社内ネットワークの入口を守るUTM(統合脅威管理:複数のセキュリティ機能を1台にまとめたアプライアンス)を導入したいものの、機器の購入費や運用する人手を社内で抱えるのは負担が大きいと感じて、「レンタル」という選択肢を調べ始めた中小企業の担当者は少なくありません。レンタルなら機器を買わずに月額料金で導入でき、設定・監視・保守といった運用まで提供元に任せられるサービスもあります。
サイバー攻撃は企業規模を問わず広がっています。令和6年中に警察庁へ報告されたランサムウェア被害222件のうち140件は中小企業で、侵入経路はVPN機器やリモートデスクトップといったネットワークの出入口が大半を占めました。
IPAの「情報セキュリティ10大脅威 2025」でも組織向けの脅威ではランサム攻撃が10年連続でランクインし、2025年版も1位で、IT専任者を置けない企業ほど、ネットワークの守りを後回しにできません。
出典・参考資料(3件)
- 出典:情報セキュリティ10大脅威 2025|独立行政法人情報処理推進機構(IPA)(https://www.ipa.go.jp/security/10threats/10threats2025.html)
- 出典:令和7年版警察白書 サイバー空間の安全の確保|警察庁(https://www.npa.go.jp/hakusyo/r07/honbun/html/bb3313000.html)
- 参考資料:中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン 第4.0版|独立行政法人情報処理推進機構(IPA)(https://www.ipa.go.jp/security/guide/sme/about.html)
とはいえ、UTMのレンタルといっても、機器だけを貸し出すものから、監視や運用までまるごと代行してくれるものまで幅があります。月額料金や初期費用、含まれる運用の範囲、契約期間も提供先によって大きく異なります。
本記事では、UTMをレンタルで導入したい中小企業に向けて、主要なレンタルサービスを提供形態・料金・運用サポートの範囲で横断的に比較します。購入・リースとの損得の違い、含まれる運用の見極め方、既存UTMからの乗り換えで確認したい点まで整理しました。自社に合う提供先を選ぶ判断材料としてご活用ください。
また、自社の規模や運用体制に合うUTMレンタルを最短で見つけられるよう、「かんたん選定診断ツール」も用意しています。あわせてご利用ください。
目次
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本記事の対象範囲
本記事は、UTMを「機器を買わず月額のレンタルで、できれば設定・監視・保守の運用も含めて導入したい」と考えている中小企業を対象にしています。初期投資を抑えたい、専任のIT担当がいないので運用まで任せたい、といった動機でレンタルを検討している読者を想定しています。
UTMの導入方法を購入・リースも含めて幅広く比較したい場合や、UTM以外の社内セキュリティ対策(端末対策・ID管理など)とあわせて検討したい場合は、守る対象別に全体像を整理した比較記事のほうが適しています。本記事はレンタルという導入形態に絞って掘り下げます。
UTM以外の対策も含めて、守る対象別にセキュリティ対策全体を見比べたい場合は、以下の記事をご覧ください。
社内セキュリティソリューション比較|守る対象別のタイプ・代表サービスと選び方
社内のセキュリティを強化したいものの、端末の保護から不正アクセス対策、情報漏えいの防止まで課題が広く、何から手をつければよいか判断がつかないという声は少なくありません。テレワークやクラウド利用が定着し、社外に持ち出される端末やIDが増えたこ…
UTMをレンタルで導入するとは
UTMは、ファイアウォール、アンチウイルス、不正侵入防御(IDS/IPS)、Webフィルタリング、アンチスパムといった複数のセキュリティ機能を1台の機器にまとめた製品です。社内ネットワークとインターネットの境界に設置し、出入りする通信をまとめて検査することで、個別に製品をそろえる手間を抑えながらネットワークの入口を守ります。
