決算や経営会議の資料で「予実」という言葉を目にして、正確な意味や読み方があいまいなまま使っていないでしょうか。
予実とは、予算(予定)と実績を並べて比べることを指す言葉で、「よじつ」と読みます。この予算と実績の差を定期的に確認し、ずれの原因を分析して次の手を打つ一連の管理業務が「予実管理」です。
本記事では、予実・予実管理の意味と読み方から、予算管理との違い、進め方の4ステップ、実際の予実管理表の作り方、差異分析で見るべきポイントまでを、はじめて予実管理に取り組む担当者にも分かるように整理します。Excelでの運用に限界を感じたときに検討したい予算管理システムについても、後半で具体的に紹介します。
言葉の意味を押さえたうえで、自社で予実管理を始める具体的なイメージまで持ち帰ってください。
目次
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予実とは?読み方と予実管理の意味
予実は「よさん」ではなく「よじつ」と読み、予算(予定)と実績を合わせた言葉です。会社があらかじめ立てた数値計画が予算、実際に出た数字が実績で、この2つを突き合わせることを指して「予実」と呼びます。
この予算と実績を定期的に比較し、差(差異)がなぜ生まれたのかを分析して対策を打つ一連の業務が予実管理です。予算実績管理と呼ばれることもあります。売上や利益が計画どおりに進んでいるかを期の途中で把握し、ずれていれば早めに軌道修正することが目的で、管理会計の中心的な業務のひとつに位置づけられます。
予算を立てただけ、あるいは決算で結果を振り返るだけでは、期の途中で計画とのずれに気づけません。予実管理は「立てた計画」と「足元の実績」を定期的に照らし合わせることで、経営判断を後追いにしない仕組みをつくります。
予実・予算・予算管理・予実管理の違いを整理
予実管理を理解するうえで混同しやすいのが、予算・予算管理との関係です。それぞれが指す範囲を一度整理しておきましょう。

| 用語 | 予算 | 実績 | 予算管理 | 予実管理 |
|---|---|---|---|---|
| 指すもの | 会社が立てる数値目標(売上・利益・経費・原価などの計画値) | 実際に出た数字(会計データなどで確定した結果) | 予算の編成・配分を含む、計画全体を管理する業務 | 予算と実績を比較し、差異を分析して対策につなげる業務 |
| 主な時間軸 | 年度・半期・四半期で策定 | 月次決算などで締めて確定 | 年度単位の計画づくりに重点 | 月次など短い周期で比較・改善 |
予算管理が「計画をどう立て、どう配分するか」という年度単位の視点に重きを置くのに対し、予実管理は「立てた計画が実際にどう進んでいるか」を月次など短い周期で見ていく業務です。予算管理の中に予実管理が含まれる、あるいは予実管理が予算管理を実行段階で支える工程だと捉えると、両者の関係を整理しやすくなります。
似た言葉として進捗管理や原価管理もあります。進捗管理はプロジェクトや業務タスクの進み具合を見るもので、お金の計画と結果を扱う予実管理とは対象が異なります。原価管理は製品やサービスにかかるコストを管理・低減する活動で、予実管理のうち原価に関わる部分と重なりますが、予実管理は売上や利益も含めた計画全体を対象にする点で範囲が広くなります。
このほか、プロジェクトに投じた作業時間の計画と実績を比べる「工数予実管理」という別概念もありますが、これは時間・人員を扱うもので、本記事が扱う予算と実績の管理とは軸が異なります。
予実管理を行う目的
ここからは、予実管理を行う目的を整理します。いずれも「差を見つけて、次の手を打つ」という行動につながる点が共通しています。
1つ目は、目標の進捗を期の途中で可視化することです。年度の予算に対して今どのくらい到達しているかを月ごとに確認できれば、決算を待たずに「このままでは未達になりそうだ」と早期に察知できます。
2つ目は、課題を早期に見つけて対策を打つことです。予算と実績の差を分析すると、どの事業・どの費目でずれが生じているかが分かります。原因が特定できれば、販売施策の見直しやコストの抑制など、具体的な打ち手につなげられます。
3つ目は、着地見込みを更新し、意思決定の精度を高めることです。足元の実績を踏まえて期末の着地を見直せば、追加投資や予算の組み替えといった判断を、より確かな数字にもとづいて下せます。予実管理は、経営判断を勘や後追いにしないための土台になります。
「何のために予実管理を行うのか」をさらに掘り下げて知りたい方は、目的を軸にまとめた以下の記事もあわせてご覧ください。
予実管理の進め方(4ステップ)
予実管理は、予算を立てて実績を集め、差を分析して対策を打つという流れを繰り返します。ここでは基本の4ステップに分けて進め方を解説します。

①予算を設定する
