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キャッシュレス決済の導入費用はいくら?初期費用・月額・手数料の相場を種類別・サービス別に解説

キャッシュレス決済の導入費用はいくら?のサムネイル画像
電子マネー決済端末比較表(2026年版)のプレビュー

主要15サービスの料金・機能を無料で一覧比較

電子マネー決済端末比較表(2026年版)

現金のみで営業してきた店舗でも、「カードは使えますか」「PayPayは使えますか」とお客様に尋ねられる場面は年々増えています。経済産業省の集計では、2024年のキャッシュレス決済比率は42.8%に達し、決済額の8割超をクレジットカードが占めました。

出典・参考資料(1件)

キャッシュレス決済の導入を考え始めたものの、手数料で利益が削られることが気がかりで、「結局いくらかかるのか」をはっきりさせてから動きたい、という店舗オーナーは少なくありません。

キャッシュレス決済の費用は「初期費用・月額費用・決済手数料・入金/振込手数料」の4つに分けて考えると全体像をつかめます。なかでも売上が立つたびに差し引かれる決済手数料は、クレジットカード・電子マネー・QRコードの決済の種類ごとに相場が異なり、一度きりの初期費用とは利益への効き方が違います。

本記事では、決済の種類別に費用の相場を整理したうえで、主要なマルチ決済端末の初期費用・月額・手数料率・入金サイクルを実額で横並びに比較します。自店の客単価・月商に当てはめて負担を試算し、候補を数社に絞るための材料としてご活用ください。

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キャッシュレス決済の導入費用は「初期費用・月額・決済手数料・入金/振込手数料」の4つ

ここからは、キャッシュレス決済の導入・運用にかかる費用を4つの項目に分けて解説します。見積もりやサービス比較の際は、この4項目がそれぞれいくらかを押さえると、サービス間の総額を正しく比べられます。

費用4項目それぞれの意味と相場

キャッシュレス決済の導入費用を4項目で整理した図解。導入時に一度だけかかる初期費用(決済端末代が中心)と、継続的にかかるランニング費用(月額費用・決済手数料・入金/振込手数料)に分けて示している。決済手数料は売上が立つたびに差し引かれ、長期負担の中心になる。

初期費用は、導入時に一度だけ支払う費用です。中心は決済端末の代金で、カードリーダーやレシートプリンター、タブレット、通信回線の工事費が加わる場合もあります。近年はキャンペーンで端末代を0円にするサービスが増えています。

月額費用は、端末のレンタル料やシステム利用料として毎月発生する固定費です。0円のプランを用意するサービスが多い一方、取扱高や契約プランによって数千円の月額がかかるものもあります。

決済手数料は、決済が行われるたびに売上から差し引かれる手数料で、料率は決済の種類とサービスによって異なります。初期費用と違って売上が立つ限り発生し続けるため、長い目で見れば負担の中心になりやすい項目です。

入金/振込手数料は、売上金が店舗の口座に振り込まれる際の手数料です。1回あたり数百円が相場ですが、指定の銀行口座を入金先にすると無料になるサービスもあります。入金の回数やタイミングは資金繰りに直結するため、費用とあわせて確認したい項目です。

決済種類別の費用早見表

決済の種類ごとに費用4項目の傾向を整理すると、次のようになります。手数料率の詳しい内訳は次の章で解説します。

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決済種類クレジットカード決済電子マネー決済QRコード・バーコード決済
決済手数料率の相場標準で3%台前半が中心(条件を満たすと2%台のプランも)3%台が中心(交通系・iD・QUICPayなど)単独導入は1〜3%程度。マルチ決済端末ではクレジットカードと同程度(3%台前半)の例が多い
端末・初期費用端末が必要(0円キャンペーンあり)クレジットカードと同じ端末で対応店頭掲示型なら端末不要のものも
月額費用0円〜数千円0円〜数千円0円のプランが多い
入金サイクル月1〜2回が中心(翌営業日のサービスも)クレジットカードに準じるサービスにより月1回〜

※上記は決済種類ごとの一般的な傾向です。クレジットカードの手数料率は公正取引委員会の実態調査、電子マネー・QRコードの相場は本記事で比較する各社の公式料金をもとにした目安です。実際の料率・費用はサービスごとに異なるため、各社の最新情報をご確認ください(2026年10月時点)。

