ウイルス対策ソフトは入れているのに、ランサムウェアや標的型攻撃のニュースを見るたびに「本当にこれで防げているのか」と不安が残る担当者は少なくありません。テレワークやクラウド利用が広がり、守るべきパソコンやスマートフォンが社外に持ち出されるようになったいま、端末一台ごとの守りを見直す必要性が高まっています。
端末(エンドポイント)を守る仕組みは、侵入を未然に防ぐEPP(従来型・次世代のアンチウイルス)と、侵入されたあとに検知して対応するEDRに大きく分かれます。さらに両者を統合したXDRや、運用を任せられるMDRまで加わると、どの製品が自社に合うのか判断しづらくなります。
本記事では、エンドポイントセキュリティ製品を「予防に強いタイプ」「検知・対応に強いタイプ」「予防と対応を統合したタイプ」「バックアップ・復旧まで統合したタイプ」の4つに整理し、自社が守りたい範囲から候補を絞り込んだうえで、検知方式・運用体制・対応OS・費用で比べるという流れで解説します。
主要なエンドポイントセキュリティ製品を横並びで比較します。専任のセキュリティ担当がいない企業でも、資料請求の判断材料にできる具体性を重視しています。本記事は端末(EPP/EDR/XDR)の防御に絞ります。
また、自社の守りたい範囲と運用体制に合うタイプを最短で見つけられるよう、30秒で終わる選定診断もご用意しています。あわせてご活用ください。
目次
エンドポイントセキュリティとは
エンドポイントセキュリティとは、パソコン・サーバー・スマートフォン・タブレットといった、ネットワークの末端につながる機器(エンドポイント)を、マルウェアや不正アクセスといった脅威から守る対策の総称です。
かつては社内ネットワークの出入り口を守る「境界型」の対策が中心でしたが、クラウドサービスやテレワークが広がり、端末が社外でも使われるようになったことで、端末そのものを守る考え方が重視されるようになりました。本記事では、この端末を守る製品(EPP・EDR・XDRなど)に絞って比較します。
もっとも、端末の防御は社内セキュリティ全体の一部です。認証やネットワーク、メール対策なども含めて「どこから何を整えるべきか」を全体像からつかみたい場合は、守る対象別に対策のタイプと代表サービスを整理した以下の記事もあわせてご覧ください。
エンドポイントセキュリティが必要とされる背景
ここでは、なぜいま端末の守りを見直す必要があるのかを、公的機関が公表している調査から確認します。
一つは、ランサムウェア(データを暗号化して金銭を要求する攻撃)の脅威が高止まりしていることです。情報処理推進機構(IPA)の「情報セキュリティ10大脅威 2026」では、組織に対する脅威の1位に「ランサム攻撃による被害」が挙げられています。また8位には「リモートワーク等の環境や仕組みを狙った攻撃」が入っており、社外で使う端末が攻撃対象として現に上位にあることがわかります。
警察庁の年次報告でも、ランサムウェアの被害は高い水準が続いています。
令和6年におけるランサムウェアの被害報告件数は、222件と引き続き高水準で推移しており
出典:令和6年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について(令和7年3月13日)|警察庁
もう一つは、不審な通信の観測量が増え続けていることです。情報通信研究機構(NICT)の「NICTER観測レポート2024」によると、2024年は1IPアドレスあたり約243万のパケットが観測され、これは観測開始以降で最も多い値とされています。これはダークネット観測網で観測された通信量であり特定組織への攻撃件数そのものではありませんが、サイバー攻撃に関連する通信が増加傾向にあることを示しています。
攻撃を完全に防ぎきることが難しくなるなか、侵入を防ぐ対策と、侵入されたあとに素早く気づいて対応する対策の両方が求められています。
出典・参考資料(2件)
- 参考資料:情報セキュリティ10大脅威 2026|情報処理推進機構(IPA)(https://www.ipa.go.jp/security/10threats/10threats2026.html)
- 参考資料:NICTER観測レポート2024|情報通信研究機構(NICT)(https://csl.nict.go.jp/report/NICTER_report_2024.pdf)
ここで触れたランサムウェアについては、端末の防御だけでなく、予防・バックアップ・感染時の初動まで含めた備え方の全体像を知っておくと、エンドポイント製品に何をどこまで任せるかを判断しやすくなります。基本と進め方は以下の記事で解説しています。
EPP・NGAV・EDR・XDRの違いと主な機能
ここからは、エンドポイントセキュリティ製品を理解するうえで欠かせないEPP・NGAV・EDR・XDRという言葉の違いと、各製品が備える主な機能を整理します。
EPP・NGAV・EDR・XDRの違い
4つの用語は、守る段階と範囲で整理すると理解しやすくなります。EPP(Endpoint Protection Platform)は、マルウェアの侵入を未然に防ぐことを目的としたプラットフォームで、従来のパターンマッチング型のアンチウイルスが代表例です。
NGAV(Next Generation Anti-Virus/次世代アンチウイルス)は、EPPのなかでも、既知のパターンに頼らず、ふるまいやAI・機械学習で未知のマルウェアも検知しようとする新しい世代の予防製品を指します。
EDR(Endpoint Detection and Response)は、侵入されることを前提に、端末上の不審な挙動を継続的に監視して検知し、隔離や調査、復旧といった対応を支援する仕組みです。従来のアンチウイルスが「防ぐ」ことを目的とするのに対し、EDRは「侵入後に素早く気づいて被害を抑える」点に特徴があります。
XDR(Extended Detection and Response)は、端末だけでなく、メールやクラウド、ネットワークなど複数の領域のログを横断的に相関させて分析し、攻撃の全体像をとらえる仕組みです。EDRの対象を端末の外へ広げたものと考えると整理しやすいでしょう。