このUTMを「買い取る」のではなく、月額料金で借りて使うのがレンタルです。機器の所有権は提供元に残り、利用者は月額を払ってUTMを使います。多くのサービスでは、機器の設置・初期設定や、脅威情報に応じた設定変更・ファームウェア更新といった運用も料金に含まれます。機器の調達・保守や運用の手間を自社で抱えずに、ネットワークの守りを整えられる点が、購入との大きな違いです。
UTMの購入・リース・レンタルの違いと損得
ここでは、UTMの導入方法である購入・リース・レンタルの違いを、初期費用・契約期間・解約のしやすさ・運用の扱いの観点で整理します。どれが得かは、利用したい期間と、運用をどこまで自社で持つかで変わります。
| 導入方法 | 購入 | リース | レンタル |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 機器代金を一括で負担 | 原則かからない(月額に平準化) | かからない〜設置費のみ |
| 支払い | 買い切り(保守は別契約が多い) | 契約期間で分割した月額 | 利用期間の月額 |
| 契約期間 | なし(資産として保有) | 一般に3〜6年など長期 | 短期から可能なことが多い |
| 中途解約 | — | 原則不可(残リース料が発生) | 比較的しやすい(条件は要確認) |
| 運用・保守 | 自社または別途委託 | 自社または別途委託が基本 | 運用込みのサービスを選べる |
| 向いているケース | 長期間使い続けると決まっている | 初期費用を抑えつつ長期利用 | 短中期・運用も任せたい |
購入は、長く使い続けるほど総額を抑えやすい一方、機器代金の初期負担が大きく、保守や運用は自社で手当てする必要があります。リースは初期費用を平準化できますが、契約期間の縛りが長く、途中で解約すると残りのリース料を支払うのが一般的です。
レンタルは短中期から始めやすく、運用込みのサービスも選べる導入方法です(具体的な利点は次章で整理します)。半面、長く使い続けると総額ではリースや購入を上回ることもあります。また、購入・リース・レンタルの税務・会計上の扱いは契約内容によって異なるため、計上方法まで判断したい場合は顧問税理士などの専門家に確認することをおすすめします。
UTMをレンタルで導入するメリット
ここからは、UTMをレンタルで導入する利点を、中小企業の課題に照らして見ていきます。
初期費用を抑えて導入できる
UTM機器を買い取ると数十万円の初期負担が発生することもありますが、レンタルなら機器代金を月額に組み込めるため、初期費用をかけずに、あるいは設置費程度で始められます。まとまった予算を確保しにくい時期でも、月々のコストとして計画に組み込みやすくなります。
設定・監視・保守の運用まで任せられる
運用込みのレンタルサービスを選べば、初期設定や設定変更、脅威情報に応じたファームウェアの更新、障害時の機器交換までを提供元が代行します。セキュリティの専門知識を持つ担当者が社内にいなくても、ネットワークの守りを維持できる点は、人手の限られる中小企業にとって大きな利点です。
機器の陳腐化・故障のリスクを負わない
機器の所有権は提供元にあるため、故障時の交換や、性能・サポート切れに伴う買い替えの判断を自社で抱える必要がありません。UTMは脅威の変化に合わせて機器やライセンスの世代交代があるため、保守・更新を提供元に委ねられることは運用面の安心につながります。
契約前に確認したい注意点
レンタルは手軽に始められる一方、契約内容を確認しないと「思っていたより割高」「必要な対策が足りない」といった誤算につながります。契約前に次の点を確かめておきましょう。
契約期間と中途解約の条件
レンタルでも最低利用期間が設けられていたり、年単位の契約が前提だったりするサービスがあります。最低利用期間の有無、中途解約できるか、解約時に違約金や日割り返金の扱いがどうなるかは、申し込み前に必ず確認しましょう。短期での利用や、様子を見ながら使いたい場合はとくに重要です。
「初期費用0円」に含まれる条件
「初期費用0円」を掲げるサービスでも、一定期間の継続利用が条件になっていたり、月額に設置・運用費が含まれていたりします。0円という表示だけで判断せず、月額に何が含まれ、トータルでいくらかかるかで比べることが大切です。
