販売管理システムや基幹システムを機能一覧で見比べても、自社の受注から売上・請求までの流れに本当に合うのか、日々入力する現場が使いこなせるのかは、資料だけでは判断しきれないのではないでしょうか。受注・在庫・請求が絡む基幹の業務ほど、導入後に「画面が自社の運用に合わない」「現場に定着しない」と分かっても、やり直しがききにくい領域です。
そこで役立つのがデモや無料トライアルですが、ひとくちにデモといっても形はさまざまです。登録不要でブラウザからすぐ触れるものもあれば、申し込んで担当者に操作を見せてもらうもの、実際のデータで一定期間使える無料トライアルもあり、同じ「試せる」でも自分の手で確かめられる範囲は製品ごとに異なります。
本記事では、販売管理システム(基幹システムの販売管理機能を含む)を、デモ・無料トライアルで試して選ぶという視点で比較・解説します。どの製品がどの形で試せるか、デモで確認しておくべき観点は何かを整理しました。資料請求やデモ申し込みの候補を数製品まで絞り込む材料としてご活用ください。
また、自社の規模や試したい業務範囲に合うサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」もご用意しています。ぜひこちらもあわせてご利用ください。
目次
基幹システムと販売管理システムの違い(デモの前に整理)
デモを申し込む前に、「基幹システム」と「販売管理システム」のどちらを試すべきかを整理しておきましょう。言葉が重なって使われるため、同じ製品を探していても人によってイメージがずれやすい部分です。
基幹システムは、販売・購買・在庫・会計・生産・人事給与といった企業の基幹業務をまとめて管理する仕組みの総称で、これらを統合した製品はERP(統合基幹業務システム)とも呼ばれます。一方で販売管理システムは、そのうち受注・売上・仕入・在庫・請求・入金といった販売まわりの業務に絞って管理する仕組みです。販売管理は、基幹システムが扱う業務の一領域にあたります。

基幹システムが束ねる「基幹業務」そのものを、もう少し広く押さえておきたい場合は、業務システムとの違いや業界ごとの具体例を整理した以下の記事が参考になります。
製品としては、大きく2つの系統があります。販売管理に特化した単独のシステムと、会計や在庫までを1つの基盤に統合したERP型のなかの販売管理機能です。前者は販売業務を手早く効率化したい企業に向き、後者は販売・会計・在庫を一体で回したい企業に向きます。
この違いは、デモで試す製品を選ぶ段階で効いてきます。自社が受注から請求までの販売業務を効率化したいのか、会計や在庫、生産まで含めて1つの基盤に統合したいのかで、試すべき製品の種類が変わるからです。前者なら販売管理システム単独の製品を、後者なら統合ERP型の製品をデモで確かめると、見比べの軸がぶれません。
また、販売管理システムといっても対応する業務範囲は製品ごとに差があります。デモでは、次の範囲のうち自社に必要なものがカバーされているかを最初に確かめると、候補を絞りやすくなります。
- 受注管理:見積・受注の登録、受注残の把握、出荷指示までの流れを扱います。
- 売上・請求管理:売上計上から請求書の発行、入金・債権の消し込みまでを扱います。
- 仕入・発注管理:発注、仕入計上、買掛金の管理までを扱います。
- 在庫管理:入出庫、在庫の引き当て、棚卸しや複数倉庫の管理を扱います。
- 会計連携:売上・仕入のデータを会計システムへ受け渡す、または会計まで一体で持つかどうかです。
たとえば受注と請求が中心で在庫をあまり持たない事業なら販売管理の基本機能で足り、物販で在庫や仕入まで回すなら在庫・仕入まで扱える製品が候補になります。自社に必要な範囲が見えると、次に解説する「試せる形」も選びやすくなります。
販売管理システムのデモ・無料体験の試し方(試せる形)
ここからは、デモ・無料体験の「試せる形」を3つに分けて解説します。どの形かによって、確かめられることや申し込みの手間が変わるため、確かめたいことに合う形を選ぶと無駄がありません。

