「産廃(産業廃棄物)」は事業活動から出るごみの呼び名ですが、家庭ごみとは扱いが大きく異なり、排出した企業には廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)にもとづく重い責任が課されます。自社から出る廃棄物がどの区分に当たるのかを正しく押さえておかないと、委託や保管の場面で思わぬ違反につながりかねません。
本記事では、産廃とは何かという定義から、廃棄物処理法で定められた種類の一覧、一般廃棄物との違い、そして排出事業者が守るべき処理のルール(委託基準・マニフェスト)までを、条文の根拠とあわせて整理します。自社の廃棄物を区分し、委託の場面で何を守ればよいのかを一通りつかめる構成です。
本記事で引用する廃棄物処理法などの条文は、2026年10月時点でe-Gov法令検索(デジタル庁)に掲載されている現行の内容によります。
目次
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産廃(産業廃棄物)とは?まず定義を確認
産廃とは「産業廃棄物」の略称で、事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、廃棄物処理法で定められた種類のものを指します。家庭から出るごみや、産業廃棄物に当てはまらない事業系のごみは「一般廃棄物」として区別されます。
廃棄物処理法は、産業廃棄物の種類を次のように定めています。法律そのものが直接あげているのは燃え殻・汚泥・廃油・廃酸・廃アルカリ・廃プラスチック類の6種類で、残りは「その他政令で定める廃棄物」として施行令に委ねる形です。
この法律において「産業廃棄物」とは、次に掲げる廃棄物をいう。
出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第2条第4項第1号(e-Gov法令検索)
一 事業活動に伴つて生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物
よく「産業廃棄物は20種類」と紹介されますが、これは法律が直接定める6種類と、施行令で定める種類を合わせた数え方です。条文そのものに「20種類」という文言があるわけではなく、実務上の整理として定着した表現と理解しておくと正確です。具体的にどの種類があるのかは、次の一覧で確認できます。
産業廃棄物の種類一覧(法定20種類)
ここでは、法律と施行令で定められた産業廃棄物の種類を一覧で整理します。自社から出る廃棄物がどれに当たるかを照合してみてください。種類によっては、特定の業種から出た場合に限って産業廃棄物になるものがあり、その点は「業種の限定」の列で示しています。
| 種類 | 具体例 | 業種の限定 |
|---|---|---|
| 燃え殻 | 石炭がら、焼却炉の灰、炉清掃排出物 | なし(全業種) |
| 汚泥 | 排水処理後や製造工程で生じる泥状のもの | なし(全業種) |
| 廃油 | 潤滑油・絶縁油・洗浄油・切削油などの不要になった油 | なし(全業種) |
| 廃酸 | 廃硫酸・廃塩酸など酸性の廃液 | なし(全業種) |
| 廃アルカリ | 廃ソーダ液などアルカリ性の廃液 | なし(全業種) |
| 廃プラスチック類 | 合成樹脂くず、廃タイヤ、発泡スチロールくず | なし(全業種) |
| 紙くず | 建設現場・印刷・製本などから出る紙くず | あり(建設業・製紙・製本・印刷物加工業など) |
| 木くず | 建築廃材、おがくず、パレット | あり(建設業・木材/木製品製造業・物品賃貸業など) |
| 繊維くず | 天然繊維の裁ちくず、ぼろ | あり(建設業・繊維工業〈衣服等製造業を除く〉など) |
| 動植物性残さ | 原料として使った動植物の固形不要物(あめかす、のりかすなど) | あり(食料品・医薬品・香料の製造業) |
| 動物系固形不要物 | と畜場・食鳥処理場で生じる固形不要物 | あり(と畜場・食鳥処理場) |
| ゴムくず | 天然ゴムのくず | なし(全業種) |
| 金属くず | 鉄くず、アルミくず、研磨くず、切削くず | なし(全業種) |
| ガラスくず・コンクリートくず・陶磁器くず | ガラス類、使用済みの陶磁器、セメントくず | なし(全業種) |
| 鉱さい | 高炉・電炉などのスラグ、不良鉱石 | なし(全業種) |
| がれき類 | 工作物の新築・改築・除去に伴うコンクリート破片など | なし(全業種) |
| 動物のふん尿 | 家畜のふん尿 | あり(畜産農業) |
| 動物の死体 | 家畜の死体 | あり(畜産農業) |
| ばいじん | 集じん施設で集められたばいじん(いわゆるダスト) | なし(全業種) |
