銀行融資が間に合わない、あるいは通りにくい状況で、売掛金を早めに現金化しようとファクタリングを検討するなかで、「これを使うと自社の信用情報に傷がつき、今後の銀行融資が通らなくなるのではないか」と不安を感じていないでしょうか。融資やカードローンは信用情報に履歴が残ると聞くだけに、資金化に踏み切れない理由になりがちです。
結論から言えば、ファクタリングの利用履歴が信用情報機関(CIC・JICC・KSC)に登録されることはありません。ファクタリングはお金を借りる取引ではなく、売掛債権を売却する「債権の売買(債権譲渡)」だからです。本記事では、なぜ登録されないのかを整理し、信用情報には残らないものの銀行に別の経路で利用を推測される可能性まで、事実と可能性を分けて解説します。
あわせて、自社の信用に不安がある場合でも使えるのか(審査で見られるのは誰の信用か)、取引先に知られる別のリスクはどうか、避けるべき偽装ファクタリングの見分け方までを扱います。安心して資金化を判断するための材料としてご活用ください。
目次
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ファクタリングは信用情報に載る?結論と「載る取引・載らないファクタリング」の違い
ファクタリングを利用しても、その事実や履歴が信用情報機関(CIC・JICC・KSC)に登録されることはありません。銀行融資やカードローンのような「お金を借りる取引」は信用情報に登録され、その後の与信審査で参照されますが、ファクタリングは売掛債権を売却する「債権の売買(債権譲渡)」であり、借入にはあたらないためです。まずは、信用情報に登録される取引と、登録されないファクタリングの違いを整理します。
| 資金調達の方法 | 銀行融資・ビジネスローン | クレジットカード・カードローン | ファクタリング |
|---|---|---|---|
| 取引の性質 | お金を借りる(貸付=与信取引) | お金を借りる(貸付=与信取引) | 売掛債権を売る(債権の売買=債権譲渡) |
| 信用情報への登録 | 登録される | 登録される | 登録されない |
| 審査で主に見られるもの | 自社(申込者)の返済能力・信用 | 自社(申込者)の返済能力・信用 | 売掛先(取引先)の支払能力 |
※上記は各取引の一般的な性質を整理したものです。ファクタリングの審査で見られる範囲は各社の契約内容によって異なります。
このように、信用情報への登録の有無は「借入かどうか」で分かれます。次に、そもそも信用情報機関がどのような取引を登録しているのかを確認しておきましょう。
信用情報機関(CIC・JICC・KSC)と登録される情報
信用情報とは、クレジットやローンの契約・支払状況などの取引履歴を指し、国内では次の3つの信用情報機関が管理しています。いずれも、クレジットやローンといった与信取引の情報を登録し、会員となる事業者が新たな与信審査を行う際の参考資料として提供する仕組みです。
- CIC(株式会社シー・アイ・シー):割賦販売やクレジット事業を営む企業を中心とした信用情報機関
- JICC(株式会社日本信用情報機構):消費者金融・貸金業を中心とした信用情報機関
- KSC(全国銀行個人信用情報センター):全国銀行協会が運営する、銀行系金融機関を中心とした信用情報機関
これらの機関に登録されるのは、あくまでクレジットやローンなどの与信取引の情報です。たとえばKSCでは、ローン等の情報が与信取引上の判断のための参考資料として登録・提供されます。取引情報の登録期間は、契約期間中および契約終了日から5年を超えない範囲などと定められており、延滞などの情報も所定の期間が過ぎれば抹消される仕組みです。いずれにせよ、ファクタリングは債権の売買であって与信取引ではないため、そもそもこれらの登録対象に含まれず、載る・消えるといった話自体が生じません。
ファクタリングが信用情報に登録されない3つの理由
「登録されない」という結論を、性質論で終わらせずに根拠から確認します。ファクタリングが信用情報に登録されないのは、次の3つの理由が重なっているためです。
