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原価管理システムのベンダー比較|ERP・専用パッケージ・受託開発の選び方

原価管理システムのベンダー比較 ERP・専用パッケージ・受託開発の選び方のサムネイル画像
管理会計システム比較表(2026年版)のプレビュー

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管理会計システム比較表(2026年版)

原価の集計や配賦を自動化するシステムを探し始めると、提供元のタイプが大きく分かれていることに気づきます。ERPの一機能として原価を持つ製品、原価管理に特化した専用製品、自社向けに作り込む受託開発の3つです。原価の持ち方は製造業・建設業・IT開発業といった業種でも変わるため、製品そのものより先に、どの提供元に相談すべきかで迷いやすいテーマです。

本記事では、原価の集計・配賦を担う主要な29製品とその提供元を、ERP統合型・プロジェクト管理型・製造業向け・建設業向け・汎用型の5タイプに整理して横並びで比較します。パッケージ製品ベンダー・ERPベンダー・受託開発会社という提供元の違いや、原価管理業務への理解度・導入実績まで含めて見比べられます。

原価計算方式や配賦への対応、既存システムとの連携、提供元の支援体制といった選定観点も整理しました。経理・経営企画・情報システムの担当者が、自社に合う提供元と製品を判断する材料としてご活用ください。

また、自社の業種や原価の持ち方、既存システムの有無から合う提供元タイプを絞り込めるよう、「かんたん選定診断ツール」をご用意しています。どのタイプから検討すべきか迷う場合は、こちらもあわせてご利用ください。

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原価管理を担う製品・システムとERPでの原価管理とは

原価管理とは、材料費・労務費・外注費・経費といった原価を集計し、製品や案件ごとに配賦して、計画した原価と実際の原価の差を把握する一連の業務を指します。原価計算の考え方は「原価計算基準(企業会計審議会)」が基礎になっており、製造指図や案件ごとに原価を積み上げる個別原価計算と、工程・期間ごとに平均して集計する総合原価計算、あらかじめ定めた標準原価と実際原価を比べる標準原価計算などに整理されます。

この原価管理を担うシステムには、大きく2つの持ち方があります。1つは、会計・販売・在庫・購買といった基幹業務を一つの基盤にまとめたERP(統合基幹業務システム)の中で、原価の集計や配賦を一機能として行う方法です。もう1つは、原価管理や案件別の収支管理に特化した専用製品を使い、既存の会計システムとはデータ連携でつなぐ方法です。

ERPで原価を持つと、受注から購買・在庫・会計までが同じ基盤でつながるため、二重入力が減り、原価の内訳を売上や在庫と突き合わせやすくなります。一方で専用製品は、特定の業種や案件別原価といった特定領域の計算を深く作り込んでいることが多く、導入のスピードや料金の明確さで優位に立つ場合があります。どちらが適するかは、自社の業種や既存システム、原価の持ち方によって変わります。

原価管理は、予実管理や予算管理と並ぶ管理会計の一領域です。原価だけでなく管理会計の仕組み全体を見渡して製品や提供元を比べたい場合は、カテゴリ全体を扱う次の記事が役立ちます。

ここからは、原価管理システムの提供元がどのように分かれるかを先に押さえ、そのうえで製品タイプと選び方を見ていきます。

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提供元(ベンダー)の3タイプ(パッケージ製品ベンダー/ERPベンダー/受託開発会社)の違い

原価管理の提供元は、提供する形態によって性格が大きく異なります。自社がどのタイプに相談すべきかを先に見極めると、製品選びの的が絞りやすくなります。

パッケージ製品ベンダーは、原価管理や案件別収支に特化した完成品を提供する提供元です。すでに多くの企業で使われている機能がそろっているため、導入までの期間が比較的短く、料金体系も明確なことが多いのが特徴です。

自社の業務を製品の標準機能に寄せられる場合は、第一候補になりやすい提供元です。原価管理や案件別収支に特化した専用製品を出す企業がこれにあたります。

ERPベンダーは、会計・販売・在庫・購買を含む基幹システムの中で原価管理を提供します。原価だけでなく基幹業務全体を一つの基盤に統合したい企業に向き、データの一元化や部門をまたいだ原価の可視化に強みがあります。基幹システムを提供するベンダーがこのタイプで、導入範囲が広い分、要件定義や設定に相応の工数と費用がかかる傾向があります。

受託開発会社は、自社の原価計算ロジックや配賦ルールに合わせてシステムを個別に開発する提供元です。独自の原価計算方式や複雑な配賦を持ち、パッケージでは業務が収まらない場合に選択肢になります。

自社運用に完全に適合させられる反面、開発期間と費用が大きくなりやすく、保守体制の確保も課題になります。まずはパッケージ製品を検討し、「それでも業務が収まらない」と分かった段階で、受託開発という選択肢を併せて検討する進め方が現実的です。

これら提供元の見極め方そのもの(業務理解度や支援体制の確認の仕方)は、後半の「提供元・製品の選び方」で具体的に扱います。

製品タイプ別の特徴

原価管理の製品は、原価の持ち方によって5つのタイプに整理できます。自社の業種や原価計算の進め方に照らして、どのタイプが近いかを確認してください。

先ほどの提供元タイプとも対応しています。ERPベンダーの製品はERP統合型に、パッケージ製品ベンダーの製品はプロジェクト管理型・製造業向け・建設業向け・汎用型に当たります。受託開発は個別開発のため横並び比較にはなじまず、「提供元・製品の選び方」で扱います。相談先の提供元タイプを決めたら、対応する製品タイプの節から読み進めてください。

原価管理システムの提供元3タイプと製品タイプの対応を示す図。パッケージ製品ベンダーはプロジェクト管理型・製造業向け・建設業向け・汎用型に対応し、ERPベンダーはERP統合型に対応する。受託開発会社は個別開発のため横並び比較になじまない。

ERP統合型

会計・販売・在庫・購買といった基幹業務の中で原価の集計・配賦を行うタイプです。受注や購買のデータがそのまま原価に反映されるため、原価と売上・在庫を同じ基盤で突き合わせられます。

在庫の原価計算方法(先入先出法・平均原価法など)やプロジェクトへの直接費・間接費の配賦をモジュールとして持つ製品が中心です。該当する主なサービスはOracle NetSuite、クラウドERP ZAC、OBIC7などです。

プロジェクト管理型

案件・プロジェクト単位で個別原価を集計・配賦するタイプです。工数を労務費に換算し、外注費や共通費を案件へ按分して、案件ごとの収支や粗利を把握します。

IT開発・制作・コンサルティングのような受注型・プロジェクト型のビジネスに向きます。マネーフォワード クラウド個別原価、プロカン、Reforma PSAなどが該当します。

製造業向け

製造原価・工程別原価に対応し、標準原価と実際原価の差異分析まで行えるタイプです。材料費・労務費・外注費・経費の4要素を工程や品目、製造指図ごとに積み上げ、間接費を部門や品群へ配賦します。

個別受注生産から量産まで、生産形態に合わせた原価計算方式を選べる製品が多いのが特徴です。MCFrame XA 原価管理、J-CCOREs、スマートFなどが該当します。

このうちInfiniOne・Ross ERP・A’s StyleはERPですが、製造原価に強いため製造業向けとして扱います。

建設業向け

工事ごとの原価を工事台帳で管理するタイプです。実行予算に対して材料費・外注費・労務費・経費を集計し、完成工事原価と未成工事支出金を区分して管理します。

工事収益は、現行の「収益認識に関する会計基準(企業会計基準第29号)」のもとで、進捗度に応じて認識する考え方に整理されています(従来「工事進行基準」と呼ばれた処理に相当する枠組みです)。該当する主なサービスは、要〜KANAME〜、どっと原価シリーズ、レッツ原価管理Go2クラウドなどで、いずれも建設・工事業の原価管理に対応します。

出典・参考資料(1件)

