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経費管理まで使える基幹システム(ERP)の比較|口コミ・評判の見方と対応範囲・費用で選ぶ

経費管理まで使える基幹システム(ERP)の比較 口コミ・評判の見方と対応範囲・費用で選ぶのサムネイル画像
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ERP(統合基幹業務システム)比較表(2026年版)

会計・販売・経費精算がそれぞれ別のシステムに分かれていると、同じ数字を何度も入力し直したり、月次で突合に追われたりと、管理部門の手間が積み上がりがちです。経費の申請・承認の履歴が会計と切り離されていると、電子帳簿保存法への対応や内部統制の整備も場当たり的になりやすくなります。

そこで候補に挙がるのが、経費管理(経費精算)まで1つの基盤で扱える基幹システム(ERP)です。会計・販売・経費を同じデータベースで動かせば、二重入力や突合の手間を減らし、申請から承認、仕訳までを一本の流れでつなげられます。

ただし経費管理でどこまで対応できるかは製品ごとに差があり、使い勝手やサポートの実際は公式情報だけでは見えにくいため、実際に使っている企業の口コミ・評判で見比べたいという声は少なくありません。

本記事では、経費管理まで扱えるERP(基幹システム)15製品を、経費管理の対応範囲(申請・承認、電子帳簿保存法・インボイス、会計・販売連携)と費用の面から比較・整理します。あわせて、口コミ・評判を公平に読むための見方や、経費精算専用システムとの使い分けも解説します。自社に合う製品を絞り込む検討材料としてご活用ください。

また、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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経費管理まで扱える基幹システム(ERP)とは

ERP(Enterprise Resource Planning=統合基幹業務システム)は、会計・販売・購買・在庫・人事などの基幹業務を1つのデータベースで統合管理する仕組みです。経費管理まで扱えるERPとは、このうち経費精算(経費の申請・承認・精算)を標準機能またはオプションとして備え、会計と同じ基盤で動かせる製品を指します。

ERPで会計・販売・経費を1基盤に統合するとは

経費精算を独立したツールで運用すると、承認後の経費データを会計システムへ取り込む連携作業が別途発生します。経費管理まで扱えるERPでは、申請・承認されたデータがそのまま仕訳や支払の処理につながるため、入力の重複や転記ミスが起きにくくなります。案件(プロジェクト)単位で経費を集計し、売上と突き合わせて採算を見たい企業では、経費が会計・販売と同じ基盤にあることの利点がさらに大きくなります。

本記事が扱う範囲

本記事は、経費管理まで扱えるERP(基幹システム)を、口コミ・評判と経費管理の対応範囲で見比べたい方に向けた内容です。企業規模・提供形態・費用といった軸でERP全般を幅広く比べたい場合は、より広い範囲を扱った比較記事が向いています。経費管理という切り口で候補を絞り込みたい方は、このまま読み進めてください。

経費管理という切り口を外し、企業規模・提供形態・費用でERP(統合基幹業務システム)全般を横断的に比較したい場合は、以下の記事で主要製品を幅広く整理しています。

経費精算専用システムとERPはどちらを選ぶ?違いと使い分け

経費精算だけを効率化したいのか、会計・販売まで含めて1つの基盤にまとめたいのかで、選ぶべき方向は変わります。ここでは両者の違いと使い分けの目安を整理します。

経費精算専用システムとERPの使い分けを比較した図解。経費精算専用システムは交通費・立替経費の申請から承認・精算に機能を絞り導入が手軽で既存の会計システムとAPI・CSVで連携し、経費精算だけを素早く改善したい場合や会計システムを変えたくない場合に向く。経費管理まで扱えるERPは経費を会計・販売・購買と同じ基盤で扱い転記や取り込みを減らして全社の数字を一元管理でき、会計の刷新を予定する場合や案件採算に経費を反映したい場合、承認統制を全社で一貫させたい場合に向く。

経費精算専用システムは、交通費・出張費・立替経費の申請から承認、精算までに機能を絞った製品です。導入が比較的手軽で、既存の会計システムとはAPIやCSVで連携します。経費精算の運用だけを素早く改善したい場合や、会計システムを変えたくない場合に向いています。

一方のERPは、経費を会計・販売・購買と同じ基盤で扱うため、連携のための転記や取り込みが減り、経費を含めた全社の数字を一元的に管理できます。会計システムの刷新を予定している、案件ごとの採算に経費まで反映したい、申請・承認の統制を全社で一貫させたいといった場合は、経費管理まで扱えるERPが候補になります。経費精算だけが課題で会計は現状のままでよいなら、専用システムのほうが導入の負担は軽くなります。

経費精算だけを素早く改善したい場合に向く専用システムは、交通費・立替の精算から会計ソフト連携まで製品ごとに特徴が分かれます。主要な製品を料金・機能・使いやすさで見比べたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

経費管理までERPで行うメリット(全社基盤で統合する価値)

経費管理をERPに統合する価値は、日々の事務負担の軽減と、制度対応・内部統制を全社で一貫して整えられる点にあります。ここからは、統合することで何が変わるかを具体的に見ていきます。

まず、経費精算から仕訳・支払までが同じ基盤でつながるため、承認済みデータの転記や取り込みが不要になり、二重入力や月次の突合にかかっていた工数を減らせます。経費・会計・販売のデータが一元化されることで、部門別・案件別の損益に経費を正確に反映しやすくなる点も、全社基盤ならではの利点です。