①債権の「売買(譲渡)」であって貸金業法上の与信取引ではない
ファクタリングは、保有する売掛債権を期日前に売却して資金化する取引です。金融庁も、ファクタリングを法的には債権の売買(債権譲渡)契約であると説明しています。融資のようにお金を借りて返済する取引ではなく、資産である売掛債権を売る取引だという点が出発点になります。
一般に「ファクタリング」とは、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。
出典:ファクタリングの利用に関する注意喚起|金融庁
民法でも、債権は原則として譲り渡すことができると定められており(民法第466条)、その譲渡を取引先などの第三者に主張するための手続き(通知・承諾)が第467条に置かれています。ファクタリングはこの債権譲渡の仕組みにもとづく取引であり、貸金業法上の貸付け(与信)とは法的な位置づけが異なります。
信用情報に登録される融資やカードローンが「貸付け」であるのに対し、ファクタリングは「債権の売買」であるという違いが、登録の有無を分ける根本の理由です。
ただし、この「登録されない」が当てはまるのは、実態としても債権の売買といえる正当なファクタリングに限られます。契約書の名目が債権譲渡でも、経済的に貸付けと同じ機能を持つ取引は貸金業に該当するおそれがあり、その場合は話が別です。この点は後半の「偽装ファクタリング」で詳しく扱います。
出典・参考資料(1件)
②審査で見られるのは利用者ではなく売掛先の信用力
ファクタリングは、売掛債権を買い取ったファクタリング会社が、後日その売掛先から代金を回収して利益を得る取引です。回収できるかどうかは売掛先が期日に支払えるかにかかっているため、審査の主眼は売掛先(取引先)の支払能力に置かれるのが一般的です。利用者自身の返済能力を審査して貸し付ける融資とは、見ている対象が異なります。
審査対象が売掛先であることは、利用者の信用そのものを記録する必要がないという点でも、信用情報に登録されないことと整合します。融資は利用者の返済能力を継続的に把握する必要があるため信用情報が使われますが、ファクタリングは売掛先の支払で完結する取引のため、利用者の与信履歴として残す仕組みがそもそも想定されていません。
③ファクタリング会社は信用情報機関に加盟していない
信用情報への登録は、信用情報機関に加盟する会員事業者が行います。そして各信用情報機関の加盟資格は、クレジット・割賦・貸金業などの登録事業者や銀行系金融機関に限られており、債権の買取(債権譲渡)を業とするファクタリング会社は、そもそも加盟資格の枠組みに含まれていません。加盟していない以上、ファクタリング会社が利用情報を登録することはできません。
実際、各機関は加盟資格を次のように定めています。CICは割賦・クレジット事業や貸金業の登録事業者を会員とし、JICCは貸金業法・割賦販売法の登録事業者等を加盟資格としています。
株式会社シー・アイ・シー(以下、CIC)は、クレジット会社の共同出資により、1984年に設立された、主に割賦販売や消費者ローン等のクレジット事業を営む企業を会員とする信用情報機関です。また、CICは、割賦販売法および貸金業法に基づく指定信用情報機関として指定を受けた唯一の指定信用情報機関です。
出典:CICとは|株式会社シー・アイ・シー
貸金業法または割賦販売法に基づく登録事業者、貸付けを業として行うにつき他の法律に特別に規定がある事業者、若しくはこれらの法律の定めによる事業に準ずる事業を営んでいる自社割賦業者、信用保証業者、またはリース業者等であること
出典:JICCへの加盟(加盟資格)|株式会社日本信用情報機構
KSC(全国銀行個人信用情報センター)も、加盟資格を銀行または銀行と同視される金融機関、政府関係金融機関、信用保証協会、これらの推薦を受けたクレジットカード会社・保証会社などに限っています。いずれの機関も、加盟できる事業者の範囲にファクタリング会社(債権買取業者)は含まれていません。ファクタリングの利用が信用情報に載らないのは、この「登録する仕組みそのものが存在しない」という構造によるものです。
