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IoTセキュリティの価格・費用はいくら?製品・診断・認証の料金相場と見積もりが変わる理由を解説

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工場の制御機器やビル設備、オフィスのネットワーク機器など、社内のIoT機器のセキュリティ対策を任されたとき、最初に突き当たるのが「結局いくらかかるのか」という問いです。上司や経営層に予算を通すには、まず費用の桁を掴む必要があります。

ところが「IoTセキュリティ 価格」で検索しても、公式が金額を公開している製品はごく一部で、多くのサービスは「別途お見積もり」で具体額が出てきません。製品を導入して監視する費用、脆弱性を診断する費用、自社製品の試験・認証を取得する費用が別々のページに散らばっており、横並びで比べにくいのが実情です。

本記事では、公式に公開されている料金の実額を一覧にまとめたうえで、対策タイプ別の費用相場レンジ、金額が個別見積もりになりやすい理由、そして自社がどのタイプに当たるのかの見分け方までを整理します。費用の全体像を掴み、候補を絞って見積もり依頼へ進むための判断材料として役立ててください。

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本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

IoTセキュリティの価格はいくら?公開されている料金の実額一覧

はじめに、提供元が金額を公式に公開しているものを一覧にまとめます。IoTセキュリティにかかる費用は、製品を導入して通信を監視するものと、自社が販売するIoT製品の認証を取得するものとで課金の仕組みも桁も異なります。次の表は、公式ページや公的機関の告知で金額が明示されているもの(2026年10月時点)を、丸めずにそのまま並べたものです。

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対象(サービス・制度)Microsoft Defender for IoT(エンタープライズIoT)Microsoft Defender for IoT(OTサイトライセンス)JC-STAR ★1(IoT製品セキュリティラベリング制度)
費用(公開実額・2026年10月時点)1デバイスあたり127円/月相当(年払い)月額10,494円(XS)〜224,887円(XL)申請手数料198,000円(税込)
課金単位・条件デバイス単価。Microsoft 365 E5 には同梱され、1ユーザーライセンスで最大5台のeIoTデバイスを保護サイトの規模(デバイス上限)別の5区分(XS=最大100台〜XL=最大5,000台)。全区分は下のH3を参照。いずれも年払いIPAへの申請手数料。評価機関・検証事業者に支払う評価費用は含まない
対策タイプ製品導入(監視・エンドポイント)製品導入(ネットワーク監視)第三者試験・認証取得

この一覧には、既存機器を守りたい「守る側」向けの費用(Microsoftの2種)と、自社が販売するIoT製品の認証を取得する「作る側」向けの費用(JC-STAR)が混在しています。自社がどちらに当たるかは、後半の「守る側・作る側・家庭用の切り分け」で整理します。家庭用IoT機器を守る製品は法人向けと桁が大きく異なるため、参考値として別途後述します。

この表からまず見えてくるのは、公式に金額が出ているのは特定ベンダーの製品ライセンスと公的制度の手数料に限られるという点で、「IoTセキュリティ全体の相場」を一社が答えているわけではないという点です。以下では、それぞれの金額の読み方と条件を補足します。

公式が価格を公開している製品(Microsoft Defender for IoT)

製品導入タイプで確定価格を公開している代表例が、Microsoft Defender for IoT です。課金の仕組みが用途によって二通りに分かれている点が特徴になります。

オフィスのIoT機器など(エンタープライズIoT)を守る場合は、デバイス単価での課金です。大企業向けの Microsoft 365 E5 を契約していれば追加費用なく含まれ、1ユーザーライセンスあたり最大5台のeIoTデバイスを保護できます。単体で追加する場合はデバイスライセンスが1台あたり月額127円相当(年払い)です。

一方、工場の制御系など(OT:Operational Technology)を守るOTサイトライセンスは、サイトの規模(接続デバイスの上限台数)ごとに月額が5区分で決まります。いずれも年払い・自動更新で、1サイトで5,000台を超える場合は営業への問い合わせとなります。

