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事業承継の費用はいくら?親族内・従業員・M&Aの方法別に相場・税金・手数料・補助金を解説

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会社をどう引き継ぐかを考え始めると、まず気になるのが「結局いくらかかるのか」です。事業承継の費用は、親族内で継ぐのか、従業員に継ぐのか、第三者へのM&Aで譲るのかという承継方法によって、中心となる費目も総額の桁も大きく変わります。

この記事では、承継方法別の費用総額の目安を先に示したうえで、承継で課される税金の税率、税理士やM&A仲介・FAに支払う手数料の相場、費用を抑える補助金と事業承継税制までを整理します(数値は2026年10月時点)。

自社にとってどの承継方法が現実的か、誰に相談すればよいかの見当をつける材料としてお役立てください。

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事業承継の費用は承継方法でどれだけ違う?総額の目安を方法別に比較

事業承継にかかる費用は、大きく「税金」「専門家への報酬」「株式の買取資金」の3つに分かれます。どれが費用の中心になるかは承継方法で変わり、親族内承継は税金が中心、M&A(第三者承継)は仲介・FAへの手数料が中心です。まずは方法別の総額の目安を一覧にまとめました。

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承継方法親族内承継従業員承継(親族外)M&A(第三者承継)
費用の中心税金(相続税・贈与税)+専門家報酬株式の買取資金+税金+専門家報酬仲介・FAの手数料(成功報酬)+税金
費用総額の目安税金は自社株の評価額により変動(事業承継税制で全額猶予も可能)。専門家報酬は数十万円〜数百万円程度買取資金は自社株の評価額しだい(例: 評価額3,000万円なら買取資金3,000万円前後を融資等で調達)。売り手に譲渡所得税または後継者に贈与税+専門家報酬 数十万円〜数百万円程度仲介・FA手数料は数百万円〜数千万円規模(レーマン方式・最低報酬あり)。売却益に譲渡所得税20.315%
主な負担者後継者(子など)・会社後継者(従業員)・会社売り手(オーナー経営者)

金額の幅が大きいのは、税金も専門家報酬も自社株の評価額や会社の規模に連動するためです。以下では、この表の各費目を税金・専門家報酬の順に実額で掘り下げます。

親族内承継の費用の目安(税金が中心)

親族内承継では、株式や事業用資産を贈与・相続で引き継ぐため、贈与税や相続税が費用の中心になります。M&A仲介のような成功報酬は発生せず、専門家費用は自社株評価や申告を依頼する税理士報酬が主体です。後述の事業承継税制を使えば、承継時の贈与税・相続税の全額を猶予できる場合があります。

生前に計画的に渡すなら贈与、相続のタイミングで渡すなら相続と、どちらで引き継ぐかによって税額や使える特例が変わります。自社株の評価額は業績が良いほど高くなるため、評価額が上がる前に早めに専門家へ相談するほど選べる手が増えます。

従業員承継(親族外)の費用の目安(買取資金が論点)

従業員へ承継する場合、後継者が株式を買い取る資金をどう用意するかが最大の論点になります。買取価格は自社株の評価額(会社の純資産や同業他社の株価をもとに非上場株式を評価する純資産価額方式・類似業種比準方式などで算定)に連動するため、固定の相場はありません。

自己資金だけで買い取れないことが多く、実務では金融機関の融資や、後継者が設立した持株会社が融資を受けて株式を買い取る持株会社スキームで資金を確保します。融資には利息や保証料がかかり、返済の原資は承継後の会社の利益から賄うのが一般的です。

税金面では、株式を贈与で渡せば後継者に贈与税、売買で渡せば売り手に譲渡所得税がかかります。従業員承継でも、一定の要件を満たせば事業承継税制による納税猶予の対象になります。

M&A(第三者承継)の費用の目安(仲介・FA手数料が中心)

後継者が社内外にいない場合、第三者へ会社を売却するM&Aが選択肢になります。費用の中心は仲介会社やFA(ファイナンシャル・アドバイザー)への手数料で、成約時の成功報酬が大半を占めます。株式譲渡で売却益が出れば、オーナーに譲渡所得税20.315%が課されます。手数料の内訳は後述します。

事業承継にかかる税金(税目別の税率・速算表・計算例)

