契約の作成や審査、締結、締結後の保管までが、メールやWord、共有フォルダ、複数のツールに分かれていませんか。契約業務が分断されると、審査や承認の進捗が見えにくくなり、更新や解約の期限を見落とすリスクも高まります。
こうした課題を解決する手段として、契約の一連の流れを一つの基盤で扱う「CLM(契約ライフサイクル管理)」ツールへの関心が高まっています。ただし、作成・審査から締結後管理までのどこをカバーするかは、製品によって大きく異なります。
本記事では、主要な CLM(契約ライフサイクル管理)ツールを横並びで比較・解説します。各製品が契約ライフサイクルのどこまでを1本でカバーするかに加え、料金体系や対象企業規模、選び方を整理しました。自社の契約フローに合う製品を絞り込むための判断材料としてご活用ください。
また、貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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CLM(契約ライフサイクル管理)とは?
CLM(契約ライフサイクル管理:Contract Lifecycle Management)とは、契約書の作成・審査から締結、締結後の保管・期限管理までの一連の流れを、一つの基盤で扱う仕組みやツールを指します。分断されがちな契約業務を一元化し、進捗の可視化や期限管理の抜け漏れ防止につなげる点が特徴です。
契約書を電子でやりとりする場面も増えています。電子でやりとりした契約書は、電子帳簿保存法により電子データのまま保存することが求められており、令和6年(2024年)1月1日以後にやりとりするデータが対象です。契約の電子化・電子保管を後押しする背景の一つとなっています。
出典・参考資料(1件)
契約書管理システム・電子契約との違いと、自社に必要なスコープ
CLMと近い言葉に「契約書管理システム」「電子契約」があり、カバーする範囲が異なります。まず違いを押さえると、自社に必要なスコープを見極めやすくなります。
電子契約は、契約の「締結」(電子署名・送信)を担う仕組みです。これに対し契約書管理システムは、締結後の契約書の保管・台帳・検索・期限管理といった「締結後」に重心があります。CLMはその両方に加え、契約書の作成や審査といった「締結前」の工程まで含め、契約ライフサイクル全体を一つで扱う点が異なります。
そのため、自社の課題が作成・審査の負荷にあるのか、締結の電子化にあるのか、締結後の管理にあるのかで、必要なスコープは変わります。全工程を一本化したいならCLM、締結後の管理に絞るなら契約書管理システムが選択肢になります。本記事では、作成・審査を含めて1本でカバーできるCLMを中心に比較します。
自社の課題が締結後の保管・台帳・検索・期限管理に絞られる場合は、締結後管理を中心とした契約書管理システムを、タイプ別の選び方・料金・電帳法対応の観点で比較した以下の記事が参考になります。
契約書管理システムおすすめ18選を比較|タイプ別の選び方・料金・電帳法対応を解説
締結した契約書が紙やExcel、各部門のフォルダに散らばり、「どこにあるか分からない」「自動更新の期限を見落として不利な契約が続いてしまった」といった事態に心当たりはありませんか。契約書の管理が特定の担当者に属人化していると、担当者の異動や…
【比較表】主要CLM(契約ライフサイクル管理)ツールのおすすめ比較
ここからは、主要なCLMツールを、作成・審査から締結後管理までのカバー範囲や料金、対象企業規模で横並びに比較します。
表の記号は、◎=特に強い(中核機能)/●=対応/△=一部対応または外部連携で補う/×=非対応を表します。タイプは、A=総合CLM型、B=電子契約一体型、C=締結後管理特化型です(各タイプの詳細は本文「CLM の3つのタイプ」で解説します)。
| サービス名 | LAWGUE | 法務オートメーション「OLGA」 | Hubble | LegalOn Cloud | ContractS CLM | マネーフォワード クラウド契約 | Docusign CLM | MNTSQ | LegalXross | LIRIS CLM | Zoho Contracts | クラウドサイン | 電子印鑑GMOサイン | WAN-Sign | freeeサイン | DocYou | Contract One | OPTiM Contract | TOKIUM契約管理 | 契約管理DX ConPass |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タイプ | A 総合CLM型 | A 総合CLM型 | A 総合CLM型 | A 総合CLM型 | A 総合CLM型 | A 総合CLM型 | A 総合CLM型 | A 総合CLM型 | A 総合CLM型 | A 総合CLM型 | A 総合CLM型 | B 電子契約一体型 | B 電子契約一体型 | B 電子契約一体型 | B 電子契約一体型 | B 電子契約一体型 | C 締結後管理特化型 | C 締結後管理特化型 | C 締結後管理特化型 | C 締結後管理特化型 |
| 作成・ひな形 | ● | ● | ● | ◎ひな形2,000点以上(弁護士監修) | ● | ● | ● | ● | ●生成AIドラフティング(23類型) | ●ひな形370種以上 | ● | △自社ひな形の保存・呼び出し | △テンプレート登録 | △文書テンプレート登録 | ●弁護士監修ひな形 約98種 | △書類テンプレート登録 | × | × | × | ●テンプレート・条文ライブラリ(AI条文生成は非対応) |
| AI審査・レビュー | ● | ● | ● | ◎弁護士監修チェックリスト+プレイブック | ● | ×AIレビューは別製品 | △AIアシストレビューは提供予定 | ◎長島・大野・常松法律事務所監修プレイブック標準搭載 | △契約書分析に対応(ドラフトのAIレビューは提供予定) | × | △ChatGPT連携(プレミアム限定) | ×AIレビューは別サービス | × | × | △契約チェック機能 | × | × | × | × | × |
| 電子締結 | △外部連携(クラウドサイン) | △外部連携(有料オプション) | △外部連携(クラウドサイン等) | ●LegalOnサイン(Adobe提携) | ●ContractS SIGN+外部連携 | ●立会人型電子署名 | ●Docusign eSignature連携 | △外部連携(DocuSign等) | ●LX Sign | △外部連携(GMOサイン等) | ●Zoho Sign連携 | ◎立会人型・当事者型 | ◎立会人型・当事者型(ハイブリッド可) | ●当事者型・立会人型・ハイブリッド | ●電子サイン・電子署名 | ●立会人型 | ×外部の電子契約と連携 | × | ×外部の電子契約と連携 | ×外部の電子契約と連携 |
| 締結後管理(台帳・検索・期限) | △更新期限管理は公式明示なし | ●AI台帳自動作成 | ●AI台帳自動作成 | ●AI台帳自動作成 | ●AI台帳自動作成 | ●AI台帳自動作成 | ● | ●AI台帳自動作成 | ●AI台帳自動作成 | ●AI台帳自動作成 | ●プロフェッショナル以上 | ●有料プラン | ● | ● | ●Standard以上で検索項目自動登録 | ● | ◎データ化99%・名寄せ・契約ツリー | ◎AI-OCR台帳・全文検索 | ◎AI-OCR台帳・スキャン代行 | ◎AI台帳自動作成・原本保管 |
| 料金目安(初期・月額) | 要問い合わせ (個別見積もり) | 月額10,000円〜 (税別・中小企業向け/初期100,000円。標準は要問い合わせ) | 要問い合わせ (ID数・契約書件数で変動) | 要問い合わせ (モジュール選択型・最低1年) | 要問い合わせ (初期+月額+オプション) | 月額2,480円〜 (税抜/送信料・保管料0円) | 要問い合わせ | 要問い合わせ (初期+月額) | 月額30,000円〜 (管理モジュール・初期0円。作成/締結は要問い合わせ) | 要問い合わせ | 要問い合わせ (無料プランあり・3ユーザーまで) | 月額11,000円〜 (税抜/送信料220円/件。無料プランあり) | 月額8,800円〜 (税抜/送信料100円〜。無料プランあり) | 初期0円・月額0円 (従量課金型/無料枠あり) | 月額5,980円〜 (年払い・税抜/無料プランあり) | 月額20,000円〜 (初期0円/送信料200円/通〜) | 要問い合わせ (データ化・スキャン代行を初期費用に含む) | 要問い合わせ (無料トライアルあり) | 月額10,000円〜+従量課金 (初期費用別途) | 月額30,000円〜 (ライト/初期費用別途) |
| 対象企業規模 | 中堅〜大企業 | 中小〜大企業 | 中小〜大企業 | 中堅〜大企業 | 中堅〜大企業 | 個人〜中堅企業 | 大企業中心 | 大企業中心 | 中堅〜大企業 | 中小〜大企業 | 中小〜中堅企業 | 中小〜大企業 | 中小〜大企業 | 中小〜大企業 | 個人〜中堅企業 | 中小〜大企業 | 中堅〜大企業 | 中小〜大企業 | 中小〜大企業 | 中小〜大企業 |
| 導入実績 | 1,500組織超 (OEM提供含む) | 非公開 (導入事例87件) | 非公開 (継続率99%) | 9,000社 (製品群合算・グローバル) | 非公開 | 非公開 | 非公開 | 2,000社超 (2026年5月・グループ含む) | 非公開 (2025年9月提供開始) | 非公開 | 非公開 | 250万社以上 (累計送信4,000万件超) | 350万社以上 (累計送信5,000万件) | 非公開 (運営会社は4,000社以上の情報資産を管理) | 非公開 | 非公開 | 非公開 | 非公開 | 累計3,000社超 (TOKIUMシリーズ全体) | 取引社数1,200社以上 |
| 詳細情報 | オンライン相談を予約 | オンライン相談を予約 | オンライン相談を予約 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式資料を見る | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
※2026年10月時点の各社公式情報にもとづきます。料金は税抜・プランにより異なる場合があり、導入実績は各社公式の最新公表値です。
気になる製品が見つかったら、資料をまとめて取り寄せて詳しい料金や機能を比較できます。
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比較表だけでは、自社がどのタイプのCLMに向くかを判断しにくいこともあります。そのような場合でも貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。契約業務のどこに課題があるかを選ぶだけで、自社に合うタイプや製品を絞り込めます。タイプの詳しい違いは、診断の後の「CLM の3つのタイプ」で解説します。
CLM の3つのタイプ(契約ライフサイクルのどこをカバーするか)
ここからは、CLMを契約ライフサイクルのどこまでをカバーするかで3つのタイプに分け、それぞれの特徴を解説します。自社の契約業務のどこに課題があるかと照らし合わせてください。