OTサイトライセンス区分対象デバイス上限月額(年払い)
XS最大100台10,494円
S最大250台22,488円
M最大500台37,481円
L最大1,000台59,970円
XL最大5,000台224,887円

OTサイトライセンスは工場・プラントなどの制御系ネットワークの監視向けで、守りたい機器の台数に近い区分を選ぶ形になります。オフィス側のIoT機器は前述のエンタープライズIoT(デバイス単価)が対象となり、守る範囲によってどちらを使うかが分かれます。

出典・参考資料(1件)

認証取得にかかる公的手数料(JC-STAR 申請手数料)

自社が販売するIoT製品の安全性を公的に示したい場合にかかるのが、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が運用するラベリング制度 JC-STAR の申請手数料です。2025年3月から運用が始まった制度で、最低限のセキュリティ要件を満たすことをベンダー自ら宣言する★1(レベル1)の申請手数料は、以下のとおり公開されています。

★1(レベル1)での申請手数料は198,000円(税込)です。適合基準のレベルにより、申請手数料が異なります。なお、この費用には評価機関や検証事業者等に支払う評価費用は含みません。

出典:IoT製品に対するセキュリティラベリング制度(JC-STAR)申請手続き|IPA

注意したいのは、この198,000円はあくまでIPAへの申請手数料であり、評価機関などに支払う評価費用は別にかかる点です。「この金額だけで認証が取得できる」わけではありません。また、制度の運用開始当初は、2025年9月30日までの申請受領分に限って特別価格110,000円(税込)が設けられていましたが、現在は終了しています。

★1はベンダーの自己宣言方式で、政府機関や重要インフラでの利用を想定した上位の★3・★4は独立した第三者による評価が必要になるため、上位レベルほど取得コストは大きくなります。

出典・参考資料(2件)

(参考)家庭用IPSの実売価格

家庭・個人向けのIoT機器を守る製品は、法人向けとは費用の桁が大きく異なります。参考として、家庭のネットワークに接続する機器を監視する家庭用IPS(不正侵入防御)製品では、直販価格19,224円(1年分のライセンス料込み)、継続利用は1年ごとに6,480円という実売例があります。ただしこれは2016年時点・家庭用の価格で、法人のIoTセキュリティ費用の目安にはなりません。

出典・参考資料(1件)
  • 出典:トレンドマイクロが2万円を切る家庭用IPS IoT機器とインターネットとの通信を監視|日経クロステック(2016年12月28日)

対策タイプ別の費用の目安(製品導入・脆弱性診断・第三者試験/認証取得)

ここからは、対策のタイプごとに費用の桁がどの程度違うのかを押さえます。IoTセキュリティの費用は、「製品を導入して監視する」「脆弱性を診断する」「第三者試験・認証を取得する」のどれを行うかで大きく変わります。製品導入は公式が公開している実額(後述)から桁の見当をつけられますが、脆弱性診断と認証取得は公開価格が乏しく、個別見積もりが基本になります。

製品導入(監視・防御製品)の費用の目安

IoT機器の通信を監視・防御する製品を導入する場合、費用は買い切り(オンプレミス型)か月額のサブスクリプション(クラウド型)かで形が変わります。公開価格の数少ない手がかりは、前掲のMicrosoft Defender for IoT の実額です。

OTサイトライセンスは規模別に月額10,494円(最大100台)から224,887円(最大5,000台)まで、オフィス機器向けは1デバイス月額127円相当と、監視範囲に応じて積み上がる形です。

これ以外の製品の多くは価格を公開しておらず、監視対象の規模や搭載機能によって個別見積もりになります。買い切り型は初期費用が大きく、サブスクリプション型は月額で平準化されるため、導入後の利用年数まで含めて比べるのが実務的です。