| 用語 | 目的 | 守る段階・範囲 |
|---|---|---|
| EPP | 侵入を未然に防ぐ | 端末(予防) |
| NGAV | 未知のマルウェアも予防する(EPPの新世代) | 端末(予防) |
| EDR | 侵入後に検知・調査・対応する | 端末(検知・対応) |
| XDR | 端末+メール・クラウド等を横断して検知・対応 | 端末+複数領域(統合) |
近年の製品は、EPP(NGAV)とEDRを1つにまとめて提供するものが主流になっています。そのため「予防だけでよいのか、検知・対応まで必要か」を軸に考えると、自社に合う製品が見えてきます。
エンドポイントセキュリティの主な機能
製品によって搭載する機能は異なりますが、エンドポイントセキュリティでよく挙げられる機能は次のとおりです。
- マルウェアの検知・防御:パターンマッチングに加え、ふるまい検知やAI・機械学習で未知の脅威も検知します。
- ランサムウェア対策:暗号化のふるまいを検知してプロセスを止め、暗号化されたファイルを復元できる製品もあります。
- 侵入後の検知・対応(EDR):不審な挙動の記録・調査、該当端末のネットワーク隔離、原因の追跡を支援します。
- 運用代行(SOC/MDR):専門家が24時間体制で監視・対応を代行するサービスを備える製品もあります。
- 対応OS・デバイスの広さ:Windowsのほか、Mac・Linux・モバイル端末まで守れるかは製品差が大きい部分です。
エンドポイントセキュリティ製品のタイプ別の選び方
ここからは、エンドポイントセキュリティ製品を「自社が守りたい範囲」で4つのタイプに分け、それぞれどんな企業に向くかを整理します。まず自社がどのタイプを必要としているかを見極めると、候補を効率よく絞り込めます。