1つ目は、契約の起案から締結後管理までを一つの基盤で担う総合的なCLMです。ひな形による作成、承認ワークフロー、電子締結、締結後の台帳・期限管理までを一気通貫で回せる点が共通軸です。AIレビューの有無や強弱、どの工程に重心を置くかは製品ごとに異なり、作成・審査の上流に重心を置く製品もあります。契約業務全体を一本化したい企業に向いています。
2つ目は、電子契約の締結を起点に、締結後の管理まで広げる一体型です。電子署名や送信を主軸にしつつ、締結した契約書の台帳・検索・更新期限の管理を併せ持ちます。総合型が契約業務全体の一本化を志向するのに対し、こちらは締結の電子化が入り口になる点が違いです。すでに電子契約を使っていて、締結後の管理まで広げたい企業に適しています。
3つ目は、締結後の契約管理に特化したタイプです。AI-OCRによる契約台帳の自動作成や、更新・解約期限の管理に重心があり、作成や締結は外部の電子契約サービスと連携して補います。過去の紙契約を含め、締結後の管理を立て直したい企業に向いています。
各タイプの特徴と、該当する主なサービスを一覧にまとめました。自社の課題がどのタイプに当てはまるかを確認し、後述の個別紹介や比較表で各製品を見比べてください。
| タイプ | A 総合CLM型 | B 電子契約一体型 | C 締結後管理特化型 |
|---|---|---|---|
| カバー範囲・特徴 | 作成・審査から締結・締結後管理までを1つの基盤で担う(AIレビューの強弱は製品差) | 電子署名・送信を主軸に、締結後の台帳・検索・期限管理を併設 | AI-OCR台帳・更新期限管理に重心。作成・締結は外部の電子契約と連携して補完 |
| 該当する主なサービス | ContractS CLM、MNTSQ CLM、LegalOn Cloud、Hubble、OLGA など | クラウドサイン、電子印鑑GMOサイン、freeeサイン、WAN-Sign など | Contract One、OPTiM Contract、TOKIUM契約管理、契約管理DX ConPass |
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主要CLMツールのサービス個別紹介
ここからは、3つのタイプごとに主要なCLMツールを個別に紹介します。各製品のカバー範囲や特徴、対象企業規模を確認してください。番号はタイプ別に紹介する際の通し番号で、優劣や順位を示すものではありません。
作成から締結後管理まで一本化する総合CLM型
契約の作成・審査から締結、締結後の台帳・期限管理までを一つの基盤で担う製品です。契約業務全体を一本化したい企業に適しています。
1. LAWGUE(FRAIM株式会社)