脆弱性診断・ペネトレーションテストの相場

IoT機器そのものの脆弱性を調べる診断やペネトレーションテスト(擬似攻撃による検査)は、公開価格がほとんど存在せず、個別見積もりが基本です。対象となる機器の種類や台数、検査の深さ、機器を分解して調べる破壊検査を含むかどうかによって作業量が大きく変わるためです。

そのため、各社の料金ページはおおむね「診断対象の機種に合わせて見積もり」という案内にとどまり、IoT機器に限定した公開価格の相場はほとんど見当たりません。正確な費用は、対象機器の種類・台数・検査範囲(破壊検査や無線を含むか)を提示したうえで、見積もりを取って確認するのが確実です。

診断にかける費用の見当をつけるには、自社のIoT機器がそもそもどんな脆弱性を抱え、どれから手を付けるべきかを先に把握しておくと、見積もり依頼で診断範囲を絞り込みやすくなります。代表的な脆弱性の種類や実被害事例、対処の優先順位は以下の記事で整理しています。

第三者試験・認証取得の費用

自社が販売するIoT製品の安全性を公的・標準的な基準で証明したい場合は、試験・認証の取得費用がかかります。国内では前述のJC-STARが公開手数料を持つ唯一の制度です(★1の申請手数料は実額一覧のとおり)。ただしこの手数料はIPAへの申請分のみで、評価機関に支払う評価費用は別途必要になります。

このほか、家庭向けIoT機器のベースライン要件を定めたETSI EN 303 645や、EUの無線機器指令(RED)に対応するEN 18031といった海外規格に沿った試験もあります。これらの規格適合試験の費用は対象製品や試験範囲で変わるため公開価格はなく、試験機関への見積もり依頼が前提です。★のレベルが上がり第三者評価が必要になるほど、また対象規格が増えるほど、取得コストは積み上がります。

IoTセキュリティの価格を左右する要因(なぜ多くが個別見積もりになるのか)

ここまで見てきたとおり、IoTセキュリティの費用は公開実額がある一部を除き、多くが個別見積もりです。金額に大きな幅が出るのは、次のような要因で必要な作業や構成が変わるためです。自社がどの条件に当てはまるかを押さえると、費用帯の見当がつけやすくなります。

  • 守る対象がOTかオフィス機器か:工場の制御機器(OT)は停止が許されず専門性も高いため、オフィスのネットワーク機器より費用が上がりやすい傾向があります。Microsoft Defender for IoT でも、OTはサイト規模別、オフィス側(eIoT)はデバイス単価と課金の仕組みが分かれています。
  • 守る機器の台数・拠点数:監視対象のデバイス数やサイト数が増えるほど費用は上がります。サイト規模(デバイス上限)で段階的に月額が決まる料金体系は、その典型です。
  • 監視だけか、診断・認証まで含むか:通信を継続監視する製品導入、一時点の脆弱性を調べる診断、製品の認証取得では、作業の性質も費用の発生の仕方(継続課金か都度か)も異なります。
  • 買い切りかサブスクか:オンプレミスの買い切りは初期費用が大きく、クラウドのサブスクは月額で平準化されます。トータルコストは利用年数によって逆転することもあります。
  • 検査の深さ・対象プロトコル:診断・試験では、機器を分解して調べる破壊検査を含むか、無線を含む通信方式がどこまで対象かで作業量が変わります。診断サービスにStandard/Deepのようなプラン区分があるのはこのためです。

自社はどのタイプに当たる?守る側・作る側・家庭用の切り分け

「IoTセキュリティ 価格」の検索結果には、既存機器を守りたい企業向けの情報と、IoT製品を開発・販売する側向けの情報、さらに家庭用の情報が混在しています。費用の桁が大きく散らばって見えるのはこのためです。自社がどの立場に当たるかを先に見極めると、見るべき費用と相談先がはっきりします。

