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統合セキュリティプラットフォームの会社・サービス比較|対応領域別のタイプと選び方

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エンドポイント対策、ファイアウォール、メール防御、ID管理と、必要になるたびに個別の製品を導入してきた結果、管理画面も運用ルールもバラバラで対応が追いつかない、と感じていませんか。クラウド利用やテレワークが広がり、守る範囲が社内ネットワークの内側に収まらなくなった企業ほど、点在するセキュリティ製品を1つに束ねる「統合セキュリティプラットフォーム」に関心が向いています。

一方で「統合セキュリティプラットフォーム」を掲げる会社やサービスは数多く、各社が束ねられる範囲も出発点もまちまちです。自社の課題に合うのはどこなのかを見極めるには、どの会社が何を統合できるのかを対応領域ごとに並べて捉える必要があります。

本記事では、統合セキュリティプラットフォームを提供する主要な会社・サービスを、各社が統合の起点とする対応領域(エンドポイント、ネットワーク、ネットワーク可視化、ID)ごとに整理して比較します。

「統合セキュリティプラットフォーム」は、サイバー領域と物理(フィジカル)領域の両方で使われる言葉です。本記事が対象にするのはサイバー領域の統合プラットフォームで、まず両者の違いを整理してから解説を進めます。

対応領域別のタイプ分けから、自社課題からの選び方までを扱い、情報システム・セキュリティ部門が候補を絞り込むための材料としてご活用いただけます。

また、自社の状況に合わせて候補を最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をこの記事内にご用意しています。対応領域別のタイプを読んだうえで、ぜひこちらもご活用ください。

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統合セキュリティプラットフォームとは

統合セキュリティプラットフォームとは、エンドポイント・ネットワーク・クラウド・メール・IDといった複数のセキュリティ機能を、1つの基盤と管理画面のうえで運用できるようにしたソリューションの総称です。個別の製品をそれぞれ導入・運用するのではなく、検知・分析・対応のデータを共通の土台で結びつけ、脅威の全体像の把握と運用の効率化を同時に狙います。

個別製品を積み上げた運用の課題と「統合」の発想

セキュリティ対策は、新しい脅威や業務の変化に合わせて必要な製品を足していく形で広がってきました。その結果、製品ごとに管理画面・通知・運用ルールが分かれ、担当者はいくつもの画面を見比べながらアラートを追う状態になりがちです。

製品どうしが連携していないと、ある製品が捉えた兆候と別の製品のログを人手で突き合わせることになり、攻撃の全体像を描くのに時間がかかります。対応の遅れや見落としにつながりやすく、運用の負荷も高止まりします。こうした分断を解消し、複数の機能を1つの基盤に束ねて一元的に監視・対応できるようにしよう、という発想が統合セキュリティプラットフォームの出発点です。

サイバー系と物理(フィジカル)系の違い

「統合セキュリティプラットフォーム」という言葉は、大きく2つの異なる領域で使われています。この違いを最初に押さえておくと、自分が探している情報にたどり着きやすくなります。

1つは、サイバーセキュリティの領域です。端末やネットワーク、クラウド、IDを狙う攻撃を検知・防御する機能を束ね、情報システム・セキュリティ部門が運用します。もう1つは、物理(フィジカル)セキュリティの領域で、監視カメラ映像・入退室管理・生体認証といった拠点の物理的な守りを1つの基盤で管理するものです。

後者を担うのは物理セキュリティ基盤を提供するベンダーで、施設管理・総務部門が主な担い手になります。

両者は守る対象も導入を主導する部門も異なります。本記事が扱うのはサイバー系の統合セキュリティプラットフォームです。物理セキュリティの統合を探している場合は対象が異なるため、以降の比較はサイバー領域を前提に読み進めてください。

統合によって得られる一元管理のメリット

複数の機能を1つの基盤に束ねる主なねらいは、運用の一元化にあります。管理画面が1つにまとまることで、担当者が確認する場所が減り、設定やポリシーの適用も横断して行えます。

検知データが共通の土台で結びつくと、端末で捉えた兆候とネットワークやクラウドの記録を自動で関連づけられ、攻撃の流れを1つの画面で追えるようになります。調査にかかる時間が短くなり、対応の判断も早まります。契約や管理の窓口が集約されることで、運用体制の負荷やコストの見通しが立てやすくなる点も、個別製品の積み上げにはない利点です。

対応領域別に見る提供会社・サービスのタイプ

ひと口に統合セキュリティプラットフォームといっても、各社が「何を起点に」機能を束ねているかは異なります。どの領域を出発点にしているかを知ると、自社が強化したい部分に合う候補を見つけやすくなります。ここからは、統合の起点となる対応領域ごとに4つのタイプへ分けて解説します。

タイプには、XDRやSASEのように複数の領域を横断してまとめるものと、ファイアウォールやID管理のように特定の領域をまず固め、そこを起点に範囲を広げるものがあります。いずれも「複数の機能を1つの基盤に束ねる」点は共通し、違いは束ねる広さと出発点です。

4つの起点と、それぞれが最終的に1つの基盤へ束ねていく全体像を図に整理しました。

統合セキュリティプラットフォームの4つの起点領域(エンドポイント/XDR、ネットワーク/ゼロトラスト、NDR、ID・認証・権限管理)を横並びで示し、いずれも複数の機能を1つの基盤・管理画面で一元管理する統合プラットフォームへ収れんすることを表した図解

エンドポイント/XDRを起点に広げるタイプ

PCやサーバといった端末の防御・検知・対応(EPP/EDR)を核に、そこからメール・クラウド・ネットワーク・IDの情報までを横断して関連づけるタイプです。端末上の挙動を起点に、複数レイヤーのログを相関分析する仕組みをXDR(Extended Detection and Response:拡張検知・対応)と呼びます。

すでに多くの端末を管理していて、そこで捉えた脅威を軸にクラウドやメールまで一元的に可視化したい企業に向いています。マルウェアやランサムウェアなど、端末に到達する攻撃への対応を重視する場合に選びやすい起点です。