ここからは、承継で課される主な税金を税目別に税率で見ていきます。いずれも承継方法や渡し方(贈与・相続・売買)によって、どの税金がかかるかが変わります。

相続税(速算表・基礎控除)

先代の死亡にともなって株式や事業用資産を相続する場合、相続税がかかります。相続税は、課税遺産総額を法定相続人が法定相続分で取得したものとして按分し、取得金額ごとに次の速算表の税率を適用して計算します。

法定相続分に応ずる取得金額税率控除額
1,000万円以下10%-
3,000万円以下15%50万円
5,000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1,700万円
3億円以下45%2,700万円
6億円以下50%4,200万円
6億円超55%7,200万円

相続税には「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の基礎控除があり、課税遺産総額がこの額を下回れば相続税はかかりません。たとえば法定相続人が3人なら基礎控除は4,800万円です。

計算例として、自社株を含む遺産が5,000万円、相続人が後継者(子)1人のケースを考えます。基礎控除3,600万円を差し引いた課税遺産総額は1,400万円です。相続人が1人のため按分はなく、「1,000万円超3,000万円以下」の区分の税率15%・控除50万円を適用すると、相続税は1,400万円×15%−50万円=160万円です。

この160万円も、後述の事業承継税制の特例措置を使えば全額を猶予できます。遺産や相続人の数が増えれば税額はさらに大きくなるため、自社株の評価額が高い会社ほど税制の活用効果も大きくなります。

出典・参考資料(2件)

贈与税(一般税率・特例税率)と相続時精算課税

存命のうちに株式を贈与する場合は、受け取った後継者に贈与税がかかります。暦年課税では年110万円の基礎控除を差し引いた課税価格に、次の速算表の税率を適用します。親から18歳以上の子・孫など直系卑属への贈与には、税負担が軽い特例税率が使えます。

基礎控除後の課税価格特例税率控除額一般税率控除額
200万円以下10%-10%-
300万円以下15%10万円15%10万円
400万円以下15%10万円20%25万円
600万円以下20%30万円30%65万円
1,000万円以下30%90万円40%125万円
1,500万円以下40%190万円45%175万円
3,000万円以下45%265万円50%250万円
4,500万円以下50%415万円55%400万円(3,000万円超)
4,500万円超55%640万円55%400万円

計算例として、自社株1,000万円を18歳以上の子に贈与する場合、基礎控除110万円を差し引いた890万円に特例税率30%・控除90万円を適用し、贈与税は890万円×30%−90万円=177万円です。暦年贈与では毎年この計算になりますが、事業承継税制の特例措置を使えば承継時の贈与税を全額猶予できます。

このほか、累計2,500万円まで贈与時の課税を抑えられる相続時精算課税もあります。2024年の改正で年110万円の基礎控除が新設され、特別控除2,500万円を超えた部分に一律20%が課されます。贈与者が60歳以上であれば、推定相続人以外(親族外の後継者など)への贈与でも、事業承継税制の対象資産などについては選択できます。

出典・参考資料(2件)

譲渡所得税(M&Aで株式を売却したとき)

M&Aで株式を売却して利益が出た場合、売り手のオーナーに譲渡所得税がかかります。上場・非上場を問わず株式等の譲渡益は申告分離課税で、税率は所得税15%+復興特別所得税0.315%(所得税額の2.1%)+住民税5%の合計20.315%です。中小企業のM&Aで多い非上場株式も「一般株式等」として同じ税率が適用されます。

株式の売却対価の一部を役員退職金として受け取る形にすると、退職所得は他の所得と分けて課税され退職所得控除も使えるため、全額を株式譲渡益とするより税負担を抑えられる場合があります。実際の設計は税理士に相談して検討します。

出典・参考資料(1件)

法人税・消費税(事業譲渡のとき)

M&Aには、株式を売る「株式譲渡」と、事業そのものを売る「事業譲渡」の2つの方法があります。株式譲渡では売り手個人に譲渡所得税がかかるのに対し、事業譲渡では譲渡益を得た法人に法人税がかかります。資本金1億円以下の中小法人は、年800万円以下の所得が15%、800万円超が23.2%です。

また、事業譲渡では建物・のれん・備品など課税資産の譲渡対価に消費税10%がかかります。土地や株式(有価証券)の譲渡は消費税がかかりません。

出典・参考資料(2件)

登録免許税・不動産取得税(不動産を引き継ぐとき)