2026年10月に案件管理機能を搭載して刷新されたLAWGUE(FRAIM株式会社)は、依頼の受付から契約書の作成・レビュー、クラウドサイン連携による締結までを案件単位で管理できる、クラウド型の契約業務プラットフォームです。
AI補助レビューは、自社の基準(プレイブック)や過去の契約を参照して論点を抽出する方式です。Microsoft 365 Copilot・Claude・ChatGPT・Gemini などの生成AIとMCPで接続でき、使い慣れたAIから契約データの検索やレビューを行えます。
作成はLAWGUEのエディタまたはMicrosoft Wordを選べ、ひな形管理・バージョン管理・差分比較に対応します。料金は利用シーンに応じた個別見積もりで、短期間のトライアルプランも用意されています。
2. 法務オートメーション「OLGA」(GVA TECH株式会社)

法務オートメーション「OLGA」は、GVA TECH株式会社が提供する、法務案件の依頼受付から契約書の作成・レビュー・締結後管理までを一元化するクラウド型プラットフォームです。事業部はメールやSlack、Teamsのまま法務へ依頼でき、専用アカウントは不要です。
AI契約レビューは、プレイブックや自社のひな型・過去契約を基準に審査し、項目ごとにOK/NGと根拠を表示します。修正文や修正理由コメントの生成からWordへの反映までを自動化します。
中小企業向けの契約管理プランは初期費用10万円(税別・初年度のみ)、月額1万円〜(税別・年間契約)で、標準プランは個別見積もりです。クラウドサインやDocuSign、GMOサイン、Salesforceとの連携に対応します。
契約更新の管理や法務相談にかかる工数が導入でどう変わるのかは、検討時の関心事です。提供元のGVA TECH株式会社は、独自インタビューで具体的な成果を挙げています。

ある企業様では、法務相談の受付から回答までの工数が40%削減され、月間で数百時間の工数削減につながりました。また、数千件以上の契約更新管理を行っている企業様では、AIによる自動化によって、更新漏れによる不利益な契約更新やタイミングの失念がゼロになったという定量的な成果も出ています。
3. Hubble(株式会社Hubble)

契約に関するやり取りや関連情報を契約書に紐付けて一元管理できるのが、株式会社Hubbleの「Hubble」です。AI契約業務・管理クラウドとして、契約書の作成・審査依頼から締結後の管理までを一気通貫で扱います。
Microsoft Wordに最適化されており、WordやExcelで保存するたびに版が自動で管理され、前バージョンとの差分が自動で抽出されます。締結は外部の電子契約サービス(クラウドサイン・DocuSign・GMOサイン等)と連携し、締結後は台帳化・更新期限通知・全文検索に対応します。
法務部門だけでなく契約に関わる事業部門での利用を前提とした設計で、500点以上の契約書テンプレートやAIレビュー支援を備えます。料金はID数や契約書の格納件数に応じて変動し、無料トライアルも用意されています。
法務部門以外にも利用を広げるという設計思想について、提供元の株式会社Hubbleは独自インタビューで次のように説明しています。

