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PDFに電子署名を付ける方法|無料でできる手順と、効力で選ぶやり方の違い

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電子契約システム比較表(2026年版)のプレビュー

主要22サービスの料金・機能を無料で一覧比較

電子契約システム比較表(2026年版)

取引先から届いたPDFの契約書に「電子署名を付けて返してほしい」と頼まれても、ハンコの代わりに何をどう操作すればよいのか、最初はわかりにくいものです。PDFへの電子署名は、Adobe Acrobat Reader の無料機能やブラウザ上のツールで付けられますが、名前を入力しただけの署名と、電子証明書を使ったデジタル署名とでは、本人であることや改ざんされていないことの示し方が大きく違います。

本記事では、手元のPDFに電子署名を付ける具体的な操作手順をまず示します。そのうえで、無料でできる署名と電子証明書が必要な署名の違い、付けた署名の確認方法、電子署名法にもとづく法的効力の考え方までを整理します。社内の確認書類で足りる場面と、取引先との契約のように証拠力を確保したい場面とで、どの方法を選べばよいかを判断できるようになります。

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PDFに電子署名を付ける方法(Adobe Acrobat Reader・無料)

ここからは、無料で使える Adobe Acrobat Reader を使って、PDFに電子署名を付ける手順を解説します。付け方には「入力と署名」で見た目のサインを入れる方法と、「証明書を使用」で電子証明書つきのデジタル署名を付ける方法の2通りがあります。まずは手軽な方から見ていきましょう。

Adobe Acrobat Readerで無料でPDFに電子署名を付ける2つの方法の操作手順。左が見た目のサインを入れる「入力と署名」の5ステップ(PDFを開く→入力と署名を選ぶ→自分で署名で作成→署名欄に配置・調整→保存)、右が改ざん検知つきのデジタル署名を付ける「証明書を使用」の5ステップ(証明書を使用を選ぶ→デジタル署名で署名欄を作る→デジタルIDを作成または選択→確認しパスワード入力で適用→別名で保存)。

「入力と署名」で手書き風サインや画像を入れる手順

「入力と署名」は、手書き風のサインや名前のテキスト、印影の画像などをPDFに貼り付ける機能です。電子証明書を用意する必要がなく、手軽に署名の見た目を入れられます。Acrobat Reader は無料でインストールでき、初回の署名時にAdobeアカウント(無料)の作成やログインを求められることがあります。

  1. Adobe Acrobat Reader で、署名したいPDFファイルを開く
  2. 画面に並ぶツールの一覧から「入力と署名」(お使いのバージョンにより「電子サイン」と表示される場合があります)を選ぶ
  3. 「自分で署名」を選び、署名を作成する(手書き・テキスト入力・画像の読み込みから選べます)
  4. 作成した署名を、書類の署名欄にドラッグして配置し、大きさを調整する
  5. ファイルを保存する

この方法で入るのは、あくまで署名の「見た目」です。後述するとおり、電子証明書による本人確認や、文書が改ざんされていないことを検知する仕組みは伴いません。社内での確認や、押印の代わりに署名欄を埋めたい場面に向いています。署名して保存したPDFは、そのままメールに添付して返信すれば問題ありません。

ソフトを新しく入れたくない場合は、ブラウザで使える「Adobe Acrobat オンライン」の無料ツールでも同様に署名を追加できます。ファイルをアップロードしてログインし、「署名を追加」から任意の位置に署名を入れて、ダウンロードする流れです。ただし取引先の契約書など機密性の高い書類は、ブラウザにアップロードする前に社内のルールを確認し、心配ならデスクトップ版や電子契約サービスで扱うと安心です。

「証明書を使用」で電子証明書つきのデジタル署名を付ける手順

改ざんの検知までを備えたい場合は、電子証明書(デジタルID)を使うデジタル署名を選びます。見た目のサインと違い、署名後に文書が書き換えられると検証時にそれを検知できる点が特徴です。

  1. Acrobat Reader で署名したいPDFを開き、ツールから「証明書を使用」を選ぶ
  2. 「デジタル署名」を選び、署名したい位置をドラッグして署名欄を作る
  3. 初回はデジタルID(電子証明書)を作成するか、手持ちのIDを選択する
  4. 署名の内容を確認してパスワードを入力し、署名を適用する
  5. 別名で保存する(デジタル署名は保存時に文書に固定されます)