会社や個人事業の不動産の名義を移すと、登録免許税と不動産取得税がかかります。登録免許税は不動産の価額に対して、相続による移転は0.4%、贈与・売買による移転は2.0%です。渡し方によって5倍の差が出る点に注意が必要です。

不動産取得税は都道府県税で、固定資産課税台帳の価格が課税標準になります。令和9年3月31日までは土地・住宅が3%、非住宅の家屋が4%で、宅地は課税標準が価格の2分の1に軽減されます。相続による取得は非課税で、贈与・売買による取得は課税対象です。

出典・参考資料(2件)

専門家に支払う手数料の相場(依頼先別)

事業承継では、自社株評価や税務申告、M&Aの相手探しや交渉などを専門家に依頼します。依頼先ごとに費用の性質が異なるため、それぞれの相場観を押さえておきます。なお税理士・弁護士の報酬は自由化されており、金額は事務所や依頼する業務範囲によって幅があります。以下の金額は見積りを取る前提の目安です。

税理士(自社株評価・申告)の報酬

税理士には、自社株の評価、事業承継税制の申請、贈与税・相続税の申告などを依頼します。報酬は依頼する業務の範囲と会社の規模・株式評価の難易度に連動し、自社株評価だけなら数十万円程度、評価から申告・税制手続きまで一括で任せると数百万円規模になることもあります。この幅は、株主の数・組織再編の有無・申告まで含むかといった作業量で動きます。確定額は業務範囲を決めて見積りを取るのが確実です。

弁護士(契約・法務)の報酬

弁護士には、株式の分散防止や名義の整理、M&Aの契約書作成・交渉、親族間の調整などを依頼します。相談料は30分あたり数千円から、契約書作成や交渉の支援は内容に応じた着手金と報酬で構成されるのが一般的です。こちらも事務所と業務範囲によって幅があるため、見積りで確認します。

M&A仲介・FAの報酬(相談料・着手金・成功報酬)

第三者承継(M&A)では、仲介会社やFAへの手数料が費用の中心になります。報酬は相談料・着手金・月額報酬・中間金・成功報酬・最低報酬で構成され、会社によってどれを設けるかが異なります。近年は着手金・中間金を無料にし、成約時の成功報酬のみとする完全成功報酬制も増えています。相談料が無料の会社も多く、まず無料相談で費用体系を確認するのが一般的です。

レーマン方式の料率段階(成功報酬の計算)

成功報酬は、取引金額に応じて料率が段階的に下がる「レーマン方式」で計算するのが業界の慣行です。代表的な料率は次のとおりで、各区分の金額に料率を掛けて合算します。

取引金額の区分料率
5億円以下の部分5%
5億円超〜10億円以下の部分4%
10億円超〜50億円以下の部分3%
50億円超〜100億円以下の部分2%
100億円超の部分1%

たとえば取引金額が8億円なら、5億円×5%+3億円×4%=3,700万円が成功報酬の目安です。ただし料率を掛ける基準額を「譲渡対価」にするか「移動総資産(譲渡対価+負債総額)」にするかで総額が変わり、多くの会社は数百万円〜2,000万円程度の最低報酬を設けています。基準額と最低報酬は会社ごとに必ず確認してください。

事業承継の費用は誰が・いつ負担するのか

費用の総額だけでなく、誰がいつ払うのかを押さえておくと、資金繰りの計画が立てやすくなります。

費用の負担者(後継者・会社・売り手・買い手)

税金は原則として財産を取得した側が負担します。贈与・相続で株式を受け取る後継者が贈与税・相続税を、M&Aで株式を売る売り手のオーナーが譲渡所得税を負います。専門家報酬や買取資金は、後継者個人が負担するほか、会社や持株会社が負担するスキームもあります。自社株評価や税制の申請にかかる税理士報酬は、依頼主である会社や先代が負担するのが一般的です。

支払いのタイミング(着手時・成約時・申告時)

専門家報酬は、着手金があれば依頼時、月額報酬は契約期間中、成功報酬はM&Aの成約時に発生します。税金は、贈与税なら翌年の申告時、相続税は相続開始から原則10か月以内、譲渡所得税は売却した翌年の確定申告時に納めます。成功報酬や税金は承継が実際に成立した後にまとまって発生するため、納税資金の準備が重要です。

事業承継の費用・税負担を抑える方法(補助金・事業承継税制)

