複数の取引所やウォレット、DeFi・NFTにまたがる暗号資産(仮想通貨)の取引履歴を、自力では集計しきれないと感じていませんか。海外取引所の利用や、過去に破綻した取引所の資産、相続で引き継いだ暗号資産など、判断に迷うケースも少なくありません。顧問税理士に相談しても「暗号資産は専門外」と断られ、依頼先を探し直す人も増えています。
一方で、「暗号資産に強い税理士」といっても、何をもって強いと判断すればよいのか、依頼するといくらかかるのかは分かりにくいのが実情です。見極めの軸と料金の見当がつかないまま、どこに相談すればよいか迷っている人も多いのではないでしょうか。
本記事では、暗号資産に強い税理士の選び方を、見極めるべき対応力・依頼できる範囲・料金相場の観点から整理します。あわせて、損益計算を代行するサービスや、税理士も使う暗号資産専用の損益計算ツールなど、暗号資産の税務を任せられる依頼先を比較できるようにまとめました。自分のケースに合った相談先を見つけるための判断材料としてご活用ください。
また、ご自身の状況に合わせて最適な依頼先を最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
一括ダウンロードする
暗号資産(仮想通貨)に強い税理士とは — 見極める4つの対応力
「暗号資産に強い税理士」という資格や公的な認定があるわけではありません。実際に依頼先を見極めるときは、暗号資産の税務に固有の論点へどこまで対応できるかを具体的に確認する必要があります。ここでは、依頼先を比べるときに特に効く4つの対応力を解説します。

①対応できる取引の種類(DeFi・NFT・海外取引所・破綻した取引所)
暗号資産取引で生じた利益は、原則として雑所得に区分され、1年間の売買・交換・使用の履歴から所得金額を計算する必要があります(収入金額が300万円を超え帳簿書類の保存がある場合などは事業所得に区分されます)。この計算に強いかどうかが、まず見極めたい点です。
この計算は、取引の種類が増えるほど難しくなります。国内取引所だけでなく、海外取引所・DeFi(分散型金融)での貸し付けや流動性提供・NFTの売買・ステーキング報酬などが混在すると、取得価額の把握や損益の判定が複雑になります。すでに破綻・サービス終了した取引所の取引履歴を再構成しなければならないこともあります。まず確認したいのは、自分が行っている取引の種類をその税理士が扱えるかどうかです。
②損益計算の正確さと、損益計算ツールの活用
暗号資産の所得計算では、1単位あたりの取得価額を「総平均法」または「移動平均法」で求めます。個人(所得税)の場合、評価方法の届出書を提出していなければ総平均法になります。どちらの方法で計算するかによって各年の所得金額が変わるため、自分のケースに合った方法で正確に計算できるかは重要な見極めポイントです。
取引件数が多い場合、暗号資産専用の損益計算ツールを使って取引履歴を自動集計するのが一般的です。暗号資産に強い税理士の多くは、こうしたツールを使いこなし、取引所ごとに形式が異なる履歴データを取り込んで損益を確定させます。依頼を検討するときは、どのツールやデータ形式に対応しているか、自分が使っている取引所の履歴を扱えるかを確認するとよいでしょう。
③税務調査・書面添付制度への対応
暗号資産は申告漏れや計算誤りが指摘されやすい分野で、過年度の申告についても税務調査の対象になり得ます。税務調査にどこまで対応してくれるか、過年度分の修正申告まで任せられるかは、依頼先を選ぶうえで確認しておきたい点です。
その一つの目安が、書面添付制度への対応です。これは、税理士が作成した申告書に、計算・整理した事項や相談に応じた内容を記載した書面を添付できる制度で、税理士法第33条の2に定められています。
