肢を広げる参考になります。
法人カードに「審査なし」はある?与信審査なしで持てるカードを種類別に紹介
独立したばかりの個人事業主や、設立して間もない会社の経営者にとって、事業用の経費をまとめる法人カードは早く手に入れたい決済手段です。しかし実績や信用に自信がないと、「普通に申し込んでも審査に落ちそう」という不安がつきまといます。 結論から言…
立替・小口現金をなくし経費精算を効率化できる
社員にカードを配れば、立替払いと後日の精算、小口現金の出納といった作業をなくせます。現金の管理や仮払いの受け渡しが不要になり、経理と現場の双方の手間が減ります。
利用明細を会計ソフトへ自動連携できる商品なら、支出の記録から仕訳までが自動でつながります。領収書の回収や突合にかかる時間を短縮でき、月次決算の早期化にも役立ちます。
利用上限・用途を事前に統制し使いすぎ・不正を抑止できる
チャージした残高の範囲でしか使えないため、予算を超えた支出が物理的に発生しません。カードごとに利用上限や使える支払先を設定できる商品なら、部署やプロジェクト単位で支出をコントロールできます。
用途を限定したカードを配れば、想定外の支払いや不正利用のリスクを抑えられます。利用状況を管理画面でリアルタイムに把握できる商品では、異常な利用にも早く気づけます。
必要な枚数を手早く追加発行できる
多くの商品で、管理画面から必要なぶんのカードをすぐ追加発行できます。番号のみを発行するバーチャルカードであれば、申込から利用開始までが速く、急な支払いにも対応しやすくなっています。
新しい社員や部署、仕入先・目的ごとにカードを分けて発行すれば、支出の内訳が最初から整理されます。人員の増減に合わせて発行・停止を柔軟に行える点も、運用上の利点です。
導入時の注意点・デメリット
ここからは、導入前に知っておきたい注意点とデメリットを解説します。メリットと合わせて把握しておくと、導入後のつまずきを避けられます。
「審査なし」でも本人確認・事業者確認は行われる
「審査なし」とうたう商品でも、発行会社による申込確認は行われます。多くの商品で、法人・代表者の本人確認書類の提出や、事業者であることの確認が求められます。
「審査なし」が指すのは、クレジットカードのような与信審査(信用調査)がないという意味です。申込みをすれば誰でも無条件に発行されるわけではなく、書類の提出や承認の手続きには一定の日数がかかる商品もあります。
ポイント還元・付帯サービスが限定的
プリペイドカードは、クレジットカードに比べてポイント還元率が低いか、還元がない商品もあります。旅行傷害保険やショッピング保険といった付帯サービスも、用意されていないか限定的なことが多いです。
還元や特典よりも、支出の統制や経理の効率化に価値を置くカードだと捉えておくと、期待とのずれが生じません。還元を重視する支払いは、別途クレジットカードを併用する選択肢もあります。
チャージ式のため資金繰り改善にはならない
プリペイドカードは前払い式のため、支払いを翌月以降に先送りする効果はありません。クレジットカードのように締め日から支払日までの猶予で手元資金を確保する、という使い方はできない点に注意が必要です。
使うぶんだけ事前に入金する仕組みのため、支払いのたびに残高を用意する必要があります。資金繰りに余裕を持たせたい場合は、後払い式のカードと組み合わせるなど、目的に応じた使い分けを検討しましょう。
解約時の残高処理に注意(払戻不可が多い)
チャージした残高は、原則として払い戻しを受けられません。これは各社の方針というより、前払式支払手段に共通する法律上の原則です。資金決済法は、前払式支払手段の払戻しを次のとおり定めています。
前払式支払手段発行者は、第一項各号に掲げる場合を除き、その発行する前払式支払手段について、保有者に払戻しをしてはならない。ただし、払戻金額が少額である場合その他の前払式支払手段の発行の業務の健全な運営に支障が生ずるおそれがない場合として内閣府令で定める場合は、この限りでない。
出典:資金決済に関する法律 第20条第5項|e-Gov法令検索
解約時に残高を現金化できないことが多いため、使い切れる見込みの金額だけをチャージする運用が安全です。解約手続きや残高の取り扱いは商品ごとに差があるので、導入前に各社の規約を確認しておきましょう。
まとめ
本記事では、法人プリペイドカード6サービスの手数料・チャージ方法・使える支払先・選び方を整理しました。
選定で最も大切なのは、誰が・何に・何枚使うかを先に整理し、そこから発行枚数に応じた総コスト、必要な利用上限、対応してほしい支払先、使っている会計ソフトとの連携を照らし合わせることです。審査や残高払戻しの扱いまで含めて確認しておくと、導入後につまずきにくくなります。
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よくある質問(FAQ)
