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SIEMとは?仕組み・機能とEDR・XDR・SOARとの違い、導入と運用の負担をわかりやすく解説

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SIEM(シーム)とは、ファイアウォールやサーバ、端末など社内のあちこちに散らばったログを一か所に集め、それらを突き合わせて(相関分析して)脅威の兆候を見つけ、知らせてくれる仕組みです。正式名称は「Security Information and Event Management」で、セキュリティ情報とイベントの管理を一つにまとめたものを指します。

EDRは導入したものの、SIEM・XDR・SOAR・SOCといった言葉が似ていて区別が曖昧なまま、という声は少なくありません。違いが整理できていないと、自社に何が足りていて、次に何を入れるべきかも判断できません。

本記事では、SIEMの機能と仕組みを押さえたうえで、EDR・XDR・SOAR・IDS/IPS・SOCとの違いを一枚の表で整理します。あわせて、導入・運用でかかる負担(ログ量・誤検知・24時間監視・人材)を率直に示し、自社で運用するか外部に任せるか、SIEMを補う選択肢には何があるかまで取り上げます。

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SIEM(シーム)とは?まず結論から

SIEMとは、社内のさまざまな機器やシステムが出力するログ(通信やアクセスの記録)を一か所に集め、それらを関連づけて分析し、脅威の兆候を見つけて担当者に知らせる仕組みです。個々のログを1件ずつ見ても気づけない攻撃の兆候を、複数のログの組み合わせから浮かび上がらせる点に特徴があります。

米国国立標準技術研究所(NIST)は、SIEMを「情報システムの構成要素からセキュリティデータを収集し、単一のインターフェースを通じて実用的な情報として提示する機能を持つアプリケーション」と定義しています。

Application that provides the ability to gather security data from information system components and present that data as actionable information via a single interface.

出典:Security Information and Event Management (SIEM) Tool|NIST Computer Security Resource Center(SP 800-128)

SIEMの読み方・正式名称・SIM/SEMの由来

SIEMは一般に「シーム」と読みます。正式名称は「Security Information and Event Management(セキュリティ情報イベント管理)」です。

この言葉は、元々あった2つの考え方を一つにまとめたものです。ログの収集・保存・監査に重きを置く「SIM(Security Information Management)」と、インシデント対応に重きを置く「SEM(Security Event Management)」が元になっています。

NISTの文書は、現在の製品が両方の機能を備えているため「SIEM」という呼び方がふさわしいと説明しています。SIEMは、ログの蓄積・分析と、脅威の検知・対応の両面を一つの基盤で担うものだと捉えると分かりやすくなります。

出典・参考資料(1件)

SIEMの主な機能

ここからは、SIEMが具体的に何をするのかを機能ごとに見ていきます。SIEMの機能は、大きく次の5つに整理できます。それぞれが「何のためにあるのか」をあわせて押さえると、全体像がつかみやすくなります。

  • ログの収集・正規化:ファイアウォール・サーバ・端末・クラウドなど、形式がバラバラなログを集め、同じ形にそろえます。NISTは正規化を「各ログのデータ項目を特定の表現形式に変換し、一貫して分類すること」と説明しており、バラバラのログを横断して分析できる土台をつくる工程です。
  • 相関分析:複数のログの関係を見つけ、単体では無害に見える事象のつながりから攻撃の兆候を割り出します。読者がSIEMらしさを最も感じる中核の機能です。
  • リアルタイムの検知・アラート:相関分析の結果、重要な事象を見つけたら優先度を付けて担当者に通知します。大量のログの中から「今すぐ見るべきもの」を絞り込むための機能です。
  • ログの保管とフォレンジック:ログを長期間ためておき、インシデントが起きた後に遡って調べられるようにします。NISTもログが「監査やフォレンジック分析、内部調査の裏づけ」に役立つとしており、「何が・いつ・どこで起きたか」を後から追う用途を支えます。
  • レポート作成:一定期間の重要な活動をまとめたり、特定の事象の詳細を記録したりします。社内への報告や、規制・基準への対応(PCI DSSなど)で求められるログの保全にも使われます。

このうち相関分析について、NISTは最も一般的な「ルールベースの相関」を、タイムスタンプ・IPアドレス・イベントの種類といった値をもとに、単一または複数のソースから複数のログを突き合わせる処理だと説明しています。

Event correlation is finding relationships between two or more log entries. The most common form of event correlation is rule-based correlation, which matches multiple log entries from a single source or multiple sources based on logged values, such as timestamps, IP addresses, and event types.