事業承継には、費用の一部を補助する補助金と、税負担そのものを猶予する事業承継税制があります。目的が違うため、両方を組み合わせられます。制度は年ごとに内容が変わるため、以下は2026年10月時点の情報です。

事業承継・M&A補助金(十六次公募)

事業承継・M&A補助金は、承継やM&Aにかかる費用の一部を補助する国の制度です。2026年9月4日に公表された十六次公募では、申請受付期間が2026年10月2日〜11月6日(予定)とされています。申請枠は次の4つで、M&Aの相談費用と直接かかわるのは、FA・仲介費用やデューデリジェンス(DD)費用が対象になる専門家活用枠です。

申請枠補助率補助上限主な対象経費
事業承継促進枠1/2・2/3(小規模事業者)800万円〜1,000万円(賃上げ実施で引上げ)設備投資費用、店舗・事務所の改築工事費用 等
専門家活用枠買い手1/3〜2/3、売り手1/2〜2/3買い手600〜800万円(要件該当で2,000万円)、売り手600〜800万円、小規模売り手450万円FA・仲介費用、DD、セカンドオピニオン、表明保証保険料 等
PMI推進枠1/2・2/3専門家活用類型150万円、事業統合投資類型800〜1,000万円PMI専門家費用、システム・設備統合、業務改善投資 等
廃業・再チャレンジ枠2/3150万円・300万円廃業支援費、在庫廃棄費、解体費、土壌汚染調査費 等

表のPMI推進枠のPMIはM&A後の経営統合、専門家活用枠の表明保証保険料はM&Aの表明保証違反による損害に備える保険を指します。補助率・上限は公募回ごとに見直されるため、申請時は最新の公募要領で確認してください。

出典・参考資料(2件)

事業承継税制(相続税・贈与税の納税猶予)

事業承継税制(法人版)は、後継者が自社株を贈与・相続で取得する際の贈与税・相続税の納税を猶予・免除する制度です。期間限定の特例措置では、納税猶予割合が100%で、承継時の贈与税・相続税の全額が猶予されます(一般措置は相続80%・贈与100%)。適用を受けるには、あらかじめ「特例承継計画」を都道府県に提出する必要があります。

この特例承継計画の提出期限は、当初の2026年3月31日から、令和8年度税制改正で2027年9月30日まで延長されました。国税庁も令和8年4月1日現在の法令等として提出期限を明記しており、2026年10月時点でも特例措置を新たに利用できます。対象となる贈与・相続は2027年12月31日までです。

特例措置については、平成30年1月1日から令和9年12月31日までの10年間の制度とされています。特例承継計画の提出【平成30年4月1日から令和9年9月30日まで】納税猶予割合 100パーセント

出典:No.4148 非上場株式等についての相続税の納税猶予及び免除の特例等(法人版事業承継税制)|国税庁〔令和8年4月1日現在法令等〕
出典・参考資料(2件)

個人事業主が事業承継する場合の費用

個人事業主の事業承継では、法人のような自社株ではなく、事業用の土地・建物・機械などの「特定事業用資産」を引き継ぎます。贈与・相続による取得なので、法人版と同じく贈与税・相続税が課税の中心です。

個人事業主にも個人版事業承継税制があり、個人事業承継計画を提出することで、特定事業用資産にかかる贈与税・相続税の承継時の納税を全額猶予できます。計画の提出期限は2028年9月30日まで、対象となる贈与・相続は2028年12月31日までで、いずれも令和8年度税制改正で延長されました。ただし、相続税の小規模宅地等の特例とは選択適用になるため、どちらが有利かは専門家に確認するのが安全です。

出典・参考資料(1件)

法人版・個人版それぞれで、特例を使うにはまず計画の提出が必要で、そのうえで対象の贈与・相続を期限内に行います。提出期限と贈与・相続の期限を整理すると次のとおりです。

事業承継税制の期限を法人版と個人版で示したタイムライン図。法人版(特例措置)は特例承継計画の提出が2027年9月30日まで、対象の贈与・相続が2027年12月31日まで。個人版は個人事業承継計画の提出が2028年9月30日まで、対象の贈与・相続が2028年12月31日まで。いずれも計画の提出を先に行う(2026年10月時点)。

費用で損しない相談先の選び方(仲介かFAか)