リーガルテックというと法務部門の方を対象にしたサービスが多いのですが、Hubbleは法務に閉じず、契約書に関わるすべての部署を対象としています。実際、累計で約9万人にIDを発行させていただいておりますが、このうちの90%以上が法務部門以外の方です。
4. LegalOn Cloud(株式会社LegalOn Technologies)

AI契約審査「LegalForce」で知られる株式会社LegalOn Technologiesが手がけるのが、法務向けAIプラットフォーム「LegalOn Cloud」です。LegalForceとAI契約管理の技術を土台に、案件管理・レビュー・契約管理・電子契約・ひな形を同一基盤で提供します。
AI契約審査は弁護士監修のチェックリストに加え、自社独自の基準(プレイブック)でもリスクを洗い出し、修正文案や交渉コメントを提示します。弁護士監修のひな形を2,000点以上収録し、森・濱田松本法律事務所監修のライブラリも利用できます。
必要なモジュールを選んで導入する料金体系で、金額は個別見積もり、最低利用期間は1年です。締結後は台帳の自動生成・更新期限アラート・全文検索に対応し、電子帳簿保存法のスキャナ保存にも対応します。
5. ContractS CLM(ContractS株式会社)

契約書の作成から社内の押印申請・承認、締結、台帳化、更新管理、全文検索までを1つのプラットフォームで扱うのが、ContractS株式会社のクラウド型CLM「ContractS CLM」です。契約業務の分断をなくし、一元管理する設計が特徴です。
作成はWord・PDF・HTML形式のテンプレートとフォーム入力に対応し、アップロードした契約書はAI-OCRで台帳へ自動反映されます。締結は自社の電子締結機能「ContractS SIGN」と、クラウドサインなど外部サービスとの連携の両方に対応します。
締結前のAIレビューを担う「ContractS AI Agent Platform」では、リスク条項の検出や条文番号つきの根拠提示、変更履歴・コメント付きWordの自動生成を行います。料金は初期費用・月額基本料金・オプションの構成で、アカウント数と年間契約数に応じて変動します(1年契約から)。
6. マネーフォワード クラウド契約(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド契約は、株式会社マネーフォワードが提供する電子契約と契約管理の一体型サービスです。契約書の作成・承認から電子契約による締結、締結後の保管・管理までをカバーし、「マネーフォワード クラウド」シリーズの会計・請求書・経費などと同一基盤で利用できます。
弁護士監修のテンプレートや自社ひな形の登録、承認ワークフローの設計に対応し、紙や他社サービスで締結した契約書も取り込んで一元管理できます。契約書のアップロード時は、AI-OCRが契約名や相手方、契約日などを自動で読み取ります。
契約書の送信料・保管料は0円で、件数に応じた従量課金がなく、料金は利用ユーザー数で決まります。法人向けは月額2,480円〜(税抜・社内申請機能を使わない区分)で、1ヶ月の無料トライアルが用意されています。
7. Docusign CLM(ドキュサイン・ジャパン株式会社)

Docusign CLMは、電子署名で知られるDocusignが提供する契約ライフサイクル管理システムで、日本ではドキュサイン・ジャパン株式会社が販売・サポートを担います。契約書の作成・審査・承認・締結・保管・検索・更新管理を一つの基盤で自動化します。
作成では動的テンプレートやSalesforce等のデータ自動入力、法務承認済みの条項ライブラリを利用でき、締結は電子署名「Docusign eSignature」と連携します。承認ワークフローはドラッグ&ドロップで設計でき、100以上の事前設定済みステップを備えます。
締結後は、学習済みのAIモデルが契約から重要データを抽出し、契約期限の追跡やリスク分析に活用できます。Salesforce・SAP Ariba・Coupa など1,000以上のシステムと連携でき、料金は個別見積もりです。
8. MNTSQ(MNTSQ株式会社)

MNTSQ(モンテスキュー)は、MNTSQ株式会社が提供する契約ライフサイクル管理(CLM)プラットフォーム「MNTSQ CLM」で、案件管理・契約管理・AI契約アシスタントなど5つのモジュールで構成されます。契約書の起案・審査から締結後の管理までを一気通貫で支援します。
契約管理は、契約書をアップロードするとAIが取引金額や契約期間、自動更新の有無などを抽出して台帳を自動作成し、更新期限を通知します。AI契約アシスタントには長島・大野・常松法律事務所が監修した審査基準(プレイブック)が標準搭載されています。
採用企業は2,000社を突破し(2026年5月時点、グループ会社を含む)、大企業を中心に導入が進んでいます。DocuSignやクラウドサインなど外部の電子契約サービスと連携し、料金は初期費用と月額費用による個別見積もりです。
9. LegalXross(SMBCリーガルX株式会社)

LegalXross(リーガルクロス)は、三井住友フィナンシャルグループの完全子会社であるSMBCリーガルX株式会社が2025年9月に提供を開始した契約管理プラットフォームです。契約の作成・締結・管理・分析・法務コンプライアンスの5領域を、単独でも組み合わせても利用できます。
作成を担う「The Creation」は生成AIによる契約書のドラフティングを備え、秘密保持契約や業務委託契約など23類型に対応します。締結の「The Signature」は電子署名や一括送信、電子帳簿保存法に対応したタイムスタンプを提供します。
管理の「The Management」はAIが契約相手名や契約期間、自動更新の有無などを抽出して台帳を自動生成し、期限アラートや検索に対応します。管理モジュールは初期費用0円・月額30,000円〜で、必要なモジュールのみを契約できます。
10. LIRIS CLM(LIRIS株式会社)