汎用型

特定の業種に縛られず、販売管理や会計と一体で原価の集計を行うタイプです。見積・受注・発注と原価を同じ基盤で管理し、案件単位で原価と粗利を把握します。専用の配賦ロジックまでは持たない製品もありますが、業種を問わず導入しやすい点が利点です。楽楽販売、freee販売、アラジンオフィスなどが該当します。

提供元・製品の選び方

ここからは、原価管理の提供元・製品を選ぶときに確認したい観点を整理します。自社の状況に当てはめながら読み進めてください。

自社の業種と原価の持ち方から、どのタイプが合うか

原価の持ち方は業種で大きく変わり、それが適した製品タイプを決めます。まず自社の原価がどの形かを整理すると、候補を一気に絞り込めます。

自社の原価の持ち方から合う製品タイプを選ぶ図。製造原価は製造業向けまたはERP統合型、工事原価は建設業向け、案件別の工数原価はプロジェクト管理型、複数業種や販売と一体の場合は汎用型またはERP統合型が合う。

製造業では、材料費・労務費・外注費・経費を工程や品目ごとに積み上げる製造原価が中心です。標準原価との差異分析や工程別の原価把握が必要なら、製造業向けやERP統合型が候補になります。建設・工事業では、工事台帳単位で実行予算と原価を対比し、完成工事原価と未成工事支出金を区分できることが要件になるため、建設業向けが適します。

IT・システム開発業やコンサルティングなどのプロジェクト型では、原価の大半が人件費です。工数を労務費に換算し、案件ごとに外注費や共通費を按分できるプロジェクト管理型が合います。

複数の業種が混在する、あるいは販売管理と一体で原価を見たい場合は、汎用型やERP統合型を軸に検討すると収まりやすくなります。自社の原価が「製造原価」「工事原価」「案件別の工数原価」のどれに当たるかを最初に決めることが、タイプ選定の起点になります。

IT開発・制作・コンサルなどプロジェクト型の事業で、案件ごとに工数を原価へ換算して収支を管理する仕組みをより具体的に知りたい場合は、案件別原価の作り方とプロジェクト収支管理の製品を解説した次の記事が参考になります。

原価計算方式・配賦方法への対応で選ぶ

同じ「原価管理」でも、製品が対応する原価計算方式と配賦の細かさには差があります。自社の計算ルールを製品が再現できるかの確認が必要です。

確認したいのは、個別原価計算・総合原価計算・標準原価計算のうち自社が使う方式に対応しているか、実際原価だけでなく標準原価や予定原価との差異を扱えるか、という点です。製造業で工程別の原価を追うなら、工程をまたいで原価を積み上げる「ころがし計算」への対応も見ておきます。

配賦は製品ごとの差が出やすい部分です。間接費や共通費を何を基準に(工数比率・売上比率・人数比率・面積比率など)、どの単位(部門・製品・案件)へ割り当てられるか、複数段階の配賦ができるかの確認が必要です。配賦基準を自由に設定できる製品もあれば、標準的な基準に絞っている製品もあります。自社の配賦ルールが複雑なほど、配賦基準を自由に設定できるかが重要な判断材料になります。

本記事は提供元(ベンダー)を選ぶ視点で整理していますが、原価計算の方式や差異分析、配賦の仕組みから製品そのものを機能で見比べたい場合は、その観点で製品を整理した次の記事が参考になります。

既存システム(会計・販売・工数管理)との連携で選ぶ

原価のデータは、会計・販売・工数管理など複数のシステムに分散しがちです。連携の形を誤ると、原価管理システムを入れても二重入力が残ります。

ERP統合型は会計や販売を同じ基盤に含むため連携の問題が起きにくい一方、専用製品を選ぶ場合は、既存の会計システムへ仕訳を連携できるか、工数管理ツールから工数データを取り込めるかの確認が必要です。連携の方式も、APIでリアルタイムに同期するのか、CSVの取り込み・書き出しで足りるのかで運用負荷が変わります。

すでに特定の会計システムや販売管理システムを使っているなら、その製品との連携実績がある提供元を優先すると、導入後の手戻りを減らせます。逆に基幹システム全体を刷新するタイミングなら、ERP統合型で原価まで一本化する選択肢も現実的になります。

導入形態と費用の見方

導入形態は、クラウド(SaaS)型とオンプレミス型・パッケージ導入型に分かれます。費用の考え方が異なるため、総額で比較する視点が欠かせません。

クラウド型は初期費用を抑えやすく、月額または年額で利用します。オンプレミス型やERPのパッケージ導入は初期の構築費用が大きくなる一方、自社要件への作り込みがしやすい傾向があります。原価管理やERPの製品は料金を公開していないことが多く、ユーザー数・拠点数・必要なモジュールによって見積もりが変わります。

本記事の比較表で公開されている料金を目安にすると、クラウドの専用型・汎用型は初期費用0〜20万円程度・月額3万〜7万円程度(製品により月額数千円からのものもあります)、会計システムと一体の個別原価管理は月額27,500円程度からです。ERP統合型や製造業・建設業向けの製品は料金非公開で、個別見積もりが中心です(製品別の料金は後述の比較表を参照してください)。

そのため費用を比べるときは、公開されている料金だけでなく、初期費用・保守費用・オプション費用・将来の増席費用まで含めた総額(TCO)で見積もりを取り、複数の提供元から相見積もりを取るのが現実的です。

提供元の業務理解度・導入実績・保守/サポート体制で選ぶ

原価管理は会計と現場の業務にまたがるため、提供元が自社の業務をどこまで理解しているかが、導入の成否を左右します。製品機能と同じ重さで提供元の体制を見ます。

見極めの手がかりは、自社と同じ業種・同じ規模での導入実績があるか、原価計算や配賦の相談に業務の言葉で応じられるか、という点です。提案の段階で「貴社の配賦はどの基準で行っていますか」といった業務起点の質問が出てくる提供元は、業務理解度が高い傾向があります。

導入後の保守・サポート体制も確認しておくと安心です。問い合わせの窓口や対応時間、法改正や会計基準の変更への追従、設定変更の支援範囲を事前に把握しておくと、運用が始まってからの負担を見積もれます。資料請求や問い合わせの段階で、導入事例やサポート内容を具体的に確認し、複数の提供元を同じ観点で比べることをおすすめします。

かんたん選定診断で自社に合う提供元・製品タイプを見つける

いくつかの質問に答えると、自社の業種・原価の持ち方・既存システムの有無から、検討の起点になる提供元・製品のタイプを絞り込めます。基幹統合か特化製品か、既存システムに足すかを問う設問は、ERPベンダーとパッケージ製品ベンダーのどちらに相談すべきかの目安にもなります。

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【比較表】原価管理の製品・提供元をタイプ別に横並びで比較

ここでは、ERP統合型・プロジェクト管理型・製造業向け・建設業向け・汎用型の5タイプごとに、対応業種・原価計算方式・配賦への対応・既存システム連携・導入形態・料金・導入実績を横並びで比較します。料金は公開情報に基づき、非公開の場合は「要問い合わせ」としています。

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サービス名Oracle NetSuiteクラウドERP ZACOBIC7Biz∫(ビズインテグラル)勘定奉行クラウド[個別原価管理編]
提供形態クラウドクラウドオンプレミス
プライベートクラウド
クラウド・オンプレミス
(ハイブリッド可)
クラウド
対応業種・用途業種横断
(海外拠点・グループ)
IT・広告・コンサルなど
プロジェクト型
IT・コンサル・設備工事・広告など
案件型
大手企業中心
(業種横断)
案件別原価を扱う
中小〜中堅
原価計算方式在庫原価(先入先出・平均原価ほか)
プロジェクト会計
個別原価計算
(案件別に自動集計)
案件別の収益・収支管理
(開発工数管理)
管理会計
(予実管理・案件収支)
個別原価計算
(会計一体)
配賦への対応●(直接費・間接費を案件に配賦)●(共通費・販管費まで配賦)△(公式に明記なし)◎(多段階の間接費配賦)●(基準に基づく自動配賦)
既存システム連携会計・在庫・調達を単一基盤に統合販売・購買・工数・経費を統合同一ERP内で会計・人事給与と連携会計・販売購買・人事給与を統合勘定奉行クラウドと会計一体
導入実績全世界44,000社超(公式)1,100社超(公式)ERP市場シェア1位(ITR 2024年度・オービック全体)採用2,000社突破(2025年12月時点・公式)公表値なし
料金要問い合わせ
(年間ライセンス+初期費用)
初期10万円+月額
(データセンター利用料6万円〜/月、モジュール単価は要問い合わせ)
要問い合わせ要問い合わせ月額27,500円〜
(年額330,000円〜、初期50,000円)
提供会社日本オラクル株式会社株式会社オロ株式会社オービック株式会社NTTデータ・ビズインテグラル株式会社オービックビジネスコンサルタント
詳細情報公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト

配賦への対応 ◎=多段階・カスタム配賦/●=共通費まで配賦/△=間接費を按分して集計/×=専用の配賦機能なし

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サービス名マネーフォワード クラウド個別原価プロカンReforma PSAMA-EYESHUE Classic Project ManagementSMILE V 2nd Edition Project Directorプロジェクト収支管理Rebo
提供形態クラウドクラウドクラウドクラウド(SaaS)オンプレミス・クラウド
(HUE Classic Cloud)
要問い合わせオンプレミス
(クライアントサーバ型)
対応業種・用途IT・SaaS・制作・コンサルなど
案件型
IT・制作・建設工事など
受託型(3ラインナップ)
IT・広告・コンサルなど
従業員50名以下が目安
システム開発・SES・コンサルなど
案件型
SI・工事・コンサル・研究開発など
案件型
サービス業
案件型
ソフト開発・広告制作・TV番組制作など
企画・制作業
原価計算方式個別原価計算
(工数→労務費按分)
個別原価計算
(案件別収支)
個別原価計算
(工数→労務費)
個別原価計算
(工数×単価)
予定原価の作成
プロジェクト予実管理
案件別収支管理
(工数×社員別単価)
案件別収支管理
(予算実績対比)
配賦への対応◎(多段階・カスタム配賦)△(間接費を按分して案件原価に)●(労務費・共通費を配賦)◎(多彩な配賦基準)●(人件費を配賦)△(公式に明記なし)△(案件別に集計)
既存システム連携勤怠・工数管理4種と連携弥生・freee・勘定奉行・MFと連携会計へファイルで仕訳連携勘定奉行クラウドとAPI連携原価計算から仕訳・会計連携まで統合ワークフロー・会計・勤怠と連携勘定奉行・大蔵大臣と連携
導入実績公表値なし公表値なし500社以上(公式)公表値なし公表値なし公表値なし公表値なし
料金要問い合わせ初期165,000円〜/月額33,000円〜
(いずれも税込)
初期0円/月額30,000円〜(税抜)
ライセンス従量制
要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
(窓口は大塚商会)
買い切り(要問い合わせ)
年間サポートは価格の10%
提供会社株式会社マネーフォワード株式会社PROCAN株式会社オロ株式会社ビーブレイクシステムズ株式会社ワークスアプリケーションズ株式会社OSK
(販売元 大塚商会)
株式会社ディータイド
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

配賦への対応 ◎=多段階・カスタム配賦/●=共通費まで配賦/△=間接費を按分して集計/×=専用の配賦機能なし

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サービス名MCFrame XA 原価管理J-CCOREsスマートF(SmartF)ProSeeACROSS(アクロス)A’s Style(エースタイル)STRAMMIC(ストラミック)InfiniOneRoss ERP
提供形態パッケージ
(オンプレミス)
オンプレミス・クラウド
(Azure)
クラウドアドオン型
(既存生産管理に追加)
オンプレミス・クラウドクラウド
(オールインワンERP)
クラウド・オンプレミス・データセンター型パッケージ
(中堅企業向けERP)
オンプレミス・クラウド
(AWSなど)
対応業種・用途製造業グループ
(大手〜中堅)
プロセス型製造業
(食品・化学・医薬など)
製造業
(食品・化学・金属加工など)
製造業
(年商10億〜1,000億円超)
個別受注生産・繰返し生産の工場製造業
(幅広い生産形態)
バッチ/プロセス型・加工組立型の製造業製造業
(食品・鉄鋼・木材など)
プロセス製造業
(化学・食品)
原価計算方式標準・予算・実際・速報の4方式
個別+総合原価計算
実際・標準・個別原価
ころがし計算
製造原価
(生産管理と一体)
個別+総合原価計算
工程別積上げ3方式
製番別・工程別の個別原価
(4要素)
製番別の個別原価
見積コストシミュレーション
複数の原価種別を定義・比較
予算/実績シミュレーション
製造オーダー別の原価要素別集計
予実差異(価格・数量)
標準・実際原価
品目別・工程別+原価シミュレーション
配賦への対応◎(複数の配賦法を選択)●(工程間でころがし計算)△(公式に明記なし)●(工程別に原価を配賦)△(製番・工程別に集計)△(製番別に集計)◎(ABCで間接費配賦)●(工数・生産量・販管費などで配賦)△(品目・工程別に集計)
既存システム連携生産管理と一体/他社生産管理とも連携生産・会計・販売の種類を問わず連携在庫など1機能からスモールスタート生産実績データを取り込みCAD部品データ取り込み・調達連携SAPなど大手ERPとの連携実績販売物流・生産・調達モジュールと統合販売・購買・在庫・会計を1パッケージ生産・在庫・原価を標準搭載(国内は日立システムズ)
導入実績250社超(公式)約200社(公式)公表値なし公表値なし公表値なし公表値なし公表値なし約1,200社(公式サイト記載・時点明示なし)世界2,500社以上・国内100社以上(2016年7月時点の公式記載)
料金要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
(同時接続ユーザー数ライセンス)
提供会社ビジネスエンジニアリング株式会社JFEシステムズ株式会社株式会社ネクスタソートウェア株式会社株式会社インプローブ株式会社ケーエムケーワールド株式会社アミックFutureOne株式会社株式会社日立システムズ
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

配賦への対応 ◎=多段階・カスタム配賦/●=共通費まで配賦/△=間接費を按分して集計/×=専用の配賦機能なし

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サービス名要〜KANAME〜どっと原価シリーズレッツ原価管理Go2クラウドPROCES.S(プロセス)e2-movE(イー・ツゥー・ムーヴ)
提供形態要問い合わせ
(スマホアプリ対応)
クラウド・オンプレミス
(どっと原価3/NEO)
クラウド・オンプレミスクラウド・オンプレミスクラウド・オンプレミス
対応業種・用途電気・水道・空調・設備・塗装などの工事会社
(一人親方〜数十名)
建設・工事業建設・工事業建設業
(完成工事高10億〜100億円超)
建材販売・総合/職別/設備工事業
原価計算方式工事別原価
(工事台帳・日報から自動計算)
工事別原価
(見積6階層・実行予算4階層)
工事別原価
(複式簿記を使わない証憑型入力)
工事番号・現場単位の原価
完成/未成を自動判別
工事台帳起点の工事原価
工種別に予算実績照合
配賦への対応△(工事別に集計)△(工事別に集計)△(工事別に集計)△(公式一次に明記なし)●(共通原価配賦)
既存システム連携見積〜請求・入金・日報を一元化財務会計と仕訳を双方向連携勘定奉行・PCA・弥生と仕訳連動/TKC FX2とAPI連携財務会計・支払・請求・JV管理を15モジュールで統合工事原価・販売・建設会計をワンストップ
導入実績公表値なし建設業向け原価管理市場で9年連続 導入企業数1位(東京商工リサーチ 2025年2月)公表値なし全国370社以上(公式)建材・工事・建材販売業界で400社以上(公式)
料金個別見積り(要問い合わせ)要問い合わせ要問い合わせ
(クラウド版は45日間無料お試し)
要問い合わせ要問い合わせ
提供会社株式会社プラスバイプラス株式会社建設ドットウェブ株式会社レッツ株式会社内田洋行ITソリューションズ三谷商事株式会社
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