予防(EPP/NGAV)に強いタイプ
マルウェアを実行させる前に防ぐことに主眼を置いたタイプです。AI・機械学習による未知マルウェアの予測防御や、端末を仮想的に隔離してリスクを封じ込める方式などが含まれます。まず確実に「入れない」ことを重視する企業に向きます。
このタイプには、単体で予防をまかなう製品と、すでに導入済みのウイルス対策やEDRに予防層を足す補完型(既存製品との併用が前提)が混在します。単体で使うのか、いまの対策に上乗せするのかを決めてから候補を見ると、選びやすくなります。
検知・対応(EDR/XDR)に強いタイプ
侵入を前提に、侵入後の検知・調査・封じ込めに強みを持つタイプです。これらの製品も予防(NGAV)を内蔵していますが、看板はEDR・XDRで、攻撃の全体像を可視化する機能や、専門家が監視・対応を代行する運用代行(SOC/MDR)の選択肢が充実している点が特徴です。高度な脅威への検知・対応の深さや、運用代行を軸に選びたい企業に向きます。
予防と検知・対応を1製品に統合したタイプ
予防(EPP/NGAV)と侵入後の検知・対応(EDR)を1つの製品・1つのエージェントでまとめて提供するオールインワン型です。前のタイプが高度な検知・対応や運用代行を主軸にするのに対し、こちらは予防をベースに一通りの対策をバランスよく1本で揃え、導入・運用をシンプルにしたい企業に向きます。国産製品や中堅規模で扱いやすい製品もこのタイプに多く含まれます。
バックアップ・復旧まで統合したタイプ
端末のマルウェア対策・検知だけでなく、データのバックアップと復旧までを1つの基盤でまかなうタイプです。ランサムウェアで暗号化されても速やかにデータを戻せる体制を、端末防御と一体で整えたい企業に向きます。
30秒でわかる|自社に合うタイプの選定診断
守りたい範囲や運用体制に関する質問に答えると、自社に合うタイプと候補サービスが分かります。診断では各タイプの代表的な製品を提示します。紹介している製品の全体は、この後の比較表でご確認ください。
一括ダウンロードする
エンドポイントセキュリティ製品を比較するときのポイント
タイプで候補を絞ったら、次の4つの軸で各製品を見比べると、自社に合う製品を見極めやすくなります。
検知方式(パターンマッチ/ふるまい検知/AI・機械学習)で見る
未知のマルウェアへの強さは検知方式に左右されます。既知のパターンと照合する方式だけでは、新種の攻撃を取りこぼすおそれがあります。ふるまい検知やAI・機械学習を組み合わせた製品ほど未知の脅威に強い傾向があり、特にランサムウェアや標的型攻撃を警戒する場合に重要です。各製品がどの検知方式を採用しているかは、後述のサービス個別紹介で製品ごとに確認できます。
第三者機関による中立的な評価も判断材料になります。MITRE ATT&CK Evaluations、AV-Comparatives、SE Labs といった独立検証機関が各製品の検知性能を公開しており、ベンダー自身の訴求だけに頼らず性能を確かめたい場合に参考になります。
出典・参考資料(3件)
- 参考資料:MITRE ATT&CK Evaluations(https://evals.mitre.org/)
- 参考資料:AV-Comparatives(https://www.av-comparatives.org/)
- 参考資料:SE Labs(https://www.selabs.uk/)
運用体制(自社運用か運用代行=SOC/MDRか)で見る
EDRやXDRは、導入しただけでは効果を発揮しません。検知された不審な挙動を調べ、本当に危険かを判断して対応する運用が欠かせないためです。専任のセキュリティ担当がいない場合は、専門家が監視・対応を代行する運用代行(SOC/MDR)を備えた製品を選ぶと、少ない人員でも運用を回しやすくなります。自社に運用できる人員と知見があるか、委託したいかで、選ぶ製品が変わります。
運用代行を製品付属の機能ではなく独立したサービスとして選びたい場合は、代行してもらえる範囲・課金単位・24時間監視の中身で各社を見比べられる以下の記事が参考になります。
MDRサービス比較21選|代行範囲・課金単位・24時間監視の中身で選ぶ
EDRを導入したものの、日々上がってくるアラートを誰が見るのかが決まらないまま運用が止まっていませんか。夜間や休日に検知が出ても翌営業日まで誰も気づかない、アラートが本物の侵害なのか判断できず端末を隔離してよいかも決められない。こうした状態…
対応OS・デバイス範囲(テレワーク端末・私物端末・モバイル)で見る
守りたい端末をすべてカバーできるかを確認することが重要です。Windowsは多くの製品が対応していますが、Mac・Linux・スマートフォン・タブレットまで守れるかは製品で差が出ます。テレワークで私物端末(BYOD)を使う場合や、Macを多く使う部門がある場合は、対応OSとデバイスの範囲が実質的な選定基準になります。
費用と提供形態で見る
エンドポイントセキュリティ製品は、料金を公開せず「要お問い合わせ」としている製品が多いのが実情です。価格が公開されている製品は台数あたりの年額・月額で比較でき、公開されていない製品は、守りたい台数と必要な機能(EDRや運用代行の有無)を伝えて見積もりを取り、総保有コストで比べるのが確実です。クラウド型が主流で、オンプレミスでの運用が必要な場合はその可否もあわせて確認しておくことが望まれます。
【比較表】タイプ別のおすすめエンドポイントセキュリティ製品
ここからは、前述の4タイプごとに主要な製品を並べて比較します。カバー範囲(EPP/EDR/XDR)・運用代行・対応OS・費用を横並びで確認できます。
予防(EPP/NGAV)に強いタイプの製品比較
| サービス名 | Deep Instinct | スーパーセキュリティ for Business | HP Wolf Pro Security | AppCheck |
|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | クラウド | クラウド | クラウド | クラウド |
| 予防(EPP・NGAV) | ● | ● | ● | △(ランサム特化・AV併用前提) |
| 検知・対応(EDR/XDR) | ×(予防特化・他社EDR併用) | △(上位版でEDR) | ×(EDR記載なし) | △(ランサム検知・復元に限定) |
| 運用代行(SOC/MDR) | ×(自社MDRなし) | ×(MDR提供なし) | ×(MDR記載なし) | ×(MDR提供なし) |
| 対応OS・デバイス | Windows/Mac/Linux/モバイル | Windows/Mac | Windows | Windows/Windowsサーバー |
| 無料トライアル | ●(30日間) | ●(30日間) | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 料金 | 要問い合わせ | 年額1,980円〜/ライセンス(税別) | 1年4,950円〜(税込) | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト |
※上記は2026年10月時点の各社公式情報にもとづく一般的な傾向です。機能の搭載有無・提供形態(標準/上位プラン/オプション)・料金・無料トライアルの条件は変更される場合があるため、導入前に各社の公式情報をご確認ください。
検知・対応(EDR/XDR)に強いタイプの製品比較
| サービス名 | CrowdStrike Falcon | SentinelOne | Microsoft Defender XDR | Palo Alto Cortex XDR | Cybereason | Arctic Wolf Aurora Protect | Cisco Secure Endpoint |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | クラウド | クラウド | クラウド | クラウド | クラウド/オンプレ | クラウド | クラウド |
| 予防(EPP・NGAV) | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| 検知・対応(EDR/XDR) | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| 運用代行(SOC/MDR) | ●(Falcon Complete) | ●(Wayfinder MDR) | △(別売り・現状英語のみ) | △(販社のマネージド提供) | ●(24時間365日MDR) | ●(マネージドSOC 24/7) | △(フルマネージド型あり) |
| 対応OS・デバイス | Windows/Mac/Linux/モバイル | Windows/Mac/Linux/モバイル | Windows/Mac/Linux/モバイル | Windows/Mac/Linux/モバイル | Windows/Mac/Linux/モバイル | Windows/Mac/Linux/モバイル | Windows/Mac/Linux/モバイル |
| 無料トライアル | ●(15日間) | 要問い合わせ | ●(試用版あり) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 料金 | 要問い合わせ(日本円建て非公開) | 要問い合わせ(公式非開示) | E5スイートに含む(単体はDefender for Endpoint P2が別売・要問い合わせ) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト |
※上記は2026年10月時点の各社公式情報にもとづく一般的な傾向です。機能の搭載有無・提供形態(標準/上位プラン/オプション)・料金・無料トライアルの条件は変更される場合があるため、導入前に各社の公式情報をご確認ください。
予防と検知・対応を統合したタイプの製品比較
| サービス名 | Eye"247" Safety Zone | Trend Vision One | Check Point Harmony Endpoint | FFRI yarai | Symantec Endpoint Security | Sophos Endpoint(旧Intercept X) | ESET PROTECT | Trellix Endpoint Security | Carbon Black Cloud | WatchGuard EPDR | Jamf Protect |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | クラウド/オンプレ | クラウド | クラウド/オンプレ | クラウド/オンプレ | クラウド/オンプレ | クラウド | クラウド/オンプレ | 要問い合わせ | クラウド | クラウド | クラウド |
| 予防(EPP・NGAV) | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| 検知・対応(EDR/XDR) | ● | ● | ● | ● | ●(上位版でEDR) | ● | ●(Elite以上でXDR) | ● | ● | ● | ● |
| 運用代行(SOC/MDR) | ×(自社運用が前提) | △(MSSP/パートナー経由) | △(MSSP経由) | ●(マネージドサービス) | ×(MDR提供の記載なし) | ●(Sophos MDR 24/7) | ●(MDRプラン) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ×(MDR記載なし) |
| 対応OS・デバイス | Windows/Mac | Windows/Mac/Linux | Windows/Mac/Linux/モバイル | Windows/Windowsサーバー | Windows/Mac/Linux/モバイル | Windows/Mac/Linux | Windows/Mac/Linux/モバイル | Windows/Mac/Linux | Windows/Mac/Linux | Windows/Mac/Linux/モバイル | Mac/iOS(Apple特化) |
| 無料トライアル | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ●(無償評価版あり) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ●(30日間) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ●(14日間) |
| 料金 | 要問い合わせ | 要問い合わせ(TrendAI Flexクレジット制) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※上記は2026年10月時点の各社公式情報にもとづく一般的な傾向です。機能の搭載有無・提供形態(標準/上位プラン/オプション)・料金・無料トライアルの条件は変更される場合があるため、導入前に各社の公式情報をご確認ください。
バックアップ・復旧まで統合したタイプの製品比較
| サービス名 | Acronis Cyber Protect Cloud | 使えるデータプロテクト |
|---|---|---|
| 提供形態 | クラウド/オンプレ | クラウド |
| 予防(EPP・NGAV) | ● | ● |
| 検知・対応(EDR/XDR) | ●(上位パッケージでEDR) | ● |
| 運用代行(SOC/MDR) | △(プロバイダー経由) | ×(MDR記載なし) |
| 対応OS・デバイス | Windows/Mac/Linux/モバイル | Windows/Mac/Linux/モバイル |
| 無料トライアル | 要問い合わせ | ●(30日間) |
| 料金 | 要問い合わせ(プロバイダー依存) | 月額2,400円〜(3プラン構成) |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
※上記は2026年10月時点の各社公式情報にもとづく一般的な傾向です。機能の搭載有無・提供形態(標準/上位プラン/オプション)・料金・無料トライアルの条件は変更される場合があるため、導入前に各社の公式情報をご確認ください。
タイプ別のおすすめエンドポイントセキュリティ製品(サービス個別紹介)
比較表で候補を絞り込めるよう、各タイプの代表的な製品を個別に紹介します。
予防(EPP/NGAV)に強いタイプの製品
侵入を未然に防ぐことに強みを持つ製品です。
1. Deep Instinct(Deep Instinct Ltd.)

