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賞与計算のやり方|社会保険料と源泉所得税の計算方法を計算例つきで解説

賞与計算のやり方のサムネイル画像
給与計算ソフト比較表(2026年版)のプレビュー

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給与計算ソフト比較表(2026年版)

賞与を支給するたびに、額面からいくら社会保険料と所得税を差し引けばよいのか、毎月の給与計算とは勝手が違って手が止まっていませんか。

賞与の計算は、健康保険・介護保険・厚生年金・雇用保険の社会保険料と、源泉所得税を正しく差し引くことで成り立ちます。社会保険上の賞与(年3回以下支給されるもの)が対象で、住民税は賞与からは差し引きません。源泉所得税の求め方は月給と異なり、前月の給与額と扶養親族等の数から税率を引く仕組みになっています。

本記事では、賞与から差し引く社会保険料と源泉所得税の計算方法を、2026年度(令和8年度)の料率と算出率の表に基づいて整理し、額面から手取りまで通して求める計算例を示します。退職月や前月給与がない場合などの特殊ケース、端数処理や賞与支払届の提出まで、賞与計算の実務で迷いやすい点を順番に解説します。

計算の仕組みを押さえたうえで、賞与計算を自動化できる給与計算ソフトについても最後に紹介します。自社の賞与計算を正確に、そして手間なく進めるための参考にしてください。

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賞与から引かれるもの(控除項目の全体像)

はじめに、賞与の額面から差し引く控除項目の全体像を押さえます。賞与計算では、次の社会保険料4種と源泉所得税を差し引きます。

賞与から引かれるものの全体像の図解。賞与の額面から、社会保険料4種(健康保険・介護保険・厚生年金・雇用保険)と源泉所得税を差し引き手取り額を求める。社会保険料は標準賞与額(雇用保険は総支給額)に料率をかけ、介護保険は40〜64歳の従業員のみ対象。源泉所得税は社会保険料を差し引いた後の賞与額に算出率の表の税率をかける。住民税は賞与からは引かない。
  • 健康保険料:標準賞与額に健康保険料率をかけ、労使で折半します
  • 介護保険料:40歳から64歳までの従業員(介護保険第2号被保険者)が対象です
  • 厚生年金保険料:標準賞与額に18.3%をかけ、労使で折半します
  • 雇用保険料:賞与の総支給額に雇用保険料率をかけます(社会保険料の中で唯一、標準賞与額ではなく総支給額が基準)
  • 源泉所得税:社会保険料を差し引いた後の賞与額に、算出率の表で求めた税率をかけます

一方、住民税は賞与からは差し引きません。個人住民税の特別徴収は、前年の所得に基づく年税額を12分割し、6月から翌年5月までの毎月の給与から徴収する仕組みで(地方税法第321条の5)、賞与はこの分割の対象に入らないためです。その月の賞与そのものに課税される源泉所得税とは、扱いが異なります。

ここでいう賞与とは、社会保険の世界では「年3回以下支給されるもの」を指します。年4回以上支給される賞与は、賞与ではなく標準報酬月額の対象となる報酬として扱われます(この違いは後述の特殊ケースで解説します)。ここからは、社会保険料と源泉所得税の計算方法を順に見ていきます。

出典・参考資料(2件)

賞与の社会保険料の計算

ここからは、賞与から差し引く社会保険料の計算方法を、料率とあわせて1種類ずつ解説します。健康保険・介護保険・厚生年金は「標準賞与額」を基準に計算するため、まずその求め方から確認します。

標準賞与額(計算の基礎となる金額)

標準賞与額とは、健康保険・介護保険・厚生年金の保険料を計算する基礎となる金額です。実際の税引き前の賞与額から1,000円未満の端数を切り捨てて求めます。たとえば賞与額面が602,500円であれば、標準賞与額は602,000円です。

