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【2026年度版】予算管理システムは補助金の対象?デジタル化・AI導入補助金の補助率・対象経費・申請の流れ

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予算管理システム比較表(2026年版)

予算管理システムの導入を検討するとき、数十万円から数百万円の費用が壁になり、導入の検討がなかなか前に進まないという声は少なくありません。表計算ソフトでの予算・実績管理が限界に近づき、システム化したいものの、コストをどう抑えるかで足踏みしている企業は多いのが実情です。

そこで活用したいのが、国のデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)です。この補助金はソフトウェアの導入費用を対象としており、条件を満たせば予算管理システムの導入費用の一部にも補助が受けられます。

本記事では、2026年度(令和7年度補正)のデジタル化・AI導入補助金について、補助率・補助上限・対象になる経費を枠別に整理します。そのうえで、予算管理システムがどの枠で申請できるのか、検討中の製品が補助の対象になっているかをどう確かめるのか、申請の流れとつまずきやすい落とし穴まで解説します。

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予算管理システムの導入に補助金は使える?

結論として、予算管理システムの導入にはデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)を活用できる可能性があります。この補助金はソフトウェアやクラウドサービスの導入費用を支援する制度で、代表的な「通常枠」では補助率2分の1以内、プロセス数が4つ以上の場合は最大450万円までの補助を受けられます。

この補助金は、2025年度(令和7年度)の補正予算事業から名称が変わりました。従来の「IT導入補助金」が「デジタル化・AI導入補助金」となり、AIを含むITツールの導入を支援する制度として運用されています。

中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、デジタル化やDX等に向けたAIを含むITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入を支援する補助金。令和7年度補正予算事業から、「デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)」と名称を変更。

出典:デジタル化・AI導入補助金2026の概要(令和8年4月)|中小企業庁

ただし、どの製品でも自動的に補助を受けられるわけではありません。補助の対象になるのは事務局に登録されたITツールに限られ、申請にはいくつかの要件と手順があります。以下では、枠ごとの補助率・補助上限から、予算管理システムが対象になるかの判断、申請の進め方までを順に確認していきます。

補助率・補助上限はいくら?デジタル化・AI導入補助金の枠別一覧

デジタル化・AI導入補助金には複数の申請枠があり、導入するツールの種類や目的によって使える枠が変わります。まず各枠の補助率と補助上限を一覧で示します。数値はいずれも2026年度(令和7年度補正予算による事業。和暦では令和8年度)の中小企業庁資料にもとづく最新のものです。

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申請枠通常枠インボイス枠(インボイス対応類型)インボイス枠(電子取引類型)セキュリティ対策推進枠複数者連携デジタル化・AI導入枠
補助率1/2以内(最低賃金近傍の事業者は2/3以内)50万円以下は3/4以内(小規模4/5以内)、50万円超〜350万円は2/3以内中小2/3以内・大企業等1/2以内中小1/2以内・小規模2/3以内経費区分による
補助上限5万〜150万円未満(1〜3プロセス)/150万〜450万円以下(4プロセス以上)350万円以下(会計・受発注・決済の2機能以上)350万円以下5万〜150万円以下基盤導入・分析経費で3,000万円、専門家費200万円
主な対象業務効率化・DX向けのソフトウェア全般。予算管理システムはこの枠が基本インボイス対応の会計・受発注・決済ソフト発注者が受注者に無償提供する受発注の仕組みサイバーセキュリティお助け隊サービス10者以上の事業者連携

ここからは、予算管理システムの導入で中心となる通常枠を軸に、各枠の中身を順に確認します。

通常枠(予算管理システム導入でまず検討する枠)

通常枠は、業務効率化やDX推進のためのソフトウェア導入を幅広く支援する枠です。補助額は導入するITツールのプロセス数に応じて決まります。

ここでの「プロセス」とは、会計・受発注・販売管理といった業務機能のまとまりを指し、導入するITツールがカバーする業務機能の数で補助上限が変わります。自社のケースが何プロセスに当たるかは、公募要領やIT導入支援事業者に確認するのが確実です。

  • ITツールのプロセス数が1~3つまで:補助額5万円~150万円未満(補助率1/2以内)
  • ITツールのプロセス数が4つ以上:補助額150万円~450万円以下(補助率1/2以内)
出典:デジタル化・AI導入補助金2026の概要(令和8年4月)|中小企業庁