UTMだけで守れる範囲を理解する
UTMはネットワークの出入口を守る製品で、万能ではありません。社員のパソコン上で動くマルウェアや、持ち出し端末・クラウドサービス経由の脅威など、ネットワーク境界の内側や外側で起きる攻撃は、UTMだけでは防ぎきれないことがあります。
端末側のウイルス対策ソフトやEDR(Endpoint Detection and Response:端末での検知・対応)と役割を分担する前提で、自社に足りる対策かを見極めましょう。
UTMで守りきれない端末側をEDRなどでどう固めるかは、中小企業向けの不正アクセス検知システムを比較した以下の記事が参考になります。
中小企業向け不正アクセス検知システムおすすめ6選|EDR・ATOをクラウド型で徹底比較
取引先・金融機関からセキュリティ対策状況の説明を求められた、社内PCのランサムウェア被害がニュースで増えている、ECサイトでなりすましログインが疑われる注文が散発しています。 こうしたトリガーに該当するIT・情シス担当者は、不正アクセス検知…
UTMレンタルの料金相場(月額・初期費用)
ここでは、UTMレンタルの料金のおおよその水準を示します。金額は提供形態・対応端末数・含まれる運用の範囲で変わるため、相場観として捉えてください。各サービスの具体的な料金は、後述の比較表と個別紹介で整理しています。
月額は、機器のレンタルと基本的な運用を含めて、対応端末数の少ないプランでおおむね月額7,000円台から、手厚い運用代行やクラウド型では3万〜4万円程度まで幅があります(2026年10月時点)。初期費用は、0円〜数万円の設置費程度に収まるサービスから、クラウド型で10万円前後かかるものまでさまざまです。
料金差の主な要因は、(1)対応する端末台数・拠点数、(2)監視や設定変更の代行までを含むか(運用の範囲)、(3)機器の設置形態(拠点に機器を置くか、クラウドで集約するか)の3点です。「安いか」だけでなく、含まれる運用と自社でまかなう手間まで含めた総コストで比べることをおすすめします。
料金を公開せず個別見積もりとする提供先もあります。公開されている月額(運用代行付きで月額7,000円台、クラウド型で3万円台など)を目安にしつつ、具体額は資料請求や見積もりで、自社の台数・拠点・運用範囲の条件を伝えて確認するのが確実です。
レンタルに含まれる運用サポートの範囲(マネージドの見極め)
レンタルで最も差が出るのが、料金に含まれる運用サポートの範囲です。同じ「UTMレンタル」でも、機器を貸すだけのものと、監視から対応までまるごと代行するものでは、自社に求められる手間がまったく違います。次の観点で、どこまで任せられるかを確かめましょう。
- 設置・初期設定:機器の設置と、自社のネットワークに合わせた初期設定を提供元が行うか。
- 設定変更の代行:運用を始めた後のルール変更やポリシー調整を、依頼に応じて代行してくれるか(都度料金がかかる場合もあります)。
- 監視:通信やログを常時監視し、異常や攻撃の予兆を検知して通知するか。24時間365日か、平日日中のみかも確認します。
- ファームウェア更新・脆弱性対応:脅威情報の収集とパッチ適用・バージョンアップを代行するか。
- 障害・故障対応:機器故障時の交換や、オンサイト保守の対応時間(翌営業日か、当日駆け付けか)。
監視まで含めて任せられるサービスは「マネージド」や「運用サービス付き」と表現されることが多く、IT専任者がいない企業に向きます。一方、機器のレンタルと基本的な保守が中心で、日々の設定や運用は自社で担うサービスは、社内にある程度の運用体制がある企業に適します。自社でどこまで手を動かせるかを基準に、含まれる運用の範囲を見極めてください。
既存UTM(リース・購入)からの乗り換えで確認すること
すでにUTMを使っていて、リース満了や保守切れを機にレンタルへ乗り換える場合は、切り替えをスムーズに進めるために次の点を確認しておきましょう。
- 現行契約の残期間・残債:リース中なら契約満了日と、中途解約した場合の残リース料。満了に合わせて切り替えると無駄が出にくくなります。
- 設定の移行:現行UTMで使っているファイアウォールのルールやフィルタリング設定を、新しい機器にどう引き継ぐか。移行作業を提供元が支援するかも確認します。