標準賞与額には上限が定められており、その種類は健康保険と厚生年金で異なります。

  • 厚生年金:支給1回につき150万円が上限(同じ月に2回以上支給されたときは合算)。150万円を超える部分には保険料がかかりません
  • 健康保険:年度(4月1日から翌年3月31日)の累計額で573万円が上限

日本年金機構は、標準賞与額と厚生年金の上限について次のように示しています。

標準賞与額とは、実際の税引き前の賞与の額から1千円未満の端数を切り捨てたもので、支給1回(同じ月に2回以上支給されたときは合算)につき、150万円が上限となります。(150万円を超えるときは150万円とされます。)

出典:厚生年金保険の保険料|日本年金機構

健康保険料

健康保険料は、標準賞与額に健康保険料率をかけ、会社と従業員で折半します。健康保険料率は都道府県ごとに異なるため、自社の所在地の料率を確認してください。協会けんぽの場合、東京都の令和8年度(2026年度)の健康保険料率は9.85%です(前年度の9.91%から引き下げ)。自社の所在地の料率は、協会けんぽの都道府県別の保険料額表で確認できます。

計算式は次のとおりです。従業員負担分は折半後の料率で求めます。

  • 健康保険料(従業員負担)= 標準賞与額 × 健康保険料率 ÷ 2

あわせて、令和8年4月分(5月納付分)以降に負担する保険料からは、全国一律の子ども・子育て支援金(0.23%)が上乗せされます。これは健康保険料率(東京都なら9.85%)とは別に加算するもので、労使で折半するため従業員の負担は0.115%分です。

したがって従業員の実際の健康保険関係の負担率は、東京都であれば9.85%と0.23%を合わせた10.08%の半分になります。健康保険組合に加入している場合は、組合ごとに定められた料率と負担割合によります。

介護保険料

介護保険料は、40歳から64歳までの従業員(介護保険第2号被保険者)のみが対象です。39歳以下と65歳以上の従業員からは、賞与で介護保険料を徴収しません。協会けんぽの介護保険料率は全国一律で、令和8年度は1.62%です。健康保険料と同様に労使で折半します。

  • 介護保険料(従業員負担)= 標準賞与額 × 1.62% ÷ 2

厚生年金保険料

厚生年金保険料は、標準賞与額に厚生年金保険料率をかけ、労使で折半します。厚生年金保険料率は平成29年9月を最後に引き上げが終了し、18.3%で固定されています。都道府県による差はありません。

  • 厚生年金保険料(従業員負担)= 標準賞与額 × 18.3% ÷ 2

雇用保険料

雇用保険料は、ほかの社会保険料と計算の基準が異なります。標準賞与額ではなく、賞与の総支給額(1,000円未満を切り捨てる前の額面)に雇用保険料率をかけます。また、労使で折半ではなく、負担割合が会社と従業員で分かれています。

令和8年度(2026年4月1日から令和9年3月31日まで)の一般の事業の雇用保険料率は、従業員(労働者)負担が0.5%(1,000分の5)、会社(事業主)負担が0.85%(1,000分の8.5)です。農林水産・清酒製造の事業と建設の事業は、これと異なる料率が定められています。

  • 雇用保険料(従業員負担・一般の事業)= 賞与の総支給額 × 0.5%
出典・参考資料(4件)

賞与の源泉所得税の計算(算出率の表の引き方)

賞与の源泉所得税は、月給の計算で使う「月額表」ではなく、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を使って求めます。月給と大きく違うのは、税率を前月の給与額と扶養親族等の数から引く点です。賞与そのものの金額ではなく、前月の給与がいくらだったかで税率が決まります。

「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している従業員の場合、国税庁は次の手順を示しています。

(1)前月の給与から社会保険料等を差し引きます。
(2)算出率の表の甲欄の扶養親族等の数に応じた上記(1)の金額の当てはまる行と「賞与の金額に乗ずべき率」欄との交わるところに記載されている税率を求めます。
(3)(賞与から社会保険料等を差し引いた金額)×上記(2)の税率
この金額が、賞与から源泉徴収する税額になります。