決済種類別(クレジットカード・電子マネー・QRコード)の決済手数料の相場

ここでは、費用のなかでも長期的な負担の中心になる決済手数料を、決済の種類ごとに掘り下げます。料率が種類で違う理由と、自店の会計額に当てはめた負担の目安をあわせて確認しましょう。

種類別の料率相場と、差が出る理由

クレジットカード決済の手数料率は、店舗の規模や業種によって幅があります。公正取引委員会が2022年4月に公表した実態調査では、加盟店に適用されている手数料率の単純平均は2.70%、加重平均は1.66%でした。加重平均が低いのは取引額の大きい大規模加盟店の低い料率が反映されるためで、小規模な店舗が実際に負担する料率は単純平均に近い水準になりやすいと読み取れます。

平均加盟店手数料率 単純平均値:2.70% 加重平均値:1.66%

出典:クレジットカードの取引に関する実態調査報告書|公正取引委員会(2022年4月8日公表)

この統計は交渉後の実績も含む平均のため、小規模な店舗がこれから契約する際の標準的な料率は3%台前半が中心で、売上規模や契約プランの条件を満たすと2%台になるサービスもあります。電子マネー決済も交通系やiD・QUICPayなどを含めおおむね3%台で、クレジットカードと同じ端末でまとめて受け付けるのが一般的です。

QRコード・バーコード決済は、PayPayなどのコード決済事業者と直接契約して単独で導入する場合は1〜3%程度と低めです。ただし、本記事で紹介する1台で各種決済を受けられるマルチ決済端末では、QRコードもクレジットカードと同程度(3%台前半)の料率にまとめられる例が多く、後述の比較表で各サービスのQR料率を確認できます。

料率に差が出るのは、各決済手段で店舗とお客様の間に入る事業者の構成やコスト構造が異なるためです。

このうち電子マネー決済の手数料は、交通系・iD・QUICPayなど種類ごとに料率が変わります。種類別の料率やサービスごとの違いを詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

1回の会計で手数料はいくら?客単価別のシミュレーション

決済手数料は率で示されるため、自店の客単価に当てはめると負担感がつかみやすくなります。ここでは手数料率を3.0%と仮定して、1回の会計にかかる手数料を試算します。

客単価1,000円の会計では手数料は30円、売上から差し引かれて手元に残るのは970円です。客単価3,000円なら手数料は90円、客単価10,000円なら300円となります。料率が2.0%に下がれば、客単価3,000円の手数料は60円まで下がります。

月商に当てはめると負担の規模が見えてきます。月のキャッシュレス売上が100万円で料率3.0%なら、毎月の手数料は30,000円です。料率が0.5ポイント違うだけで月5,000円、年間では60,000円の差になるため、自店の売上規模では料率の差がいくらの違いになるかを試算してから候補を比べると判断しやすくなります。

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主要なキャッシュレス決済サービスの費用を実額で比較

相場をつかんだところで、ここからは1台でクレジットカード・電子マネー・QRコードを受け付けられる主要なマルチ決済端末について、初期費用・月額・決済手数料率・入金サイクルを実額で比較します。各社の公式料金ページで確認した2026年10月時点の内容です。各サービスの特徴は、記事後半の「自店に合うキャッシュレス決済サービスの選び方」でも紹介します。