Deep Instinctは、マルウェア検知に特化して設計したディープラーニングのニューラルネットワークにより、脅威を実行前の段階で阻止する「予防ファースト」を掲げる製品です。エンドポイントに加え、クラウドストレージ・NAS・アプリケーション連携へと保護範囲を広げるDSXプラットフォームとして提供されています。
中核となるのは、悪性ファイルを実行前に20ミリ秒未満で判定して実行そのものを止める仕組みです。ランサムウェアの暗号化やメモリインジェクション、Office文書・PDFに埋め込まれた悪性マクロへの対策も備えています。
Microsoft DefenderやTaniumなど他社のEDRとの併用を公式が前提としており、EDR単体の代替ではなく予防層として組み合わせる位置づけです。国内はエムオーテックス(LANSCOPEブランド)や伊藤忠テクノソリューションズなど複数の代理店が販売と導入支援を担い、価格や契約条件は代理店への問い合わせが基本となります。
2. スーパーセキュリティ for Business(ソースネクスト株式会社)

ソースネクストが2023年9月に発売した、小規模法人向けのエンドポイント保護製品です。Bitdefender製の検知エンジンを搭載し、社内外の端末をWebブラウザで開く管理コンソールから一括管理できます。
クラウドインテリジェンスとAIによる既知・未知の脅威検知と、プロセスの異常挙動を監視するふるまい検知を基本機能に据えています。ランサムウェアの検出状況の可視化とバックアップからのファイル復元にも対応し、EDR機能は上位版「+EDR」で追加すると、端末横断の脅威調査やクラウドサンドボックス分析まで広げられます。
料金は基本版が1ライセンス年額1,980円(税別)、EDR機能付きが年額9,800円(税別)で、管理サーバーが不要なため初期費用はかかりません。30日間の無料トライアルも用意されています。
3. HP Wolf Pro Security(株式会社日本HP)

日本HPが提供するHP Wolf Pro Securityは、検知に頼らず脅威を隔離して封じ込める方式を中核に据えたエンドポイント保護製品です。危険度の高いブラウザ操作やOffice・PDFの添付ファイルを分離された環境で開くことで、ゼロデイ攻撃にも対応するとしています。
ディープラーニングAIによる次世代アンチウイルスと、不正サイトでのパスワード入力をブロックする資格情報保護を1製品にまとめています。一方で公式ページにEDRの記載はなく、侵入後の検知・調査を担うEDR製品ではない予防中心の構成です。
対応OSはWindows 10/11の64ビット版で、macOSやサーバーOSには触れていません。管理コンソールはクラウド型でサーバーの用意は不要ですが、25台未満では機能が限定されます。価格は日本HPの希望小売価格として1年4,950円(税込)から公表されています。
4. AppCheck(株式会社JSecurity)

株式会社JSecurityのAppCheckは、ランサムウェア対策に用途を絞った専用ソフトです。ウイルスパターンファイルに依存せず、ファイルの変更箇所・速度・頻度をリアルタイムに監視する「状況認識技術」で、未知のランサムウェアの挙動を検知します。
既存のウイルス対策ソフトとの併用を前提に設計されており、単体で総合的なマルウェア対策を置き換える製品ではありません。暗号化されたファイルを変更履歴から復元する機能や、PCの起動不能化を防ぐMBR保護、Officeなどの脆弱性を狙う攻撃を防ぐExploit Guardを備えます。
対応範囲はクライアントOS(Windows 7〜11)とWindows Serverにわたります。料金は販売代理店経由の見積制が基本で、公式サイトに価格の明示はないため、導入検討の際は提供元への問い合わせが必要です。
検知・対応(EDR/XDR)に強いタイプの製品
侵入後の検知・調査・対応や運用代行に強みを持つ製品です。
5. CrowdStrike Falcon(クラウドストライク合同会社)