LIRIS CLMは、LIRIS株式会社が提供する契約ライフサイクル管理プラットフォームです。契約書の作成・依頼から承認、外部の電子契約サービスと連携した締結、締結後の管理・分析までを一つの基盤で扱います。
独自開発のAI(LLM)とOCRにより、アップロードした契約書から契約当事者名や契約期間などを自動で抽出し、一覧化します。紙の契約書と電子契約書を同じ基盤で一元管理できる点が特徴です。
弁護士監修の契約書テンプレートを370種類以上備え、依頼から承認までをボード形式で可視化する案件管理機能や、Wordアドイン(有料オプション)も提供します。締結はGMOサインなど外部の電子契約サービスとの連携で行います。
11. Zoho Contracts(ゾーホージャパン株式会社)

Zoho Contractsは、ゾーホージャパン株式会社が提供するクラウド型の契約管理ソフトウェアです。作成・承認・交渉・締結・締結後管理・分析の各工程を一元管理し、クラウド型エディター「Zoho Writer」や電子署名「Zoho Sign」と連携します。
作成ではNDAやMSAなどのテンプレート、条項ライブラリ、フォーム入力からの自動作成に対応します。審査では承認ワークフローや変更履歴(赤線)に加え、相手方はZohoアカウントなしでパスワード保護リンクから交渉に参加できます。
締結後は義務管理やリマインダー、監査証跡、ロール別のアクセス権に対応し、ChatGPT連携による支援機能(プレミアムプラン限定)も備えます。3ユーザーまでの無料プランがあり、有料プランの料金は公式窓口への問い合わせで確認できます。
電子契約の締結を起点に締結後管理まで広げる一体型
電子署名・送信を主軸に、締結した契約書の台帳・検索・期限管理を併せ持つ製品です。既存の電子契約運用から締結後管理まで広げたい企業に向いています。
12. クラウドサイン(弁護士ドットコム株式会社)

弁護士ドットコム株式会社が提供する電子契約サービスで、書類のアップロード・送信から電子署名・タイムスタンプの付与までをオンラインで完結できます。標準は立会人型(事業者署名型)で、マイナンバーカードを用いた当事者署名型も選べます。
締結後は、契約相手の名称・契約締結日・契約終了日・自動更新の有無・解約通知期限といった書類情報で検索・管理でき、AIが締結先企業名や契約期間を読み取って自動入力します。解約通知期限・契約終了日を入力すると、既定で対象日の1か月前に書類管理者へメールで通知されます(有料プランが対象)。
月額はLightが11,000円、Corporateが28,000円(いずれも税抜)で、送信料は1件220円(税抜)です。導入社数250万社以上・累計送信件数4000万件超と公式サイトに記載があります。
13. 電子印鑑GMOサイン(GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社)

立会人型(契約印タイプ)と当事者型(実印タイプ)の2方式に対応し、両者を組み合わせたハイブリッド署名も使えるクラウド型の電子契約・電子署名サービスです。GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が運営しています。
締結後の管理では、文書検索・フォルダ管理に加え、契約更新通知やスキャン文書の管理を備えます。ビジネス・エンタープライズプランでは、AI OCRで契約書データを読み取る「AI自動入力」を標準機能として利用できます。
送信料は立会人型が1件100円、当事者型が1件300円(いずれも税抜)です。有料プランはライトが月額8,800円〜(年間契約・税抜)で、お試しフリープランでは月5件まで無料で送信できます。350万社以上の事業者が利用していると公式サイトに記載があります。
14. WAN-Sign(株式会社NXワンビシアーカイブズ)

文書保管・文書管理を本業とする株式会社NXワンビシアーカイブズが、GMOグローバルサインと共同開発した電子契約・契約管理サービスです。当事者型(実印版)・立会人型(認印版)・ハイブリッド版の3方式に対応します。
文書名・相手方・締結日などで検索でき、他社の電子署名済みPDFや紙原本も登録して一元管理できます。紙の契約書原本は、運営会社の情報管理センターで保管するオプション(書類電子化代行、75,000円〜/箱)と連携できます。
初期費用・月額0円の基本プランに主要機能が標準搭載され、当事者型は月3件・立会人型は月10件までの無料枠を超えた分が従量課金(当事者型300円/件、立会人型100円/件、いずれも税抜)となります。ISO/IEC 27001・27017などを本体で取得しています。
15. freeeサイン(フリー株式会社)

契約書のテンプレート作成から送信・締結、締結後の保管・管理までを一つのサービスで扱う電子契約システムで、フリー株式会社が運営しています。弁護士監修の契約書ひな形を約98種類提供しています。
締結後は、取引先・取引金額・取引年月日などの検索項目を設定して検索でき、Standardプラン以上では契約書PDFから契約当事者名・契約開始日/終了日・自動更新の有無を自動で抽出・登録します。freeeサイン以外で受領したファイルや紙で締結した文書もまとめて保管できます。
無料プラン(月1通・3名まで)があり、有料はStarterが月額7,180円(年払い5,980円/月)、Standardが月額35,760円(年払い29,800円/月、いずれも税抜)です。freee人事労務・kintone・Salesforceとの連携も提供しています。
16. DocYou(日鉄日立システムソリューションズ株式会社)