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サービス名アルファポータブルSquare(スクエア)Airペイstera terminal(ステラ ターミナル)STORES 決済USEN PAY楽天ペイ ターミナルCASHIER PAYMENT
初期費用0円〜(業種・プランによる)0円0円0円(stera pack・端末代不要)事務手数料は記載なし/STORES 決済端末2は27,720円(税込、年契約は1台目無償)0円/台(USEN PAY)0円0円
月額費用0円〜0円0円1年目0円、2年目以降3,300円(stera pack)0円(フリー)〜3,300円(スタンダード・年間契約)取扱高により0円〜3,980円(税抜)0円(中小事業者向け「最強プラン」スタンダードは月額2,200円のオプションあり)0円
クレジットカード決済手数料3.24%〜(条件を満たす中小事業者は2.48%)3.25%〜(条件を満たすと2.5%)3.24%(条件を満たす中小事業者は2.48%)1.98%〜(スモールビジネスプラン・Visa/Mastercard)1.98%〜(スタンダード・Visa/Mastercard)、JCB等2.38%〜Visa/Mastercard 2.99%、その他カード3.24%3.24%(「最強プラン」で2.20%〜、条件あり)3.24%〜(据置)/3.75%(ポータブル)、Visa/Mastercard 2.98%〜
電子マネー決済手数料3.2%〜3.25%3.24%3.24%3.24%交通系3.24%/その他3.74%2.95%〜3.25%
QRコード決済手数料3.5%〜3.25%1.08%〜3.24%(COIN+は1.08%)3.24%3.24%3.0%〜3.24%2.95%〜(楽天ペイQRが中核)2.8%〜
入金サイクル月1回〜月8回(業種により選べないプランあり)三井住友・みずほは翌営業日、他行は毎週水曜締め・金曜振込(振込手数料無料)対面は月6回/月3回(入金口座により)。振込手数料0円(ゆうちょ非対応)月2回締め15日後/月2回締め6営業日後/月6回締め6営業日後手動は依頼後1〜2営業日、自動は翌月20日カードは月2回、電子マネー・コード決済は月1回楽天銀行指定で365日最短翌日・振込手数料無料Visa/Mastercard 月2回、電子マネー 月1〜2回、QR 月1回
詳細情報公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

初期費用・決済端末代の内訳と「0円」プランの条件

ここからは、導入時に一度だけかかる初期費用の中身と、「端末代0円」をうたうプランが成り立つ仕組みを確認します。端末の形態によって必要な費用が変わるため、自店の使い方に合うものを選ぶことが費用を抑える第一歩になります。

端末形態別(据置型・モバイル型・QRコード掲示型)の費用

決済端末の形態を3タイプで比較した図解。据置型はレジ横に設置して常設で使い、端末代は数万円が目安。モバイル型(ポータブル型)はバッテリーとモバイル通信を内蔵して持ち運べ、テーブル会計や屋外・移動販売向きで端末代は据置型より抑えめ。QRコード掲示型は店頭にQRコードを掲示して客のスマホで読み取ってもらい、専用端末が不要で費用を最も抑えやすいが受けられるのはQRのみ。

据置型は、レジ横に設置してコンセントや有線の通信につなぐ端末です。機能が安定している一方、通信回線がない店舗では回線工事の費用が加わる場合があります。キャンペーンを使わない場合の端末代は、数万円程度が目安です。

モバイル型(ポータブル型)は、バッテリーとモバイル通信を内蔵し、持ち運んで使える端末です。テーブル会計や屋外のイベント、移動販売に向いています。多くはレシートプリンターを内蔵し、周辺機器を足さずに会計を完結できます。端末代は据置型より抑えめの傾向があり、スマートフォンやタブレットに接続するカードリーダー型ならさらに安く始められます。

QRコード掲示型は、店頭にQRコードを掲示してお客様のスマートフォンで読み取ってもらう方式で、専用の端末を置かずに始められます。導入費用を最も抑えやすい一方、受け付けられる決済手段はQRコードに限られます。クレジットカードや電子マネーも受けたい場合は、読み取り用の端末が必要です。

「端末代0円」プランが成り立つ条件

「初期費用0円」「端末代0円」をうたうプランは増えていますが、無条件で0円になるとは限りません。多くは数量限定のキャンペーンや、一定期間の契約継続、所定のプランへの加入などを条件にしています。

端末が無償の場合でも、月額費用や決済手数料で費用を回収する設計になっていることがあります。端末代の0円だけを見て決めるのではなく、月額・手数料率・入金サイクルを含めた総額で比べることが大切です。キャンペーンには適用期限や対象条件があるため、申込時点の最新の条件を公式情報で確認しましょう。

入金サイクルと振込手数料で資金繰りはどう変わるか

ここでは、売上金が手元に入るタイミングと、その際にかかる振込手数料を確認します。手数料率に目が向きがちですが、入金サイクルは日々の資金繰りに直接影響する項目です。

入金サイクルは、決済日の翌営業日に入るものから、月1回・月2回のものまでサービスによって幅があります。入金が早いほど資金繰りには有利ですが、入金ごとに振込手数料が発生する場合もあります。逆に入金サイクルを長めにすると、手数料が無料または低く抑えられるケースがあります。