| 13号廃棄物 | 上記を処分するために処理したもので、これらに該当しないもの | なし(全業種) |
「13号廃棄物」は、施行令第2条の13号に定められていることからこう呼ばれ、産業廃棄物を処理(中間処理)した後に残り、もとの種類(1〜19)のどれにも当てはまらなくなったものを指します。たとえば、汚泥や燃え殻などをセメントで固めて、もとの種類に分類できなくなったコンクリート固型化物などが該当します。
出典・参考資料(1件)
- 出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令 第2条|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/346CO0000000300)
産業廃棄物と一般廃棄物の違い(業種で変わる7種類)
廃棄物処理法は、廃棄物を「産業廃棄物」と「一般廃棄物」の2つに分け、一般廃棄物を「産業廃棄物以外の廃棄物」と定めています。つまり、事業活動から出たごみでも、産業廃棄物の種類に当てはまらないものは事業系の一般廃棄物として扱われます。
注意したいのが、先ほどの一覧で「業種の限定あり」とした7種類です。紙くず・木くず・繊維くず・動植物性残さ・動物系固形不要物・動物のふん尿・動物の死体の7つは、施行令が定める特定の業種から出た場合に限って産業廃棄物になります。
たとえば同じ紙くずでも、製紙工場や印刷業から出れば産業廃棄物ですが、飲食店やオフィスから出た紙くずは事業系の一般廃棄物です。自社の業種と廃棄物の組み合わせによって区分が変わるため、7種類については業種の該当を必ず確認してください。
また、自社のごみが事業系の一般廃棄物に当たる場合は、産業廃棄物のルールではなく、排出した事業所のある市区町村が定める方法(市区町村の許可を受けた業者への委託など)に従って処理します。本記事ではこの後、産業廃棄物を排出する場合の処理のルールを解説します。
出典・参考資料(1件)
- 出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第2条第2項、同施行令 第2条|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137)
特別管理産業廃棄物(より厳しい管理が必要な区分)
産業廃棄物のうち、取り扱いに特に注意が必要なものは「特別管理産業廃棄物」として区分され、通常の産業廃棄物より厳しい管理が求められます。廃棄物処理法は次のように定めています。
この法律において「特別管理産業廃棄物」とは、産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして政令で定めるものをいう。
出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第2条第5項(e-Gov法令検索)
政令では、引火性の廃油、著しい腐食性のある廃酸・廃アルカリ、感染性産業廃棄物(医療機関などから出る血液の付着したものなど)、PCBや水銀・石綿を含む特定有害産業廃棄物などが指定されています。これらに該当する場合は、特別管理産業廃棄物管理責任者の設置や、より厳格な保管・委託の基準が加わります。
出典・参考資料(1件)
- 出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第2条第5項、同施行令 第2条の4|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/346CO0000000300)
産業廃棄物の処理の流れ(収集運搬→中間処理→最終処分)
ここからは、排出した産業廃棄物がどのように処理されるのかを整理します。実務では、産業廃棄物は大きく「収集運搬」「中間処理」「最終処分」の段階を経て処理されると理解されています。

- 収集運搬:排出した事業場から、中間処理施設や最終処分場へ運ぶ段階です。運搬を他社に委託する場合は、産業廃棄物の収集運搬業の許可を持つ業者に委託する必要があります。
- 中間処理:焼却・破砕・脱水・中和などによって、廃棄物の量を減らしたり、無害化・再生しやすい形に変えたりする段階です。
- 最終処分:埋立処分や海洋投入処分、再生(リサイクル)によって処理を完了させる段階です。
ただし「収集運搬→中間処理→最終処分」という3段階は実務上の整理で、条文がこの言葉で段階を区切っているわけではありません。廃棄物処理法は、事業者がみずから運搬・処分を行う場合に従うべき「産業廃棄物処理基準」を定めています。
排出事業者が守る処理基準・保管基準