電子契約・電子取引・書類配信・ドキュメント管理を1つのクラウドで扱う企業間取引プラットフォームで、日鉄日立システムソリューションズ株式会社が提供しています。基幹システムとの連携を前提に設計されています。
署名方式は立会人型で、締結済みPDFには長期署名フォーマット(最低10年間検証可能)のタイムスタンプが付与されます。よく使う書類パターンをテンプレート登録でき、締結後の書類は20以上の項目を組み合わせて検索できます。
初期費用は無料で、月額はスタンダードが20,000円(50ユーザーまで)、エンタープライズが30,000円(50ユーザーまで)、送信料はスタンダードで1通200円です。承認は正式なワークフローではなく、承認依頼メールと書類転送機能を組み合わせて運用します。
締結後の契約管理(台帳・期限管理)に特化した契約管理型
AI-OCRによる台帳の自動作成や更新・解約期限の管理に重心を置く製品です。作成・締結は外部連携で補い、締結後の管理を立て直したい企業に適しています。
17. Contract One(Sansan株式会社)

Contract One は、名刺管理サービスで知られる Sansan株式会社が提供する、締結済みの契約書をデータベース化する契約管理サービスです。紙・PDF・電子契約など形式を問わず契約書を取り込み、全社で検索・活用できる契約データベースを構築します。
複数のデータ化エンジンとオペレーターによる手入力補正を組み合わせてデータ化し、公式は99%の精度と説明しています。基本契約と個別契約・覚書の親子関係を自動で紐づける契約ツリーや、社名変更・統合をまたいで取引先ごとに履歴を追える名寄せを備えます。
契約の有効・無効を自動判定し、更新期限が近づくとアラートメールを自動送信します。過去に取り交わした紙の契約書のデータ化・スキャン代行を初期費用に含むため、紙の契約書資産が多い企業の移行にも対応します。料金は契約書の取り込み数などに応じた個別見積もりです。
18. OPTiM Contract(株式会社オプティム)

OPTiM Contract は、締結済みの契約書をアップロードすると、AI-OCR と AI解析が契約書のタイトル・当事者名・締結日・契約終了日などの管理項目を自動で抽出し、契約管理台帳を作成します。台帳づくりの手入力負担を抑えられる点が中心の機能です。
契約終了日が近づくと担当者と部署の管理者にメールで通知する更新期限アラートや、契約書本文の全文検索、部署単位のアクセス権限管理を備えます。2026年7月には、新リース会計基準に該当する可能性のある取引をAIが判定する機能も追加されました。
電子帳簿保存法の JIIMA 認証(電子取引ソフト・スキャナ保存ソフト)を取得しています。登録後にAIの読み取り精度を試せる無料トライアルが用意されているため、導入前に自社の契約書で使用感を確認できます。提供元は東証プライム上場の株式会社オプティムで、料金は利用規模に応じて個別に案内されます。
19. TOKIUM契約管理(株式会社TOKIUM)

TOKIUM契約管理は、紙の契約書を郵送するだけで、製本されたままの状態を崩さずにスキャン代行し、スキャン後の原本保管までを引き受けるのが特徴です。AI-OCR で全文をデータ化し、取引先名・契約期間・自動更新の有無などを生成AI(GPT-4o)が自動で抽出します。
AIが契約更新の時期を自動で計算し、毎月1日に対応が迫っている契約を担当者へメールで通知します。Docusign・電子印鑑GMOサイン・クラウドサインとデータ連携でき、締結済みの電子契約も含めて一元管理が可能です。新リース会計基準に該当する取引をAIで識別し、根拠条文とともにCSV出力する機能も標準で備えます。
スキャン代行と原本保管に追加費用はかからず、原本の取り出し手数料も無料です。料金は月あたり1万円からの基本利用料に、契約書件数に応じた従量課金を加える形で、初期費用は別途必要です。経費精算などを含む TOKIUM シリーズ全体では累計3,000社を超える導入実績があります(契約管理単独の社数は非公開)。
20. 契約管理DX ConPass(株式会社日本パープル)