振込手数料は1回あたり数百円が相場です。指定の銀行口座を入金先に登録すると無料になるサービスが多いため、自店のメイン口座がその対象に含まれるかを確認しておくと、余分な手数料を避けられます。都度入金(手動での入金申請)には手数料がかかり、決まったサイクルの自動入金は無料というように、入金方法によって手数料が変わるサービスもあります。

決済手数料の注意点(お客様への上乗せ可否・経費計上)

決済手数料に関して店舗からよく挙がる疑問が、「手数料分をお客様の支払いに上乗せできないか」という点と、「支払った手数料を経費にできるか」という点です。ここではこの2つを確認します。

手数料分をお客様に上乗せして請求すること(サーチャージ)は、法律で直接禁止されているわけではありません。ただし、クレジットカード会社の加盟店規約で原則として禁止されています。公正取引委員会の実態調査では、クレジットカード会社の88.3%がサーチャージ禁止条項を定めていました。規約に違反すると加盟店契約の解除につながるおそれがあるため、現金客とカード客で異なる料金を請求することは避けるのが基本です。

サーチャージ:加盟店がカード会員に対し,商品価格に加盟店手数料の全部又は一部を上乗せした料金等,商品価格よりも高い料金を請求すること

出典:クレジットカードの取引に関する実態調査報告書|公正取引委員会(2022年4月8日公表)

一方、店舗が支払った決済手数料は、事業に必要な費用として経費に計上できます。一般的には「支払手数料」の勘定科目で処理します。具体的な会計処理は、顧問の税理士や所轄の税務署に確認すると確実です。

導入費用を抑える方法(補助金・キャンペーン・損益分岐の考え方)

ここでは、導入費用を抑えるための具体的な方法を整理します。補助金やキャンペーンの活用に加え、月額型と手数料型のどちらが自店に向くかという考え方も押さえておきましょう。

補助金・キャンペーンで初期費用を抑える

決済端末の導入は、条件を満たせば国の補助金・助成金の対象になる場合があります。ただし、いずれもキャッシュレス専用の制度ではなく、別の目的の取り組みの一部として端末導入が対象になる点に注意が必要です。

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の販路開拓や業務効率化の取り組みを支援する制度です。決済端末の購入は機械装置等費として対象になり得ますが、経営計画にもとづく取り組みの一部として認められるものであり、端末を入れれば必ず受け取れるわけではありません。通常枠の補助上限は50万円、補助率は原則3分の2で、対象は従業員数が商業・サービス業で5人以下、製造業その他で20人以下の小規模事業者です。

業務改善助成金は、事業場内で最も低い賃金を引き上げ、あわせて生産性向上につながる設備投資を行った事業者に、その費用の一部を助成する制度です。POSレジの導入が対象経費の例として挙げられており、決済端末もこれに準じて対象になる場合があります。最大600万円まで助成されますが、賃金の引き上げが必須の要件で、引き上げの対象となる従業員がいない個人事業主は対象外です。

いずれの制度も、補助上限額・補助率・対象経費・申請期限は年度や公募回ごとに改定されます。利用を検討する場合は、申請時点の最新の公募要領を所管の窓口で確認してください。

出典・参考資料(2件)

月額型と手数料型、自店で得なのはどちらか

キャッシュレス決済の料金は、月額固定費を払う代わりに手数料率を抑えるプランと、月額0円で手数料率がやや高いプランに分かれることがあります。どちらが得かは、自店の月商によって変わります。

キャッシュレス売上が少ない店舗では、固定費のかからない月額0円のプランが向きます。一方、売上が大きくなるほど手数料率の差が効いてくるため、月額を払っても料率の低いプランのほうが総額を抑えられる場合があります。

たとえば、月額0円で料率3.24%のプランと、月額3,300円で料率2.48%のプランがあるとします。この場合、月のキャッシュレス売上が約43万円を超えたあたりで、月額を払うプランのほうが総額を抑えられます。自店の月商に両プランの計算式を当てはめ、総額が逆転する売上額(損益分岐点)を把握しておくと、プラン選びの判断材料になります。

直接契約と決済代行の違い(導入方法で費用はどう変わるか)