出典:Guide to Computer Security Log Management(SP 800-92)§3.2|NIST

SIEMはどう動くのか(仕組み)

機能の次に、SIEMが一連の流れとしてどう動くのかを見ていきます。SIEMサーバは、各所からログを受け取り、分析し、ログ同士を相関させ、重要な事象を見つけて優先度を付け、必要に応じて対応を開始します。NISTはこの流れを次のように述べています。

Regardless of how it receives log data (through agents or an agentless method), an SIEM server analyzes the data from all the different log sources, correlates events among the log entries, identifies and prioritizes significant events, and initiates responses to events if desired.

出典:Guide to Computer Security Log Management(SP 800-92)§3.4|NIST

ログの集め方には2通りあります。監視対象の機器に専用のソフト(エージェント)を入れて送る「エージェント型」と、専用ソフトを入れずに標準的な仕組みでログを転送する「エージェントレス型」です。どちらで集めても、その後の「集約→正規化→相関分析→検知・優先度付け→対応」という流れは変わりません。

SIEMが動く流れを5ステップで示した図。STEP1 集約(各機器からログを受け取る。エージェント/エージェントレス)、STEP2 正規化(形式がバラバラのログを同じ形にそろえる)、STEP3 相関分析(複数のログを突き合わせ攻撃の兆候を割り出す)、STEP4 検知・優先度付け(重要な事象を見つけ優先度を付けて通知)、STEP5 対応(必要に応じて対応を開始する)を矢印でつないでいる。

SIEMは比較的新しい仕組みで、増え続けるログを一元的に扱う必要から広まってきた背景があります。

SIEMとEDR・XDR・SOAR・IDS/IPS・SOCの違い

ここからは、SIEMと混同されやすい用語との違いを一枚の表で整理します。それぞれ「どこを見るか」「主な役割」「対応まで自動化するか」が異なり、優劣ではなく役割分担として捉えると、併用の判断がしやすくなります。

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ツールSIEMEDRXDRSOARIDS/IPSSOC
主に見る範囲各種機器・システムのログを横断集約PC・サーバなど端末(エンドポイント)の挙動端末・ネットワーク・クラウド・IDなど複数レイヤー各ツールのアラート(SIEMなどと連携)ネットワーク・システムの通信やイベント組織全体(人・プロセス・技術の体制)
導入の形(データ対象)各機器からログを集約(エージェント/エージェントレス)端末にエージェントを導入複数レイヤーの計測データ(テレメトリ)を収集他ツールと連携して受け取るネットワーク上に設置ツールを使って運用する組織・体制
主な役割ログを相関分析して脅威を検知・調査・レポート端末上の脅威の検知と対応横断的に相関し、検知から対応までを統合対応手順の自動化・オーケストレーション不正侵入の検知(IDS)/検知+遮断(IPS)監視・調査・対応を担う運用組織(自社または外部委託=MSS)
対応の自動化製品により限定的(分析・検知が中心)端末の隔離など端末単位で可能製品に内蔵(検知〜対応を一体化)中心機能(定型対応を自動実行)IPSは遮断まで実施人とツールの組み合わせで対応

SIEM・IDS/IPS・SOC・SOARはNISTの定義にもとづいています。EDR・XDRは業界で定着した役割にもとづく整理です。

特に迷いやすいEDRとの違いは、見る場所で分かれます。EDR(Endpoint Detection and Response)がPCやサーバの中(端末)で脅威を検知・対応するのに対し、SIEMはEDRを含む各機器のログを横断で集約し、突き合わせて気づく基盤です。両者は競合せず、EDRのログをSIEMに送って全体像の中で捉えるのが基本的な使い方になります。

SOAR(Security Orchestration, Automation and Response)は検知後の「対応」を自動化する役割で、SIEMが出したアラートを受けて定型的な対応を実行します。

ネットワークやシステムへの不正侵入を検知・遮断するIDS/IPSも、そのログをSIEMに集約する対象です。NISTはIDSを不正アクセスの試みを監視・警告するもの、IPSをさらに遮断まで行うものと定義しています。

出典・参考資料(2件)

どう使い分けるか(併用の考え方)

これらは「どれか一つを選ぶ」ものではなく、守りたい対象に応じて組み合わせるのが基本です。SIEMはログを横断して全体を見渡す役割なので、端末を守るEDR、ネットワークを守るIDS/IPSやNDRといった個別の検知手段と連携させ、それぞれが出すログやアラートをSIEMに集約すると、点の監視を線や面にできます。