出典:No.2523 賞与に対する源泉徴収|国税庁

ここで示すのは「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している従業員(甲欄)の求め方です。申告書を提出していない従業員(掛け持ち勤務のアルバイトなど)は、算出率の表の「乙」欄を使って税率を求めます。手順を整理すると、甲欄の場合は次の3ステップです。

  1. 前月の給与から社会保険料等を差し引いた金額を求めます(=税率を引くための基準額。前月給与の額面から健康保険・厚生年金・雇用保険などの社会保険料を差し引いた金額で、源泉所得税や住民税を差し引く前の額です)
  2. その金額と扶養親族等の数を算出率の表に当てはめ、「賞与の金額に乗ずべき率」を求めます
  3. 賞与から社会保険料等を差し引いた金額 × 上記の税率で、源泉所得税額を求めます(1円未満は切り捨て)
賞与の源泉所得税を求める3ステップ(甲欄)の図解。STEP1 前月の給与から社会保険料等を差し引いた金額を求める。STEP2 その金額と扶養親族等の数を算出率の表に当てはめ賞与の金額に乗ずべき率を読み取る。STEP3 賞与から社会保険料等を差し引いた金額に税率をかける(1円未満切り捨て)。税率は賞与そのものでなく前月の給与と扶養親族等の数で決まる。

算出率の表は、扶養親族等の数ごとに、前月の社会保険料等控除後の給与額の区分と税率が並んだものです。賞与に乗ずる税率は0.000%から45.945%まで段階的に設定されています。

たとえば扶養親族等の数が3人で、前月の社会保険料等控除後の給与額が「181千円以上300千円未満」の区分に当たる場合、税率は2.042%です。2026年中に支給する賞与には、国税庁が公表する「令和8年分」の算出率の表を使います。

算出率の表(甲欄)のうち、扶養親族等の数が0〜3人・税率が低い側の区分を抜粋すると、次のとおりです。前月の給与が高いほど、また扶養親族等の数が少ないほど、賞与に乗ずる税率が高くなります。自分の前月給与と扶養親族等の数が交わる区分の税率を読み取ってください。

賞与の金額に乗ずべき率扶養0人扶養1人扶養2人扶養3人
0.000%82未満107未満143未満181未満
2.042%82〜94107〜250143〜276181〜300
4.084%94〜260250〜289276〜321300〜354
6.126%260〜309289〜346321〜377354〜405
8.168%309〜342346〜373377〜400405〜424
前月の社会保険料等控除後の給与等の金額(単位:千円)。「〜」は「下限以上・上限未満」を表す。扶養4人以上・税率8.168%超の区分・乙欄を含む全体は国税庁「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(令和8年分)」を参照。

先ほどの計算例(扶養3人・前月250千円)であれば、扶養3人の列で250が「181〜300」の区分に当たるため、税率は2.042%と読み取れます。

読み取り方はほかの条件でも同じです。たとえば扶養親族等が1人で、前月の社会保険料等控除後の給与が260千円なら、扶養1人の列で260が「250〜289」の区分に当たり、税率は4.084%です。この従業員の賞与から社会保険料等を差し引いた金額が450,000円であれば、源泉所得税は 450,000円 × 4.084% = 18,378円(1円未満切り捨て)となります。

国税庁は算出率の表の改正について、次のように注記しています。

※令和8年分の例となります。令和9年分以後の「算出率の表」や「月額表」は改正されていますのでご注意ください。

出典:No.2523 賞与に対する源泉徴収|国税庁

2027年(令和9年)以降に支給する賞与は、その年分の算出率の表を使う必要があります。年をまたぐ際は、使用する表の年分を必ず確認してください。

出典・参考資料(2件)

賞与計算の計算例(額面から手取りまで)