産業廃棄物を自ら運搬・処分する場合は、政令で定める「産業廃棄物処理基準」に従わなければなりません。また、処理業者に引き渡すまでの間に事業場で保管する場合は、環境省令で定める「産業廃棄物保管基準」に従う必要があります。
事業者は、その産業廃棄物が運搬されるまでの間、環境省令で定める技術上の基準(以下「産業廃棄物保管基準」という。)に従い、生活環境の保全上支障のないようにこれを保管しなければならない。
出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第12条第2項(e-Gov法令検索)
保管基準では、保管場所の囲いや、種類・管理者・連絡先などを記載した掲示板の設置、飛散・流出・地下浸透・悪臭の防止といった具体的な事項が求められます。処理基準の詳細(施設の構造や運搬容器など)は政令・環境省令で細かく定められているため、実際の運用では最新の基準を確認してください。
出典・参考資料(1件)
- 出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第12条第1項・第2項|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137)
排出事業者責任とは(委託先の不適正処理まで責任が及ぶ)
産業廃棄物をめぐる最も重要な考え方が「排出事業者責任」です。廃棄物処理法は、事業者に対して自らの責任で適正に処理する義務を課しています。
事業者は、その事業活動に伴つて生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない。
出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第3条第1項(e-Gov法令検索)
この責任は、処理を外部に委託したからといって消えるわけではありません。委託基準に違反した委託によって不適正な処理が行われ、生活環境に支障が生じた、またはそのおそれがあると認められる場合があります。このとき都道府県知事は、委託した排出事業者に対して支障の除去などの措置(原状回復)を命じることができます。
つまり、委託先が不法投棄などを起こした場合でも、委託の仕方に問題があれば、排出事業者自身が撤去や原状回復の費用を負う事態になり得ます。「委託したら終わり」ではなく、適切な業者を選び、正しい手続きで委託することが排出事業者を守ることにつながります。
出典・参考資料(1件)
- 出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第3条第1項・第11条第1項・第19条の5第1項|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137)
産業廃棄物の委託基準(委託時にやることチェックリスト)
排出事業者が処理を外部に委託するときは、廃棄物処理法と施行令が定める「委託基準」に従う必要があります。委託の場面で守るべき主な事項は次のとおりです。
- 許可を持つ業者に委託する:収集運搬は産業廃棄物収集運搬業、処分は産業廃棄物処分業の許可を持つ業者に委託します。委託前に許可証で、許可の種類・対象となる廃棄物・有効期限を確認します。
- 収集運搬と処分は別々に契約する:運搬と処分を別の業者に委託する場合は、それぞれの業者と直接契約を結びます。
- 委託契約は書面で結ぶ:契約は口頭ではなく書面で行い、産業廃棄物の種類・数量、運搬の最終目的地、処分の場所・方法・施設の処理能力などの法定事項を記載し、許可証の写しなどを添付します。
- 契約書を5年間保存する:委託契約書とその添付書面は、契約終了の日から5年間保存します。
契約書の保存期間「5年」は、法律本文ではなく施行規則で定められた数値です。委託基準の全体像は、法第12条第5項・第6項と施行令第6条の2、そして施行規則を合わせて確認すると正確です。
出典・参考資料(1件)
- 出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第12条第5項・第6項、同施行令 第6条の2、同施行規則 第8条の4の3|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137)
マニフェスト(産業廃棄物管理票)の実務|紙と電子(JWNET)
委託と並んで排出事業者の実務の中心になるのが、マニフェスト(産業廃棄物管理票)です。これは、委託した産業廃棄物が最後まで適正に処理されたことを排出事業者が確認・記録するための仕組みで、廃棄物処理法が交付を義務づけています。