キャッシュレス決済の導入方法は、決済事業者と個別に契約する方法と、決済代行会社にまとめて申し込む方法の2つがあります。どちらを選ぶかで費用や手間が変わります。

直接契約は、導入したい決済サービスの事業者と店舗が個別に契約を結ぶ方法です。手数料を抑えやすく、自店に合うサービスを選べる利点があります。一方、複数の決済手段を導入するにはそれぞれ申し込みが必要で、入金サイクルや管理画面がサービスごとに分かれるため、運用の手間は増えがちです。

決済代行は、店舗と各決済事業者の間に入る決済代行会社に申し込む方法です。1社への申し込みでクレジットカード・電子マネー・QRコードをまとめて導入でき、端末や入金も一本化されるため管理が楽になります。本記事で紹介するマルチ決済端末の多くはこの形で提供されています。申し込み時には加盟店としての審査があり、審査の通りやすさはサービスによって差があります。

自店に合うキャッシュレス決済サービスの選び方

ここからは、費用以外も含めてサービスを選ぶときの観点と、1台で複数の決済を受け付けられる主要なマルチ決済端末を紹介します。費用の比較とあわせて、自店の業態に合う1台を選ぶ参考にしてください。

サービス選びのチェックポイント

費用の総額に加えて、次の観点を自店に当てはめて確認すると、導入後のミスマッチを防げます。

  • 自店の客層に合う決済手段に対応しているか:幅広い客層ならクレジットカード、若年層が多いならQRコード、交通系の利用が多い立地なら電子マネーなど、お客様が使いたい手段を受けられるかを確認しましょう。
  • 自店の会計スタイルに端末形態が合うか:レジ横で使う据置型か、テーブルや屋外で使うモバイル型かを、営業のスタイルに合わせて選びましょう。
  • 入金サイクルが資金繰りに合うか:早い入金が必要か、手数料無料を優先するかで選ぶサービスが変わります。
  • サポート体制やトラブル時の対応:決済が止まると会計ができなくなるため、問い合わせ窓口の対応時間や保証の有無も確認しておくと安心です。

本記事で紹介する主要なマルチ決済端末

費用の比較表で取り上げた主要なマルチ決済端末を、それぞれの特徴とあわせて紹介します。紹介する順番は優劣を示すものではありません。詳しい資料は各サービスから無料で請求できます。

1. アルファポータブル(アルファノート株式会社)

アルファポータブルのウェブサイト

アルファポータブルは、クレジットカード・電子マネー・QRコードを1台で受け付ける持ち運び型のマルチ決済端末です。対応ブランドは70種類以上にのぼり、Wi-Fiに加えてモバイル通信にも対応するため、店内だけでなく屋外イベントや出張先、移動販売での会計にも使えます。提供元はアルファノート株式会社です。

決済代行会社として事業を始めた同社は、審査の基準を柔軟に設定し、幅広い業種・業態でキャッシュレス決済を使えるようにしている点を強みに挙げています。初期費用・月額費用を抑えたプランが用意されており、費用を抑えて持ち運び型の端末を導入したい店舗に向いています。

決済手数料は、比較表で示した料率が一律に適用されるとは限らず、店舗の業種や取り扱う商材によって変わる場合があります。料金の決まり方について、同社の早坂氏は次のように説明しています。

早坂氏
アルファノート株式会社 営業企画部次長
早坂氏
独自インタビューより

料金は、業種と取り扱う商材によって変わります。たとえば飲食店ひとつとっても、純粋にお食事を提供される居酒屋様と、夜間に女性が接客される業態の店舗様とでは、決済手数料の条件が変わってくる、というイメージです。

2. Square(Square株式会社)

Square(スクエア)のウェブサイト

Squareの特徴は、端末ラインナップの幅広さです。小型のカードリーダーから据置型のターミナル、レジ機能を備えたスタンドまでそろい、店舗の規模や業態に合わせて選べます。運営は米国Block, Inc.の日本法人であるSquare株式会社です。

月額固定費が0円のプランがあり、POSレジアプリを自社で提供している点も特徴です。指定の銀行口座を入金先にすると翌営業日に入金され、振込手数料がかからないため、資金繰りを重視する店舗にも向いています。

