社内で利用するSaaSやクラウド基盤が増えるにつれて、来期のセキュリティ予算に「クラウドセキュリティ」としていくら積めばよいのか、見当をつけにくいと感じる場面が増えています。守る対象がパソコンや社内サーバーだけだった時代と違い、守る範囲がクラウド上の利用にまで広がったことで、必要な対策の種類も費用も見えづらくなっているためです。
クラウドセキュリティと一口に言っても、クラウドへのログインを守る認証基盤、クラウド設定のミスを点検する仕組み、Webサイトを守る対策、脆弱性診断など対策の種類は幅広く、費用の相場も種類ごとに大きく異なります。まず知りたいのは「種類ごとに、だいたいいくらかかるのか」という実額の目安ではないでしょうか。
本記事では、クラウドセキュリティの費用を対策の種類別に整理し、月額やユーザー単価の目安を早見表で示します。あわせて、公式に料金を公開しているサービスの実際の価格例、料金体系の型、費用を左右する要因、自社規模での総額の目安までをまとめました。予算づくりの出発点としてご活用ください。
目次
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クラウドセキュリティの費用相場【対策の種類別】
クラウドセキュリティの費用は、何を守るかによって金額の桁が変わります。ここでは、代表的な対策の種類ごとに、課金のされ方と費用の目安を早見表にまとめました。金額は、料金を公式に公開しているサービスの実額をもとにした目安で、公開価格が確認できない種類(統合型のUTMなど)は「要お見積もり」としています。
| 対策の種類別の費用の目安 | IDaaS(クラウドへのログインを守るシングルサインオン・多要素認証) | メールセキュリティ・情報漏えい対策(DLP) | エンドポイント保護(端末のウイルス対策・EDR) | 脆弱性診断・セキュリティ診断 | CASB(クラウド利用の可視化・制御) | CSPM(クラウド設定の可視化・監査) | SWG(Web通信の制御・フィルタリング) | WAF(Webアプリ保護) | UTM(統合型のゲートウェイ対策) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 主な課金単位・提供形態 | ユーザー課金(月額・1ユーザーあたり) | ユーザー課金(月額・1ユーザーあたり) | 台数・ユーザー課金(月額) | スポット(診断1回・対象ページ数/IP数単位) | ユーザー課金(月額)。SASE/SSE統合サービスに含めて提供される例が中心 | 保護対象リソース単位の従量課金(基本機能は無料の製品あり) | ユーザー課金(月額) | 保護設定・処理リクエスト量単位の従量課金 | 機器・規模別(オンプレミス併用型が多い) |
| 費用の目安(公開実額に基づく) | 月額400〜1,000円/ユーザー程度 | 月額350〜650円/ユーザー程度 | 月額950円/台程度〜(製品により差が大きい) | 1回350,000円程度〜(Webアプリ診断は1,350,000円程度〜) | 要お見積もり(CASB 単体で料金を公開する製品は少ない) | 有料プランで1リソースあたり月額約5.11ドル(Defender CSPM の例) | 要お見積もり(公開実額は少ない) | 保護設定1つあたり月額5ドル程度+リクエスト100万件あたり0.60ドル程度(AWS WAF の例) | 要お見積もり(公開実額は少ない) |
※上記は各対策の一般的な費用の目安です。金額は後述の公開実額をもとにした参考値で、実際の価格は保護対象の範囲・契約数・提供形態により異なります(2026年10月時点)。CSPM・WAF はドル建ての世界共通料金です。
早見表のとおり、クラウドへのログインを守る認証基盤やメール・端末の対策はユーザー数に応じた月額課金で、1ユーザーあたり月額数百円から千円程度が目安です。一方で、脆弱性診断は診断1回ごとのスポット費用で、1回あたり数十万円から百数十万円規模になります。各目安はいずれも料金を公開している代表的な製品の価格に基づく参考値で、同じ種類でも製品により幅があります。
CASB・CSPM・WAF・SWGといった種類は、守る対象の量や構成で金額が変わるため各社が個別見積もりとしていることも多いものの、クラウド型の製品を中心に公式が実額を公開している例があります。