その事業活動に伴い産業廃棄物を生ずる事業者(中間処理業者を含む。)は、その産業廃棄物…の運搬又は処分を他人に委託する場合…には、環境省令で定めるところにより、当該委託に係る産業廃棄物の引渡しと同時に…産業廃棄物管理票(以下単に「管理票」という。)を交付しなければならない。
出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第12条の3第1項(e-Gov法令検索)
紙のマニフェストを使う場合、実務の流れは次のようになります。

- 廃棄物の引き渡しと同時に、排出事業者が収集運搬業者へマニフェストを交付します。
- 運搬・処分が終わるごとに、処理業者が必要事項を記載した写しを排出事業者へ送付します。
- 排出事業者は、送られてきた写しで運搬・処分が終了したことを確認します。
- 交付したマニフェストの控えと、送付を受けた写しを、それぞれ5年間保存します。
- 1年に1回、マニフェストの交付状況などをまとめた報告書(交付等状況報告書)を都道府県知事に提出します。
マニフェストの写しの保存期間「5年」も、委託契約書と同じく施行規則が定める数値です。期限内に処理終了の写しが返ってこない場合は、処理の状況を確認し、必要に応じて都道府県知事へ届け出る義務もあります。
出典・参考資料(1件)
- 出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第12条の3、同施行規則 第8条の21の2・第8条の26|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137)
紙マニフェストと電子マニフェスト(JWNET)の違い
マニフェストには、紙の複写式伝票を使う方法と、ネットワーク上でやり取りする電子マニフェストの2つがあります。電子マニフェストは、廃棄物処理法にもとづき、情報処理センターを通じて交付・登録・報告を電子的に行う仕組みです。
電子マニフェストの情報処理センターは、環境大臣が指定する法人で、実際の運用は公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターの「JWNET」が担っています。排出事業者・収集運搬業者・処分業者の三者がJWNETに登録して情報をやり取りします。
紙のように伝票を郵送・保管する手間がなく、記載漏れや期限管理のミスを抑えやすいのが利点です。また、一定規模以上の多量排出事業者には、電子マニフェストの使用が義務づけられています。
出典・参考資料(2件)
- 出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第12条の5|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137)
- 参考資料:電子マニフェストシステム(JWNET)|公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(https://www.jwnet.or.jp/)
産業廃棄物の処理に関する違反時の罰則
産業廃棄物の処理に関する義務に違反すると、重い罰則が科されます。ここでは排出事業者が押さえておきたい4つの違反類型について、個人に科される法定刑を整理します(法人には、これとは別に両罰規定による重い罰金が科されます)。なお、2025年6月1日に施行された改正刑法で懲役と禁錮が「拘禁刑」に一本化されたため、現行の条文では刑名が「拘禁刑」になっています。
| 違反類型 | 法定刑(個人) | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 不法投棄(廃棄物をみだりに捨てる) | 5年以下の拘禁刑/1,000万円以下の罰金(併科あり) | 法第16条・第25条第1項第14号 |
| 無許可業者への委託など(委託先の制限違反) | 5年以下の拘禁刑/1,000万円以下の罰金(併科あり) | 法第25条第1項第6号 |
| 書面契約などの委託基準違反 | 3年以下の拘禁刑/300万円以下の罰金(併科あり) | 法第26条第1号 |
| マニフェストの不交付・虚偽記載・不保存など | 1年以下の拘禁刑/100万円以下の罰金 | 法第27条の2 |
さらに、これらの違反には両罰規定があり、従業員などが業務として違反すれば、行為者本人だけでなく法人にも罰金刑が科されます。とくに不法投棄などの重大な違反では、法人に対して3億円以下の罰金が定められています。委託基準やマニフェストの手続きを軽視することが、組織全体の大きなリスクになり得ます。
出典・参考資料(1件)