- 切り替えのタイミングと無停止の可否:入れ替え時にネットワークが止まる時間が生じるか、業務影響の少ない日程で調整できるか。
とくにリースは中途解約が難しいため、満了時期から逆算して乗り換え先の検討を始めると、費用のムダや空白期間を避けやすくなります。
レンタルできるUTMのタイプ(提供・運用形態別)
UTMレンタルは、運用をどこまで提供元に任せられるか、機器をどこに置くかで、大きく3つのタイプに分かれます。自社がどのタイプを求めているかを先に整理すると、提供先を絞り込みやすくなります。

| タイプ | 運用までまるごと任せるマネージド型 | 機器を設置してレンタルする型 | クラウドで集約する型 |
|---|---|---|---|
| 特徴 | 機器のレンタルに加え、監視・設定変更・保守などの運用を提供元が代行(監視の範囲は各社で差あり) | UTM機器を自社拠点に設置。設置・保守は付くが日常運用は自社中心 | 機器を各拠点に置かず、クラウドで集約して守る。運用も代行 |
| 向いている企業 | IT専任者がおらず、運用を丸ごと任せたい | 社内に最低限の運用体制があり、コストを抑えたい | 拠点が多い、機器を置きたくない、テレワーク対応 |
運用までまるごと任せるマネージド型
機器のレンタルとあわせて、監視・設定変更・脆弱性対応・障害対応までを提供元が代行するタイプです。セキュリティの運用を社内で持てない企業でも、導入後の手間をほぼかけずにネットワークの守りを維持できます。24時間365日の監視を備えるサービスもあり、万一の際の対応まで任せたい場合に向きます。
機器を設置してレンタルする型
UTM機器を自社の拠点に設置して月額で借りるタイプです。設置・初期設定や保守は付きますが、日々の設定変更や運用は自社で担う前提のサービスが中心です。機器のみを安く短期から借りられるものもあり、社内に最低限のネットワーク管理ができる人がいて、コストを抑えたい企業に適します。
クラウドで集約する型
UTMの機能をクラウド側に集約し、各拠点に機器を置かずにネットワークを守るタイプです。拠点ごとに機器を設置・保守する手間がなく、拠点数が多い企業やテレワークを併用する企業に向きます。運用はクラウド事業者が代行することが多く、機器を持ちたくない場合の選択肢になります。
UTMレンタルの選び方
タイプの全体像を踏まえたうえで、自社の条件に合うレンタル提供先を絞り込む観点を整理します。次の3つの軸で考えると、候補を比べやすくなります。
端末規模・拠点数で足りるか
UTMは対応できる端末台数やネットワークの規模に応じて機種・プランが分かれます。自社のパソコン・スマートフォンの台数や拠点数を把握し、それに合うプランがあるか、将来増えても対応できるかを確認しましょう。小規模向けプランと中規模以上向けプランで月額が変わるため、過不足のない規模を選ぶことがコストの最適化につながります。
運用をどこまで任せるか
自社で設定変更や監視に手を動かせるかどうかで、選ぶべきタイプが変わります。社内にネットワークを扱える人がいなければ、監視・設定変更・障害対応まで含むマネージド型が安心です。逆に、ある程度は自社で運用できるなら、機器レンタル中心の割安なサービスでコストを抑える選択もあります。含まれる運用の範囲と月額のバランスで判断しましょう。
契約期間・解約条件が自社の計画に合うか
利用したい期間と、契約の縛りが噛み合うかを確認しましょう。短期や試験的に使いたいなら最低利用期間のないサービスや短期契約が可能なものを、長期利用が決まっているなら長期契約で月額を抑えられるものを選びます。中途解約時の違約金に加え、全国から申し込めるか地域限定か(提供エリア)もあわせて確認しておくと、後から選択肢が合わない事態を避けられます。
以上の観点を自社に当てはめるのが難しい場合は、次の診断で運用の任せ方や機器の置き方などの質問に答えると、条件に近いサービスを確認できます。
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【比較表】UTMレンタルサービスの比較
主要なUTMレンタルサービスを、提供形態・料金・運用サポートの範囲・契約期間・採用機器・提供エリアで横断的に比較します。各サービスの詳細は表の下で紹介します。