ネットワーク/ゼロトラストを起点に広げるタイプ

社内外の通信経路の守りを核にするタイプです。アクセスのたびに利用者と端末を検証するゼロトラストの考え方にもとづき、Webアクセスの制御・クラウドサービスの利用監視・社内システムへの安全な接続(SASE/SSE)を1つのクラウド基盤に束ねます。従来型の統合ゲートウェイ(UTM)で複数の防御機能をまとめる製品も、この起点に含まれます。

テレワークや複数拠点、クラウド利用が広がり、守る範囲が社内ネットワークの内側に収まらなくなった企業に向いています。「どこからでも安全に業務システムを使える状態」を通信経路の側から整えたい場合の起点です。

ネットワーク可視化・検知(NDR)を起点にするタイプ

社内ネットワークを流れる通信そのものを記録・分析し、侵入や内部不正の兆候を検知するNDR(Network Detection and Response:ネットワーク検知・対応)を起点にするタイプです。端末にソフトを入れられない機器やIoT・OT環境も含め、通信の動きから異常を捉えられる点が特徴で、EDRやSIEMと連携して対応につなげます。

端末対策だけでは見えにくい「社内に侵入した後の不審な動き」や、管理しきれない機器を含めた監視を強化したい企業に向いています。すでにエンドポイント対策はあるが、ネットワーク全体の可視性を補いたい場合に選ばれます。

ID・認証・権限管理を起点にするタイプ

「誰が何にアクセスできるか」を統合の軸に据えるタイプです。シングルサインオン(SSO)・多要素認証(MFA)・アクセス制御を1つの基盤で扱い、クラウドサービスの利用が増えても認証とアクセス権を一元的に管理します。ゼロトラストを支える土台としても位置づけられます。

利用するクラウドサービスが増え、アカウントと権限の管理が煩雑になってきた企業に向いています。退職・異動時の権限整理や、なりすまし・不正アクセスへの対策を、IDを中心に束ねて固めたい場合の起点です。

各タイプの特徴と、どんな企業に向くか、該当する主なサービスを一覧にまとめました。

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エンドポイント/XDRを起点に広げるタイプネットワーク/ゼロトラストを起点に広げるタイプネットワーク可視化・検知(NDR)を起点にするタイプID・認証・権限管理を起点にするタイプ
統合の起点と特徴端末の防御・検知・対応(EPP/EDR)を核に、メール・クラウド・ネットワーク・IDのログを横断相関(XDR)して脅威の全体像を可視化します。Webアクセス制御・クラウド利用監視・社内システムへの安全な接続(SASE/SSE)や統合ゲートウェイ(UTM)を1つの基盤に束ね、ゼロトラストで通信経路を守ります。社内ネットワークの通信を記録・分析し、侵入や内部不正の兆候を検知(NDR)します。端末に入れられない機器やIoT・OTも対象にできます。SSO・多要素認証・アクセス制御を1つの基盤で扱い、クラウド利用が増えても認証と権限を一元管理します。ゼロトラストの土台にもなります。
こんな企業に向く多くの端末を管理し、端末で捉えた脅威を軸にクラウドやメールまで一元的に見たい企業。ランサムウェア等への対応を重視する場合。テレワーク・複数拠点・クラウド利用が広がり、守る範囲が社内LANに収まらなくなった企業。通信経路の側から整えたい場合。端末対策だけでは見えにくい侵入後の不審な動きや、管理しきれない機器を含めた監視を強化したい企業。利用するクラウドサービスが増え、アカウントと権限の管理が煩雑になってきた企業。退職・異動時の権限整理を固めたい場合。
該当する主なサービスCrowdStrike Falcon、Trend Vision One、Microsoft Defender XDR、Palo Alto Cortex XDR、SentinelOne、CybereasonCheck Point Quantum、SmartConnect クラウド型UTM、Cloudflare One、Netskope One、Zscaler Zero Trust ExchangeNetwork Blackbox、Darktrace、Vectra AICloudGate UNO、Okta、Microsoft Entra ID

※上記は各タイプの一般的な傾向です。個別のサービスの対応範囲や提供形態は各社情報をご確認ください。

上のタイプ分けを踏まえても、自社がどれに当てはまるか迷う場合があります。以下の選定診断ツールなら、いくつかの質問に答えるだけで候補を絞り込めます。

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主要な統合セキュリティプラットフォームの対応領域別比較

ここからは、統合の起点となる対応領域ごとに、主要な会社・サービスを横並びで整理します。各社が統合できる範囲・提供形態・運用のかたちを比べる手がかりとしてご覧ください。

エンドポイント/XDRを起点に広げるタイプの比較

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サービス名CrowdStrike Falcon(クラウドストライク合同会社)Trend Vision One(トレンドマイクロ株式会社)Microsoft Defender XDR(日本マイクロソフト株式会社)Palo Alto Cortex XDR(パロアルトネットワークス株式会社)SentinelOne(SentinelOne Japan株式会社)Cybereason(サイバーリーズン合同会社)
統合の起点・束ねる範囲端末(EPP/EDR)を起点に、ID・クラウド・メール・次世代SIEMまで横断(XDR)。他社ログも1日10GBまで無償取り込み端末を含む10モジュール(エンドポイント・サーバー・メール・ネットワーク・クラウド・ID・データ等)をXDRで相関ID・端末・メール・クラウドアプリを守るDefender製品のシグナルを相関(XDR)。他社ログはMicrosoft Sentinel経由端末(EPP+EDRを単一エージェントに統合)を起点に、クラウド・ネットワーク・IDを横断相関端末(EPP/EDR)を起点にクラウド保護まで単一エージェントで。Marketplaceでメール・NW・FWへXDRを拡張端末(EDR)を起点に、ネットワーク・クラウド・ID・ワークスペースを横断(オープンXDR)
提供形態SaaS/クラウド(単一軽量エージェント)SaaS/クラウドSaaS/クラウド(Microsoft 365基盤)SaaS/クラウド(オンプレ・クラウド双方をカバー)SaaS(単一軽量エージェント+クラウド管理コンソール)SaaS/クラウド(オンプレ版「On-Prem」もあり=ハイブリッド可)
運用(自社/マネージド)自社運用+マネージド(Falcon Complete=24時間365日MDR)自社運用+マネージド(MDR提供)自社運用+マネージド(Defender Experts MDRは別売り・英語提供)自社運用+マネージド(国内SIer経由のマネージドXDR)自社運用+マネージド(Wayfinder MDR)自社運用+マネージド(日本語対応の24時間365日MDR)
料金の目安Falcon Go(中小企業向けエントリー)月額7.99ドル/デバイス〜(グローバル公式価格)。ID・クラウド等を束ねた統合構成や日本円建ては代理店見積もり要問い合わせ(クレジット制「TrendAI Flex」、価格非公開)。30日間の無料体験ありMicrosoft 365 E5内で有効化(E5は1ユーザー月額8,995円/年払い)要問い合わせ(Prevent/Proとも非公開、端末数に応じた見積もり)要問い合わせ(非公開、代理店見積もり)要問い合わせ(非公開)
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