SIEMを中心にした役割分担を示した図。上段の検知の手段として、端末を守るEDRと、ネットワークを守るIDS/IPS・NDRがあり、それぞれのログ・アラートをSIEMに集約する。中段のSIEMは各所のログを横断で集約・相関分析して脅威を検知し、点の監視を線・面にする。下段の対応・運用として、定型的な対応を自動化するSOARと、監視・調査・対応を担う体制であるSOC/MSS(自社または外部委託)が、SIEMの検知を受けて対応する。

XDR(Extended Detection and Response)は、この「複数レイヤーの検知と対応」を一つの製品に統合したアプローチだと捉えると、SIEMとの違いが整理しやすくなります。

SIEMを導入するメリット

ここでは、SIEMを導入することで得られる主なメリットを整理します。いずれも前述の機能に根ざした効果です。

  • ログの一元管理による可視化:各所に散らばっていたログを一か所で見られるようになり、組織全体の状況を把握しやすくなります。
  • 脅威の早期検知:複数のログを突き合わせることで、単体では見逃しがちな攻撃の兆候を早い段階で捉えられます。
  • 調査・対応の効率化:インシデント時に、保管したログを遡って侵入の経緯や影響範囲を調べられます。NISTもログが監査・フォレンジック・内部調査の裏づけになるとしています。
  • 内部不正への備え:外部からの攻撃だけでなく、権限を持つ内部の人による不審な操作の痕跡も、横断的なログ分析で捉えやすくなります。
  • 規制・基準への対応:ログの保管やレポートは、PCI DSSなどが求めるログの保全・報告への対応を支えます。
  • 人手に頼りきらない監視:大量のログの突き合わせを自動化できるため、人が目視で追う負担を軽くできます。

SIEM導入・運用の負担

メリットの一方で、SIEMは「入れて終わり」の仕組みではありません。導入後に効果を出すには相応の負担がかかり、ここを見落とすと「アラートが鳴るだけで活かせない」状態になりがちです。主な負担を、なぜ起きるのかとあわせて挙げます。

  • ログ量とストレージの負担:収集対象を広げるほどログは増え続け、保管のためのストレージ費用がかさみます。「限られた資源で、絶え間なく供給されるログをどうさばくか」という調整が常に求められます。
  • 誤検知・アラート過多:検知ルールが自社の環境に合っていないと、問題のない動きまで異常と判定され、アラートが大量に出ます。鳴りすぎると重要な通知が埋もれ、かえって見逃しにつながります。
  • 相関ルールの継続的なチューニング:環境や脅威は変わり続けるため、検知ルールは一度作って終わりにできません。アラートが当たりだったか外れだったかを反映し、調整し続ける運用が前提になります。
  • 24時間365日の監視体制:攻撃は業務時間を選びません。検知しても、それを受けて調べ、対応する人がいなければ意味がなく、常時の監視体制が求められる場面があります。
  • 専門人材の確保:導入設計・ルール調整・アラート対応には専門知識が要りますが、セキュリティ人材は不足しがちで、情シス担当が兼任するケースも少なくありません。

費用も判断材料の一つです。SIEMの料金は、取り込むログの量やデバイス数に応じた課金が一般的で、オンプレミス型は初期ライセンスとストレージ費、クラウド型は月額のサブスクリプションが中心です。具体額は個別見積もりになることが多いため、自社のログ量と運用体制を前提に各社へ問い合わせるのが確実です。

自社運用か外部委託(SOC/MSS)か——判断の軸

前述の負担を踏まえると、SIEMを「自社で運用する」のか「運用ごと外部に任せる」のかが、現実的な分かれ道になります。判断を断定するのではなく、どちらに傾くかの軸を整理します。

自社で運用する場合は、SIEMを動かすだけでなく、24時間の監視体制・検知ルールの調整・アラートを受けての調査と対応を自前でまわす人と仕組みが要ります。これらを担う専門の運用組織が「SOC(Security Operation Center)」です。

一方で、この監視・分析・対応を外部の専門事業者に任せる選択肢もあります。NISTは、インシデント対応を担う体制として「自社に置く(インシデント対応チームなど)」ほか、「SOCをマネージドセキュリティサービスプロバイダー(MSSP)に外部委託する」形があると示しています。

An organization’s incident handlers might be: On staff (e.g., an incident response team), On contract (e.g., outsourcing a security operations center [SOC] to a managed security services provider [MSSP] …)