制度対応の面でも、経費の証憑と会計処理が1つの基盤にそろっていれば、電子帳簿保存法が求める電子取引データの保存や、インボイス(適格請求書)の保存を経費精算の流れの中で統一的に運用しやすくなります。申請者と承認者を分ける職務分掌や承認権限の設定といった内部統制の仕組みも、全社の基盤で一貫して整えられます。制度の具体的な要件は、次章で対応範囲として詳しく確認します。

ERPの経費管理でどこまで対応できる?求める対応範囲

「経費管理まで扱える」といっても、対応の深さは製品ごとに差があります。ここでは、資料請求や比較の前に確認しておきたい対応範囲を、申請・承認、制度対応、会計・販売連携の3つに分けて整理します。

ERPの経費管理で確認したい対応範囲を3つに整理した図解。対応範囲1は申請・承認と内部統制で、稟議・承認ルートの再現、仮払いや複数段階の承認、部門・案件への按分、申請者と承認者を分ける職務分掌と承認権限・証跡の保持。対応範囲2は電子帳簿保存法・インボイス対応で、電子取引データの電子保存(改ざん防止・確認・検索の3要件)、インボイスの記載事項の確認と保存、JIIMA認証の確認。対応範囲3は会計・販売との連携で、承認済みの経費が仕訳・支払へ反映され二重入力を解消し、勘定科目・部門・案件への振り分けや案件別原価への集計。

経費の申請・承認ワークフローと内部統制

経費精算の基本は、交通費・出張費・立替経費などの申請を受け付け、承認を経て精算・支払へ進めるワークフローです。確認したいのは、自社の稟議や承認ルートをどこまで再現できるか、仮払いや複数段階の承認に対応できるか、案件コードや部門への按分を申請時に入力できるか、といった点になります。

申請者と承認者を分け、承認の権限と証跡を残す仕組みは、内部統制の観点からも重要です。金融庁の企業会計審議会が示す内部統制の基準では、統制活動が次のように定義されています。

統制活動とは、経営者の命令及び指示が適切に実行されることを確保するために定める方針及び手続をいう。統制活動には、権限及び職責の付与、職務の分掌等の広範な方針及び手続が含まれる。

出典:財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準|金融庁(企業会計審議会)

経費精算で申請者と承認者を分け、承認権限と履歴を残すことは、ここでいう職務の分掌にあたります。金融商品取引法にもとづく内部統制報告書の提出義務は上場会社等(有価証券報告書の提出会社のうち政令で定めるもの)に限られますが、上場・非上場を問わず、承認統制を仕組みとして持つこと自体は経費の不正やミスの防止に役立ちます。

製品選びでは、自社の稟議ルートを再現できるか、承認の権限と証跡をどこまで細かく残せるかが確認したい点です。特に上場企業やその準備段階にある企業では、経費の承認統制をシステムでどこまで担保できるかが選定の論点になります。

出典・参考資料(1件)

経費の承認統制を内部統制の仕組みとしてどこまでシステムで担保するかは、監査証跡やシステムログの残し方、拠点をまたいだガバナンスのあり方まで含めて考える必要があります。経費を含む業務データで内部統制や監査対応をどう整えるか、確認しておきたい論点を整理した資料が参考になります。

電子帳簿保存法・インボイスへの対応

経費精算では領収書や請求書といった証憑を扱うため、電子帳簿保存法とインボイス制度への対応がシステム選びの論点になります。まず、メールやECサイト、EDIなどでやり取りした請求書・領収書の電子データは、電子取引のデータとして電子保存が義務づけられています。

所得税(源泉徴収に係る所得税を除きます。)及び法人税に係る保存義務者は、電子取引を行った場合には、一定の要件の下で、その電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存しなければならないこととされています(電子帳簿保存法7)。

出典:電子帳簿保存法の概要|国税庁

この電子取引データの保存は、所得税・法人税の保存義務者に広く及ぶもので、2024年(令和6年)1月以降は紙に出力して保存する方法が認められなくなりました。保存にあたっては、改ざん防止の措置、ディスプレイ等での確認、日付・金額・取引先での検索という3つの要件を満たす必要があります。経費精算で受け取った証憑データを、これらの要件に沿った形でERP側に保存できるかが確認したい点です。

一方、紙で受け取った領収書・請求書をスキャナで読み取って保存するスキャナ保存は、希望する事業者が選べる任意の制度です(解像度200dpi相当以上・タイムスタンプ・検索機能などの要件があります)。電子取引データの電子保存が義務であるのに対し、スキャナ保存は任意である点を区別して考えると、自社に必要な機能を見極めやすくなります。

電子帳簿保存法の要件に適合していることを示す第三者認証として、JIIMA認証(公益社団法人日本文書情報マネジメント協会による認証)があります。製品がこの認証を受けているかどうかも、確認材料の一つになります。

インボイス制度への対応も欠かせません。仕入税額控除には、原則として適格請求書(インボイス)の保存が必要です。

この差し引く計算を「仕入税額控除」といい、仕入税額控除をするためには、その金額が正しいことを確認できるよう、インボイスの保存が必要です。インボイスがない仕入れや経費については、原則として、「仕入税額控除」ができません。

出典:インボイス制度 制度の概要|国税庁

そのため、経費精算で受領した請求書・領収書が登録番号などインボイスの記載事項を満たしているかを確認し、適切に保存できる機能があるかどうかが選定時のチェックポイントになります。