| サービス名 | ALSOK レンタルUTM 運用サービス | おまかせサイバーみまもり(NTT東日本) | トークネット マネージドUTMレンタル | NTTPC 機器レンタル タイプF | トリニティー UTMレンタル | サイバーブリッジ UTMレンタル | SmartConnect クラウド型UTM(NTTスマートコネクト) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | マネージド | マネージド | マネージド | 機器設置 | 機器設置 | 機器設置 | クラウド |
| 初期費用 | 66,000円(税込) | 20,350円(税込・標準工事時) 自己設置なら不要 | 要問い合わせ | 要問い合わせ(工事費は個別見積もり) | 0円 | 設置費 66,000円(1530)/110,000円(1550) (いずれも税込・初回は別途2か月分の月額) | 110,000円(税込121,000円)〜 |
| 月額費用 | 7,700円(税込)〜 | Standard 20,350円/Giga 28,600円(いずれも税込) | 要問い合わせ | 要問い合わせ(個別見積もり) | 要問い合わせ(公式に具体額の記載なし) | 1530:13,200円(税込) 1550:17,600円(公式は税込表記だが一部に税別の記載ゆれあり) | 38,500円(税込42,350円)〜 |
| 採用UTM機器 | Check Point製(型番は非公開) | 専用UTM BOX(型番は非公開) | 記載なし | FortiGate 40F/80F | サクサ SS7000Ⅲ/Check Point Quantum Spark(4機種) | Check Point 1530/1550 | FortiGate(クラウド基盤に集約) |
| 運用サポート範囲 | 設定変更・脆弱性対応(パッチ適用)を遠隔代行(監視の明記なし) | 設置・運用を代行。24時間365日の監視・運用支援 | 24時間365日のログ監視(TSOC)・設定・パッチ適用・故障対応まで代行 | 設置・設定・保守(オンサイト交換)。監視・パッチ適用の代行は記載なし | 設置・設定・トラブル対応。障害時は代替機を先出し(常時監視の記載なし) | 機器レンタルが中心(設定変更・監視などの運用代行は記載なし) | 設定・運用を専門部隊が代行。監視分析・緊急遮断はオプション |
| 契約期間・最低利用期間 | 要問い合わせ(最低利用期間の記載なし) | 最低利用期間の明示なし 4〜24ヶ月目の解約で機器再生費用16,500円 | 12ヵ月または60ヵ月 | 1〜3年から選択 | 要問い合わせ(最低利用期間の記載なし) | 最低利用期間なし(解約費用なし) | 最低利用期間1年 |
| 提供エリア | 全国(公式にエリア限定の記載なし) | NTT東日本エリア | 東北6県・新潟県 | 全国(公式にエリア限定の記載なし) | 全国(公式にエリア限定の記載なし) | 全国(公式にエリア限定の記載なし) | 全国(クラウド提供) |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | サービス詳細を見る |
※2026年10月時点の各社公式情報にもとづく。料金は税区分・プランにより変わります。
各UTMレンタルサービスの詳細
比較表で取り上げたサービスを、タイプ別に詳しく紹介します。自社が求める運用の範囲と照らし合わせてご覧ください。
運用までまるごと任せるマネージド型
監視・設定変更・保守まで提供元に任せられる、運用代行つきのレンタルサービスです。
1. ALSOK レンタルUTM 運用サービス(綜合警備保障株式会社)

警備サービス大手の綜合警備保障株式会社(ALSOK)が、デジタルセキュリティ事業の一環として中小企業向けに提供するUTMレンタルです。Check Point Software Technologies製のUTMをレンタルで貸し出し、設定変更や脆弱性情報に応じたパッチ適用といった運用をALSOKが遠隔で代行します。