補助率は原則2分の1以内ですが、地域別最低賃金の近傍で雇用する従業員が全従業員の30%以上を占める事業者などは、3分の2以内に引き上げられます。また、プロセス数が4つ以上の場合は、給与支給総額を年平均成長率3%以上増やすなどの賃金引上げ計画を策定し、従業員に表明していることが要件になります。1〜3プロセスの申請ではこの賃上げ要件は課されません。

インボイス枠(インボイス対応類型)

インボイス枠(インボイス対応類型)は、適格請求書(インボイス)制度に対応した「会計・受発注・決済」の機能を持つソフトウェアに限って使える枠です。補助率が通常枠より手厚く設定されています。

  • 補助額50万円以下の部分:補助率3/4以内(小規模事業者は4/5以内)
  • 補助額50万円超~350万円の部分:補助率2/3以内(会計・受発注・決済のうち2機能以上を有する場合に350万円以下まで申請可能。1機能の場合は50万円以下まで)
  • PC・タブレット等:補助額10万円まで(補助率1/2以内)/レジ・券売機等:補助額20万円まで(補助率1/2以内)

この枠は「会計・受発注・決済」の機能を持つツールに限られる点が、後述の「どの枠で申請するか」の判断で重要になります。

インボイス枠(電子取引類型)・セキュリティ対策推進枠・複数者連携枠

残りの3つの枠は、予算管理システム単体の導入では主な選択肢になりにくいものの、自社の状況によっては検討対象になります。

  • インボイス枠(電子取引類型):補助額350万円以下、補助率は中小企業・小規模事業者等が2/3以内、大企業等が1/2以内。発注者が受注者にインボイス対応ツールを無償で提供する受発注の仕組みが対象で、大企業も申請できます。
  • セキュリティ対策推進枠:補助額5万円~150万円以下、補助率は中小企業が1/2以内、小規模事業者が2/3以内。IPA(情報処理推進機構)の「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載され、事務局に登録されたサービスが対象です。
  • 複数者連携デジタル化・AI導入枠:10者以上の事業者が連携して申請する枠で、基盤導入経費と分析経費をあわせて3,000万円、専門家費は200万円が補助上限です。

セキュリティ対策推進枠の上限は、名称変更前(2024年度)は100万円でしたが、2026年度は150万円に引き上げられています。古い金額の情報が残っている場合があるため、注意してください。

出典・参考資料(2件)

補助の対象になる経費・ならない経費

通常枠で補助の対象になるのは、ソフトウェアの導入そのものにかかる費用が中心です。予算管理システムを導入する際に、どこまでが対象になるのかを整理します。

  • ソフトウェア:ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)
  • 導入関連費(オプション):機能拡張やデータ連携ツールの導入、セキュリティ対策実施に係る費用
  • 導入関連費(役務の提供):導入・活用コンサルティング、導入設定・マニュアル作成・導入研修、保守サポートに係る費用
出典:デジタル化・AI導入補助金2026の概要(令和8年4月)|中小企業庁

予算管理システムの多くはクラウド型(SaaS)で提供されており、月額のクラウド利用料が最大2年分まで対象になる点は、導入時の自己負担を抑えることにつながります。導入時の設定支援やマニュアル作成、保守サポートといった役務も対象に含まれます。

たとえば月額5万円のクラウド型予算管理システムを2年間利用する場合、クラウド利用料の2年分(120万円)が対象経費の目安となり、通常枠(補助率2分の1以内)なら最大で60万円程度の補助を受けられる計算です。実際の対象額や補助額は導入内容や審査によって変わるため、ベンダーに見積もりを依頼して確認しましょう。

一方で、補助の対象になるのはあくまでITツールの導入に係る費用です。ITツールの導入と直接結びつかない継続的・役務的な費用、たとえば通常の税務顧問料や決算料のような費用は、この補助金の対象にはなりません。また、ハードウェア単体の購入費は通常枠の対象経費には含まれず、PC・タブレットやレジ等のハードウェアはインボイス枠に限って補助の対象になります。

予算管理システムは補助金の対象になる?どの枠で申請する?