ネットワーク/ゼロトラストを起点に広げるタイプの比較

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サービス名Check Point Quantum(チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社)SmartConnect クラウド型UTM(NTTスマートコネクト株式会社)Cloudflare One(Cloudflare, Inc.)Netskope One(Netskope, Inc.)Zscaler Zero Trust Exchange(Zscaler, Inc.)
統合の起点・束ねる範囲通信経路(次世代ファイアウォール)を起点に、FW・IPS・アンチウイルス・アプリ制御・URLフィルタをソフトウェアブレードで1台に統合通信経路(クラウド型UTM、FortiGate採用)を起点に、FW・IPS・アンチウイルス・アンチスパム・Webフィルタ・アプリ制御を統合ゼロトラストを土台に、ZTNA・セキュアWebゲートウェイ・ブラウザ分離・CASB・メール・DLP・拠点間接続をSASEで統合クラウド利用の可視化・制御(CASB)を起点に、セキュアWebゲートウェイ・ZTNA・設定不備の可視化をSSE/SASEで統合クラウド上のプロキシで通信を終端・検査。ZIA・ZPA・ZDXを中核に、セキュアWebゲートウェイ・CASB・DLP・ブラウザ分離・サンドボックスを統合
提供形態アプライアンス/仮想/クラウド(CloudGuard Network Security)クラウド(データセンター集約型)SaaS/クラウド(SASE基盤)SaaS/クラウド(SSE/SASE基盤)SaaS/クラウドネイティブ
運用(自社/マネージド)自社運用(パートナーによるSOC運用あり)自社運用+マネージド(有償オプション「セキュリティ監視分析」で運用代行)自社運用自社運用(販売パートナー経由)自社運用
料金の目安要問い合わせ(国内販売代理店の見積もり)初期110,000円(税込121,000円)〜/月額38,500円(税込42,350円)〜(最低利用1年)要問い合わせ(Enterpriseはシート単位)。無料プランから試用可要問い合わせ(ユーザー数・契約年数に応じたサブスクリプション)要問い合わせ(初期・月額とも非公開、モジュール単位の追加)
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイト

ネットワーク可視化・検知(NDR)を起点にするタイプの比較

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サービス名Network Blackbox(株式会社クワッドマイナージャパン)Darktrace(Darktrace Limited)Vectra AI(Vectra AI, Inc.)
統合の起点・束ねる範囲社内ネットワークの全パケットを収集・分析(NDR)。端末に入れられない制御機器・IoTも対象。Syslog/REST APIでEDR・SIEMと連携ネットワークを起点に、自己学習型AIでメール・クラウド・OT・ID・端末を横断相関(ActiveAI Security Platform)ネットワークの振る舞いをAIで分析(NDR)。オンプレ・マルチクラウド・AD/Entra ID・Microsoft 365・IoT/OTを対象
提供形態ミラーポートから通信を複製して取り込む方式(QUADXへのセンサー組込みにも対応)アプライアンス/ハイブリッド(オンプレ・クラウド)ハイブリッド(オンプレ・マルチクラウド対応)
運用(自社/マネージド)自社運用(公式のマネージド監視は明記なし/代理店が導入・運用を支援)自社運用+マネージド(Darktrace MDR)。検知から自律対処まで自動化自社運用+マネージド(マクニカによるMDR/Vectra MXDR)
料金の目安要問い合わせ(非公開)要問い合わせ(監視デバイス数に応じた個別見積もり)要問い合わせ(非公開、マクニカが窓口)
詳細情報公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

ID・認証・権限管理を起点にするタイプの比較

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サービス名CloudGate UNO(株式会社インターナショナルシステムリサーチ)Okta(Okta Japan株式会社)Microsoft Entra ID(日本マイクロソフト株式会社)
統合の起点・束ねる範囲ID(IDaaS)を起点に、SSO・多要素認証・アクセス制限・ID管理を1つの基盤に統合。端末・場所・時間の3軸でアクセス制御ID(IDaaS)を起点に、SSO・多要素認証・IDライフサイクル管理を統合。OINで8,000超の事前構築済み連携ID(IAM)を起点に、SSO・多要素認証・条件付きアクセス・自動プロビジョニングを統合。Microsoft 365/Azureのサインイン基盤
提供形態SaaS(クラウド型IDaaS)SaaS(クラウド型IDaaS)SaaS(クラウド型IAM、Microsoft 365/Azure基盤)
運用(自社/マネージド)自社運用(国産、導入前後まで日本語サポート)自社運用(日本法人・代理店網、日本語ドキュメント)自社運用
料金の目安月額440円/ユーザー(税込、Standard Plus)〜。30日間の無料トライアルありStarter 月額940円/ユーザー〜(年単位請求、年間最低24万円)Freeあり。条件付きアクセスのP1は月額1,049円/ユーザー(年払い)〜、P2は1,499円
詳細情報公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

統合セキュリティプラットフォームの選び方

統合セキュリティプラットフォームは各社で起点も束ねられる範囲も異なるため、自社の状況から逆算して候補を絞るのが近道です。ここでは、守りたい対象・既存資産との親和性・運用体制という3つの観点から選び方を整理します。

守りたい対象で選ぶ(端末・ネットワーク・NDR・ID)

最初に、自社で最も強化したい守る対象を1つ決めると、起点とすべきタイプが絞れます。製品を広く束ねられる統合プラットフォームでも、各社には出発点となった得意領域があり、そこに自社の重点が重なると効果を実感しやすいためです。