出典・参考資料(1件)
今後の銀行融資に影響する?信用情報以外で知られる可能性と例外
信用情報に登録されない以上、ファクタリングの利用が信用情報を通じて銀行融資の審査に直接響くことはありません。一方で、「信用情報に載らないこと」と「銀行が別の経路で利用を知る可能性」は分けて考える必要があります。ここでは、信用情報とは別に銀行が利用を推測しうる経路を、あくまで可能性として整理します。
決算書の売掛金の変動から推測される可能性
ファクタリングで売掛債権を売却すると、貸借対照表上の売掛金が減り、現金が増えます。新たに銀行融資を申し込むと審査で決算書が精査されるため、売掛金と現金の動きが通常の入金サイクルと合わないと、ファクタリングの利用を推測される可能性はあります。これは信用情報への記録とは別に、融資審査で決算書を見られたときに読み取られうる話です。
ただし、これは「ファクタリングを使うと必ず銀行に知られる」という意味ではありません。売掛金の変動には通常の取引による増減もあり、利用の有無を決算書だけで断定できるわけではないためです。過度に繰り返し利用して手数料負担が財務を圧迫している場合には、資金繰りの厳しさが決算書全体から読み取られやすくなる、という程度に理解しておくとよいでしょう。
債権譲渡登記が登記情報で確認される可能性
法人が売掛債権を譲渡する際、ファクタリング会社が債権を保全するために「債権譲渡登記」を行うことがあります。これは、法人が債権を譲渡した事実を登記所の債権譲渡登記ファイルに登録することで、取引先以外の第三者に対する対抗要件を備える制度です(動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律 第4条)。
債権譲渡登記の情報は、登記事項概要証明書などを通じて第三者も確認できるため、銀行が登記情報を調べた場合に、債権譲渡(ファクタリングの利用)の事実を把握する可能性はあります。もっとも、これも信用情報への記録とは別の経路です。
債権譲渡登記を行わない契約や、そもそも登記を利用できない個人事業主のケースでは、この経路で知られることはありません。取引先や第三者に知られたくない場合は、債権譲渡登記を留保できるかを契約前に確認しておくと安心です。
審査で見られるのは誰の信用?ブラック・税金滞納・赤字でも使えるか
自社の信用に不安があると、「そもそも審査に通るのか」も気になるところです。ここは信用情報に登録されない理由②とも通じますが、実際に自社のケースに当てはめて判断できるよう整理します。
審査の主な対象は売掛先の信用力(自社の信用状態は結果を左右しにくい)
理由②で見たとおり、ファクタリングの審査で重視されるのは売掛先が期日に支払えるかどうかで、利用者自身の返済能力ではありません。この構造から、利用者が赤字決算や銀行への返済猶予(リスケジュール)中といった状況にあっても、売掛先の支払能力に問題がなければ資金化できる可能性があります。自社の信用状態そのものが審査結果を直接左右しにくいのが、融資との大きな違いです。
信用情報に事故情報が登録されている、いわゆるブラックの状態でも同様です。理由③のとおりファクタリング会社は信用情報機関に加盟しておらず、そもそも信用情報を照会できないため、事故情報があること自体を理由に一律に断られるわけではありません。
税金を滞納している場合も、審査の主眼は売掛先にあるため利用できることが多いですが、滞納額が大きいケースでは、売掛債権の差押えを懸念して取扱いが慎重になる会社もあります。自社の状況に不安がある場合は、申込時に率直に相談しておくと安心です。
利用者自身の問題で断られる例外
ただし、審査対象が売掛先だとしても、利用者側の問題で断られることはあります。実務上、次のようなケースでは審査に通らない、あるいは取引を断られることがあります。
- 反社会的勢力との関係が疑われる場合
- 同じ売掛債権を複数のファクタリング会社に売却する二重譲渡が疑われる場合
- 実在しない売掛債権(架空債権)や、粉飾された請求書を用いようとする場合