無料トライアル型(期間限定で自社データを使って操作する)
申し込んだあと、一定期間、自社のデータを入れて実際に操作できる形です。販売管理に特化した製品や中小企業向けのクラウド型に多く、期間は30日・60日や翌月末までなど製品によって幅があります(2026年10月時点)。日々の入力画面の使いやすさや、現場に定着しそうかを自分の手で確かめたいときに向きます。
自分のペースで触れる反面、短期間で全機能を検証するのは難しいため、確かめたい業務(受注入力、請求書発行など)をあらかじめ絞っておくと、期間を有効に使えます。また、クレジットカード登録の要否や、期間終了後に自動で有料契約へ移行するかは製品によって異なるため、申し込む前に料金ページで確かめておくと安心です。
期間限定のトライアルではなく、恒久的に無料で使える製品も候補に入れたい場合は、完全無料のソフトと無料トライアルの違い・それぞれの向き不向きを整理した以下の記事もあわせてご覧ください。
実機デモ・オンラインデモ型(申込制で担当者に操作を見せてもらう)
資料請求や問い合わせから申し込み、担当者が製品の画面を操作しながら説明する形です。会計や在庫まで含む統合ERP型や中堅企業向けの製品では、この個別デモ・製品説明会が中心になります。自社の業務に沿った設定を見せてもらえ、その場で疑問を質問できるのが利点です。
一方で、申し込みと日程調整の手間がかかり、営業担当とのやり取りが前提になります。複数社を比べる場合は、各社に同じ観点(後述の確認ポイント)を提示して見せてもらうと、同じ物差しで比較できます。
デモ動画・ウェビナー型(登録不要または視聴で操作感を確認する)
操作の様子を収録した動画やオンラインセミナーで、機能の流れを把握する形です。一部の製品はデモ動画を公開しています。数分から十数分で主要な画面の流れをつかめるため、個別デモを申し込む前の下調べや候補の絞り込みに向きます。
ただし動画は決まった操作を見るだけで、自社のデータで試すわけではありません。操作感まで確かめたい場合は、動画で当たりを付けてから無料トライアルや個別デモに進むとよいでしょう。
とはいえ、自社にどのタイプの製品が合うのか、どの形で試すのがよいのかは、観点を並べただけでは判断が難しいこともあります。そこで、自社の状況に合うサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しました。企業規模・試したい業務範囲・重視する点に答えるだけで、デモを申し込む候補を絞り込めます。
デモ・無料トライアルで試せる販売管理システムの比較
ここからは、デモ・無料トライアルで試せる販売管理システムを横断して比較します。どの製品がどの形で試せるか(無料トライアルの有無・期間、実機・オンラインデモ、デモ動画)を、対応する業務範囲・提供形態・費用の目安とあわせて一覧にしました。
無料トライアルが「なし(公式記載なし)」の製品も、資料請求や問い合わせから実機・オンラインデモで試せます。まず全体を見渡し、気になる製品を次のサービス個別紹介で確かめてください。
| サービス名 | 楽楽販売 | freee販売 | 商蔵奉行クラウド | SMILE V 2nd Edition 販売 | SmileWorks | クラウドERP GEN | キャムマックス | board | 弥生販売 | 販売王 | Oracle NetSuite | OBIC7 | PROACTIVE | GRANDIT | Microsoft Dynamics 365 Business Central | freee統合型ERP | アラジンオフィス | GrowOne 販売情報システム | クラウドERP ZAC |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 対応業務範囲 | 見積〜受注〜売上〜請求・入金(発注・原価も一元管理) | 見積〜受注〜売上〜請求・入金(案件別の原価・粗利) | 見積〜売上〜請求・入金+発注・仕入・在庫 | 見積〜売上〜入金+発注・仕入・在庫 | 見積〜請求・入金+会計・給与(統合ERP) | 見積〜入金+購買・生産・在庫(ERP) | 見積〜入金+購買・在庫・会計(ERP) | 見積〜請求・入金(在庫管理は非搭載) | 見積〜受注〜売上〜請求(仕入・在庫は上位グレード) | 見積〜受注〜売上〜請求・入金(発注・在庫は上位製品) | 販売・購買・在庫・会計を統合(ERP) | 会計を中核に販売・人事給与等を統合(ERP) | 会計・販売・購買・生産等を統合(ERP) | 販売・購買・在庫・生産・会計を統合(ERP) | 財務・販売・購買・在庫を統合(ERP) | 会計・販売・人事・工数を連携(案件別収支) | 見積〜受注〜発注〜在庫〜売上〜請求(業種特化) | 見積〜受注〜出荷〜仕入〜在庫〜請求・入金・支払 | 見積〜受注〜売上〜請求・債権(案件別原価と連動) |
| 提供形態 | クラウド(SaaS) | クラウド(SaaS) | クラウド(SaaS) | クラウド/オンプレミス | クラウド(SaaS) | クラウド(SaaS) | クラウド(SaaS) | クラウド(SaaS) | オンプレミス(デスクトップ) | オンプレミス(パッケージ) | クラウド(SaaS) | クラウド/オンプレミス | クラウド/オンプレミス | クラウド/オンプレミス | クラウド(SaaS) | クラウド(SaaS) | クラウド/オンプレミス | 要問い合わせ | クラウド(SaaS) |
| 無料トライアル | あり(期間非公開) | あり(期間非公開) | 30日間 | 30日間(クラウド版) | 申込月の翌月末まで(最大2ヶ月) | あり(期間非公開) | 60日間 | 30日間 | 30日間 | 30日間 | なし(公式記載なし) | なし(公式記載なし) | なし(公式記載なし) | なし(公式記載なし) | 30日間 | あり(期間非公開) | なし(公式記載なし) | なし(公式記載なし) | なし(公式記載なし) |
| 実機・オンラインデモ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ●(大塚商会へ相談) | ●(Web会議・要予約) | ●(ショールーム/オンライン) | ●(Zoom等で個別相談) | ●(個別相談会) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ●(個別デモ) | ●(問い合わせから) | ●(問い合わせから) | ●(パートナー経由) | 要問い合わせ(パートナー経由) | ●(オンライン・電話の無料相談) | 要問い合わせ | ●(デモ依頼から) | ●(無料相談・製品デモ) |
| デモ動画 | × | × | × | × | ● | ● | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × |
| 費用目安 | 初期200,000円+月額70,000円〜(税抜) | 月額約5,000円〜(年払・税抜。初期費用は料金ページに記載なし) | 月額13,000円〜(セットEシステム・年間契約) | 初期158,000円〜+月額(クラウド版・税別) | 初期0円+月額5,000円〜(販売ERPプラン・税別) | 月額20,000円+従量課金(税別。初期費用は要問い合わせ) | 初期100,000円+月額90,000円〜(税抜) | 初期0円+月額1,200円〜(税抜) | 60,000円〜(買い切り・税抜。スタンダード優待) | 44,000円〜(買い切り・税込。在庫対応版は66,000円) | 要問い合わせ(非公開) | 要問い合わせ(非公開) | 要問い合わせ(初期2,000万円〜が目安) | 要問い合わせ(非公開) | 月額11,994円〜/ユーザー(Essentials・年払・税別) | 要問い合わせ(非公開) | 要問い合わせ | 要問い合わせ(セミオーダー型) | 初期10万円+月額(モジュール×ライセンス)+保守6万円〜/月 |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
※デモ・無料トライアルの提供状況と料金は2026年10月時点の各社公式情報にもとづきます。最新の内容は各公式サイトでご確認ください。
各販売管理システムのデモ内容と特徴
ここからは、各製品のデモ・無料トライアルの内容と特徴を、タイプ別に紹介します。自社の規模や業種に近いタイプから読むと、試す候補を絞りやすくなります。
汎用型|業種を問わず受注〜売上〜仕入〜在庫〜請求の基本を押さえたいタイプ
まずは、業種を問わず販売管理の基本をひととおり備えた汎用型です。受注から請求までの流れを無料トライアルやデモで確かめやすい製品が多く、幅広い企業の最初の候補になります。会計・在庫まで一体のクラウドERP型もありますが、ここでは中小〜中堅向けで自分で試せる製品をまとめ、会計・在庫・生産まで含めた大規模な統合は後述の「中堅〜大向け統合ERP型」で扱います。
1. 楽楽販売(株式会社ラクス)