配賦への対応 ◎=多段階・カスタム配賦/●=共通費まで配賦/△=間接費を按分して集計/×=専用の配賦機能なし

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サービス名楽楽販売freee販売アラジンオフィス
提供形態クラウドクラウドクラウド・オンプレミス
対応業種・用途業種横断
(販売管理と一体)
小規模〜中小
(案件別の粗利管理)
業種特化パッケージ多数
(販売・在庫・購買が中核)
原価計算方式案件別の売上・原価・粗利
(個別原価計算の専用機能なし)
案件別の原価・粗利
(人件費はfreee工数管理と連携)
案件別の発生原価・仕掛原価
(プロジェクト管理オプション)
配賦への対応×(専用の配賦機能なし)×(専用の配賦機能なし)●(諸経費を案件へ配賦)
既存システム連携画面・ワークフローを自社運用に合わせ設定freee会計と連携/データ抽出での取り込みも可販売・在庫・購買を統合、生産/貿易をオプション追加
導入実績累計6,000社超(2025年12月時点・公式、楽楽販売単体)公表値なし6,000社以上(公式、時点明示なし)
料金初期200,000円/月額70,000円〜(税抜)スターター 約5,000円/月〜
スタンダード 約40,000円/月〜(年払い・税抜)
要問い合わせ
提供会社株式会社ラクスフリー株式会社株式会社アイル
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

配賦への対応 ◎=多段階・カスタム配賦/●=共通費まで配賦/△=間接費を按分して集計/×=専用の配賦機能なし

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原価管理の製品・提供元をタイプ別に紹介

比較表で取り上げた製品を、タイプ別に一つずつ紹介します。原価計算方式や配賦への対応、提供元の特徴とあわせて、自社に合うかどうかを確認してください。

ERP統合型の原価管理サービス

基幹業務の中で原価を集計・配賦するERP統合型の製品を紹介します。

1. Oracle NetSuite(日本オラクル株式会社)

Oracle NetSuiteの公式サイト

米NetSuite社が開発し、2016年に米Oracleが買収したクラウドERPで、日本では日本オラクル株式会社が提供・サポートを担います。会計・財務管理を中核に、受発注・在庫管理・調達・サプライチェーン管理までを単一のクラウド基盤に統合し、原価を売上や在庫と同じ基盤で扱える製品です。

原価管理の面では、在庫の原価計算方法として先入先出法(FIFO)・後入先出法(LIFO)・平均原価法などに対応します。プロジェクト会計の機能では、発注を案件に紐付けて集計し、直接費・間接費を案件予算に対して配賦したうえで、請求可能・不可のコストを把握できます。

全世界200か国以上で利用され、27以上の言語と190以上の通貨に対応するため、海外拠点を含むグループでの利用を想定した製品です。全ユーザーが同じバージョンを使い、年2回のアップデートが自動で適用されるクラウド型で、料金は年間ライセンス料と初期費用で構成され、金額は利用規模に応じた個別見積もりとなります。

原価を売上や在庫と同じ基盤で扱えるという設計の背景について、日本オラクルの福宮氏は、開発の出発点を次のように語っています。

福宮氏
日本オラクル株式会社 理事 NetSuite事業統括 営業統括本部長
福宮氏
独自インタビューより

会計は会計のシステム、在庫は在庫のシステム、というように業務ごとにシステムが分かれていると、データが分断されてしまって、経営者が全体を見ようとしてもなかなか正確な数字がつかめません。実際に彼自身がその苦労をしていました。そこで、あらゆる業務を一つの基盤で一元管理して、経営者がどこからでもリアルタイムにデータを確認できるようにしたい、という発想からクラウドERPという形にたどり着きました。

2. クラウドERP ZAC(株式会社オロ)

クラウドERP ZACの公式サイト

株式会社オロが提供する、IT・システム開発や広告・クリエイティブ、コンサルティング・士業といった案件単位で業務が進むプロジェクト型の業種に特化した統合型クラウドERPです。プロジェクト別の収支管理を軸に、販売管理・購買管理・工数管理・経費管理などを一元化します。

個別原価計算を自動化し、案件ごとに外注費・仕入・労務費を紐付けて集計します。工数管理で入力した作業時間は案件別の労務費として自動集計され、直接作業は指定案件に直課、間接作業は部門配下の案件へ再配賦されます。共通費や販売費・一般管理費の配賦にも対応します。

初期費用はZAC初期設定費用の10万円で、月額は利用するモジュールとライセンス数に応じた課金に、データセンター利用料6万円〜/月が加わります(各モジュールの単価は要問い合わせ)。法改正には自動アップデートで対応するクラウド型で、導入実績は1,100社を超えると公式に記載されています。

3. OBIC7 プロジェクト管理統合ソリューション(株式会社オービック)

OBIC7の公式サイト

株式会社オービックの統合業務ソフトウェア「OBIC7」を構成するソリューションの一つで、IT関連業・コンサルティング業・設備工事業・広告関連業など、案件(プロジェクト)単位で収益を管理する業種に向けたモジュールです。引合いから受注・売上・開発・発注購買・外注支払・旅費経費までを案件ごとに一元管理します。

開発工数の管理機能を持ち、案件ごとの進捗状況と収支の現状を把握できます。同じOBIC7の会計情報ソリューションや人事・給与情報ソリューションとシームレスに連携できるため、同一ERP内で原価に関わるデータを突き合わせられる点が特徴です。

提供形態はオンプレミス型と、自社専用のプライベートクラウド型を選べます。開発元のオービックは、ITRの調査(2024年度)でERP市場のベンダー別売上金額シェア1位と発表しています。料金は公開されておらず、導入規模に応じた個別見積もりとなります。

4. Biz∫(ビズインテグラル)(株式会社NTTデータ・ビズインテグラル)

Biz∫(ビズインテグラル)の公式サイト

株式会社NTTデータ・ビズインテグラルが提供する、会計・販売購買・人事給与などを統合した国産のERPパッケージです。NTTデータの公式ラインアップでは年商500億円以上の大手企業を主な対象とし、クラウド版の「Biz∫Optima」で中堅企業にも間口を広げています。

会計領域では、予実管理や多段階の間接費配賦に対応する管理会計機能を備え、プロジェクト番号をキーとした案件収支の管理ができます。ワークフロー製品intra-martを基盤とし、承認フローを共通基盤で構築できる点も特徴です。

ライセンスは業務モジュールと指定ユーザー数の組み合わせで、一般会計のみといった最小単位から段階的に導入できます。採用社数は2025年12月時点で2,000社を超えると公式に記載されています。提供形態はオンプレミス・クラウド・ハイブリッドから選べ、料金は要問い合わせです。

5. 勘定奉行クラウド[個別原価管理編](株式会社オービックビジネスコンサルタント)

勘定奉行クラウド[個別原価管理編]の公式サイト

株式会社オービックビジネスコンサルタントが提供するクラウド会計「勘定奉行クラウド」に、プロジェクト(案件)別の個別原価管理機能を加えたエディションです。財務会計の自動仕訳・帳票基盤の上で、請負金額・進捗・予定期間をプロジェクトごとに一元管理します。

プロジェクトごとの労務費計上を自動化し、設定した基準に基づく自動配賦、進捗度を基準とした原価振替に対応します。プロジェクト別原価報告書をワンタッチで出力し、発生額・入金情報・粗利・予算を同一画面で確認できます。

料金は基本機能のiAシステムで月額27,500円から(年額330,000円から、初期費用50,000円)で、多角的分析機能や管理会計機能を加えた上位プランも用意されています。Microsoft Azureを基盤とするクラウドサービスで、30日間の無料体験を利用できます。