これらは売掛先の信用力とは別に、取引そのものの正当性に関わる問題です。とくに二重譲渡は、同じ債権について複数の譲受人が現れたときに誰が優先するかという対抗要件の問題(民法第467条や債権譲渡登記)に直結するため、ファクタリング会社が特に警戒する事項です。自社の信用情報の状態そのものよりも、こうした取引の正当性が問われる点を理解しておくとよいでしょう。
自社の売掛債権で実際に審査に通るのか、何が見られ、どんな場合に落ちるのかをより詳しく知りたい方は、審査の通過条件と落ちる原因をまとめた以下の記事もあわせてご覧ください。
取引先に知られる「別の信用」リスクと2社間・3社間の違い
信用情報に載らないことがわかっても、もう一つ気になるのが「取引先との信用(関係)」への影響です。これは信用情報機関に記録される信用とはまったく別の軸で、取引先にファクタリングの利用を知られることで、資金繰りを心配されたり関係がぎくしゃくしたりしないか、という懸念です。この点は、契約方式が2社間か3社間かで大きく変わります。
取引先を交えず、利用者とファクタリング会社の二者だけで契約する2社間ファクタリングでは、取引先への通知が行われないため、通常は取引先に知られずに資金化できます(債権譲渡登記を留保できればより確実です)。一方、取引先も加わって三者で契約する3社間ファクタリングでは、取引先への通知または取引先の承諾が前提になります。
これは、債権譲渡を取引先に主張するには譲渡人からの通知か債務者の承諾が必要だと民法第467条が定めているためで、3社間はこの手続きを正面から満たす方式です。
したがって、取引先に知られたくない場合は2社間ファクタリングが選択肢になります。取引先が金融機関や大手企業で債権譲渡への理解がある場合は、手数料の低い3社間を選ぶ判断もありえます。いずれにせよ、この「取引先に知られるかどうか」は信用情報への登録とは無関係であり、契約方式の選択で調整できる点だといえます。
出典・参考資料(1件)
偽装ファクタリング(給与ファクタリング等)という別次元の法的問題と見分け方
ここまで見たとおり、正当なファクタリングは債権の売買であり、信用情報にも載りません。しかし、ファクタリングを装いながら実質は高金利の貸付を行う「偽装ファクタリング」も存在します。これは債権の売買ではなく実質的な貸付であり、貸金業法・出資法に触れうる別次元の問題です。
金融庁は、契約書に債権譲渡契約と書かれていても、経済的に貸付けと同様の機能を持つものは貸金業に該当するおそれがあると注意を促しています。
ファクタリングとして行われ、契約書に「債権譲渡契約(売買契約)」であることが定められた取引であっても、経済的に貸付けと同様の機能を有していると思われるようなものについては、貸金業に該当するおそれがあります。
出典:ファクタリングの利用に関する注意喚起|金融庁
偽装ファクタリングを見分けるチェックポイント
金融庁は、偽装ファクタリング(実質は貸付)の疑いがある兆候として、次のような点を挙げています。契約前に確認しておきたい判断の軸になります。
- 売主(利用者)が売掛金を回収できなかった場合に、債権を買い戻すことが定められている
- 売主が自己の資金でファクタリング業者に支払う義務が定められている
- 買取代金が債権額に比べて著しく低額である
例えば、譲渡した債権の回収(集金)がファクタリング業者から売主に委託されており、売主が集金できなかった場合に、○ 売主が債権を買い戻すこととされている ○ 売主自身の資金によりファクタリング業者に支払をしなければならないこととされている などといったようなものについては、貸金業に該当するおそれがあります。
出典:ファクタリングの利用に関する注意喚起|金融庁
判断の軸になるのは、償還請求権のないノンリコース契約(売掛債権が回収不能になっても利用者に返済義務が生じない契約)になっているか、そして買取代金が不当に低くないかという点です。ただし金融庁は、ノンリコースの規定があるかどうかといった形式的な要素だけでなく、経済的側面や実態に照らして貸金業該当が判断されるとしています。