なお、基準期間の課税売上高が1億円以下などの一定規模以下の事業者には、税込1万円未満の課税仕入れについて帳簿の保存のみで仕入税額控除ができる少額特例が設けられています(令和11年9月30日までの期間が対象)。少額の経費が多い企業では、こうした特例と実際の運用がかみ合うかも見ておきたいところです。

出典・参考資料(2件)

会計・販売管理との連携(二重入力の解消)

経費管理まで扱えるERPの要は、経費のデータが会計・販売と同じ基盤でつながっていることです。承認済みの経費がそのまま仕訳・支払に反映されれば、会計システムへの転記や取り込みが不要になり、入力ミスも起きにくくなります。

確認したいのは、勘定科目や部門・プロジェクトへの振り分けを申請時に行えるか、支払データや仕訳をどこまで自動生成できるか、案件別の原価に経費を集計できるか、といった連携の深さです。この連携の深さが、二重入力をどこまで減らせるかを左右します。

口コミ・評判の見方と注意点(機能満足度・使いやすさ・サポート・費用)

ERPの口コミ・評判は、公式情報だけでは分からない使い勝手やサポートの実際を知る手がかりになります。一方で、評点の背景を押さえずに数字だけを見ると判断を誤りかねません。ここでは、口コミを公平に読むための見方と注意点を整理します。

口コミの評点は参考になりますが、サイトごとに母集団や集計方法が異なり、そのまま鵜呑みにはできません。本記事では、掲載企業へのインタビュー(一次情報)や、気になる製品を資料請求で直接見比べられる動線をご用意しています。以下の見方を押さえ、資料や問い合わせで中身まで確かめると、評判を実態に近づけて読めます。

項目別評価(機能満足度・使いやすさ・サポート・費用の妥当性)の見方

口コミサイトの多くは、総合評点に加えて機能満足度・使いやすさ・サポート・費用の妥当性といった項目別の評点を示しています。総合点が同じでも、機能は高いが費用の納得感が低い製品と、機能は標準的だがサポートの評価が高い製品では、自社に合うかどうかが変わります。自社がどの項目を重く見るかを先に決め、その項目の評点とコメントを中心に読むと、評判を自社の判断に引き寄せられます。

自社の規模・業種で評価されているかの確かめ方

同じ製品でも、評価は投稿者の企業規模や業種によって分かれます。口コミサイトの多くは、従業員規模別・業種別に評点やコメントを絞り込めるため、自社に近い規模・業種のユーザーがどう評価しているかを確かめると参考になります。

大企業向けに作られた製品を小規模な体制で使うと運用負荷が重く感じられることもあり、規模のミスマッチは満足度に表れやすい点です。自社と近い条件の声を優先して読むと、導入後の実感に近づけます。

謝礼付き・ベンダー自己申告の口コミに注意(信頼できる評判の読み方)

口コミサイトの一部は、レビュー投稿に謝礼を伴う形で収集しており、好意的な評価が集まりやすい面があります。製品説明の中には、ベンダー自身が申告したシェアや実績の数値が混ざることもあります。

評点そのものを鵜呑みにせず、具体的な業務場面に触れたコメントや、良い点と課題の両方に言及した投稿を重視すると、評判を冷静に読めます。最終的には、口コミで当たりをつけたうえで、資料請求や問い合わせを通じて自社の要件に照らして確かめることが、導入後のミスマッチを避ける近道です。

経費管理まで扱えるERPの費用相場

経費管理まで扱えるERPの費用は、提供形態・対象企業規模・導入する業務範囲によって幅が大きく、具体的な料金を公開している製品と、個別見積もりとする製品に分かれます。ここでは、比較検討の前提となるおおよその桁感を示します。

クラウド型では、中小企業向けで月額数万円程度から、中堅企業向けで月額十数万〜数十万円程度が目安になります。経費精算をオプションとして追加する製品では、利用人数や機能に応じた月額ライセンスが上乗せされます。

中堅〜大企業向けの統合ERPやオンプレミス型では、初期費用が数百万円以上になるケースもあり、要件定義やカスタマイズの範囲で総額が大きく変わります。料金を公開している製品は後述の比較表で具体額を確認でき、非公開の製品は資料請求で自社の利用規模に即した見積もりを取るのが実際的です。

費用を評価する際は、月額やライセンス費だけでなく、経費精算の工数削減や二重入力の解消による効果と合わせて見ると判断しやすくなります。導入・運用のコストに対して、どの業務がどれだけ楽になるかを見積もると、費用の納得感を得やすくなります。

自社の規模や求める対応範囲に対してどの製品が合うかは、情報を並べただけでは判断が難しいこともあります。そうした場合に向けて、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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経費管理まで扱えるERPの選び方

ここまで見てきた対応範囲・評判・費用相場を、自社の条件に重ねて候補を絞り込みます。経費管理の対応範囲に加えて、確認しておきたいのが自社の規模への適合と提供形態です。

対応範囲・評判・費用を自社の条件に重ねて絞り込む

候補を絞るときは、単独の指標ではなく複数の軸を重ねて見ると判断がぶれません。まず、求める経費管理の対応範囲(申請・承認、電帳法・インボイス、会計連携)を満たす製品を比較表で選び出せます。

次に、残った製品の評判を口コミの見方に沿って確かめ、想定企業規模が自社に近いかを見ます。最後に費用の目安を加え、対応範囲・評判・規模・費用のバランスが取れた2〜3社に絞って資料請求すると、ミスマッチの少ない進め方になります。