CrowdStrike Falconは、クラウドネイティブのエンドポイント保護を中核に、次世代アンチウイルス(Falcon Prevent)・EDR(Falcon Insight)・脅威ハンティング・ID保護などを単一の軽量エージェントで提供する統合プラットフォームです。導入後にモジュールを追加する形で保護範囲を広げられます。
検知は、シグネチャ更新に依存しないIOA(攻撃の兆候となる一連の振る舞い)をもとに行い、未知のマルウェアやファイルレス攻撃も対象とします。上位プランでは、専門アナリストが24時間365日体制で脅威を追跡するFalcon OverWatchや、監視・対応を任せられるマネージドサービス(Falcon Complete)も選べます。
第三者評価では、MITRE ATT&CK Enterprise Evaluations(2025年12月)など独立機関の公開評価に参加し、結果を公式に公表しています。料金はグローバル公式価格が公開されている一方、日本円建ての価格は公開されておらず、国内の販売代理店・SIer経由の個別見積もりが基本です。
6. SentinelOne(SentinelOne Japan株式会社)

SentinelOneのSingularity Platformは、エンドポイントで常時稼働するAI(Behavioral AI)が脅威を自律的に検知し、不正なプロセスやファイルをリアルタイムに隔離・停止する点を中核に据えたプラットフォームです。EPP・EDR・XDRを単一エージェントと統合コンソールで提供します。
検知した個々のイベントを特許技術「Storyline」が時系列と因果関係で自動的に相関づけ、攻撃の全体像を可視化します。EDR/XDRを含む上位パッケージ(Singularity Complete)では、暗号化されたファイルをOSの再構築なしで攻撃前の状態へ戻す1クリックの自動ロールバック(特許取得)も利用できます。
Gartnerのエンドポイント保護部門のマジック・クアドラントで2026年リーダー・6年連続と公式サイトで訴求しています。料金は公式サイトでは公開されておらず、国内では東京エレクトロンデバイスやウィザースなどの代理店経由の見積もりが基本です。
7. Microsoft Defender XDR(日本マイクロソフト株式会社)

Microsoft Defender XDRは、単独で購入する製品ではなく、複数のDefender製品を組み合わせることで自動的に有効化される統合レイヤーです。エンドポイント・ID・メール・クラウドアプリを横断してシグナルを相関させ、脅威の検知・調査・対応をMicrosoft Defenderポータルで一元化します。
EDRの中核はDefender for Endpoint プラン2で、ここにIDやメールなどのワークロードを追加するほど検知・相関の範囲が広がります。高い確度で攻撃を検知すると、侵害した端末を自動的にネットワークから切り離し、ランサムウェアの横展開を抑えます(暗号化済みファイルを復元する機能ではありません)。
対応OSはWindows・macOS・Linux・Android・iOSにわたります。Microsoft 365 E5(¥8,995/ユーザー/月、年払い・Teams込み)にXDR機能が含まれ、すでにE5を利用していればライセンスを追加せず有効化できます。
なお¥8,995はOffice等を含むE5スイート全体の価格で、エンドポイント対策だけを導入する場合は単体ライセンスのDefender for Endpoint プラン2が別途あります。運用を委託したい場合は、別売りのマネージドサービス(Defender Experts MDR、現在は英語での提供)もあります。
8. Palo Alto Cortex XDR(パロアルトネットワークス株式会社)

パロアルトネットワークスが提供するCortex XDRは、EPP(次世代アンチウイルス相当の防御)とEDRを単一エージェントに統合し、エンドポイント・クラウド・ネットワーク・アイデンティティのデータを相関させて脅威を検知・対応するプラットフォームです。
プランは、予防を担うCortex XDR Preventと、AIを活用したEDR機能を加えたCortex XDR Proの2つです。ランサムウェア保護モジュールは、おとりファイル(デコイ)への書き込みや暗号化の試みを検知してプロセスを遮断する、暗号化前の予防に主眼を置いた仕組みです。
MITRE ATT&CK Enterprise Evaluations(2024年12月・第6ラウンド)に参加しており、評価結果は公式ブログで公表しています。両プランとも料金は要お問い合わせで、国内ではソフトバンクやNRIセキュアなどのSIer・販社がマネージドサービスとして導入支援を提供しています。
9. Cybereason(サイバーリーズン合同会社)

Cybereasonは、個別のアラートを一つずつ出すのではなく、侵入から暗号化・身代金要求までの一連の活動を「MalOp(悪意ある操作)」として1つのインシデントにまとめて提示する検知の考え方を中核に据えたEDR/XDRです。
予防面では次世代アンチウイルスと振る舞いの痕跡(IOB)分析による多層防御を用い、侵入後は複数端末の一括隔離やワンクリック対応で被害拡大を抑えます。クラウド型に加え、エアギャップ環境などに向けたオンプレミス提供(Cybereason On-Prem)も用意しています。
運用面では、日本・ボストン・テルアビブの3拠点のSOCによる24時間365日のMDR(日本語・英語対応)を備えます。従業員1,000名未満向けのCybereason Core Suiteもあり、料金はいずれも要お問い合わせ(個別見積もり)です。
10. Arctic Wolf Aurora Protect(Arctic Wolf Networks, Inc.)