最初に、年度の数値目標となる予算を立てます。全社の売上・利益目標を置いたうえで、部門別・勘定科目別に落とし込むと、後の比較がしやすくなります。全社の予算と各部門の予算の合計に矛盾がないかを確認し、現場が納得して追える現実的な水準に調整しておくことが、後の運用のしやすさにつながります。
②実績を収集する
次に、実際の数字を集めます。多くの企業では月次決算で会計データを締め、その月の売上・費用・利益を確定させます。このとき、予算と同じ区分(勘定科目や部門)で実績を揃えておくことが欠かせません。粒度がそろっていないと、次のステップの比較で差を正しく追えなくなります。
③予算と実績を比較し差異を把握する
予算と実績がそろったら、両者を並べて差異を算出します。基本の計算は「差異=実績−予算」、達成度合いは「達成率=実績÷予算」で求めます。売上なら実績が予算を下回ればマイナスの差異、費用なら実績が予算を上回ればプラスの差異となり、どこで計画からずれているかが数字で見えてきます。ここではまず差を把握するところまでを行い、差異の原因の深掘りは後述の「差異分析のポイント」で扱います。
④課題への対策を立てて実行する
差異の原因が見えたら、それに対する打ち手を決めて実行します。売上が未達なら販売施策の追加や注力商材の見直し、費用が超過しているなら支出の抑制といった具合です。あわせて、足元の実績を反映して期末の着地見込みを更新しておくと、次の月の予算と実績の比較がさらに実態に即したものになります。この一連の流れを毎月繰り返すことで、計画と実績のずれを小さく保てます。
予実管理表の作り方(現物サンプル)
予実管理を実際に行うときは、予算と実績を並べた「予実管理表」を使います。まずは下の例のように、勘定科目を縦に、予算・実績・差額・達成率を横に並べた表をつくるのが基本です。以下は、ある月の損益を表にした一例です。
| 勘定科目 | 売上高 | 売上原価 | 売上総利益 | 販売費及び一般管理費 | 営業利益 |
|---|---|---|---|---|---|
| 予算 | 10,000,000円 | 4,000,000円 | 6,000,000円 | 3,500,000円 | 2,500,000円 |
| 実績 | 9,200,000円 | 3,900,000円 | 5,300,000円 | 3,650,000円 | 1,650,000円 |
| 差額(実績−予算) | △800,000円 | △100,000円 | △700,000円 | +150,000円 | △850,000円 |
| 達成率 | 92% | 98% | 88% | 104% | 66% |
| 前年同月 | 8,800,000円 | 3,800,000円 | 5,000,000円 | 3,400,000円 | 1,600,000円 |
差額は「実績−予算」で計算します。売上や利益は、実績が予算を下回るとマイナス(上の表では△で表示)となり、計画に届いていないことを示します。一方、費用は実績が予算を上回るとプラスになり、使いすぎを示します。費用の差額は符号の意味が売上と逆になるため、プラスが必ずしも良い状態ではない点に注意してください。
達成率(実績÷予算)も、費用の行では読み方が逆になります。売上や利益は100%以上なら目標達成ですが、費用は100%を超えると予算を超過して使いすぎていることを意味します。上の表では、販売費及び一般管理費の達成率104%が予算超過にあたり、注意して原因を見るべき科目だと分かります。
上のサンプルでは前年同月の列も加え、前年との増減も追えるようにしています。表をつくるときは、このように推移が見える列を設け、毎月同じ様式で更新することがポイントです。Excelやスプレッドシートなら、差額や達成率を数式で自動計算しておくと、実績を入力するだけで表が更新されます。まずは主要な勘定科目に絞って始め、部門別・商品別へ広げると無理なく運用できます。
差異分析のポイント
予実管理の価値は、差異を見つけたあとの分析にあります。限られた時間で効果を出すために、見るべき順番と深さを押さえておきましょう。
まず注目したいのは、売上の金額そのものよりも営業利益です。売上が予算どおりでも、原価や販管費がかさんで利益が目標に届いていないことは珍しくありません。売上・原価・販管費・営業利益の順に差異を見ていくと、どの段階で計画とずれたのかをたどれます。
先ほどの予実管理表を例にとると、売上高の達成率は92%ですが、営業利益は66%まで落ち込んでいます。原因をたどると、売上原価は予算内に収まっています。一方で販売費及び一般管理費が予算を15万円超過(達成率104%)しており、これが利益の落ち込みに効いていると読み取れます。売上だけを見ていては気づけないずれで、営業利益から逆算して原因の科目にたどり着くのが差異分析の基本です。