たとえばCSPMでは、Microsoft Defender for Cloud が基本の設定監査機能を無料で提供し、有料の Defender CSPM プランを1リソースあたり1時間0.007ドル(月額換算で約5.11ドル/リソース)と公開しています。
WAFでは AWS WAF が保護設定(Web ACL)1つあたり月額5ドルなどの従量料金を公式に公開しています(ドル建て・2026年10月時点)。一方で、CASB・SWG を単体で、また統合型のUTMで料金を公開する製品は少なく、これらは個別見積もりが中心です。
この型は最小構成から始めて守る範囲を広げるほど費用が積み上がる仕組みのため、自社の保護対象を決めてから見積もりを取るのが現実的です。
初期費用の面では、ユーザー課金型のSaaS(認証基盤・メール・端末の対策)は初期費用がかからない、または少額のことが多い一方、機器を自社に置くオンプレミス併用型や統合型の構成ではまとまった初期費用がかかる場合があります。脆弱性診断は月額ではなく診断1回ごとの費用です。次に、これらの目安の根拠となる実際の公開価格を見ていきます。
代表的なサービスの料金例【種類別の実額】
ここでは、早見表の目安の根拠として、種類ごとに公開価格の例を挙げます。いずれも各社の公式料金ページで確認できる値です(2026年10月時点)。料金を個別見積もりとしているサービスは、課金のされ方だけを示しました。
| 公開されている料金の例 | CloudGate UNO(IDaaS) | HENNGE One(IDaaS・メール/情報漏えい対策・エンドポイント保護) | 脆弱性診断サービス(サイバーセキュリティクラウド) | Microsoft Defender for Cloud(CSPM・クラウドワークロード保護) | AWS WAF(WAF) |
|---|---|---|---|---|---|
| プラン・課金単位 | ユーザー課金(月額・税抜) | ユーザー課金(月額)/最小契約200ID | スポット(診断対象の規模別・税別) | 保護対象・リソース単位の従量課金(リソース単位・サーバー単位・Key Vault単位など) | 従量課金(保護設定・ルール・処理リクエスト量) |
| 公開されている価格 | Standard Plus 400円/Enterprise Plus 500円/Smart Pack 600円(各1ユーザー・月)。デバイス証明書オプションは1台あたり月額100円〜 | 機能領域ごとにプランが分かれ、各領域で Basic〜Ultra の等級を選ぶ。Identity(認証基盤)400〜1,000円、DLP(情報漏えい対策)350〜650円、Cybersecurity(サイバー攻撃対策)300〜1,400円、Endpoint & Managed Security 950円(1台)。全領域を束ねた統合のSuiteは1,000〜2,500円(各1ユーザー・月) | プラットフォーム診断350,000円〜(5IP分)、Webアプリケーション標準診断1,350,000円〜(40ページ分)、特急診断400,000円、Webサイト不正アクセス診断1,500,000円〜 | 基本のCSPM機能は無料。有料の Defender CSPM は1リソースあたり1時間0.007ドル(月額換算で約5.11ドル/リソース)。ワークロード保護(Defender for Servers など)はサーバー単位の従量課金 | 保護設定(Web ACL)1つあたり月額5ドル+ルール1つあたり月額1ドル+処理リクエスト100万件あたり0.60ドル(いずれも米ドル) |
※各社公式料金ページ掲載の価格(2026年10月時点)。税表記は各社の記載に従います(CloudGate UNO・サイバーセキュリティクラウドは税抜、HENNGE One は公式記載の月額)。
認証基盤やメール・情報漏えい対策は、1ユーザーあたり月額数百円から千円台で、利用人数に単価を掛けて総額が決まります。脆弱性診断は人数ではなく診断の規模(対象ページ数やIP数)で金額が決まり、1回あたり数十万円からが目安です。
クラウド基盤そのものを監視するCSPMやWebアプリを守るWAFは、守るリソースの数やリクエスト量に応じた従量課金が中心で、Defender CSPM の1リソースあたり月額約5.11ドル、AWS WAF の保護設定1つあたり月額5ドルなど、クラウド型では公式が実額を公開している例があります(ドル建て・2026年10月時点)。
CASB・SWG は単体で料金を公開する製品が少なく、個別見積もりが中心です。
出典・参考資料(5件)