プロジェクト管理型の原価管理サービス

案件・プロジェクト単位で個別原価を集計するプロジェクト管理型の製品を紹介します。

6. マネーフォワード クラウド個別原価(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド個別原価の公式サイト

プロジェクト単位で工数・原価・間接費の配賦を扱う個別原価管理システムで、株式会社マネーフォワードが2023年に提供を開始しました。IT・システム開発やSaaS、クリエイティブ、コンサルティングなど、案件ごとに収益と原価を管理する事業を対象としています。

工数入力から労務費の按分、間接費の配賦、原価の可視化までをプロジェクト単位で一貫して扱えます。間接費は部門・プロジェクトへ多段階で配賦でき、配賦基準はプロジェクト工数比率・部門の従業員数比率・売上予算比率・面積比率に加え、費用の性質に応じたカスタム基準も設定できます。

マネーフォワード クラウド勤怠やKING OF TIMEなど勤怠・工数管理システム4種と連携し、実労働時間データを工数入力に反映できます。料金は利用人数や契約内容により変わり、金額は非公開のため見積もりでの確認が必要です。

7. プロカン(株式会社PROCAN)

プロカンの公式サイト

案件単位で進行する受託型ビジネスに向けた、クラウド型のプロジェクト収支管理システムです。株式会社PROCANが提供し、IT・システム開発、イベント・映像制作、広告・PR代理店、デザイン・Web・アプリ制作、建設・設計・工事を対象としています。

業種別に「プロカンIT」「プロカン制作」「プロカン建設工事」の3ラインナップを用意し、案件ごとに予算・実績・工数原価・外注費・経費を集約して収支を可視化します。見積・請求・発注・経費精算・稟議承認までを一つの入力データから処理できます。

会計ソフトは弥生会計・freee・勘定奉行・マネーフォワードと連携します。料金は初期費用150,000円(税込165,000円)から、月額30,000円(税込33,000円)からで、利用人数に応じて変わります。IT導入補助金の対象です。

8. Reforma PSA(株式会社オロ)

Reforma PSAの公式サイト

クラウドERP「ZAC」を提供する株式会社オロが、案件・プロジェクト型ビジネス向けに機能を絞ってパッケージ化したのがReforma PSAです。IT・広告・イベント・コンサルティングなど、案件単位で業務が進む業種を対象とし、従業員50名以下が目安です。

販売管理・購買管理・勤怠工数管理・経費管理を一元化し、プロジェクト別の予実と損益を可視化します。工数を登録すると労務費配賦・共通費配賦で案件原価に反映され、実行予算を入力すれば仕掛中でも案件別の損益を把握できます。

会計システムへは勘定奉行クラウドやマネーフォワード クラウド会計などへファイル形式で仕訳を連携します。料金は初期費用0円、月額30,000円(税抜)からのライセンス従量制で、導入期間は1〜2か月程度、導入実績は500社以上です。

9. MA-EYES(株式会社ビーブレイクシステムズ)

MA-EYESの公式サイト

システム開発・SES(技術者の常駐・受託)・コンサルティングなどプロジェクト型ビジネスに向けたクラウド型ERPで、株式会社ビーブレイクシステムズが提供します。システム開発向けの「V ver.」と広告業向けの「A ver.」があり、工数・原価をプロジェクト単位で集約して損益を管理します。

工数はマスタに設定した基準時間単価と作業時間を掛けて労務費に換算し、単価は個人別またはジョブグレード別に設定します。配賦基準には工数・人数・売上高・人件費比率に加え、面積や机の数といった情報も設定でき、原価はプロジェクトのほか製品・ジョブなど複数の単位で把握できます。

会計システムは勘定奉行クラウドとAPI連携でき、ISO/IEC 27001とクラウドセキュリティ認証を2025年3月に取得しています。導入形態はSaaS・SaaS+・一括の3種から選べ、30日間の無料トライアルも用意されています。料金は利用人数と機能により変わり、公式サイトでは非公開です。

10. HUE Classic Project Management(株式会社ワークスアプリケーションズ)

HUE Classic Project Managementの公式サイト

案件ごとの採算を可視化し、原価計上までを一つのシステムに統合するプロジェクト収支管理システムです。株式会社ワークスアプリケーションズが提供し、SI・工事・コンサルティング・研究開発などプロジェクト型の業種を対象とします。

必要工程と配属人員を積み上げて予定原価を作成し、勤怠・経費・売上を集約して人件費の算出や配賦を行います。プロジェクト予実管理では案件別の予算と実績を月次・勘定科目別に対比し、設定した基準値で赤字見込みの案件をアラートで知らせます。月次決算では原価計算から仕訳、会計連携までを処理します。

提供形態は、自社運用のオンプレミス型パッケージに加え、AWSまたはOCI上で運用を代行する「HUE Classic Cloud」を選べます。料金は公式サイトで非公開のため、資料請求やデモ依頼で確認します。

11. SMILE V 2nd Edition Project Director(株式会社OSK/販売元 株式会社大塚商会)

SMILE V 2nd Edition Project Directorの公式サイト

株式会社OSKが開発し、株式会社大塚商会が販売するサービス業向けのプロジェクト収支管理システムです。案件単位で見込みの発生から受注・発注・仕入・売上・請求入金・支払までを一元管理し、進捗と収支を把握します。

案件ポータル(コックピット画面)で業務フロー・進捗・収支を一画面で確認でき、収支管理帳票はプロジェクト別・部門別・サービスカテゴリー別など複数の切り口で、受注残を含めた見通しも出力できます。Web画面で入力した工数は、社員別に設定した単価と掛け合わせてJOBごとの労務費として自動更新されます。

ワークフローの「eValue V 2nd Edition」、会計の「SMILE V 2nd Edition 会計」、勤怠管理の「Universal 勤次郎 就業・勤怠管理」と連携します。料金は公式に非公開で、問い合わせや導入相談は大塚商会のコンタクトセンターが窓口となります。

12. プロジェクト収支管理Rebo(株式会社ディータイド)

プロジェクト収支管理Reboの公式サイト

企画・制作業に向けたプロジェクト収支管理パッケージで、株式会社ディータイドが提供します。案件ごとに売上と仕入・外注費などの原価を紐づけ、受注金額に対する利益額・利益率を把握します。

売上予算・原価予算を月単位で登録して予算実績対比表で差異を確認でき、予算シミュレーションで早い段階の損益を試算できます。会計システムは勘定奉行・大蔵大臣に対応し、アドオン版では伝票登録と同時に仕訳データを書き込み、単独起動版ではCSVで連携します。

提供形態はクライアントサーバ型のパッケージで、月額課金ではなく買い切りです。製品価格は非公開で、パッケージ価格の10%にあたる年間サポート(DSS)への加入が必要です。ソフトウェア開発・広告制作・TV番組制作などを対象とし、一部上場企業から中小企業まで利用されています。

製造業向けの原価管理サービス

製造原価・工程別原価や標準原価との差異分析に対応する製造業向けの製品を紹介します。

13. MCFrame XA 原価管理(ビジネスエンジニアリング株式会社)

MCFrame XA 原価管理の公式サイト

MCFrame XA 原価管理は、ビジネスエンジニアリング株式会社のERP・SCMパッケージ「MCFrame XA」シリーズに含まれる原価管理モジュールです。同シリーズの生産管理モジュールと一体で導入するほか、他社の生産管理システムと連携させて原価管理だけを単独で導入することもできます。

標準原価・予算原価・実際原価・速報原価の4方式に対応し、製造指図書別の個別原価計算と総合原価計算の両方を扱えます。間接費の配賦は直接配賦法・相互配賦法・階梯式配賦法から選べ、作業時間や出来高数などの基準を部門・品群・品目ごとに設定できます。

複数会社・複数拠点を1つの基盤で管理するグローバルシングルインスタンスやIFRS(国際財務報告基準)にも対応し、製造業グループ全体での原価管理を想定した設計です。導入実績は250社を超えるとされます。料金は公開されておらず、問い合わせが必要です。