提供形態(クラウド型/オンプレミス・パッケージ型)で選ぶ

提供形態は、導入のスピードやカスタマイズの自由度、運用体制に関わります。クラウド型は初期費用を抑えて短期間で始めやすく、法改正への対応もベンダー側の更新で反映されやすい形態です。

オンプレミス型やパッケージ型は、自社の業務に合わせた作り込みや既存システムとの密な連携がしやすい一方、導入期間や運用の負担は大きくなりがちです。自社の情報システム体制やカスタマイズの必要度に合わせて、どちらの形態が運用しやすいかを見極めます。

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【比較表】経費管理の対応範囲・提供形態・費用で横断比較

ここからは、経費管理まで扱えるERP15製品を、経費管理の対応範囲・提供形態・想定企業規模・費用の目安で横断して比較できるよう一覧にまとめました。気になる製品は、各製品の個別紹介と資料で詳しく確認してください。

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サービス名Oracle NetSuiteOdoo(マルウェブ)マネーフォワード クラウドERPOBIC7SuperStream-NXPROACTIVEDynamics 365 Business CentralクラウドERP ZACSMILE V 2nd EditionSmileWorksfreee 統合型ERPキャムマックスReforma PSAMA-EYESプロカン
経費管理の対応範囲会計と同一基盤で経費を管理(承認統制・監査証跡)
経費精算の詳細範囲は要お問い合わせ
会計アプリに経費機能を内包
経費の記録〜会計処理を一基盤で連携
申請・承認WF、会計と同基盤で仕訳・支払
電帳法・インボイス対応(JIIMA認証)
旅費・経費ワークフロー+社員支払管理
申請・承認、部門按分、スキャナ保存に対応
統合会計に支払管理・経費精算管理を内包
電帳法・インボイス対応(JIIMA認証)
会計領域に経費モジュール
モバイル専用アプリで申請・承認
経費を扱うAIエージェント
Teams・Outlook連携で申請・処理
機能別ライセンスの経費管理(申請・承認WF)
電帳法・インボイス対応、案件損益に反映
販売・会計・人事を共通DBで連携
取引データを会計モジュールで一元処理(経費精算の範囲は要確認)
経費精算はオプション+多段階承認WF
電帳法・インボイス対応(会計ワークスJIIMA認証)
freee経費精算・支出管理を会計と同基盤で処理
電帳法対応
財務会計に経費精算・自動仕訳を内包
電帳法は電子請求書オプションで対応
経費管理モジュールでプロジェクト別に登録・精算
販売・購買・勤怠工数と一元化
購買・経費管理で立替・仮払の申請〜精算
案件原価へ集計
仮払・経費精算を稟議・承認フローで処理
ネットバンキング連携で振込まで対応
提供形態クラウドクラウドクラウドクラウドクラウド・オンプレミスクラウド・オンプレミスクラウドクラウドクラウド・オンプレミスクラウドクラウドクラウドクラウドクラウドクラウド
想定企業規模中堅〜大企業(海外展開にも対応)中小企業が中心中堅〜上場企業(IPO準備含む)中堅〜大企業中堅〜大企業・上場企業年商100億円以上の中堅〜大企業中小企業中堅企業(プロジェクト型業種)中堅企業中小企業中小・成長企業(2名〜数百名)中小企業中小・成長企業中小〜中堅企業(案件型)中小〜中堅企業
費用の目安要お問い合わせ(個別見積もり)ライセンス 月22ドル〜/ユーザー
導入支援は要お問い合わせ
要お問い合わせ(アクティブユーザー従量課金)要お問い合わせ要お問い合わせ(多くは販売パートナー経由)初期費用 約2,000万円〜(個別見積もり)月11,994円〜/ユーザー
(承認中心のTeam Membersは1,199円)
初期10万円+保守6万円〜/月
(モジュール単価は要お問い合わせ)
クラウド版 初期158,000円〜・月額20,620円〜(税別)
オンプレ版は要お問い合わせ
月額5,000円〜(税別、5ID)
経費精算はオプション月5,000円
要お問い合わせ(数十万〜数百万円)初期100,000円+月額90,000円〜(税抜、最小構成)初期0円・月額30,000円〜(税抜)要お問い合わせ初期150,000円〜・月額30,000円〜(税別)
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト

※上記は各社の公式情報をもとに整理したものです。経費管理の対応範囲や提供形態(標準・オプション等)、料金の詳細は各社の最新情報をご確認ください。

経費管理まで扱えるERPおすすめ(サービス個別紹介)

ここからは、経費管理まで扱える基幹システム(ERP)15製品を個別に紹介します。自社の要件に近い製品を見つける手がかりとしてご覧ください。

1. Oracle NetSuite(日本オラクル株式会社)

Oracle NetSuite(日本オラクル株式会社)の公式サイト

日本オラクル株式会社が提供するクラウド型の統合ERPで、財務会計・販売・購買・在庫・CRMを1つの基盤で動かせます。公式サイトによると200か国以上・44,000社以上(2026年時点)が利用し、27言語・190以上の通貨に対応します。

会計を中核に各業務が密結合し、取引データがそのまま会計仕訳へ反映されるため、経費を含む数字と会計処理を同じ基盤で扱えるのが統合ERPとしての特徴です。職務分掌や監査証跡といった内部統制の仕組みを業務システム内に組み込んでおり、経費の承認統制を重視する企業にも向きます。

経費を含む業務データと内部統制を同じ基盤で扱うことが、現場の運用にどう効くのか。日本オラクルの福宮氏は、統制の仕組みを別のツールで持つ場合との違いを次のように説明しています。