料金は初期設定費用66,000円(税込)、月額7,700円(税込)からで、機器を買い取る場合より初期負担を抑えて始められます。設定変更やパッチ適用に利用者の専門知識を求めない設計のため、IT専任者を置けない企業でも運用の手間ごと任せられる点が中心の訴求です。
より手厚い運用が必要な場合は上位プランが用意されています。最低利用期間や解約条件、対応できるPC台数の区分は公式ページに金額のみで詳細が示されていないため、申し込み前に確認しておくと安心です。
2. おまかせサイバーみまもり セキュリティパッケージ(東日本電信電話株式会社)

事務所に設置したUTM(専用BOX)による不正通信の検知・遮断に、端末のウイルス対策と24時間365日の監視・運用支援を組み合わせた運用代行型のパッケージです。東日本電信電話株式会社(NTT東日本)が2017年から提供しており、利用にはNTT東日本のサービス提供エリアであることが前提になります。
プランはStandardとGigaの2種類で、月額はStandardが20,350円、Gigaが28,600円(いずれも税込)です。どちらもUTM1台と端末セキュリティ5ライセンスを含み、6台目以降は1ライセンスあたり月額1,100円で追加できます。推奨同時接続台数はStandardが最大50台、Gigaが最大100台です。
工事から日々の運用までをNTT東日本に任せられ、初期費用は標準工事の場合で20,350円、自己設置なら初期費用は不要と導入時の負担を抑えやすい料金です。利用開始4ヶ月目から24ヶ月以内に解約する場合は、機器再生費用として16,500円がかかります。
3. マネージドUTMレンタルサービス(株式会社トークネット)

東北電力グループの通信事業者である株式会社トークネット(TOHKnet)が、自社の回線サービスのオプションとして提供するマネージド型のUTMレンタルです。提供エリアは青森・岩手・秋田・宮城・山形・福島の東北6県と新潟県に限られ、回線とセットで契約します。
宅内に設置したUTMを、セキュリティ監視センター(TSOC)が24時間365日体制でログ分析し、死活監視や運用保守までを基本サービスに含みます。初期設定・設置支援、ファームウェアのバージョンアップやパッチ適用、故障時のオンサイト対応(翌営業日以降)も料金内でまかなわれます。
契約期間は12ヵ月または60ヵ月から選べます。初期費用・月額料金は公式サイトに掲載がなく、問い合わせが必要です。インシデント発生時の通知はメールが24時間365日、電話は営業日の9:00〜17:00に対応します。
機器を設置してレンタルする型
UTM機器を自社拠点に設置して借りる、設置・保守つきのレンタルサービスです。日常の運用は自社中心になります。
4. 機器レンタルサービス タイプF(NTTPCコミュニケーションズ株式会社)

フォーティネット社製のUTM「FortiGate 40F/80F」を月額で借りられるレンタルサービスです。提供元のNTTPCコミュニケーションズ株式会社が、設定シートに基づく初期設定から設置工事、導入後の保守までをワンストップで引き受けます。
契約期間は1〜3年から選べ、保守の受付時間も平日9〜17時と24時間365日のいずれかを選択できます。故障時は標準でオンサイト交換に対応し、交換は専用Webフォームから依頼する仕組みです。
月額料金と初期費用(工事費)は公式サイトに掲載がなく、機種・保守メニュー・契約期間の組み合わせで個別に見積もる方式のため、具体的な金額は問い合わせて確認する必要があります。契約期間中は一律の月額で、契約終了後に追加コストは発生しないとしています(設定変更などで都度料金が生じる場合あり)。
5. トリニティーのUTMレンタル(株式会社トライゲート)

防犯カメラや入退室管理を手がける株式会社トライゲート(旧・株式会社トリニティー)が、中小企業やIT担当を置けない企業に向けて提供するUTMレンタルです。初期費用0円で、月々定額の料金のみで導入できる点を打ち出しています。
採用機器はサクサのSS7000Ⅲと、Check PointのQuantum Sparkの4機種で、推奨接続台数15〜60台と無線LANの要否から選べます。設置・設定から導入後のトラブル対応まで同社の専門スタッフが担当し、障害時は代替機を先出しで発送します。