Arctic Wolf Aurora Protectは、2025年のBlackBerry Cylance買収で得た予測型AI(現Alpha AI for Endpoint)をベースに、マルウェアが実行される前の段階で脅威をブロックする次世代アンチウイルスです。Arctic WolfのAuroraプラットフォーム上で提供されます。
上位のAurora Endpoint Defenseでは、ビヘイビア検知や脅威ハンティング、MITRE ATT&CKマッピング、30日間のデータ保持を含むEDR機能が加わります。さらにArctic WolfのSOCによる24時間365日の監視・対応を組み合わせたフルマネージド型(Aurora Managed Endpoint Defense)も選べます。
予測型AIによる実行前ブロックを軸に、第三者機関Tolly Groupの検証(2025年8月発表)など独立機関のテスト結果を公表しています。日本では2025年2月に提供を開始し、料金は要問い合わせです。
予防と検知・対応を1製品に統合したタイプの製品
予防と検知・対応を1製品でまとめて導入できるオールインワン型の製品です。
11. Eye”247″ Safety Zone(株式会社フーバーブレイン)

株式会社フーバーブレインの「Eye”247″ Safety Zone」は、旧製品Eye”247″ AntiMalwareの後継として2024年1月に提供を開始した、EPPとEDRを1つに搭載したエンドポイントセキュリティソフトです。
検知には、Bitdefenderと共同開発したエンジンと、アプリケーションの挙動を常時監視する先進型振る舞い検知(ATC)を用い、定義ファイルに依存せず未知の脅威に対応します。ランサムウェアを検知した際は、ファイルを自動でバックアップし、クライアント側で直近のバックアップから復元できます。
EPPとEDRを単一製品として備えるため、EDR機能を別オプションとして追加契約する必要がありません。対応OSはWindows・Windows Server・macOSで、ブラウザベースの管理コンソールから検知状況やPC資産を一元管理できます。料金は公開されておらず、販売代理店への問い合わせが必要です。
12. Trend Vision One(トレンドマイクロ株式会社)

トレンドマイクロが2023年に提供を開始したTrend Vision Oneは、エンドポイント・サーバー・クラウド・メール・ネットワークなど複数のレイヤーを単一コンソールで管理する統合サイバーセキュリティプラットフォームです。中核はXDR(拡張検知・対応)で、各レイヤーのデータを相関分析して攻撃の全体像を可視化します。
エンドポイント保護(EPP/EDR)を含み、既存のトレンドマイクロ製品を本プラットフォームから一元管理できます。攻撃の兆候をデバイス単位・ユーザー単位で可視化するASRM(攻撃領域リスク管理)と、検知・対応を担うXDRを組み合わせる構成です。
ライセンスは2026年にクレジットベースの単一ライセンス「TrendAI Flex」へ一本化され、必要なソリューションにクレジットを割り当てる方式です。料金は公式サイトで公開されておらず、国内の販売代理店経由での個別見積もりが基本です。
13. Check Point Harmony Endpoint(チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社)

Check Point Harmony Endpointは、イスラエル発のCheck Pointが提供する、EPP・EDR・XDRの機能を1つのクライアントと管理コンソールに統合したエンドポイントセキュリティ製品です。旧ブランド名はSandBlast Agentです。
ランサムウェア対策では、暗号化などの挙動をシグネチャに依存せず検知して攻撃を停止し、暗号化されたファイルを事前バックアップから元の状態に復元します。未知のフィッシングサイトをブロックするZero-Phishing、ファイルを無害化して即時配布するThreat Extraction(CDR)なども備えます。
機能はBasic・Advanced・Complete・Eliteの4段階のパッケージで構成され、サンドボックスやデータ保護、XDRなどを必要に応じて積み増せます。
エンドポイント保護エージェントの対応OSはWindows・Mac・Linuxで、サーバーやVDIもカバーします(モバイル端末の保護は別コンポーネントのTrend Vision One – Mobile Securityが担います)。オンプレミス・クラウド・MSSP経由のいずれの管理形態にも対応し、料金は要お問い合わせです。
14. FFRI yarai(株式会社FFRIセキュリティ)

FFRI yaraiは、株式会社FFRIセキュリティが2009年に提供を開始した、ウイルス定義ファイル(シグネチャ)に依存せず挙動を解析して脅威を検知する純国産のエンドポイントセキュリティ製品です。
ZDP・Static分析・Sandbox・機械学習・HIPSの5つの振る舞い検知エンジンを組み合わせ、標的型攻撃やゼロデイ攻撃、ランサムウェアなど定義ファイル型では検知しにくい攻撃に対応します。WannaCryやLockyといったランサムウェアを被害拡大前のバージョンで検出した実績を、脅威名付きで公式に公開しています。
2018年11月以降はEDR機能を標準搭載しており、脅威ハンティング・端末隔離・レポーティングを追加費用なしで利用できます。開発・サポート拠点が国内にあり、Microsoft Defenderなど既存のウイルス対策ソフトとの同居運用にも対応します。提供形態はオンプレミス・クラウド・マネージドサービスから選べ、料金は要問い合わせです。
15. Symantec Endpoint Security(Broadcom)

Broadcomが「Symantec」ブランドで展開するSymantec Endpoint Securityは、単一のエージェントで、PC・サーバーからモバイルまで複数のOSを対象にできるエンドポイント保護製品です。
エディションはSEP・SES Enterprise・SES Completeに分かれ、最上位のSES CompleteではEDR、全プロセスの挙動を記録するBehavioral Forensics、インシデント特定を支援するThreat Hunterまでを同一体系で提供します。管理形態はオンプレミス・クラウド・ハイブリッドから選べます。
独立検証機関SE Labsのランサムウェア対策テスト(2025年5月公表、対象はSES Complete)など、第三者評価の結果を公表しています。料金は公式サイトで公開されておらず、ディストリビューターやリセラー経由のデバイス単位のサブスクリプションで、要お問い合わせです。
16. ESET PROTECT(イーセットジャパン株式会社・キヤノンマーケティングジャパン株式会社)