マルウェアやランサムウェアなど端末に到達する攻撃への備えが最優先ならエンドポイント/XDR起点、テレワークや複数拠点で通信経路の守りを整えたいならネットワーク/ゼロトラスト起点、侵入後の不審な通信や管理しきれない機器の監視を補いたいならNDR起点、増え続けるクラウドのアカウントと権限を固めたいならID起点が候補になります。

複数にまたがる場合は、最も困っている対象を起点に選び、そこから各社がどこまで横断できるかを比較表で確認する進め方が分かりやすいでしょう。

既存資産との親和性で選ぶ(今ある製品とどこまで束ねられるか)

すでに導入済みのセキュリティ製品やIT基盤と、どこまで連携・統合できるかも重要な判断軸です。統合プラットフォームの価値は機能を1つにまとめる点にあるため、既存資産と相いれないと二重運用が残り、統合の利点が薄れてしまいます。

たとえば特定のクラウド基盤やメール基盤を全社で使っているなら、その環境と親和性の高いプラットフォームを選ぶと、設定や運用の重複を減らせます。既存のEDRやファイアウォールを活かしたいのか、刷新して束ね直すのかによっても候補は変わります。各社の公式情報で、自社が使っている製品・基盤との連携可否を確認したうえで比較するとよいでしょう。

運用体制で選ぶ(内製で運用するか、マネージドに任せるか)

統合プラットフォームは導入して終わりではなく、アラートの確認や設定の調整といった日々の運用が続きます。そのため、その運用を自社の体制で担えるかどうかが、実際に使いこなせるかを左右します。

専任のセキュリティ担当や監視体制(SOC)を自社で持てるなら、機能の幅が広いプラットフォームを内製で運用する選択肢が開けます。一方、担当者が情報システム業務を兼務していて監視まで手が回らない場合は、運用監視を代行するマネージドサービス(MDR)が付くプラットフォームや、設定・運用がシンプルな製品が現実的です。

製品の機能だけでなく、運用を誰がどこまで担うのかまで含めて候補を見比べると、導入後のミスマッチを避けられます。

運用をマネージドサービス(MDR)に任せる方向で検討するなら、代行してもらえる監視の範囲や課金単位、24時間監視の中身を軸にMDRサービスを横並びで比べておくと、どこまで任せるかの見極めがしやすくなります。

主要な統合セキュリティプラットフォームのサービス個別紹介

ここからは、対応領域別に主要な会社・サービスを個別に紹介します。各社が何を起点に、どこまでの範囲を1つに束ねられるのかを具体的に確認してください。

エンドポイント/XDRを起点に広げるタイプ

端末の防御・検知・対応を核に、クラウドやメール、IDまで横断して脅威を可視化するサービスです。

1. CrowdStrike Falcon(クラウドストライク合同会社)

CrowdStrike Falcon の公式サイト

単一の軽量エージェントを土台に、次世代アンチウイルス(Falcon Prevent)とEDR(Falcon Insight)を起点として、脅威ハンティング・ID保護・クラウドセキュリティ・次世代SIEMまでを追加エージェントなしのモジュール追加で広げられるのがCrowdStrike Falconです。

Falcon Insight XDRは、エンドポイントの検知データにID・クラウド・モバイルのテレメトリを統合し、サードパーティ製品のログも同じコンソールで扱えます。他ベンダーのデータは1日あたり10GBまで無償で取り込める仕様で、既存の監視対象を広げやすい構成です。

ID起点の攻撃対策では、オンプレミスのActive Directoryとクラウド側のID(Microsoft Entra ID、Okta等)を横断して監視します。運用を任せたい場合は24時間365日対応のマネージドサービス「Falcon Complete」も選べます。

Falcon Goは中小企業向けのエントリーパッケージで、次世代アンチウイルスやEDRを含みます。グローバル公式価格は1デバイス月額7.99ドルから(1契約あたり最大100デバイス)です。

ただし、この価格はID保護・クラウド・次世代SIEMまで束ねた統合構成の費用ではありません。XDRとして複数領域を相関させる構成や日本円建ての価格は、国内の販売代理店・SIer経由の個別見積もりになります。

出典・参考資料(2件)

2. Trend Vision One(トレンドマイクロ株式会社)

Trend Vision One の公式サイト

国内でウイルス対策製品を長く手がけてきたトレンドマイクロが提供する統合プラットフォームが、Trend Vision One(現行の公式表記はTrendAI Vision One)です。エンドポイントを含む複数のセキュリティレイヤーを1つのプラットフォーム上で提供し、各層のテレメトリを相関分析して攻撃の全体像を可視化します。

エンドポイント・サーバー・メール・ネットワーク・クラウド・ID・データなど10のモジュールを同一基盤でそろえ、XDRによる検知・対応とCREM(サイバーリスクエクスポージャーマネジメント)によるリスク把握を組み合わせられます。

Apex One SaaSやDeep Discovery Inspectorといった既存のトレンドマイクロ製品を同じ画面から一元管理できる点も、すでに同社製品を使う企業には選びやすい材料です。

ライセンスは2026年にクレジットベースの「TrendAI Flex」へ一本化され、30以上のソリューションを1つのライセンスで有効化し、購入したクレジットを利用状況に応じて毎月引き落とす方式になりました。未使用のクレジットはソリューション間で調整でき、価格は公開されていないため個別の問い合わせが必要です。全機能を対象とした30日間の無料体験も案内されています。

出典・参考資料(2件)

3. Microsoft Defender XDR(日本マイクロソフト株式会社)

Microsoft Defender XDR の公式サイト

Microsoft Defender XDRは、単体で購入する製品ではなく、ID・エンドポイント・メール・クラウドアプリを守る複数のDefender製品を組み合わせることで有効になる統合レイヤーです。各製品のシグナルをMicrosoft Defenderポータルで相関させ、1つのインシデントとして追跡します。

ID(Microsoft Entra ID/Active Directory)やメール(Exchange Online)、SaaSを同じベンダーでそろえられるため、Microsoft 365環境を全社で使う企業と相性がよい構成です。

Microsoft 365 E5を既に契約していればライセンスを追加せずにXDRを有効化でき、E5は1ユーザー月額8,995円(年払い、Teams込みの公式価格)が目安です。