株式会社ラクスが提供するクラウド型の販売管理システムです。見積・受注・請求から売上・発注・原価・収支までを一元管理でき、画面・入力フォーム・承認ワークフローをノンプログラミングで自社の運用に合わせて設定できます。
無料トライアルはフォームから申し込め、公式サイトは「無料トライアル期間の終了後に、自動的に課金されることはありません」と明記しています。自社の計上ルールに合わせて設定した画面を、期間中に実際に操作して確かめられます。
初期費用は200,000円、月額は70,000円から(いずれも税抜)で、月額は利用ユーザー数などによって変わります。初期費用には、専任担当による3か月間の導入支援が含まれます。
2. freee販売(フリー株式会社)

見積・受注・売上・請求・入金に加え、案件(プロジェクト)単位の原価・粗利まで扱えるクラウド型の販売管理システムです。フリー株式会社が提供し、freee会計と連携して売上・仕入を会計へ受け渡せます。
無料トライアルはメールアドレスだけで申し込め、すぐにお試しを始められます(期間は料金ページに明記なし)。プランは、個人・小規模法人向けの「スタータープラン」と、中小企業向けの「スタンダードプラン」の2種類です。
参考価格はスターターが3名利用で約5,000円/月、スタンダードが10名利用で約40,000円/月(いずれも年払い・税抜)で、ユーザー数に応じた課金です。案件別の人件費まで管理するには、スタンダードプランとfreee工数管理(別料金)が必要です。
3. 商蔵奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

「商奉行iクラウド」(見積・受注・売上・請求・入金)と「蔵奉行iクラウド」(発注・仕入・在庫管理)を統合した、株式会社オービックビジネスコンサルタントのクラウド型販売・仕入・在庫管理システムです。両製品は単体でも契約でき、セット契約すると商品マスタの共用・在庫連動ができます。
公式の製品ページには30日間の無料お試しと資料ダウンロードの導線があり、申し込んで実際の画面を試せます。ノンカスタマイズで、荷姿単位の在庫管理など卸売業の商習慣に対応する点が特徴です。
料金は法人単位の年間契約で、小規模企業向けのセットEシステムが月額13,000円から、中小〜中堅企業向けのセットAシステムが月額30,250円から(開始価格、公式料金ページに税別・税込の明示なし)です。
4. SMILE V 2nd Edition 販売(株式会社OSK/販売元 株式会社大塚商会)