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クラウドセキュリティの料金体系の型
見積もりを読み解くには、料金がどの単位で決まるのかを押さえておくと、自社の費用を見通しやすくなります。クラウドセキュリティの料金体系は、おおむね次の4つの型に整理できます。
ユーザー課金型は、利用する人数(ID数)に1ユーザーあたりの月額単価を掛けて費用が決まる型です。認証基盤(IDaaS)やメールセキュリティで多く、CloudGate UNO や HENNGE One のように1ユーザーあたり数百円から千円台で設定されています。HENNGE One は最小契約を200IDからと公式に定めており、少人数では割高になる場合があります。
従量課金型は、守る対象の数や処理した量に応じて費用が増える型です。
クラウド基盤を監視するCSPMやワークロード保護で用いられ、Microsoft Defender for Cloud ではサーバー1台あたり、Key Vault 1つあたり、コンテナーのvCore数あたりといった単位で課金され、設定監査の有料プラン(Defender CSPM)は1リソースあたり1時間0.007ドル(月額換算で約5.11ドル/リソース)と公開されています。
Webアプリを守るWAFも同じ従量型で、AWS WAF では保護設定(Web ACL)1つあたり月額5ドル、ルール1つあたり月額1ドル、処理したリクエスト100万件あたり0.60ドルというように、設定数と通信量で費用が決まります。守る範囲を広げるほど費用が積み上がる一方、小さく始めて段階的に広げやすいのが特徴です。
規模別プラン型は、機能や保護対象の範囲をまとめたプランを、組織の規模や必要な機能に合わせて選ぶ型です。基本プランと、機能やサポートを拡張した上位プランが用意され、必要な機能が増えるほど単価が上がります。
HENNGE One は、認証(Identity)・情報漏えい対策(DLP)・サイバー攻撃対策(Cybersecurity)といった機能領域ごとにプランが分かれ、各領域で下位から上位の複数の等級を選ぶ構成がこれにあたります(全領域を束ねた統合プランの Suite は Basic・Pro・Ultra の3段階)。
スポット(都度)型は、サービスを継続利用するのではなく、作業1回ごとに費用が発生する型です。脆弱性診断が代表例で、診断する対象の規模(ページ数・IP数)に応じて1回あたりの料金が決まります。月額の固定費ではなく、必要なタイミングで実施する費用として予算に組み込みます。
脆弱性診断が1回あたり高額になりやすいのは、診断の進め方そのものに理由があります。脆弱性診断とバックアップを提供する株式会社SYNCHROは、従来型の訪問診断の実情を次のように説明しています。

このようなオフィス内の脆弱性を調べるために、従来はお客様先まで足を運び、中に入って席を借りて調査する必要がありました。専門家が2人で出向いて期間中拘束されるため、どうしてもコストが高くなり、頻繁にはお願いしづらいのが実情です。結果として、年に1回程度の実施が一般的でした。
専門家が現地で拘束される分、訪問型の脆弱性診断は1回あたりの費用が高額になりやすく、実施頻度も年1回程度にとどまりがちです。近年はリモートで実施して費用や頻度を抑えられる診断も登場しています。
脆弱性診断のように専門家が実施する調査には、リスクアセスメントやペネトレーションテスト、クラウド設定診断など複数の種類があり、種類ごとに進め方も費用の目安も異なります。自社にどの診断が必要で、それぞれ費用がどれくらいかかるのかを整理したい場合は、以下の記事が参考になります。
セキュリティアセスメントとは?種類・進め方・費用の目安を並列比較で解説
「うちもセキュリティアセスメントというのをやっといた方が」と上司から粗く振られたものの、脆弱性診断・ペネトレーションテスト・リスクアセスメント・ISMS/NIST 準拠評価・Webアプリ診断・クラウド設定診断など、頭の中でバラバラに浮かんで…
クラウドセキュリティの費用を左右する要因
同じ種類の対策でも、見積もりの金額は条件によって上下します。過不足のない予算を組むために、費用を左右する主な要因を押さえておきます。
保護対象の範囲はどこまでか
守る対象が広がるほど費用は増えます。ユーザー課金型なら利用人数、従量課金型ならサーバーやストレージなど保護するリソースの数、スポット型なら診断するページ数やIP数が、そのまま金額に反映されます。脆弱性診断では、サイバーセキュリティクラウドの標準診断が40ページ分を含み、追加は10ページごとに加算される形で、対象範囲が価格を決めています。