進行中の攻撃を自動で封じ込める「自動攻撃かく乱」を備え、ランサムウェアの横展開を侵害端末のネットワーク隔離で食い止めます。Microsoft以外の製品のログを束ねたい場合は、姉妹製品のMicrosoft Sentinel(SIEM)を介して取り込む構成になり、その分のライセンス費用は別途かかります。

出典・参考資料(2件)

4. Palo Alto Cortex XDR(パロアルトネットワークス株式会社)

Palo Alto Cortex XDR の公式サイト

Cortex XDRは、次世代アンチウイルス相当の防御(EPP)と検知・対応(EDR)を1つのエージェントに統合したプラットフォームで、防御中心の「Prevent」と、AIを使ったEDR機能を加えた「Pro」の2プランがあります。

エンドポイントを起点に、クラウド・ネットワーク・アイデンティティのデータをネイティブに相関させて攻撃の全体像を把握します。ランサムウェア対策では、おとりファイル(デコイファイル)への書き込みや暗号化の試みを振る舞いから検知し、暗号化が実行される前にプロセスを遮断する専用モジュールを備えます。

自社だけで運用しきれない場合は、ソフトバンクやNRIセキュアなど国内のSIer・販社が提供するマネージドXDRサービス経由でも導入できます。料金はPrevent・Proとも公開されておらず、エンドポイント数に応じた個別見積もりが基本です。

出典・参考資料(2件)

5. SentinelOne(SentinelOne Japan株式会社)

SentinelOne の公式サイト

SentinelOneのSingularity Platformは、単一の軽量エージェントとクラウド管理コンソールで、EPP・EDR・XDRからクラウド保護まで束ねるプラットフォームです。エージェント側で常時稼働するAIが挙動を解析し、悪意あるプロセスの検知から隔離・停止までを自律的に処理します。

検知した個々のイベントを時系列・因果で自動的に関連づける特許技術「Storyline」により、手作業でログを追わずに攻撃の全体像を把握できます。ランサムウェアで暗号化されたファイルを、OSの再インストールなしで攻撃前の状態へ戻す1クリックのロールバック(特許取得済み)も特徴で、EDR/XDRを含む上位パッケージ「Singularity Complete」で提供されます。

他ベンダーの製品とは「Singularity Marketplace」を通じて事前構築済みの連携でつなぎ、メールやネットワーク、ファイアウォールなどへXDRの対象を広げられます。料金は公開されておらず、国内では東京エレクトロンデバイスなどの代理店を通じた見積もりが基本です。

出典・参考資料(2件)

6. Cybereason(サイバーリーズン合同会社)

Cybereason の公式サイト

Cybereasonは、エンドポイントでの検知・対応(EDR)を核に、ネットワーク・クラウド・ID・ワークスペースのログを横断するXDRまでを提供します。攻撃の侵入から暗号化・身代金要求までの一連の活動を「MalOp(悪意ある操作)」として1つのインシデントにまとめて提示する検知方式が特徴です。

XDRは特定ベンダーへの固定を前提としない「オープンXDR」を掲げ、Microsoft 365やMicrosoft Entra ID、Oktaなど他社製品のログも連携対象にします。

クラウド提供が標準の製品が多いなかで、エアギャップ環境などに向けたオンプレミス版「Cybereason On-Prem」を用意している点も選択肢になります。

運用面では、日本・ボストン・テルアビブの3拠点のSOCによる日本語対応の24時間365日MDRを提供します。従業員1,000名未満を対象とした「Cybereason Core Suite」もあり、少人数の体制でも導入しやすい構成です。料金はいずれも公開されておらず、製品ごとの個別見積もりになります。

出典・参考資料(3件)

ネットワーク/ゼロトラストを起点に広げるタイプ

通信経路の守りを核に、どこからでも安全に業務システムを使える状態を1つの基盤で整えるサービスです。

7. Check Point Quantum(チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社)

Check Point Quantumの公式サイト

イスラエル発のチェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズが開発する次世代ファイアウォール(NGFW)製品群が Quantum です。ファイアウォール・IPS(侵入防止)・アンチウイルス・アプリケーション制御・URLフィルタリングなどを、同一のゲートウェイ上で動く「ソフトウェアブレード」として1台に束ねる構成をとります。

各防御機能は、通信を遮断するPrevent(防御)モードと、検知のみを行うDetect(検知)モードを切り替えられます。導入初期に誤検知を調整してから本番の遮断運用へ移す、段階的な導入がしやすい設計です。

大企業・データセンター向けの「Quantum Force」、中小企業向けの「Quantum Spark」、クラウドワークロード向けまで、同一ブランド内で規模別のラインナップがそろっています。料金は公開されておらず、国内販売代理店を通じた見積もりとなります。

出典・参考資料(2件)

8. SmartConnect クラウド型UTM(NTTスマートコネクト株式会社)

SmartConnect クラウド型UTMの公式サイト

NTTスマートコネクト株式会社が提供するクラウド型UTMは、UTM機器を拠点に設置せず、同社の大阪データセンターに集約した基盤へ各拠点のインターネット接続を束ねる方式のサービスです。採用製品はFortinet社の「FortiGate」「FortiAnalyzer」です。

ファイアウォール・IPS(不正侵入防御)・アンチウイルス・アンチスパム・Webフィルタリング・アプリケーション制御を統合し、不正な通信は自動で遮断します。料金は初期費用110,000円(税込121,000円)〜・月額38,500円(税込42,350円)〜(最低利用期間1年)が公開されており、要問い合わせの製品が多いなかで初期の概算を立てやすい情報です。

有償オプションの「セキュリティ監視分析」を契約すると、同社の分析官がログを分析し、インシデント発生時の早期通知・緊急遮断を代行します。情報セキュリティの専任担当を置きにくい中小企業や多拠点企業の運用負担を軽減する位置づけといえます。

出典・参考資料(2件)

9. Cloudflare One(Cloudflare, Inc.)

Cloudflare Oneの公式サイト

アクセスのたびに利用者と端末を検証するゼロトラストを土台に、社内アプリへの安全な接続やWebアクセスの制御を1つの基盤へ集約するSASEプラットフォームがCloudflare Oneです。開発・提供元は米Cloudflare, Inc.(日本法人: Cloudflare Japan株式会社)です。