- 出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第25条・第26条・第27条の2・第32条|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137)
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産業廃棄物の遵法管理を効率化する方法(廃棄物管理システム)
ここまで見てきたように、排出事業者には、産業廃棄物の区分・委託基準・マニフェスト・許可証や契約書の管理まで、幅広い遵法業務が求められます。拠点が多い企業ほど、紙のマニフェストの保管や許可証・契約書の期限管理が煩雑になり、担当者によって運用がばらつきやすくなります。
こうした遵法管理をクラウド上で一元化するのが「廃棄物管理システム」です。マニフェスト(紙・電子)の管理、許可証・委託契約書の期限管理、処理状況の可視化などをまとめて扱えるため、属人化や管理漏れを減らしながら排出事業者責任を果たしやすくなります。ここでは、その一例として廃棄物管理システムを1つ紹介します。
廃棄物の区分や、複数の拠点にまたがる管理は、実務では判断に迷う場面が少なくありません。廃棄物管理システムを提供する立場からは、次のような指摘があります。

日本では産業廃棄物と一般廃棄物が法律上区分されていますが、同じ物であっても地域によって扱いが異なることがあります。また、産業廃棄物が有価物として取引されるケースもあります。そのため、収集したデータについて「同じものとして扱ってよいのか」「分類を統合してよいのか」といった判断に悩まれる企業は少なくありません。
CBA wellfest(株式会社CBA)

CBA wellfestは、株式会社CBAが2022年に提供を開始した排出事業者向けのクラウドサービスです。産業廃棄物・一般廃棄物・有価物を1つのシステムで扱い、本社と複数の拠点・現場をまたいで廃棄物業務を一元管理できます。
紙マニフェストと電子マニフェストを同じ画面で統合管理でき、JWNETとも自動連携します。許可証や委託契約書は更新期限を管理でき、不備のある処理ルートをシステム上で選べないようにするなど、委託の場面でのミスを防ぐ設計です。組織を4階層まで設定でき、拠点ごとにJWNETのIDが異なっても扱えるため、多拠点の企業でも運用を標準化しやすくなっています。
| サービス名 | CBA wellfest |
|---|---|
| 提供会社 | 株式会社CBA |
| 対応廃棄物 | 産業廃棄物・一般廃棄物・有価物 |
| 電子マニフェスト連携 | JWNET自動連携(紙・電子の統合管理) |
| 許可証・契約書管理 | 更新期限の管理に対応 |
| 料金 | 要問い合わせ(無料デモあり) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る |
※掲載内容は2026年10月時点の公開情報にもとづきます。最新の料金・機能は各公式サイトでご確認ください。
導入実績は2025年4月時点で100社を突破しており、鉄道事業者の京王電鉄や約140拠点に展開したUmios、ISO対応で許可証管理を自動化したユーエイなどの事例が公開されています。料金はマニフェストの発行枚数を基準とし、利用人数やアカウント数による追加課金は設けていません(具体的な金額は要問い合わせ)。導入前に試せる無料デモも用意されています。
廃棄物管理システムは、対応する廃棄物の種類や電子マニフェスト(JWNET)との連携範囲、許可証・契約書の期限管理のしかた、料金体系がサービスごとに異なります。以下の記事では、排出事業者向けの主要な廃棄物管理システムを、こうした選び方のポイントとあわせて比較しています。複数のサービスを見比べて自社に合うものを検討したい方は、こちらもあわせてご覧ください。
まとめ
産廃(産業廃棄物)は、事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、廃棄物処理法で定められた種類のものを指します。法律が直接定める6種類と施行令が定める種類を合わせて、実務では「20種類」と整理され、このうち7種類は特定の業種から出た場合に限って産業廃棄物になります。
排出事業者には、自らの責任で適正に処理する義務があり、委託先が不適正な処理をすれば原状回復の責任が及ぶこともあります。許可業者への書面委託やマニフェストの交付・保存・報告といった実務を正しく回すことが、重い罰則のリスクを避けることにつながります。拠点が多く遵法管理の負担が大きい場合は、廃棄物管理システムの活用も検討してみてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 産廃(産業廃棄物)とは何ですか?