第三者承継(M&A)を選ぶなら、どこに相談するかで費用も進め方も変わります。費用で損をしないために、仲介とFAの違いと、料金を比べる視点を押さえておきます。

仲介とFAの違い(両手と片手)

M&A仲介は売り手と買い手の間に入って双方を支援し、両者から報酬を受け取る「両手型」です。相手探しから成約までを一気通貫で進めやすい一方、立場は中立のため、売り手の利益を最大化する交渉には構造上の限界があります。

FA(ファイナンシャル・アドバイザー)は売り手・買い手のどちらか一方と契約し、その依頼者の利益だけを代弁する「片手型」です。利益相反が起きにくい反面、相手方は自分で探すか相手側のFA・仲介と交渉する形になります。

費用面で相談先を比べる視点

料金は成功報酬の数字だけでなく、総額で比べるのが基本です。着手金・中間金の有無、最低報酬の金額、成功報酬の料率と基準額(譲渡対価か移動総資産か)を並べて確認します。着手金が無料でも最低報酬が高ければ小規模な取引では割高になり、逆に完全成功報酬なら成約しなければ費用は発生しません。安さだけで選ばず、自社の取引規模に照らして総額がどうなるかで判断します。

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事業承継・M&Aの相談ができるサービス

ここでは、費用体系が明確な相談先の一例として、売主専門のFAを取り上げます。報酬体系がはっきりしていて売り手の立場に立つ会社を選ぶと、費用の見通しが立てやすくなります。複数社を横並びで比べたい場合は、このあとの比較記事(案件規模別)もあわせてご覧ください。

M&A Lead(M&A Lead株式会社)

M&A Lead の公式サイト

M&A Leadは、売り手(譲渡企業)側だけを支援する売主専門のFAです。買い手からは報酬を受け取らない片手型のため、売り手の利益と向き合いやすい立場をとっています。後継者が社内外にいないオーナー経営者の相談にも対応し、公開されている成約事例には社長が60代の事業承継案件も含まれます。

費用面では、着手金・中間金・月額報酬をいずれも0円とし、成約時の成功報酬だけを受け取る完全成功報酬制です。成功報酬はレーマン方式で、取引金額の区分に応じて5%から1%まで段階的に料率を適用します。相談は無料で、承継の進め方と費用の見通しを早い段階から相談できます。

M&Aの相談先は、仲介型・FA・Big4系のアドバイザリーなど会社ごとに得意な案件規模や報酬体系が異なります。1社だけでなく複数の会社を比べたうえで依頼先を決めたい場合は、以下の記事で案件規模別の特徴と選び方を解説しています。

まとめ

事業承継の費用は、承継方法によって中心となる費目が変わります。親族内・従業員承継は税金が中心で、事業承継税制を使えば贈与税・相続税の全額猶予も可能です。M&A(第三者承継)は仲介・FAへの成功報酬が中心で、売却益には譲渡所得税20.315%がかかります。

費用を抑えるには、事業承継・M&A補助金(専門家活用枠など)と事業承継税制を組み合わせるのが有効です。特例承継計画の提出期限は2027年9月30日まで延長されており、2026年10月時点でも利用できます。費用を無駄なく抑えるためにも、まずは自社の承継方法を見極め、報酬体系が明確な相談先に早めに相談してください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 事業承継の費用は、どの承継方法が一番安く済みますか?

A. 事業承継の費用は、一般に親族内承継が最も抑えやすく、第三者へのM&Aは仲介・FAへの手数料が加わるぶん総額が大きくなりがちです。親族内・従業員承継は贈与税・相続税が費用の中心で、事業承継税制を使えば承継時の贈与税・相続税を全額猶予できる場合があります。一方M&Aは成功報酬(レーマン方式)が数百万円〜数千万円規模になり、売却益には譲渡所得税20.315%がかかります。

ただし後継者が社内外にいなければ親族内・従業員承継は選べないため、「安さ」だけでなく自社に実行可能な方法かどうかで判断することが大切です。

Q. 事業承継のレーマン方式とは何ですか?どう計算しますか?

A. レーマン方式とは、M&Aの成功報酬を、取引金額が大きくなるほど料率が段階的に下がる仕組みで計算する業界慣行の算定方式です。代表的な料率は5億円以下の部分が5%、5億円超〜10億円以下が4%、10億円超〜50億円以下が3%と刻まれ、各区分の金額に料率を掛けて合算します。