ZTNA(Access)・セキュアWebゲートウェイ(Gateway)・ブラウザ分離・CASB・メールセキュリティ・データ損失防止(DLP)・拠点間接続(Cloudflare WAN)などを、同一ベンダーの製品として束ねられます。フル機能のSASEを提供する都市は300以上と公式に記載されています。

料金は公開されておらず、Enterpriseパッケージは利用者(シート)単位の課金で要問い合わせとなります。無料プランから試用を始められるため、小規模な検証から導入可否を見極めたい企業が着手しやすい構成です。

出典・参考資料(2件)

10. Netskope One(Netskope, Inc.)

Netskope Oneの公式サイト

クラウド利用の可視化・制御を担うCASBを出発点に、セキュアWebゲートウェイやZTNA、設定不備の可視化までを束ねたSSE/SASEプラットフォームがNetskope Oneです。提供元は米Netskope, Inc.(日本法人: Netskope Japan株式会社)です。

自社が使っているクラウドサービスやSaaSを対象に、利用状況の可視化とリスクに応じた制御を行う点が中心です。独自の評価データベース「Cloud Confidence Index」では、85,000以上のクラウドアプリと1,800以上の生成AIツールを、セキュリティ・プライバシー・コンプライアンスの50以上の属性で格付けします。

日本では複数の販売パートナー経由での導入が一般的で、日本語のUIとサポートに対応します。料金は利用ユーザー数と契約年数に応じたサブスクリプションで、具体額は要問い合わせとなります。

出典・参考資料(3件)

11. Zscaler Zero Trust Exchange(Zscaler, Inc.)

Zscaler Zero Trust Exchangeの公式サイト

Zscaler, Inc.(日本法人: ゼットスケーラー株式会社)が提供するクラウドネイティブのセキュリティプラットフォームです。利用者の通信をZscalerのクラウド上のプロキシで終端して検査し、アプリは利用者のネットワークに直接公開せず仲介を経由して接続する方式を採ります。

インターネットへの安全なアクセスを担うZIA、社内アプリへのゼロトラストアクセスを担うZPA、通信品質を可視化するZDXを中核に、セキュアWebゲートウェイ・CASB・DLP・ブラウザ分離・サンドボックスなどを同一基盤でそろえます。必要な機能をモジュール単位で追加していく料金構成です。

規模は顧客1万1千社以上・データセンター200以上を公式に掲げています(いずれも同社の自己申告値)。料金は公開されておらず、初期費用・月額ともに要お問い合わせで、「Essentials Platform」と「Zscaler Platform」の2種のバンドルが用意されています。

出典・参考資料(3件)

ネットワーク可視化・検知(NDR)を起点にするタイプ

社内ネットワークの通信から侵入や内部不正の兆候を捉え、対応につなげるサービスです。

12. Network Blackbox(株式会社クワッドマイナージャパン)

Network Blackboxのサービス紹介ページ

株式会社クワッドマイナージャパンが提供するNetwork Blackboxは、ネットワークを流れる通信(パケット)を損失なく収集し、脅威を検知・調査・対応するNDR製品です。公式は「次世代ネットワーク検出および応答(NDR)ソリューション」と位置づけ、フルパケットキャプチャをもとにトラフィックを全数検査します。

スイッチのミラーポートから通信を複製して取り込む方式のため、端末にソフトを導入できない制御機器やIoT機器も監視対象に含められます。検知はシグネチャに加え、ユーザー行為ベースの検出(BAD)とコンテンツ分析を併用し、収集・検知・ハンティング・フォレンジック・対応の5つの機能を1製品に備えます。

捉えた脅威への対応では、Syslog(CEF)やREST APIを介してEDR・SIEMと連携し、遮断や隔離の指示を他社機器へ送れます。自社のXDRプラットフォーム「QUADX」にセンサーとして組み込む構成もとれるため、既存のSIEMやXDRにネットワーク側の検知を足したい企業の選択肢になります。

出典・参考資料(2件)

13. Darktrace(Darktrace Limited)

Darktraceのサービス紹介ページ

自己学習型AIを中核に据えたのが、英国Darktrace Limitedが開発するセキュリティ基盤Darktraceです。組織ごとの「正常な通信」をAIが学習し、そこからの逸脱を手がかりに既知・未知の脅威をリアルタイムで検知します。シグネチャ照合に頼らないため、新種の攻撃や内部不正の兆候も捉えられます。

NDRの中核となるDarktrace / NETWORKは、2025年・2026年のGartner Magic Quadrant for NDRで2年連続Leaderに位置づけられています。

ネットワークを起点に、メール・クラウド・OT・アイデンティティ・エンドポイントまでを単一のActiveAI Security Platformで横断し、検知した異常はCyber AI Analystが自動で調査・優先度付けします。

対応面では、デバイスの隔離・強制再認証・IPブロックといった封じ込めを自律的に実行します。CrowdStrike FalconやMicrosoft Defender、SentinelOne、Splunk、IBM QRadarなど他社のEDR・SIEM・SOARともオープンなAPIで連携できるため、既存製品を活かしつつネットワーク検知を重ねたい企業に適します。

グローバルで約10,000社が導入しています。

出典・参考資料(3件)

14. Vectra AI(Vectra AI, Inc.)

Vectra AIのサービス紹介ページ

Vectra AIは、米国のVectra AI, Inc.が開発するAI駆動型のNDR製品です(公式呼称はVectra AI Platform)。ネットワークトラフィックの振る舞いをAIで分析し、社内に侵入したランサムウェアやラテラルムーブメント(侵入後の横移動)、認証情報の悪用などを検知して優先順位を付けます。

検知エンジンのAttack Signal Intelligenceは、150以上のAIモデルで攻撃者の振る舞いを捉えます。正常な活動の自動分類(AI Triage)、ネットワーク・ID・クラウドをまたいだ相関(AI Stitching)、緊急度のスコアリング(AI Prioritization)の3段で脅威を絞り込む仕組みです。

監視対象はオンプレミスに加え、AWS・Azureなどのマルチクラウド、Active DirectoryやMicrosoft 365、IoT・OTにまで及びます。

他社EDRとの連携では、CrowdStrike FalconやMicrosoft Defenderと組み合わせ、Vectraの画面からエンドポイントの隔離や調査画面への遷移が行えます。Splunk・Microsoft Sentinel・IBM QRadarなどのSIEM、Cortex XSOARなどのSOARとも連携します。