税理士又は税理士法人は、国税通則法第十六条第一項第一号に掲げる申告納税方式又は地方税法第一条第一項第八号若しくは第十一号に掲げる申告納付若しくは申告納入の方法による租税の課税標準等を記載した申告書を作成したときは、当該申告書の作成に関し、計算し、整理し、又は相談に応じた事項を財務省令で定めるところにより記載した書面を当該申告書に添付することができる。
出典:税理士法 第33条の2|e-Gov法令検索
書面添付のある申告書については、税務調査の事前通知の前に、税理士へ意見を述べる機会(意見聴取)が与えられます(税理士法第35条)。書面添付に対応している事務所は、申告内容の根拠を整理して示す体制があると考えられ、暗号資産のように判断を要する取引が多いケースでは安心材料になります。
④暗号資産税務の実績と専門性
暗号資産の税務は改正が続き、DeFiやNFTのように取り扱いが固まりきっていない論点もあります。そのため、暗号資産の申告をどれだけ扱ってきたか、最新の制度にどこまで追従しているかが対応力に表れます。依頼先を比べるときは、暗号資産税務の対応件数の開示、関連する著書・セミナー・情報発信、業界団体での活動、国税出身者の在籍といった、専門性を裏づける情報があるかを確認するとよいでしょう。
こうした実績は、事務所によって開示の仕方がさまざまです。数字で示している場合もあれば、対応領域の説明にとどまる場合もあります。実績の見せ方だけで判断せず、①〜③の具体的な対応力とあわせて確認することが、ミスマッチを避けるうえで有効です。
暗号資産に強い税理士に依頼できること(計算のみ〜顧問まで)
ここからは、暗号資産の税務を税理士や専門サービスに依頼するとき、どこまでを任せられるのかを整理します。依頼範囲はおおむね次の段階に分かれ、どこまで任せるかによって費用も変わります。

- 損益計算のみ:取引履歴から所得金額(損益)を算出するところまで。申告書の作成・提出は自分で行います。
- 確定申告まで:損益計算に加えて、確定申告書の作成・提出まで任せます。暗号資産以外の所得もあわせて申告できます。
- 顧問・税務調査対応・相続まで:年間を通じた相談、過年度の修正申告、税務調査への対応、相続や法人の会計処理まで含めて継続的に任せます。
税務調査への対応や書面添付制度の利用は、この顧問・申告代行の範囲に含まれることが多く、前述のとおり依頼先ごとに対応の幅が異なります。まずは「どこまで任せたいか」を決め、その範囲に対応できる依頼先を選ぶのが基本の流れです。相続や法人の暗号資産には固有の論点があるため、次に個別に見ていきます。
相続した暗号資産への対応(個人:相続税評価・申告・生前対策)
暗号資産を相続・遺贈または贈与により取得した場合には、相続税または贈与税が課税されます。株式や預金と同じく、暗号資産も相続財産として申告の対象になります。
評価方法は、活発な市場が存在する暗号資産の場合、「相続人等の納税義務者が取引を行っている暗号資産交換業者が公表する課税時期における取引価格によって評価します」。価格変動が大きいため、いつの時点の価格で評価するか、どの取引所の価格を用いるかといった判断が必要になります。
被相続人がどの取引所にどれだけ保有していたかの把握、パスワードや秘密鍵の管理など、相続特有の課題もあります。相続に対応した税理士であれば、評価・申告に加えて、生前からの資産の棚卸しや対策まで相談できます。
法人の暗号資産への対応(会計処理・期末評価・顧問・事業承継)
法人が暗号資産を保有・運用する場合は、個人とは異なる論点があります。法人税では、1単位あたりの帳簿価額の計算方法は移動平均法が法定評価方法で、総平均法を選ぶには所轄税務署長への届出が必要です。個人(所得税)の法定評価方法が総平均法であるのと原則が逆である点に注意が必要です。