福宮氏
日本オラクル株式会社 理事 NetSuite事業統括 営業統括本部長
福宮氏
独自インタビューより

統制のためのツールを別で持っていると、業務システム側のデータをエクスポートして、突き合わせて、チェックして、という作業がどうしても発生します。ここがかなり労働集約的で、ミスも起きやすいんです。NetSuiteの場合は、取引が発生したその瞬間のデータがそのまま統制の対象になります。ワークフローによる承認や、不正につながりかねない操作の検知も、業務の流れの中で自動的に回っていきます。あとから人手で照合する作業そのものを減らせるので、内部監査や経理の方の負担を大きく軽くできるという声をよくいただきます。

料金は公開されておらず、要件に応じた個別見積もりで、コア・プラットフォーム+利用モジュール+ユーザー数で構成する年間ライセンス料と初期費用が基本です。経費精算の具体的な対応範囲は公開情報では確認できないため、資料請求で自社の要件に照らして確かめるとよいでしょう。

2. Odoo導入・開発・業務統合支援(株式会社マルウェブ)

Odoo導入・開発・業務統合支援(株式会社マルウェブ)の公式サイト

ベルギー発のオープンソースERP「Odoo」を、株式会社マルウェブが導入支援するサービスです。Odooは販売・会計・在庫・製造・購買・CRM・ECなど80以上のアプリを、必要な分だけ選んで1つの基盤で連携できます。

導入を検討する企業がどんな状態から相談に訪れるのか。マルウェブの若林氏は、寄せられる相談の傾向を次のように話しています。

株式会社マルウェブ
若林氏
独自インタビューより

一番多いのは、販売管理、在庫管理、会計がそれぞれの部門で分断されているので一元化したい、というご相談です。次に多いのが、Excelやメール、手書き、あるいは古いシステムで運用していて担当者の負担が大きいので、もう少し便利にしたいというご要望です。

マルウェブは要件定義とFit & Gap分析を起点に、カスタマイズ開発・外部システム連携・データ移行・研修・運用後サポートまでを支援工程として掲げます。導入期間は標準機能中心で2〜3ヶ月、カスタマイズや外部連携を含む場合は3〜6ヶ月が目安で、導入支援費用は要件に応じた個別見積もりです。

会計アプリには請求や経費の機能が含まれ、販売・在庫と同じ基盤で経費の記録から会計処理までをつなげられます。Odoo本体のライセンスはスタンダード22ドル/ユーザー・月、カスタム33ドル/ユーザー・月(いずれも初回ユーザーへの12ヶ月割引適用後、2026年10月時点)で、使うアプリ数にかかわらずユーザー数で料金が決まります。

3. マネーフォワード クラウドERP(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウドERP(株式会社マネーフォワード)の公式サイト

会計・請求・経費・債権債務・人事労務・勤怠・給与といったモジュールを、必要なものから選んで組み合わせられるコンポーネント型のクラウドERPです。公式はIPO準備から中堅・上場企業向けと位置づけています。

経費モジュールは申請・承認のワークフローを備え、承認後のデータを会計と同じ基盤で仕訳・支払につなげられます。料金は月間のアクティブユーザー数に応じた従量課金で、その月に経費明細の登録や申請を行わなかったユーザーは課金対象外です(管理・承認権限ユーザーは対象)。電子帳簿保存法・インボイス制度に対応し、JIIMA認証を取得しています。

月額と初期設定の導入支援費用はいずれも公開されておらず要お問い合わせで、利用人数やプランで変わります。導入は最短1ヶ月とされています。

4. OBIC7(株式会社オービック)

OBIC7(株式会社オービック)の公式サイト

株式会社オービックが、コンサルティングから開発・導入・運用保守までを自社で一貫して手がける統合業務ソフトウェア(ERP)です。会計・人事給与・販売・生産などのソリューションで構成され、シリーズ累計の導入社数は29,000社を超えると公式は記載しています(時点の明示なし)。

会計情報ソリューションの中に旅費・経費ワークフローと社員支払管理を備え、出張旅費・交通費・立替経費の事前申請や仮払い・精算の承認を扱えます。起票時にプロジェクトコードや部門按分を入力でき、承認後の社員支払・仕訳連携まで同じ基盤でつながります。全伝票でワークフロー承認機能を使える点も公式が挙げています。

スキャナ保存はERPとして国内初の認証を取得と公式に記載があります(認証名は未記載)。クラウド(プライベート型)では自社でのハード・ミドルウェア保守が不要です。料金は会計・各ソリューションとも公開されておらず、個別の問い合わせが必要です。

5. SuperStream-NX(キヤノンITソリューションズ株式会社)

SuperStream-NX(キヤノンITソリューションズ株式会社)の公式サイト

中堅から大企業・上場企業を主な対象とする国産の統合バックオフィス基盤で、1995年の発売以来、日本の会計制度・税制改正への対応を重ねてきました。キヤノンITソリューションズ株式会社が提供し、「11,000社以上」(公式表記、時点の明示なし)の導入実績を掲げます。

統合会計に支払管理・経費精算管理が含まれ、公式は入力した精算データがそのまま支払データに反映されると説明しています。インボイス制度と電子帳簿保存法(電子取引・スキャナ保存)に対応し、JIIMA認証を取得しています。