国内ではマクニカ株式会社が販売・監視(MDR)・サポートの窓口を担い、三菱電機・遠鉄グループ・近鉄百貨店などが導入しています。

出典・参考資料(3件)

ID・認証・権限管理を起点にするタイプ

認証とアクセス権を1つの基盤で束ね、クラウド利用が広がっても「誰が何にアクセスできるか」を一元管理するサービスです。

15. CloudGate UNO(株式会社インターナショナルシステムリサーチ)

CloudGate UNO の公式サイト

CloudGate UNO は、株式会社インターナショナルシステムリサーチが自社開発するクラウド型のIDaaS(Identity as a Service)です。SSO(シングルサインオン)・多要素認証・アクセス制限・ID管理を1つの基盤に統合し、公式では「ゼロトラスト時代のSSO・アクセス制限・認証強化・ID管理プラットフォーム」と位置づけています。

一度の認証で複数のクラウドサービスへアクセスできるSSOを軸に、FIDO2準拠のパスキー認証を全プラン・全ユーザーで制限なく使えます。アクセス制限は端末・場所・時間の3軸に対応し、私用端末からの利用禁止や業務時間外のログイン制限など、「誰が・どこから・いつ」使うかをID側で細かく制御できます。

料金は月額400円/ユーザー(税込440円)のStandard Plusを基本に、3つのプランが用意されています。Active Directory連携を含むEnterprise Plus(税込550円)、デバイス証明書を含むSmart Pack(税込660円)があり、いずれも30日間の無料トライアルを利用できます。

契約数は1,400社以上で、国産サービスとして導入前から導入後まで日本語でサポートを受けられます。

出典・参考資料(2件)

ID基盤をパスワードレス認証に切り替えた場合、日々の運用にはどのような変化が生じるのでしょうか。同社は導入現場で見られた効果について、次のように述べています。

平澤氏
株式会社インターナショナルシステムリサーチ 営業本部マーケティング部
平澤氏
独自インタビューより

導入と同時にパスワードレス認証に切り替えた企業では、IT部門の業務の約20%を占めていたパスワード関連のヘルプデスク業務が「0%」になったという事例があります。また、他社サービスからの乗り換え事例もございます。通常、設定の移行には時間がかかるものですが、当社のサポートによりわずか1週間で完了させたケースもあります。

16. Okta(Okta Japan株式会社)

Okta(Workforce Identity Cloud)の公式サイト

Okta(Workforce Identity Cloud)は、Okta Japan株式会社が提供する従業員向けのクラウド型IDaaSです。SSO・多要素認証・ユーザーディレクトリ・IDライフサイクル管理を統合し、Okta Integration Network(OIN)として8,000を超える事前構築済みの連携を備える点が、束ねられるクラウドサービスの広さにつながっています。

認証方式はプッシュ通知のOkta Verify、パスワードを使わずフィッシング耐性を持つOkta FastPass、FIDO2/WebAuthn、生体認証などに対応します。アクセスのたびに位置・デバイス・ネットワークといった状況を評価し、リスクに応じて追加認証を求めるアダプティブ認証(リスクベース認証)を、SSOと一体でポリシー制御できる仕組みです。

料金はSSOとMFAを含むStarterが月額940円/ユーザー(年単位請求、年間契約の最低額24万円)、リスクベースのAdaptive MFAとIDライフサイクル管理を含むCore Essentialsが月額2,020円などに分かれます。国内には日本法人と代理店網があり、日本語のサイト・ドキュメントが整っています。

出典・参考資料(3件)

17. Microsoft Entra ID(日本マイクロソフト株式会社)

Microsoft Entra ID の公式サイト

Microsoft Entra ID は、日本マイクロソフト株式会社が提供するクラウド型のID・アクセス管理(IAM)サービスで、2023年に「Azure Active Directory」から名称が変わりました。Microsoft 365やAzureのサインイン基盤そのものを担い、SSO・多要素認証・条件付きアクセス・アカウントの自動プロビジョニングを1つのID基盤に束ねます。

中核となる条件付きアクセスは、利用者・場所・デバイス・サインインリスクなどの条件に応じてアクセス可否や追加認証を動的に判断するゼロトラストのポリシーエンジンです。Microsoft 365やWindowsを標準利用している組織なら、別途MFA製品を追加せずに、Exchange OnlineやTeamsへのアクセスを同じ基盤で保護できます。

料金は無料のFreeに加え、条件付きアクセスを使えるP1が月額1,049円/ユーザー(年払い)があります。サインインリスクに応じたリスクベース制御を使えるP2は月額1,499円で、いずれもMicrosoft 365の上位プランに付帯します。

認証方式はMicrosoft Authenticatorのほか、パスキー(FIDO2)やWindows Hello for Businessに対応します。

出典・参考資料(2件)

統合セキュリティプラットフォームの費用の目安

統合セキュリティプラットフォームの費用は、束ねる機能の範囲・守る対象の数(端末数やユーザー数)・運用をどこまで任せるかによって大きく変わります。多くのサービスが個別見積もりのため、ここでは金額そのものより、費用を見積もるときの考え方を整理します。

料金体系は、端末1台あたり・ユーザー1人あたりの月額(または年額)を基本に、利用する機能モジュールを追加するほど加算される形が一般的です。エンドポイント/XDR起点やID起点は端末数・ユーザー数が、ネットワーク/ゼロトラスト起点は拠点数や通信量が、費用の目安を左右しやすい傾向があります。

料金を公開しているのは一部にとどまります。公開値の水準としては、ID・認証起点のサービスはユーザー1人あたり月額数百円〜千円台、クラウド型UTMは初期十数万円に月額数万円、統合XDRを含むオフィススイートの上位プランは1ユーザー月額9,000円前後が見られます(各サービスの具体額は上の比較表の料金欄を参照)。