自分で作成したデジタルID(自己署名証明書)でも改ざんの検知はできますが、その証明書が本人のものであることを第三者が保証しているわけではありません。取引先との契約で本人性まで確実にしたい場合は、後述する電子契約サービスの利用が選択肢になります。

出典・参考資料(1件)

無料でできる署名と、電子証明書が要る署名の違い

ここでは、自社のケースが無料の署名で足りるのか、電子証明書つきの署名が必要なのかを判断できるよう、主な方法を費用と効力の面から整理します。Adobe Acrobat の署名機能は、Acrobat Reader でもオンライン版でも無料で使えます(ブラウザ版の署名ツールは試用期間や有効期限なしで提供されています)。

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署名の方法Acrobat「入力と署名」(手書き風・テキスト・画像)Acrobat「証明書を使用」(自己署名のデジタル署名)Adobe Acrobat オンライン(ブラウザ)電子契約サービス(クラウドサイン・電子印鑑GMOサイン 等)
費用無料無料無料無料プランあり〜有料
本人性・改ざん検知署名の意思は示せるが、電子証明書による本人確認も改ざん検知も伴わない署名後の改ざんは検知できる。ただし自己署名証明書は第三者による本人確認を伴わないブラウザ上で署名を追加。仕組みはデスクトップ版の各方式に準じる立会人型・当事者型の電子署名と認定タイムスタンプで本人性・非改変性を担保
向いているケース社内の確認書類、押印の代わりに署名欄を埋めたい場面改ざん検知を備えたいが、相手と証明書の信頼を確認し合える場面ソフトを入れずにその場で署名したい場面取引先との契約など、法的な証拠力を確保したい場面

無料ツールの紹介記事のなかには、海外製の有料サービスを「無料ソフト」と記しているものも見られます。署名ツールを選ぶときは、無料で使える範囲(無料プランの送信件数や機能の制限)を各サービスの公式情報で確かめておくと、思わぬ課金を避けられます。

どの電子契約サービスが無料で使えるのか、無料枠で送れる件数や上限を超えたときの費用まで比べて選びたい場合は、主要サービスの無料枠の条件を横断して整理した以下の記事が参考になります。

付けた電子署名を確認する方法

ここからは、デジタル署名が正しく付いているか、署名後に文書が改ざんされていないかを確認する方法を説明します。「入力と署名」で入れた見た目のサインには、この検証の仕組みはありません。確認の対象になるのは、電子証明書を使ったデジタル署名です。

署名パネルでの有効性確認と改ざん検知の見方

デジタル署名が付いたPDFを Acrobat Reader で開くと、文書上部に署名の状態を示すメッセージが表示されます。署名パネルを開くと、署名者・署名日時と、署名後に文書が変更されていないかどうかの検証結果を確認できます。

署名後に本文が書き換えられていると、検証結果に「文書が変更された」旨が示されます。見た目には同じPDFでも、改ざんの有無を機械的に判定できるのがデジタル署名の利点です。証明書の発行元が信頼済みのリストにない場合は、本人性の確認が別途必要になる点にも注意が必要です。

受け取った側が確認すること

署名付きのPDFを受け取った側は、まず署名パネルで検証結果を見て、署名後に改変がないかを確かめます。あわせて、署名に使われた証明書が誰のものか、信頼できる発行元かを確認しておくと、後からの争いを避けやすくなります。

電子契約サービスで締結した書類の場合は、サービスの管理画面から署名者・タイムスタンプ・証明情報をまとめて確認できることが一般的です。検証の手順を取引先とあらかじめ共有しておくと、受け取った側が確認に迷わずに済みます。

出典・参考資料(1件)

電子署名・電子サイン・電子印鑑の違い

署名をめぐる言葉は複数あり、混同しやすいものです。ここでは電子サイン・電子署名・電子印鑑の違いを、短く整理します。

Adobe の説明では、電子サインとは「文書への署名意思を示す電子的な印」のことで、デジタル署名はその一種として「証明書ベースのデジタルIDを使用して署名者の本人確認と署名後の文書への変更検出を行う」ものと位置づけられています。手書き風のサインを貼る操作は広い意味の電子サインで、証明書を使う署名がデジタル署名にあたります。

出典・参考資料(1件)