次に、すべての差異を同じ重さで追わないことです。勘定科目は数多くあり、小さな差まで原因を突き詰めると分析が終わりません。金額の影響が大きい科目や、達成率が目標から離れている科目に絞って原因を掘り下げるのが実務的です。
目安として、企業によっては差異率±5%や±10%を超えた科目だけを重点的に確認する、といった基準を設けることもあります。基準となる数値は、会社の規模や利益水準に応じて自社で決めるとよいでしょう。
差異の原因を特定したら、それが一時的なものか、継続して続きそうなものかを見極めます。一時的な要因なら様子を見る判断もできますが、構造的な要因であれば早めに対策と着地見込みの更新に反映させる必要があります。原因と対応をメモとして記録に残しておくと、翌月以降の分析や経営層への報告もスムーズになります。
予実管理を成功させるポイントとよくある失敗
予実管理は仕組みをつくって終わりではなく、続けられる形で運用できるかが成果を分けます。ここでは運用のコツと、陥りがちな失敗を整理します。
予実管理を成功させるポイント
第一に、適切な予算を設定することです。高すぎる予算は現場の意欲を削ぎ、低すぎる予算は差異分析が形だけになります。過去の実績や市場環境を踏まえ、現実的で少し背伸びした水準に置くのが基本です。
第二に、短い周期で定期的に回すことです。四半期に一度だけ確認する運用では、ずれに気づくのが遅れます。月次、可能であれば週次で予算と実績を照らし合わせると、早い段階で軌道修正できます。
第三に、部門ごとに目標と指標を持たせ、差異を現場と共有することです。経営企画だけが数字を抱える状態では対策が進みません。各部門が自分たちの予実に責任を持てる体制にすると、改善のサイクルが回り始めます。
予実管理でよくある失敗例
よくある失敗の1つが、差異分析そのものが目的になってしまうことです。原因を細かく調べることに時間を使いすぎて、肝心の「次にどう手を打つか」という対策まで進まなければ、予実管理は数字を眺めるだけの作業になってしまいます。分析は対策につなげてはじめて成果になります。
もう1つは、実績データが正確に・タイムリーに集まらないことです。月次決算が遅れたり、部門ごとに集計の様式が違ったりすると、比較できる状態になるまでに時間がかかり、対策が後手に回ります。データの収集フローを整え、予算と同じ粒度で実績を揃える仕組みをつくることが、分析の前提になります。
予算への固執も失敗につながります。環境が大きく変わったのに当初の予算を守ることだけを目的にすると、実態に合わない判断を招きます。前提が崩れたときは、予算そのものの見直しも選択肢に入れましょう。
Excel運用の限界と予算管理システム
予実管理はExcelやスプレッドシートでも始められ、小規模なうちはそれで十分に機能します。一方で、事業や組織が大きくなるにつれて、手作業での運用にはいくつかの壁が見えてきます。
よく挙がるのが、担当者しか構造を把握できず運用が属人化すること、そして部門や拠点が増えるとファイルの集約や様式の統一が難しくなることです。さらに、実績データを集めて整えるだけで手一杯になり、肝心の分析まで手が回らなくなるという声もあります。関数やファイルが複雑になるほど、入力ミスや集計の誤りも起こりやすくなります。
こうした課題を解消する選択肢が、予算管理システム(予実管理システム)です。会計システムから実績データを自動で取り込み、予算と実績の突合や差異の算出、着地見込みの更新、レポート作成までをクラウド上で一元化できます。属人化や集計作業の負担を減らし、分析や意思決定に時間を使えるようにすることが、システム導入の主な狙いです。
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予算管理システムで予実管理を効率化する
ここからは、予実管理をクラウド上で効率化できる代表的な予算管理システムを紹介します。まずは主なサービスの比較表で全体像を押さえ、各サービスの特徴は続く個別の解説で確認してください。
| サービス名 | DIGGLE | X-KPI | Scale Cloud | Manageboard | Loglass 経営管理 |
|---|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | クラウド(SaaS) | クラウド(SaaS) | クラウド(SaaS) | クラウド(SaaS) | クラウド(SaaS) |
| 初期費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 月額15万円〜 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 予実管理 | 予算策定・予実突合・見込管理を一元化 | 部門・拠点別の予実、差異・異常値の自動検知 | 予算策定・予実管理・着地見込みの更新 | 予算編成・予実管理・着地見込みに対応 | 予算策定から予実管理・多軸分析まで対応 |