契約書の文言だけで安心せず、買い戻しや実質的な返済義務を求める業者は避けることが大切です。
給与ファクタリングは事業者向けファクタリングとは別物
個人の給与(賃金債権)を対象とする「給与ファクタリング」は、本記事が扱う事業者向けの売掛債権ファクタリングとは別の類型です。金融庁は、給与ファクタリングは貸金業に該当すると明示しています。
「給与ファクタリング」などと称して、業として、個人(労働者)が使用者に対して有する賃金債権を買い取って金銭を交付し、当該個人を通じて当該債権に係る資金の回収を行うことは、貸金業に該当します。
出典:ファクタリングの利用に関する注意喚起|金融庁
この点については、給与ファクタリングによる金銭の交付を貸金業法・出資法上の「貸付け」にあたると判断した最高裁令和5年2月20日決定も、同じ注意喚起の中で引用されています。無登録の業者による給与ファクタリングは違法なヤミ金融であり、事業者の売掛債権を売買する正当なファクタリングとは切り分けて考える必要があります。
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信用情報に依存せず、売掛先の信用力で審査する会社
ここまで見たとおり、ファクタリングは利用者の信用情報を照会せず、売掛先の信用力を基に審査します。自社の信用に不安があっても資金化を検討しやすいのがファクタリングの特徴です。ここでは、売掛先の信用力を軸に審査し、2社間の非通知取引にも対応するサービスを紹介します。
以下はご紹介するサービスの比較表です。
| サービス名 | ビートレーディング | PAYTODAY | Mentor Capital | 入金前払いシステム(JTC) | 買速(かいそく) | GoodPlus(グッドプラス) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 審査で主に見るもの | 売掛先の経営状況・売掛金の実在性 | 売掛先の信用力+自社の財務状況 | 売掛先の取引継続性・支払実績 | 売掛債権の内容(信用情報・担保は見ない) | 売掛先企業の信用力(自社の赤字・税滞納の影響は小) | 売掛債権の価値・取引先の信頼性 |
| 2社間対応(取引先に知られない) | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| 債権譲渡登記の扱い | 3社間は原則不要/2社間は状況により必要 | 行わない(登記なし) | 原則不要(登記留保にて契約可) | どちらでも可能(2社間は不要/3社間は登記可) | 原則なし(登記留保にて契約可) | 任意選択制(希望しなければ登記なし) |
| 審査・入金スピード | 審査最短30分/入金最短即日 | 入金最短30分/即日 | 審査最短30分/入金最短即日 | 入金最短即日 | 審査・入金最短30分 | 入金最短90分 |
| 個人事業主対応 | ● | ● | ● | △法人中心(個人事業主は3社間) | ● | ● |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト |
※2026年9月時点の各社公式情報などに基づきます。手数料・入金スピードなどの最新の条件は各社にご確認ください。
ここで取り上げたのは、信用情報を照会せず売掛先の信用力で審査する点に絞って選んだ会社です。手数料や買取可能額、入金スピードまで含めてファクタリング会社を幅広く見比べたい場合は、以下の記事で主要各社を比較しています。
ファクタリングおすすめ26選を比較|手数料・入金スピード・買取可能額で選ぶ
「取引先への請求は済んでいるのに、入金は翌々月末。仕入れや外注費、人件費の支払いだけが先に来て、手元資金が薄くなる」——売掛取引が中心の事業では、珍しくない場面です。銀行融資は審査に時間がかかり、急な資金需要には間に合わないこともあります。…
ビートレーディング(株式会社ビートレーディング)