一方、法律上の「電子署名」は、電子署名及び認証業務に関する法律(電子署名法)第2条で、本人が作成したものであることを示し、かつ改変の有無を確認できる措置と定義されています。電子印鑑は印影を画像として押す仕組みを指すことが多く、承認の目印としては便利ですが、法律上の電子署名の要件を満たすかどうかは仕組み次第です。言葉の見た目ではなく、本人性と改ざん検知を備えているかで区別すると分かりやすくなります。

簡易署名の効力はどこまで?電子署名法でみる本人性と法的効力

「名前を入力しただけの署名で本当に大丈夫なのか」という不安には、電子署名法の条文が判断の手がかりになります。ここでは、法律上の電子署名の定義と、文書の成立が推定される条件を確認し、どの場面でどの方法が必要かを整理します。

電子署名法第2条は、法律上の「電子署名」を次のように定義しています。

第二条 この法律において「電子署名」とは、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に記録することができる情報について行われる措置であって、次の要件のいずれにも該当するものをいう。
一 当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであること。
二 当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること。

出典:電子署名及び認証業務に関する法律|e-Gov法令検索

ポイントは第2号です。名前の入力や印影画像の貼り付けだけの簡易な署名は、「改変が行われていないかどうかを確認することができる」仕組みを備えていないことが多く、法律上の電子署名に当たらない場合があります。社内の確認であれば簡易な署名でも支障は少ないものの、改ざんの検知や本人性が問われる書類では、証明書を使うデジタル署名や電子契約サービスが必要になります。

さらに同法第3条は、一定の電子署名が付された電子文書について、真正に成立したものと推定する効力を定めています。

第三条 電磁的記録であって情報を表すために作成されたもの(公務員が職務上作成したものを除く。)は、当該電磁的記録に記録された情報について本人による電子署名(これを行うために必要な符号及び物件を適正に管理することにより、本人だけが行うことができることとなるものに限る。)が行われているときは、真正に成立したものと推定する。

出典:電子署名及び認証業務に関する法律|e-Gov法令検索

この推定が働くと、万一の争いの際に「本人が署名した文書である」と相手が一から立証しなくても済むため、証拠力の面で有利になります。重要な契約ほど、この推定を受けられる署名方法を選ぶ意味が大きくなります。

立会人型(事業者署名型)と当事者型の違い

電子契約サービスの電子署名には、大きく2つの方式があります。契約当事者が自分の電子証明書で署名する「当事者型」と、利用者の指示にもとづいてサービス提供事業者が自社の署名鍵で署名する「立会人型(事業者署名型)」です。当事者型は本人の証明書を使うため、電子署名法第3条の「本人による電子署名」に当たりやすい一方、立会人型は手軽さから導入のハードルが低い方式です。

電子契約サービスの電子署名の2方式の違い。立会人型(事業者署名型)は、利用者の指示にもとづきサービス提供事業者が自社の署名鍵で署名する方式で、認証局での本人確認が不要なため導入のハードルが低い。当事者型は、契約当事者が自分の電子証明書で署名する方式で、本人の証明書を使うため電子署名法第3条の本人による電子署名に当たりやすい。

立会人型が法律上の電子署名として扱えるかについては、総務省・法務省・経済産業省が連名で見解を示しています。

このため、利用者が作成した電子文書について、サービス提供事業者自身の署名鍵により暗号化を行うこと等によって当該文書の成立の真正性及びその後の非改変性を担保しようとするサービスであっても、技術的・機能的に見て、サービス提供事業者の意思が介在する余地がなく、利用者の意思のみに基づいて機械的に暗号化されたものであることが担保されていると認められる場合であれば、「当該措置を行った者」はサービス提供事業者ではなく、その利用者であると評価し得るものと考えられる。

出典:利用者の指示に基づきサービス提供事業者自身の署名鍵により暗号化等を行う電子契約サービスに関するQ&A(電子署名法第2条関係)|総務省・法務省・経済産業省

さらに第3条の推定が立会人型にも及ぶには、利用者本人の意思にもとづくことに加え、十分な水準の「固有性」が求められます。3省の見解では、たとえば利用者が2要素認証を受けなければ署名の措置を行えない仕組みが備わっている場合には、固有性が満たされ得るとされています。無料の簡易署名ではこの水準に届かないため、重要な契約では、こうした要件を満たす電子契約サービスや当事者型の署名を選ぶのが現実的です。

出典・参考資料(1件)

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本格運用には電子契約サービス(主要サービスを比較)