予算管理システムを補助金で導入したいと考えたとき、多くの方が迷うのが「どの枠で申請すればよいのか」という点です。結論から言えば、純粋な予算管理・予実管理システムは通常枠での申請が基本線になります。

その理由は、インボイス枠の対象範囲にあります。中小企業庁の資料では、インボイス枠(インボイス対応類型)の対象ソフトウェアは次のように定められています。

インボイス制度に対応し、「会計」・「受発注」・「決済」の機能を有するものに限る。

出典:デジタル化・AI導入補助金2026の概要(令和8年4月)|中小企業庁

このように、インボイス枠は適格請求書に対応した会計・受発注・決済の機能を持つツールに限られます。予算編成や予実管理、KPI管理を主な機能とする予算管理システムは、こうしたインボイス対応機能を標準で備えていないことが多く、インボイス枠には該当しにくいと考えられます。

一方、予算編成・予実管理・KPI管理を主な機能とする予算管理・管理会計システムは、先に見た通常枠で扱われるのが原則です。中小機構の案内でも、通常枠の対象の具体例として「業務管理・会計・労務管理ソフト」などが挙げられています。

また、補助金にはものづくり補助金や小規模事業者持続化補助金など他の制度もあります。ただし、既製のクラウド型予算管理システムをそのまま導入するケースでは、ソフトウェア導入を幅広く対象とするデジタル化・AI導入補助金が中心的な選択肢になります。

実際に、予算管理・管理会計のクラウドサービスが補助金の対象ツールとして採択された例もあります。予算管理・管理会計SaaS「BizForecast BC Standard」は、提供元の公式お知らせで「IT導入補助金2024」の認定ツールに採択され、導入費用の最大50%の補助を受けられると案内されていました。

ただし、これは名称変更前の2024年度の採択例であり、補助の対象となるツールの登録は年度ごとに更新されます。製品ごとにどの枠で申請できるか、そもそも現在の対象ツールとして登録されているかは、事務局の登録内容によって決まります。検討している製品が対象になるかは、次に説明する方法で必ず最新の情報を確認してください。

出典・参考資料(3件)

デジタル化・AI導入補助金で補助の対象になるのは、事務局に登録されたITツールだけです。中小機構の案内でも、この点が明記されています。

「IT導入支援事業者」が登録したITツールのみが補助対象となるため、事前に公式サイトで確認が必要。

出典:デジタル化・AI導入補助金(旧 IT導入補助金)のご案内|中小機構 補助金活用ナビ

検討している予算管理システムが対象ツールとして登録されているかは、事務局が公開している「IT導入支援事業者・ITツール検索」で調べられます。確認の手順は次のとおりです。

  1. 事務局のITツール検索ページ(it-shien.smrj.go.jp/search/)を開きます。
  2. 「ツール名から探す」に検討中の製品名を入力して検索します。製品名が分からない場合は「要件/目的から探す」で希望の支援枠(通常枠など)や機能から絞り込めます。
  3. 検索結果に表示されれば、その時点で対象ツールとして登録されていることが確認できます。

確認するうえで、いくつか注意点があります。検索結果の一覧には、オプションや役務、PC等のハードウェアは含まれません。また、2026年度への移行登録は順次更新されているため、現時点で表示されていなくても対象外とは限りません。最新の登録状況は、導入を検討している製品のベンダーに直接確認するのが確実です。

出典・参考資料(2件)

申請の流れと、つまずきやすい落とし穴

デジタル化・AI導入補助金は、ツールを提供するベンダー(IT導入支援事業者)と一緒に申請を進める点が特徴です。申請の流れと、事前に知っておきたい注意点を見ていきます。

中小機構が示す申請の流れは、次の6ステップです。

デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の申請6ステップ(相談→計画作成→電子申請→審査・交付決定→発注・導入→報告・受取)を示した図解。STEP4の交付決定より前に契約・発注・支払いをすると補助の対象外になるため、発注・導入は交付決定の後に行う点を注意として示している。
  1. 公募要領を確認し、IT導入支援事業者と相談する
  2. 導入するITツールを決定し、事業計画を作成する
  3. 電子申請(「IT導入補助金ポータル」から申請)する
  4. 審査・交付決定(事業計画の内容を評価)を受ける
  5. 採択後、ITツールの発注・導入を実施する
  6. 導入完了後、事業実績報告を行い、補助金を受け取る