中堅・中小企業向け統合業務パッケージ「SMILE V」シリーズの販売管理モジュールです。株式会社OSKが開発し、株式会社大塚商会が販売・サポートします。見積から受注・売上・入金、発注・仕入・支払、在庫管理までを一元管理し、会計・給与・人事モジュールと連携できます。
オンプレミス版(SMILE V 2nd Edition)とクラウド版(SMILE V Air)があり、クラウド版は30日間の無料お試しが可能です。オンプレミス版や料金の詳細は、大塚商会への資料請求・問い合わせから確認し、製品デモを相談できます。
複数倉庫の在庫を倉庫別に引き当てる機能や、ロット・有効期限管理(販売はオプション)など、在庫・仕入まわりの機能を備えます。クラウド版の初期費用は158,000円から(税別)で、月額はデータベース費や販売機能ごとの積み上げになります。
5. SmileWorks(スマイルワークス)(株式会社スマイルワークス)

株式会社スマイルワークスが提供する中小企業向けの統合型クラウドERPで、販売管理(販売ワークス)を会計・給与などと一体で提供する形態です。見積・受注・売上・請求・入金に加え、受注と同時に複数の仕入先へ発注伝票を自動作成する機能も備えます。
申込月の翌月末まで無料で利用でき(公式表記は「最大2ヶ月無料」)、Web申込をした当日から使い始められます。恒久的な無料プランはなく、期間内に解約を申し出なければ有料の本契約へ移行します。製品の概要は、公式トップの約1分のデモ動画でも確認できます。
料金は機能をモジュール単位で選ぶ構成で、販売管理に特化した販売ERPプランは初期費用0円・月額5,000円から、販売・会計・給与を機能単位で選べる標準プランは初期費用30,000円・月額10,000円から(いずれも税別、オプション別)です。
6. クラウドERP GEN(ジェン)(GEN株式会社)

ノーコードで画面や帳票を設定できるクラウドERPで、販売・購買・生産・在庫・原価管理を統合し、業種別のラインで展開しています。提供元はGEN株式会社です。見積から入金までの販売管理に加え、ロット・消費期限・ロケーション単位の在庫管理まで扱えます。
無料トライアルは問い合わせフォームから申し込む形で、期間は公式に明記されていません。東京のショールームでの製品デモ予約や、操作を収録したデモ動画も用意されており、申し込む前に操作の流れを確かめられます。
料金は公式サイトで公開されており、基本料金が月額20,000円に、アカウント単価(業種別ラインにより月額3,200〜4,300円、税別)を加えた従量制です。初期費用は公式に記載がなく、問い合わせが必要です。
7. キャムマックス(株式会社キャム)

株式会社キャムが提供する、製造業・卸売業・小売業など有形商材を扱う中小企業向けのクラウドERPです。販売・購買・在庫/倉庫・生産・財務会計を1つのシステムで管理し、EC・卸・実店舗など複数チャネルの受注を集約して見積から入金までを扱えます。
無料トライアルは60日間で、公式FAQは「標準機能はすべてご確認いただけます」と明記しています。Web-EDIや生産管理などのオプションもトライアル環境で試せ、Zoom等の画面共有による機能説明・個別相談にも対応します。
料金は初期費用100,000円、月額基本料金70,000円に、1ライセンス(5アカウント分)あたり月額20,000円を加えた構成で、最小構成の月額は90,000円から(いずれも税抜)です。生産管理やWeb-EDIなどは機能単位で別途課金されます。
小規模・手軽導入型|個人〜小規模ですぐ低コストに始めたいタイプ
続いて、個人事業や小規模の事業者が低コストで素早く始めやすいタイプです。見積・請求を起点に受注・売上を押さえる製品が中心で、無料体験版やトライアルで手軽に試せます。
8. board(ヴェルク株式会社)

見積書から請求・入金・支払までを案件単位で一元管理するクラウド型のサービスで、ヴェルク株式会社が提供しています。在庫管理機能は搭載しておらず、在庫を持たない受託・サービス業を主な対象としています。
対象は個人事業主〜中小企業で、初期費用は0円、月額はPersonal(1名)1,200円、Standard(15名まで)4,900円、Premium(50名まで)7,900円など、利用人数に応じた税抜料金が設定されています(2026年10月時点)。
試せる形としては30日間の無料トライアルがあり、申し込むと自社のデータを入れて日々の操作を確かめられます。導入を検討する人向けの個別相談会も用意されています。
9. 弥生販売(弥生株式会社)

会計ソフトで知られる弥生株式会社の、デスクトップアプリ型(パソコンにインストールして使う)販売管理システムです。最新版は2026年10月16日発売の「弥生販売 27」で、見積・受注・売上・請求から仕入・在庫管理までを1本で扱えます。
事業規模に応じてスタンダード・プロフェッショナル・ネットワークの3グレードがあり、仕入・発注・在庫管理や複数倉庫の一元管理に対応するのはプロフェッショナル以上です。買い切り型のパッケージで、スタンダードの初年度優待価格はあんしん保守サポート1年分込みで60,000円(税抜、セルフ/ベーシック適用時)からとなっています。
試せる形は30日間の無料体験版で、インストールして操作感を確かめられます(最新版での提供可否は申し込み時に確認してください)。弥生会計と連携し、売上・仕入・入出金の仕訳データを自動取込できる点も特徴です。
10. 販売王(ソリマチ株式会社)