必要な機能の範囲はどこまでか
認証だけで足りるのか、情報漏えい対策やエンドポイント保護まで含めるのかによって、選ぶプランの単価が変わります。HENNGE One のように機能ごとにエディションが分かれ、上位プランほど単価が上がる料金体系では、自社に必要な機能を洗い出して過不足のないプランを選ぶことが、費用を抑える近道になります。
運用を自社で行うか外部に委託するか
導入後の監視・運用を自社で担うか、外部の監視サービス(マネージドサービス)に委託するかでも費用は変わります。24時間365日の監視や、専門家による対応を含むサポートを付けると、その分の費用が月額に上乗せされます。自社に専任の担当者を置けるかどうかで、委託の要否と費用の見積もりが分かれます。
自社規模での費用の目安【試算】
ここまでの実額と料金体系をもとに、自社規模での総額の目安を試算してみます。前提として、公開されているユーザー単価(認証基盤で1ユーザーあたり月額400〜600円程度)をもとにした概算で、実際の金額は選ぶプラン・機能・契約数で変わります。

たとえば、クラウドへのログインを守る認証基盤を従業員100人で導入する場合、1ユーザーあたり月額500円なら月額50,000円、年間でおよそ600,000円が目安になります。ここに情報漏えい対策(1ユーザーあたり月額350〜650円程度)を加えると、合計の月額はおよそ85,000〜115,000円、年間ではおよそ100万〜140万円が目安になります。
これに対し、脆弱性診断は継続費用ではなく、必要なタイミングで実施するスポット費用です。プラットフォーム診断であれば1回350,000円程度から、Webアプリケーションの標準診断であれば1回1,350,000円程度からを、年に1回などの頻度で別枠の予算として見込みます。
クラウド基盤の設定監視(CSPM)を加える場合は、守るリソース数に応じた従量課金になるため、提供各社の価格計算ツールや見積もりで金額を確定させます。
このように、人数に比例する月額(認証・メール・端末)と、都度発生するスポット費用(診断)を分けて積み上げると、予算表に「クラウドセキュリティ:年間◯◯円」という一行を根拠を持って起案しやすくなります。
費用を抑える考え方と無料枠・見積もりの取り方
限られた予算で過不足なく備えるには、やみくもに安いサービスを選ぶのではなく、必要な機能を見極めてから見積もりを比べる進め方が有効です。
まず、自社が守りたい対象(クラウドへのログイン・メール・端末・クラウド基盤のどこか)を洗い出し、必要な機能だけを含むプランを選ぶとよいでしょう。機能ごとにエディションが分かれるサービスでは、上位プランをそのまま選ばず、使う機能に絞ることで単価を下げられます。
そのうえで、同じ種類の対策で複数社の見積もりを取り、ユーザー単価と課金単位(人数単位か、リソース量単位か)を揃えて比較すると、費用を見比べやすくなります。
契約前に使い勝手を確かめたい場合は、無料で試せる仕組みを活用します。CloudGate UNO は30日間の無料体験を公式に提供しており、Microsoft Defender for Cloud は基本のクラウドセキュリティ態勢管理(CSPM)機能を無料で利用でき、価格計算ツールで費用を見積もれます。
小さく始めて必要に応じて保護対象を広げる進め方なら、初期の費用を抑えながら自社に合う範囲を見極められます。
クラウドに限らず、社内のセキュリティ全体を限られた予算で「何から・どの順で」進めるかを整理したい場合は、対策ごとの優先順位と費用感をまとめた以下の記事もあわせてご覧ください。
中小企業のセキュリティ対策は何から始める?優先順位と費用感つきでやるべきことを解説
取引先からセキュリティ対策状況の確認を求められたり、同業他社の被害をニュースで見た社長から「うちは大丈夫なのか」と指示が飛んできたりして、何から手を付ければよいのか分からず困っていませんか。セキュリティが大切なことは分かっていても、専任の担…
出典・参考資料(2件)
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クラウドの利用を守るサービスと費用の目安