たとえば取引金額が8億円なら、5億円×5%+3億円×4%=3,700万円が成功報酬の目安です。ただし料率を掛ける基準額を譲渡対価にするか移動総資産にするか、最低報酬があるかどうかで総額が変わるため、会社ごとに確認が必要です。

Q. 事業承継・M&A補助金はいつまで申請できますか?

A. 事業承継・M&A補助金は、公募回ごとに申請期間が区切られており、2026年10月時点で受付中の十六次公募は2026年10月2日〜11月6日(予定)が申請受付期間です。通年でいつでも申請できる制度ではなく、公募のたびに受付期間が設定されます。申請を検討する場合は、中小企業庁や公式サイトで最新の公募要領と受付期間を必ず確認してください。

Q. 事業承継税制を使えば、承継の税金はゼロになりますか?

A. 事業承継税制を使っても、税金が即座に免除されるのではなく、まず「猶予」される点に注意が必要です。期間限定の特例措置では承継時の贈与税・相続税の全額(納税猶予割合100%)が猶予され、後継者が次の世代へさらに承継するなど一定の要件を満たせば最終的に免除されます。

ただし事業の継続要件などを満たせなくなると、猶予されていた税額に利子税を加えて納付することになります。適用を受けるには2027年9月30日までに特例承継計画を都道府県へ提出する必要があります。

Q. 事業承継の相談には費用がかかりますか?

A. 事業承継の相談は、M&A仲介・FA会社では無料相談を設けている会社が多く、初期段階では費用をかけずに費用の見通しや進め方を確認できます。税理士・弁護士への相談は30分あたり数千円程度の相談料がかかる場合がありますが、初回相談を無料とする事務所もあります。

費用が本格的に発生するのは、着手金のある契約を結んだ時や、M&Aが成約して成功報酬が生じた時です。まずは無料相談で各社の費用体系を比べるのが安全です。

Q. 相続税や贈与税の納税資金が用意できない場合はどうすればよいですか?

A. 自社株の評価額が高く納税資金が足りない場合は、事業承継税制による納税猶予のほか、相続税の延納(分割払い)や物納(物による納付)といった制度を使える場合があります。事業承継税制の特例措置を使えば承継時の贈与税・相続税を全額猶予でき、資金負担を大きく抑えられます。それでも資金繰りが不安な場合は、延納・物納の要件や金融機関の融資・生命保険の活用も含め、早めに税理士へ相談するのが安全です。

Q. 事業承継の費用は、いつ支払うのですか?

A. 事業承継の費用は、費目ごとに支払う時期が異なり、専門家報酬は着手時・契約期間中・成約時に、税金は申告時にまとまって発生します。専門家報酬は、着手金があれば依頼時、月額報酬は契約期間中、成功報酬はM&Aの成約時に支払います。

税金は、贈与税なら翌年の申告時、相続税は相続開始から原則10か月以内、譲渡所得税は売却した翌年の確定申告時に納めます。成功報酬や税金は承継が成立した後に大きく発生するため、納税資金の準備が重要です。

Q. 従業員承継やMBOでも事業承継・M&A補助金は使えますか?

A. 従業員承継やMBOでも、一定の要件を満たせば事業承継・M&A補助金や事業承継税制の対象になります。事業承継・M&A補助金の事業承継促進枠は親族内・従業員への承継を含む幅広い承継を対象とし、専門家活用枠はM&A(第三者承継)の仲介・FA費用などを補助します。

事業承継税制も、親族外の後継者(従業員など)への贈与・相続で要件を満たせば納税猶予を受けられます。対象経費や要件は公募回・制度ごとに異なるため、最新の公募要領で確認してください。

Q. 個人事業主の事業承継にはどのような費用がかかりますか?

A. 個人事業主の事業承継では、法人の自社株ではなく、事業用の土地・建物・機械などの「特定事業用資産」を引き継ぐため、その贈与・相続にかかる贈与税・相続税が費用の中心になります。個人事業主にも個人版事業承継税制があり、個人事業承継計画を提出すれば特定事業用資産にかかる贈与税・相続税の承継時の納税を全額猶予できます。

計画の提出期限は2028年9月30日までです。ただし相続税の小規模宅地等の特例とは選択適用になるため、どちらが有利かは専門家に確認するのが安全です。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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