ESET PROTECTは、欧州発の独立系セキュリティ企業ESETが提供する法人向けエンドポイント保護プラットフォームです。EPP(予防)を基盤に、上位プランでEDR・XDR・MDRまで段階的に選べる構成を取ります。
プランはEntry・Advanced・Complete・Elite・MDRの5段階で、XDRはElite以上、監視・運用を代行するMDRはMDRプランで提供されます。ランサムウェアからの保護は全プランに含まれ、暗号化開始後のファイルのバックアップ・復元はEntryを除くプランで対応します。
クラウド・オンプレミスいずれの管理にも対応し、1つの管理ポータルから保護・XDR・MDRまでを扱えます。国内ではイーセットジャパンとキヤノンマーケティングジャパンが窓口となります。料金は公開されておらず要お問い合わせで、キヤノンMJは2026年12月1日からの価格改訂を予告しています。
17. Carbon Black Cloud(Broadcom)

クラウドネイティブのエンドポイント保護プラットフォームであるCarbon Black Cloudは、現在Broadcomが提供しています。1つの軽量エージェントとコンソールで、次世代アンチウイルス(NGAV)から検知・対応までをまかないます。
中核のEndpoint Standardは、NGAVと振る舞いベースのEDRを提供します。上位の契約では、脆弱性管理やリモートシェル、継続的な脅威ハンティングを担うEnterprise EDRを追加でき、Enterprise EDR上にネットワークの可視化を加えるXDRも実装されています。
システムのログを外部のSIEMやデータレイクへ送るData Forwarderを備え、日本リージョンのクラウド基盤も用意されています。料金は公式に公開されておらず、要お問い合わせです。旧称はVMware Carbon Black Cloudで、提供元がBroadcomへ移っている点に留意が必要です。
18. WatchGuard EPDR(WatchGuard Technologies)

旧Panda Adaptive Defense 360を源流とするWatchGuard EPDRは、2021年にPanda Securityを統合した米国WatchGuard Technologiesのエンドポイント保護スイートです。
次世代アンチウイルス、EDR、パッチ管理、コンテンツフィルタリングを統合し、AI駆動のプロセスと同社の分析チームが実行中のアプリケーションの正当性を検証する方式で、既知・未知のマルウェアや標的型攻撃、ファイルレス攻撃への対応を訴求しています。
ネットワークセキュリティ製品のFireboxとエンドポイント保護を、WatchGuard Cloudで統合管理できる点が特徴です。国内は菱洋エレクトロなどの代理店経由で扱われます。対応OSはWindows・macOS・Linuxに加え、Android/iOSのモバイル端末まで公式ドキュメントに記載があります。料金は公式に公開されておらず、要お問い合わせです。
19. Jamf Protect(Jamf)

Jamf Protectは、JamfがApple環境向けに提供するエンドポイントセキュリティ製品です。対応するのはMac(macOS)とモバイル(iOS、visionOS)で、Apple端末に特化している点が最大の特徴です。
AppleのエンドポイントセキュリティAPIとネイティブフレームワークを用い、macOSのアップデート当日からサポートします。オンデバイスの行動分析で脅威をリアルタイムに検出して隔離・停止するほか、既知のマルウェアとその亜種の防御、ファイルレス攻撃やLiving-off-the-Land攻撃のブロックに対応します。
カーネル拡張を使わないkextlessエージェントを採用し、収集したログをGoogle SecOpsやSplunk、Microsoft SentinelなどのSIEMへ送れます。MDM製品のJamf Proと組み合わせたApple管理とセキュリティの構成も用意されています。料金は公開されておらず、14日間の無料トライアルが提供されています。
バックアップ・復旧まで統合したタイプの製品
端末防御とデータのバックアップ・復旧を一体で備える製品です。
20. Acronis Cyber Protect Cloud(アクロニス・ジャパン株式会社)

Acronis Cyber Protect Cloudは、バックアップとサイバーセキュリティを1つのコンソールに統合したデータ保護プラットフォームです。アクロニス・ジャパン株式会社などが窓口となり、認定サービスプロバイダー(MSP)経由で提供されます。
このタイプの要点である「暗号化される前に止める」機能と「暗号化されても元に戻す」機能を一体で備えます。Active Protectionがランサムウェア特有の挙動をパターンベースで検知して処理を即時遮断し、暗号化されてしまったデータはバックアップから復元します。
クラウド上のバックアップにはイミュータブルストレージを設定でき、保存期間中はバックアップ自体の暗号化・削除を防げます。保護対象は物理・仮想サーバーからクラウドVM、Microsoft 365、Google Workspace、モバイルまで横断し、転送中・保存時ともにAES-256で暗号化します。料金はサービスプロバイダー経由での提供のため、実際の金額は契約先によって異なります。
21. 使えるデータプロテクト(使えるねっと株式会社)