提供形態はオンプレミス(エンジン/パッケージ)とクラウドの3種類から選べます。料金は公開されておらず、多くは販売パートナー経由での見積もりとなります。

6. PROACTIVE(SCSK株式会社)

PROACTIVE(SCSK株式会社)の公式サイト

会計・人事給与・販売・購買・生産・建設を同一ブランドで統合するERPで、SCSK株式会社が「年商100億円以上の中堅〜大企業向け」と位置づけます。必要なモジュールから段階的に導入でき、7,500社を超える導入実績を公式が掲げています(時点の明示なし)。

会計領域に経費のモジュールがあり、経費・承認申請はモバイル専用アプリから行えます。提供形態はSaaS・IaaS・オンプレミス・ハイブリッドから選べ、会計はクラウド、生産はオンプレといった領域ごとの使い分けもできます。

料金は利用機能とユーザー数に応じた個別見積もりで、公式FAQは初期費用の目安をおよそ2,000万円からと案内しています。会計系をFit to Standardでクラウド利用する場合の導入期間は最短約3ヶ月とされます。

7. Microsoft Dynamics 365 Business Central(日本マイクロソフト株式会社)

Microsoft Dynamics 365 Business Central(日本マイクロソフト株式会社)の公式サイト

マイクロソフトが「小中規模企業向けのAI搭載ERP」と案内するクラウド製品で、財務・販売・購買・在庫・プロジェクト管理などを1つにまとめています。公式は「55,000を超える中小企業」に利用されていると記載しています(集計基準の記載なし)。

経費を扱うAIエージェントや、Outlook・Excel・Teamsとの連携を備えます。複数通貨・多言語・会社間取引といったグローバル対応も公式が挙げています。

料金はユーザー単位の月額で、Essentialsが11,994円、Premiumが16,491円、閲覧・承認中心のTeam Membersは1,199円(いずれも年払い・税別・ユーザー/月相当)。30日間の無料トライアルがあります。

8. クラウドERP ZAC(株式会社オロ)

クラウドERP ZAC(株式会社オロ)の公式サイト

IT・広告・コンサル・士業など案件・プロジェクト単位で業務が進む業種に特化した、株式会社オロの統合型クラウドERPです。プロジェクト別の収支管理を軸に、販売・購買・勤怠/工数・経費・管理会計・内部統制を一元化します。

経費管理は機能別ライセンスの一つで、申請・承認のワークフローや操作ログの保存を備えます。案件に紐づけた経費を売上・原価と突き合わせ、案件損益をリアルタイムに可視化できます。電子帳簿保存法・インボイス制度には自動アップデートで対応すると公式は記載しています。

料金はモジュール×ライセンス数の課金で、ZAC初期設定費用10万円と保守費用6万円〜/月が基本です(各モジュール単価は要お問い合わせ)。導入実績は1,100社超(公式、時点の明示なし)とされています。

9. SMILE V 2nd Edition 販売(株式会社OSK)

SMILE V 2nd Edition 販売(株式会社OSK)の公式サイト

株式会社OSKが開発し、株式会社大塚商会が販売する統合業務パッケージ「SMILE V」シリーズの製品です。販売・会計・人事を共通データベースで連携する構成で、販売管理で発生した取引データを会計モジュールへ受け渡せるため、経費を含む日々の数字を会計基盤でまとめて扱えます。

経費精算の専用的な対応範囲は資料請求で確認したい部分ですが、会計と販売を1つの基盤に統合できる点が特徴です。販売管理では見積から受注・売上・入金、発注・仕入・支払、複数倉庫の在庫までを一元管理し、食品卸向けの「FOODMASTER」などの業種特化版も用意されています。

オンプレミス版と、Microsoft Azure基盤のクラウド版「SMILE V Air」を提供します。SMILE V Airは初期費用158,000円〜・月額20,620円〜(税別)で、30日間の無料お試しがあります。オンプレミス版の価格は要お問い合わせです。

10. SmileWorks(株式会社スマイルワークス)

SmileWorks(株式会社スマイルワークス)の公式サイト

販売・仕入・在庫・会計・給与・勤怠・ワークフローを1つにまとめた、株式会社スマイルワークスの中小企業向け統合型クラウドERPです。プロジェクト別収支管理を主軸に据え、必要な機能をモジュール単位で少しずつ追加できます。

経費精算は月額5,000円(税別)のオプションで、多段階の承認ワークフロー(同5,000円)と組み合わせられます。販売・購買・給与のデータは会計連動ボタンで部門別・補助科目付きの仕訳に自動変換されます。インボイス制度・電子帳簿保存法に対応し、会計ワークスがJIIMA認証を取得しています。

料金は販売ERPプランの月額5,000円から、標準プランは初期30,000円+最初のモジュール10,000円(2モジュール目以降は各7,000円)など、プランと機能の組み合わせで決まります(いずれも税別、5ID)。

11. freee 統合型 ERP(freee株式会社)

freee 統合型 ERP(freee株式会社)の公式サイト

クラウド会計を提供するfreee株式会社が、2023年8月に提供を開始した中小・成長企業向けのクラウドERPです。IT・コンサル・広告など無形商材を扱う受託型・請負型ビジネスを主な対象に、会計・請求・工数管理・案件管理・経費・給与・人事労務を単一のプラットフォームで統合します。

freee経費精算やfreee支出管理を会計と同じ基盤で扱え、電子帳簿保存法にも対応します。工数管理で時間単価を管理し、プロジェクト単位の予実管理や案件別の売上・原価分析ができます。

従業員数2名〜数百名規模を想定し、料金は導入企業ごとに応相談(数十万〜数百万円)で、一部のモジュールで無料トライアルが提供されます。製造・流通など有形商材や、多通貨・多言語を要する海外拠点の統合には制約があります。