14. J-CCOREs(JFEシステムズ株式会社)

J-CCOREsの公式サイト

鉄鋼業向けに培われた原価計算のノウハウを基盤に、食品・石油化学・医薬品・樹脂加工など幅広い製造業へ展開してきたのが、JFEシステムズ株式会社の原価管理・採算管理パッケージ「J-CCOREs」です。連続生産や多品種少量生産で工程が複雑なプロセス型製造業への適合を訴求しています。

実際原価・標準原価・個別原価に対応し、工程をまたいで原価を積み上げる「ころがし計算」をプロセス型・組立型の両方で行えます。生産管理・会計・販売システムの種類を問わず連携できる構成のため、既存システムを大きく変えずに原価計算の基盤だけを導入できます。

提供形態はオンプレミスとクラウド(Microsoft Azure)から選べ、2025年4月には基本機能に絞った短期間・低コスト導入向けの「J-CCOREs Basic」が追加されました。導入実績は約200社とされ、料金は要問い合わせです。

15. スマートF(SmartF)(株式会社ネクスタ)

スマートF(SmartF)の公式サイト

スマートF(SmartF)は、株式会社ネクスタが提供するクラウド型の製造業向け生産管理システムです。在庫・工程・品質・設備・購買に加えて原価管理をモジュールとして備え、必要な機能だけを選んで導入できる構成をとっています。

在庫管理など1つの機能からスモールスタートし、段階的に原価管理まで広げられるため、はじめから全社導入を前提にしなくても始められます。対応業種は食品・化粧品・化学品・医薬品・金属加工・自動車部品など製造業に絞られています。

バーコードやハンディ端末を使ったロット・トレーサビリティ管理にも対応します。料金は公開されておらず、初期費用・月額利用料・導入支援費用の区分で個別見積もりとなります。

16. ProSee(ソートウェア株式会社)

ProSeeの公式サイト

工場経理出身の代表者と、製造業のシステム部門出身のエンジニアが開発したのが、ソートウェア株式会社の原価計算・管理会計システム「ProSee」です。固定されたパッケージではなく、標準機能群をマスタ設定で自社の業務に合わせて組み立てるフレームワーク型の製品と位置づけています。

個別原価計算と総合原価計算の両方に対応し、工程別の原価積み上げは累加法・原価費目別累加法・非累加法の3方式を選べます。実際原価・実績原価・標準原価の計算や、予算・計画操業度との差異分析にも対応します。

既存の生産管理システムにアドオンして動く構成のため、生産実績データを取り込んで原価計算に利用できます。対象は年商10億円から1,000億円超までの製造業で、中堅・中小でも導入しやすいことを開発コンセプトに掲げています。料金は要問い合わせです。

17. ACROSS(アクロス)(株式会社インプローブ)

ACROSS(アクロス)の公式サイト

個別受注生産や類似品の繰り返し生産を行う工場向けに作られているのが、株式会社インプローブの製造業向け原価管理システム「ACROSS(アクロス)」です。見積の作成から受注後の原価管理、発注・請求までを一元化します。

製番(案件)単位・工程単位で、材料費・外注費・労務費・経費の4要素から製品原価を算出・分析できます。CAD部品データの取り込みや部品発注残の確認、工数実績の集計など、設計から調達までのデータ連携で二重入力を抑えます。

提供形態はオンプレミスとクラウドから選べ、クラウド利用時はサーバー費用が別途かかります。料金は公開されておらず、問い合わせが必要です。

18. A’s Style(エースタイル)(株式会社ケーエムケーワールド)

A's Style(エースタイル)の公式サイト

A’s Style(エースタイル)は、株式会社ケーエムケーワールドが提供するクラウド型のオールインワンERPパッケージです。販売・生産・購買・在庫・原価管理をまとめて管理し、原価管理に特化した製品というよりは製造業の基幹業務全体を対象としています。

独自の開発エンジンを使い、業務機能やパーツを組み合わせて各社向けに構成するセミオーダー型の導入が特徴です。量産・連続生産・受注設計生産・見込生産・個別受注生産や、これらの混在型まで幅広い生産形態に対応します。

原価面では、見積時のコストシミュレーションや製番別の個別原価管理に対応します。AI-OCR(AIによる文字認識)とRPA(定型業務の自動化)の連携や、IoT・Beacon(近距離無線)による現場実績の収集を標準機能として備え、SAPなど大手ERPとの連携実績もあります。料金は要問い合わせです。

19. STRAMMIC(ストラミック)(株式会社アミック)

STRAMMIC(ストラミック)の公式サイト

STRAMMIC(ストラミック)は、株式会社アミックが開発・販売する製造業向けの基幹業務システムです。販売物流管理・生産管理・調達管理・原価管理の4モジュールで構成され、単体でも複数モジュールの統合でも導入できます。原価管理はそのうちの「STRA CA」が担います。

STRA CAでは、必要とする原価種別(評価計算手法)を複数定義して比較・分析でき、予算原価と実績原価のシミュレーション比較にも対応します。間接費の配賦には活動基準原価計算(ABC)を採用し、コストドライバーに各種の配賦基準を設定できます。

食品・医薬品・化学品などのバッチ・プロセス型製造業と、加工組立型(ディスクリート)製造業の両方を対象としています。提供形態はクラウド(AWS・Azure・OCI・GCP)・オンプレミス・データセンター型から選べます。料金は要問い合わせです。

20. InfiniOne(FutureOne株式会社)

InfiniOneの公式サイト

販売・購買・在庫・債権債務・生産/製造・原価・財務会計・貿易までを1つのパッケージで管理するのが、FutureOne株式会社の中堅企業向けERP「InfiniOne」です。各業務のデータをリアルタイムに連携し、部門をまたぐ処理を効率化します。

原価管理では、製造オーダー別に材料費・労務費・経費・仕掛品原価を原価要素別に集計し、完成実績・材料出庫・作業時間を1画面で入力してオーダー単位の予実差異(価格差異・数量差異)を照会できます。財務会計の仕訳原価と製造側の集計原価を原価要素別に突き合わせる差異チェックにも対応します。

BOM(部品表)展開による予定原価シミュレーションや、工数基準・生産量基準・直課・販管費配賦といった原価配賦にも対応します。食品業・鉄鋼業・木材業などの製造業で導入され、実績は約1,200社とされます。料金は要問い合わせです。

21. Ross ERP(株式会社日立システムズ)

Ross ERPの公式サイト

Ross ERPは、米国Apteanが開発する「Aptean Process Manufacturing ERP Ross Edition」を、国内では株式会社日立システムズが販売・構築・運用・保守まで提供するプロセス製造業向けのERPパッケージです。化学・食品向けの基幹業務システムとして、生産管理・在庫管理・原価管理を標準搭載しています。

レシピ・フォーミュラ基準の生産に対応し、荷姿を分けた不定貫品の二重管理や力価単位の管理、ロット別の規格・有効期限、原料から製品までの双方向ロットトレースを標準機能として備えます。原価面は標準原価・実際原価に対応し、品目別・工程別の原価把握や原価シミュレーションを行えます。

国内版は日立システムズが日本の消費税や商慣行に合わせた機能の開発・カスタマイズを担います。提供形態はオンプレミス(VMwareなど)とクラウド(AWSなど)に対応します。導入実績は2016年7月時点で世界2,500社以上・国内100社以上とされ、料金は同時接続ユーザー数ライセンスで要問い合わせです。

建設業向けの原価管理サービス

工事台帳単位で工事原価を管理する建設業向けの製品を紹介します。

22. 要〜KANAME〜(株式会社プラスバイプラス)

要〜KANAME〜の公式サイト

株式会社プラスバイプラスが提供する、工事台帳を起点に原価と利益を管理する建設業向けの原価管理ソフトです。電気・水道・空調・設備・塗装などの工事会社を対象とし、一人親方から数十名規模の会社までを想定しています。