ソリマチ株式会社が開発・販売する買い切り型(パッケージ)の販売管理ソフトです。見積・受注・売上・請求・入金消込までを扱う「販売王」と、これに発注・入荷・棚卸・複数倉庫の在庫管理を加えた「販売王 販売・仕入・在庫」の2製品があります。
在庫管理まで必要かどうかで製品と価格が分かれ、仕入・在庫を含まない「販売王」が44,000円、在庫管理まで対応する「販売王 販売・仕入・在庫」が66,000円(いずれも税込・買い切り)です。年間保守「バリューサポート」は38,500円(税込・年額)からの任意加入で、購入後1年以内の登録で初年度は最大15ヶ月無償になります。
試せる形は30日間無料の体験版ダウンロードで、購入前に機能を確認できます。MoneyLink連携による銀行明細の自動取込や、クラウドサービス「電子帳簿保存BOX」との連携による電子帳簿保存法への対応も備えています。
中堅〜大向け統合ERP型|販売管理を含め会計・在庫まで1基盤に統合したいタイプ
次に、販売管理に加えて会計・在庫・購買までを1つの基盤に統合する、中堅〜大企業向けのERP型です。無料トライアルよりも、資料請求や問い合わせから申し込む実機デモ・製品説明会で確かめる製品が中心になります。
11. Oracle NetSuite(日本オラクル株式会社)

日本オラクル株式会社が提供する、財務会計・販売・購買・在庫をひとつのクラウド基盤に統合する統合基幹業務システム(ERP)です。受注・在庫・会計が自動で連動し、入出庫や在庫評価が会計仕訳に反映されます。
27言語・190以上の通貨に対応し、200以上の国・地域で利用されています。多拠点・多通貨・多言語で在庫や会計を一元管理したい成長企業や、海外に拠点を持つ企業に向きます。
公式には無料トライアルの記載がなく、見積り依頼とあわせた個別デモで確かめる形が中心です。料金は非公開で、要件やユーザー数に応じた見積りとなります。
12. OBIC7(株式会社オービック)

会計を中核に、販売・人事給与・生産などを連携させる、株式会社オービックの統合基幹業務システム(ERP)「OBIC7」シリーズです。コンサルティングから開発、導入後のサポートまでを自社で一貫して手がけます。
公式サイトによると、シリーズ全体の累計導入社数は29,000社超・対応250業種で、クラウドでの利用にも対応します。すべての伝票でワークフロー承認が使え、複数会社やグループ全体の会計管理まで扱えるため、中堅〜大企業の基幹刷新に向きます。
無料トライアルは公式に記載がなく、資料請求や問い合わせ窓口(0120-023-019、平日9時〜17時半)から製品説明や実機デモを相談する形です。料金も規模・構築範囲に応じた個別見積りとなります。
13. PROACTIVE(SCSK株式会社)

年商100億円以上の中堅〜大企業を主な対象に、SCSK株式会社が提供する統合ERPです。会計・人事給与・販売・購買・生産管理を同じブランドでそろえ、モジュール単位で段階的に導入できます。
提供形態をSaaS・IaaS・オンプレミス・ハイブリッドから選べ、公式サイトによると7,500社超の導入実績があります。会計系をクラウドで標準に寄せて導入する場合は最短約3カ月が目安で、初期費用はおよそ2,000万円から(公式FAQ)とされています。
無料トライアルは公式に記載がなく、資料請求や問い合わせから個別のデモ・製品説明を相談する形です。料金は利用する機能とユーザー数に応じた個別見積りとなります。
14. GRANDIT(インフォコム株式会社)

複数のIT企業が参画するコンソーシアム方式で開発された、インフォコム株式会社の国産統合ERPです。新版は「コンポーザブルERP GRANDIT V4」で、販売・調達在庫・製造、経理・資産・経費、人事・給与などのモジュールを備えます。
公式サイトによると導入実績は1,500社以上で、電子帳簿保存法対応や内部統制、多通貨、クラウド利用にも対応します。導入・カスタマイズ・保守は国内70社以上のパートナー(プライムパートナー)が担い、業種や個別要件に合わせた作り込みに対応します。
無料トライアルは公式に記載がなく、導入パートナー経由で資料請求や問い合わせから実機デモ・製品説明を相談する形です。料金は要件に応じた個別見積りとなります。
15. Microsoft Dynamics 365 Business Central(日本マイクロソフト株式会社)