12. キャムマックス(株式会社キャム)

キャムマックス(株式会社キャム)の公式サイト

株式会社キャムが「中小企業のためのクラウドERP」と掲げる製品で、製造・卸売・小売など有形商材を扱う事業者向けに、販売・購買・在庫/倉庫・生産・財務会計を1つにまとめています。EC・卸・実店舗など複数チャネルの受注を集約できる点を訴求しています。

財務会計機能に自動仕訳・経費精算を備え、外部の会計システムとも連携できます。電子帳簿保存法には電子請求書オプション(初期30,000円+月額20,000円)が対応します。

料金は初期費用100,000円、月額基本70,000円に1ライセンス(5アカウント)20,000円を加えた最小構成で月額90,000円から(いずれも税抜)。生産管理やWeb-EDIなどは機能オプションとして別課金で、60日間の無料トライアルがあります。

13. Reforma PSA(株式会社オロ)

Reforma PSA(株式会社オロ)の公式サイト

株式会社オロが、同社のクラウドERP「ZAC」の機能を案件・プロジェクト型ビジネス向けの標準機能に絞ってパッケージ化した、中小・成長企業向けのクラウドERPです。IT・広告・イベント・コンサル・制作・設計など、案件単位で業務が進む業種を対象とします。

販売・購買・勤怠工数・経費の各管理を一元化し、経費はプロジェクト別に登録・精算できます(オプションで「駅すぱあと」連携)。工数登録をもとにした労務費・共通費の配賦計算で、仕掛中でも案件別の損益を把握できます。

初期費用は0円、月額は最低30,000円(税抜)からで、販売管理6,000円・購買管理2,000円・勤怠管理300円・経費管理300円といった機能別ライセンスを人数分積み上げる方式です。導入期間は1〜2か月程度とされます。

14. MA-EYES(株式会社ビーブレイクシステムズ)

MA-EYES(株式会社ビーブレイクシステムズ)の公式サイト

システム開発・SES・受託開発・コンサルティングなどプロジェクト型ビジネスに特化したクラウド型ERPで、株式会社ビーブレイクシステムズが2005年から提供しています。日々の工数登録から人件費・外注費・経費を案件原価へ反映し、部門別・案件別・顧客別に損益を可視化します。

購買・経費管理では事前の購買申請や立替・仮払経費の申請・精算を扱い、プロジェクト別の原価実績として集計します。配賦機能では、工数・人数・売上高に加え、面積や机の数といった情報も配賦基準に設定できます。

提供形態はSaaS・SaaS+・一括の3種類で、一括版は100名以上が目安です。料金は公開されておらず要お問い合わせで、30日間の無料トライアルがあります。ISO/IEC 27001とクラウドセキュリティ認証を2025年3月に取得しています。

15. プロカン(株式会社PROCAN)

プロカン(株式会社PROCAN)の公式サイト

業種別に「プロカンIT」「プロカン制作」「プロカン建設工事」の3ラインナップをそろえる、案件(プロジェクト)単位の収支管理に特化したクラウドERPです。株式会社PROCANが提供し、案件ごとに予算・実績・工数原価・外注費・経費を集約して、収支をリアルタイムに可視化します。

経費は仮払申請書・経費精算書といった帳票と、デジタル稟議・承認フローで扱い、1つの入力データから書類作成・申請・承認までをつなげます。経費精算システム「楽楽精算」と連携して経費データを取り込み、案件ごとに自動で振り分ける使い方にも対応します。ネットバンキング連携で仮払金・経費精算の振込データ作成・支払まで行えます。

料金は初期費用150,000円〜(税込165,000円〜)、月額30,000円〜(税込33,000円〜)で、利用人数に応じて変動し、IT導入補助金の対象です。会計ソフトは弥生会計・freee・勘定奉行・マネーフォワードと連携でき(業種別ページ記載)、無料トライアルの有無は公式サイトに記載がありません。

導入時の注意点(定着・期待外れを避けるために)

ERPは導入して終わりではなく、現場に定着して初めて効果が出ます。期待外れを避けるために、導入前に押さえておきたい注意点を整理します。

まず、経費精算の承認ルートや仕訳のルールは、できるだけ標準機能に業務を合わせる前提で設計すると、導入期間とコストを抑えられます。自社の既存のやり方に合わせて過度にカスタマイズすると、費用がかさむうえ、法改正時の更新や後々の運用が重くなりがちです。必要な作り込みと、標準に寄せてよい部分を切り分けておくことが大切です。

次に、現場の定着には、経費を申請する従業員にとっての使いやすさが欠かせません。入力の手間や承認までの分かりやすさは口コミでも評価が分かれる部分なので、無料トライアルや資料で実際の操作感を確認し、経理担当者だけでなく申請する側の負担も見ておくと安心です。導入後のサポート体制や、法改正への対応がどの範囲まで含まれるかも、あらかじめ確認しておきたい点です。

まとめ

経費管理まで扱えるERPは、経費精算を会計・販売と同じ基盤でつなぐことで、二重入力や突合の手間を減らし、電子帳簿保存法・インボイスへの対応や承認の統制を全社で一貫して整えやすくする選択肢です。製品ごとに経費管理の対応範囲や使い勝手には差があるため、申請・承認、制度対応、会計連携の深さを確認したうえで、自社に近い規模・業種の口コミ・評判を合わせて見比べることが、ミスマッチを避ける近道になります。

経費精算だけが課題であれば専用システムも選択肢になりますが、会計・販売まで1つの基盤にまとめたい場合は、経費管理まで扱えるERPが有力な候補です。気になる製品が見つかったら、資料を取り寄せて機能・対応範囲・費用を自社の要件に照らして確かめてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 経費管理まで扱えるERP(基幹システム)とは何ですか?