見積書・注文書・請求書の作成から入金管理・日報管理までを工事単位で一元化し、日報の入力内容から材料費や労務費(人工代)を自動で計算します。工事ごとの収支に加え、顧客別・工種別でも売上や利益率を集計できます。

料金は業務内容に応じた個別見積りで、金額は公開されていません。訪問・電話・オンライン・LINEによるサポートを永年無償として提供し、現場からの出退勤や材料費の入力に対応するスマートフォンアプリも用意されています。

23. どっと原価シリーズ(株式会社建設ドットウェブ)

どっと原価シリーズの公式サイト

株式会社建設ドットウェブが提供する、建設・工事業向けの工事別原価管理パッケージです。建設業向け原価管理パッケージ市場で2015〜2023年度まで9年連続で導入企業数第1位(東京商工リサーチ調べ、2025年2月)となっています。

見積・実行予算・発注・原価集計・支払・会計連動までを一連で扱い、工事単位で売上・原価・利益を管理します。見積は6階層、実行予算は4階層まで設定でき、財務会計ソフトと仕訳伝票データを双方向で連携できます。

クラウド版の「どっと原価3」とオンプレミス版の「どっと原価NEO」があり、企業規模や運用方針で選べます。導入前には約30分の無料オンライン相談が用意されています。

24. レッツ原価管理Go2クラウド(株式会社レッツ)

レッツ原価管理Go2クラウドの公式サイト

見積から実行予算・発注・仕入・出面(労務)・支払査定・請求・入金までを一元管理し、工事別に原価を集計する、株式会社レッツの建設業向けクラウドサービスです。入力画面を納品書などの証憑に近い見た目にし、複式簿記を使わない入力方式を採っています。

見積から発注、発注から仕入へデータを引き継ぐリレー機能で二重入力を抑えます。勘定奉行・PCA会計・弥生会計などの他社製会計ソフトとの仕訳連動に対応し、TKC「FX2クラウドシリーズ」とは2023年2月にAPI連携を開始しました。

クラウド版とオンプレミス版の両方を用意し、クラウド版は45日間の無料お試しを案内しています。導入時には全国の公認インストラクターによる訪問指導を受けられます。

25. PROCES.S(プロセス)(株式会社内田洋行ITソリューションズ)

PROCES.Sの公式サイト

株式会社内田洋行ITソリューションズが提供する、建設業向けの統合型ERPシステムです。財務会計・原価管理・支払管理・請求回収・JV(共同企業体)管理など、建設業特有の基幹業務を15のモジュールでカバーし、必要なモジュールのみを組み合わせて導入できます。

工事番号・現場単位で原価を積み上げ、積算データの取り込みによる実行予算の作成や出来高管理に対応します。工事の完成振替日と伝票日付から完成・未成を自動判別し、完成工事原価または未成工事支出金として仕入仕訳を自動作成します。

クラウド対応版とオンプレミス版の両方を提供し、完成工事高10億円規模から100億円を超える企業まで、全国370社以上の導入実績があります。料金は要問い合わせです。

26. e2-movE(イー・ツゥー・ムーヴ)(三谷商事株式会社)

e2-movEの公式サイト

建設資材商社である三谷商事株式会社が、自社の建材・建設業界の知見をもとに開発した、建設・工事・建材販売業向けのERPパッケージです。工事原価管理・販売管理・建設会計を中心に、支払管理や出面管理などのモジュールで構成されています。

原価管理を担う「e2-movE 工事管理」では、工事登録(工事台帳)を起点に実行予算・工事原価・出来高・支払・予定利益を一元管理します。工種別に登録した実行予算と原価実績を照合でき、共通原価配賦入力や予算実績対比表も用意されています。

対象業種は建材販売・卸売業、総合工事業、職別工事業、設備工事業で、クラウド版(e2クラウド)とオンプレミス版の両方から選べます。建材・工事・建材販売業界で400社以上の導入実績があります。料金は要問い合わせです。

汎用型の原価管理サービス

販売管理や会計と一体で原価を集計する汎用型の製品を紹介します。

27. 楽楽販売(株式会社ラクス)

楽楽販売の公式サイト

株式会社ラクスが提供するクラウド型の販売管理システムで、見積・受注・請求から発注・原価・収支までを同じ基盤で扱えます。マウス操作を中心に、管理画面や入力フォーム、承認ワークフローを自社の運用に合わせて設定できる点が特徴です。

原価の面では、受注による売上と発注による原価、間接費などの追加原価を案件単位で紐づけ、収支を自動で集計します。品目別の個別原価計算や間接費の配賦を担う専用機能は公式に示されておらず、案件ごとの売上・原価・粗利を把握する用途が中心になります。

初期費用は200,000円(税抜)で、専任担当による3か月間の導入支援を含みます。月額は70,000円〜(税抜)で、利用ユーザー数などによって変動します。無料トライアルも用意され、導入実績は楽楽販売単体で累計6,000社を超えています(2025年12月時点)。

28. freee販売(フリー株式会社)

freee販売の公式サイト

見積・受注・売上・請求・入金に加え、案件(プロジェクト)単位の原価と粗利を扱う、フリー株式会社のクラウド型販売管理システムです。freee会計と連携する設計ですが、会計ソフトを変えずにデータ抽出で取り込む使い方にも対応します。

案件ごとに売上と仕入を登録すると案件別の粗利が作成され、進行中案件の月別原価実績を追う原価推移レポートも使えます。人件費を原価に含めるにはfreee工数管理(別契約)との連携が前提で、原価推移レポートや案件別人件費管理は上位のスタンダードプランに限られます。配賦機能はfreee販売単体には設けられていません。

プランは個人・小規模法人向けのスタータープランと中小企業向けのスタンダードプランの2種類です。参考価格はスターターが3名利用で約5,000円/月、スタンダードが10名利用で約40,000円/月(いずれも年払い・税抜)で、利用ユーザー数に応じて課金されます。無料でのお試しも可能です。

29. アラジンオフィス(株式会社アイル)

アラジンオフィスの公式サイト

株式会社アイルが提供する、販売・在庫・購買管理を中核とする統合型パッケージシステムです。標準機能に生産管理や貿易管理、プロジェクト管理などをオプションで追加する設計で、オンプレミスとクラウド(アラジンクラウド)のどちらの形態でも導入できます。

原価管理は、販売・在庫管理パッケージに追加する「プロジェクト管理」オプションが担います。受注に紐づく商品仕入・外注仕入・在庫出庫などの発生原価を、売上計上までは仕掛原価として案件単位で管理し、作業日報の時間に単価を掛けた金額を労務費として原価に反映します。案件間での原価の付け替えや、諸経費を各案件に割り当てての収支確認にも対応します。

業種特化パッケージを多数そろえ、導入実績は6,000社以上で、公式サイトに集計時点の記載はありません。料金は初期費用・月額とも公開されておらず、企業規模や導入形態、オプション構成に応じた個別見積もりとなります。

ERP・専用システムで原価管理を行うメリット

原価管理をシステム化すると、Excel運用では得にくい効果が見込めます。主なメリットと、提供元・製品タイプによる出方の違いを整理します。

第一に、原価の集計・配賦が自動化され、手作業による計算ミスや属人化を防げます。配賦基準を設定しておけば、間接費の割り当てを毎月同じルールで繰り返せるため、担当者が変わっても原価の算出が安定します。

第二に、原価がリアルタイムに近い形で可視化されます。案件や製品ごとの原価と粗利を早い段階で把握できれば、赤字案件の兆候に気づいたり、見積もりの精度を上げたりといった経営判断につなげられます。

第三に、既存システムとの連携で二重入力が減ります。特にERP統合型では会計・販売・在庫と原価が同じ基盤でつながるため、データの整合性を保ちやすくなります。専用製品でも、会計システムへの仕訳連携や工数管理ツールとの連携により、入力の重複を抑えられます。原価管理の精度向上は、決算の早期化や内部統制の強化にも波及します。