Microsoftが小中規模企業向けに提供するAI搭載の統合ERPで、日本では日本マイクロソフト株式会社が扱います。財務・販売・購買・在庫・プロジェクト・倉庫管理を、クラウド上の1製品にまとめています。
Outlook・Excel・Teamsと連携し、Microsoft 365のライセンスがあればTeamsから業務データを読み取り専用で参照できます。料金は公開されており、Essentialsは1ユーザー月額11,994円(年払い・税別)からです。
30日間の無料トライアルが公式サイトから自分で申し込めます。実際のデータを入れて操作感を確かめてから、導入を判断できます。
16. freee統合型ERP(フリー株式会社)

freee会計・freee販売・freee人事を連携させて使う、フリー株式会社のクラウド型ERPです。受託型・請負型ビジネスを主な対象とし、1名からでも利用できるとされています。
一度入力したデータが会計・販売・人事に自動で反映され、工数管理の人件費を含めた案件別の粗利・利益を可視化できます。見積書・発注書・請求書の発行や、インボイス制度・電子帳簿保存法への対応も掲げています。
メールアドレスのみで「無料でお試し」の登録ができます(期間・条件は公式に明記なし)。オンライン・電話での無料相談も用意され、統合ERPプランの料金は問い合わせでの確認となります。
業種特化型|自社業界(流通・卸売・製造など)の商習慣に合わせたいタイプ
自社の業界特有の商習慣(ロット・掛け率・多倉庫・業界EDIなど)に合わせたい場合は、業種特化型が候補です。業種別のパッケージや導入実績が豊富で、デモでは自社業界の運用に沿った画面を見せてもらえるかが要点になります。
17. アラジンオフィス(株式会社アイル)

東証プライム上場の株式会社アイルが開発する、販売・在庫・購買管理を中核とした統合型の販売管理パッケージです。見積から受注・発注・在庫・売上・請求までを1つのパッケージで扱え、オンプレミスとクラウド(アラジンクラウド)のどちらでも導入できます。
アパレル・食品・医療・鉄鋼・ねじ・建材・工具など、業界ごとの商習慣に合わせた業種特化パッケージを幅広く用意している点が特徴です。たとえば食品向けの構成では、ロットNo.別の在庫管理や賞味期限の納入期限(1/3ルール)管理、出荷逆転防止アラートを標準で備えます(不定貫管理・生産管理はオプション)。導入実績は6,000社以上とされています。
料金は企業規模や業種、カスタマイズ範囲によって変わるため要問い合わせで、検討は公式サイトの資料請求・問い合わせ窓口から進められます。製品デモや無料トライアルの有無・申込方法は公式に明示がないため、自社業界の運用に沿った画面を見たい場合は申し込み前に問い合わせて確認しておくとよいでしょう。
18. GrowOne 販売情報システム(株式会社ニッセイコム)

GrowOne 販売情報システムは、株式会社ニッセイコム(SHIFTグループ)が卸売業・商社向けに提供する販売管理システムです。業種別テンプレートをベースに必要な機能を選んで追加するセミオーダー型開発を採り、見積・受注・出荷・発注・仕入・在庫・請求・入金・支払までを扱います。
化学品・建材・電気機械器具・紙製品・食品などの卸売業や、港湾運送業・内装工事業・運輸業といった8業種の対応実績があり、製造業は対応業種に含まれません。食品卸向けの賞味期限在庫管理や、エリア・通路・棚番単位の固定ロケーション管理、インボイス制度への対応(標準税率・軽減税率の設定)を備えます。
稼働後のサポートはコールセンターではなく、開発に携わったSEが定例会などで対応する方針です。料金はセミオーダー型のため個別見積で要お問い合わせとなり、公式サイトには資料請求・デモ依頼・見積依頼の窓口があります。実機を見たい場合はデモ依頼から申し込めます(無料トライアルの可否は公式に明示なし)。
プロジェクト型|案件別の売上・原価・採算も管理したいタイプ
受注〜請求に加えて、案件(プロジェクト)単位で売上・原価・採算まで管理したい場合は、プロジェクト型が合います。在庫・購買も扱える製品なら、物販と案件管理の両方をデモで確かめられます。
19. クラウドERP ZAC(株式会社オロ)