2012年創業のファクタリング専業会社で、累計9.1万社を超える取引実績を公式に掲げています。公式のよくある質問では、審査で見るのは売掛先の経営状況や売掛金の実在性であると説明しており、利用者自身の信用情報を照会しない姿勢が明確です。
2社間・3社間に加えて注文書ファクタリングにも対応し、償還請求権のないノンリコース契約のため、売掛先が倒産しても買い戻す必要はありません。審査は最短30分、資金化は最短即日で、必要書類は入出金明細と売掛金関連書類の2点のみです。赤字や税金滞納があっても、売掛先の信用力が確認できれば利用を検討できます。
PAYTODAY(Dual Life Partners株式会社)

独自のAI審査で面談不要・オンライン完結を実現した2社間ファクタリングサービスです。信用情報の文脈でとくに分かりやすいのは、公式のよくある質問で「債権譲渡登記を行っておりません」と明示している点で、登記情報から利用を知られたくない事業者に向いています。
手数料は1%〜9.5%、初期費用・月額費用は無料で、買取金額の下限は10万円と少額のニーズにも対応します。公式サイトでは最短30分での即日着金を掲げ、法人だけでなく個人事業主・フリーランスも利用できます。ノンリコース契約のため、売掛先の倒産時に支払義務は生じません。
Mentor Capital(株式会社Mentor Capital)

Mentor Capitalは、赤字・債務超過・税金滞納中の企業や創業1年未満の事業者も対象とするファクタリング会社です。公式サイトでは、審査は売掛先との取引継続性や支払い実績を中心に総合的に判断すると説明しています。
審査通過率92%を公式に掲げ、資料提出から最短30分で査定結果の連絡を受けられ、資金化は最短即日に対応します。2社間・3社間のいずれにも対応し、契約はノンリコースです。必要書類は通帳コピーと売掛金関連資料で、中小企業・個人事業主が利用できます。手数料の内訳や買取下限など一部の条件は、問い合わせ時に確認するとよいでしょう。
審査で重視する観点について、同社は独自インタビューで次のように説明しています。

当社では、単に数字の情報だけを見るのではなく、売掛先様との取引の継続性や、お客様ご自身や事業、資産の将来性まで、複数の観点からみて総合的に判断しています。(中略)具体的に重視しているのは、「売掛債権の実在性をしっかり見ること」と、「お客様との信頼関係を構築すること」です。
入金前払いシステム(株式会社JTC)

株式会社JTCが2社間方式を「入金前払いシステム」と呼び、取引先に知られずに売掛金を早期資金化できる点を前面に打ち出したサービスです。公式サービスページでは、融資のような信用情報や担保の評価ではなく売掛債権の内容を審査すると明記しています。
赤字決算でも資金調達が可能で、設立1期目でも利用でき、税金滞納がある場合は手数料に反映する形で対応するとしています。手数料は取引先の承諾の有無や売掛債権の内容によって幅があり、公式サイトでは1.2%〜10%のレンジを明示しています。買取金額は100万円からで、ノンリコース契約に対応します。ただし、法人向けが中心で、個人事業主は3社間での対応となる点は確認しておきましょう。
買速(かいそく)

買速は公式のよくある質問で、売掛先企業の信用力を最も重視し、申込者自身の赤字決算や税金滞納は審査に大きく影響しないと説明しています。自社の信用に不安がある読者の課題に正面から応える一社です。
2社間ファクタリングを主力とし、審査・入金は最短30分を掲げています。公式サイトでは債権譲渡登記の留保を推奨ポイントに挙げ、原則として登記を行わずに契約できるとしており、登記情報から利用を知られたくない事業者にも向きます。少額プランを用意し、個人事業主も利用できる点も、初めて資金化を検討する事業者にとって使いやすい特徴です。
GoodPlus(グッドプラス株式会社)

GoodPlusは、公式のよくある質問で「銀行融資と異なり、売掛債権の価値と取引先の信頼性を基準に査定する」ため、赤字決算・債務超過・税金滞納・設立直後でも利用できると案内しています。審査で自社の信用状態が壁になりにくい点が、資金繰りに不安を抱える事業者に向いています。