3. Airペイ(株式会社リクルート)

Airペイのウェブサイト

Airペイは、iPhoneまたはiPadとカードリーダーを組み合わせて、クレジットカード・電子マネー・QRコードを受け付けるマルチ決済サービスです。株式会社リクルートが提供し、同社のレジアプリ「Airレジ」と連携して会計から決済までをまとめて運用できます。

条件を満たすとカードリーダーが無償で貸与され、初期費用・月額費用も0円です。すでにiPhoneやiPadを使っている店舗なら、少ない負担でキャッシュレス決済を始められます。

4. stera terminal(三井住友カード株式会社)

stera terminal(ステラ ターミナル)のウェブサイト

stera terminal(ステラ ターミナル)は、三井住友カード・GMOペイメントゲートウェイ・Visaが共同で構築した決済プラットフォーム「stera」の据置型オールインワン端末です。クレジットカード・電子マネー・QRコード・タッチ決済を1台に集約し、レシートプリンターも内蔵しています。

中小事業者向けには、月額制でまとめた「stera pack」が用意されています。アプリストアからアプリを追加して機能を拡張でき、サポートは24時間365日対応です。レジ周りの機能も含めて1台にまとめたい店舗に向いています。

5. STORES 決済(STORES 株式会社)

STORES 決済のウェブサイト

STORES 決済は、対面決済サービス「Coiney」を源流とするキャッシュレス決済サービスです。1台でクレジットカード・電子マネー・QRコードを受け付け、ネットショップやレジなど、運営元であるSTORES 株式会社の店舗運営向けサービスと組み合わせて使えます。

月額0円のプランと、月額を払って手数料率を抑えるプランが用意されており、自店の売上規模に合わせて選べます。新モデル「STORES 決済端末2」は27,720円(税込)で、スタンダードプランの年間契約なら1台目が無償で貸し出されます。事務手数料にあたる初期費用は公式ページに記載がないため、申し込み時に確認が必要です。

6. USEN PAY(株式会社USEN)

USEN PAYのウェブサイト

USEN PAYは、店舗向けサービスを幅広く手がける株式会社USENのマルチ決済サービスです。旗艦端末「A920MAX」1台で、クレジットカード・電子マネー・QRコードの約70ブランドに対応します。飲食店向けのPOSレジ「USENレジ」と連携し、レジで入力した会計金額をそのまま決済に進められます。

月額費用は取扱高に応じて変わるプラン構成で、初期費用は0円です。店舗向けのサービスを総合的に展開する会社のため、音楽配信や店舗DXのサービスとあわせて導入を検討したい店舗にも向いています。

7. 楽天ペイ ターミナル(楽天ペイメント株式会社)

楽天ペイ ターミナル(楽天ペイ 実店舗決済)のウェブサイト

楽天ペイ ターミナルは、決済機能・タブレット・プリンター・通信機能を1台に搭載した実店舗向けのオールインワン決済端末です。周辺機器を追加せずにキャッシュレス決済とレシート印刷まで完結でき、据置での利用に加えて本体を持ち運んでの運用もできます。提供元は楽天ペイメント株式会社です。

入金先に楽天銀行を指定すると最短翌日に入金され、振込手数料もかかりません。初期費用・月額費用は0円で、楽天ポイントを使うお客様が多い店舗では集客面でも相性のよい選択肢になります。

8. CASHIER PAYMENT(株式会社ユニエイム)

CASHIER PAYMENTのウェブサイト

CASHIER PAYMENTは、クラウドPOSレジ「CASHIER」の決済機能にあたるキャッシュレス決済サービスです。運営元の株式会社ユニエイムのPOSと連携し、クレジットカード・電子マネー・QRコードを受け付けます。据置型・ポータブル型・モバイル型・カード型と端末の選択肢があり、セルフレジや券売機との連携にも対応しています。

POSレジとあわせて導入したい店舗に向いており、初期費用・端末代・月額費用を0円にできるプランもあります。飲食店・小売店・イベントなど、幅広い業態での利用が想定されています。

ここで紹介した8サービスのほかにも、店舗向けのマルチ決済端末は数多くあります。費用の目安がつかめたら、次は実際にどの端末を選ぶかの比較検討です。以下の記事では、対応する電子マネーの種類や据置型・モバイル型といった設置形態まで含めて、主要な決済端末を条件別に比較しています。候補を具体的に絞り込みたい方はあわせてご覧ください。