この流れのなかで、特に注意したい落とし穴を整理します。いずれも、知らずに進めると補助が受けられなくなったり、申請に間に合わなくなったりするポイントです。

申請前に押さえておきたい落とし穴
  • 交付決定の前に契約・発注・支払いをしない:補助金は「申請・審査・採択・交付決定」を経てからITツールを契約・購入する流れです。交付決定の前に発注や支払いを済ませてしまうと、補助の対象外になります。
  • IT導入支援事業者を通じた申請が必須:申請者は、事務局に登録されたIT導入支援事業者(ツールを提供するベンダー)のサポートを受けて申請します。検討中の予算管理システムのベンダーが支援事業者として登録されているかを早めに確認しましょう。
  • GビズIDプライムの取得には時間がかかる:電子申請にはGビズIDプライムが必要です。取得には時間がかかる場合があるため、早めに手続きを進めましょう。書類による申請は審査に最大1か月かかるとされ、マイナンバーカードを使ったオンライン申請ならより短期間で取得できます。
  • SECURITY ACTIONの宣言が必須要件:申請にあたっては、IPAの「SECURITY ACTION」で「★一つ星」または「★★二つ星」のいずれかを宣言していることが要件になっています。

前述のとおり、通常枠でプロセス数が4つ以上の場合は、賃金引上げ計画の策定・表明も申請の要件になります。自社がどの枠・どのプロセス数で申請するかによって、満たすべき要件が変わる点に留意してください。

出典・参考資料(4件)

公募スケジュールと締切の確認方法

デジタル化・AI導入補助金の公募は、年度内に複数回の締切が設けられる締切制で運用されています。2026年度(令和7年度補正予算による事業)も、複数回の締切を設けて公募が行われています。各枠ごとに締切が設定され、締切ごとに審査・採択が行われます。

個別の締切日は年度や回によって変わるため、申請を検討する際は、中小機構の案内ページや公式サイトで最新の事業スケジュールを必ず確認してください。GビズIDプライムの取得やSECURITY ACTIONの宣言、事業計画の作成には一定の時間がかかるため、締切から逆算して早めに準備を始めることが大切です。

出典・参考資料(1件)
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補助金を使って導入したい予算管理システム

補助金の活用とあわせて検討したい予算管理システムを紹介します。いずれもクラウド型で、予算編成から予実管理、経営数値の可視化までをカバーするサービスです。

前述のBizForecastのように予算管理・管理会計SaaSが補助金の対象ツールに採択された例はありますが、以下で紹介する3製品が現在どの枠で対象ツールとして登録されているかは年度ごとに変動します。導入費用を抑えたい場合は、各製品が対象ツールに登録されているか、ベンダーがIT導入支援事業者かを、前述のITツール検索やベンダーへの問い合わせで必ず確認したうえで相談を進めてください。

以下はご紹介する予算管理システムの比較表です。

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サービス名DIGGLE(ディグル)X-KPI(クロスケーピーアイ)Scale Cloud(スケールクラウド)
提供形態クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)
初期費用要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
月額費用要問い合わせ要問い合わせ15万円〜(公式サイト記載。詳細は要問い合わせ)
予実管理予算・実績・見込を一元管理し、予実突合を自動化予算と実績の差異・異常値を自動検知し、原因とともにチャット通知予算策定・予実管理・着地見込み更新に対応
KPI管理財務・非財務指標の可視化に対応(予実管理が中心)部門・拠点・プロジェクト単位のKPIをノーコードで設計・一元管理PL/BS/CFと先行・結果指標のKPIを関連づけてモデリング
想定する企業予実管理の工数削減と分析の高度化を進めたい企業複数部門のKPIと予実を一元把握したい中堅〜大企業PLとKPIを統合して管理したい企業
会計・API連携freee会計・マネーフォワード・勘定奉行クラウド・弥生・SalesforceなどとAPI/CSV連携会計ソフト・グループウェアとAPI連携勘定奉行クラウド・freee・Salesforce・Googleスプレッドシート・CSV連携
レポート・可視化計画/見込/実績の対比・多年度分析、BIツールへのデータ出力ダッシュボード・レポートをノーコードで設計し、リアルタイム可視化経営用/管理部用/事業部用の複数ダッシュボード・多軸分析・異常値の自動検知
サポート専任担当者へのチャット・メール相談と定期的な打ち合わせ(月額に含む)導入後サポートあり(プリ実装によるデモ対応、最短2週間で導入)KPI設計コンサルティングと導入後の定期ミーティングによる伴走支援
無料トライアル公式に明記なし(要問い合わせ)あり公式に明記なし(要問い合わせ)
導入実績予実管理ソフト(SaaS/PaaS)ベンダーシェア1位(富士キメラ総研・2024年度実績)導入社数・社名は非公開(大手メディア・金融・小売・IT系などの業種で提示)コンサル支援含め800社以上(SaaS単独の導入社数は非公開)
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るオンライン相談を予約