さらに、法人が事業年度末に保有する暗号資産のうち、活発な市場が存在するものは、原則として時価法により評価します。その評価額と帳簿価額との差額(評価損益)は、その事業年度の益金または損金の額に算入する必要があります。個人が売却などの時点まで課税されないのに対し、法人は売却していなくても期末の評価損益が課税所得に影響し得るのが大きな違いです。
ただし、法人が自ら発行して継続保有する暗号資産や、譲渡制限が付された暗号資産を継続保有する場合など、期末時価評価の対象外となる特例もあります。どの暗号資産がどの扱いになるかの判断は専門的で、法人の会計処理・期末評価・事業承継まで含めて相談できる税理士が必要になります。
個人で暗号資産の利益が大きくなり、税負担を抑える手段として法人化そのものを検討している場合は、判断のタイミングやメリット・デメリットを整理した以下の記事もあわせてご覧ください。
暗号資産に強い税理士に依頼する料金相場
依頼時に最も気になるのが料金ですが、暗号資産の税務は取引内容によって作業量が大きく変わるため、多くの事務所が「要見積もり」としています。相場を把握するには、何が費用を左右するのかを押さえておくことが役立ちます。
料金は主に次の要素で変動します。1つ目は依頼範囲で、損益計算のみか、確定申告まで含むか、顧問契約かによって段階的に上がります。2つ目は取引量で、取引件数・利用している取引所やチェーンの数が多いほど集計の手間が増えます。
3つ目は取引の複雑さで、DeFi・NFT・海外取引所・過去に破綻した取引所などが絡むと、個別の判断や履歴の再構成が必要になり費用に反映されます。4つ目は法人か個人か、過年度の申告もまとめて行うかといった事情です。
料金を公開している事務所は多くありませんが、公開されている例では、確定申告の基本料金が33,000円〜、顧問契約が月額33,000円〜(利益規模で変動)といった水準です。損益計算を伴う依頼は220,000円〜550,000円(簡易なプランは165,000円〜)、税務調査の立会は55,000円〜330,000円と示されています(いずれも税込・2026年10月時点)。
出典・参考資料(1件)
損益計算をサービスに任せる場合の料金は、この記事後半の比較表でも具体的に確認できます。損益計算の代行は143,000円〜(個人)、提携税理士が確定申告まで担うパッケージは187,000円〜、自分で使う損益計算ツールは年額6,600円〜といった価格帯です。
費用を抑えたい場合は、損益計算の部分だけを計算代行サービスや損益計算ツールに任せ、申告書の作成は自分で行うという分け方もあります。見積もりを取るときは、どこまでの作業が含まれるのか、取引件数や取引所数によって料金がどう変わるのかを事前に確認すると、依頼先ごとの比較がしやすくなります。
損益計算の代行や確定申告の代行に絞って、費用相場と選び方をもう少し詳しく知りたい場合は、以下の記事で代行サービスや暗号資産に強い税理士の費用相場・選び方を整理しています。
自分のケースに合う税理士の選び方
ここからは、ここまでの対応力・依頼範囲・料金をふまえて、自分のケースに合う依頼先をどう絞り込むかを4つの観点で整理します。
自分の取引はどこまで複雑か?
国内取引所での売買が中心であれば、対応できる依頼先は比較的見つけやすくなります。一方、DeFi・NFT・海外取引所・破綻した取引所などが絡む場合は、これらを扱った実績がある依頼先かどうかで対応の可否が分かれます。まず自分の取引履歴を棚卸しし、どの種類の取引が含まれているかを把握したうえで、それらに対応できることを確認するのが出発点です。
どこまで任せたいか?
損益計算だけを任せて申告は自分で行いたいのか、確定申告まで一括で任せたいのか、顧問として年間を通じて相談したいのかによって、選ぶべき依頼先が変わります。依頼範囲を先に決めておくと、過剰な契約や、逆に足りない契約を避けられます。次の観点とあわせて、どこまでを誰に任せるかを絞り込みましょう。
自分で計算するか、専門家に任せるか?