まとめ

キャッシュレス決済の導入費用は、初期費用・月額費用・決済手数料・入金/振込手数料の4項目で考えると全体像をつかめます。なかでも売上のたびに差し引かれる決済手数料は、クレジットカードや電子マネーが標準で3%台前半が中心です。QRコードは単独で導入すれば1〜3%程度ですが、1台で各種決済を受けるマルチ決済端末ではいずれも3%台前半にまとまる例が多く見られます。

サービスを選ぶ際は、端末代の0円だけで判断せず、月額・手数料率・入金サイクルを含めた総額を、自店の客単価・月商に当てはめて比べることが大切です。本記事の比較表や各社の資料を使って、自店に合う1台を見つけてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. キャッシュレス決済の導入費用とは何ですか?

A. キャッシュレス決済の導入費用は、「初期費用」「月額費用」「決済手数料」「入金/振込手数料」の4つの項目で構成されます。初期費用は決済端末代など導入時に一度だけかかる費用、月額費用は端末レンタル料やシステム利用料として毎月かかる固定費です。

決済手数料は売上が立つたびに差し引かれる料率、入金/振込手数料は売上金が口座に振り込まれる際の費用です。サービスを比較するときは、この4項目を合わせた総額で見比べることが大切です。

Q. キャッシュレス決済の手数料は決済の種類によってどれくらい違いますか?

A. 決済手数料の相場は、クレジットカード決済・電子マネー決済が概ね3%台、QRコード・バーコード決済が単独導入なら1〜3%程度です。ただし、1台で各種決済を受けるマルチ決済端末では、QRコードもクレジットカードと同程度(3%台前半)にまとまる例が多く見られます。実際の料率はサービスや店舗の規模・業種によっても変わるため、候補を自店の月商に当てはめて試算すると負担を比べやすくなります。

Q. 個人事業主や小規模店舗でもキャッシュレス決済を導入できますか?

A. キャッシュレス決済は、個人事業主や小規模店舗でも導入できます。多くの決済代行サービスは個人事業主を加盟店の対象にしており、初期費用・月額費用を0円に抑えられるプランや、持ち運び型の端末で手軽に始められるサービスもあります。申し込み時には加盟店審査がありますが、審査基準はサービスによって幅があるため、小規模・新規開業でも使いやすいサービスを選ぶとよいでしょう。

Q. キャッシュレス決済の「初期費用0円」はどんな条件で成り立ちますか?

A. 「初期費用0円」「端末代0円」の多くは、数量限定のキャンペーンや、一定期間の契約継続・所定プランへの加入などを条件にしています。端末が無償の場合でも、月額費用や決済手数料で費用を回収する設計になっていることがあります。

端末代の0円だけを見て決めず、月額・手数料率・入金サイクルを含めた総額で比べることが大切です。キャンペーンには適用期限や対象条件があるため、申込時点の最新の条件を公式情報で確認しましょう。

Q. キャッシュレス決済の手数料をお客様に上乗せ(サーチャージ)できますか?

A. 手数料分をお客様に上乗せして請求すること(サーチャージ)は、法律で直接禁止されているわけではありませんが、クレジットカード会社の加盟店規約で原則として禁止されています。公正取引委員会の実態調査では、カード会社の88.3%がサーチャージ禁止条項を定めていました。規約に違反すると加盟店契約の解除につながるおそれがあるため、現金客とカード客で異なる料金を請求することは避けるのが基本です。

出典・参考資料(1件)

Q. キャッシュレス決済の売上金の振込手数料を無料にする方法はありますか?

A. 振込手数料は、指定の銀行口座を入金先に登録すると無料になるサービスが多くあります。1回あたり数百円が相場ですが、自店のメイン口座が無料の対象に含まれるかを確認しておくと、余分な手数料を避けられます。また、都度入金(手動での入金申請)には手数料がかかり、決まったサイクルの自動入金は無料というように、入金方法によって手数料が変わるサービスもあるため、あわせて確認しておきましょう。

Q. キャッシュレス決済の決済手数料は経費にできますか?

A. 店舗が支払った決済手数料は、事業に必要な費用として経費に計上できます。一般的には「支払手数料」の勘定科目で処理します。具体的な会計処理は、顧問の税理士や所轄の税務署に確認すると確実です。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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