| KPI・非財務指標の連携 | ● | ◎ | ◎ | ● | ● |
| 会計ソフト・API連携 | ●freee・マネフォ・奉行クラウド等と連携 | ●会計ソフト・グループウェアとAPI連携 | ●奉行クラウド・freee・Salesforce等と連携 | ●マネフォ・freee・奉行クラウドとAPI連携 | ●会計ソフト・表計算ソフトと連携 |
| 無料トライアル | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 無料デモあり | 無料デモあり |
| 特徴 | 予実管理に特化。多段階の配賦や会計システムとの連携に対応 | KPIと予実を一体で可視化し、差異・異常値をチャット通知 | PLとKPIを統合し、KPIを積み上げて予算を作成できる | マネーフォワードグループ。財務三表連動とクラウド会計連携に強み | 散在データを統合。AI分析を追加費用なしの標準機能で提供 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | オンライン相談を予約 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
ここで取り上げたのは、予実管理に活用できる代表的なサービスです。より多くの製品をタイプ別の選び方や料金・機能とあわせて比較し、自社に合う1本を見極めたい場合は、予算管理システム全体をまとめた以下の記事もご覧ください。
予算管理システムおすすめ19選を比較|タイプ別の選び方と料金・機能
部門や拠点が増えるにつれて、予算編成や予実の集計に使うExcelファイルが複雑になり、更新の手間や属人化に限界を感じていませんか。担当者しか触れない巨大なファイル、収集に何日もかかる実績データ、精度の上がらない着地見込み――こうした「守りの…
1. DIGGLE(ディグル株式会社)

DIGGLEは、予算・実績・見込をクラウド上で一元管理する、予実管理に特化したサービスです。予算の策定から予実の突合、着地見込みの管理、レポーティングまでを1つの画面で完結でき、Excel中心の運用で起こりがちな属人化や集計の手間を抑えることを狙いとしています。
会計システムからのデータ取り込みと予実の突合を自動化し、勘定科目より細かい粒度での損益管理・分析に対応します。部門ごとの予算入力や、申請・承認時の差分の確認といった、組織での予実管理運用を支える機能を備えている点も特徴です。
2. X-KPI(株式会社パブリックアイデンティティ)

クラウド型のKPI・予実管理ツールがX-KPIです。部門・拠点・プロジェクトといった単位ごとに、KPIと予実のデータをクラウド上で集約し、リアルタイムに可視化できます。
予算と実績の差異分析や、集計した数値の社内共有を自動化することで、経営状況の「見える化」を支えます。数値目標の管理と予実の管理を一体で扱いたい企業に向いたサービスです。料金は要お問い合わせのため、導入を検討する際は資料請求で確認するとよいでしょう。
3. Scale Cloud(株式会社Scale Cloud)

Scale Cloudは、財務三表(PL・BS・CF)と非財務のKPIを関連づけて一元管理する経営管理クラウドです。予算管理・予実管理・KPI管理を1つの基盤にまとめ、経営層・管理部・事業部が同じ数字を見て議論できる状態をつくることを重視しています。
KPIの数値をもとにPLをシミュレーションし、複数パターンで予算や着地見込みを更新しやすい点が特徴です。料金は公式サイトで月額15万円からと案内されています(2026年9月時点)。親会社・子会社の数字を整合させ、グループ全体で予実を把握したい場合にも対応します。
財務数値とKPIを結びつけて管理する背景には、結果の数字だけを見る管理への問題意識があります。同社の代表取締役である広瀬氏は、従来の管理会計の限界について次のように述べています。
従来の管理会計では、財務データを部門別や得意先別など様々な切り口で分析するのですが、それだけでは「この結果にどうやって至ったのか」というプロセスがまったくわからないです。事業の状況を正しく理解するためには、結果だけでなくそこに至るプロセスも含めて把握しなければ、どこに問題があるのか見えてこない。これが管理会計の限界だと感じていました。
4. Manageboard(マネーフォワードコンサルティング株式会社)

マネーフォワードコンサルティングが提供するクラウド型の予算管理・経営管理プラットフォームがManageboardです。予算編成、予実管理、着地見込み、財務分析、業績シミュレーションを1つのクラウド上で扱えます。