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立場守る側(多くの企業はこちら)作る側家庭用
やりたいこと既存の社内IoT/OT機器・ネットワークを監視して守りたい自社が販売するIoT製品の安全性を試験・証明したい家庭・個人で使うIoT機器を守りたい
主な相談先ネットワーク監視(NDR)製品、SOC(監視の専門チーム)サービス、エンドポイント製品脆弱性診断会社、試験・評価機関、JC-STAR家電量販店・コンシューマ向けセキュリティ製品
本記事での費用の目安「公開されている料金の実額一覧」のMicrosoft、「対策タイプ別の費用の目安」の製品導入JC-STAR申請手数料、脆弱性診断・第三者試験・認証取得(参考)家庭用IPSの実売価格

企業で「IoTセキュリティの費用」を調べている多くの担当者は、すでに社内にある機器を守りたい「守る側」です。この場合に押さえるべきは製品導入(監視・EDR)の費用で、次の章では、エージェントを入れられない機器でも導入しやすい選択肢を取り上げます。

エージェントを入れられない機器もネットワーク側で守る——費用を抑えて始める選択肢

IoT/OT機器のセキュリティで悩ましいのが、制御機器やレガシー機器、複合機のように、エンドポイント用のソフト(エージェント)を入れられない機器が多いことです。こうした機器は、各端末に監視ソフトを入れるのではなく、ネットワークを流れる通信そのものを監視する方式なら、既存の機器に手を入れずに守れます。ここでは、その方式をとるカタログ掲載サービスを紹介します。

エージェントが不要なこの方式は、既存機器の入れ替えや改修をせずに導入できるため、周辺コストを含めた初期費用を抑えやすいのが利点です。見出しの「費用を抑えて始める」は、この導入のしやすさを指します。

各サービスの料金は多くが個別見積もりで、監視するネットワークの規模(セグメント数・拠点数・対象機器の台数)によって変わります。まずは対象機器の台数や構成を伝えて見積もりを取り、自社の費用帯を確かめるのが近道です。

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サービス名Network BlackboxKATABAMI サイバーセキュリティ対策パッケージL2Blocker
検知/防御方式NDR(ネットワークの全パケットを収集して検知・分析)ネットワーク内部からの脆弱性診断(月次)+隔離バックアップ(予防・復旧・補償の統合パッケージ)NAC(ARPパケット監視で許可外の機器を検知・遮断)
対象(守れる機器)ネットワーク上の通信全般。EPP/EDRを入れられない制御コンソールのある環境でも導入事例ありサーバー・ネットワーク機器・複合機・PC等(工場のOT機器も注力領域)LAN接続機器全般(PC・モバイル・IP電話・IoT・各種OS)
エージェント不要不要不要
導入形態ミラーリング方式で通信を収集し既存機器に手を入れない(提供形態は非公開)専用機器を設置しネットワーク内部をリモート診断(設置10分)センサーを既存LANに接続(管理サーバーはクラウド版/オンプレ版)
料金要問い合わせ1台1,250円/月〜要問い合わせ
詳細情報公式資料を見るミーティングを予約する詳細を見る

1. Network Blackbox(株式会社クワッドマイナージャパン)

Network Blackboxのウェブサイト

Network Blackbox は、ネットワークを流れる全パケットを収集して脅威を検知・分析するNDR(Network Detection and Response)製品です。各端末にエージェントを導入するのではなく、ミラーリング方式で通信を取り込むため、ネットワーク構成への影響を抑えながら導入できます。

この方式が生きるのが、EPP(ウイルス対策などの端末保護ソフト)やEDR(端末の挙動を監視して脅威に対応する仕組み)を導入できない制御コンソールのある製造現場です。国内総代理店の導入事例では、まさにそうしたスマート工場化の場面で採用されています。

フルパケットキャプチャを基盤に、シグネチャによる既知攻撃の検知、ユーザー行為ベースの検出、通信内容を復元するコンテンツ分析を組み合わせ、検知後はパケット単位でさかのぼって調査できる点が特徴です。EDRやSIEM(各種ログを集約して分析する仕組み)とはSyslog・REST APIで連携します。料金は公式に非公開で、要問い合わせです。