債権譲渡登記は任意選択制で、公式のよくある質問には「お客様が望まなければ、登記は行いません」と明記されています。登記情報から利用を知られたくない場合に選びやすい仕組みです。2社間ファクタリングを中心とし、申込みから最短90分での資金化を掲げ、手数料は5%〜15%、法人・個人事業主が利用できます。
個人事業主・フリーランスの方で、対応の可否や少額債権の買取条件まで踏まえて自分に合う会社を絞り込みたい場合は、以下の記事で個人事業主・フリーランス向けのファクタリング会社を比較しています。
個人事業主・フリーランス向けファクタリングおすすめ13選を比較|手数料・入金スピード・信頼できる業者の選び方を解説
個人事業主やフリーランスとして請求書を発行したあと、入金期日まで運転資金が回らずに困る場面は、独立直後の事業者ほど起きやすい資金繰り課題です。取引先の支払サイトが60〜90日と長く、外注費や税金の納付期限が先に迫るケースは珍しくありません。…
まとめ
ファクタリングの利用が信用情報機関(CIC・JICC・KSC)に登録されることはありません。ファクタリングは借入ではなく債権の売買であり、審査で見られるのも売掛先の信用力です。ファクタリング会社は信用情報機関に加盟しておらず、そもそも登録する仕組みが存在しないため、利用履歴が今後の銀行融資の審査に信用情報を通じて響くことはありません。
「知られるか」という不安は、信用情報・銀行・取引先の3つに分けて整理すると見通せます。信用情報には載らず、銀行には決算書の変動や債権譲渡登記から推測される可能性が残り、取引先には2社間ファクタリングを選べば通知されません。それぞれ別の軸として切り分けて考えると、必要な対策が見えてきます。

一方で、決算書の売掛金の変動や債権譲渡登記といった別の経路から、銀行が利用を推測する可能性はゼロではありません。また、契約書に買い戻しや実質的な返済義務を求める偽装ファクタリングは、貸金業法に触れうる別次元の問題です。ノンリコース契約か、買取代金が不当に低くないかを確認し、自社の信用状態に不安があっても、売掛先の信用力で審査する信頼できる会社を選んで資金化を進めてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. ファクタリングとは何ですか?
A. ファクタリングとは、事業者が保有する売掛債権を支払期日前に売却して資金化する取引で、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。金融庁もファクタリングを債権の売買(債権譲渡)契約と説明しており、お金を借りて後日返済する融資やビジネスローンとは性質が根本的に異なります。この「借入ではなく債権の売買である」という位置づけが、信用情報に載らないことの出発点になります。
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Q. ファクタリングを利用すると信用情報に載りますか?
A. ファクタリングを利用しても、その事実や履歴が信用情報機関(CIC・JICC・KSC)に登録されることはありません。ファクタリングは借入ではなく債権の売買であること、審査で見られるのも売掛先の信用力であること、そしてファクタリング会社がそもそも信用情報機関に加盟していないことが理由です。融資やカードローンのように利用履歴が残り、その後の与信審査で参照される取引とは仕組みが異なります。
Q. 信用情報がブラックの状態や、税金滞納・リスケジュール中でもファクタリングは利用できますか?
A. 信用情報に事故情報がある(いわゆるブラック)、税金を滞納している、銀行への返済を猶予(リスケジュール)してもらっている、赤字決算といった状況でも、ファクタリングを利用できるケースがあります。ファクタリング会社は利用者の信用情報を照会せず、審査の主眼は売掛先が期日に支払えるかどうかに置かれるためです。
ただし、反社会的勢力との関係が疑われる場合や、同じ債権を複数社に売る二重譲渡・架空債権・粉飾された請求書などが疑われる場合は、利用者側の問題として断られることがあります。