毎回Acrobatで署名するのは手間がかかり、無料の簡易署名では本人性や証拠力に不安が残ります。取引先との契約を継続的に扱うなら、立会人型・当事者型の電子署名に認定タイムスタンプ(第三者が署名時刻を証明する仕組み)を組み合わせ、締結から保管までをオンラインで完結できる電子契約サービスが向いています。ここでは、PDFへの署名の「次の一手」として検討しやすい主要サービスを比較します。

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サービス名クラウドサイン電子印鑑GMOサインfreeeサイン
提供会社弁護士ドットコム株式会社GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社フリー株式会社
署名方式立会人型(事業者署名型)
当事者型(マイナンバーカード署名)
立会人型(契約印タイプ)
当事者型(実印タイプ)
ハイブリッド署名も可
電子サイン(タイムスタンプ+メール認証)
電子署名(リモート署名を付与)
認定タイムスタンプ●無料プランでも付与●無料プランでも付与●無料プランでも付与
無料プランあり(フリープラン)
月2件まで・1ユーザー
あり(お試しフリープラン)
月5件まで・1ユーザー(契約印タイプのみ)
あり(無料プラン)
電子サイン月1通まで・3ユーザー
有料プランの最安(月額・税抜)11,000円(Lightプラン)8,800円(ライトプラン/年間契約)5,980円(Starterプラン/年払い)
送信料(従量課金・税抜)220円/件立会人型100円/当事者型300円(1件)電子サイン100円/電子署名200円(1通)
電子帳簿保存法対応●認定タイムスタンプで真実性要件に対応(フリープランは検索要件などを自社で対応)●JIIMA電子取引ソフト法的要件認証を取得(契約印&実印プランで取得)●JIIMA電子取引ソフト法的要件認証を取得
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るサービス詳細を見る

1. クラウドサイン(弁護士ドットコム株式会社)

クラウドサインの公式サイト

クラウドサインは、弁護士ドットコム株式会社が運営する電子契約サービスです。書類のアップロードから電子署名・認定タイムスタンプの付与、締結後の保管・検索までをオンラインで完結でき、印刷や郵送を不要にします。

標準の署名方式は、当事者の指示にもとづき事業者が署名する立会人型(事業者署名型)で、認証局での本人確認が不要なため導入のハードルが低いのが特徴です。2023年からは、マイナンバーカードの電子証明書を用いて当事者本人が署名する当事者型の機能も加わりました。無料のフリープランでは月2件まで送信でき、有料のLightプランは月額11,000円(税抜)からです(2026年9月時点)。

2. 電子印鑑GMOサイン(GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社)

電子印鑑GMOサインの公式サイト

電子印鑑GMOサインは、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が提供するクラウド型の電子契約サービスです。立会人型(契約印タイプ)と当事者型(実印タイプ)の両方に対応し、2つを組み合わせたハイブリッド署名も選べます。

署名方式を書類の重要度に応じて使い分けられるため、社内文書から重要契約まで幅広く対応しやすい点が強みです。月額基本料0円で月5件まで署名依頼を送れる「お試しフリープラン」があり、有料のライトプランは年間契約で月額8,800円(税抜)からとなっています(2026年9月時点)。

3. freeeサイン(フリー株式会社)

freeeサインの公式サイト

freeeサインは、契約書の作成から送信・締結、締結後の保管・管理までを一つのサービスでカバーする電子契約システムです。弁護士監修の契約書テンプレートを標準で備え、freeeの他プロダクトとの連携にも対応します。

法人向けに無料プランが用意されている点が特徴で、ユーザー3名まで・電子サイン月1通・タイムスタンプ対応で始められます。少人数でまず試したい企業や個人事業主が入口にしやすく、有料のStarterプランは年払いで月額5,980円(税抜)からです(2026年10月時点)。

ここで紹介した3サービス以外も含め、料金やタイプ別の選び方から自社に合う一社を本格的に検討したい場合は、電子契約システムを横断して比較した以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ

PDFへの電子署名は、Adobe Acrobat Reader の「入力と署名」なら手軽に見た目のサインを、「証明書を使用」なら改ざん検知を備えたデジタル署名を、いずれも無料で付けられます。ソフトを入れたくない場合はブラウザのAcrobatオンラインでも対応できます。

一方で、名前を入力しただけの簡易署名は、電子署名法が定める改変検知や本人性の要件を満たさない場合があります。社内の確認書類なら簡易な署名で足りますが、取引先との契約のように証拠力を確保したい場面では、立会人型・当事者型の電子署名と認定タイムスタンプを備えた電子契約サービスが安心です。