2. KATABAMI サイバーセキュリティ対策パッケージ(株式会社SYNCHRO)

KATABAMI サイバーセキュリティ対策パッケージのウェブサイト

月額の目安が公表されている数少ないサービスが、KATABAMIです。予防(脆弱性診断)・復旧(隔離バックアップ)・補償(サイバー保険)を1つにまとめたパッケージで、公式LPでは1台あたり月額1,250円からと案内されています。

予防にあたる脆弱性診断は、独自の通信技術を使ってネットワークの内側をリモートから月次で診断する仕組みです。従来は専門家が訪問して行っていた内部診断を遠隔で継続実施できるため、サーバーやネットワーク機器に加え、初期パスワードのまま使われがちな複合機・コピー機まで含めて点検できます。

工場内のOT機器の保護にも注力領域として言及があり、専任のセキュリティ人材を置きにくい中小企業でも始めやすい設計です。

では、この料金は具体的に何で決まり、実際の企業規模だとどの程度の金額になるのか。提供元である株式会社SYNCHROの北口氏は、料金体系について独自インタビューで次のように述べています。

北口氏
株式会社SYNCHRO 取締役CMO
北口氏
独自インタビューより

料金は、診断する端末台数(当社では「ノード数」と呼んでいます)と、診断頻度によって変動します。標準は毎月診断ですが、2ヶ月に1回など頻度を減らす場合は、その分お値段も調整する形にしています。100ノード以下の場合は、年額90万円から150万円に価格改定しました。100ノードのお客様が今もっとも多いのですが、アフターフォローに必要なコストを踏まえての改定です。

1台あたり月額1,250円という単価は、100ノード規模ではこのインタビューの年額(90万〜150万円)とおおむね整合し、自社の端末台数から費用の見当をつけやすいのが特徴です。

3. L2Blocker(エクスジェン・ネットワークス株式会社)

L2Blockerのウェブサイト

L2Blocker は、社内LANに接続された「許可していない機器」を検知して遮断する、ネットワークアクセス制御の製品です。セグメントごとに専用センサーを置き、通信中のARPパケットを読み取って機器を識別するため、端末側へのソフト導入は要りません。

エージェントを入れられないIoT機器やモバイル端末、IP電話、各種OSの端末まで管理対象にできる点が、IoTを多く抱える環境に向きます。既存LANにセンサーを接続するだけで導入でき、まず接続機器の棚卸しだけを行うモードから段階的に遮断へ移行できるのも特徴です。管理サーバーはクラウド版とオンプレミス版を選べます。料金は公式サイトにまとまった表がなく、具体額は要問い合わせです。

ここで取り上げたのは、ネットワーク側で守る選択肢の一例です。守る対象(OT・オフィス機器・エンドポイントなど)ごとにどんな製品タイプがあり、代表的なサービスをどう選ぶかを含めて社内セキュリティ全体を比較検討したい方は、以下の記事で全体像を確認できます。

まとめ

IoTセキュリティの費用は、公式に実額が出ているのはMicrosoft Defender for IoTのライセンスやJC-STARの申請手数料など一部に限られ、多くは対象機器や構成に応じた個別見積もりです。だからこそ、まずは「製品導入」「脆弱性診断」「第三者試験・認証取得」のどのタイプで、自社が「守る側」なのかを見極めることが、費用の見当をつける近道になります。

既存機器を守りたい多くの企業にとっては、エージェントを入れられない機器もネットワーク側で監視できる製品が現実的な選択肢です。候補を2〜3社に絞り、対象機器の台数や構成を伝えて見積もりを取ることで、予算の概算を固められます。まずは自社のIoT/OT機器を棚卸しし、気になるサービスの資料を取り寄せて比較してください。

よくあるご質問(FAQ)