取引件数が少なく、国内取引所の売買が中心であれば、暗号資産専用の損益計算ツールを使って自分で損益を算出し、確定申告まで自力で行うことも可能です。費用を抑えられる一方、計算方法の選択や複雑な取引の判定は自己責任になります。
取引が多く複雑な場合や、税務調査・過年度申告のリスクが気になる場合は、計算代行や税理士に任せたほうが結果的に安心で手間も少なくなります。かかる費用と自分にかかる手間・リスクを天秤にかけて判断するとよいでしょう。
自分で計算する方向で考えるなら、対応取引所や料金でツールを選ぶことが欠かせません。以下の記事で主要な損益計算ツールを横並びで比較しているので、ツール選びの参考にしてください。
税務調査や過年度の申告漏れに備える必要があるか?
過去に申告していなかった年がある、計算に自信がない、金額が大きいといった場合は、税務調査を見据えた対応ができる依頼先が安心です。過年度分の修正申告に対応しているか、前述の書面添付制度に対応しているかを確認しておくと、万一の調査時にも根拠を示しやすくなります。特に法人や取引規模の大きい個人では、この観点を優先して選ぶ価値があります。
とはいえ、ご自身がどの依頼先・どの手段に合うのかを一つひとつ比べるのは手間がかかります。そこで、いくつかの質問に答えるだけで状況に合った依頼先を見つけられる「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しました。ぜひこちらもご活用ください。
30秒でわかる、ご自身に合う依頼先の選定診断
一括ダウンロードする
暗号資産の税務を任せられる依頼先・損益計算サービスの比較
個別の税理士事務所は、料金や対応範囲を見積もりベースで決める場合が多く、公開情報が揃わないことがあります。そのため本記事では、対応範囲や料金が明確な依頼先として、損益計算を代行するサービスと、税理士も使う損益計算ツールを比較します。
暗号資産に強い税理士事務所に直接依頼したい場合は、前述の4つの対応力を基準に候補を探し、複数から見積もりを取って比べるとよいでしょう。損益計算から確定申告まで税理士に任せたい場合は、提携税理士が申告まで担う計算代行の上位パッケージ(後述)も受け皿の一つです。
以下では、提供形態・税理士や確定申告への対応・対応範囲・料金の観点で、主なサービスを横断的に並べました。自分のケースに合うものを選べるよう整理しています。
| サービス名 | クリプタクト(cryptact) | クリプトリンク損益計算代行 | 暗号会計RIKYU |
|---|---|---|---|
| 提供形態 | 損益計算ツール (自分で操作するSaaS) | 計算代行 (専門スタッフが代行) | 会計・損益計算クラウド (自分で操作するSaaS) |
| 確定申告・税理士対応 | 税理士プランあり (確定申告の代行は行わない) | 提携税理士による確定申告代行あり (上位パッケージ) | 確定申告用の税務レポート対応 (税理士向けRIKYU Partnerあり) |
| 対応取引所・ブロックチェーン | 188 (取引所・ブロックチェーン、公式発表値) | 海外取引所80以上 (対応チェーン数は要お問い合わせ) | 66以上 (取引所・ブロックチェーン・会計ソフト、公式発表値) |
| DeFi・NFT対応 | ●DeFi・NFTとも対応 | ●DeFi・NFTとも対応 | ●DeFi・NFTとも対応 |
| 計算方法 | 総平均法・移動平均法 | 要お問い合わせ | 総平均法・移動平均法 |
| 料金目安 | 無料プランあり 有料プラン年額6,600〜77,000円(税込) | 個人143,000円〜/法人198,000円〜 (計算1回・取引20,000件まで) | 無料プランあり (有料プランは改定予告のため要確認) |
| 対応(個人/法人) | 個人・法人 (税理士プランあり) | 個人・法人 | 個人・法人 (税理士向けPartnerあり) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る |