使えるねっと株式会社が中小企業向けに提供する、クラウドバックアップ・データ保護のサービスです。2026年1月に「使えるクラウドバックアップ」から名称を変更し、バックアップ単体から統合型のデータ保護へ位置づけを広げました。
バックアップに加え、AI技術を活用した検知・防御(EDR/ウイルス対策)、パッチ管理やデバイス管理(RMM)、災害時の復旧(DR)を単一のコンソールで管理できます。ランサムウェアに感染しても、クリーンな状態へ迅速に復旧できる体制を一体で持てる点を訴求しています。
プランは「データ復元・基本」(月額2,400円〜)、「ランサムウェア対策」(月額3,320円〜)、「業務停止ゼロ・丸ごと管理」(月額10,700円〜)の3段階で、DR機能は最上位プランに含まれます。データは国内(長野県長野市)の自社データセンターに保管され、転送はAES-256で暗号化します。30日間の無料トライアルが用意されています。
まとめ
エンドポイントセキュリティ製品は、自社が守りたい範囲から考えると選びやすくなります。確実に「入れない」ことを重視するなら予防に強いタイプ、侵入後の検知・対応や運用代行を強化したいなら検知・対応に強いタイプ、導入をシンプルにしたいなら予防と対応を統合したタイプ、データの復旧まで一体で備えたいならバックアップ・復旧を統合したタイプが候補になります。
そのうえで、検知方式・運用体制・対応OS・費用の4つの軸で候補を比べ、専任担当がいなければ運用代行の有無を重視すると、自社に合う製品を絞り込めます。気になる製品が見つかったら、まずは資料を取り寄せて具体的に比較してみてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. エンドポイントセキュリティとは何ですか?
A. エンドポイントセキュリティとは、パソコン・サーバー・スマートフォンなどネットワークの末端につながる端末(エンドポイント)を、マルウェアや不正アクセスから守る対策の総称です。侵入を未然に防ぐEPP(アンチウイルス・次世代アンチウイルス)、侵入後に検知・対応するEDR、複数領域を横断して守るXDRなどに分かれ、近年はこれらを1つの製品に統合したものが主流です。
Q. エンドポイントセキュリティは、EPPとEDRのどちらから導入すべきですか?
A. 基本的な予防がまだ手薄ならEPP(アンチウイルス)を、予防はできていて侵入後の検知・対応を強化したいならEDRを優先します。EPPは「侵入させない」予防、EDRは「侵入された後に素早く気づいて被害を抑える」対応と役割が異なります。近年はEPPとEDRを1製品でまとめて導入できる統合型が主流のため、これから一式そろえる場合は統合型を軸に検討すると選びやすくなります。
Q. エンドポイントセキュリティは中小企業にも必要ですか?
A. エンドポイントセキュリティは、専任のセキュリティ担当がいない中小企業ほど必要性が高い対策です。攻撃者は守りが手薄になりやすい企業を狙うため、規模が小さくても標的になり得ます。近年はクラウドで管理できる製品が増え、少ない人員と抑えた費用から始められるほか、監視・対応を専門家に任せる運用代行(SOC/MDR)付きの製品を選べば、人手が足りなくても運用を回せます。
Q. 無料のウイルス対策ソフトとエンドポイントセキュリティ製品は何が違いますか?
A. 無料のウイルス対策ソフトは主に個人向けの予防に特化しており、法人向けエンドポイントセキュリティ製品のような集中管理・EDR・運用サポートは備えないのが一般的です。法人向け製品は、複数の端末を一括で管理・ポリシー配布でき、侵入後の検知・対応(EDR)やサポート・運用代行まで選べる点が大きな違いです。
守るべき端末が複数あり業務データを扱う企業では、管理とサポートを備えた法人向け製品が前提になります。
Q. エンドポイントセキュリティはランサムウェアから守れますか?
A. 多くのエンドポイントセキュリティ製品は、ランサムウェア特有の暗号化のふるまいを検知して処理を止め、製品によっては暗号化されたファイルを復元する機能も備えます。ただし完全に防ぎきれるわけではないため、侵入後に素早く気づいて対応するEDRや、暗号化されてもデータを戻せるバックアップ・復旧の備えを組み合わせると、被害を最小限に抑えやすくなります。
Q. エンドポイントセキュリティの運用代行(SOC/MDR)は必要ですか?
A. 専任のセキュリティ担当者がいない企業では、監視・対応を専門家に任せる運用代行(SOC/MDR)付きの製品を選ぶのが現実的です。EDRやXDRは、検知された不審な挙動を調べて危険かどうかを判断し、対応する運用があって初めて効果を発揮します。自社に運用できる人員と知見があれば自社運用でも構いませんが、人手が足りない場合は運用代行の有無が実質的な選定基準になります。
Q. エンドポイントセキュリティはMac・スマートフォン・テレワーク端末も守れますか?
A. Windows以外のMac・Linux・スマートフォン・タブレットや、社外に持ち出すテレワーク端末まで守れるかは、製品によって差が出ます。多くの製品はWindowsに対応していますが、Apple端末やモバイルへの対応は製品ごとに異なり、Mac中心の部門にはApple特化の製品が向く場合もあります。
クラウド型であれば社外の端末やテレワーク・私物端末(BYOD)も管理対象にできるため、守りたい端末をすべてカバーできるかを導入前に確認しましょう。
Q. エンドポイントセキュリティを導入すると端末の動作は遅くなりますか?
A. 近年のクラウド型エンドポイントセキュリティは端末への負荷を抑える設計が主流で、以前ほど動作が重くなりにくくなっています。ただし負荷の程度は製品や端末のスペックによって差があるため、全社導入の前に無料トライアルや評価版で実際の動作を確かめておくと安心です。
Q. エンドポイントセキュリティ製品の費用はどう見ればよいですか?
A. エンドポイントセキュリティ製品は料金を「要問い合わせ」とする製品が多く、守りたい台数と必要な機能を伝えて見積もりを取り、総保有コストで比べるのが確実です。価格が公開されている製品は端末1台あたりの年額・月額で比較できます。EDRや運用代行(SOC/MDR)、上位プランのXDRはオプションや上位契約になることが多いため、必要な機能まで含めた総額で見比べることが大切です。
Q. 製品の検知性能は第三者機関の評価でどう確かめればよいですか?
A. ベンダー自身の訴求だけでなく、MITRE ATT&CK Evaluations・AV-Comparatives・SE Labsといった独立した第三者機関の検証結果を参照すると、検知性能を中立的に確かめられます。これらの機関は実際の攻撃手法に対する検知・防御の性能を公開しており、複数の評価を見比べることで、カタログ上の機能だけでは分からない実力を把握しやすくなります。
Q. 自社に合うエンドポイントセキュリティ製品はどう選べばよいですか?
A. まず「予防中心か、侵入後の検知・対応まで含めるか、端末管理やデータ復旧まで統合するか」で自社が守りたい範囲を決め、そのうえで検知方式・運用体制・対応OS・費用の4つの軸で候補を絞り込みます。守りたい範囲が決まれば候補のタイプが定まり、専任担当の有無で運用代行の要否が決まります。本記事の比較表と選定診断を使うと、自社の条件に合う候補を効率よく2〜3製品に絞り込めます。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。