サクサのSS7000Ⅲではサイバー保険とPCウイルス駆除にも対応します。ただし月額料金と最低利用期間は公式サイトに具体的な記載がないため、無料の現地調査・見積りの際に確認するとよいでしょう。
6. サイバーブリッジ UTMレンタル(株式会社サイバーブリッジ)

購入でもリースでもなく、Check Point製のUTM機器を使った期間の分だけ月額で借りる形態をとるサービスです。提供する株式会社サイバーブリッジは、機器代やライセンス代の初期負担なく導入できる点を、購入・リースとの比較で示しています。
端末25台以下向けのCheck Point 1530が月額13,200円(税込)、25台以上向けの1550が月額17,600円(公式は税込表記だが一部に税別の記載ゆれあり)で、台数に応じて2機種から選べます。導入時は設置費(1530は66,000円、1550は110,000円)と2か月分のレンタル料をあわせた初回支払いがかかります。
最低利用期間はなく、解約時の費用もかかりません(解約時の日割計算はなし)。IDS/IPS・アンチウイルス・アンチスパム・アンチボットを標準で搭載し、ウイルス定義ファイルは最短2時間ごとに自動更新されます。一方、設定変更や監視といった運用代行は公式サイトに記載がなく、日常の運用は自社で担う前提のサービスです。
クラウドで集約する型
機器を各拠点に置かず、クラウドで集約して守るレンタルサービスです。
7. SmartConnect Network & Security クラウド型UTM(NTTスマートコネクト株式会社)

NTT西日本グループのNTTスマートコネクト株式会社が、大阪のデータセンターにUTM基盤を集約して提供するクラウド型のサービスです。各拠点にUTM機器を置かず、拠点のインターネット接続をデータセンターに集めてまとめて検査する構成のため、機器の購入・設置が不要になります。
料金は初期110,000円(税込121,000円)から、月額38,500円(税込42,350円)から、最低利用期間は1年です。費用は契約する帯域やプランによって変わります。
ファイアウォール・IPS・アンチウイルス・Webフィルタリングなどを統合したFortiGate採用の基盤で、設定から運用までをセキュリティの専門部隊が代行します。オプションの「セキュリティ監視分析」を付けると、分析官がログを分析し、インシデント時の緊急遮断まで任せられます。標準プランはサーバー・デバイス100台相当までが目安です。
まとめ
UTMのレンタルは、機器を買わずに月額でネットワークの守りを整えられ、運用まで任せられるサービスを選べば、IT専任者のいない中小企業でも無理なく導入できます。選ぶ際は、料金の安さだけでなく、含まれる運用の範囲・契約期間・対応できる端末規模・提供エリアまで含めて、自社の体制に合うかで比較することが大切です。
運用まで任せたいならマネージド型、コストを抑えたいなら機器設置型、拠点が多いならクラウド型、といったように、まず自社がどのタイプを求めているかを整理すると、候補を絞り込みやすくなります。気になるサービスの資料を取り寄せ、月額に含まれる運用の範囲と総コストを見比べて選んでください。
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よくある質問(FAQ)
Q. UTMレンタルとは何ですか?
A. UTMレンタルとは、ファイアウォールやアンチウイルスなど複数のセキュリティ機能を1台にまとめたUTM機器を、買い取らずに月額料金で借りて使う導入方法です。機器の所有権は提供元に残り、多くのサービスでは設置・初期設定や設定変更・ファームウェア更新といった運用も料金に含まれます。初期投資を抑えつつ、運用の手間ごとネットワークの守りを整えたい中小企業に向いた導入形態です。
Q. UTMレンタルの料金相場はどのくらいですか?
A. UTMレンタルの月額は、対応端末数の少ないプランでおおむね7,000円台から、運用代行が手厚いものやクラウド型では3万〜4万円程度までが目安です(2026年10月時点)。初期費用は0円〜数万円の設置費に収まるものから、クラウド型で10万円前後かかるものまで幅があります。