※ 料金・対応数は2026年10月時点の各社公表情報に基づく概要です。最新の料金・対応範囲は各社公式サイト・資料でご確認ください。
暗号資産の税務を任せられる依頼先サービスの個別紹介
ここからは、暗号資産の損益計算や確定申告を支えるサービスを個別に紹介します。損益計算を専門スタッフが代行するものや、税理士・会計事務所向けのプランを備えた損益計算ツールなど、依頼の仕方に応じて選べる選択肢です。
1. クリプタクト(株式会社pafin)

クリプタクトは、株式会社pafinが運営する暗号資産(仮想通貨)の損益計算ツールです。取引所のAPI連携・CSVアップロード・ウォレットアドレスの登録という3つの経路で取引履歴を取り込み、総平均法・移動平均法のいずれかで損益を自動計算します。
対応する取引所・ブロックチェーンは188、暗号資産は33,833銘柄にのぼり(公式発表値、2026年9月時点)、ウォレットアドレスを入力するだけでDeFiやNFTの取引も自動で識別・分類します。
料金は無料プランのほか、年額6,600円〜77,000円(税込)の有料プランが用意されています。ただし無料プランは年間50件を超えると損益計算結果が表示されなくなるため、取引件数が多い場合は有料プランが前提になります。
税理士・会計事務所向けには、複数の顧客データを1アカウントで切り替え管理できる「税理士プラン」(クライアント1件あたり年額55,000円・税込)も提供しています。暗号資産に強い税理士が損益計算に使うツールでもあり、国内取引所の売買が中心で取引件数が少なければ、自分で計算して申告する際の選択肢にもなります。
2. クリプトリンク損益計算代行(クリプトリンク株式会社)

取引所やウォレットの取引データをまとめて送るだけで、クリプトリンク株式会社の専門スタッフが暗号資産の損益計算・仕訳データ作成を代行するサービスです。自分でツールを操作する必要がなく、「顧問税理士に暗号資産の計算を断られた」「取引が複雑で自力の集計が難しい」といった人を主な対象にしています。
料金は個人向けが143,000円から、法人向けが198,000円から(いずれも計算回数1回のスタンダードプラン)で、計算回数2〜12回とWeb会議対応が付くサポートプランも選べます。取引データは全プラン共通で20,000件まで対応し、海外取引所80以上やDeFi・NFTの取引も扱えます。納品されるのは、個人向けが収支計算報告書、法人向けが会計ソフトにインポートできる仕訳データです。
注意したいのは、計算代行そのものには税理士による確定申告書の作成・提出は含まれない点です。確定申告まで一括で任せたい場合は、提携税理士(7社以上)が申告書の作成・提出を担う上位パッケージを利用する構成になります。これは「計算代行+確定申告代行パッケージ」(基本料金187,000円・税込〜、2025年11月開始)で、暗号資産に強い税理士に申告まで任せたい場合の直接の受け皿です。
3. 暗号会計RIKYU(株式会社RIKYU)

暗号資産に加え、NFTやステーブルコインまで会計の対象にできるのが、株式会社RIKYUが提供するクラウドサービス「暗号会計RIKYU」です。ウォレットアドレスを登録するだけで取引データを自動取得し、損益計算から仕訳の生成、会計ソフト連携までを行います。対応する取引所・ブロックチェーン・会計ソフトは66以上です(公式発表値)。
損益計算は総平均法・移動平均法から会計方針に合わせて選べ、月次締めや期末時価評価を扱う決算画面を備えるなど、法人の会計実務を想定した機能がそろいます。会計ソフトはfreee会計とAPI連携し、マネーフォワード クラウド会計・XeroとはCSVで連携します。
個人向け・法人向けのBizに加え、税理士・会計事務所が顧客単位で運用できる「RIKYU Partner」もあり、会計事務所経由での利用にも向きます。