一方で多くの製品は料金非公開で「要お問い合わせ」です。候補を絞ったうえで、自社の規模・利用したい機能範囲を伝えて見積もりを取るのが確実でしょう。

個別製品を積み上げる場合と比べるときは、ライセンス費用の単純な合計だけでなく、運用にかかる人件費・複数製品の管理工数も含めて考えると実態に近づきます。統合によって運用の手間が減る一方、機能を広く束ねるほどライセンス費用は上がるため、自社に必要な範囲を見極めることが費用対効果の鍵になります。

運用監視を代行するマネージドサービス(MDR)を付けると費用は上がりますが、自社で監視体制を持つ人件費と比較して判断するとよいでしょう。

まとめ

統合セキュリティプラットフォームは、点在するセキュリティ製品を1つの基盤に束ね、脅威の全体像の把握と運用の効率化を同時に狙うソリューションです。提供する会社・サービスは、エンドポイント/XDR・ネットワーク/ゼロトラスト・NDR・IDのいずれを起点に束ねるかで性格が分かれ、束ねられる範囲も各社で異なります。

候補を選ぶときは、最も強化したい守る対象・既存資産との親和性・運用を担う体制の3点から自社の状況を整理し、対応領域別の比較表で各社がどこまで横断できるかを確かめるのが近道です。気になるサービスが見つかったら、資料で機能と費用の詳細を確認し、自社の要件と照らし合わせて検討を進めてください。

統合プラットフォームに束ねる前に、まずは守る対象(端末・ネットワーク・ID・メールなど)ごとに社内セキュリティのソリューション全体を見渡して候補を比べたい場合は、カテゴリ全体を守る対象別に整理した比較記事が出発点になります。

よくある質問(FAQ)

Q. 統合セキュリティプラットフォームとは何ですか?

A. 統合セキュリティプラットフォームとは、エンドポイント・ネットワーク・クラウド・メール・IDといった複数のセキュリティ機能を、1つの基盤と管理画面のうえで運用できるようにしたソリューションの総称です。個別の製品をそれぞれ導入・運用するのではなく、検知・分析・対応のデータを共通の土台で結びつけることで、脅威の全体像の把握と運用の効率化を同時に狙います。

Q. サイバー系と物理(フィジカル)系の統合セキュリティプラットフォームはどう違いますか?

A. 統合セキュリティプラットフォームという言葉は、端末・ネットワーク・クラウド・IDへの攻撃を防ぐ「サイバー系」と、監視カメラ・入退室管理・生体認証など拠点の物理的な守りを束ねる「物理(フィジカル)系」の2つの領域で使われています。守る対象も導入を主導する部門も異なり、サイバー系は情報システム・セキュリティ部門、物理系は施設管理・総務部門が主な担い手になります。

本記事が扱うのはサイバー系で、拠点の映像監視・入退室管理を束ねたい場合は物理セキュリティの統合基盤が対象になります。

Q. 統合セキュリティプラットフォームが「統合」できる範囲は各社で同じですか?

A. 統合セキュリティプラットフォームが束ねられる範囲は、各社で異なり、どの領域を起点に機能を束ねているかによって変わります。

たとえば、端末の検知を起点にメール・クラウド・IDまで広げる会社もあれば、通信経路やネットワークの可視化に特化して束ねる会社もあります。「統合」と一括りにせず、自社が守りたい範囲をその製品が実際にカバーしているかを、対応領域の単位で確かめることが大切です。

Q. 個別製品を積み上げるのと統合プラットフォーム、費用はどちらが安いですか?

A. 統合セキュリティプラットフォームと個別製品の積み上げを費用で比べるときは、ライセンス費用の単純な合計だけでなく、運用にかかる人件費や複数製品の管理工数まで含めて考えることで実態に近づきます。機能を広く束ねるほどライセンス費用は上がる一方、管理画面や運用が一元化されるため手間とコストの見通しは立てやすくなります。自社に本当に必要な機能の範囲を見極めることが、費用対効果を左右する鍵になります。

守る対象が少ない小規模な環境では、個別製品を必要な分だけ導入した方が安く収まることもあります。規模と束ねたい機能の広さによって損益が変わる点に注意してください。

Q. 統合セキュリティプラットフォームは自社で運用する必要がありますか?

A. 統合セキュリティプラットフォームの運用は、自社の体制で担う方法と、運用監視を代行するマネージドサービス(MDR)に任せる方法のどちらかを選べます。専任のセキュリティ担当や監視体制(SOC)を自社で持てるなら、機能の幅が広い製品を内製で運用する選択肢が開けます。

担当者が情報システム業務を兼務していて監視まで手が回らない場合は、MDRが付くプラットフォームが現実的です。MDRは製品によって日本語対応や24時間365日監視の有無が異なり、代行してもらえる範囲も検知までか対応・復旧まで含むかで分かれるため、任せたい範囲と合うかを確認するとよいでしょう。

Q. EDR・XDR・SASE・NDR・IAMといった用語は何が違いますか?

A. これらの略語は、統合セキュリティプラットフォームが機能を束ねる「起点となる領域」を表す用語です。EDR/XDRは端末を起点に複数レイヤーのログを相関させる検知・対応、SASE/SSEは通信経路をゼロトラストの考え方で守る仕組み、NDRは社内ネットワークを流れる通信から侵入や内部不正の兆候を検知する仕組み、IAM(ID管理)は「誰が何にアクセスできるか」を管理する仕組みを指します。

各社がどの領域を起点にしているかを知ると、自社が強化したい部分に合う候補を見つけやすくなります。EDRとXDRの違いや、XDR単体の製品の選び方はXDR製品比較14選|EDRとの違いと、監視できる範囲・他社製品との連携で選ぶで詳しく解説しています。

Q. 統合セキュリティプラットフォームは既存のセキュリティ製品と連携できますか?

A. 統合セキュリティプラットフォームが既存製品と連携できるかは、製品ごとに対応範囲が異なるため、自社が使っている製品・基盤との連携可否を各社の公式情報で確認することが必要です。統合プラットフォームの価値は機能を1つにまとめる点にあり、既存資産と相いれないと二重運用が残って統合の利点が薄れてしまいます。

連携できるかは、他社のEDR・SIEM・SOARとのAPI連携やコネクタの有無で判断できます。各社の技術ドキュメントで対応製品の一覧を確認すると、既存資産を活かせて二重運用になりにくい組み合わせを選べます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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