ここまでの計算方法を、ひとつの例で額面から手取りまで通して確認します。次の条件で、賞与60万円を支給した場合を計算します。

  • 事業所の所在地:東京都(協会けんぽ・令和8年度)
  • 従業員:35歳(介護保険の対象外)、扶養親族等3人、一般の事業に勤務
  • 賞与の額面:600,000円
  • 前月の給与(社会保険料等を差し引いた後):250,000円

ステップ1:標準賞与額を求める
賞与の額面600,000円は1,000円未満の端数がないため、標準賞与額も600,000円です。

ステップ2:社会保険料を計算する
健康保険・厚生年金は標準賞与額を、雇用保険は総支給額を基準に、従業員負担分を求めます。35歳のため介護保険料はかかりません。

  • 健康保険料:600,000円 × 9.85% ÷ 2 = 29,550円
  • 子ども・子育て支援金:600,000円 × 0.23% ÷ 2 = 690円
  • 厚生年金保険料:600,000円 × 18.3% ÷ 2 = 54,900円
  • 雇用保険料:600,000円 × 0.5% = 3,000円
  • 社会保険料の合計(従業員負担):29,550円 + 690円 + 54,900円 + 3,000円 = 88,140円

ステップ3:源泉所得税を計算する
まず、賞与から社会保険料を差し引きます。600,000円 − 88,140円 = 511,860円。次に税率を求めます。前月の社会保険料等控除後の給与が250,000円、扶養親族等が3人なので、算出率の表では「181千円以上300千円未満」の行に当たり、税率は2.042%です。

  • 源泉所得税:511,860円 × 2.042% = 10,452円(1円未満切り捨て)

ステップ4:手取り額を求める
額面から社会保険料と源泉所得税を差し引くと、手取り額が求められます。

  • 手取り額:600,000円 − 88,140円 − 10,452円 = 501,408円

この例では、額面600,000円の賞与に対し、社会保険料88,140円と源泉所得税10,452円を差し引いた501,408円が手取り額です。従業員の年齢(介護保険の有無)、所在地の健康保険料率、前月給与と扶養親族等の数によって金額は変わるため、自社の条件に当てはめて計算してください。

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賞与計算の特殊ケース(早見一覧)

通常の賞与計算とは扱いが変わる特殊なケースを、一覧で整理します。それぞれ「どう判定するか」と「計算がどう変わるか」が異なるため、該当しそうな場合は根拠となる規定とあわせて確認してください。

ケース判定のポイント計算の扱い
前月に給与の支払がない前月の給与が0円で税率を引けない源泉所得税は算出率の表を使わず、(賞与−社会保険料等)÷6を月額表に当てはめて税額を求め、6倍する(賞与の計算期間が6か月超なら「12」で計算)
前月給与の10倍を超える賞与賞与(社会保険料等控除後)が前月給与(同)の10倍超源泉所得税は月額表を使う特例計算((賞与÷6)+前月給与を月額表に当てはめ、前月の税額を差し引いて6倍)
退職月に支給する賞与支給月が社会保険の資格喪失月(退職日の翌日が属する月)に当たるか資格喪失月に支給される賞与には健康保険・厚生年金の保険料がかからない(月末まで在籍し翌月1日が資格喪失日となる場合は退職月の賞与も保険料の対象)。源泉所得税は賞与が支給される限り課税される。また、死亡退職で死亡後に支給が確定した賞与は、相続財産となり所得税の課税対象外
産前産後・育児休業中に支給する賞与賞与月の末日が休業期間に含まれるか産前産後休業中は社会保険料が免除。育児休業中の賞与保険料は、令和4年10月以降に開始した育休では「賞与月の末日を含む連続1か月超の育休」の場合に限り免除(源泉所得税・雇用保険料に免除はない)
同じ月に2回以上支給する賞与同一月内の複数回支給厚生年金・健康保険の標準賞与額は合算して上限を判定する(厚生年金は1回あたり150万円が上限)
年4回以上支給される賞与年間の賞与支給回数が4回以上賞与ではなく標準報酬月額の対象となる報酬として扱い、標準賞与額の対象とはしない