費用の相場を押さえたうえで、ここでは認証基盤(IDaaS)の一例として、料金を公開しているサービスをひとつ取り上げ、プラン別の費用の目安を具体的に見ていきます。資料で各プランの詳細や導入後のサポート範囲を確認すると、自社の見積もりがより具体的になります。
| CloudGate UNO の料金プラン | Standard Plus | Enterprise Plus | Smart Pack | Super Secure Pack |
|---|---|---|---|---|
| 月額(1ユーザー・税抜) | 400円 | 500円 | 600円 | 要お問い合わせ |
| 主な機能 | シングルサインオン、多要素認証、アクセス制限、ID管理 | Standard Plus の機能+Active Directory連携 | Enterprise Plus の機能を包含(推奨プラン) | 物理セキュリティキーによるフィッシング耐性の高い多要素認証を付帯 |
| デバイス証明書 | オプション(1台 月額100円〜) | オプション(1台 月額100円〜) | 2枚分を含む(オプション初期費用が無償) | — |
| 無料体験 | あり(30日間) | あり(30日間) | あり(30日間) | — |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る |
※CloudGate UNO 公式料金ページ掲載の価格(2026年10月時点・税抜)。最新の料金は公式サイト・資料でご確認ください。
CloudGate UNO(株式会社インターナショナルシステムリサーチ)

CloudGate UNO は、Google Workspace や Microsoft 365、Salesforce など複数のクラウドサービスへのログインを、一度の認証でまとめて行えるようにするシングルサインオン(SSO)と多要素認証の基盤です。ゼロトラストの考え方にもとづき、利用者やデバイス、アクセス元の状況に応じて認証の方式を使い分けることで、クラウドの利用そのものを守ります。
料金はユーザー課金型で、基本のSSO・多要素認証・アクセス制限を含む Standard Plus が1ユーザーあたり月額400円(税抜)から。Active Directory連携を加えた Enterprise Plus が月額500円、デバイス証明書を含む Smart Pack が月額600円と、必要な機能に応じて選べます。
端末を限定するデバイス証明書は1台あたり月額100円から追加でき、30日間の無料体験も用意されています。認証基盤の費用を具体的に見積もりたい場合の出発点になるサービスです。
認証基盤の費用は月額料金に目が向きがちですが、導入後の運用負荷の変化も総コストを左右します。提供元のインターナショナルシステムリサーチは、パスワード管理にかかる運用負荷について次のように述べています。

導入と同時にパスワードレス認証に切り替えた企業では、IT部門の業務の約20%を占めていたパスワード関連のヘルプデスク業務が「0%」になったという事例があります。
ここではクラウドへのログインを守るサービスを取り上げましたが、設定の監査やエンドポイント保護など、守る対象ごとのタイプと代表的なサービス、選び方は以下の記事で詳しく比較しています。費用の目安を踏まえて具体的な比較検討に進む際の出発点としてご活用ください。
社内セキュリティソリューション比較|守る対象別のタイプ・代表サービスと選び方
社内のセキュリティを強化したいものの、端末の保護から不正アクセス対策、情報漏えいの防止まで課題が広く、何から手をつければよいか判断がつかないという声は少なくありません。テレワークやクラウド利用が定着し、社外に持ち出される端末やIDが増えたこ…
まとめ
クラウドセキュリティの費用は、守る対象の種類によって金額の桁が変わります。クラウドへのログインを守る認証基盤やメール・端末の対策は、1ユーザーあたり月額数百円から千円台の人数比例、脆弱性診断は1回数十万円からのスポット費用、クラウド基盤の監視は守るリソース量に応じた従量課金が中心です。
必要な対策は守りたい対象によって変わるため、優先度の高い種類から段階的にそろえ、必要な機能に絞って複数社の見積もりを比べると、過不足のない予算に近づきます。気になった種類やサービスは、公式の料金ページで最新額を確認し、資料請求や見積もり依頼で具体的な費用を固めていくとよいでしょう。
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よくある質問(FAQ)