契約管理DX ConPass(コンパス)は、機密文書の廃棄・保管サービス「保護くん」を手がける株式会社日本パープルが提供する、契約書管理に特化したクラウドサービスです。紙の契約書をPDF化してアップロードすると、AIが契約書名・相手先・契約日などを読み取り、契約台帳を自動生成します。
契約更新期限のアラート通知や、項目検索に加えて契約書本文中の文言まで探せる全文検索を備えます。クラウドサイン・DocuSign・Adobe Acrobat Sign・電子印鑑GMOサインと連携し、締結済みの電子契約と紙の契約書を同じ台帳で管理できます。
専用のセキュリティ保管庫での原本保管から、スキャン・データ入力・原本の廃棄までをワンストップで代行できる点が、機密文書処理を本業とする同社ならではの特徴です。料金はライトプランが月額3万円から、スタンダードプランが月額5万円からで、初期費用は別途必要です。
CLM の代表的な機能(作成支援/AIレビュー/承認ワークフロー/契約台帳/全文検索/分析・期限管理)
ここでは、比較表の各軸が何を指すかを、契約ライフサイクルの工程に沿って解説します。自社に必要な機能を見極める手がかりとしてください。
契約書の作成支援は、ひな形や条項ライブラリを使って契約書のドラフトを素早く用意する機能です。過去の契約書やテンプレートを再利用でき、作成の属人化を抑えられます。
AIレビューは、契約書の条文案や修正案の提示、リスクのある条項の検知などで、契約審査を支援する機能です。近年はAIレビューの精度や対応範囲が高度化しており、法務の負荷軽減や審査品質の底上げにつながります。
承認ワークフローは、契約の起案から承認、締結までの回付を電子化し、誰がどこまで確認したかを可視化する機能です。差し戻しや滞留が追えるため、承認の停滞を防げます。
契約台帳は、締結済み契約の相手方・契約期間・金額などを一覧化する機能です。AI-OCRで紙やPDFの契約書から項目を自動抽出し、台帳作成を自動化する製品も増えています。
全文検索は、契約書本文や項目を横断して探し出す機能です。必要な契約や条項をすぐに参照でき、締結後の問い合わせ対応や再利用に役立ちます。
分析・期限管理は、更新・解約の期限を通知し、契約データを集計・分析する機能です。更新漏れや自動更新の見落としを防ぎ、契約状況を経営判断に活かせます。
CLM を導入するメリット
ここからは、CLMを導入することで得られる主なメリットを整理します。
第一に、契約業務のリードタイム短縮と効率化です。作成・審査・承認・締結が一つの基盤でつながるため、ツール間の受け渡しや二重入力が減り、契約締結までの時間を短くできます。
第二に、契約情報の一元管理です。締結後の契約書や判断の経緯が一か所に集まり、必要な契約をすぐに参照できます。問い合わせ対応や監査への備えもしやすくなります。
第三に、更新漏れや不履行などのリスク低減です。更新・解約の期限が自動で通知されるため、見落としによる不利な自動更新や機会損失を防げます。
第四に、属人化の解消です。契約の作成やレビューの基準がツール上に蓄積され、特定の担当者に依存しない体制をつくれます。ナレッジの継承にもつながります。
CLM の料金・費用相場(初期・月額・従量)
ここでは、CLMの料金体系のパターンと相場の目安を整理します。導入検討の材料としてご活用ください。
料金体系は大きく3つに分かれます。初期費用+月額の固定型、利用人数に応じたユーザー課金型、そして送信件数などに応じた従量課金型です。これらを組み合わせるケースもあります。
相場の目安としては、締結後の管理に特化したタイプや電子契約起点の一体型では、月額数千円〜数万円程度から始められる製品が中心です。一方、作成・審査から締結後管理までを担う総合型では、機能範囲や導入規模に応じて料金が大きく変わり、個別見積もりとする製品が少なくありません。
金額を公開していない製品は、2026年10月時点では「要お問い合わせ」として扱っています。実際の料金は、必要な機能・利用人数・契約件数によって変わるため、各社の資料や見積もりで確認してください。各製品の料金目安は、前掲の比較表にまとめています。
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失敗しない CLM の選び方・選定ポイント(対象企業規模別の見極めを含む)
ここからは、自社に合うCLMを絞り込むための選定ポイントを解説します。タイプで大まかな方向を決めたうえで、以下の観点を自社に当てはめて見極めてください。
自社に必要な機能を具体的に定義できているか
機能の多さではなく、自社の契約業務で実際に使う機能から選ぶことが重要です。作成支援やAIレビューが必要なのか、締結後の台帳・期限管理が中心なのかを先に整理すると、過剰な機能に費用をかけずに済みます。
契約書の種類が多い場合はひな形や条項ライブラリの充実度が、審査負荷が高い場合はAIレビューの対応範囲が判断の分かれ目になります。
現場部門と法務の双方が無理なく使えるか
CLMは法務だけでなく、契約を起案する事業部門も使います。入力や申請の画面が分かりにくいと現場に定着せず、結局は従来のメールやWordに戻ってしまいます。実際の操作感は、トライアルやデモで現場担当者を交えて確認することが望まれます。
電子契約や基幹システムと連携できるか
すでに使っている電子契約サービスや、販売管理・会計などの基幹システムと連携できるかを確認しておきましょう。連携が弱いと二重入力が残り、一元管理の効果が薄れます。特に締結後管理に特化したタイプは、締結を担う電子契約との連携要件を事前に押さえておくことが大切です。
自社の企業規模・契約件数に見合うか
対象とする企業規模は製品によって異なります。専任の法務がいない中小・成長企業では、導入や運用の負担が軽く、兼任担当者でも回せる製品が向いています。一方、部門数や契約件数が多い大企業では、権限管理や大量の契約への対応力、導入支援の手厚さが選定の軸となります。
セキュリティ・権限管理は十分か