料金は、個人向けの無料プランから法人向けの月額制プランまで複数が用意されています。ただし2026年7月に、企業向けウォレット「N Suite」を手がけるdouble jump.tokyoの完全子会社となりました。プラン体系の見直しが予告されているため、最新の料金は公式サイトや資料で確認することをおすすめします。
相談から申告までの流れ
暗号資産の税務を依頼する場合、相談から申告までは次のような流れで進みます。全体像を把握しておくと、必要な準備や依頼先とのやり取りがスムーズになります。

- 問い合わせ・見積もり:取引所の数や取引件数、取引の種類(DeFi・NFT・海外取引所の有無)を伝え、依頼範囲と料金の見積もりを受けます。
- 契約・依頼内容の確定:損益計算のみか、確定申告まで含むかなど、任せる範囲を確定します。
- 取引履歴などの資料提出:各取引所からダウンロードした取引履歴(CSVなど)やウォレットのアドレスを提出します。
- 損益計算:提出した履歴をもとに、総平均法または移動平均法で所得金額を算出します。
- 確定申告書の作成・提出:申告まで依頼する場合は、暗号資産以外の所得もあわせて申告書を作成し、提出・納税まで対応します。
取引履歴が多い場合や、破綻した取引所の履歴を再構成する必要がある場合は、資料提出の段階で時間がかかります。確定申告の期限に間に合わせるためにも、早めに相談しておくと安心です。
まとめ
暗号資産に強い税理士を選ぶときは、「①対応できる取引の種類」「②損益計算の正確さとツールの活用」「③税務調査・書面添付への対応」「④暗号資産税務の実績」という4つの対応力を確認することが出発点になります。そのうえで、損益計算だけを任せるのか、確定申告や顧問まで任せるのかという依頼範囲を決め、料金の見積もりと照らし合わせて選ぶと、ミスマッチを避けられます。
取引が少なければ損益計算ツールで自力対応する選択肢もあり、複雑な取引や法人・相続・税務調査が絡む場合は専門家に任せるのが安心です。暗号資産の損益計算を代行するサービスや、税理士も使う損益計算ツールの資料を比較し、自分のケースに合った依頼先を見つけてください。
一括ダウンロードする
よくある質問(FAQ)
Q. 暗号資産(仮想通貨)に強い税理士とは、どんな税理士ですか?
A. 暗号資産に強い税理士とは、DeFi・NFT・海外取引所などを含む暗号資産取引の損益計算と確定申告に対応でき、税務調査まで任せられる実務経験を備えた税理士を指します。「暗号資産に強い」という公的資格があるわけではないため、資格名ではなく、対応できる取引の種類・損益計算ツールの活用・税務調査や書面添付制度への対応・暗号資産税務の実績という具体的な対応力で見極めるのが現実的です。
Q. 暗号資産に強い税理士に依頼する料金相場はどれくらいですか?
A. 暗号資産に強い税理士への依頼料金は、取引内容によって作業量が大きく変わるため「要見積もり」とする事務所が多く、依頼範囲・取引量・取引の複雑さ・個人か法人かによって段階的に変わります。公開されている例では、確定申告の基本料金が33,000円〜、損益計算を伴う依頼が165,000円〜、顧問契約が月額33,000円〜(いずれも税込)といった水準です。
DeFi・NFT・海外取引所・破綻した取引所などが絡むと、履歴の再構成が必要になり費用に反映されます。費用を抑えたい場合は、損益計算だけを計算代行サービスやツールに任せ、申告書の作成は自分で行うという分け方もあります。
出典・参考資料(1件)
Q. 顧問税理士が暗号資産に対応していない場合はどうすればよいですか?
A. 顧問税理士が暗号資産を扱えない場合は、暗号資産の損益計算・申告の部分だけを、暗号資産に強い税理士や損益計算の代行サービスに切り分けて依頼する方法があります。既存の顧問税理士はそのままに、暗号資産に関する部分だけをスポットで専門の依頼先に任せるケースは珍しくありません。