前月に給与がない場合と、賞与が前月給与の10倍を超える場合は、いずれも算出率の表ではなく月額表を使う特例計算になります。育児休業中の賞与の社会保険料免除は、休業期間の長さによって結論が変わるため、「育休中は必ず免除される」と早合点しないよう注意が必要です。

出典・参考資料(4件)

端数処理と賞与支払届の提出

計算した金額の端数処理と、賞与支給後に必要な届出について解説します。どちらも賞与計算の実務で忘れやすい最後の詰めの部分です。

端数処理

社会保険料と源泉所得税では、端数処理のルールが異なります。

  • 社会保険料(従業員負担分の控除額):1円未満の端数が生じた場合、50銭以下は切り捨て、50銭を超える場合は切り上げます
  • 源泉所得税:1円未満の端数を切り捨てます

賞与の保険料を納付する月は、給与にかかる従業員負担分と賞与にかかる従業員負担分を、それぞれ端数処理したうえで合計します。

賞与支払届の提出

賞与を支給したら、日本年金機構へ「被保険者賞与支払届」を提出します。提出期限は賞与支払日から5日以内で、提出先は事務センターまたは管轄の年金事務所です。

事業主が被保険者および70歳以上被用者へ賞与を支給した場合には、支給日より5日以内に「被保険者賞与支払届」により支給額等を届出します。

出典:従業員に賞与を支給したときの手続き|日本年金機構

この届出に基づいて、従業員の年金額や健康保険の給付額の基礎となる標準賞与額が記録されます。提出が遅れると従業員の給付に影響するおそれがあるため、賞与計算が終わったら速やかに手続きを行いましょう。

出典・参考資料(2件)

賞与計算を自動化するなら(給与計算ソフト)

ここまで見てきたとおり、賞与計算は社会保険料率や源泉所得税の算出率の表を正しく適用し、前月給与や扶養親族等の数に応じて税率を引く必要があります。手計算やエクセルでは、料率改定の反映漏れや転記ミスが起こりやすい作業です。給与計算ソフトを使えば、賞与明細を入力するだけで社会保険料と源泉所得税が自動計算され、賞与支払届の作成まで一貫して行えます。

ここでは、賞与計算に対応した代表的な給与計算ソフトを紹介します。以下は紹介するサービスの比較表です。

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サービス名弥生給与 Nextマネーフォワード クラウド給与給与奉行クラウド
提供形態クラウド型クラウド型クラウド型
賞与計算の対応賞与明細の入力で所得税・社会保険料を自動計算。前月給与なし・前月給与の10倍超など月額表を使う特例にも対応。賞与支払届はベーシックライト以上のプランで作成所得税・雇用保険料・社会保険料の計算に対応。支給・控除項目のカスタム設定も可能社会保険料を料率改定込みで自動計算。賞与支払届など社会保険関連書類の電子申請に対応
料金初期費用0円/月額1,700円〜
(税抜・年契約時の月あたり)
初期費用0円/月額2,480円〜
(税抜・ひとり法人プラン年払い時の月あたり)
初期費用0円/月額5,500円〜
(従業員20名までのプラン)
向いている企業規模中小企業
(自社で給与計算を始めたい規模)
ひとり法人〜中堅企業中小〜中堅企業
(従業員規模別の5プラン)
詳細情報公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※上記は2026年10月時点の各社公式情報に基づく一般的な内容です。料金は代表的なプランの一例で、プラン・契約条件により異なります。最新の料金・機能は各社公式サイトをご確認ください。

ここで紹介する3製品のほかにも給与計算ソフトは数多くあります。以下の記事では主要な給与計算ソフトを比較し、対応機能や料金、自社の規模・業務に合った選び方まで詳しく解説しています。賞与計算の自動化を含めて導入を具体的に検討する際の参考にしてください。