東証プライム上場の株式会社オロが提供する、案件・プロジェクト単位で業務が進む業種に特化した統合型クラウドERPです。IT・システム開発、広告・クリエイティブ、コンサルティング・士業など、プロジェクトごとに売上と原価を管理する事業を対象としています。
見積から受注・売上・請求・債権管理までの販売管理を、案件別の原価・工数と結びつけ、プロジェクトごとの採算を可視化できます。購買管理・在庫管理は別のライセンスとして用意され、物販を伴う場合は在庫モジュールを追加して対応します。機能(モジュール)×ライセンス数で契約し、販売管理ライセンス単体での導入も可能です。
料金は初期費用10万円に、モジュール×ライセンス数の月額と保守費6万円〜/月を組み合わせる形で、各モジュールの単価は製品資料で開示されます。試す方法としては無料相談・製品デモが公式に用意されており(無料トライアルは公開ページに記載なし)、公式サイトの資料請求・デモ相談フォームまたは電話から申し込めます。
デモで確認すべきポイント(準備チェックリスト)
デモや無料トライアルは、何を見るかを決めずに臨むと「画面がきれいだった」程度の印象で終わりがちです。導入後の失敗を防ぐために、次の観点を事前に準備し、当日に確かめましょう。
- 自社の受注〜売上〜仕入〜在庫〜請求の流れを一通り再現できるか:自社の代表的な取引(たとえば掛け売り、複数倉庫からの出荷、返品)をデモで通してみて、途中で手作業が必要になる箇所がないかが見どころです。
- 日々の入力画面の操作性:受注入力や出荷登録など、現場が毎日触る画面の使いやすさも要チェックです。入力の手数、検索のしやすさ、入力ミスを防ぐ仕組みは、定着を左右します。
- カスタマイズ・項目追加の範囲と追加費用:自社固有の帳票や項目をどこまで標準機能で設定でき、どこから追加開発(有償)になるのかを確かめておきたい点です。追加費用が大きくなりやすい部分です。
- 既存システムとの連携:会計システム、ECカートやモール、EDI、ハンディターミナル、倉庫管理(WMS)など、連携が必要な仕組みとつながるかも確かめておきます。連携できないとデータの二重入力が残ります。
- 権限・承認フロー:伝票の申請・承認の流れや、担当者ごとの操作権限を設定できるかも見ておきましょう。金額に関わる処理では、不正や入力ミスを防ぐ仕組みが重要です。
これらを確かめるには、デモの前に自社の代表的な取引パターン、普段使っている帳票のサンプル、現在の運用で困っていることのリストを手元に用意しておくと、担当者に自社のケースに沿って見せてもらいやすくなります。複数社を比べるときは、同じ観点とサンプルで各社に見せてもらうと、同じ物差しで比較できます。
デモで試したうえでの販売管理システムの選び方
デモで操作感を確かめたら、最後は体感だけでなく、料金やサポート、実績まで含めて最終候補を絞ります。ここでは、デモの印象に重ねて確認したい判断軸を整理します。
対応業務範囲に抜けがないかを、全体で最終確認します。デモでは個別の画面を操作して確かめますが、自社に必要な受注・在庫・請求のすべてを標準でまかなえるかは、当日の操作だけでは見落としやすい点です。足りない機能を追加開発で補うと費用と運用の負担が増えるため、デモで見た範囲に抜けがないかを一覧で押さえ直します。
提供形態(クラウドかオンプレミスか)と料金も、自社の方針に合わせて見ます。クラウド型は初期費用を抑えて始めやすく、オンプレミス型は自社で持つぶん自由度が高い傾向があります。料金は公式に非公開の製品も多いため、デモや資料請求の際に自社の規模・利用人数での見積もりを取り、総額で比べます。
サポート体制と導入実績は、導入後の安心に直結します。導入時の支援や問い合わせ窓口の対応時間、自社と同じ業種・規模での導入実績があるかも確かめておきたい点です。同業種の事例があれば、自社の商習慣に合いやすいと判断する材料になります。
これらは、デモの当日に個別画面で確かめた操作感に対して、対応業務範囲の抜け漏れ・料金・サポート・実績など、当日の操作だけでは判断しきれない要素を全体で重ねて最終判断するための軸です。デモで操作感に手応えのあった2〜3製品について、これらの軸で見比べると、自社に合う1製品を選びやすくなります。
デモで試せるかどうかにこだわらず、タイプ別の選び方・料金・機能から販売管理システム全体を見渡して候補を挙げたい場合は、カテゴリ全体を比較した以下のまとめ記事が役立ちます。
まとめ
販売管理システムは、資料だけでは自社の受注〜請求の流れに合うかを判断しきれません。だからこそ、デモや無料トライアルで実際に操作し、現場が使えるかを確かめてから選ぶことが、導入後の失敗を防ぐ近道になります。
まずは基幹システムと販売管理システムの違いから、自社が試すべき製品の種類(販売管理単独か統合ERP型か)を見定めます。次に「試せる形」で候補を絞り、デモでは自社の取引を通して確認ポイントをチェックすると、複数の製品を同じ物差しで見比べられます。下記から、気になる製品の資料をまとめて請求し、デモ申し込みの候補を絞り込んでみてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 基幹システムと販売管理システムは、どちらをデモで試すべきですか?
どちらをデモで試すべきかは、効率化したい業務範囲によって決まります。受注から請求までの販売業務を効率化したいなら販売管理システム単独の製品を、会計・在庫・生産まで1つの基盤に統合したいなら統合ERP型(ERP)の製品をデモで試すのが適切です。