Q. IoTセキュリティとは何ですか?費用はどこにかかりますか?

A. IoTセキュリティとは、ネットワークにつながる機器(工場の制御機器・ビル設備・オフィスの複合機やネットワーク機器など)を、サイバー攻撃や不正アクセスから守るための対策の総称です。

費用の面では、既存機器を監視して守る「製品導入」、機器の弱点を調べる「脆弱性診断」、自社が販売するIoT製品の安全性を証明する「第三者試験・認証取得」の3つに大きく分かれ、どれを行うかで金額の桁が変わります。多くの企業は既存機器を守る「製品導入」が出発点になります。

Q. IoTセキュリティ対策の費用はいくらから始められますか?

A. 公開されている実額では、製品導入はMicrosoft Defender for IoT のOTサイトライセンスが最小構成(最大100台)で月額10,494円から、自社製品の認証取得(JC-STAR ★1)は申請手数料198,000円(税込)からが目安です。

オフィス機器向けのデバイス単価は1台あたり月額127円相当です。これ以外の製品や脆弱性診断の多くは価格を公開しておらず、監視対象の規模や機能によって個別見積もりになります。認証取得の申請手数料には評価機関への評価費用が含まれないため、総額は別途見積もりで確認が必要です。

Q. なぜ多くのIoTセキュリティ製品・サービスは価格が「要問い合わせ」なのですか?

A. IoTセキュリティの多くが個別見積もりになるのは、守る対象(OTかオフィス機器か)・機器の台数や拠点数・監視だけか診断や認証まで含むか・検査の深さによって、必要な作業量や構成が案件ごとに大きく変わるためです。

特に脆弱性診断やペネトレーションテストは、対象機器の種類や台数、機器を分解して調べる破壊検査を含むかどうかで工数が変わるため、公開価格を出しにくい領域です。見積もりを早く取るには、対象機器のリスト・台数・拠点数をあらかじめ整理しておくと、各社とのやり取りがスムーズになります。

Q. JC-STARの申請手数料198,000円だけでIoT製品の認証取得は完了しますか?

A. いいえ、198,000円(税込)はIPAへの申請手数料のみで、これだけで認証取得が完了するわけではありません。この手数料とは別に、評価機関や検証事業者に支払う評価費用が必要になります。

また、★1(レベル1)はベンダー自身が要件への適合を宣言する自己宣言方式ですが、政府機関や重要インフラでの利用を想定した上位の★3・★4は独立した第三者による評価が求められるため、レベルが上がるほど取得コストは積み上がります。認証取得にかかる総額は、評価範囲を踏まえて評価機関に見積もりを取ることで把握できます。

Q. エージェントを入れられない制御機器やレガシー機器のIoTセキュリティはどう確保すればよいですか?

A. エンドポイント用のソフト(エージェント)を入れられない制御機器やレガシー機器は、各端末ではなくネットワークを流れる通信そのものを監視する方式で守れます。

ミラーリング方式で通信を取り込むNDR(Network Detection and Response)製品や、接続機器を識別・制御するネットワークアクセス制御製品であれば、既存の機器に手を入れずに導入できます。複合機や初期パスワードのまま使われがちな機器も含めて監視できるため、EPP/EDRを導入できない製造現場の制御コンソールなどで現実的な選択肢になります。

Q. OT(工場の制御系)とオフィスのIoT機器でIoTセキュリティの費用はどう変わりますか?

A. 一般に、OT(工場の制御系)はオフィスのIoT機器よりも費用が高くなりやすい傾向があります。制御機器は停止が許されず、扱う通信プロトコルの専門性も高いため、対応できる製品やサービスが限られ、監視の難易度も上がるためです。

公開実額のあるMicrosoft Defender for IoT でも、OTはサイトの規模(デバイス上限台数)別の月額、オフィス側(エンタープライズIoT)はデバイス単価と、課金の仕組み自体が分かれています。自社が守りたいのがOTかオフィス機器かによって、見るべき費用帯と相談先が変わる点を押さえておくとよいでしょう。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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