Q. 法人プリペイドカードとは何ですか?
A. 法人プリペイドカードとは、あらかじめチャージした残高の範囲内で支払いに使える、法人・事業者向けの決済カードです。資金決済法上は「前払式支払手段」に位置づけられ、入金した金額を超えて使うことはできません。与信(信用供与)を前提としないため、多くの商品が与信審査なしで発行でき、設立直後で決算実績のない企業でも導入しやすい点が特徴です。
Q. 法人プリペイドカードは審査なしで発行できますか?
A. 法人プリペイドカードは、チャージ式(前払い式)の商品であれば、与信審査なしで発行できるものが多くあります。残高の範囲内でしか使えず与信を伴わないためです。
ただし「審査なし」はクレジットカードのような与信審査(信用調査)がないという意味で、法人・代表者の本人確認や事業者であることの確認は行われます。申込みをすれば誰でも無条件に発行されるわけではなく、書類の提出や承認に一定の日数がかかる商品もあります。
Q. 法人プリペイドカードは個人事業主でも申し込めますか?
A. 法人プリペイドカードを個人事業主が使えるかは、商品によって分かれます。対象は各商品で異なるため、比較表の「対象」列でご確認ください。法人・個人事業主の両方を対象とする商品がある一方、法人代表者向けで個人事業主を対象外とする商品もあります。
個人事業主で利用したい場合は、申込対象に含まれるかを事前に確認してください。
Q. 法人プリペイドカードのチャージ残高は払い戻しできますか?
A. 法人プリペイドカードのチャージ残高は、原則として払い戻しを受けられません。これは各社の方針というより、前払式支払手段に共通する資金決済法上の原則です(少額の場合など一部例外はあります)。解約時に残高を現金化できないことが多いため、使い切れる見込みの金額だけをチャージする運用が安全です。残高の取り扱いは商品ごとに差があるので、導入前に各社の規約を確認してください。
出典・参考資料(1件)
Q. 法人プリペイドカードはETCや高速道路料金に使えますか?
A. 法人プリペイドカードがETC・高速道路料金に使えるかは、商品によって対応が分かれます。専用のETCカードを発行できる商品がある一方で、ETCや高速道路料金に利用できない商品もあります。各商品の対応状況は、本文の使える支払先・使えない場面の一覧でご確認ください。
社用車での利用が前提なら、ETC対応の可否を申込み前に各社へ確認してください。
Q. 法人プリペイドカードはサブスクや海外でも使えますか?
A. 法人プリペイドカードは、すべての支払先で使えるわけではなく、カード番号の有効性確認を伴う継続課金(サブスク)や、ホテル・レンタカーのデポジットを伴う決済では利用できない場合があります。海外・外貨決済は、VisaやMastercardの国際ブランド加盟店であれば使える商品が多いものの、海外手数料の有無は商品ごとに異なります。重要な支払先は、少額で試すか各社へ事前に確認するのが確実です。
Q. 法人プリペイドカードと法人クレジットカードはどちらを選ぶべきですか?
A. 法人プリペイドカードと法人クレジットカードは、支出上限の事前統制と立替の削減を優先するならプリペイド、支払い猶予とポイント・付帯サービスを重視するならクレジットが基本です。会社全体で1種類に統一する必要はなく、社員に配る少額の経費カードはプリペイドで統制し、まとまった仕入れや出張費は与信枠のあるクレジットでまかなう、といった用途に応じた併用も有効です。
Q. 法人プリペイドカードは発行から利用開始までどのくらいかかりますか?
A. 法人プリペイドカードの発行にかかる期間は商品によって異なり、番号のみのバーチャルカードなら最短即日〜数営業日、リアルカードや書類確認を伴う商品では1〜2週間ほどかかります。
保証金型で最短1営業日から使える商品がある一方、書類確認・住所確認を伴う商品では承認までに1〜2週間、リアルカードの到着に約2週間かかる商品もあります。各商品の審査の有無や発行の流れは、比較表の「審査の有無」列や各サービスの紹介でご確認ください。急ぎで使いたい場合は、バーチャルカードを先行発行できる商品を選ぶとスムーズです。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
