1. DIGGLE(ディグル株式会社)

DIGGLE(ディグル)のウェブサイト

DIGGLEは、予算・実績・見込をクラウド上で一元管理する、予実管理に特化したクラウドサービスです。予算策定から予実突合、着地見込みの管理、レポーティングまでの一連の業務をクラウド上で完結でき、表計算ソフトでの管理に起こりがちな属人化や集計の手間を解消することを狙いとしています。

会計システムとのAPI連携で実績データを取り込み、予算ID単位での予実突合を自動化できる点が特徴です。配賦元・配賦先・配賦基準を設定できる多段階の配賦機能を備え、配賦ルールのオン・オフ切り替えや、配賦後の数値のスナップショット比較にも対応します。

富士キメラ総研の調査では、予実管理ソフトウェア(SaaS/PaaS区分)のベンダーシェアで2024年度実績1位と公表されています。経営企画や経理・財務部門で、予実管理の工数削減と分析の高度化を同時に進めたい企業に向いています。

2. X-KPI(株式会社パブリックアイデンティティ)

X-KPI(クロスケーピーアイ)のウェブサイト

複数の部門・拠点・プロジェクトごとのKPIと予実データをクラウド上で集約し、リアルタイムに可視化するのがX-KPIです。日経グループの株式会社日本経済社を親会社に持つ、株式会社パブリックアイデンティティが提供しています。

予算と実績の差異や異常値を自動で検知し、原因とともにチャットツールへ通知する仕組みを備えており、差異分析を担当者の手作業に頼らず運用できます。KPI項目やレポート、ダッシュボードは専門知識がなくても設計・運用でき、管理部門から現場まで全社での利用を想定した設計です。

会計ソフトやグループウェアとAPI連携して既存のデータ基盤を活かせるため、複数部門のKPIと予実を一元的に把握したい中堅から大企業に適しています。無料トライアルが可能で、最短2週間での導入ができるとされています。

3. Scale Cloud(株式会社Scale Cloud)

Scale Cloud(スケールクラウド)のウェブサイト

公認会計士である代表のコンサルティング知見を背景に設計された経営管理クラウドが、Scale Cloudです。財務数値(PL・BS・CF)と非財務指標であるKPIを関連づけて一元管理し、予算の達成度とその再現性を高めることを目指しています。

商談数と成約率から契約数を計算し、そこに単価を掛けて売上予算を作るように、KPIを積み上げて予算を組み立てられる点が特徴です。経営層・管理部・事業部それぞれの視点に応じたダッシュボードを作成でき、多軸での分析や異常値の自動検知にも対応します。

導入時にはKPI設計のコンサルティングを受けられ、導入後も定期的なミーティングで運用を支援する伴走型のサポートが用意されています。PLの管理だけでなくKPIも統合して管理したい企業に向いています。

Scale CloudがPLとKPIの一元管理という設計に至った背景について、同社代表の広瀬氏は、独自インタビューで従来の管理会計の課題を次のように述べています。

広瀬氏
株式会社Scale Cloud 代表取締役
広瀬氏
独自インタビューより

従来の管理会計では、財務データを部門別や得意先別など様々な切り口で分析するのですが、それだけでは「この結果にどうやって至ったのか」というプロセスがまったくわからないです。事業の状況を正しく理解するためには、結果だけでなくそこに至るプロセスも含めて把握しなければ、どこに問題があるのか見えてこない。これが管理会計の限界だと感じていました。

ここで取り上げた3製品のほかにも、予算管理システムにはタイプの異なる多くの選択肢があります。自社の規模や課題に合う製品を、タイプ別の選び方や料金・機能から比較して選びたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