出典:Incident Response Recommendations and Considerations for Cybersecurity Risk Management(SP 800-61r3)§2|NIST

目安としては、24時間の体制やルール運用を担える人材を自社で確保できるなら自社運用が向きます。人手や常時の体制が持てない・コア業務に集中したいなら、監視・運用を任せるマネージドセキュリティサービス(MSS)が選択肢です。自社運用と委託は二者択一ではなく、検知は自社・夜間や高度な分析は委託といった組み合わせも現実的です。

監視・運用を外部に任せる場合、代行してもらえる範囲(検知の通知までか、調査・対応まで含むか)や24時間体制の中身はサービスによって差があります。任せる先の候補を具体的に見比べるなら、次の比較記事が参考になります。

SIEMを補う/代わる選択肢(NDR・XDR・SOC/MSS)

SIEMはログを横断して全体を見渡す基盤ですが、それ単体ですべてをまかなえるわけではありません。自社の状況に応じて、SIEMを補う、あるいはSIEMとは別のアプローチで検知・運用をまかなう選択肢があります。型ごとの役割とSIEMとの関係を整理します。

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型SIEMNDRXDRSOC/MSS
役割(何をするか)各所のログを集約・相関分析して検知・調査ネットワークの通信そのものを記録・検査して検知複数レイヤーの検知から対応までを一製品に統合監視・調査・対応を担う体制(自社SOCまたは外部委託)
SIEMとの関係—(本体)ログでは見えないネットワーク上の挙動を補完(連携可)SIEMを個別構築せず検知〜対応をまとめる代替/補完SIEMの運用(24時間監視・ルール調整)を人に任せる
こんなときの選択肢ログ基盤を自社で持ち、運用できる体制があるとき端末・ログ以外に、ネットワーク側の可視化を足したいとき基盤を自前で組まず、検知〜対応を一体で導入したいとき運用の人手や24時間体制を自社で持てないとき

SIEMそのものの製品にはクラウド型・オンプレミス型があり、具体的な製品比較はこの後のカテゴリ比較記事にゆずります。ここでは、SIEMと組み合わせてネットワーク側を補う選択肢の一例を紹介します。

フルパケットキャプチャ型のNDR(Network Detection and Response)は、SIEMの答えそのものではなく、SIEMやEDRでは見えにくいネットワーク上の通信を補う位置づけのサービスです。

Network Blackbox(株式会社クワッドマイナージャパン)

Network Blackboxのウェブサイト

Network Blackboxは、ネットワークを流れる通信を丸ごと記録(フルパケットキャプチャ)して全数を検査する、ネットワーク検知・対応(NDR)ソリューションです。端末に入れるEDRやログを集めるSIEMとは守備範囲が異なり、ネットワーク層での検知を担います。

SIEMやEDRとは、Syslog(CEF)やREST APIを通じて連携する設計で、置き換えではなく補完する位置づけです。保存した通信を検索して、宛先や時系列、やり取りされたファイルなどをたどれるため、インシデント後に「ネットワーク上に残った痕跡」を調べる用途に向きます。料金は要問い合わせで、デモ申請の窓口が用意されています。

XDRやSIEM製品そのものの比較、SOC/MSSを含むサービスの選定まで、守る対象別にどんなタイプ・代表サービスがあるのかを一覧で見比べたい場合は、カテゴリ全体を整理した次の比較記事が出発点になります。

まとめ

SIEM(シーム)は、散らばったログを一か所に集めて突き合わせ、脅威の兆候を見つけて知らせる仕組みです。EDRが端末を、IDS/IPSやNDRがネットワークを見るのに対し、SIEMはそれらのログを横断して全体を見渡す役割を担い、優劣ではなく組み合わせで考えるのが基本になります。

一方で、ログ量・誤検知・24時間監視・人材といった運用の負担は小さくありません。自社で運用できる体制があるのか、SOC/MSSに任せるのか、ネットワーク側を補うNDRや検知〜対応を統合するXDRが自社に合うのか——この記事の整理を出発点に、各サービスの資料で具体的な機能や対応範囲を見比べてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q. SIEMとは何ですか?