Q. そもそもクラウドセキュリティとは何ですか?
A. クラウドセキュリティとは、SaaSやクラウド基盤の利用にともなうリスクから、ログイン・データ・設定・通信などを守るための対策の総称です。認証基盤(IDaaS)、クラウド利用の可視化や設定ミスの点検(CASB・CSPM)、メール・情報漏えい対策、脆弱性診断などが含まれます。何を守るかによって必要な対策が異なり、費用の相場も種類ごとに大きく変わります。
Q. クラウドセキュリティに初期費用はかかりますか?
A. クラウドセキュリティの多くは月額のユーザー課金が中心で、初期費用がかからない、または少額に抑えられるサービスが少なくありません。一方で、脆弱性診断のように作業1回ごとに費用が発生するスポット型や、機器を自社に置くオンプレミス型の製品では、まとまった初期費用が必要になる場合があります。見積もりを取る際は、月額料金とは別に、初期費用や導入支援費用の有無を確認しておくと安心です。
Q. クラウドセキュリティは初期費用と月額費用のどちらを重視して選ぶべきですか?
A. クラウドセキュリティは、目先の初期費用の安さだけでなく、契約期間全体でかかる総額で比較するのがおすすめです。月額のユーザー課金型は利用を続ける限り費用が発生するため、初期費用が無料でも、利用人数や契約年数によっては総額が大きくなります。想定する利用期間(たとえば3年など)で初期費用と月額を合算し、サービス間で同じ条件にそろえて比べると、見かけの安さに惑わされにくくなります。
Q. クラウドセキュリティは無料トライアルや無料プランで試せますか?
A. クラウドセキュリティは、一定期間の無料トライアルや、機能を限定した無料プランを用意しているサービスがあります。たとえば認証基盤の CloudGate UNO は30日間の無料体験を、Microsoft Defender for Cloud は基本のクラウドセキュリティ態勢管理(CSPM)機能を無料で提供しています。
ただし無料で試せる範囲や期間は製品ごとに異なり、すべてのサービスが対応しているわけではありません。契約前に操作感や自社環境との相性を確かめたい場合は、提供元へ確認することをおすすめします。
Q. AWSやMicrosoft 365に標準で付くセキュリティ機能だけでは不十分ですか?追加の費用は必要ですか?
A. クラウドサービスの標準機能だけでは守り切れない範囲があり、別途クラウドセキュリティの費用が必要になる場合があります。クラウドでは、基盤側の安全は提供事業者が、利用者側の設定・アクセス管理・データの扱いは契約企業が責任を持つという「責任共有」の考え方が一般的です。
標準機能でまかなえる部分と、認証の強化(IDaaS)や設定の監査(CSPM)などを追加で備えるべき部分を切り分けると、過不足のない予算を組みやすくなります。
Q. 少人数の会社でもクラウドセキュリティは導入できますか?最小契約人数の縛りはありますか?
A. クラウドセキュリティは少人数でも導入できますが、サービスによっては最小契約ID数が定められており、少人数だと割高になる場合があります。たとえば HENNGE One は最小契約を200IDからと公式に定めています。一方で、小さく始められるユーザー課金型のサービスもあるため、自社の人数で契約できる条件か、最小契約数や最低利用料金の有無を見積もりの段階で確認しておくとよいでしょう。
Q. クラウドセキュリティは何から導入すべきですか?すべての種類をそろえる必要がありますか?
A. クラウドセキュリティは必ずしも全種類をそろえる必要はなく、自社が守りたい対象を洗い出して、優先度の高い対策から段階的に導入するのが現実的です。クラウドへのログインに不安があれば認証基盤(IDaaS)、設定ミスが心配ならCSPM、Web公開サービスがあるなら脆弱性診断、というように、リスクの大きい領域から着手するのが基本です。
必要な機能に絞って始めれば初期の費用を抑えられ、運用に慣れてから保護対象を広げていけます。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