契約書は機密情報を含むため、アクセス権限の細かな設定や操作ログの記録が欠かせません。部門や役割ごとに閲覧・編集の範囲を分けられるか、第三者認証を取得しているかを確認することで、情報漏洩のリスクを抑えられます。
費用と拡張性が運用フェーズで見合うか
導入時の費用だけでなく、利用人数や契約件数が増えたときの料金も見積もっておくことが望まれます。ユーザー課金型は人数増でコストが膨らみやすく、従量課金型は契約件数の多寡で負担が変わります。将来の運用規模を想定して、無理なく続けられる料金体系を選んでください。
CLM 導入を成功させる進め方と、形骸化を防ぐ注意点
ここからは、CLMを導入後に使いこなし、形骸化を防ぐための進め方を解説します。製品選びと同じくらい、運用の設計が定着を左右します。
まず、契約業務全体のフローを可視化してから導入することが重要です。誰が起案し、どこで審査・承認し、どこに保管するかを整理しないままツールを入れると、既存の業務との食い違いが生じて定着しません。
次に、部門間の業務分担を明確にすることが求められます。事業部門と法務、管理部門のどこが何を担うかを決めておくと、運用の押し付け合いや入力漏れを防げます。電子契約との連携要件も、導入前に確認しておくと手戻りが減ります。
さらに、現場への定着とサポート体制の確保が形骸化を防ぐ鍵です。初期の操作研修や、運用ルールの周知、ベンダーの導入支援の有無を踏まえて計画を立てると、導入後に使われなくなる失敗を避けられます。小さな範囲から始めて段階的に広げる進め方も有効です。
まとめ
本記事では、CLM(契約ライフサイクル管理)ツールについて、契約書管理システムや電子契約との違い、3つのタイプ、代表的な機能や料金相場、選び方を解説し、主要な製品を比較・紹介しました。
CLM選びで最も重要なのは、自社の契約フローのどこに課題があるかを整理し、必要なスコープをカバーできる製品を選ぶことです。作成・審査から一本化したいのか、締結後の管理を立て直したいのかで、適したタイプは変わります。
MCB FinTechカタログでは、これらのCLMツールの詳細な資料を無料で請求できます。ぜひ各社の資料をご覧になって、自社に最適なサービスの比較検討を進めてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. CLM(契約ライフサイクル管理)とは何ですか?
A. CLM(契約ライフサイクル管理)とは、契約書の作成・審査から締結、締結後の保管・期限管理までの一連の流れを、一つの基盤で扱う仕組みやツールです。
分断されがちな契約業務を一元化し、審査・承認の進捗の可視化や、更新・解約期限の見落とし防止につなげる点が特徴です。作成・審査(締結前)から締結後管理までのどこをカバーするかは製品によって異なります。
Q. CLMと契約書管理システムは何が違うのですか?
A. CLMと契約書管理システムの違いは、カバーする契約工程の範囲にあります。契約書管理システムは締結後の保管・台帳・検索・期限管理に重心があるのに対し、CLMはそこに契約書の作成・審査といった締結前の工程まで含め、契約ライフサイクル全体を一つで扱います。
そのため、自社の課題が作成・審査の負荷にあるのか締結後の管理にあるのかで、必要なスコープは変わります。全工程を一本化したいならCLM、締結後の管理に絞るなら契約書管理システムが選択肢になります。
Q. CLMの料金相場はどのくらいですか?
A. CLMの料金相場は、締結後管理に特化したタイプや電子契約起点の一体型では月額数千円〜数万円程度から、作成・審査まで担う総合型では個別見積もりが中心です。
料金体系は、初期費用+月額の固定型、利用人数に応じたユーザー課金型、送信件数などに応じた従量課金型の3つに大きく分かれ、これらを組み合わせる製品もあります。実際の金額は必要な機能・利用人数・契約件数で変わるため、各社の資料や見積もりで確認してください。
Q. CLMは契約の作成から締結、管理までどこまで一本化できますか?
A. CLMで一本化できる範囲は製品のタイプによって異なります。総合型のCLMなら、契約書の作成・AIレビューから承認ワークフロー、電子締結、締結後の台帳・期限管理までを一気通貫で回せます。
一方、電子契約起点の一体型は締結を主軸に締結後管理まで広げるタイプ、締結後管理特化型は作成・締結を外部の電子契約サービスと連携して補うタイプです。自社の契約フローのどこに課題があるかを整理したうえで、必要な範囲をカバーする製品を選ぶことが大切です。
Q. CLMは中小企業でも導入できますか?
A. CLMは中小企業でも導入できます。専任の法務がいない中小・成長企業では、導入や運用の負担が軽く、兼任担当者でも回せる製品が向いています。
無料プランや低価格プラン、無料トライアルを備えた製品もあり、小さな範囲から段階的に始めることも可能です。逆に部門数や契約件数が多い大企業では、権限管理や大量契約への対応力、導入支援の手厚さが選定の軸になります。
Q. CLMを導入しても形骸化させないためには何が必要ですか?
A. CLMの形骸化を防ぐには、導入前に契約業務全体のフローを可視化し、部門間の業務分担を明確にしておくことが重要です。
誰が起案し、どこで審査・承認し、どこに保管するかを整理しないままツールを入れると、既存の業務と食い違って定着しません。加えて、初期の操作研修やベンダーの導入支援を踏まえて計画し、小さな範囲から段階的に広げると、導入後に使われなくなる失敗を避けられます。
Q. CLMは電子帳簿保存法とどう関係しますか?
A. 電子でやりとりした契約書は電子帳簿保存法により電子データのまま保存することが求められており、CLMや電子契約は、この電子保存に対応するための手段となります。
対象となるのは令和6年(2024年)1月1日以後にやりとりするデータです。製品によっては、紙の契約書を電子化して保存するスキャナ保存や、JIIMA認証への対応をうたうものもあるため、電帳法対応を重視する場合は各社の対応状況を確認してください。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