これらのメリットは提供元・製品タイプで出方が異なります。ERP統合型は全社の可視化と二重入力の削減が大きく、基幹システムごと刷新する企業で効果が出やすい一方、プロジェクト管理型や製造業向けなどの専用型は、導入スピードと特定領域の原価計算・配賦の深さで強みが出ます。自社が重視するメリットから、どのタイプの提供元を軸に検討するかを決めると選定が進めやすくなります。

原価管理システム・提供元選びでの注意点

導入を成功させるために、提供元選びの段階で押さえておきたい注意点があります。

まず、パッケージ製品が自社の原価計算や配賦のルールに合わない場合があります。独自の配賦基準や複雑な工程別原価を持つ企業では、標準機能だけでは業務が収まらないことがあります。

その場合は、設定の柔軟性が高い製品を選ぶか、カスタマイズの可否を確認し、それでも難しければ受託開発で自社向けに作り込む選択肢を検討します。ただし受託開発は開発期間と費用、導入後の保守体制の確保が課題になるため、パッケージで収まらないと確認できてから進めるのが現実的です。

受託開発を選ぶ場合は、原価計算や管理会計の業務知識を持つシステム開発会社であること、自社と類似した業種での開発実績、導入後の保守体制の3点が見極めの軸になります。費用はパッケージより大きくなりやすいため、必要な要件を絞り込んでから相談すると、見積もりのぶれを抑えられます。

次に、導入後の運用体制を見落とさないことです。原価管理は現場の入力があって初めて成り立つため、工数や原価の入力が現場に定着する設計か、入力の負担が過大でないかの確認が必要です。提供元の導入支援やサポート範囲が、自社の運用開始までを支えられるかも重要です。

最後に、提供元の業務理解度を軽視しないことです。機能一覧が充実していても、自社の業種や原価計算の進め方を理解した提案ができなければ、導入は難航します。複数の提供元から資料や見積もりを取り、同じ観点で比べることが、失敗しない選定につながります。

まとめ

原価管理の提供元は、パッケージ製品ベンダー・ERPベンダー・受託開発会社に分かれ、製品は ERP統合型・プロジェクト管理型・製造業向け・建設業向け・汎用型の5タイプに整理できます。自社の業種から原価の持ち方を見極め、原価計算方式・配賦への対応・既存システム連携・導入形態と費用・提供元の体制という観点で比べることが、提供元選びの軸になります。

製品単体の機能だけでなく、提供元が自社の原価管理業務をどこまで理解し、導入後まで支えられるかを含めて判断すると、導入後の手戻りを減らせます。まずは気になる提供元の資料を取り寄せ、同じ観点で比較することから始めてみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 原価管理システムとは何ですか?

A. 原価管理システムとは、材料費・労務費・外注費・経費といった原価を集計し、製品や案件ごとに配賦して、計画した原価と実際の原価の差を把握する業務を支えるシステムです。

原価の持ち方は大きく2つに分かれます。会計・販売・在庫・購買を一つの基盤にまとめたERP(統合基幹業務システム)の中で原価の集計・配賦を一機能として行うものと、原価管理や案件別の収支管理に特化した専用製品として提供されるものです。どちらが適するかは、自社の業種や既存システム、原価の持ち方によって変わります。

Q. 原価管理はERP統合型と専用製品のどちらを選べばよいですか?

A. 原価管理をERP統合型と専用製品のどちらで行うかは、基幹業務全体を一つの基盤に統合したいか、特定の業種や案件別原価の計算を深く作り込みたいかで決まります。

ERP統合型は会計・販売・在庫・購買と同じ基盤で原価を扱うため、二重入力が減り、原価を売上や在庫と突き合わせやすくなります。基幹システム全体を刷新するタイミングであれば、原価まで一本化する選択肢が現実的です。

一方で専用製品は、特定業種や案件別原価といった領域の計算を深く作り込んでいることが多く、導入のスピードや料金の明確さで優位に立つ場合があります。既存の会計システムは残したまま原価管理だけを強化したいなら、専用製品が向きます。

Q. 原価管理システムはパッケージ製品と受託開発でどう違いますか?

A. 原価管理システムのパッケージ製品と受託開発の違いは、完成品を自社業務に寄せて短期間・明確な料金で導入するか、自社の原価計算ロジックや配賦ルールに合わせて個別に開発するかという点にあります。

パッケージ製品は多くの企業で使われている機能がそろい、導入までの期間が比較的短く料金体系も明確なため、自社の業務を標準機能に寄せられる場合は第一候補になります。

これに対し受託開発は、独自の原価計算方式や複雑な配賦を持ちパッケージでは業務が収まらない場合の選択肢で、自社運用に完全に適合させられる反面、開発期間と費用が大きくなりやすく、保守体制の確保も課題になります。まずはパッケージを検討し、業務が収まらないと分かった段階で受託開発を併せて検討する進め方が現実的です。

Q. 原価管理システムを選ぶとき、原価計算方式や配賦への対応はどこを確認すればよいですか?

A. 原価管理システムの原価計算方式・配賦への対応は、自社が使う方式(個別原価計算・総合原価計算・標準原価計算)に対応し、自社の配賦ルールを製品が再現できるかを確認することが重要です。

実際原価だけでなく標準原価や予定原価との差異を扱えるか、製造業で工程別の原価を追うなら工程をまたいで原価を積み上げる「ころがし計算」に対応するかも見ておきます。

配賦は製品ごとの差が出やすい部分で、間接費や共通費を何を基準に(工数比率・売上比率・人数比率・面積比率など)、どの単位(部門・製品・案件)へ、複数段階で割り当てられるかの確認が必要です。自社の配賦ルールが複雑なほど、配賦基準を自由に設定できるかが重要な判断材料になります。

Q. 原価管理システムは既存の会計・販売・工数管理システムと連携できますか?

A. 原価管理システムが既存システムと連携できるかは製品によって異なり、専用製品を選ぶ場合は、既存の会計システムへ仕訳を連携できるか、工数管理ツールから工数データを取り込めるかを事前に確認する必要があります。

ERP統合型は会計や販売を同じ基盤に含むため連携の問題が起きにくい一方、専用製品では連携の方式も確認が要ります。APIでリアルタイムに同期するのか、CSVの取り込み・書き出しで足りるのかで運用負荷が変わるためです。すでに特定の会計システムや販売管理システムを使っているなら、その製品との連携実績がある提供元を優先すると、導入後の二重入力や手戻りを減らせます。

Q. 原価管理システムの費用はどのくらいかかりますか?

A. 原価管理システムの費用は、クラウド(SaaS)型は初期費用を抑えて月額または年額で利用し、オンプレミス型やERPのパッケージ導入は初期の構築費用が大きくなるのが基本です。

公開料金を目安にすると、クラウドの専用型は初期費用0〜20万円程度・月額3万〜7万円程度、会計一体型は月額27,500円程度からで、ERP統合型や製造業・建設業向けは個別見積もりが中心です。ユーザー数・拠点数・モジュール数で変わるため、初期費用・保守費用・オプション費用まで含めた総額(TCO)で複数の提供元から相見積もりを取るのが現実的です。

Q. 原価管理の提供元(ベンダー)の業務理解度や支援体制はどう見極めればよいですか?

A. 原価管理の提供元の業務理解度や支援体制は、自社と同じ業種・同じ規模での導入実績があるか、原価計算や配賦の相談に業務の言葉で応じられるかで見極めます。

原価管理は会計と現場の業務にまたがるため、製品機能と同じ重さで提供元の体制を見ることが導入の成否を左右します。

提案の段階で「貴社の配賦はどの基準で行っていますか」といった業務起点の質問が出てくる提供元は、業務理解度が高い傾向があります。あわせて、問い合わせ窓口や対応時間、法改正や会計基準の変更への追従、設定変更の支援範囲といった導入後の保守・サポート体制を事前に把握し、複数の提供元を同じ観点で比べることをおすすめします。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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