SIEMとは、社内の機器やシステムが出力するログを一か所に集約し、相関分析して脅威の兆候を検知・通知する仕組みです。読みは「シーム」、正式名称はSecurity Information and Event Managementです。

米国国立標準技術研究所(NIST)も、情報システムの構成要素からセキュリティデータを集め、単一のインターフェースを通じて実用的な情報として提示する機能と定義しています。個々のログを1件ずつ見ても気づけない攻撃の兆候を、複数のログの組み合わせから浮かび上がらせる点に特徴があります。

Q. SIEMの読み方は何ですか?

SIEMの読み方は、一般に「シーム」です。正式名称はSecurity Information and Event Management(セキュリティ情報イベント管理)です。

ログの蓄積・分析に重きを置くSIM(Security Information Management)と、インシデント対応に重きを置くSEM(Security Event Management)を一つにまとめた呼び方で、現在の製品は両方の機能を備えているためSIEMと呼ばれます。

Q. SIEMとEDRの違いは何ですか?

SIEMとEDRの違いは、見る範囲にあります。SIEMは各所のログを横断して全体を見渡す基盤、EDRはPCやサーバなど端末(エンドポイント)の挙動を監視して対応する仕組みです。どちらか一方を選ぶものではなく、EDRが出すログやアラートをSIEMに集約して組み合わせ、点の監視を面に広げるのが基本的な使い方です。

Q. SIEMとXDRの違いは何ですか?

SIEMとXDRの違いは、対応範囲の設計にあります。SIEMはログを集約・相関分析して検知・調査する基盤、XDRは端末・ネットワーク・クラウドなど複数レイヤーの検知から対応までを一つの製品に統合したアプローチです。SIEMを自前で構築せず、検知から対応までをまとめて導入したい場合にXDRが選択肢になります。

Q. SIEMとSOARの違いは何ですか?

SIEMとSOARの違いは、役割分担にあります。SIEMがログを相関分析して脅威を「検知」するのに対し、SOARは検知後の対応手順を自動化・オーケストレーションして「対応」を効率化する仕組みです。SIEMが出したアラートを受けてSOARが定型的な対応を自動実行する、という連携で使われます。

Q. SIEMとSOCの違いは何ですか?

SIEMとSOCの違いは、SIEMが「ツール(仕組み)」、SOCが「組織(体制)」である点です。SOC(Security Operation Center)は、SIEMなどのツールを使って監視・調査・対応を担う運用組織を指します。SOCは自社に置く場合と、マネージドセキュリティサービス(MSS)として外部事業者に委託する場合があります。

Q. SIEMとIDS/IPSの違いは何ですか?

SIEMとIDS/IPSの違いは、守る対象と役割にあります。IDS/IPSはネットワークへの不正侵入を検知(IDS)または遮断(IPS)する個別の手段、SIEMはIDS/IPSを含む各種機器のログを横断して集め、突き合わせて脅威を見つける基盤です。IDS/IPSが出すログもSIEMに集約することで、個別の検知を全体像の中で捉えられます。

Q. ファイアウォールとSIEMの違いは何ですか?

ファイアウォールとSIEMの違いは、ファイアウォールが通信を「遮断する」防御機器であるのに対し、SIEMは機器が出すログを集めて「分析し気づく」仕組みである点です。SIEMはファイアウォール自体のログも取り込む立場にあり、両者は置き換えの関係ではなく役割が異なります。

Q. SIEMの費用・料金はどのくらいですか?

SIEMの費用は、製品や提供形態、収集するログ量によって大きく変わり、多くは個別見積もり(要問い合わせ)です。ログの保管に使うストレージ費用や、運用を外部委託する場合の監視サービス費も加わるため、自社のログ量と運用体制を前提に各社から見積もりを取るのが確実です。

Q. SIEMは自社で運用する必要がありますか?

SIEMを自社で運用するかは、24時間の監視体制と専門人材を自社で持てるかによって決まります。検知ルールの調整やアラート対応を自前でまわせるならSOCを組んで自社運用、人手や常時体制を持てない場合は監視・運用を任せるMSS(マネージドセキュリティサービス)が選択肢になります。検知は自社・夜間や高度な分析は委託といった組み合わせも現実的です。

Q. SIEMを導入すればセキュリティ対策は十分ですか?

SIEMだけでは十分とは言えません。SIEMは各所のログを集めて気づくための基盤であり、他の対策と組み合わせて初めて力を発揮します。端末を守るEDR、ネットワークを見るNDRやIDS/IPS、検知後の対応を担う体制(SOC/MSS)などと役割分担させることが前提です。SIEM単体で導入しても、ルール調整やアラート対応といった運用が伴わなければ形骸化しやすい点にも注意が必要です。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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