まず自分の取引の種類と、依頼したい範囲(損益計算だけか、確定申告まで含むか)を整理し、その範囲に対応できる依頼先を探すとスムーズです。
Q. 暗号資産に強い税理士は、DeFi・NFT・海外取引所の損益計算にも対応してもらえますか?
A. DeFi・NFT・海外取引所の取引は、これらを扱った実績がある依頼先を選べば対応してもらえます。ただし、国内取引所の売買に比べて取得価額の把握や損益の判定が複雑になり、対応の可否は依頼先によって分かれます。依頼前に、自分が利用している取引所やチェーン、取引の種類を伝え、扱えるかどうかと、使用している暗号資産専用の損益計算ツールがそれらに対応しているかを確認するとよいでしょう。
Q. 過去の申告漏れ(過年度分)も暗号資産に強い税理士に相談できますか?
A. 過年度分の申告漏れや修正申告も、対応している税理士であれば相談できます。暗号資産は申告漏れや計算誤りが指摘されやすく、過年度の申告も税務調査の対象になり得るため、過去分の計算・修正申告や、税務調査を見据えた対応ができる依頼先を選ぶと安心です。金額が大きい場合や計算に自信がない場合は、早めに相談しておくほどペナルティのリスクを抑えやすくなります。
Q. 暗号資産の税務調査にも対応してもらえますか?
A. 税務調査への対応や税務署からの照会対応は、顧問・申告代行の範囲で引き受ける税理士が多く、依頼できます。その際の目安になるのが書面添付制度への対応です。
税理士が申告書に計算・整理・相談に応じた事項を記載した書面を添付していると、税務調査の事前通知の前に税理士へ意見を述べる機会(意見聴取)が与えられます(税理士法第33条の2・第35条)。判断を要する取引が多い暗号資産では、書面添付に対応できる依頼先ほど安心材料になります。
出典・参考資料(1件)
Q. 自分で損益計算ツールを使うのと、税理士に頼むのはどちらがよいですか?
A. 取引件数が少なく国内取引所中心なら損益計算ツールで自分で計算し、取引が多く複雑な場合や税務調査・過年度申告のリスクが気になる場合は税理士に任せるのが向いています。ツールは費用を抑えられる一方、計算方法の選択や複雑な取引の判定は自己責任になります。
かかる費用と、自分にかかる手間・申告誤りのリスクを天秤にかけて選ぶのが基本です。損益計算だけツールや代行に任せ、申告は税理士に依頼するといった組み合わせも選択肢になります。
Q. 法人が保有する暗号資産にも対応できる税理士を選ぶべきですか?
A. 法人の暗号資産は、個人とは計算方法や期末評価の扱いが異なるため、法人の暗号資産税務に対応できる税理士を選ぶ必要があります。法人税では1単位あたりの帳簿価額の計算は移動平均法が法定評価方法で(個人の所得税は総平均法)、原則が逆になります。
さらに、事業年度末に保有する暗号資産のうち活発な市場が存在するものは原則として時価法で評価し、その評価損益が課税所得に影響し得ます。会計処理・期末評価・事業承継まで含めて相談できるかを確認するとよいでしょう。
Q. 相続した暗号資産の相続税も暗号資産に強い税理士に相談できますか?
A. 相続した暗号資産には相続税が課税されるため、相続に対応した暗号資産の税理士に、評価・申告を相談できます。活発な市場が存在する暗号資産は、取引を行っている暗号資産交換業者が公表する課税時期の取引価格で評価しますが、価格変動が大きく、どの時点・どの取引所の価格を用いるかの判断が必要です。被相続人の保有状況の把握や秘密鍵の管理など相続特有の課題もあるため、生前対策から相談できる依頼先だと安心です。
暗号資産の損益計算・確定申告サービスの料金・資料を一括チェック
MCB FinTechカタログでは、暗号資産(仮想通貨)の損益計算を代行するサービスや、税理士も使う損益計算ツールの最新資料を無料で一括請求できます。対応する取引所・計算方法・料金体系をまとめて見比べられます。
一括ダウンロードする
MCB FinTechカタログに掲載しませんか?
MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。



