A. 経費管理まで扱えるERPとは、会計・販売・購買などの基幹業務と同じ基盤で、経費精算(申請・承認・精算)まで一元的に扱えるERP(統合基幹業務システム)です。

経費精算を独立したツールで運用する場合と違い、承認されたデータがそのまま仕訳・支払につながるため、会計システムへの転記や二重入力が起きにくくなります。ただし経費管理でどこまで対応できるか(申請・承認の柔軟さ、電子帳簿保存法・インボイス対応、会計・販売連携の深さ)は製品ごとに差があり、資料や口コミで確認することが大切です。

Q. 経費精算システムとERP(基幹システム)はどちらを選べばよいですか?

A. 経費精算だけを効率化したいなら専用システム、会計・販売まで1つの基盤にまとめたいならERPが向いています。判断の目安は本文の「経費精算専用システムとERPはどちらを選ぶ?」で詳しく整理しています。

Q. ERPの経費管理で電子帳簿保存法やインボイスに対応できますか?

A. ERPの経費管理が電子帳簿保存法・インボイス制度に対応できるかは製品ごとに対応範囲が異なるため、資料請求や問い合わせで個別に確認する必要があります。

メールやECサイトなどでやり取りした請求書・領収書の電子データは電子取引データとして電子保存が義務づけられており、紙に出力して保存する方法は2024年(令和6年)1月以降認められなくなりました(紙の証憑をスキャナで読み取って保存するスキャナ保存は任意の制度です)。

また、仕入税額控除には原則として適格請求書(インボイス)の保存が必要です。経費精算で受け取った証憑をこれらの要件に沿って保存できる機能があるか、JIIMA認証の有無も含めて確認するとよいでしょう。

出典・参考資料(2件)

Q. 経費管理まで扱えるERPは中小企業でも導入できますか?

A. 経費管理まで扱えるERPには中小・成長企業向けに設計されたクラウド型の製品もあり、中小企業でも導入できます。

初期費用を抑えて月額数万円程度から始められるクラウド型の製品があり、少人数から利用できるものもあります。ただし、大企業向けに機能を作り込んだ製品を小規模な体制で使うと運用負荷が重く感じられることがあるため、口コミの従業員規模別の評価を確認し、自社に近い規模のユーザーが無理なく使えているかを見ておくと安心です。

Q. 経費管理まで扱えるERPの導入期間や費用の目安はどのくらいですか?

A. 経費管理まで扱えるERPは、クラウド型で標準機能中心なら導入期間は数ヶ月、大規模なオンプレミス型で広範なカスタマイズを伴うと1〜2年以上かかることもあり、費用は個別見積もりとする製品が多く、クラウド型の中小企業向けで月額数万円程度からが目安です。

中堅企業向けは月額十数万〜数十万円程度、中堅〜大企業向けの統合ERPやオンプレミス型では初期費用が数百万円以上になるケースもあります。要件定義やカスタマイズの範囲で総額が大きく変わるため、費用は「要お問い合わせ」として扱い、資料請求で自社の利用規模に即した見積もりを取るのが確実です。

Q. ERPの口コミ・評判はどう見れば導入の失敗を避けられますか?

A. ERPの口コミは総合評点だけで判断せず、機能満足度・使いやすさ・サポート・費用の妥当性といった項目別の評点と、自社に近い規模・業種のユーザーの声を中心に読むと、導入後のミスマッチを避けやすくなります。

口コミサイトの一部はレビュー投稿に謝礼を伴い、好意的な評価が集まりやすい面があります。製品説明にはベンダー自身が申告したシェアや実績の数値が混ざることもあります。評点を鵜呑みにせず、具体的な業務場面に触れた投稿や、良い点と課題の両方に言及した声を重視し、最終的には資料請求や問い合わせを通じて自社の要件に照らして確かめるのが近道です。

Q. 経費管理まで扱えるERPはクラウド型とオンプレミス・パッケージ型のどちらを選べばよいですか?

A. どちらを選ぶべきかは、短期間・低コストで始めやすく法改正対応もベンダーの更新で反映されやすいのがクラウド型、自社業務への作り込みや既存システムとの密な連携がしやすいのがオンプレミス・パッケージ型です。

情報システムの体制が限られ、標準機能で早く始めたい場合はクラウド型が向きます。独自の業務プロセスへの適合や既存システムとの密な連携が必要な場合はオンプレミス・パッケージ型が候補になりますが、導入期間や運用の負担は大きくなりがちです。自社の情報システム体制とカスタマイズの必要度に合わせて見極めてください。

Q. 海外拠点やグループ会社の経費もERPで統合管理できますか?

A. 海外拠点やグループ会社の経費も、多言語・多通貨や各国の税制・会計基準に対応したERPを選べば統合管理できます。

グローバル対応のERPでは、海外拠点を含めた経費や会計の数字を本社から一元的に把握できます。本記事で紹介したなかでは、多通貨・多言語に対応するOracle NetSuiteやDynamics 365 Business Centralが海外展開のある企業に向きます。対応する言語・通貨や各国の法令対応の範囲は製品ごとに異なるため、資料で自社の拠点構成に合うかを確認してください。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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