1. 弥生給与 Next(弥生株式会社)

弥生給与 Nextのウェブサイト

弥生給与 Nextは、会計ソフトを提供する弥生株式会社のクラウド給与サービスです。賞与明細を入力すると所得税と社会保険料が自動計算され、Web上での賞与明細の配信まで対応します。

賞与計算に関わる実務への対応が手厚い点が特徴です。前月に給与がない場合や賞与が前月給与の10倍を超える場合といった月額表を使う特例も、賞与支給手続きの設定で扱えます。2026年(令和8年)分の源泉徴収税額表の改正にも対応済みで、料率や税率の変更時に特別な操作は不要とされています。賞与支払届の作成はベーシックライト以上のプランで利用できます。

料金は初期費用0円で、月額1,700円から(年契約時の月あたり、税抜)。最大2か月間の無料体験も用意されており、給与計算を自社で始めたい中小企業が導入しやすい構成です。

2. マネーフォワード クラウド給与(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド給与のウェブサイト

株式会社マネーフォワードが提供するクラウド給与計算ソフトです。賞与計算では、所得税・雇用保険料・社会保険料の計算に対応し、支給・控除項目のカスタム設定もできます。

マネーフォワード クラウドシリーズ(会計・勤怠・人事管理など)とのデータ連携を前提に設計されている点が強みです。API連携・CSV連携で20種類以上の外部勤怠管理システムに対応しており、既存の勤怠システムを活かしたまま給与計算だけを切り替えることもできます。支給・控除項目の前月差分を自動表示する機能で、計算結果のチェックも効率化できます。

料金は初期費用0円で、ひとり法人プランなら月額2,480円から(年払い時の月あたり、税抜)。ビジネスプラン相当の機能を1か月無料で試せます。ひとり法人から中堅企業まで、規模に応じたプランが選べます。

3. 給与奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

給与奉行クラウドのウェブサイト

給与奉行クラウドは、45年以上の実績を持つ「奉行シリーズ」を展開するOBC(株式会社オービックビジネスコンサルタント)のクラウド給与計算システムです。給与・賞与計算に加え、年末調整の計算や源泉徴収票の作成まで幅広くカバーします。

健康保険・厚生年金・雇用保険などの社会保険料を、保険料率の改定を含めて自動計算します。賞与支払届・算定基礎届・月額変更届など、社会保険関連書類の電子申請に対応している点も実務的です。従業員規模に応じた5段階のプランがあり、必要な処理規模に合わせて選べます。

料金は従業員20名までのプランで月額5,500円から(初期費用0円)。30日間の無料トライアルが用意されています。社会保険の手続きまで含めて給与業務を効率化したい企業に向いています。

まとめ

賞与計算は、健康保険・介護保険・厚生年金・雇用保険の社会保険料と源泉所得税を正しく差し引くことで求められます。社会保険料は標準賞与額(雇用保険は総支給額)に2026年度の料率をかけて計算し、源泉所得税は前月給与と扶養親族等の数から算出率の表で税率を引く点が、月給の計算との大きな違いです。

前月に給与がない場合や退職月、育児休業中の支給など、特殊なケースでは扱いが変わります。料率や算出率の表は毎年改正されるため、年度と年分を確認しながら計算することが欠かせません。手計算での反映漏れや転記ミスが不安な場合は、賞与明細の入力だけで社会保険料・源泉所得税を自動計算し、賞与支払届の作成まで行える給与計算ソフトの導入を検討するとよいでしょう。

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よくある質問(FAQ)

Q. 賞与計算とは何ですか?

A. 賞与計算とは、賞与の額面から社会保険料(健康保険・介護保険・厚生年金・雇用保険)と源泉所得税を差し引いて、従業員に支払う手取り額を求める一連の計算です。月給の計算と異なり、源泉所得税は前月の給与額と扶養親族等の数から税率を引く点が特徴で、住民税は賞与からは差し引きません。社会保険の世界では、年3回以下支給されるものが賞与計算の対象になります。