KPIと財務数値がつながり、レポートを柔軟に組み立てられる点を特徴として掲げています。会計ソフトとのAPI連携やGoogleスプレッドシート連携で実績データを取り込めるため、既存の業務フローに合わせて導入しやすいサービスです。料金はユーザー数に応じた体系で、詳細は要お問い合わせとなっています。
5. Loglass 経営管理(株式会社ログラス)

Loglass 経営管理は、Excelや会計ソフトなどに散在する予算・見込・実績・KPIのデータを収集・統合し、予算策定から予実管理、多軸分析、レポーティングまでを一気通貫で支援するクラウド型の経営管理システムです。「予実管理が変われば、経営が変わる。」をキャッチコピーに掲げています。
複数のデータソースをまとめて扱えるため、部門や事業ごとに分かれた数字を1つの基盤で比較・分析できます。AIによる分析機能を追加費用なしの標準機能として提供している点も特徴です。料金は要お問い合わせで、公式サイトでは無料デモ体験や資料ダウンロードが案内されています。
まとめ
予実とは予算(予定)と実績のことで、両者を比較して差異を分析し、対策につなげる業務が予実管理です。予算管理が年度単位の計画づくりに重きを置くのに対し、予実管理は月次など短い周期で計画と実績のずれを見ていく点に違いがあります。
進め方は、予算を設定し、実績を集め、差異を把握して、対策を打つという4ステップが基本です。差異分析では営業利益を軸に、影響の大きい科目へ絞って原因を掘り下げると、限られた時間でも成果につながります。まずは主要な勘定科目に絞った予実管理表から始め、運用が重くなってきたら予算管理システムの活用も検討してみてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 予実とは何ですか?
A. 予実とは、予算(予定)と実績を合わせた言葉で、「よじつ」と読みます。会社があらかじめ立てた数値計画が予算、実際に出た数字が実績で、この2つを並べて差を確認し、ずれの原因を分析して対策を打つ一連の業務を「予実管理」と呼びます。管理会計の中心的な業務のひとつです。
Q. 予実管理と予算管理の違いは何ですか?
A. 予実管理と予算管理の違いは、予算管理が年度単位で計画そのものを立てて配分する業務であるのに対し、予実管理は立てた予算と実績を月次など短い周期で比較し、差異を分析して改善につなげる業務である点です。予算管理の中に予実管理が含まれる、あるいは予実管理が予算管理を実行段階で支える工程だと捉えると、両者の関係を整理しやすくなります。
Q. 予実管理は進捗管理や原価管理と何が違いますか?
A. 予実管理との違いは、進捗管理がプロジェクトや業務タスクの進み具合を見るもの、原価管理が製品・サービスにかかるコストを管理・低減する活動であるのに対し、予実管理は売上・利益を含めた計画全体と実績を金額で突き合わせる点です。原価管理は予実管理のうち原価に関わる部分と重なりますが、予実管理のほうが対象とする範囲は広くなります。
Q. 予実管理は誰が担当しますか?
A. 予実管理は、全体の取りまとめを経営企画・経理・財務などの管理部門が担い、各部門が自部門の予算と実績に責任を持つ体制で進めるのが一般的です。管理部門だけが数字を抱えると現場で対策が進まないため、部門ごとに目標と指標を持たせ、差異を共有しながら回すと改善のサイクルが回りやすくなります。
Q. 予実管理はどのくらいの頻度で行いますか?
A. 予実管理は、月次決算に合わせて月に一度行うのが基本で、変化の速い事業では週次で確認することもあります。四半期に一度だけの運用では計画とのずれに気づくのが遅れるため、短い周期で予算と実績を照らし合わせるほど早く軌道修正できます。予算の策定自体は年度・半期・四半期の単位で行い、その予算に対する実績の比較を毎月繰り返す形になります。
Q. 予実管理の別名はありますか?
A. 予実管理は、「予算実績管理」と呼ばれることがあり、どちらも予算と実績を比較して管理する同じ業務を指します。「予実」は予算・実績を縮めた言い方で、「予実管理」と「予算実績管理」はほぼ同じ意味で使われます。
Q. 予実管理はExcelと専用システムのどちらで行うべきですか?
A. 予実管理は、小規模なうちはExcelやスプレッドシートで十分に始められますが、部門や拠点が増えて運用が重くなってきたら予算管理システム(予実管理システム)の導入を検討するのが現実的です。
Excelは手軽な一方で属人化や集計ミス、多拠点対応の難しさといった壁が出やすくなります。専用システムは会計データの自動取り込みや差異の自動算出によって、分析や意思決定に時間を使えるようにします。自社の規模と運用負荷を基準に使い分けるとよいでしょう。
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松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