自社の書類の重要度に合わせて、無料の署名と本格的な電子契約サービスを使い分けるとよいでしょう。各サービスの料金や機能は、資料で比べると判断しやすくなります。

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よくある質問(FAQ)

Q. PDFの電子署名はスマートフォンでもできますか?

PDFの電子署名は、スマートフォンでも付けられます。Adobe Acrobat Reader のモバイルアプリやブラウザ版の Acrobat オンラインを使えば、外出先でも手元のPDFを開いて署名を追加し、署名の状態を確認できます。ただし電子証明書を使うデジタル署名や、相手との本人確認まで必要な契約では、操作のしやすさからパソコンや電子契約サービスのほうが向く場面もあります。

Q. 1つのPDFに複数人の電子署名を入れるにはどうすればよいですか?

PDFへの複数人の電子署名は、署名する順番に注意すれば可能です。Acrobatでは1人目が署名したあとに次の人が自分の署名欄を追加していく形になりますが、デジタル署名でロックがかかると後からの追加ができなくなるため、誰がどの順で署名するかをあらかじめ決めておく必要があります。社外の相手を含む複数人の署名を頻繁に行うなら、署名者と回付の順番を指定して自動で回せる電子契約サービスのほうが確実です。

Q. PDFに手書きのサイン画像を貼り付ければ契約として有効ですか?

手書きのサイン画像をPDFに貼り付ける方法は、署名の意思は示せても、本人であることや改ざんされていないことを証明する力は弱いものです。画像は誰でもコピーして貼り付けられ、電子署名法が求める「改変が行われていないかどうかを確認することができる」措置を備えていないため、重要な契約の証拠としては不十分です。

社内の確認書類には使えますが、取引先との契約では電子証明書を使うデジタル署名や電子契約サービスを選ぶのが安全です。

出典・参考資料(1件)

Q. 電子署名を付けたPDFは、あとから編集できますか?

電子証明書を使うデジタル署名を付けたPDFは、署名後に内容を書き換えると、その変更が検証時に検知されます。改ざんを防ぐ仕組みが働くため実質的に自由な編集はできず、修正が必要になった場合は変更契約書を別途取り交わすなどの対応をとる必要があります。一方で「入力と署名」で貼っただけの見た目のサインには、こうした変更を検知する保護はありません。

Q. マイナンバーカードを使ってPDFに電子署名できますか?

PDFには、マイナンバーカードの電子証明書を使って電子署名を付けることもできます。ICカードリーダー、Adobe Acrobat、PDF署名プラグイン、公的個人認証サービス(JPKI)の利用者クライアントソフトをそろえると、本人の証明書で署名する当事者型の電子署名が行えます。準備する機材やソフトが多く手順も専門的なため、日本公証人連合会などの公式手順書を参照しながら進めると確実です。

出典・参考資料(1件)

Q. PDFの電子署名は無料でどこまでできますか?

PDFの電子署名は、Adobe Acrobat Reader やブラウザ版の Acrobat オンラインを使えば、見た目のサインも電子証明書によるデジタル署名も無料で付けられます。ただし無料の簡易署名では、第三者による本人確認や認定タイムスタンプの付与までは備わりません。取引先との契約のように証拠力を確保したい場面では、無料プランのある電子契約サービスも含めて検討すると安心です。

Q. 電子署名を付けたPDFを印刷すると、署名の効力は残りますか?

電子証明書を使ったデジタル署名は、PDFの電子データの中に証明書や改ざん検知の情報を持つため、印刷した紙にはその検証情報が引き継がれません。署名の有効性を保ったまま扱うには、印刷せずPDFファイルのまま保管・提出するのが安全です。電子取引の書類を電子帳簿保存法に沿って保管する必要がある場合は、電子契約サービスの保管機能を使うと要件を満たしやすくなります。

Q. Adobe Acrobat の署名と Adobe Acrobat Sign は何が違いますか?

Adobe Acrobat の署名機能は手元のPDFに自分で署名を付けるもので、Adobe Acrobat Sign は、相手への署名依頼・回付・進捗管理まで含めた、複数人や社外との契約向けのサービスです。

自分一人がその場で署名するだけなら Acrobat Reader の無料機能で足り、取引先と継続的に契約を締結していくなら Acrobat Sign のような電子契約サービスのほうが向いています。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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