Q. 賞与の額面と手取りはどのくらい違いますか?

A. 賞与の手取りは、額面から社会保険料4種(健康保険・介護保険・厚生年金・雇用保険)と源泉所得税を差し引いた残りの金額です。差し引かれる割合は、健康保険料率(都道府県別)・年齢(介護保険の有無)・前月給与と扶養親族等の数による源泉所得税率によって変わります。

本記事の計算例では、額面600,000円の賞与から社会保険料と源泉所得税の合計98,592円を差し引き、手取りは501,408円(額面の約84%)でした。

Q. 賞与から住民税が引かれないのはなぜですか?

A. 賞与から住民税が引かれないのは、個人住民税が前年の所得に基づく年税額を12分割し、6月から翌年5月までの毎月の給与から徴収する仕組みだからです(地方税法第321条の5)。賞与はこの毎月の給与とは別で、年税額の分割対象に含まれないため、住民税は控除されません。当月の支給額そのものに課税される源泉所得税とは扱いが異なります。

出典・参考資料(1件)

Q. 賞与の源泉所得税が月給より高く感じるのはなぜですか?

A. 賞与の源泉所得税は、前月の給与(社会保険料等控除後)の金額と扶養親族等の数で税率が決まるためです。前月の給与が高いほど高い税率が適用される仕組みで、賞与そのものの金額で率が決まるわけではありません。この源泉徴収額はあくまで概算で、1年間の所得をもとに年末調整で精算されるため、結果的に引かれすぎていた分は還付されることがあります。

出典・参考資料(1件)

Q. 賞与の社会保険料に上限はありますか?

A. 賞与の社会保険料には上限があり、厚生年金は1回の支給につき150万円、健康保険は年度(4月1日〜翌年3月31日)の累計額で573万円が標準賞与額の上限です。この上限を超える部分には保険料がかかりません。厚生年金で同じ月に2回以上支給した場合は合算して150万円の上限を判定します。また、雇用保険料は標準賞与額ではなく賞与の総支給額が基準で、この上限はありません。

出典・参考資料(2件)

Q. 賞与計算の端数処理はどうすればよいですか?

A. 社会保険料は被保険者負担分を控除する際に50銭以下を切り捨て・50銭を超える場合は切り上げ、源泉所得税は1円未満を切り捨てます。賞与の保険料を納付する月は、毎月の給与にかかる被保険者負担分と賞与にかかる被保険者負担分を、それぞれ端数処理したうえで合計します。

出典・参考資料(2件)

Q. 退職予定者の賞与から社会保険料は引かれますか?

A. 退職予定者の賞与から健康保険・厚生年金の保険料が引かれるかは、賞与の支給月が社会保険の資格喪失月に当たるかどうかで決まります。退職日の翌日が資格喪失日となり、その資格喪失日が属する月に支給される賞与には、健康保険・厚生年金の保険料がかかりません(たとえば月の途中で退職する場合の退職月の賞与)。

一方、月末日まで在籍して翌月1日が資格喪失日となる場合は、退職月の賞与も保険料の対象です。源泉所得税は、資格喪失月かどうかにかかわらず賞与が支給される限り差し引きます。

Q. 年4回以上支給する賞与はどう計算しますか?

A. 年4回以上支給される賞与は、標準賞与額の対象となる賞与ではなく、標準報酬月額の対象となる「報酬」として扱います。この場合、1回ごとの賞与に標準賞与額として保険料をかけるのではなく、年間の賞与総額を12等分した額を各月の報酬に加えて標準報酬月額を決め、そこから社会保険料を計算します。源泉所得税は、支給のつど算出率の表を使って通常どおり計算します。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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