Q. ファクタリングの審査で見られるのは誰の信用ですか?
A. ファクタリングの審査で主に見られるのは、利用者自身ではなく売掛先(取引先)の支払能力(信用力)です。買い取った売掛債権の代金を後日その売掛先から回収して利益を得る取引のため、回収できるかどうかを左右する売掛先の信用が重視されます。
利用者自身の返済能力を審査して貸し付ける銀行融資とは、見ている対象が異なります。そのため、自社の信用に不安があっても、支払能力の確かな売掛先の債権であれば資金化できる余地があります。
Q. ファクタリングを利用すると今後の銀行融資に影響しますか?
A. ファクタリングの利用は信用情報に登録されないため、信用情報を通じて今後の銀行融資の審査に直接影響することはありません。ただし、売掛債権を売却すると決算書上の売掛金が減って現金が増えるため、その変動から銀行に利用を推測される可能性や、法人が債権譲渡登記を行った場合に登記情報から利用を把握される可能性はゼロではありません。
これらは信用情報への記録とは別の経路です。過度に繰り返し利用して手数料が財務を圧迫するような使い方でなければ、利用そのものが直ちに融資審査の妨げになるわけではありません。
Q. 債権譲渡登記をすると信用情報に登録されますか?
A. 債権譲渡登記を行っても、その情報が信用情報機関(CIC・JICC・KSC)に登録されることはなく、債権譲渡登記と信用情報はまったく別の制度です。債権譲渡登記は、法人が債権を譲渡した事実を登記所の債権譲渡登記ファイルに記録し、取引先以外の第三者への対抗要件を備えるための仕組みです(動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律 第4条)。
登記情報から銀行に利用を把握される可能性は残りますが、これは信用情報とは別の経路の話です。個人事業主はこの登記制度を利用できず、法人でも契約によって登記を留保できる場合があります。
Q. 2社間ファクタリングなら取引先に知られずに利用できますか?
A. 利用者とファクタリング会社の二者だけで契約する2社間ファクタリングでは、取引先への通知が行われないため、利用を知られずに資金化できます。一方、取引先も加えて契約する3社間ファクタリングでは、取引先への通知または承諾(民法第467条)が前提になります。
取引先に知られたくない場合は2社間が選択肢になりますが、手数料は3社間より高くなる傾向があります。この「取引先に知られるかどうか」は信用情報への登録とは無関係で、契約方式の選択で調整できます。
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Q. 偽装ファクタリングや給与ファクタリングはどう見分ければよいですか?
A. 売掛金を回収できなかったときに債権を買い戻す義務がある、売主自身の資金で業者に支払う義務がある、買取代金が債権額に比べて著しく低い、といった契約は偽装ファクタリング(実質は貸付)の疑いがあります。金融庁は、契約書に債権譲渡契約と定められていても、経済的に貸付けと同様の機能を持つものは貸金業に該当するおそれがあると注意を促しています。
償還請求権のないノンリコース契約かを確認しつつ、形式だけでなく実態で判断することが大切です。
また、個人の給与(賃金債権)を買い取る「給与ファクタリング」は事業者向けの売掛債権ファクタリングとは別物で、金融庁および最高裁令和5年2月20日決定が貸金業に該当すると示しており、無登録業者によるものは違法なヤミ金融です。
出典・参考資料(1件)
Q. 個人事業主やフリーランスがファクタリングを使っても信用情報に載りませんか?
A. 個人事業主・フリーランスがファクタリングを利用した場合も、その履歴が信用情報機関に登録されることはありません。信用情報に載らない理由(借入ではなく債権の売買である、ファクタリング会社が信用情報機関に加盟していない)は、法人か個人かを問わず同じだからです。
住宅ローンやクレジットカードなど個人の信用情報に影響が及ぶこともありません。ただし、法人向けに用いられる債権譲渡登記は個人事業主では利用できないため、2社間・3社間のどちらに対応するかは会社ごとに確認しておくとよいでしょう。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