A. 産廃(産業廃棄物)とは、事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、廃棄物処理法で定められた種類のものをいいます。法律が直接あげる燃え殻・汚泥・廃油・廃酸・廃アルカリ・廃プラスチック類の6種類と、施行令で定める種類を合わせて、実務では「20種類」と整理されます(法第2条第4項、施行令第2条)。産業廃棄物に当てはまらない事業系のごみや家庭から出るごみは、「一般廃棄物」として区別されます。
Q. 産業廃棄物と一般廃棄物の違いは何ですか?
A. 産業廃棄物は事業活動に伴って生じた法定の種類の廃棄物を指し、それ以外の廃棄物(家庭ごみや、法定の種類に当てはまらない事業系のごみ)が一般廃棄物です。注意が必要なのは、紙くず・木くず・繊維くず・動植物性残さ・動物系固形不要物・動物のふん尿・動物の死体の7種類で、これらは施行令が定める特定の業種から出た場合に限って産業廃棄物になります(施行令第2条)。
たとえば同じ紙くずでも、製紙・印刷業から出れば産業廃棄物、飲食店やオフィスから出れば事業系の一般廃棄物です。
Q. 産業廃棄物は少量でも処理の対象になりますか?
A. 産業廃棄物に量の規定はなく、どれだけ少量であっても産業廃棄物として適正に処理する必要があります。保管・運搬・処分のすべての行程を、産業廃棄物のルールに従って行わなければなりません。
ただし、市町村が認める一定の条件に合致する場合に、少量の産業廃棄物を一般廃棄物とあわせて処理できる「あわせ産廃」の仕組みがあり、少人数の事務所から出るレジ袋程度のビニールくずなどが対象になることがあります(法第11条第2項)。
Q. 産業廃棄物の処理を委託すれば、排出事業者の責任はなくなりますか?
A. いいえ、処理を外部に委託しても、排出事業者の責任はなくなりません。廃棄物処理法は、事業者に自らの責任で適正に処理する義務を課しています(法第3条第1項)。委託基準に違反した委託によって不適正処理が行われ、生活環境に支障が生じた(またはそのおそれがある)場合には、委託した排出事業者自身が支障の除去や原状回復の措置を命じられることがあります。
「委託したら終わり」ではなく、適切な許可業者を正しい手続きで選ぶことが、排出事業者自身を守ることにつながります。
Q. 建設工事で元請・下請が関わる場合、産業廃棄物の排出事業者は誰になりますか?
A. 建設工事に伴って生じた産業廃棄物は、原則として注文者から直接工事を請け負った元請業者が排出事業者になります。そのため、処理の委託やマニフェストの交付は元請業者の責任で行います(法第21条の3第1項)。
下請業者が運搬・処分を行う場合は産業廃棄物処理業の許可が必要で、下請業者が排出事業者とみなされるのは、請負金額が少額の工事で1回の運搬量が一定以下であるなど、法令が定める限られた要件を満たす場合に限られます。
Q. 産業廃棄物の収集運搬業者は、受託した廃棄物を別の業者に再委託できますか?
A. 受託した産業廃棄物を別の業者へ再委託することは、原則として禁止されています。再委託を重ねると責任の所在が不明確になり、不適正処理を招きやすいためです。例外的に、排出事業者があらかじめ書面で承諾し、施行令が定める再委託基準を満たす場合に限って、再委託が認められます(法第14条第16項、施行令第6条の12)。
Q. 電子マニフェスト(JWNET)の使用は義務ですか?
A. 電子マニフェストは、一定規模以上の多量排出事業者には使用が義務づけられており、それ以外の事業者は紙と電子のどちらかを選べます。電子マニフェストは、環境大臣が指定する情報処理センター(公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターのJWNET)を通じて、交付・登録・報告を電子的に行う仕組みです(法第12条の5)。
紙のように伝票を郵送・保管する手間がなく、記載漏れや期限管理のミスを抑えやすいのが利点です。
Q. マニフェストや産業廃棄物の委託契約書は何年間保存する必要がありますか?
A. マニフェスト(産業廃棄物管理票)の控え・写しも、産業廃棄物の委託契約書も、保存期間は5年間です。マニフェストは交付したときの控えと、処理終了後に返送される写しをそれぞれ5年間、委託契約書は契約終了の日から5年間保存します。いずれの保存年数も法律本文ではなく施行規則で定められているため、委託基準(法第12条の3ほか)とあわせて確認すると正確です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
