まとめ

予算管理システムの導入には、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)を活用できる可能性があります。純粋な予実管理・KPI管理のシステムは通常枠での申請が基本線で、補助率は2分の1以内、プロセス数が4つ以上なら最大450万円までの補助が受けられます。クラウド利用料が最大2年分まで対象になる点も、クラウド型の予算管理システムを導入する際に押さえておきたいポイントです。

補助の対象になるのは事務局に登録されたITツールに限られるため、まずは検討している製品が対象ツールとして登録されているかを、事務局のITツール検索やベンダーへの問い合わせで確認しましょう。

そのうえで、交付決定前に契約しない、IT導入支援事業者と一緒に申請する、GビズIDプライムやSECURITY ACTIONを早めに準備する、といった要点を押さえて進めることが、補助金を活用した導入のポイントになります。

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よくある質問(FAQ)

Q. デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)とは何ですか?

A. デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)とは、中小企業・小規模事業者がソフトウェアやクラウドサービスなどのITツールを導入する費用の一部を国が補助する制度です。令和7年度補正予算事業から「IT導入補助金」が「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更され、AIを含むITツールの導入を支援しています。

予算管理システムのようなクラウド型ソフトウェアも、事務局に登録された対象ツールであれば補助の対象になり得ます。

出典・参考資料(1件)

Q. 予算管理システムは補助金の対象になりますか?

A. 予算管理システムは、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の対象になる可能性があります。ただし補助を受けられるのは事務局に登録されたITツールに限られ、どの製品でも自動的に補助されるわけではありません。検討中の製品が対象ツールとして登録されているかは、事務局の「IT導入支援事業者・ITツール検索」やベンダーへの問い合わせで必ず確認してください。

出典・参考資料(1件)

Q. 予算管理システムはどの枠で申請するのが基本ですか?

A. 予実管理やKPI管理を主な機能とする予算管理システムは、通常枠での申請が基本線になります。インボイス枠は「会計・受発注・決済」の機能を持つソフトウェアに限られ、予算編成や予実管理を中心とする予算管理システムは該当しにくいためです。ただし製品ごとにどの枠で申請できるかは事務局の登録内容によって決まるため、ITツール検索やベンダーで確認してください。

出典・参考資料(1件)

Q. 予算管理システムを通常枠で導入する場合、補助率・補助上限はいくらですか?

A. 通常枠の補助率は原則2分の1以内で、補助上限はITツールのプロセス数が1〜3つで150万円未満、4つ以上で最大450万円までです。補助率は、地域別最低賃金の近傍で雇用する従業員が全従業員の30%以上を占める事業者などでは、3分の2以内に引き上げられます。また、プロセス数が4つ以上の場合は、給与支給総額を増やすなどの賃金引上げ計画を策定・表明していることが申請の要件になります。

出典・参考資料(1件)

Q. 予算管理システムのクラウド利用料は何年分まで補助の対象になりますか?

A. クラウド型(SaaS)の予算管理システムのクラウド利用料は、最大2年分まで通常枠の補助対象になります。このほか、ソフトウェア購入費や、導入設定・マニュアル作成・導入研修・保守サポートといった導入関連費も対象です。一方で、ITツールの導入と直接結びつかない通常の税務顧問料や決算料のような費用、ハードウェア単体の購入費は通常枠の対象には含まれません。

出典・参考資料(1件)

Q. 検討中の予算管理システムが「対象ツール」か、どうやって確かめますか?

A. 検討中の予算管理システムが対象ツールかは、事務局が公開する「IT導入支援事業者・ITツール検索」(it-shien.smrj.go.jp/search/)で製品名から検索すれば確認できます。検索結果に表示されれば、その時点で対象ツールとして登録されていることが分かります。

ただし2026年度への移行登録は順次更新されているため、表示されていなくても対象外とは限らず、最新の登録状況は製品のベンダーに直接確認するのが確実です。

出典・参考資料(1件)

Q. 予算管理システムの補助金申請で特に気をつけることは何ですか?

A. 最も注意すべきは、交付決定の前にシステムを契約・発注・支払いすると補助の対象外になる点です。このほか、申請は事務局に登録されたIT導入支援事業者(ベンダー)経由で行うこと、電子申請に必要なGビズIDプライムの取得には時間がかかることにも注意が必要です。

さらに、IPAの「SECURITY ACTION」で一つ星または二つ星を宣言していることが必須要件です。いずれも準備に時間を要するため、締切から逆算して早めに進めましょう。

出典・参考資料(2件)

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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