基幹システムは販売・購買・在庫・会計などの基幹業務をまとめて管理する仕組みの総称で、販売管理システムはそのうち受注・売上・仕入・在庫・請求といった販売まわりに絞った仕組みです。自社が販売業務だけを手早く効率化したいのか、販売・会計・在庫を一体で回したいのかを先に決めると、試す製品の種類がぶれません。
Q. 販売管理システムの無料トライアルと実機デモは、どう違い、どう使い分けますか?
販売管理システムの試し方は、自社データを入れて自分の手で操作する「無料トライアル型」と、担当者が画面を操作して見せる「実機デモ・オンラインデモ型」に大きく分かれます。日々の入力画面の使いやすさや現場に定着しそうかを自分で確かめたいなら無料トライアルが向き、自社の業務に沿った設定を見せてもらいながらその場で質問したいなら実機デモが向きます。
このほか、登録不要または視聴で操作の流れをつかむ「デモ動画・ウェビナー型」もあり、個別デモを申し込む前の下調べや候補の絞り込みに使えます。確かめたいことに合う形を選ぶと、申し込みの手間に無駄がありません。
Q. 販売管理システムのデモや無料トライアルは、どう申し込みますか?
申し込み方法は、試せる形によって変わります。無料トライアルはフォームやメールアドレスの登録ですぐ始められる製品が多く、実機デモ・オンラインデモは資料請求や問い合わせから申し込んで日程を調整し、デモ動画は登録不要または視聴で確認できます。
販売管理に特化した製品や中小企業向けのクラウド型は、メールアドレスの登録や申込ですぐに自社データで操作できるものが多く見られます。一方、会計や在庫まで含む統合ERP型は無料トライアルの公式記載がなく、資料請求や問い合わせ窓口から製品説明・実機デモを相談する形が中心です。各製品がどの形で試せるかは、本記事の比較表で確認できます。
MCB FinTechカタログからは、気になる複数製品の資料をまとめて請求してデモ申し込みの候補を絞り込めます。
Q. 無料トライアルの期間中は、何を確認すればよいですか?
無料トライアルは期間が限られるため、確かめたい業務(受注入力、請求書発行など)をあらかじめ絞り、自社の代表的な取引を一通り再現できるかを最優先で確かめましょう。
掛け売り、複数倉庫からの出荷、返品といった自社の典型的な取引をトライアル環境で通してみて、途中で手作業が必要になる箇所がないか、日々触る入力画面の操作性はどうかを見ます。短期間で全機能を検証するのは難しいので、現在の運用で困っていることのリストを手元に用意し、それが解消できるかに絞って試すと、期間を有効に使えます。
Q. 販売管理システムのデモで確認すべきポイントは何ですか?
デモでは、自社の受注〜売上〜仕入〜在庫〜請求の流れを一通り再現できるか、日々の入力画面の操作性、カスタマイズ・項目追加の範囲と追加費用、既存システム(会計・EDI・EC・WMSなど)との連携、権限・承認フローの5点が確認ポイントです。
とくにカスタマイズは、どこまで標準機能で設定でき、どこから追加開発(有償)になるのかで費用が大きく変わるため要注意です。確認を実のあるものにするには、自社の代表的な取引パターン・普段使う帳票のサンプル・運用で困っていることのリストを事前に用意しておきます。複数社を比べるときは、同じ観点とサンプルで各社に見せてもらうと、同じ物差しで比較できます。
Q. 無料で使える販売管理システムはありますか?
販売管理システムは、恒久的に無料で使える製品は少なく、多くは期間限定の無料トライアルや体験版で試す形です。
期間は製品によって幅があり、最大2ヶ月や60日間を設ける製品もありますが、30日間とするものが多く見られます(2026年10月時点)。製品ごとの無料トライアルの有無と期間は、本記事の比較表にまとめています。
期間終了後は有料の本契約へ移行する、または体験版が使えなくなるのが一般的で、SmileWorksのように期間内に解約を申し出なければ有料契約へ移行する製品もあります。恒久無料プランの有無は製品ごとに異なるため、申込前に料金ページで確認しておくと安心です。
Q. デモや無料トライアルだけで、販売管理システムの導入を決めてよいですか?
販売管理システムは、デモの操作感だけで決めず、料金・サポート体制・導入実績まで含めて最終判断するのが安全です。
デモで一部の画面を見ると印象が良くても、自社に必要な受注・在庫・請求のすべてを標準でまかなえるかは別問題で、足りない機能を追加開発で補うと費用と運用の負担が増えます。
提供形態(クラウドかオンプレミスか)と総額、導入時の支援や問い合わせ窓口の対応時間、自社と同じ業種・規模での導入実績も重ねて確認します。デモで操作感に手応えのあった2〜3製品を、これらの軸で見比べると、自社に合う1製品を選びやすくなります。
また、デモで見た画面や試した操作の記録は、稟議や社内説明で「現場が使える」根拠として示せます。申込前に確認したい点をメモにまとめておくと、導入の合意形成もスムーズになります。
Q. 中小企業向けと中堅〜大企業向けで、販売管理システムの試し方は変わりますか?
販売管理システムの試し方は、対象とする企業規模によって変わります。中小・小規模向けの製品は自社データを入れて自分で試せる無料トライアルや体験版が多く、中堅〜大企業向けの統合ERP型は資料請求や問い合わせから申し込む実機デモ・製品説明会が中心です。
販売管理に特化した製品や中小企業向けのクラウド型は自分で申し込んで試せるものが多く、中堅〜大企業向けの統合ERP型は営業担当とのやり取りを前提に、自社の業務に沿った設定を見せてもらう形になります。規模が大きく要件が複雑なほど、個別デモで自社運用に合うかを確かめる価値が高まります。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。