金額は端末台数・拠点数・含まれる運用の範囲・機器の設置形態で変わるため、月額に何が含まれるかまで含めた総コストで比べることが大切です。
Q. UTMは購入・リース・レンタルのどれがお得ですか?
A. UTMの導入方法は、短中期の利用や運用まで任せたいならレンタル、初期費用を抑えて長期利用したいならリース、長く使い続けると決まっているなら購入が、それぞれ総コストと手間の面で有利になりやすい選び方です。
レンタルは初期費用を抑えて始めやすく運用込みのプランを選べる反面、長く使い続けると総額でリースや購入を上回ることもあります。利用したい期間と、運用をどこまで自社で持つかを基準に判断してください。
Q. UTMレンタルは途中で解約できますか?
A. UTMレンタルを途中解約できるかはサービスによって異なり、最低利用期間がなく解約費用もかからないものから、一定期間内の解約で機器再生費用などが発生するものまであります。「初期費用0円」などの割安なプランは、一定期間の継続利用が条件になっていることもあります。短期利用や様子を見ながら使いたい場合は、最低利用期間の有無と中途解約時の費用を申し込み前に必ず確認しましょう。
Q. UTMレンタルにはどこまでの運用が含まれますか?
A. UTMレンタルに含まれる運用の範囲は、機器を貸すだけのものから、設置・初期設定・設定変更の代行・24時間365日の監視・ファームウェア更新・故障対応までまるごと代行するもの(マネージド型)まで幅があります。
監視まで任せられるサービスはIT専任者がいない企業に向き、機器レンタル中心のサービスは社内に運用体制がある企業に向きます。自社でどこまで手を動かせるかを基準に、含まれる運用の範囲を見極めてください。
Q. 社内にITに詳しい担当者がいなくてもUTMレンタルを導入できますか?
A. UTMレンタルは、監視・設定変更・保守まで提供元が代行するマネージド型を選べば、IT専任の担当者がいない企業でも導入・運用できます。設定やパッチ適用に利用者の専門知識を求めない設計のサービスが多く、導入後はほとんど手間をかけずにネットワークの守りを維持できます。運用をどこまで任せたいかを決めたうえで、その範囲をカバーするサービスを選ぶとよいでしょう。
Q. 使っているUTMのリースが満了しますが、レンタルへ乗り換えられますか?
A. 既存UTMからレンタルへの乗り換えは可能で、多くの提供元が設定の引き継ぎや切り替え作業を支援します。ただしリースは中途解約が難しいため、満了日から逆算して乗り換え先の検討を始めると、残りのリース料の負担や空白期間を避けやすくなります。現行のファイアウォールのルール設定をどう移行するか、入れ替え時にネットワークが止まる時間が生じるかも、あわせて確認しておきましょう。
Q. UTMを導入するとインターネットや複合機の利用、通信速度に影響はありますか?
A. UTMを導入しても、インターネットや複合機などの業務機器はこれまでどおり利用でき、自社の回線や端末数に合った機種を選べば通信速度に実用上の支障は出にくいです。UTMは通信を検査する分わずかに負荷がかかるため、端末台数や通信量に対して能力の不足する機種を選ぶと速度低下を感じることがあります。対応端末数に余裕のあるプランを選ぶことが、快適さを保つポイントです。
Q. UTMレンタルを導入すれば、パソコンのウイルス対策ソフトは不要になりますか?
A. UTMを導入しても、パソコン側のウイルス対策ソフトやEDRは引き続き必要です。UTMはネットワークの出入口を守る製品のため、社員のパソコン上で動くマルウェアや、持ち出し端末・クラウドサービス経由の脅威など、境界の内外で起きる攻撃は防ぎきれないことがあります。ネットワークの入口はUTM、端末はウイルス対策ソフトやEDR、と役割を分担する前提で対策を組み立ててください。
Q. 本社と支店など複数拠点でUTMレンタルを使う場合の料金はどうなりますか?
A. 複数拠点でUTMレンタルを使う場合は、拠点ごとに機器を設置して台数分の料金がかかる方式と、クラウド型で集約してまとめて守る方式があり、拠点数が多いほどクラウド型が割安になりやすいです。拠点間をVPNで結ぶ構成に対応するかや、提供エリアの制約(地域限定のサービスもあります)も料金や利用可否に影響します。自社の拠点構成を伝えたうえで各社に見積もりを取り、比べるのが確実です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















